JP2006145625A - イエロートナー - Google Patents

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Abstract

【課題】彩度が高く良好なイエロー色を有し、非接触定着方式の印刷機においても、定着強度を損なうことがないイエロートナー及び該イエロートナーを使用した画像形成方法を提供すること。
【解決手段】結着樹脂及び着色剤を含有してなるイエロートナーであって、前記着色剤がC.I.ピグメント・イエロー214及びC.I.ピグメント・イエロー139を含有してなるイエロートナー、並びに該イエロートナーを用い、非接触定着方式で画像を定着させる画像形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるイエロートナー及び該イエロートナーを使用した画像形成方法に関する。
従来、カラー電子写真のイエロートナーとしては、C.I.ピグメント・イエロー17等のジクロロベンジジン系顔料を着色剤として含有したトナーが使用されている。しかしながら、ジクロロベンジジン系顔料はドイツのエコマークであるブルー・エンジェルの規制項目の一つに挙げられていることから、ジクロロベンジジン骨格を有しない着色剤を用いたイエロートナーの開発が期待されている。
そこで、C.I.ピグメント・イエロー180を含有したトナーが報告されている(特許文献1及び2参照)が、その顔料は帯電性への影響が大きく、十分な帯電量が得られるものではない。また、C.I.ピグメント・イエロー180を特定の荷電制御剤と併用したトナーも報告されている(特許文献3参照)。
さらに、オンデマンド印刷に対する要求が高まり、高画質化と高速化にも対応可能なトナーが要求されている。特に、画質向上の観点からは、従来の定着ロールによる接触定着方式から、フラッシュ定着やオーブン定着による非接触定着方式に移行しつつある。
そこで、非接触定着方式における定着性等の向上の観点から、非接触定着方式の1つで
ある閃光定着用トナーとして、軟化点における溶融粘度を調整したトナー(特許文献4参
照)が報告されている。
特開平6-230607号公報(請求項1) 特開平6-266163号公報(請求項1) 特開平8-209017号公報(請求項1) 特開昭58-215660号公報(請求項1、6)
本発明の課題は、彩度が高く良好なイエロー色を有し、非接触定着方式の印刷機においても、定着強度を損なうことがないイエロートナー及び該イエロートナーを使用した画像形成方法を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 結着樹脂及び着色剤を含有してなるイエロートナーであって、前記着色剤がC.I.ピグメント・イエロー214及びC.I.ピグメント・イエロー139を含有してなるイエロートナー、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載のイエロートナーを用い、非接触定着方式で画像を定着させる画像形成方法
に関する。
本発明のイエロートナー及び該イエロートナーを使用した画像形成方法は、彩度が高く良好なイエロー色を有し、非接触定着方式の印刷機においても、定着強度を損なうことがないという優れた効果を奏するものである。
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するものであり、かかる着色剤が、C.I.ピグメント・イエロー214及びC.I.ピグメント・イエロー139を含有している点に1つの特徴を有する。
C.I.ピグメント・イエロー214は耐熱性に優れることから、特に非接触定着方式による画像形成方法に適する。非接触定着方式では印字媒体に転写されたトナーに間接的に熱を加えるため、トナー画像がつぶれることがなく高画質を提供できる。しかし、熱ロール等による加熱方式でないため熱伝導率が悪く、高熱を要するが、従来のイエロー顔料は耐熱性に劣り十分な定着強度を保ち得ず、又、発色性も劣るものであった。
しかしながら、本発明者らは、C.I.ピグメント・イエロー214とC.I.ピグメント・イエロー139との併用により、定着性及び発色性に優れるトナーを得られることを見出した。なお、C.I.ピグメント・イエロー214とC.I.ピグメント・イエロー139との併用により、発色性が改良される理由の詳細は不明なるも、トナーの溶融写真等から着色剤の分散径が小さくなっていることが確認されており、C.I.ピグメント・イエロー214が有するアミノ基とC.I.ピグメント・イエロー139が有するカルボニル基との相互作用が関与しているのではないかと推定される。
C.I.ピグメント・イエロー214に分類される化合物は、式(Ia):
Figure 2006145625
で表される。
C.I.ピグメント・イエロー214の市販品としては、「PV Fast Yellow H9G VP2430」(クラリアント社製)等が挙げられる。
C.I.ピグメント・イエロー139に分類される化合物は、式(Ib):
Figure 2006145625
で表される。
C.I.ピグメント・イエロー139の市販品としては、「Paliotol Yellow D1819」(BASF社製)等が挙げられる。
C.I.ピグメント・イエロー214とC.I.ピグメント・イエロー139の重量比(C.I.ピグメント・イエロー214/C.I.ピグメント・イエロー139)は、定着性及び色再現性の観点から、99/1〜70/30が好ましく、99/1〜80/20がより好ましく、99/1〜90/10がさらに好ましい。
C.I.ピグメント・イエロー214とC.I.ピグメント・イエロー139の総含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜15重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましく、1〜6重量部がさらに好ましい。
着色剤中には、C.I.ピグメント・イエロー214とC.I.ピグメント・イエロー139以外の着色剤が本発明の効果が損なわれない範囲で適宜含有されていてもよいが、着色剤中のC.I.ピグメント・イエロー214とC.I.ピグメント・イエロー139の総含有量は、80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましい。
本発明における結着樹脂としては、トナーに用いられる公知の樹脂、例えば、ポリエステル、スチレン-アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられるが、なかでも、ポリエステル及びスチレン-アクリル共重合体が好ましく、着色剤分散性、定着性及び耐久性の観点から、ポリエステルがより好ましい。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中、50重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、100重量%がさらに好ましい。
ポリエステルの原料モノマーとしては、公知の2価以上のアルコール成分と、2価以上のカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分としては、式(II):
Figure 2006145625
(式中、R1は炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)で表される化合物が含有されていることが好ましい。
式(II)で表される化合物としては、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。また、他のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチログリコールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられ、これらの1種以上を含有することが好ましい。
式(II)で表される化合物の含有量は、アルコール成分中、5モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましく、100モル%が特に好ましい。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられ、これらの1種以上を含有するものが好ましい。
さらに、アルコール成分及びカルボン酸成分には、分子量調整等の観点から、1価のアルコールや1価のカルボン酸化合物が適宜含有されていてもよい。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを、不活性ガス雰囲気中、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
ポリエステルの軟化点は95〜160℃、ガラス転移点は50〜75℃、酸価は1〜40mgKOH/g、水酸基価は3〜60mgKOH/gであることが、それぞれ好ましい。
さらに、本発明のトナーには、荷電制御剤、離型剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されていてもよい。
荷電制御剤としては、公知の荷電制御剤を使用することができる。例えば、クロム・アゾ錯体染料;鉄アゾ錯体染料;コバルト・アゾ錯体染料;サリチル酸もしくはその誘導体の金属化合物;ナフトール酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物;ベンジル酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物;長鎖アルキル・カルボン酸塩、長鎖アルキル・スルフォン酸塩などの界面活性剤類、ニグロシン染料及びその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、四級アンモニウム塩、四級ホスフォニウム塩、四級ビリジニウム塩、グアニジン塩、アミジン塩等の誘導体等が挙げられる。
上記荷電制御剤のなかでも、本発明のトナーはイエロートナーであるため、白色系の荷電制御剤が好ましく、荷電制御剤の色相及び帯電性の観点から、式(III):
Figure 2006145625
(式中、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して水素原子、直鎖または分枝鎖状の炭素数1〜10のアルキル基またはアルケニル基、Mは亜鉛、ジルコニウム、クロム、アルミニウム、銅、ニッケル又はコバルト、mは2以上の整数、nは1以上の整数を示す)
で表されるサリチル酸誘導体の金属化合物が好ましい。なお、サリチル酸誘導体の金属化合物は、金属塩及び金属錯体のいずれであってもよく、また単独の化合物であっても、2種以上の化合物が併用されていてもよい。
式(III)において、R3は水素原子が好ましく、R2及びR4は好ましくは分岐鎖状のアルキル基、より好ましくはtert-ブチル基である。
Mとしては、電気陰性度が高く、帯電性の付与効果が良好な亜鉛及びクロムが好ましい。
本発明において好適に用いられる、R3が水素原子、R2及びR4がtert-ブチル基である市販品としては、「ボントロン E-84」(M:亜鉛、オリエント化学工業(株)製)、「TN-105」(M:ジルコニウム、保土谷化学工業(株)製)、「ボントロン E-81」(M:クロム、オリエント化学工業(株)製)、「ボントロン E-88」(M:アルミニウム、オリエント化学工業(株)製)等が挙げられる。
荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、0.1〜5重量部がより好ましい。特に、帯電量及び安定性の観点から、荷電制御剤とイエロー顔料(C.I.ピグメント・イエロー214とC.I.ピグメント・イエロー139)の重量比(帯電制御剤/イエロー顔料)は、99/1〜30/70が好ましく、99/1〜50/50がより好ましい。
離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンポリエチレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス及びそれらの酸化物、カルナウバワックス、モンタンワックス、サゾールワックス及びそれらの脱酸ワックス等のエステル系ワックス、脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられる。離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。
これらのなかでは、定着性の観点から、パラフィンワックスが好ましい。本発明において好適に用いられるパラフィンワックスとは、減圧蒸留留出油から分離精製した常温において固形状のワックスである。
パラフィンワックスの市販品としては、「HNP-9」(日本精蝋社製、融点:79℃)、「HNP-5」(日本精蝋社製、融点:66℃)、「HNP-10」(日本精蝋社製、融点:82℃)、「SP-3040」(日本精蝋社製、融点:65℃)等が挙げられる。
パラフィンワックスの含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.5〜6重量部が好ましく、1.5〜3重量部がより好ましい。
本発明のトナーは、粉砕トナー、重合トナー、カプセルトナー等のいずれのトナーであってもよい。例えば、粉砕トナーの一般的な製造方法としては、結着樹脂及び着色剤、さらに荷電制御剤等の添加剤をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級する方法が挙げられる。本発明のトナーの体積中位粒径(D50)は、3〜10μmであることが好ましい。尚、本発明において体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
さらに、トナーと外添剤とを、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー等の高速攪拌機等で攪拌混合し、外添剤をトナー表面に付着させる等の方法により、本発明のトナー表面に、外添剤が添加されていてもよい。
本発明における外添剤としては、二酸化ケイ素(シリカ)、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化銅、酸化錫等の無機微粒子が挙げられ、これらの中では、帯電性付与の観点から、シリカ及び二酸化チタンが好ましく、シリカがより好ましい。また、無機微粒子は、単独で、又は2種以上を混合して用いることができるが、本発明では、外添剤として用いる無機微粒子の少なくとも1種は、トリメチル基等の有機基を有する有機ケイ素化合物で疎水化処理されたものが好ましい。
無機微粒子の平均粒子径は、1〜200nmが好ましく、帯電性及び流動性の観点から、5〜100nmがより好ましく、5〜80nmがさらに好ましい。本発明において、無機微粒子の粒子径は、走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡を用いて求められる。このような無機微粒子の市販品としては、「AEROSIL R972」(日本アエロジル社製、疎水性シリカ、平均粒子径:16nm)、「AEROSIL R974」(日本アエロジル社製、疎水性シリカ、平均粒子径:12nm)、「H2000/4」(ヘキスト社製、疎水性シリカ、平均粒子径:16nm)等が挙げられる。
本発明のイエロートナーは定着強度において特に優れた効果を有する。従って、本発明では、さらに本発明のイエロートナーを用い、非接触定着方式で画像を定着させる画像形成方法を提供する。非接触定着方式は、熱源をトナーに直接接触させずに加熱する定着方式であり、熱エネルギーは輻射または対流により伝達されるもので、赤外線ランプによるフラッシュ定着や面ヒーターによるオーブン定着があるが、高画質化の観点からはオーブン定着方式が好ましい。
定着ロールによる接触定着方式では、定着ロールの加圧により、トナーがつぶれると画質が劣化する原因となる。また、トナーと定着ロールが接触するため、オフセットも発生しやすい。これに対し、非接触定着方式では、転写されたトナーに定着ロール等による外力がかからずに定着されるため、高画質化が容易である一方で、定着ロール等の媒体を通して熱がトナーに伝わらないため、トナーが溶融不足となりやすく、カラートナーで特に要求される発色性に劣るという欠点を有する。しかし、本発明のトナーは、耐熱性に優れるC.I.ピグメント・イエロー214とC.I.ピグメント・イエロー139を着色剤として含有しているため、より高温での非接触定着方式でも好適に使用することができ、優れた定着性及び発色性を発揮する。
本発明の画像形成方法は、少なくとも以下の工程を有することが好ましい。なお、本発明の画像形成方法は、本発明のイエロートナーを単独で使用するものであっても、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナー等の他のトナーと組み合わせて使用し、フルカラー画像等のカラー画像を形成するものであってもよい。
(工程1)潜像担持体上に潜像を形成する工程
(工程2)該潜像担持体上にトナー像を形成する工程
(工程3)該トナー像を転写体上に転写する工程
(工程4)転写画像を非接触定着方式で定着させる工程
本発明のイエロートナーは、磁性体微粉末を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微粉末を含有しないときは非磁性一成分現像剤として、もしくはキャリアと混合して二成分現像剤として使用することができるが、本発明では、耐久性に優れる点から、二成分現像剤として使用されることが好ましい。
本発明のイエロートナーを二成分現像剤として使用する場合に用いられるキャリアとしては、画像特性の観点から、磁気ブラシのあたりが弱くなる飽和磁化の低いキャリアが好ましい。
本発明において、キャリアとしては、画像特性の観点から、磁気ブラシのあたりが弱くなる飽和磁化の低いキャリアが用いられるのが好ましい。キャリアの飽和磁化は、40〜100Am2/kgが好ましく、50〜90Am2/kgがより好ましい。飽和磁化は、磁気ブラシの固さを調節し、階調再現性を保持する観点から、100Am2/kg以下が好ましく、キャリア付着やトナー飛散を防止する観点から、40Am2/kg以上が好ましい。
キャリアのコア材としては、公知の材料からなるものを特に限定することなく用いることができ、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト、銅-亜鉛-マグネシウムフェライト、マンガンフェライト、マグネシウムフェライト等の合金や化合物、ガラスビーズ等が挙げられ、これらの中では、帯電性の観点から、鉄粉、マグネタイト、フェライト、銅-亜鉛-マグネシウムフェライト、マンガンフェライト及びマグネシウムフェライトが好ましく、画質の観点から、フェライト、銅-亜鉛-マグネシウムフェライト、マンガンフェライト及びマグネシウムフェライトがより好ましい。
キャリアの表面は、キャリア汚染低減の観点から、樹脂で被覆されているのが好ましい。キャリア表面を被覆する樹脂としては、トナー材料により異なるが、例えばポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン樹脂、ポリエステル、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂などが挙げられ、これらは単独であるいは2種以上を併用して用いることができるが、トナーが負帯電性である場合には、帯電性及び表面エネルギーの観点から、シリコーン樹脂が好ましい。樹脂によるコア材の被覆方法は、例えば、樹脂等の被覆材を溶剤中に溶解もしくは懸濁させて塗布し、コア材に付着させる方法、単に粉体で混合する方法等、特に限定されない。
トナーとキャリアとを混合して得られる本発明の二成分現像剤において、トナーとキャリアの重量比(トナー/キャリア)は、1/99〜10/90が好ましく、2/98〜8/92がより好ましい。
本発明のイエロートナー及び該イエロートナーを含有した二成分現像剤は、線速が、好ましくは200mm/sec以上、より好ましくは200mm/sec以上の高速現像装置であっても、トナー飛散が効果的に抑制されるため、好適に用いることができる。なお、本発明にいう現像装置の線速は、マグネットローラーの周速を指す。
〔樹脂の軟化点〕
高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で測定した際に、融解熱の最大ピーク温度以下のベースラインの延長と、ピークの立ち上がり部分からピークの頂点まで最大傾斜を示す接線との交点の温度を樹脂のガラス転移点とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。
〔キャリアの飽和磁化〕
(1) 外径7mm(内径6mm)、高さ5mmの蓋付プラスティックケースにキャリアをタッピングしながら充填し、プラスティックケースの重量とキャリアを充填したプラスティックケースの重量の差から、キャリアの質量を求める。
(2) 理研電子(株)の磁気特性測定装置「BHV-50H」(V.S.MAGNETOMETER)のサンプルホルダーにキャリアを充填したプラスティックケースをセットし、バイブレーション機能を使用して、プラスティックケースを加振しながら、79.6kA/mの磁場を印加して飽和磁化を測定する。得られた値は充填されたキャリアの質量を考慮し、単位質量当たりの飽和磁化に換算する。
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン 1705g、テレフタル酸 328g、フマル酸 1050g及び酸化ジブチル錫 2.5gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、230℃にて8時間かけて反応させた後、8.3kPaにて所定の軟化点に達するまでさらに反応させた。得られた樹脂の酸価は19mgKOH/g、水酸基価は23mgKOH/g、軟化点は108℃及びガラス転移点は60℃であった。得られた樹脂をポリエステルAとする。
実施例1、2及び比較例1〜3
ポリエステルA 100重量部、表1に示す着色剤及び荷電制御剤「ボントロン E-81」(オリエント化学工業社製)、及びパラフィンワックス「HNP-9」(日本精蝋社製、融点:79℃) 2重量部をヘンシェルミキサーにて混合後、二軸押出機により溶融混練し、冷却後、衝突板式粉砕機「ディスパージョンセパレーター」(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて、粉砕、分級を行い、表1に示す体積中位粒径(D50)を有するトナーを得た。
得られたトナー 100重量部に疎水性シリカ「H2000/4」(ヘキスト社製、平均粒子径:16nm)0.6重量部を添加し、10リットル容のヘンシェルミキサーで3200r/min、180秒間攪拌し、目開き100μmの金網で篩って、イエロートナーを得た。
試験例1〔色相〕
トナー 48gとシリコーンコートフェライトキャリア(平均粒径:65μm、飽和磁化:68Am2/kg)56gを1L容の円柱状ポリボトルに入れ、容器をターブラシェイカーミキサー中に固定し、90r/minの速度にて10分間回転させてニ成分現像剤を得た。
得られた二成分現像剤を市販の電子写真方式の記録装置に実装し、トナーの付着量が0.6mg/cm2となる未定着画像を得た。得られた未定着画像を150℃に設定したオーブンに15秒間保持して、非接触定着方式により定着させた。色彩計「SPM50」(グレタグ社製)を用いて、測定光がD50、視野角が2゜の測定条件でL*値、a*値、b*値、彩度(C*値)、色相角(hab)を測定した。結果を表1に示す。
試験例2〔定着性〕
試験例1と同様にしてトナーの付着量が0.6mg/cm2となる未定着画像を得、150℃のオーブンにて15秒間加熱定着させた。1.5cm×1cmの面積に1kgの荷重をかけた白紙で、画像上を3往復こすった。こすり前後の画像濃度を色彩計「SPM50」(グレタグ社製)を用いて測定し、(こすり後の画像濃度)/(こすり前の画像濃度)×100より定着率を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2006145625
以上の結果より、実施例1、2のトナーは、色相角は理想的なイエロー色に近く、彩度も高い値を示し定着率も高い。これに対して、C.I.ピグメント・イエロー214のみを使用した比較例1のトナーは、色相角が大きく(色相としては緑み)なっており理想的なイエロー色ではなく、彩度も低い。C.I.ピグメント・イエロー139のみを使用した比較例2のトナーは、彩度は高いが、色相角が小さく(色相としては赤み)、理想的なイエロー色ではない。C.I.ピグメント・イエロー180を用いた比較例3のトナーは、色相角が大きくなっており理想的なイエロー色ではなく、彩度も低い。また、比較例1〜3のトナーは、実施例1、2のトナーよりも定着性に劣り非接触定着方式には使用が困難であることがわかる。
本発明のイエロートナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (6)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有してなるイエロートナーであって、前記着色剤がC.I.ピグメント・イエロー214及びC.I.ピグメント・イエロー139を含有してなるイエロートナー。
  2. C.I.ピグメント・イエロー214とC.I.ピグメント・イエロー139の重量比(C.I.ピグメント・イエロー214/C.I.ピグメント・イエロー139)が99/1〜70/30である請求項1記載のイエロートナー。
  3. C.I.ピグメント・イエロー214とC.I.ピグメント・イエロー139の総含有量が結着樹脂100重量部に対して1〜15重量部である請求項1又は2記載のイエロートナー。
  4. 結着樹脂がポリエステルを含有してなる請求項1〜3いずれか記載のイエロートナー。
  5. 離型剤としてパラフィンワックスを含む請求項1〜4いずれか記載のイエロートナー。
  6. 請求項1〜5いずれか記載のイエロートナーを用い、非接触定着方式で画像を定着させる画像形成方法。
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