JP2006143443A - 扉の安全装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 検出もれおよび不要動作が生じることなく確実に引き込まれ事故を防止することができる扉の安全装置を提供する。
【解決手段】 かごの枠体両側壁に、扉2aおよび扉2bの隙間領域を検出エリアとする光センサー6と、扉2bおよび袖壁4の隙間領域を検出エリアとする光センサー7とを設け、出入り口柱3と袖壁4に、扉2bの手前(かご側)の領域を検出エリアとする光センサー8を設ける。扉2a,2bが閉じられているときに、前記光センサー6、7、8のいずれかで障害物、例えば乗客の手などを検出した場合は、警報、警告を発し、扉2a,2bの開動作中に前記乗客の手などを検出した場合は、当該開動作を一旦停止させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建物内の出入り口やエレベータ等に設けられ、開閉動作を行う扉の安全装置に関する。
従来、例えばエレベータの出入り口に設けられた扉の開放時に、扉と扉の収容部(戸袋)の隙間に物や人体の一部が引き込まれる(挟まれる)事故を防止する装置としては、下記特許文献1、2に記載のものが提案されている。
特開2002−265175号公報 特開2003−26382号公報
前記特許文献1に記載のエレベータ装置は、エレベータの出入り口近傍に、垂直方向又は斜め方向に配設した単軸の光センサーによって検出を行っているので、検出もれが生じやすく、引き込まれ事故を確実に防止することができず、安全装置としての信頼性に欠ける。
また前記特許文献2に記載の安全装置は、エレベータの出入り口を横切る第1光線と第2光線の遮光を検出してかご戸及び乗場戸の開閉動作を制限しているが、かご戸及び乗場戸による引き込まれ事故が生じない出入り口の中央付近位置でも遮光を検出してしまうので、これによる不要な開閉動作の制限がなされてしまう。
また第1、第2投光手段および第1、第2受光手段を構成する光センサーは単軸の光センサーを用いているため検出もれが生じやすく、引き込まれ事故を確実に防止することができず、安全装置としての信頼性に欠ける。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものでその目的は、検出もれおよび不要動作が生じることなく確実に引き込まれ事故を防止することができる扉の安全装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の扉の安全装置は、移動可能に配設され、所定の開口部を横切って開閉する扉と、前記扉の、前記開口部に対向する平面上および該平面から所定距離隔てた領域を検出エリアとする水平型多光軸センサーと、前記扉の開動作中に、前記水平型多光軸センサーが検出動作したときは、前記扉の移動を禁止する制御を行う制御手段とを備えたことを特徴としている。
また前記開口部には、扉との間に隙間を形成する物体が設けられていることを特徴としている。
また前記扉は移動方向に直交して複数並設され、前記水平型多光軸センサーは、前記複数の扉どうしが対向する領域、又は扉と物体が対向する領域、又は扉から開口部側に所定距離隔てた領域、およびそれら領域の近傍を検出エリアとしていることを特徴としている。
また前記制御手段は、前記扉の開動作前に、前記水平型多光軸センサーが検出動作したときは、警報を発することを特徴としている。
また前記水平型多光軸センサーは反射型センサーで構成されていることを特徴としている。
また前記水平型多光軸センサーは遮断型センサーで構成されていることを特徴としている。
(1)請求項1、2、3に記載の発明によれば、扉と該扉近傍の袖壁、柱などの物体との間、又は扉と扉の間に、例えば体の一部が引き込まれることを確実に防止することができ、安全を確保することができる。
(2)請求項4に記載の発明によれば、扉と該扉近傍の袖壁、柱などの物体との間、又は扉と扉の間に引き込まれる危険性を前もって認知させることができ、引き込まれ事故発生を未然に防ぐことができる。
(3)請求項5に記載の発明によれば、引き込まれ事故発生の可能性のあるエリアのみを検出エリアとすることができ、引き込まれ事故発生の可能性のあるエリアから離間したエリアを検出することがなく、不要動作を防止することができる。
(4)また請求項1〜6に記載の発明によれば、水平型多光軸センサーによって検出を行っているので、広範囲に検出することができ検出もれがなく信頼性が高い。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は以下の実施形態例に限定されるものではない。
図1は、本発明をエレベータ装置における片開き式扉のかごに適用した実施形態例を表し、かごおよび出入り口(本発明の開口部)の平面配置を示している。図1において1はかごの敷居を示し、2a,2bはかご内に互いに所定間隔隔てて設けられた片開き式の扉である。
3はエレベータの出入り口柱、4は扉2bから所定間隔隔てた出入り口側に対向配置された袖壁(出入り口柱;本発明の物体)、5a,5bはかごのパネルを各々示している。
6はかごの枠体両側壁に各々設けられ、扉2aと扉2bの隙間領域(図示C)を検出エリアとする光センサーである。
7はかごの枠体両側壁に各々設けられ、扉2bと袖壁4の隙間領域(図示B)を検出エリアとする光センサーである。
8は出入り口柱3と袖壁4に各々設けられ、扉2bの手前(かご側)の領域(図示A)を検出エリアとする光センサーである。
また図2は、本発明をエレベータ装置における両開き式扉のかごに適用した実施形態例を表し、かごおよび出入り口の平面配置を示している。
図2において図1と同一部分は同一符号をもって示しており、12a,12bはかご内に設けられた両開き式の扉である。4a,4bは、扉12a,12bから所定間隔隔てた出入り口両側に対向配設された袖壁(出入り口柱;本発明の物体)である。
17は、かごの枠体両側壁に各々設けられ、扉12a,12bと袖壁4a,4bの隙間領域(図示B)を検出エリアとする光センサーである。
18は、袖壁4a,4bに各々設けられ、扉12a,12bの手前(かご側)の領域(図示A)を検出エリアとする光センサーである。
尚図1において、前記光センサー6、7、8は少なくともいずれか1個設けるものとし、また図2において前記光センサー17、18は少なくともいずれか1個設けるものとする。
前記光センサー6、7、8、17、18は水平型多光軸センサーで構成され、図3に示す遮断型センサーか又は図4に示す反射型センサーを用いる。図3、図4はエレベータかごの出入り口の前記光センサーの取り付け部分の正面形態を示している。
図3の遮断型センサーは、複数の発光素子が垂直方向に所定間隔で配設された、扉の高さと略等しい高さの発光側ユニット20aと、複数の受光素子が前記発光素子と水平方向に対向して配設された、扉の高さと略等しい高さの受光側ユニット20bとで構成され、障害物による信号遮断で作動する。
図4の反射型センサーは、複数の受発光一体型のセンサーが垂直方向に所定間隔で配設された、扉の高さと略等しい高さの検出ユニット30a,30bで構成され、図4(b)のX部詳細を示す図4(c)のように、発光素子の発光範囲の光が障害物に当たって反射した光を受光素子で受けることによって作動する。
尚図4の反射型センサーは、発光範囲と受光範囲とによってその検出範囲(検出距離)が決まり、出入り口中央付近の物体、乗客等を誤って検出してしまうことはない。
また反射型センサーを用いる場合は、図5のように検出ユニット30a,30bを配設して、引き込まれ事故発生の可能性のあるエリアのみを検出するように構成しても良い。すなわち前記図1の片開き式扉の場合は図5(a)のように、扉2bの出入り口柱3側端部に、扉2aと扉2bが対向する領域およびその近傍を検出エリアとする検出ユニット30aを設け、袖壁4の出入り口3側端部に、扉2bと袖壁4が対向する領域およびその近傍を検出エリアとする検出ユニット30bを設ける。
また前記図2の両開き式扉の場合は図5(b)のように、袖壁4a,4bの先端に、袖壁4a,4bと扉12a,12bが対向する領域およびその近傍を検出エリアとする検出ユニット30bを設ける。
上記のように構成された装置において、扉2a,2b,12a,12bが図1、図2のように閉じられているときに、光センサー6,7,8,17,18のいずれかの検出エリアで障害物、例えば乗客の手を検出すると、図示省略の制御手段は前記光センサーが作動した信号を受けて、例えば出入り口付近に設けた警報装置から警報、警告を発するように制御を行う。
この警報、警告により、乗客に対して、次に扉が開く方向に移動した場合に、扉2a,2b間、又は扉2bと袖壁4の間、又は扉12aと袖壁4aの間、又は扉12bと袖壁4bの間に手が引き込まれてしまうという危険性を認知させることができる。これによって引き込まれ事故発生を未然に防止することができる。
また、扉2a,2b,12a,12bの開動作中に光センサー6,7,8,17,18のいずれかが例えば乗客の手を検出すると、前記制御手段は前記光センサーが作動した信号を受けて、前記扉2a,2b,12a,12bの開動作を一旦停止(禁止)させる(例えば扉開閉駆動用のインバータを駆動停止させる)。
このため扉2a,2b間、又は扉2bと袖壁4の間、又は扉12aと袖壁4aの間、又は扉12bと袖壁4bの間に手が引き込まれる事態には至らず、乗客の安全が確保される。
そして前記光センサーで障害物が検出されなくなったら、前記制御手段は前記扉2a,2b,12a,12bの開動作を再開させる。
尚本発明における開口部に設けられた物体は、前記袖壁4,4a,4bに限らず、柱、戸袋の板等のように、扉との間で引き込まれ事故を起こす可能性のある物体すべてを含む。
また本発明は、エレベータの乗場扉にも適用可能であり、さらにエレベータの扉に限らず建物、店舗、マンション等の出入り口の全ての自動扉に適用することができる。
例えば図6に示すように、扉の表面が凹部を有した形状(段差形状)に形成された扉では、この凹部に手、指等が挟まれやすく引き込まれ事故が発生しやすいが、本発明によればこのような形状の扉に対しても引き込まれ事故を確実に防止することができる。
以上のように本実施形態例によれば、水平型多光軸センサーを用いているため広範囲の検出が可能であり検出もれはなくなる。またセンサー設置時の有効スペースが向上する。すなわち極小スペースで取り付けが可能となる。しかも遮断型センサーおよび反射型センサー(自己完結型センサー)の何れにも対応が可能である。反射型センサーを使用した場合、既納品への設置が可能であり、改修工事での対応も可能となる。
本発明を片開き式扉に適用した実施形態例の要部構成を示す平面図。 本発明を両開き式扉に適用した実施形態例の要部構成を示す平面図。 本発明の水平型多光軸センサーとして遮断型センサーを用いた実施形態例の要部構成を表し、(a)はセンサー取り付け部の正面略図、(b)は動作説明図。 本発明の水平型多光軸センサーとして反射型センサーを用いた一実施形態例の要部構成を表し、(a)はセンサー取り付け部の正面略図、(b)は動作説明図、(c)は(b)の要部詳細を示す説明図。 本発明の水平型多光軸センサーとして反射型センサーを用いた他の実施形態例の要部構成を表し、(a)は片開き式扉に適用した例の要部平面図、(b)は両開き式扉に適用した例の要部平面図。 本発明が適用される扉の他の形状例を示す平面図。
符号の説明
1…敷居
2a,2b…片開き式の扉
3…出入り口柱
4,4a,4b…袖壁
5a,5b…パネル
6,7,8,17,18…光センサー
12a,12b…両開き式の扉
20a…発光ユニット
20b…受光ユニット
30a,30b…検出ユニット

Claims (6)

  1. 移動可能に配設され、所定の開口部を横切って開閉する扉と、
    前記扉の、前記開口部に対向する平面上および該平面から所定距離隔てた領域を検出エリアとする水平型多光軸センサーと、
    前記扉の開動作中に、前記水平型多光軸センサーが検出動作したときは、前記扉の移動を禁止する制御を行う制御手段と
    を備えたことを特徴とする扉の安全装置。
  2. 前記開口部には、扉との間に隙間を形成する物体が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の扉の安全装置。
  3. 前記扉は移動方向に直交して複数並設され、
    前記水平型多光軸センサーは、前記複数の扉どうしが対向する領域、又は扉と物体が対向する領域、又は扉から開口部側に所定距離隔てた領域、およびそれら領域の近傍を検出エリアとしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の扉の安全装置。
  4. 前記制御手段は、前記扉の開動作前に、前記水平型多光軸センサーが検出動作したときは、警報を発することを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の扉の安全装置。
  5. 前記水平型多光軸センサーは反射型センサーで構成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の扉の安全装置。
  6. 前記水平型多光軸センサーは遮断型センサーで構成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の扉の安全装置。
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