JP2006141164A - 表面磁石型電動機、表面磁石型電動機の製造方法、および表面磁石型電動機を備えた内燃機関 - Google Patents

表面磁石型電動機、表面磁石型電動機の製造方法、および表面磁石型電動機を備えた内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】 圧入により磁石に生じる応力を低減する飛散防止管を備えた表面磁石型電動機を提供することを目的とする。
【解決手段】 回転子の表面に磁石を備える表面磁石型電動機であって、前記回転子に備えられた磁石の軸方向長さより長い円筒形状に形成され、内部に該磁石が圧入されて該磁石の飛散を防止する飛散防止管を備え、前記飛散防止管に圧入された前記磁石の端部に生じる応力を緩和する応力緩和部を設けた表面磁石型電動機とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転子に磁石を使用した表面磁石型電動機に関し、特に磁石の飛散を防止する飛散防止管に関する。
従来から、回転軸の外周表面に磁石を配置した回転子を備えた表面磁石型電動機が知られている。この種の電動機では、回転子が高速回転した場合の遠心力による磁石の破損、飛散を防止するため、磁石の外周に非磁性の飛散防止管が設けられている。
こうした電動機の飛散防止管の固定は、一般的に、飛散防止管の内円筒に磁石を圧入することで行なわれている。こうすることで、磁石を強い緊迫力で保持し、遠心力による磁石の破損、飛散を防止できるとされている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2001−25193号公報 特開2001−218403号公報
かかる構造の電動機において更なる高速回転に対応し、高い遠心力、広い作動温度での使用を実現するためには、飛散防止管と磁石との圧入代を増大し、より一層、強い緊迫力で磁石を保持する必要がある。しかしながら、圧入代を増大することで、飛散防止管への圧入の際に、却って磁石に破損が生じるおそれがあった。
こうした磁石への応力は、組み付け時に破損という現象を生じなくても、表面磁石型電動機の運転中にかかる遠心力の影響を受け、破損に至る場合がある。特に、十数万から二十数万rpmもの高速で回転するターボチャージャのタービンシャフトのアシスト用に、かかる電動機を採用する場合には、タービンシャフトの作動限度まで強度を保障する必要がある。したがって、こうした磁石に生じる応力を緩和する構造や製造方法が望まれていた。
本発明は、こうした問題を踏まえて、圧入により磁石に生じる応力を低減する飛散防止管を備えた表面磁石型電動機、製造方法、および表面磁石型電動機を備えた内燃機関を提供することを目的とする。
本発明の表面磁石型電動機は、上記課題を鑑み、以下の手法を採った。すなわち、回転子の表面に磁石を備える表面磁石型電動機であって、前記回転子に備えられた磁石の軸方向長さより長い円筒形状に形成され、内部に該磁石が圧入されて該磁石の飛散を防止する飛散防止管を備え、前記飛散防止管に圧入された前記磁石の端部に生じる応力を緩和する応力緩和部を設けたことを要旨としている。
本発明の表面磁石型電動機によれば、磁石よりも長い飛散防止管の端部において、飛散防止管に磁石を圧入することで磁石の端部に生じる応力を緩和する応力緩和部を備える。つまり、圧入により磁石の端部に掛かる応力を低減した状態の回転子を形成することができる。したがって、圧入の際、あるいは、圧入後に回転子を組み付ける際や、電動機として使用する際において、磁石の破損を抑制することができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機の応力緩和部は、前記飛散防止管の一部であり、前記圧入した磁石の両端面からそれぞれ突き出した突き出し部分に設けられ、該圧入によって当該突き出し部分と該突き出し部分を除く部分とに生じる内径方向の変位の差分を抑制する形状であるものとすることができる。
かかる表面磁石型電動機によれば、飛散防止管の突き出し部分に内径方向の差分を抑制する形状を設け、これを応力緩和部とする。すなわち、磁石の圧入により突き出し部分を除く部分に生じる内径方向の変位と、この部分への磁石の圧入による影響を受ける突き出し部分の内径方向の変位との差分を抑制する。したがって、磁石の圧入による飛散防止管の一部の大きな変形を抑えることができる。その結果、飛散防止管の変形による反力に起因して磁石の端部に掛かる応力を低減することができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機の応力緩和部は、前記突き出し部分を、当該突き出し部分を除く部分に比べて低剛性とすることで前記差分を抑制する形状とするものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、飛散防止管の突き出し部分に低剛性の形状を設け、これを応力緩和部とする。突き出し部分は低剛性であるため、磁石の圧入による影響を受けて変形し易い。つまり、内部に磁石が存在することで拡径する突き出し部分を除く部分の影響を受け易いものとなる。したがって、磁石の圧入後、突き出し部分と、突き出し部分を除く部分との内径方向の変位の差分を抑制し、磁石の端部に掛かる応力を低減することができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機の差分を抑制する形状は、前記突き出し部分を、前記突き出し部分を除く部分に比べて薄肉とすることで低剛性とするものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、突き出し部分を突き出し部分を除く部分に比べ薄肉とする。例えば、薄肉形状として、飛散防止管を段付き円筒形状に形成する。こうすることで、低剛性の形状を比較的簡単な形状で実現することができ、応力緩和部を容易に備えることができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機の差分を抑制する形状は、前記突き出し部分の外円筒に所定深さの切り欠きを形成することで低剛性とするものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、飛散防止管の突き出し部分の外円筒に切り欠きを形成する。したがって、比較的簡単な加工で、低剛性の形状を実現することができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機の応力緩和部は、前記突き出し部分の円筒内径を、該突き出し部分を除く部分の円筒内径に比べて拡径したテーパ形状とすることで前記差分を抑制する形状とするものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、突き出し部分の円筒内径をテーパ状に拡径する。すなわち、予め、突き出し部分の端部の内径を拡大した形状を形成する。したがって、磁石の圧入により突き出し部分を除く部分の内径が拡大しても、突き出し部分の内径は予め拡径してあるため、圧入後の両者の内径方向の変位の差分を抑制することができる。その結果、磁石の端部に掛かる応力を低減することができる
上記の構成を有する表面磁石型電動機の応力緩和部は、前記突き出し部分をラッパ状に拡径した形状とすることで前記差分を抑制する形状とするものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、突き出し部分の内径、外径ともに、端部に向かってラッパ状に拡大した形状を形成する。したがって、予め拡径した突き出し部分により、圧入後の両者の内径方向の変位の差分を抑制することができる。さらに、突き出し部分の剛性を大きく低下させることなく、内径方向の変位の差分を抑制する形状を形成することができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機は、前記回転軸に取り付ける軸受と前記磁石の各端面との間には、それぞれ組立用フランジを備えると共に、前記応力緩和部は、前記圧入した磁石の各端面からそれぞれ突き出した前記飛散防止管の一部である突き出し部分と、前記組立用フランジとが接触する接触部分に設けられ、該組立用フランジの両外側から回転軸方向の外力を付与することで、該圧入によって当該突き出し部分と該突き出し部分を除く部分とに生じる内径方向の変位の差分を抑制する形状であるものとすることができる。
かかる表面磁石型電動機によれば、接触部分の形状を、外力によって圧入後の飛散防止管の内径方向の変位の差分を抑制する形状に形成し、これを応力緩和部とする。つまり、磁石の圧入によって既に内径方向の変位差を生じている飛散防止管に、組立用フランジの両外側からの外力を付与することで、内径方向の変位の差分を抑制する。したがって、磁石の端部に掛かる応力を低減することができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機の接触部分は、前記組立用フランジからの外力を、前記飛散防止管の内周よりも外周側に掛かる軸力に変換する形状であるものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、接触部分に伝達された外力は、飛散防止管の外周側に掛かる軸力となる。例えば、磁石の圧入による突き出し部分の内径変化が、突き出し部分を除く部分の内径変化よりも小さい場合には、圧入後の飛散防止管は、突き出し部分が内側へ曲がった形状となる。飛散防止管の外周側に軸力を掛けることで、内側への曲がりを改善する方向に力が働き、内径方向の変位の差分を抑制することができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機は、前記飛散防止管の接触部分を、該飛散防止管の外周側端面で前記組立用フランジと接触する凸形状とするものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、飛散防止管の接触部分に、外力を飛散防止管の外周側に伝達する凸形状を形成し、これを応力緩和部とする。つまり、飛散防止管側の接触部分のみに凸形状を設ける。したがって、組立用フランジ側を特別な形状に形成する必要がない。
上記の構成を有する表面磁石型電動機は、前記組立用フランジの接触部分を、前記飛散防止管の外周側端面と接触する凸形状とするものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、組立用フランジの接触部分に、外力を飛散防止管の外周側に伝達する凸形状を形成し、これを応力緩和部とする。つまり、組立用フランジ側の接触部分のみに凸形状を設ける。したがって、飛散防止管側を特別な形状に形成する必要がない
上記の構成を有する表面磁石型電動機は、前記飛散防止管の接触部分を、前記突き出し部分を除く部分の円筒外径に比べて小さくした円筒形状に形成して、該飛散防止管全体を段付き円筒形状とし、前記組立用フランジの接触部分を、前記段付き円筒形状の段付きの肩部分に接する形状に形成するものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、段付き円筒形状の小さい円筒形状部分を飛散防止管の接触部分とし、この段付き肩部に接する形状を組立用フランジの接触部分とする。したがって、低剛性化による効果に加えて、段付き肩部を介して飛散防止管の外周側に軸力を付与し、内径方向の変位の差分を低減することができる。その結果、磁石の端部に掛かる応力を低減することができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機の接触部分は、前記組立用フランジからの外力を、前記突き出し部分の内径を拡径する方向の力に変換する形状であるものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、接触部分に伝達された外力は、飛散防止管の突き出し部分の内径を拡径する力となる。例えば、磁石の圧入による突き出し部分の内径変化が、突き出し部分を除く部分の内径変化よりも小さい場合には、圧入後の飛散防止管は、突き出し部分が内側へ曲がった形状となる。こうした飛散防止管に外力を与えることで、突き出し部分の内径を拡大し、内径方向の変位の差分を抑制することができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機は、前記飛散防止管の接触部分を、前記突き出し部分の内径が該突き出し部分を除く部分の内径に対して拡径するテーパ形状に形成し、前記組立用フランジの接触部分を、前記テーパ形状に係合する形状に形成するものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、内径をテーパ状に拡径して飛散防止管の接触部分を形成し、これに係合する形状に組立用フランジの接触部分を形成して、組立用フランジの接触部分を飛散防止管の内部に入れ込む。こうした接触部分を有する組立用フランジの外部から外力を付与すると、テーパ形状の作用により飛散防止管の端部の内径は拡径する。したがって、磁石の圧入により生じた飛散防止管の内径方向の変位の差分を抑制することができる。
上記の構成を有する表面磁石型電動機は、前記組立用フランジの接触部分を、前記磁石と略同外径形状で、前記飛散防止管の突き出し部分に圧入可能な円筒形状に形成するものとしても良い。
かかる表面磁石型電動機によれば、飛散防止管の突き出し部分には、組立用フランジが圧入される。したがって、突き出し部分の内径も、突き出し部分を除く部分の内径とほぼ同様に拡径し、飛散防止管の全長に亘って、内径方向の変位の差分を抑制することができる。
本発明の表面磁石型電動機に対応する製造方法は、回転子の表面に磁石を備える表面磁石型電動機の製造方法であって、(a)前記回転子の磁石の表面を覆って磁石の飛散を防止する飛散防止管を、該磁石の軸方向長さより長い円筒形状で形成する工程と、(b)前記飛散防止管の内部に収納される前記磁石の端部に生じる応力を緩和する応力緩和部を構成しつつ、該飛散防止管の内部に該磁石を圧入する工程とを備えたことを要旨としている。
かかる製造方法によれば、磁石の端部に生じる応力を緩和する応力緩和部を構成しつつ、飛散防止管の内部に該磁石を圧入する。つまり、応力緩和部は、磁石の圧入前に構成され、あるいは、磁石の圧入後、事後的に構成される。したがって、磁石に生じる応力は緩和され、磁石の破損を抑制する製造方法を構築することができる。
上記の工程を有する表面磁石型電動機の製造方法において、前記(b)工程は、(b1)前記飛散防止管の内部に前記磁石を圧入し、該磁石の両端面からそれぞれ突き出した突き出し部分を形成する工程と、(b2)前記突き出し部分に組立用フランジを装着し、前記飛散防止管を該組立用フランジで挟持する工程と、(b3)前記(b2)工程の後、前記飛散防止管に前記回転軸および軸受を装着すると共に、該軸受を介して当該飛散防止管に回転軸方向の軸力を付与しながら、前記表面磁石型電動機のハウジングに取り付ける工程とからなるものとしても良い。
かかる製造方法によれば、ハウジングに回転子を取り付ける際に、軸受を介して飛散防止管に回転軸方向の軸力を付与する。したがって、飛散防止管に内径方向の曲がりが生じていても、ハウジングへの組み付けによって、これを改善することができる。
上記の工程を有する表面磁石型電動機の製造方法において、前記(b)工程は、(b11)前記飛散防止管の内部に前記磁石を圧入し、該磁石の両端面からそれぞれ突き出した突き出し部分を形成する工程と、(b12)前記飛散防止管に回転軸方向の軸力を付与しながら、前記突き出し部分に組立用フランジを装着して固定する工程と、(b13)前記(b12)工程の後、前記軸力を付与した前記飛散防止管に、前記回転軸および軸受を装着し、前記表面磁石型電動機のハウジングに取り付ける工程とからなるものとしても良い。
かかる製造方法によれば、磁石を圧入した飛散防止管に組立用フランジを装着する際に、飛散防止管に回転軸方向の軸力を付与する。したがって、飛散防止管に内径方向の曲がりが生じている場合に、これを予め改善しておくことができる。
上記の工程を有する表面磁石型電動機の製造方法において、前記(b)工程は、(b21)前記磁石を、両端から組立用フランジで挟持する工程と、(b22)前記磁石と前記組立用フランジとを一体で、前記飛散防止管に圧入する工程と、(b23)前記(b22)工程の後、前記飛散防止管に前記回転軸および軸受を装着し、前記表面磁石型電動機のハウジングに取り付ける工程とからなるものとしても良い。
かかる製造方法によれば、磁石と2つの組立用フランジとを一体で飛散防止管に圧入する。したがって、磁石の圧入後の飛散防止管の両端から組立用フランジを圧入する場合に比べて、工程数を低減し、効率的に回転子を組み立てることができる。
上記の工程を有する表面磁石型電動機の製造方法において、前記(b)工程は、(b31)前記磁石に回転軸方向の軸力を付与した状態で、該磁石を両端から組立用フランジで挟持する工程と、(b32)前記軸力を付与した状態の前記磁石と前記組立用フランジとを一体で、前記飛散防止管に圧入する工程と、(b33)前記磁石および前記組立用フランジを備えた前記飛散防止管に、前記回転軸および軸受を装着し、前記表面磁石型電動機のハウジングに取り付ける工程とからなるものとしても良い。
かかる製造方法によれば、磁石自体に回転軸方向の軸力、つまり、圧縮力を付与し、その状態でハウジング内に組み込む。したがって、第3の製造方法による効果に加えて、圧入過程における磁石のくびれ、のび変形の制御、すなわち、引張り応力を抑制することができ、磁石の破損を低減することができる。
上記の工程を有する表面磁石型電動機の製造方法の(b31)工程は、前記磁石と前記組立用フランジとに組立用ボルトを通し、組立用ナットを締め付けることで軸力を付与する工程とするものとしても良い。
かかる製造方法によれば、組立用ボルト、組立用ナットの締結力によって、容易に磁石自体に軸力を付与することができる。
本発明の表面磁石型電動機を備えた内燃機関は、タービンシャフトを有する過給器を備えた内燃機関であって、回転子の表面に磁石を備える表面磁石型電動機を、前記タービンシャフトのアシスト用の電動機として備え、前記表面磁石型電動機は、前記回転子に備えられた磁石の軸方向長さより長い円筒形状に形成され、内部に該磁石が圧入されて該磁石の飛散を防止する飛散防止管を備え、前記飛散防止管に圧入された前記磁石の端部に生じる応力を緩和する応力緩和部を設けて構成され、当該表面磁石型電動機を前記タービンシャフトと同軸上に備えたことを要旨としている。
本発明の内燃機関によれば、磁石の端部に生じる応力を緩和する表面磁石型電動機を、タービンシャフトのアシスト用として、タービンシャフトと同軸上に配置する。表面磁石型電動機は磁石にかかる応力が緩和された状態であるため、高速回転するタービンシャフトと共に回転することで大きな遠心力が付加されても、十分耐えうるものとなる。したがって、高速回転するタービンシャフトと同軸上に配置することができ、比較的容易にアシスト用電動機を備えた過給器付きの内燃機関を構成することができる。
本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1の電動機の構成:
A−1.飛散防止管の第1実施例:
A−2.飛散防止管の第2実施例:
B.第2の電動機の構成:
B−1.接触部分構造の第1実施例:
B−2.接触部分構造の第2実施例:
B−3.接触部分構造の第3実施例:
C.変形例:
A.第1の電動機の構成:
図1は、本発明の第1の表面磁石型電動機の断面を示す概略構成図である。図示するように、第1の表面磁石型電動機10(以下、単に電動機10と呼ぶ)は、主に、電動機10の回転部分である回転子15と、電動機10の固定部分である固定子12と、回転子15を電動機10のハウジングに固定する軸受13,14等から構成されている。この電動機10は、回転子15に磁石16を設け、固定子15に電磁力を発生する巻き線を備えており、電磁力に反発する磁石16により、回転トルクを発生している。この電動機10は、ターボチャージャを搭載した自動車のタービンシャフトと連結してタービンシャフトをアシストするのに使用され(図18参照)、回転子15の回転速度は数十万rpmに及ぶ。
回転子15は、磁石16に加え、出力軸となる回転軸20、磁石16の破損や飛散を防ぐ飛散防止管17、飛散防止管17とそれぞれの軸受13,14との間に介在する組立用フランジ18,19などから構成されている。
回転軸20は、磁石16,飛散防止管17,組立用フランジ18,19と共に高速回転をする。磁石16は、円筒形状の焼結磁石からなり、高速回転によって大きな遠心力を受ける。飛散防止管17は、略円筒形状をしており、磁石16の外周に配置され、遠心力の影響により磁石16が破損するのを防止している。
組立用フランジ18,19は、飛散防止管17の内径に遊嵌する円周外形の部分18b,19b、飛散防止管17の端面と当接して飛散防止管17との接合部となる略円周外径の部分18c,19c、軸受13,14の内輪に当接する円周外形の部分18d,19dを有し、その内部に、磁石16の内径よりも小さい内径の内円筒18e,19eを備えている。この内円筒によって、回転軸20を把持している。なお、飛散防止管17は、磁石16と固定子12との間、すなわち、回転磁界内に配置されるため、その影響を回避する非磁性の材料、例えば、チタンやステンレスによって形成されている。
こうした構成からなる回転子15は、磁石16を飛散防止管17に圧入して固定し、飛散防止管17の両端から組立用フランジ18,19を装着して固定し、これに回転軸20を通して、組み立てられる。磁石16と飛散防止管17との固定を大きな圧入代による圧入で行なう。こうすることで、高速回転によって磁石16に掛かる遠心力の影響を低減している。なお、飛散防止管17と組立用フランジ18,19との固定は、治具により芯を合わせて接合部を溶接することで行なっている。
組み立てられた回転子15の回転軸20には、軸受13,14が装着される。軸受13,14には、回転抵抗が少ない玉軸受を使用しており、高速回転にも耐えうる構造としている。こうして軸受13,14を装着した回転子15を、固定子12を備えた電動機10のハウジング内に組付けることで、電動機10が形成される。なお、固定子12の巻線へ流す電流は、電気回路(図18参照)から供給されている。
A−1.飛散防止管の第1実施例:
図2は、磁石16を圧入する第1実施例の飛散防止管17の構造を示す断面図である。図示するように、チタン製の飛散防止管17は、磁石16の長さよりも長い段付き円筒形状で形成され、段付き円筒形状の略中央付近に磁石16が配置される。この飛散防止管17は、内部に磁石16が存在する(配置される)円筒部分17aと、その両端に位置し、磁石16のそれぞれの端面から突き出す突き出し部分17b,17cとの大きく3つの部分から構成されている。こうした突き出し部分17b,17cを設けることで、仮に内部の磁石16が破損しても、その破片が外部へ飛散することを防止することができる。
円筒部分17a、突き出し部分17b,17cの内径は、同径であり、磁石16の外径よりも小さく加工されている。こうして所定の締め代(圧入代)を与えて圧入することで、高速回転時にも相対的な滑りを生じることなく、磁石16と飛散防止管17とは固定されている。突き出し部分17b,17cは、円筒部分17aよりも肉厚の薄い円筒形状であり、円筒部分17aよりも剛性の低い形状である。つまり、円筒部分17aに比べて、突き出し部分17b,17cは変形(弾性変形)し易い部分となる。なお、本実施例では、飛散防止管17の外周をφ30(30mm)とし、圧入代として0.1mmの締め代を設け、数トンの圧入力を掛けて磁石16と飛散防止管17とを固定している。
こうした飛散防止管17に磁石16を圧入すると、飛散防止管17は磁石16からの反力を受けて弾性域内で変形(拡径)する。飛散防止管17の円筒部分17aは、内部に磁石16が存在するため拡径したままの状態となり、突き出し部分は17b,17cは、内部に磁石16が存在しないものの、低剛性であるため変形する。すなわち、突き出し部分17b,17cも内径が拡大し、圧入後の円筒部分17aと突き出し部分17b,17cとの間の内径差を低減することができる。
図3は、従来構造と第1実施例との構造の違いによる圧入後の内径差の様子を模式的に示した模式図である。図3(a)には従来構造を、図3(b)には第1実施例の構造を、それぞれ示し、図中の破線は磁石16の圧入前の形状を示している。図3(a)に示すように、従来構造の飛散防止管Aにおける圧入した磁石16の端面から突き出した突き出し部分A2,A3は、内部に圧入した磁石16が存在する部分である円筒部分A1と同じ円筒形状であり、比較的剛性がある。そのため突き出し部分A2,A3は変形し難く、磁石16の圧入後には内径差Dを生じている。この内径差により、磁石16の端部には、曲げモーメントM0が生じる。
これに対し、図3(b)に示すように、第1実施例の飛散防止管17では、従来構造に比べて突き出し部分17b,17cの内径変化が大きくなり、内径差d(d<D)を生じている。したがって、突き出し部分17b,17cからの反力で、磁石16の端部に過大な曲げ応力(曲げモーメントM0)が発生することもなく、破損に至ることもほとんどない。換言すると、圧入により磁石16の端部に発生する曲げ応力を、飛散防止管17の突き出し部分17b,17cが変形することによって、緩和することができる。その結果、圧入の際、あるいは、圧入後に回転子15として組み付ける際や、電動機10として使用する際において、磁石16の破損を抑制することができる。加えて、飛散防止管17を段付き円筒形状にすることで、突き出し部分17b,17cを低剛性とすることができ、磁石16への応力を緩和する形状を比較的簡単な形状で実現することができる。
なお、こうした効果を奏する飛散防止管の形状は、段付き円筒形状に限らず、例えば外円筒をテーパ状に加工して、断面変化を滑らかなものとしても良い。テーパ状に加工する場合に、テーパの長さは特に制限はないが、単なるC面取りとは異なり低剛性を目的とするため、突き出し部分の長さに相当する長さを設定するのが望ましい。このように突き出し部分の外円筒の肉厚を削除して(あるいは、内円筒の肉厚を削除して)低剛性とすれば、磁石16の破損を抑制する種々の形状が想定できる。
図4には、低剛性の突き出し部分を備えた飛散防止管の一例を示した。図示するように、この飛散防止管27は、図2に示した飛散防止管17とほぼ同様の円筒形状をしており、図2に示した飛散防止管17とは、圧入した磁石16の端面から突き出す突き出し部分27b,27cの形状のみが異なる。この飛散防止管27の突き出し部分27b,27cは、所定幅、所定深さの切欠の溝を全周に設けている。こうした切欠を設けることで、突き出し部分27b,27cを低剛性としても、同様の効果を奏する。加えて、比較的簡単な加工で、低剛性の突き出し部分27b,27cを形成することができる。
A−2.飛散防止管の第2実施例:
第1実施例では、突き出し部分17b,17cを剛性の低い形状として内径差を抑制するものとしたが、突き出し部分17b,17cを必ずしも低剛性とする必要はない。図5は、磁石16を圧入する第2実施例としての飛散防止管の構造を示す断面図である。図示するように、この飛散防止管37は、第1実施例と同様の円筒部分37aと、圧入した磁石16の端面から突き出す突き出し部分37b,37cとの3つの部分から構成されている。
突き出し部分37b,37cは、円筒部分37a側から飛散防止管37の端部へ向かって、内径、外径を共に、徐々に拡大したラッパ状に形成されている。したがって、第1実施例とは異なり、円筒部分37aに比べて突き出し部分37b,37cは高剛性となっている。
図6は、第2実施例の飛散防止管37に磁石16を圧入する場合の様子を模式的に示した模式図である。図示するように、所定の圧入代を与えた破線で示す形状の飛散防止管37に磁石16を圧入すると、円筒部分37aは、第1実施例と同様、内部に磁石16が存在するため内径変化が大きくなり、突き出し部分は37b,37cは、高剛性であるため円筒部分37aの影響が少なく、内径の変化が小さくなる。つまり、予め突き出し部分37b,37cの内径を拡げておくことで、圧入後の円筒部分37aの内径との差を低減することができる。図6では、圧入後の円筒部分37aの内径と、圧入後の突き出し部分37b,37cの内径とは、ほぼ同径となる様子を示している。
圧入後の飛散防止管37の内径の変化を予め見込んで、飛散防止管37の突き出し部分37b,37cの内径形状を設定することで、飛散防止管37の全体で内径差を抑制することができる。その結果、磁石16の端部に過大な曲げ応力が発生することもなく、破損に至ることもほとんどない。加えて、突き出し部分37b,37cの剛性を低下させることもない。
なお、突き出し部分の形状は、予め内径を拡径する構造であれば、例えば、図7に示す外形形状であっても良い。図示する飛散防止管47は、第1実施例同様、3つの部分からなるが、全て同一の外径を有する円筒形状である。この3つの部分のうち、円筒部分47aは第1実施例と同一の内径を備えている。一方、圧入した磁石16の端面から突き出す突き出し部分47b,47cの内径は、円筒部分47a側から外側に向かって、徐々に拡径したテーパ形状47dに形成されている。こうした飛散防止管47に磁石16を圧入することで、第2実施例と同様の効果を奏する。なお、ここでは、単なる圧入時の位置決めのために設けるテーパとは異なり、突き出し部分47b,47cの全長に亘って、テーパ形状47dを設けている。
B.第2の電動機の構成:
図8は、本発明の第2の表面磁石型電動機の概略構成図である。図示するように、第2の表面磁石型電動機21(以下、単に電動機21と呼ぶ)は、基本的には図1に示した第1の表面磁石型電動機10と同じ構成であり、回転子25のみが異なる。したがって、その他の部分は、図1と同一符号を付し、説明は省略する。
図8に示すように回転子25は、主に、第1の電動機10と同様である回転軸20,磁石16,飛散防止管17と、組立用フランジ28,29とから構成されている。
組立用フランジ28,29は、第1の電動機10における組立用フランジ18,19とほぼ同様、飛散防止管17の内径に嵌合する円周外形の部分28b,29bと、軸受13,14の内輪に当接する円周外形の部分28d,29dとを有し、さらに、飛散防止管17と接触する特殊な形状の接触部分28c,29cを有している。この組立用フランジ28,29の内部には、第1実施例の組立用フランジ18,19よりも大きい内径の内円筒28e,29eを備えている。すなわち、この組立用フランジ28,29は、回転軸20とは軸方向に摺動可能に接触している。なお、組立用フランジ28,29と飛散防止管17との芯合わせは、円筒外径の部分28b,29bにより行なわれる。こうした組立用フランジ28,29の特殊な形状部分28c,29cについては、組立用フランジ28,29の接触部分構造として後述する。
こうした部品からなる回転子25は、図9に示す手順によって組み立てられる。図9は、電動機21の製造法として、回転子25の組み立て工程を示す工程図である。図示するように、まず磁石16を飛散防止管17に圧入する(ステップS900)。続いて、磁石16を備えた飛散防止管17を、両端から組立用フランジ28,29で挟持し、回転軸20を装着する(ステップS910)。
この状態で、回転軸20に軸受13,14を嵌合し、軸受13,14を介して、組立用フランジ28,29に回転軸20方向の軸力Fを付与し、そのまま固定子12を備えた電動機21のハウジング内に固定して(ステップS920)、回転子25の組立を完成する。回転子25の組立後、所定の工程を経て、電動機21は完成する。なお、こうした手順で組み立てられた回転子25の組立用フランジ28,29は軸受13,14の内輪と接触しているため、磁石16,飛散防止管17,組立用フランジ28,29と、回転軸20とは一体で回転する。なお、軸受13,14の内輪と組立用フランジ28,29とは、図示しない回り止めによって固定されている。
B−1.接触部分構造の第1実施例:
図8に示した組立用フランジ28,29と飛散防止管17とには、それぞれ特殊な形状の接触部分28c,29cを設けている。図10は、この接触部分の構造の一部を拡大して表わした断面図である。図示するように、組立用フランジ28には、飛散防止管17と略同外径を備えた凸部分28aを設けている。また、飛散防止管17には、段付き円筒形状により突き出し部分17bを形成した結果、円筒外周の段付き部分に段付き肩部17dが形成されている。この第1実施例としての接触部分構造では、凸部分28aと段付き肩部17dとが接触し、組立用フランジ28と突き出し部分17bの端面とは直接的に接触しない。なお、図示は省略するが、軸受14側にも、図10に示した軸受13側と対称な接触部分を設けている。
こうした接触部分構造を持つ組立用フランジ28と飛散防止管17(磁石16も含む)とには、上述のように、組み立て時に、外部から軸力F(圧縮力)が付与される。付与された軸力Fは、組立用フランジ28の凸部分28aを介して、飛散防止管17の外周付近に軸力fとして伝達される(図10の矢印参照)。飛散防止管17の外周付近にかかる軸力fは、飛散防止管17の内円筒を押し広げるモーメントM1となる。このモーメントM1は、磁石16の圧入により飛散防止管17の突き出し部分17b,17cに生じる曲げモーメントM0を低減する方向に働く。換言すると、図3(a)に示すように、圧入により突き出し部分A2,A3が内側に曲がった形状となる飛散防止管Aの曲げを改善する方向に力が働く。したがって、図3(b)の第1実施例で説明した突き出し部分17b,17cの形状による効果に加えて、飛散防止管17の内径変位の差分をより一層低減し、磁石16への曲げ応力を緩和することができる。なお、本実施例では、飛散防止管17の肉厚の約半分(外周側)が接触する構造としているが、接触位置が飛散防止管17の内円筒よりも外円筒より(外周側)であれば、同様の効果を奏する。また、こうした接触部分の構造は、付与する軸力Fが、飛散防止管に生じる曲げモーメントM0(図3参照)を低減する方向に働く構造であればどのような構造でも良い。こうした接触部分の他の構造を以下に示す。
B−2.接触部分構造の第2実施例:
図11は、第2実施例としての組立用フランジと飛散防止管との接触部分の構造の一部を示す断面図である。図11には、接触部分構造として軸受13側のみを示しているが、軸受14側にも軸受13側と対称な接触部分構造があるのは、図10と同様である。
図示するように、飛散防止管57の接触部分には、円筒形状の両端の外周付近に、軸方向に突出した凸部分57aを設け、組立用フランジ38の接触部分には、平面38aを設けている。つまり、外部から付与された軸力Fは、軸受13の内輪、組立用フランジ38の平面38aを介して、飛散防止管57の凸部分57aに軸力fとして掛かる(図11の矢印参照)。したがって、第1実施例と同様、飛散防止管57の外周付近に掛かる軸力fによって、飛散防止管57に生じる曲げモーメントM0を低減して内径変位差を抑制し、磁石16への曲げ応力を緩和することができる。
こうした飛散防止管57側のみに設けた凸部分57aは、図12に示すように、組立用フランジ48側のみに設けることとしても良い。この場合、図示するように、組立用フランジ48に凸部分48aを設け、図10に示した構造とは異なり飛散防止管には特に特別な形状を施す必要はない。
B−3.接触部分構造の第3実施例:
図13は、第3実施例としての組立用フランジと飛散防止管との接触部分の構造の一部を示す断面図である。図13には、接触部分構造として軸受13側のみを示しているが、軸受14側にも軸受13側と対称な接触部分構造があるのは、図10と同様である。
図示するように、飛散防止管67の接触部分には、磁石16の端面から飛散防止管67の端面に向かって内径を拡径したテーパ形状部分67aを設け、組立用フランジ58の接触部分には、テーパ形状部分67aに係合し、テーパ形状部分67aより長い係合部分58aを設けている。つまり、組立用フランジ58の係合部分58aは、飛散防止管67の内部に入り込んで接触する構造である。
第3実施例の接触部分構造では、外部から軸力Fを付与すると、組立用フランジ58の係合部分58aが、飛散防止管67の内部に入り込み、いわゆるくさび効果により、飛散防止管67の端部の内径を押し広げて拡径する。つまり、軸力Fを、拡径方向の力Pに換える構造である。こうした構造により、飛散防止管67の内径変位の差分を低減し、磁石16への曲げ応力を緩和することができる。また、くさび効果により、組立用フランジ58と飛散防止管67との芯合わせも容易となる。
以上の第2の電動機21では、ハウジングへの組み付け時に軸力Fを付与し、この軸力Fによって飛散防止管の圧入による内径変化の差分を低減し、磁石16に掛かる曲げ応力を低減する。したがって、ハウジングへの組み付け前に飛散防止管に曲がりが生じていても、軸力Fでこれを改善することができる。こうした軸力Fを付与する工程は、ハウジングへの組付け前、すなわち、飛散防止管と組立用フランジとを軸力Fを与えながら先に組み立てるものとしても良い。
図14は、電動機21の製造方法として、回転子25の組み立て工程を示す工程図である。図示するように、まず磁石16を飛散防止管17に圧入する(ステップS400)。続いて、磁石16を備えた飛散防止管17を、両端から組立用フランジ28,29で挟持し、両端から軸力Fを付与しながら、組立用フランジ28,29と飛散防止管17とを溶接にて固定する(ステップS410)。こうして内部に圧縮応力を残留した状態のアッセンブリに、回転軸20、軸受13,14を装着し、ハウジング内に組付け(ステップS420)、回転子25の組み立てを完成する。こうした軸力Fを与える工程を、ハウジングへの組付け前としても、磁石16への曲げ応力低減の効果を奏する。加えて、予め飛散防止管の曲がりを改善しておくことができる。
C.変形例:
本発明の第2の電動機21における第3実施例(図13)では、テーパ形状を利用して飛散防止管67の端部の内径を拡径する構造としたが、このテーパの傾斜に代えて、フラットな形状、つまり、組立用フランジの飛散防止管に入り込む部分を単に円筒形状とするものとしても良い。この構造を以下に説明する。
図15は、変形例としての組立用フランジと飛散防止管との接触部分の構造の一部を示す断面図である。図示するように、組立用フランジ68の接触部分には、磁石16の外径と略同一の円筒部分68aを設けている。他方、飛散防止管77の接触部分には、特別な構造を設けておらず、磁石16を圧入する圧入代を備えた円筒形状のままである。なお、この変形例においても、図11,図13と同様、軸受13側のみの構造を示し、軸受14側の構造は省略する。
この接触部分構造では、外部からの軸力Fとして、組立用フランジ68に圧入力FAを付与する。この圧入力FAにより、組立用フランジ68の円筒部分68aは押し込まれて、飛散防止管77の両端位置に配置される。この接触部分構造では、組立用フランジ68の圧入により飛散防止管77の端部の内径を拡径する方向の力Pが働き、飛散防止管77の全長に亘って、内径方向の変位差を抑制する。したがって、磁石16に掛かる曲げ応力を緩和することができる。
かかる接触部分構造では、磁石16と組立用フランジ68との外径形状が略同一であるため、磁石16への飛散防止管77の圧入力を利用することができる。
図16は、図15に示す接触部分構造を有する回転子の組み立て工程を示す工程図である。図示するように、まず磁石16を両端から組立用フランジ68,69で挟持する(ステップS600)。組立用フランジ68,69による挟持は、治具や接着剤などを用いて一体とするものとすれば良い。
続いて、組立用フランジ68,69と磁石16とを一体としたアッセンブリを、飛散防止管77に圧入する(ステップS610)。この圧入により、飛散防止管77の端部にまで、あたかも磁石16が配置された状態となる。つまり、飛散防止管77の端部(第1の電動機10で説明した突き出し部分17b,17cに相当する部分)の内径は、内部に磁石16が配置された部分と同様に拡径される。
こうして飛散防止管77と固定した組立用フランジ68,69,磁石16の内円筒に、回転軸20を挿通し、軸受13,14と共にハウジング内に組付け(ステプS620)、回転子の組み立てを完成する。こうした製造方法を用いることで、何度も圧入力を掛けることなく、一度の圧入処理で回転子を組み立てることができる。したがって、工程数を低減した効率的な回転子の製造方法を実現することができる。
また、ステップS600における組立用フランジ68,69による挟持に、ボルト、ナットによる締結力を利用するものとしても良い。図17は、図15に示す接触部分構造を有する回転子の組み立て工程を示す工程図である。図示するように、磁石16、組立用フランジ68,69に、組立用ボルト90を挿通して組立用ナット91で締め付け、磁石16に締結力による圧縮力を付与した状態で、組立用フランジ68,69で挟持する(ステップS700)。
こうして一体としたアッセンブリを、飛散防止管77に圧入し、固定する(ステップS710)。このステップで、組立用フランジ68,69と、圧縮力を付与された状態の磁石16とは、飛散防止管77と固定される。
続いて、圧入により固定された磁石16、組立用フランジ68,69から、組立用ボルト90、組立用ナット91を取り外し、これに代えて、回転軸20を装着し、軸受13,14と共にハウジング内に組付け(ステップS720)、回転子の組み立てを完成する。
こうした製造方法を用いることで、飛散防止管77の内径方向の変位の差分を低減し、磁石16への曲げ応力を緩和することができる。さらには、磁石16自体に圧縮力を付与することで、磁石16全体に働く曲げ応力(曲げによる引張応力)を抑制することができる。
以上に説明した表面磁石型電動機は、ターボチャージャ付きエンジンにおけるタービンシャフトの回転をアシストするために用いられる。図18は、過給器としてのターボチャージャを有するエンジンに表面磁石型電動機を備えたシステムの概略構成を示す構成図である。
図示するように、このシステムは、主に、吸気管101,排気管102を備えたエンジン100と、吸気管101内および排気管102内にホイールを備えたターボチャージャ110と、ターボチャージャ110と同軸上に配置された表面磁石型電動機120と、インバータ130と、エンジン100やターボチャージャ110などシステム全体を制御するECU140とから構成されている。なお、ここでの表面磁石型電動機120は、第1の電動機10であっても、第2の電動機21であっても良い。
このシステムでは、エンジン100から排出される排気のエネルギにより、排気管102側のホイールであるタービンホイールを回転させ、この動力によって、吸気管101側のホイールであるコンプレッサホイールを回転させる。こうすることで、圧縮空気をエンジン100に供給して、充填効率を高めることができる。加えて、このシステムでは、表面磁石型電動機120を備え、排気のエネルギが十分でない場合等に、タービンホイールとコンプレッサホイールを連結するタービンシャフトを強制的に回転している。こうした表面磁石型電動機120への電力は、ECU140の判断のもと、インバータ130を介して供給される。なお、排気管102には、タービンホイールを迂回するバイパスが設けられ、バイパスの入口近傍には、ウエイストゲートバルブ115が配置されている。過給の必要がない場合などには、ウエイストゲートバルブ115の開弁する制御を行なっている。
一般に、高速回転が要求されるタービンシャフトのアシストに用いる電動機を備えるシステムとしては、タービンシャフトとは別に設けた軸上に電動機を配置し、タービンシャフトに動力を伝達するシステムや、ワンウェイクラッチなどを設けて、タービンシャフトとの連れ回りを防ぐシステムが考えられる。こうしたシステムを採ることで、電動機の許容回転数を低く抑えることができる。しかし、数十万もの回転数で作動するタービンシャフトに対応する動力伝達機構やワンウェイクラッチを構成するのは困難であり、こうしたシステムの現実は難しい。
これに対し、本発明の表面磁石型電動機は高速回転にも対応でき、タービンシャフトのアシスト用としてタービンシャフトと同軸上に配置することができる。つまり、本発明の表面磁石型電動機は、高速回転が要求されるシステムに比較的容易に対応することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施し得ることは勿論である。本実施例では、飛散防止管の突き出し部分の構造、飛散防止管への軸力の付与、磁石自体への圧縮力の付与など、磁石に掛かる応力を低減する構造、製造方法等を個々に説明したが、こうした種々の構造、製造方法を組み合わせて用いるものとしても同様の効果を奏する。
本発明の第1の表面磁石型電動機の断面を示す概略構成図である。 第1実施例の飛散防止管の構造を示す断面図である。 従来構造と第1実施例との構造の違いによる圧入後の内径差の様子を模式的に示した模式図である。 飛散防止管の一例を示す断面図である。 第2実施例の飛散防止管の構造を示す断面図である。 第2実施例の飛散防止管に磁石を圧入する場合の様子を模式的に示した模式図である。 飛散防止管の一例を示す断面図である。 本発明の第2の表面磁石型電動機の概略構成図である。 電動機の製造方法として、回転子の組み立て工程を示す工程図である。 第1実施例の接触部分の構造の一部を示す断面図である。 第2実施例の接触部分の構造の一部を示す断面図である。 接触部分の構造の一例を示す断面図である。 第3実施例の接触部分の構造の一部を示す断面図である。 回転子の組み立て工程を示す工程図である。 変形例の接触部分の構造の一部を示す断面図である。 回転子の組み立て工程を示す工程図である。 回転子の組み立て工程を示す工程図である。 ターボチャージャ付きエンジンに表面磁石型電動機を備えたシステムの概略構成を示す構成図である。
符号の説明
10...電動機
12...固定子
13,14...軸受
15...回転子
16...磁石
17...飛散防止管
17a...円筒部分
17b,17c...突き出し部分
17d...段付き肩部
18,19...組立用フランジ
18b,19b...円周外径の部分
18c,19c...略円周外径の部分
18d,19d...円周外径の部分
18e,19e...内円筒
20...回転軸
21...電動機
25...回転子
27...飛散防止管
27b,27c...突き出し部分
28,29...組立用フランジ
28a...凸部分
28b,29b...円周外径の部分
28c,29c...特殊な形状部分
28d,29d...円周外径の部分
28e,29e...内円筒
37...飛散防止管
37a...円筒部分
37b,37c...突き出し部分
38...組立用フランジ
38a...平面
47...飛散防止管
47a...円筒部分
47b,47c...突き出し部分
47d...テーパ形状
48...組立用フランジ
48a...凸部分
57...飛散防止管
57a...凸部分
58...組立用フランジ
58a...係合部分
67...飛散防止管
67a...テーパ形状部分
68,69...組立用フランジ
68a...円筒部分
77...飛散防止管
90...組立用ボルト
91...組立用ナット
100...エンジン
110...ターボチャージャ
115...ウエイストゲートバルブ
101...吸気管
102...排気管
120...表面磁石型電動機
130...インバータ
140...ECU

Claims (22)

  1. 回転子の表面に磁石を備える表面磁石型電動機であって、
    前記回転子に備えられた磁石の軸方向長さより長い円筒形状に形成され、内部に該磁石が圧入されて該磁石の飛散を防止する飛散防止管を備え、
    前記飛散防止管に圧入された前記磁石の端部に生じる応力を緩和する応力緩和部を設けた
    表面磁石型電動機。
  2. 請求項1に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記応力緩和部は、前記飛散防止管の一部であり、前記圧入した磁石の両端面からそれぞれ突き出した突き出し部分に設けられ、該圧入によって当該突き出し部分と該突き出し部分を除く部分とに生じる内径方向の変位の差分を抑制する形状である表面磁石型電動機。
  3. 請求項2に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記応力緩和部は、前記突き出し部分を、当該突き出し部分を除く部分に比べて低剛性とすることで前記差分を抑制する形状とした表面磁石型電動機。
  4. 請求項3に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記差分を抑制する形状は、前記突き出し部分を、前記突き出し部分を除く部分に比べて薄肉とすることで低剛性とした表面磁石型電動機。
  5. 請求項3に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記差分を抑制する形状は、前記突き出し部分の外円筒に所定深さの切り欠きを形成することで低剛性とした表面磁石型電動機。
  6. 請求項2に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記応力緩和部は、前記突き出し部分の円筒内径を、該突き出し部分を除く部分の円筒内径に比べて拡径したテーパ形状とすることで前記差分を抑制する形状とした表面磁石型電動機。
  7. 請求項2に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記応力緩和部は、前記突き出し部分をラッパ状に拡径した形状とすることで前記差分を抑制する形状とした表面磁石型電動機。
  8. 請求項1に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記回転軸に取り付ける軸受と前記磁石の各端面との間には、それぞれ組立用フランジを備えると共に、
    前記応力緩和部は、前記圧入した磁石の各端面からそれぞれ突き出した前記飛散防止管の一部である突き出し部分と、前記組立用フランジとが接触する接触部分に設けられ、該組立用フランジの両外側から回転軸方向の外力を付与することで、該圧入によって当該突き出し部分と該突き出し部分を除く部分とに生じる内径方向の変位の差分を抑制する形状である表面磁石型電動機。
  9. 請求項8に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記接触部分は、前記組立用フランジからの外力を、前記飛散防止管の内周よりも外周側に掛かる軸力に変換する形状である表面磁石型電動機。
  10. 請求項9に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記飛散防止管の接触部分を、該飛散防止管の外周側端面で前記組立用フランジと接触する凸形状とした磁石型電動機。
  11. 請求項9に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記組立用フランジの接触部分を、前記飛散防止管の外周側端面と接触する凸形状とした表面磁石型電動機。
  12. 請求項9に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記飛散防止管の接触部分を、前記突き出し部分を除く部分の円筒外径に比べて小さくした円筒形状に形成して、該飛散防止管全体を段付き円筒形状とし、前記組立用フランジの接触部分を、前記段付き円筒形状の段付きの肩部分に接する形状に形成した表面磁石型電動機。
  13. 請求項8に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記接触部分は、前記組立用フランジからの外力を、前記突き出し部分の内径を拡径する方向の力に変換する形状である表面磁石型電動機。
  14. 請求項13に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記飛散防止管の接触部分を、前記突き出し部分の内径が該突き出し部分を除く部分の内径に対して拡径するテーパ形状に形成し、前記組立用フランジの接触部分を、前記テーパ形状に係合する形状に形成した表面磁石型電動機。
  15. 請求項13に記載の表面磁石型電動機であって、
    前記組立用フランジの接触部分を、前記磁石と略同外径形状で、前記飛散防止管の突き出し部分に圧入可能な円筒形状に形成した表面磁石型電動機。
  16. 回転子の表面に磁石を備える表面磁石型電動機の製造方法であって、
    (a)前記回転子の磁石の表面を覆って磁石の飛散を防止する飛散防止管を、該磁石の軸方向長さより長い円筒形状で形成する工程と、
    (b)前記飛散防止管の内部に収納される前記磁石の端部に生じる応力を緩和する応力緩和部を構成しつつ、該飛散防止管の内部に該磁石を圧入する工程と
    を備えた表面磁石型電動機の製造方法。
  17. 請求項16に記載の表面磁石型電動機の製造方法であって、
    前記(b)工程は、
    (b1)前記飛散防止管の内部に前記磁石を圧入し、該磁石の両端面からそれぞれ突き出した突き出し部分を形成する工程と、
    (b2)前記突き出し部分に組立用フランジを装着し、前記飛散防止管を該組立用フランジで挟持する工程と、
    (b3)前記(b2)工程の後、前記飛散防止管に前記回転軸および軸受を装着すると共に、該軸受を介して当該飛散防止管に回転軸方向の軸力を付与しながら、前記表面磁石型電動機のハウジングに取り付ける工程とからなる
    表面磁石型電動機の製造方法。
  18. 請求項16に記載の表面磁石型電動機の製造方法であって、
    前記(b)工程は、
    (b11)前記飛散防止管の内部に前記磁石を圧入し、該磁石の両端面からそれぞれ突き出した突き出し部分を形成する工程と、
    (b12)前記飛散防止管に回転軸方向の軸力を付与しながら、前記突き出し部分に組立用フランジを装着して固定する工程と、
    (b13)前記(b12)工程の後、前記軸力を付与した前記飛散防止管に、前記回転軸および軸受を装着し、前記表面磁石型電動機のハウジングに取り付ける工程とからなる
    表面磁石型電動機の製造方法。
  19. 請求項16に記載の表面磁石型電動機の製造方法であって、
    前記(b)工程は、
    (b21)前記磁石を、両端から組立用フランジで挟持する工程と、
    (b22)前記磁石と前記組立用フランジとを一体で、前記飛散防止管に圧入する工程と、
    (b23)前記(b22)工程の後、前記飛散防止管に前記回転軸および軸受を装着し、前記表面磁石型電動機のハウジングに取り付ける工程とからなる
    表面磁石型電動機の製造方法。
  20. 請求項16に記載の表面磁石型電動機の製造方法であって、
    前記(b)工程は、
    (b31)前記磁石に回転軸方向の軸力を付与した状態で、該磁石を両端から組立用フランジで挟持する工程と、
    (b32)前記軸力を付与した状態の前記磁石と前記組立用フランジとを一体で、前記飛散防止管に圧入する工程と、
    (b33)前記磁石および前記組立用フランジを備えた前記飛散防止管に、前記回転軸および軸受を装着し、前記表面磁石型電動機のハウジングに取り付ける工程とからなる
    表面磁石型電動機の製造方法。
  21. 請求項20に記載の表面磁石型電動機の製造方法であって、
    前記(b31)工程は、前記磁石と前記組立用フランジとに組立用ボルトを通し、組立用ナットを締め付けることで軸力を付与する工程である表面磁石型電動機の製造方法。
  22. タービンシャフトを有する過給器を備えた内燃機関であって、
    回転子の表面に磁石を備える表面磁石型電動機を、前記タービンシャフトのアシスト用の電動機として備え、
    前記表面磁石型電動機は、
    前記回転子に備えられた磁石の軸方向長さより長い円筒形状に形成され、内部に該磁石が圧入されて該磁石の飛散を防止する飛散防止管を備え、
    前記飛散防止管に圧入された前記磁石の端部に生じる応力を緩和する応力緩和部を設けて構成され、
    当該表面磁石型電動機を前記タービンシャフトと同軸上に備えた
    内燃機関。
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