JP2009072036A - 永久磁石式回転機の回転子構造 - Google Patents

永久磁石式回転機の回転子構造 Download PDF

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Abstract

【課題】高速回転に対する耐性を向上させると共に、回転トルクの伝達に優れ、且つ生産性が高い永久磁石式回転機の回転子構造を提供する。
【解決手段】円筒状に形成され回転軸2の外表面に配設された永久磁石3と、略円筒形状を有し永久磁石3を締め付けるように永久磁石3の外表面を覆う補強リング5とを備え、補強リング5を、内径が一定であると共に、外径が開口端部側に位置する小径部と該小径部間に位置する大径部とからなり、小径部に対応する薄肉部5aの径方向の厚さが、大径部に対応する厚肉部5bの径方向の厚さに比較して薄く形成されるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石式回転機の回転子構造に関する。
従来、超高速回転の永久磁石式電動機や、永久磁石式同期発電機等の永久磁石式回転機の回転子構造としては、円筒状の永久磁石を同じく円筒状の非磁性高強度材(以下、補強リングという)で圧入又は焼き嵌め又は冷やし嵌めした回転子構造や、非磁性金属線で巻いた回転子構造が周知となっている(例えば、特許文献1,2参照)。
このようなリング磁石を用いる回転子構造においては、高速回転時に永久磁石の内径側に永久磁石の許容引張応力を超える引張応力が働き永久磁石が破損することを防止するために締め代を設けている。そして、永久磁石に働く回転トルクは、高速回転時に遠心力で軸と永久磁石とが離れないように締め代をとる、または、軸と永久磁石とを接着することで軸に伝達される。また、渦電流損失を低減するため補強リングとして炭素繊維などの高強度繊維や非磁性金属線を用いたものもある。
一方、円柱状の永久磁石を補強リングで圧入又は焼き嵌め又は冷やし嵌めした回転子構造もある(例えば、特許文献3参照)。
このような円柱状の永久磁石を用いる回転子構造においては、高速回転時に永久磁石の許容引張強さを超える引張応力が働かないように締め代をとることで永久磁石の破損を防止している。なお、補強リングと軸とは永久磁石の両端で圧入又は冷やし嵌め又は溶接される。そして、永久磁石に働く回転トルクは、高速回転時の遠心力で補強リングと永久磁石、及び軸と永久磁石が離れないように締め代をとることで軸に伝達される。永久磁石が円柱状であるため、同じ外径、長さの円筒状磁石に比較して遠心力に強く、磁石の起磁力を大きく取れるという利点を有している。
特開平03−159533号公報 特開2005−312250号公報 特開2002−354724号公報
しかしながら、上述した特許文献1,2に記載されているような回転子構造においては、永久磁石の許容引張応力を超える引張応力が作用することを防止するため、または遠心力や使用温度条件によって回転軸と永久磁石とが離れることがないようにするためには締め代を大きく取る必要があり、圧入または焼き嵌め温度を実用上困難な温度、換言すると大量生産には不向きな温度まで上昇させる必要があるという問題があった。締め代を大きく取るために実用上困難な温度とする必要があるのは冷やし嵌めを行う場合であっても同様であり、生産性の向上を妨げる虞があった。
永久磁石の回転トルクを、軸と永久磁石を接着することで軸に伝達するような回転子構造にあっては、高温環境下(100℃以上)では接着剤の機能が低下するおそれがある。接着剤の機能の低下により一度永久磁石が回転軸から剥がれると再度接着状態とはならないために、上記高温環境下では回転軸と永久磁石とが分離してトルクを軸に伝達できなくなる可能性があった。
更に加えて、補強リングとして高強度繊維を用いる場合、該高強度繊維は熱膨張係数が小さいために焼き嵌めが困難であることから、圧入または永久磁石を冷やし嵌めすることとなる。しかし、永久磁石の熱膨張係数は鉄の約半分であるため、締め代を大きく取ることが困難となり、永久磁石の許容引張応力を超える引張応力が作用することを防止すること、遠心力や使用温度条件によらず軸と永久磁石とが離れないようにすることが難しかった。
また、特許文献3に記載されているような回転子構造にあっては、永久磁石の許容引張応力を超える引張応力が働かないように締め代を設定すると、締め代が大きくなり、圧入または焼き嵌め温度を実用上困難な温度、換言すると大量生産に不向きな温度まで上昇させる必要が生じることが考えられ、生産性の向上が抑制される虞があった。これは冷やし嵌めを行う場合であっても同様であった。
更に、円柱状の永久磁石を用いる場合、永久磁石を挟んで回転軸を分断させることとなる。回転軸を永久磁石の両端に固定する方法としては、回転軸を補強リングで圧入または焼き嵌めまたは冷やし嵌めするか、回転軸と補強リングとを溶接で固定する方法があるが、回転軸の歪や剛性に注意が必要であり、作業が煩雑であった。
そして、回転軸を補強リングで圧入または焼き嵌めまたは冷やし嵌めする場合、永久磁石に働く回転トルクを補強リングに伝達し、更に回転軸に伝達することとなるため、遠心力や使用温度条件で補強リングと回転軸、及び補強リングと永久磁石が離れることがないように締め代を取ると、締め代が大きくなり、圧入または焼き嵌め温度を実用上困難な温度、換言すると大量生産に不向きな温度まで上昇させる必要が生じることが考えられる。これは冷やし嵌めを行う場合であっても同様であり、生産性の向上が妨げられる虞があった。
更に、円筒状の永久磁石を用いる場合、円柱状の永久磁石を用いる場合ともに、完全円筒、即ち端部を削る等の加工を施していない、肉厚が均一に形成された補強リングに永久磁石を圧入する場合、圧入の際に永久磁石が破損する虞があった。
このようなことから本発明は、永久磁石が高速回転に耐え得る補強リングの締め代でありながら実用的な製造方法により生産性が高く、回転トルクの伝達に優れた永久磁石式回転機の回転子構造を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための第1の発明に係る永久磁石式回転機の回転子構造は、円筒状に形成され回転軸の外表面に配設された永久磁石と、略円筒形状を有し前記永久磁石を締め付けるように前記永久磁石の外表面を覆う補強部材とを備える永久磁石式回転機の回転子構造において、前記補強部材は、内径が一定であると共に、外径が開口端部側に位置する小径部と該小径部間に位置する大径部とからなり、前記小径部に対応する薄肉部の径方向の厚さが、前記大径部に対応する厚肉部の径方向の厚さに比較して薄く形成されていることを特徴とする。
第2の発明に係る永久磁石式回転機の回転子構造は、第1の発明において、前記補強部材の軸方向の長さが前記永久磁石の軸方向の長さに比較して長いことを特徴とする。
第3の発明に係る永久磁石式回転機の回転子構造は、第2の発明において、前記薄肉部が前記永久磁石に対して軸方向外側に位置することを特徴とする。
第4の発明に係る永久磁石式回転機の回転子構造は、第3の発明において、前記補強部材が、前記薄肉部と前記厚肉部との間に設けられ、前記薄肉部から前記厚肉部へ向かって軸方向に外径が拡径する傾斜部を備えることを特徴とする。
上述した本発明に係る永久磁石式回転機の回転子構造によれば、補強部材の開口端部側に薄肉部を設ける構成としたことにより、該補強部材に永久磁石を圧入する際に補強部材の開口端部が広がりやすくなるため、圧入時に補強部材が永久磁石に与える圧力が低減して永久磁石の破損を防止することができ、更に焼き嵌めと併用した場合も、焼き嵌め温度を低く設定することが可能となる。
更に、入手及び加工がしやすい円筒状の永久磁石を用いて永久磁石が高速回転に耐え得る補強部材の締め代でありながら実用的な製造方法により生産性を向上させることができるため、回転トルクの伝達に優れ、低コスト化が可能となる。
更に、永久磁石を周方向に分割していないため、永久磁石を分割した場合に生じる分割面角部の応力集中が発生せずに補強リング及び永久磁石には周方向に均一な力が働き、周方向に分割した場合に比較して補強リングに局所的に引張応力が生じることがなく、補強リングの厚みを低減することができると共に、永久磁石の厚みを厚くすることができる。これにより、モータの効率を向上させることが可能となる。
本発明を実施するための形態を、以下の実施例において詳細に説明する。
図1乃至図3に基づいて本発明の第1の実施例を説明する。図1(a)は本実施例に係る回転子構造を一部破断して示す部分断面図、図1(b)は図1(a)のA−A視断面図、図2は図1(a)のB部拡大図、図3(a)は本実施例に係る回転子構造を適用した場合の高速回転時に生じる現象を模式的に示す説明図、図3(b)は従来の回転子構造を適用した場合の高速回転時に生じる現象を模式的に示す説明図である。
図1に示す回転子1は、例えば超高速回転の永久磁石式同期電動機、又は永久磁石式同期発電機に適用されるものであり、図示しない固定子の内側に回転自在に設けられている。図1に示すように、回転子1は、回転軸2と、円筒状に形成されて回転軸2の外表面に配設される永久磁石3と、環状に形成されて該永久磁石3の軸方向両端に配設される端板4と、概ね円筒状に形成され永久磁石3及び端板4を締め付けるように設けられる補強部材としての補強リング5とを備えている。本実施例に係る回転子1は、回転軸2と永久磁石3との間に間隔dの隙間6を有し、永久磁石3及び端板4を補強リング5に圧入する構造となっている。
補強リング5は永久磁石3及び端板4の外周を覆うように構成されており軸方向の長さが永久磁石3に比較して長くなっている。そして、その内周面は径が一定であるのに対し、外周面は該補強リング5の開口端部側に形成された小径部と、該小径部間に形成された大径部とを備え、径が異なるように形成されている。即ち、補強リング5は上記小径部に対応する部分である薄肉部5aと上記大径部に対応する部分である厚肉部5bとを備えている。より詳しくは、端板4に対向する部分が薄肉部5a、永久磁石3に対向する部分が厚肉部5bとなっており、厚肉部5bの軸方向の長さは永久磁石3の軸方向の長さと略同一となっている。
以下に本実施例による作用効果を説明する。表1は、圧入時に永久磁石3に働く応力の比較例であり、薄肉部5aを有する補強リング5を用いた場合、及び、従来の完全円筒状の補強リングを用いた場合における永久磁石に働く最大引張応力の解析結果を示すものである。
Figure 2009072036
なお、この解析結果は、以下の条件で行った。
(1)補強リング材質:例)チタン合金 Ti−6Al−4V
(2)締め代と補強リング内径(永久磁石外径)の比率
締め代:リング内径(磁石外径)=1:80
(3)温度22℃
表1に示すように、開口端部側に薄肉部5aを備える補強リング5を用いる本実施例の構造とすれば、補強リング5の軸方向両端側に薄肉部5aを設けたことにより、完全円筒状のものに比較して永久磁石3の開口端が弾性変形しやすく、つまり径方向外側へ広がりやすくなるため、永久磁石3を補強リング5に圧入する際に永久磁石3に働く応力を低減することが可能となり、永久磁石3の破損を防止することができる。
そのため、完全円筒状の補強リングを用いる従来の構造に比較して、圧入時に永久磁石3に働く最大引張応力を低減できる。これにより、従来に比較して圧入温度を低く設定することが可能となり、また、従来の構造では圧入が困難であったものであっても、本実施例に係る回転子構造を適用すれば圧入が可能となる場合が生じるため、生産性が向上する。
更に、本実施例によれば、回転子1の高速回転時において永久磁石3の外周縁に働く圧縮応力集中及び永久磁石3に働く引張応力を低減する効果も得られる。即ち、永久磁石と補強リングの軸方向の長さが等しい場合には、静止時および高速回転時において相互に均一な力が働くが、図3(b)に示すように補強リング105が完全円筒状であって永久磁石103に比較して補強リング105が軸方向に長尺である場合、遠心力によって補強リング105の断面が軸方向に沿って弧状に変形した状態になり、永久磁石103の軸方向端部の図3(b)中破線で囲んだC部、すなわち永久磁石103の開口端部の外周縁に圧縮応力が集中するとともに、図3(b)中矢印で示すように永久磁石103に引張応力が作用するおそれがある。
一方、本実施例においては、薄肉部5aの肉厚が厚肉部5bに比較して薄く形成されているため、高速回転時には図3(a)に示すように薄肉部5aが弾性変形することにより、トルクを伝達する端板4と補強リング5との嵌め合いが低減することを防止しつつ、厚肉部5bが遠心力によって弧状に湾曲することを抑制することができ、永久磁石3にかかる補強リング5からの圧力を軸方向に均等にすると共に、永久磁石3が弧状に変形することを抑制することができるために永久磁石3に働く引張応力を低減することが可能になる。
更に、端板4と補強リング5の嵌め合い部分の締め代が維持できるため、トルク伝達を確実に行うことができる。
以上に示したように、本実施例によれば、高速回転に対する耐性を向上させると共に、回転トルクの伝達に優れ、且つ生産性が高い永久磁石式回転機の回転子構造を実現することができる。
図4に基づいて本発明の第2の実施例を説明する。図4は本実施例に係る補強リングの一部を示す断面図である。本実施例に係る回転子構造は図1に示し上述したものと概ね同様であって、実施例1の補強リング5に代えて、図4に示す補強リング15を用いるものである。以下、図1に示し上述した部材と同一の部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図4に示すように、本実施例において補強部材としての補強リング15は、該補強リング15の開口端部側に設けられた薄肉部15aと、該薄肉部15a間に設けられた厚肉部15bと、薄肉部15aと厚肉部15bの間に設けられ、薄肉部15aから厚肉部15bへ向かって軸方向に外径が拡径する傾斜部としての湾曲部15cとから構成されている。薄肉部15a及び湾曲部15cは端板4に対向する位置に形成され、厚肉部15bは永久磁石3に対向する位置に形成されている。換言すると、補強リング15は、厚肉部15bの軸方向の長さが永久磁石3の軸方向の長さと略同一になるように形成されている。即ち、本実施例の補強リング15は、実施例1における補強リング5において、薄肉部5aと該薄肉部5aの端部から厚肉部5bへ向かって延びる面とによって形成された角部に曲率半径を与えた形状となっている。
本実施例によれば、薄肉部15aと厚肉部15bとの間に湾曲部15cを設けたことにより、実施例1の効果に加えて、肉厚が変化する部分に対する応力集中を緩和することができる。
なお、本実施例においては薄肉部15a及び湾曲部15cが端板4に対向する、即ち、薄肉部15a及び湾曲部15cからなる部分の軸方向の長さを端板4の軸方向の長さと同一とする例を示したが、該薄肉部15a及び湾曲部15cからなる部分の軸方向の長さは上述した長さに限らず、端板4の厚さと補強リング5の厚さの和以下とすればよい。
図5に基づいて本発明の第3の実施例を説明する。図5は本実施例に係る補強リングの一部を示す断面図である。本実施例に係る回転子構造は図1に示し上述したものと概ね同様であって、実施例1の補強リング5に代えて、図5に示す補強リング25を用いるものである。以下、図1に示し上述した部材と同一の部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図5に示すように、本実施例において補強部材としての補強リング25は、該補強リング25の開口端部側に設けられた薄肉部25aと、該薄肉部25a間に設けられた厚肉部25bと、薄肉部25aと厚肉部25bの間に設けられ、薄肉部25aから厚肉部25bへ向かって軸方向に外径が拡径する傾斜部25cとから構成されている。薄肉部25a及び傾斜部25cは端板4に対向する部分に配置されるように軸方向の長さが設定され、これにより厚肉部25bの軸方向の長さは永久磁石3の軸方向の長さと略同一となっている。
本実施例によれば、薄肉部25aと厚肉部25bとの間に傾斜部25cを設けたことにより、肉厚が変化する部分に対する応力集中を抑制し、実施例1の効果に加えて補強リング5の耐応力をより向上させることが可能となる。
なお、本実施例においては薄肉部25a及び傾斜部25cが端板4に対向する、即ち、薄肉部25a及び傾斜部25cからなる部分の軸方向の長さを端板4の軸方向の長さと同一とする例を示したが、該薄肉部25a及び傾斜部25cからなる部分の軸方向の長さは上述した長さに限らず、端板4の厚さと補強リング5の厚さの和以下とすればよい。
図6に基づいて本発明の第4の実施例を説明する。図6は本実施例に係る補強リングの一部を示す断面図である。本実施例に係る回転子構造は図1に示し上述したものと概ね同様であって、実施例1の補強リング5に代えて、図6に示す補強リング35を用いるものである。以下、図1に示し上述した部材と同一の部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図6に示すように、本実施例において補強部材としての補強リング35は、該補強リング35の開口端部側に形成された傾斜部35aと、該傾斜部35a間に形成された厚肉部35bとから構成されている。傾斜部35aは、厚肉部35bから軸方向端部側へ向かって縮径するように研磨された構造を有し、その肉厚が軸方向端部側へ向かって薄くなるように形成されている。そして、該傾斜部35aは端板4及び永久磁石3の軸方向端部側の一部に対向する位置に設けられている。即ち、傾斜部35aの軸方向の長さは端板4の厚さ以上、換言すると、厚肉部35bの軸方向の長さが永久磁石3の軸方向の長さに比較して所定長さ短尺になるように構成されている。
本実施例によれば、補強リング35の軸方向端部の形状を簡素にして安価で且つ作りやすいリング形状になっていると共に、圧入時、又は超高速回転時に永久磁石に働く応力を低減することができるため、実施例1の効果に加えて、加工性及び補強リング耐応力がより向上するという効果が得られる。
図7に基づいて本発明の第5の実施例を説明する。図7は本実施例に係る補強リングの一部を示す断面図である。本実施例に係る回転子構造は図1に示し上述したものと概ね同様であって、実施例1の補強リング5に代えて、図7に示す補強リング45を用いるものである。以下、図1に示し上述した部材と同一の部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図7に示すように、本実施例において補強部材としての補強リング45は、該補強リング45の開口端部側に形成された薄肉部45aと、該薄肉部45a間に形成された厚肉部45bと、傾斜部としての薄肉部45aと厚肉部45bとの間で薄肉部45aから厚肉部45bに向かって一定の割合で拡径する傾斜部45c及び薄肉部45aと傾斜部45cとからなる角部を滑らかに湾曲させるように設けられた湾曲部45dを有している。薄肉部45a、湾曲部45d及び傾斜部45cは概ね端板4に対向する位置に設けられ、厚肉部45bは永久磁石3に対向する位置に設けられている。
本実施例によれば、補強リング45を図7に示し上述した形状としたことにより、肉厚が変化する部分に対する応力集中を抑制し、実施例1の効果に加えて、耐応力をより向上させることができる。
表2に、上述した実施例1〜実施例5に係る回転子構造を適用した場合における圧入時に永久磁石に働く応力、補強リングの応力集中緩和、加工性を比較したものを示す。
Figure 2009072036
表2に示すように、実施例1〜実施例5に係る回転子構造は、それぞれ異なる利点を有する。従って、目的に応じて上述したいずれかの回転子構造を選択するようにすればより好適である。
本発明は、超高速回転の永久磁石式電動機や、永久磁石式同期発電機等の永久磁石式回転機の回転子構造に適用して好適なものである。
図1(a)は本発明の実施例1に係る回転子構造を示す部分断面図、図1(b)は図1(a)のA−A視断面図である。 図1(a)のB部の補強リングを拡大して示す断面図である。 図3(a)は本発明の実施例1の回転子構造の超高速回転時における状態を示す説明図、図3(b)は従来の回転子構造の超高速回転時における状態を示す説明図である。 本発明の実施例2に係る回転子構造の補強リングの一部を示す断面図である。 本発明の実施例3に係る回転子構造の補強リングの一部を示す断面図である。 本発明の実施例4に係る回転子構造の補強リングの一部を示す断面図である。 本発明の実施例5に係る回転子構造の補強リングの一部を示す断面図である。
符号の説明
1 回転子
2 回転軸
3 永久磁石
4 端板
5,15,25,35,45 補強リング
5a,15a,25a,45a 薄肉部
5b,15b,25b,35b,45b 厚肉部
15c,45d 湾曲部
25c,35a,45c 傾斜部

Claims (4)

  1. 円筒状に形成され回転軸の外表面に配設された永久磁石と、略円筒形状を有し前記永久磁石を締め付けるように前記永久磁石の外表面を覆う補強部材とを備える永久磁石式回転機の回転子構造において、前記補強部材は、内径が一定であると共に、外径が開口端部側に位置する小径部と該小径部間に位置する大径部とからなり、前記小径部に対応する薄肉部の径方向の厚さが、前記大径部に対応する厚肉部の径方向の厚さに比較して薄く形成されていることを特徴とする永久磁石式回転機の回転子構造。
  2. 前記補強部材の軸方向の長さが前記永久磁石の軸方向の長さに比較して長いことを特徴とする請求項1記載の永久磁石式回転機の回転子構造。
  3. 前記薄肉部が前記永久磁石に対して軸方向外側に位置することを特徴とする請求項2記載の永久磁石式回転機の回転子構造。
  4. 前記補強部材が、前記薄肉部と前記厚肉部との間に設けられ、前記薄肉部から前記厚肉部へ向かって軸方向に外径が拡径する傾斜部を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の永久磁石式回転機の回転子構造。
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