JP2021040431A - 回転電機の回転子および回転電機 - Google Patents

回転電機の回転子および回転電機 Download PDF

Info

Publication number
JP2021040431A
JP2021040431A JP2019161044A JP2019161044A JP2021040431A JP 2021040431 A JP2021040431 A JP 2021040431A JP 2019161044 A JP2019161044 A JP 2019161044A JP 2019161044 A JP2019161044 A JP 2019161044A JP 2021040431 A JP2021040431 A JP 2021040431A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
holding ring
electric machine
permanent magnet
rotor shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019161044A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7259653B2 (ja
Inventor
隆志 沖津
Takashi Okitsu
隆志 沖津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp, Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd filed Critical Meidensha Corp
Priority to JP2019161044A priority Critical patent/JP7259653B2/ja
Publication of JP2021040431A publication Critical patent/JP2021040431A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7259653B2 publication Critical patent/JP7259653B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

【課題】回転電機のトルクの低下を抑制でき、保持リングの高い強度を得ることができる回転子を提供する。【解決手段】回転電機の回転子は、回転子シャフトの外周面に配置される複数の永久磁石と、永久磁石の外周側に嵌着され、回転子シャフトの外周面に永久磁石を固定する保持リングと、回転子シャフトの軸方向において永久磁石の配置領域に隣接して設けられ、永久磁石に臨む第1の端部から離れる方向に向けて縮径するテーパ面を有するリング案内部と、を備える。保持リングは、軸方向に沿って磁性体の金属板を面接合で積層して形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石式回転電機の回転子に関する。
永久磁石式回転電機として、例えば、保持リングの圧入によって複数の永久磁石を回転子シャフトの表面に固定した表面磁石型(SPM: Surface Permanent Magnet)回転電機が知られている。
上記の保持リングとしては、例えば、リング形状に打ち抜いた鋼板を積層し、これらをかしめまたは溶着で一体化した構成が提案されている(特許文献1)。
特開2004−64887号公報
例えば、樹脂のような非磁性体の保持リングを上記の回転子に適用すると、回転子と固定子の間の磁気抵抗が大きくなり、回転電機のトルクが低下しやすくなる。
一方、積層した鋼板をかしめまたは溶着によって一体化した保持リングを上記の回転子に適用すると、組立の際の圧入時や回転電機の高速回転時において鋼板を固定する部位に応力が集中しやすく、保持リングの強度を確保することがなお困難である。
そこで、本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、回転電機のトルクの低下を抑制でき、保持リングの高い強度を得ることができる回転子を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る回転電機の回転子は、回転子シャフトと、回転子シャフトの外周面に配置される複数の永久磁石と、永久磁石の外周側に嵌着され、回転子シャフトの外周面に永久磁石を固定する保持リングと、回転子シャフトの軸方向において永久磁石の配置領域に隣接して設けられ、永久磁石に臨む第1の端部から離れる方向に向けて縮径するテーパ面を有するリング案内部と、を備える。保持リングは、軸方向に沿って磁性体の金属板を面接合で積層して形成される。
上記の一態様の回転子において、リング案内部の第1の端部の外径は、保持リングの内径よりも大きくてもよい。また、リング案内部は、第1の端部と対向する第2の端部側から保持リングを拡径しつつ永久磁石側に案内してもよい。
上記の一態様の回転子において、保持リングは、接着または樹脂の含浸により金属板を積層して形成されてもよい。
上記の一態様の回転子において、リング案内部は、軸方向において永久磁石の配置領域の両側にそれぞれ設けられていてもよい。
上記の一態様の回転子において、リング案内部は、回転子シャフトの外周面に固定されたリング部材で形成されてもよい。
上記の一態様の回転子において、リング案内部は、回転子シャフトに一体に形成されてもよい。上記の場合において、回転子は、軸方向において保持リングを受ける係止部と、軸方向において保持リングを隔てて係止部の反対側に固定され、係止部とともに保持リングを挟み込むストッパーと、をさらに備えていてもよい。
また、本発明の一態様に係る回転電機は、固定子と、上記の一態様に係る回転子とを備える。
本発明の一態様によれば、回転電機のトルクの低下を抑制でき、保持リングの高い強度を得ることができる回転子を提供できる。
(A)は第1実施形態の回転電機の構成例を示す図であり、(B)は図1(A)の回転子を示す図である。 (A)は図1(B)のIIa-IIa線断面図であり、(B)は図1(B)のIIb-IIb線断面図であり、(C)は図1(B)のIIc-IIc線断面図である。 回転子シャフトへの保持リングの圧入工程を示す図である。 (A)は保持リングの構成例を示す斜視図であり、(B)は図4(A)において破線で囲った部分の断面を示す図である。 (A)は保持リングを圧着する前の回転子シャフトを示す図であり、(B)は図5(A)において破線で囲った部分の拡大図である。 第2実施形態における回転子シャフトを示す図である。 第2実施形態の回転子の構成例を示す図である。 第3実施形態の回転子の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
実施形態では説明を分かり易くするため、本発明の主要部以外の構造や要素については、簡略化または省略して説明する。また、図面において、同じ要素には同じ符号を付す。なお、図面に示す各要素の形状、寸法などは模式的に示したもので、実際の形状、寸法などを示すものではない。
<第1実施形態>
図1(A)は第1実施形態の回転電機の構成例を示す図であり、図1(B)は、図1(A)の回転子を示す図である。図2(A)は、図1(B)のIIa-IIa線断面図であり、図2(B)は、図1(B)のIIb-IIb線断面図であり、図2(C)は、図1(B)のIIc-IIc線断面図である。
第1実施形態の回転電機100は、回転子シャフト11の表面に複数の永久磁石13を固定した表面磁石型回転電機であり、回転子10と、固定子20を有する。なお、回転子10は、図示しない軸受により周方向に回転可能にそれぞれ軸支されている。
固定子20は、エアギャップを隔てて回転子10の外周に配置される。固定子20は、ヨークに巻かれたコイル(不図示)を周方向に複数有している。回転電機100においては、各コイルの電流制御により固定子20の磁界を順番に切り替えることで、永久磁石13を備える回転子10が周方向に回転する。
回転子10は、回転子シャフト11と、一対の端板12a,12bと、複数の永久磁石13と、複数の保持リング14とを有する。
回転子シャフト11は、軸方向と直交する径方向断面が円形状をなす柱状部材であり、中心軸C1の方向(以下、軸方向と称する)に沿って大径部11aと小径部11bを有する。回転子シャフト11の小径部11bは、回転子シャフト11の一方の端部側(図1中右側)に設けられ、大径部11aよりも小さな外径を有する。小径部11bは、大径部11aと同心状をなすように大径部11aの端部と接続されている。
小径部11bの外周には、回転子10の磁極を構成するための複数の永久磁石13が配置される。各々の永久磁石13は、いずれも形状が共通であって、小径部11bの外径に対応する円弧状の内周面を有し、回転子10の軸方向に対応する寸法と径方向の厚みがそれぞれ一定である帯状片である。永久磁石13は、回転子シャフト11の周方向および軸方向に沿って隣接して配置される。また、永久磁石13は、周方向に隣接する永久磁石13の磁極が互い違いとなり、かつ永久磁石13同士の外周面が面一となる状態で回転子シャフト11に取り付けられる。
また、回転子シャフト11の小径部11bの外周には、一対の端板12a、12bが固定される。端板12a、12bは、リング案内部の一例であって、外周面にテーパ面12cを有する環状の部材である。端板12a、12bのテーパ面12cは、軸方向において第1の端側から第2の端部側に向けて径方向の厚みが漸減し、第1の端部から離れる方向に向けて縮径する。図2(C)に示す端板12bの第2の端部側の厚みd2は、図2(B)に示す端板12bの第1の端部側の厚みd1よりも薄くなっている(すなわち、d2<d1)。
端板12a、12bは、軸方向において永久磁石13の配置領域を両側から挟みこむように回転子シャフト11に配置されている。端板12a、12bは、永久磁石13の配置領域の両側で固定されることで、永久磁石13の軸方向への移動を規制する機能を担う。
図1中左側に示す第1の端板12aは、先細の第2の端部側が回転子シャフト11の大径部11aに臨み、第1の端部側が永久磁石13に臨むように回転子シャフト11に取り付けられる。また、図1中右側に示す第2の端板12bは、先細の第2の端部側が回転子シャフト11の一方の端部(図中右側の端部)に臨み、第1の端部側が永久磁石13に臨むように回転子シャフト11に取り付けられる。
端板12a、12bは、永久磁石13に臨む第1の端部に向けて径方向に拡がる向きで回転子シャフト11に配置されている。そのため、後述のように回転子シャフト11の外周に保持リング14を圧入するときに、端板12a、12bのテーパ面12cは、保持リング14の内周面と面接触して保持リング14を徐々に拡径しつつ案内する機能を担う。
ここで、端板12a、12bのテーパ面12cの角度は、圧入時の保持リング14に対して瞬間的な応力集中を生じさせない程度の角度に設定することが好ましい。特に限定するものではないが、テーパ面12cの角度は、例えば、軸方向(図3に示す保持リング14の圧入方向X)に対して0.5度〜1.5度の範囲としてもよい。
また、端板12a、12bは、例えば、回転子シャフト11の小径部11bに焼嵌めで固定される。端板12a、12bの材料としては、非磁性体であって焼嵌めが可能な材料、例えば、アルミニウム、ステンレス等を用いることができる。
回転子シャフト11において、端板12a、12bおよび永久磁石13の配置領域の外周には、軸方向に沿って複数の保持リング14が嵌着される。保持リング14は、永久磁石13を外周側から締め付けて、回転子シャフト11の外周面に永久磁石13を強固に固定する機能を担う。
図4(A)は、保持リングの構成例を示す斜視図であり、図4(B)は、図4(A)において破線で囲った部分の断面を示す図である。
保持リング14は、磁性体の金属板14aを積層して形成された円筒状の部材である。保持リング14は、例えば、電磁鋼板又は高張力鋼板を積層して形成される。保持リング14の内径は、回転子シャフト11の外周面に配置される複数の永久磁石13の外径に対して所定の締め代を有し、永久磁石13と保持リング14がしまりばめとなる寸法に設定されている。そのため、端板12a、12bの第1の端部の外径と永久磁石13の外径は、保持リング14の内径よりも大きい。
保持リング14において積層される金属板14a同士は、接着や樹脂の含浸によって面接合されている。これにより、例えば、回転子シャフト11の外周に保持リング14を圧入するときや回転子10の高速回転時には、保持リング14の環状の接合面に均等に応力がかかる。そのため、上記の場合に保持リング14の周方向において接合部への局所的な応力集中が生じにくくなり、保持リング14の強度を向上させることができる。
保持リング14の製造方法としては、以下の方法を採用することができる。例えば、打ち抜き加工またはレーザカット加工により金属板をリング形状に加工した後に、接着や樹脂の含浸によりリング形状の金属板を積層させて固定することで、保持リング14を製造してもよい。また、例えば、接着や樹脂の含浸により金属板を積層させて固定した後に、この金属板を積層したブロックにワイヤカット加工を施して保持リング14を製造してもよい。
なお、永久磁石13の外周および端板12a、12bの第1の端部側の外周には、外径寸法(高さ)が同一となるように研磨などの機械加工が施されることが好ましい。永久磁石13の外周および端板12a、12bの第1の端部側の外周を揃えると、保持リング14を圧入するときに、これらの部材の外径寸法差による保持リング14の内周面との部分的な接触は生じにくくなる。これにより、永久磁石13や端板12a、12bを固定している保持リング14の内周面での応力集中が一層抑制される。
次に、第1実施形態の回転子10の製造方法について説明する。
図5(A)は、保持リングを圧着する前の回転子シャフトを示す図であり、図5(B)は、図5(A)において破線で囲った部分の拡大図である。
図5(A)に示すように、保持リング14を圧入する前の回転子シャフト11には、軸方向に複数個に分割された永久磁石13が小径部11bに貼り付けられている。また、永久磁石13の配置領域の両端には、回転子シャフト11に端板12a、12bが焼嵌めで固定されている。
端板12a、12bは、永久磁石13に臨む端部に向けて径方向に拡がる向きで回転子シャフト11に配置されている。また、図5中右側に示す第2の端板12bは、先細の第2の端部側が回転子シャフト11の一方の端部側に臨んでいる。
保持リング14は、図3に示すように、回転子シャフト11の一方の端部側から他方の端部側に向かう圧入方向Xに沿って、1個ずつ圧入される。例えば、圧入の際には、保持リング14は第2の端板12bのテーパ面12cに沿って径が徐々に広がり、締め代分が膨らんだ状態で所定の位置まで圧入される。これにより、保持リング14は、永久磁石13(あるいは端板12a、12b)の外周に嵌合された状態となる。そして、複数の保持リング14を圧入することで、図1(B)に示すように、永久磁石13と端板12a、12bが回転子シャフト11に固定される。
上記の例では、回転子シャフト11の一方向(一方の端部側)から保持リング14を圧入する場合を説明したが、保持リング14を回転子シャフト11の軸方向の両側からそれぞれ圧入してもよい。保持リング14を回転子シャフト11の他方の端部側から圧入する場合においても、保持リング14は第1の端板12aのテーパ面12cに沿って径が徐々に広がるので、一方の端部側から圧入する場合と同様の効果を得ることができる。
保持リング14を回転子シャフト11の軸方向の両側から圧入すると、保持リング14を一方のみから圧入する場合と比べて、保持リング14の圧入時の軸方向移動距離を短くでき、また保持リング14が圧入時に同じ箇所を通過する回数も減らすことができる。これにより、圧入時の保持リング14の移動によって、永久磁石13または保持リング14が削れることを抑制できる。
なお、圧入時の荷重を低減させるために、端板12a、12bと永久磁石13の外周面に潤滑剤を塗布して、摩擦力を下げた状態で保持リング14を圧入するようにしてもよい。
以下、第1実施形態の回転子10の効果を説明する。
第1実施形態の回転子10は、回転子シャフト11の外周面に配置される複数の永久磁石13が保持リング14によって外周側から固定されている。保持リング14は、軸方向に沿って磁性体の金属板を積層して形成されている。そのため、保持リング14は樹脂製リングのような非磁性体と比べて磁気抵抗が小さく、モータトルクを出しやすいので、回転電機100のトルクの低下を抑制できる。
第1実施形態の回転子シャフト11には、軸方向において永久磁石13の配置領域に隣接して端板12a、12bが設けられている。端板12a、12bは、永久磁石13に臨む第1の端部から離れる方向に向けて縮径するテーパ面12cを有している。そのため、保持リング14を回転子シャフト11に圧入するときには、端板12a、12bのテーパ面12cに沿って、保持リング14の径が徐々に広がりながら永久磁石13側に案内されて圧入される。これにより、永久磁石13の外周側に保持リング14を容易に嵌着させることができる。
例えば、永久磁石13の外周側に保持リング14を嵌着する手法として焼き嵌めも考えられる。しかし、焼き嵌めで大きな締め代を確保するためには焼き嵌めの温度を上げる必要があり、回転子10の製造に支障をきたす場合がある。第1実施形態によれば、端板12a、12bで保持リング14を拡径させることで焼き嵌めによらずに保持リング14を嵌着できるので、回転子10の製造が容易となる。
第1実施形態で永久磁石13の外周側に嵌着される保持リング14は、軸方向に沿って金属板を面接合で積層して形成されている。そのため、回転子シャフト11の外周に保持リング14を圧入するときや回転子10の高速回転時には、保持リング14の環状の接合面に均等に応力がかかる。したがって、保持リング14の周方向において接合部への局所的な応力集中が生じにくくなり、保持リング14の強度を向上させることができる。
また、保持リング14は接着または樹脂の含浸により面接合されている。そのため、例えば、かしめで積層した鋼板を固定する場合と比べて、本実施形態では積層した鋼板が圧入時に外れてばらばらになる可能性が低く、また接合時の塑性変形による応力の集中も生じない。また、例えばレーザ溶接で積層した鋼板を固定する場合のように、溶接した部分で積層間が短絡して渦電流が生じることもない。
また、第1実施形態の保持リング14は金属板で形成されているので、樹脂製リングと比べて回転電機100の発熱の影響による劣化が少ない。したがって、樹脂製リングと比べて、本実施形態では回転電機の発熱の影響で強度が低下しにくい点でも有利である。
以下に示す第2実施形態および第3実施形態では、回転電機100の構成要素のうち、第1実施形態と相違する回転子の構成を説明し、固定子の図示は省略する。また、第2実施形態および第3実施形態では、第1実施形態と共通する要素の重複説明は省略する。
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態における回転子シャフトを示す図であり、図7は、第2実施形態の回転子の構成例を示す図である。第2実施形態では、端板12a、12bの代わりに、回転子シャフト31に環状の突起(第1大径部31a、第2大径部31c)を一体に形成した例を示す。
第2実施形態の回転子10Aは、回転子シャフト31と、複数の永久磁石13と、複数の保持リング14とを有する。
回転子シャフト31は、軸方向と直交する径方向断面が円形状をなす柱状部材であり、第1の大径部31a、小径部31b、第2の大径部31cを軸方向に沿って同心状に有している。
回転子シャフト31の小径部31bは、永久磁石13の配置領域をなす。回転子シャフト31の小径部31bの外周には、回転子10Aの磁極を構成するための複数の永久磁石13が配置される。
第1の大径部31aと第2の大径部31cは、軸方向において永久磁石13の配置領域を両側から挟みこむ位置に形成され、永久磁石13の軸方向への移動を規制する機能を担う。
図6、図7中右側に示す回転子シャフト31の第2の大径部31cは、回転子シャフト31の一方の端部側に臨んでいる。第2の大径部31cの外周には、軸方向において一端側から他端側に向けて径方向の厚みが漸減するテーパ面31dが形成されている。第2の大径部31cのテーパ面31dは、先細となる一端側が回転子シャフト31の一方の端部側(図中右側の端部)に臨み、他端側が永久磁石13に臨む。
上記のように、第2の大径部31cのテーパ面31dは、永久磁石13に臨む端部に向けて径方向に拡がるように形成されている。そのため、回転子シャフト31の外周に保持リング14を圧入するときに、第2の大径部31cのテーパ面31dは、保持リング14の内周面と面接触して保持リング14を徐々に拡径しつつ案内する機能を担う。第2の大径部31cのテーパ面31dは、リング案内部の一例である。
図7に示すように、回転子シャフト31の小径部31bに配置された永久磁石13の外周には、軸方向に沿って複数の保持リング14が嵌着される。なお、永久磁石13の外周と、回転子シャフト31の第1大径部31aの外周と、第2の大径部31cの他端側の外周には、外径寸法(高さ)が同一となるように研磨などの機械加工が施されることが好ましい。
第2実施形態において、保持リング14は、回転子シャフト31の一方の端部側から他方の端部側(図7中右側から左側)に向かって1個ずつ圧入される。圧入の際には、保持リング14は第2の大径部31cのテーパ面31dに沿って径が徐々に広がり、締め代分が膨らんだ状態で所定の位置まで圧入される。
上記の第2実施形態においても、上述の第1実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。さらに、第2実施形態においては以下の効果を得ることができる。
第2実施形態によれば、回転子シャフト31の第2の大径部31cに保持リング14を拡径させる機能を担わせることで、回転子シャフト31に端板を別途取り付ける必要がなくなる。そのため、回転子シャフト31に付属する部品が減るので、回転子10Aの強度を向上させることができる。
また、第2実施形態によれば、回転子シャフト31とは別部品の端板が不要となるので、端板の製造コストや、端板を回転子シャフトに焼き嵌めするまでの作業工程を削減することができる。
また、第2実施形態によれば、端板を外周側から支持するために圧入していた保持リング14が不要となるので、保持リング14の使用量も削減できる。
<第3実施形態>
図8は、第3実施形態の回転子の構成例を示す図である。第3実施形態は、第2実施形態の変形例であって、経年劣化等による保持リングの分離を防止する構成を回転子が有している。
第3実施形態の回転子10Bは、回転子シャフト31と、複数の永久磁石13と、複数の保持リング14と、ストッパー42とを有する。
回転子シャフト31は、軸方向と直交する径方向断面が円形状をなす柱状部材であり、第1の大径部31a、小径部31b、第2の大径部31cを軸方向に沿って同心状に有している。第3実施形態では、第1の大径部31aの外周に係止部41が形成されている。係止部41は、保持リング14の図中左側の側面と当接する突起であり、軸方向において保持リング14を受ける機能を担う。
また、保持リング14を永久磁石13に嵌着した状態において、第2の大径部31cには環状のストッパー42が固定される。ストッパー42は、軸方向において保持リング14を隔てて係止部41の反対側に位置し、保持リング14の図中右側の側面と当接するように固定される。ストッパー42は、保持リング14を嵌着させた後に、圧入または焼き嵌めによって第2の大径部31cに取り付けられる。なお、ストッパー42の材料は、磁性体または非磁性体のいずれであってもよい。
第3実施形態によれば、永久磁石13に嵌着された保持リング14は、軸方向において係止部41とストッパー42により両側から挟み込まれる。これにより、保持リング14の鋼板が経年劣化によって分離してゆき、保持リング14の端部から積層が開いた状態(積層板の倒れ)となることを防止できる。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってもよい。
例えば、上記の第2実施形態では、第2の大径部31cにテーパ面31dを形成する例を説明したが、第2実施形態において第1の大径部31aにもテーパ面を形成し、保持リング14を回転子シャフト11の軸方向の両側からそれぞれ圧入してもよい。
加えて、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10、10A、10B…回転子、11、31…回転子シャフト、12a、12b…端板、13…永久磁石、14…保持リング、20…固定子、100…回転電機

Claims (8)

  1. 回転子シャフトと、
    前記回転子シャフトの外周面に配置される複数の永久磁石と、
    前記永久磁石の外周側に嵌着され、前記回転子シャフトの外周面に前記永久磁石を固定する保持リングと、
    前記回転子シャフトの軸方向において前記永久磁石の配置領域に隣接して設けられ、前記永久磁石に臨む第1の端部から離れる方向に向けて縮径するテーパ面を有するリング案内部と、
    を備え、
    前記保持リングは、前記軸方向に沿って磁性体の金属板を面接合で積層して形成される、
    回転電機の回転子。
  2. 前記リング案内部の前記第1の端部の外径は、前記保持リングの内径よりも大きく、
    前記リング案内部は、前記第1の端部と対向する第2の端部側から前記保持リングを拡径しつつ前記永久磁石側に案内する、
    請求項1に記載の回転電機の回転子。
  3. 前記保持リングは、接着または樹脂の含浸により前記金属板を積層して形成される、
    請求項1または請求項2に記載の回転電機の回転子。
  4. 前記リング案内部は、前記軸方向において前記永久磁石の配置領域の両側にそれぞれ設けられる、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回転電機の回転子。
  5. 前記リング案内部は、前記回転子シャフトの外周面に固定されたリング部材で形成される、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の回転電機の回転子。
  6. 前記リング案内部は、前記回転子シャフトに一体に形成される、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の回転電機の回転子。
  7. 前記軸方向において前記保持リングを受ける係止部と、
    前記軸方向において前記保持リングを隔てて前記係止部の反対側に固定され、前記係止部とともに前記保持リングを挟み込むストッパーと、
    をさらに備える請求項6に記載の回転電機の回転子。
  8. 固定子と、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の回転電機の回転子と、
    を備える回転電機。

JP2019161044A 2019-09-04 2019-09-04 回転電機の回転子および回転電機 Active JP7259653B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019161044A JP7259653B2 (ja) 2019-09-04 2019-09-04 回転電機の回転子および回転電機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019161044A JP7259653B2 (ja) 2019-09-04 2019-09-04 回転電機の回転子および回転電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021040431A true JP2021040431A (ja) 2021-03-11
JP7259653B2 JP7259653B2 (ja) 2023-04-18

Family

ID=74847434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019161044A Active JP7259653B2 (ja) 2019-09-04 2019-09-04 回転電機の回転子および回転電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7259653B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07298587A (ja) * 1994-04-28 1995-11-10 Toshiba Corp 永久磁石式回転電機
WO2017175534A1 (ja) * 2016-04-07 2017-10-12 株式会社 明電舎 永久磁石式回転電機の回転子

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07298587A (ja) * 1994-04-28 1995-11-10 Toshiba Corp 永久磁石式回転電機
WO2017175534A1 (ja) * 2016-04-07 2017-10-12 株式会社 明電舎 永久磁石式回転電機の回転子

Also Published As

Publication number Publication date
JP7259653B2 (ja) 2023-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5689550B2 (ja) 回転電機の回転軸部に固定される回転子部材、回転子部材を備える回転子、および回転電機、ならびに、回転子を製造する方法
KR100950829B1 (ko) 회전 전기기계의 회전자, 및 그 제조 방법
JP4706397B2 (ja) 回転電機の回転子およびその製造方法
CN107528396B (zh) 转子构件、转子以及电动机
US9444293B2 (en) Rotary electric machine
WO2011155042A1 (ja) 回転電機の回転子
JP6220651B2 (ja) 同期電動機の回転子
JP7266180B2 (ja) ロータ及びそれを備えたモータ
JPWO2005025037A1 (ja) 永久磁石式同期モータ及びその製造方法
US11095173B2 (en) Stator for rotating electric machine, and rotating electric machine
US10720805B2 (en) Embedded permanent magnet type rotating electric machine with permanent magnet rotor having magnet holes and central bridge
JP6798572B2 (ja) ステータ、回転電機、鋼板の製造方法、およびステータの製造方法
JP2003284269A (ja) 分割ステータ構造を有する回転電動機
CN112640258B (zh) 旋转电机
JP7259653B2 (ja) 回転電機の回転子および回転電機
JP2000184643A (ja) ホイールインモータのアウターロータ
JP5413635B2 (ja) 円筒mm型リニアモータとその可動子製造方法
JP2023098255A (ja) 回転電機
JP5818949B2 (ja) 回転電機
WO2019159847A1 (ja) コア部材製造方法及びコア部材
JP5293313B2 (ja) ステータ用鉄心
JP7203639B2 (ja) 回転電機
JP7113906B2 (ja) 回転電機
JP7183487B1 (ja) 同期リラクタンスモータの回転子
JP6210160B2 (ja) 同期リラクタンス回転電機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230320

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7259653

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150