JP5549389B2 - 保護リング付き永久磁石式同期電動機及びその製造方法 - Google Patents

保護リング付き永久磁石式同期電動機及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は保護リング付き永久磁石式同期電動機及びその製造方法に関し、回転子の構造及びその製造方法に工夫をしたものである。
永久磁石式同期電動機は、回転子に永久磁石を配置しているため、界磁電流を外部から供給する必要がなく、シンプルな構成とすることができる。
このような永久磁石式同期電動機の一種として、回転子の表面(周面)に永久磁石を配置した構成となっている表面磁石形(SPM:Surface Permanent Magnet)の同期モータ(以下「SPMモータ」と称する)がある。
SPMモータは、回転子表面に永久磁石が配置されているため、永久磁石の磁束を有効活用でき高トルク発生が可能で、トルクリップルが少なく、制御性・応答性の良いモータである。
SPMモータにおいては、高速回転時において永久磁石に大きな遠心力が作用するため、永久磁石が剥離したり永久磁石が破壊したりすることを防止し、更に、仮に、永久磁石が破壊したとしてもその破片が電動機の内部に飛散するのを防止する対策が必要である。
上記対策として、SPMモータの永久磁石の外表面に、円筒状の保護リングを圧入することが行われている(例えば特許文献1参照)。
このように、保護リングを圧入することにより、SPMモータの永久磁石の外表面の全面を保護リングで覆い、且つ、保護リングにより永久磁石を締めつけて永久磁石を回転子に強固に固定することができる。
これにより、永久磁石の剥離や破壊の発生を防止することができ、更に、仮に永久磁石が剥離・破壊したとしても磁石が飛散することを防止することができる。
保護リングの材料としては、回転による遠心力に耐え得る強度を備え、かつ高速回転を行うため軽量であることが必要であるため、比強度の高いチタン合金や、より軽量で強度の高い炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiberglass Reinforced plastics)が用いられている。
なお、保護リングを有するSPMモータの回転子を製造する従来方法としては、ロータシャフトに磁石を張り付けた後、保護リングを圧入や焼き嵌めにて組み付ける方法がある。
また永久磁石を貼り付ける手法としては、長方形の永久磁石を手作業にて貼り付けたり、または産業機械で自動的に張り付けたりする方法がある(例えば特許文献2参照)。
特開2005−312250(段落[0025]〜[0030]及び図1参照) 特開2007−6621(段落[0019],[0020]及び図2、段落[0020]〜[0030]及び図5参照)
高速回転を行うためには軽量化が必要であり、そのため、保護リングを軽量で強度の高いCFRP製にするのは有効である。この場合、遠心力に耐えるように、保護リングにより永久磁石を締めつけるため、保護リングの内径と永久磁石の外径との間に大きな締め代が必要である。
しかし、CFRPは異方性材料であるため、CFRP製の保護リングでは、遠心力が働く径方向強度を高めるようにしており、圧入方向(軸方向)については強度が低くなっている。この結果、CFRP製の保護リングを、永久磁石の外表面に圧入していくと、保護リングの圧入方向(軸方向)については高圧入に耐えるだけの強度が不足して、保護リングに変形が生じてしまい、組み付けが困難になることがある。
かかる問題を図11を参照して説明する。同図に示すように、SPMモータの回転子1では、シャフト2aを両端に一体的に備えた回転子鉄心aは、シャフト2aよりも径が大きくなっている。回転子鉄心2の周面には、複数の永久磁石3が周方向に沿い貼り付けて配置されている。
CFRP製の保護リング4は、径方向強度は高いが、圧入方向(軸方向、図11ではα方向)の強度が低くなっている。
回転子鉄心2に永久磁石3を接着剤により貼り付けた後、CFRP製の保護リング4を、永久磁石3の外表面を覆うようにして圧入する必要がある。しかし、保護リング4は、圧入方向(α方向)の強度が低いため、圧入をしていくと、保護リング4が変形して組み付けが困難になることがあった。
そこで、特許文献1(特開2005−312250)に示す技術においては、永久磁石3が配置された回転子鉄心2に、CFRP製の保護リング4を、冷し嵌めにより嵌入している。しかしこの方法を採用した場合には、冷却時に接着部分の劣化や割れが懸念されるため充分な冷却が行えず、充分な締め代を確保できないという問題があった。
また、永久磁石の貼り付けにおいて、特許文献2(特開2007−6621)に示す技術では、磁石の形状をテーパをつけた台形とし、このテーパを使用して隣り合った磁石同士を密着させるようにしている(特許文献2の段落[0019],[0020]及び図2参照)。
しかしながら、この方法は、台形の磁石の成形にあたって、斜めに研磨する必要があり、また左右対称であるため、精度を保つのが難しく、加工コストがかかり、磁石が高価になってしまうという問題があった。
また特許文献2に示す技術では、モータの高速回転時に遠心力によって隣り合う磁石同士に隙間ができてしまい、磁石角部での応力が高くなり「欠け」が懸念される。
つまり、回転子の径方向断面図である図12,図13において、12aをシャフト、12を回転子鉄心、13を永久磁石、14を保護リングとすると、図12に示すように、高速回転時には遠心力により保護リング14が径方向外側に押し広げられて磁石13同士に隙間ができる。そうすると、図13に示すように、永久磁石13の角部での応力が高くなり、この部分に欠けKが発生する恐れがある。
一方、遠心力に耐えるように保護リング14の締め代を大きくすることは、上記の通り組み付けが困難となり、生産性が低下する問題がある。
本発明は、保護リングの組み付けを容易としつつ、締め代を大きくして、保護リングにより永久磁石をしっかりと締めつけることができ、しかも、台形の永久磁石の使用数を可及的に減少させてコスト低減を図ることができる、保護リング付き永久磁石式同期電動機及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の保護リング付き永久磁石式同期電動機の構成は、
回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石が周方向に沿い配置され、前記永久磁石を締めつけるため前記永久磁石の外表面の全面を覆う状態で円筒状の保護リングが配置されている回転子を有する保護リング付き永久磁石式同期電動機であって、
前記保護リングの内周側に、複数の永久磁石を周方向に沿い配置し、しかも、前記永久磁石のうち少なくとも一つの永久磁石は、回転子の軸方向の一端側から他端側に向かうにしたがい徐々に幅狭になった台形であり、台形の前記永久磁石に隣接する両隣の永久磁石は、台形の前記永久磁石に接する側の側面が台形の前記永久磁石の側面に緊密に接する傾斜面となっており、台形の前記永久磁石に接することのない反対側の側面は回転子の軸方向に沿い伸びている形状であり、台形の前記永久磁石とそれに隣接する隣の永久磁石とを除く残りの永久磁石は矩形状であり、
前記保護リングの内周側に配置した永久磁石のうち台形の前記永久磁石の配置位置を、他の永久磁石の配置位置に対して、回転子の軸方向の一端側にずらした状態にして、前記保護リング及びこの保護リングの内周側に配置した複数の永久磁石を同時に、回転子の軸方向に沿い他端側から一端側に移動して前記回転子鉄心に圧入し、
前記保護リングが前記回転子鉄心の予め決めた位置に達したら、前記回転子鉄心に対する前記保護リングの位置を固定したままで、台形の前記永久磁石を回転子の軸方向に沿い一端側から他端側に向けて押し込んで構成したことを特徴とする。
また本発明の保護リング付き永久磁石式同期電動機の製造方法の構成は、
回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石が周方向に沿い配置され、前記永久磁石を締めつけるため前記永久磁石の外表面の全面を覆う状態で円筒状の保護リングが配置されている回転子を有する保護リング付き永久磁石式同期電動機の製造方法であって、
前記保護リングの内周側に、複数の永久磁石を周方向に沿い配置し、しかも、前記永久磁石のうち少なくとも一つの永久磁石は、回転子の軸方向の一端側から他端側に向かうにしたがい徐々に幅狭になった台形であり、台形の前記永久磁石に隣接する両隣の永久磁石は、台形の前記永久磁石に接する側の側面が台形の前記永久磁石の側面に緊密に接する傾斜面となっており、台形の前記永久磁石に接することのない反対側の側面は回転子の軸方向に沿い伸びている形状であり、台形の前記永久磁石とそれに隣接する隣の永久磁石とを除く残りの永久磁石は矩形状であり、
前記保護リングの内周側に配置した永久磁石のうち台形の前記永久磁石の配置位置を、他の永久磁石の配置位置に対して、回転子の軸方向の一端側にずらした状態にして、前記保護リング及びこの保護リングの内周側に配置した複数の永久磁石を同時に、回転子の軸方向に沿い他端側から一端側に移動して前記回転子鉄心に圧入し、
前記保護リングが前記回転子鉄心の予め決めた位置に達したら、前記回転子鉄心に対する前記保護リングの位置を固定したままで、台形の前記永久磁石を回転子の軸方向に沿い一端側から他端側に向けて押し込むことを特徴とする。
また本発明の保護リング付き永久磁石式同期電動機の構成は、
回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石が周方向に沿い配置され、前記永久磁石を締めつけるため前記永久磁石の外表面の全面を覆う状態で円筒状の保護リングが配置されている回転子を有し、
前記永久磁石は矩形状となっており、その周方向の側面は、回転子の軸方向に沿い伸びており、
前記永久磁石のうち少なくとも一つの特定の永久磁石と、当該特定の永久磁石に隣接する永久磁石との間には、回転子の軸方向の一端側から他端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となったテーパ形楔と、回転子の軸方向の他端側から一端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となったテーパ形楔とが組合わさった矩形状の楔部が配置されていることを特徴とする。
また本発明の保護リング付き永久磁石式同期電動機の構成は、
回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石が周方向に沿い配置され、前記永久磁石を締めつけるため前記永久磁石の外表面の全面を覆う状態で円筒状の保護リングが配置されている回転子を有する保護リング付き永久磁石式同期電動機であって、
前記保護リングの内周側に、複数の矩形状の永久磁石を周方向に沿い配置し、しかも、前記永久磁石のうち少なくとも一つの特定の永久磁石と、当該特定の永久磁石に隣接する永久磁石との間には、当該特定の永久磁石に隣接しつつ回転子の軸方向の一端側から他端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となった第1のテーパ形楔と、回転子の軸方向の他端側から一端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となった第2のテーパ形楔とが組合わさった矩形状の楔部を配置し、
前記保護リングの内周側に配置した永久磁石のうち少なくとも一つの特定の永久磁石と当該特定の永久磁石に隣接する第1のテーパ形楔の配置位置を、他の永久磁石及び第2のテーパ形楔の配置位置に対して、回転子の軸方向の一端側にずらした状態にして、前記保護リング及びこの保護リングの内周側に配置した複数の永久磁石並びに第1,第2のテーパ形楔を同時に、回転子の軸方向に沿い他端側から一端側に移動して前記回転子鉄心に圧入し、
前記保護リングが前記回転子鉄心の予め決めた位置に達したら、前記回転子鉄心に対する前記保護リングの位置を固定したままで、前記特定の永久磁石及び第1のテーパ形楔を回転子の軸方向に沿い一端側から他端側に向けて押し込んで構成したことを特徴とする。
また本発明の保護リング付き永久磁石式同期電動機の製造方法の構成は、
回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石が周方向に沿い配置され、前記永久磁石を締めつけるため前記永久磁石の外表面の全面を覆う状態で円筒状の保護リングが配置されている回転子を有する保護リング付き永久磁石式同期電動機の製造方法であって、
前記保護リングの内周側に、複数の矩形状の永久磁石を周方向に沿い配置し、しかも、前記永久磁石のうち少なくとも一つの特定の永久磁石と、当該特定の永久磁石に隣接する永久磁石との間には、当該特定の永久磁石に隣接しつつ回転子の軸方向の一端側から他端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となった第1のテーパ形楔と、回転子の軸方向の他端側から一端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となった第2のテーパ形楔とが組合わさった矩形状の楔部を配置し、
前記保護リングの内周側に配置した永久磁石のうち少なくとも一つの特定の永久磁石と当該特定の永久磁石に隣接する第1のテーパ形楔の配置位置を、他の永久磁石及び第2のテーパ形楔の配置位置に対して、回転子の軸方向の一端側にずらした状態にして、前記保護リング及びこの保護リングの内周側に配置した複数の永久磁石並びに第1,第2のテーパ形楔を同時に、回転子の軸方向に沿い他端側から一端側に移動して前記回転子鉄心に圧入し、
前記保護リングが前記回転子鉄心の予め決めた位置に達したら、前記回転子鉄心に対する前記保護リングの位置を固定したままで、前記特定の永久磁石及び第1のテーパ形楔を回転子の軸方向に沿い一端側から他端側に向けて押し込むことを特徴とする。
本発明によれば、全ての磁石を台形とする場合に比べて、加工コストを抑えることができる。
また十分な締め代を確保したまま、保護リングを有するSPMモータの回転子の製造が行える。特にCFRP製の保護リングであっても、保護リングに変形を生じさせることなく、製造ができる。
更に、隣接した磁石同士または磁石と楔及びスペーサを確実に密着させることが可能となる。
本発明の実施例1に係る保護リング付き永久磁石式同期電動機に用いる回転子を示す構成図。 実施例1の回転子を、製造が完了した状態で示す展開図。 実施例1の回転子を、製造途中の状態で示す展開図。 実施例1の回転子を、製造途中の状態で示す斜視図。 実施例2の回転子を、製造が完了した状態で示す展開図。 実施例2の回転子を、製造途中の状態で示す展開図。 実施例3の回転子を、製造が完了した状態で示す展開図。 実施例3の回転子を、製造途中の状態で示す展開図。 実施例4の回転子を、製造が完了した状態で示す展開図。 実施例4の回転子を、製造途中の状態で示す展開図。 保護リング付き永久磁石式同期電動機に用いる回転子を製造する従来方法を示す斜視図。 従来の回転子の問題を示す断面図。 従来の回転子の問題を示す拡大断面図。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき詳細に説明する。
本発明の実施例1に係る保護リング付き永久磁石式同期電動機に用いる回転子の構造を、図1及び図2を参照して説明する。図1は製造が完了した回転子を示し、図2は製造が完了した回転子に備えられた永久磁石のうち半周分の永久磁石を展開して示している。
図1に示すように、SPMモータの回転子21では、シャフト22aを両端に一体的に備えた回転子鉄心22は、シャフト22aよりも径が大きくなっている。回転子鉄心22の周面には、複数の永久磁石23a、23b、23c、23dが周方向に沿い配置されている。
CFRP製の保護リング24は、複数の永久磁石23a、23b、23c、23dの外表面の全面を覆う状態で配置されており、この保護リング24により複数の永久磁石23a、23b、23c、23dを締めつけている。各永久磁石23a、23b、23c、23dの周方向の側面は、隣接する永久磁石の側面に密着している。
この場合、永久磁石23a、23b、23c、23dは、保護リング24により締め付けられているため、磁石相互が密着すると共に、永久磁石23a、23b、23c、23dが回転子鉄心22に密着する。なお、接着剤による貼付はしていない。
また、保護リング24は、CFRPが異方性材料であることから、径方向の強度は高いが、軸方向(図1,図2ではα方向)の強度が低くなっている。
保護リング24の一端側(図では左端側)には環状の端板25aが配置されており、保護リング24の他端側(図では右端側)には環状の端板25bが配置されている。各永久磁石23a、23b、23c、23dの一端面(図では軸方向の左端面)は端板25aに緊密に接触しており、各永久磁石23a、23b、23c、23dの他端面(図では軸方向の右端面)は端板25bに緊密に接触している。
各永久磁石23a、23b、23c、23dは、概略的には、軸方向に伸びる板状で、しかも、回転子鉄心22の周面および保護リング24の内周面に沿って配置できるように湾曲している。
更に、各永久磁石23a、23b、23c、23dを外周側から見たときの「形状」は次のようになっている。
永久磁石23aは、軸方向の左端側から右端側に向かうにしたがい徐々に幅狭になった「台形」になっている。
台形の永久磁石23aに隣接する永久磁石23bは、台形の永久磁石23aに接する側の側面が永久磁石23aの側面に緊密に接する傾斜面となっており、台形の永久磁石23aに接することのない反対側の側面は軸方向に沿い伸びている形状になっている。
台形の永久磁石23aに隣接する永久磁石23cは、台形の永久磁石23aに接する側の側面が永久磁石23aの側面に緊密に接する傾斜面となっており、台形の永久磁石23aに接することのない反対側の側面は軸方向に沿い伸びている形状になっている。
台形の永久磁石23aとそれに隣接する隣の永久磁石23b,23cとを除く残りの永久磁石23dは矩形状になっている。
なお、特許請求の範囲において、永久磁石の「形状」を特定しているが、その形状はここで述べたように、永久磁石を外周側から見たときの形状を意味している。
次に、図1に示す回転子21を製造する方法を、図3及び図4を参照して説明する。
先ず、図3に示すように、右端側に端板25bを備えた保護リング24の内周側に、複数の永久磁石23a、23b、23c、23dを周方向に沿い配置する。
永久磁石23b,23c,23cは、その右端面が端板25bに接した状態で配置されている。これに対して、永久磁石23aの配置位置は、他の永久磁石23b,23c,23cの配置位置に対して、軸方向の左端側にずらした状態にして配置されている。
図3に示すような配置状態になった、端板25bが備えられた保護リング24と、保護リング24内に配置した複数の永久磁石23a、23b、23c、23dとを一体として、図4に示すように、回転子鉄心22に対して相対的に、軸方向の右端側から左端側に向かって同時に圧入していく。つまり、図示しない圧入機器により、端板25bを、回転子鉄心22に対して相対的に、軸方向の右端側から左端側に向かって押し込んでいく。
このとき、永久磁石23aの配置位置は、他の永久磁石23b,23c,23cの配置位置に対して、軸方向の左端側にずらした状態になっているため、周方向に隣接する永久磁石相互間には僅かな隙間がある。この結果、回転子鉄心22の外径と永久磁石23a、23b、23c、23dの内径との締め代を大きくとる必要はなく、圧入力は比較的小さくてよい。
したがって、圧入時において、保護リング24に対して軸方向にかかる力は比較的小さくなり、保護リング24が圧入力により変形することはない。
このようにして圧入していき、保護リング24の位置が、図1に示すような予め決めた位置に達したら、保護リング24及び永久磁石23a、23b、23c、23dを、回転子鉄心22に対して相対的に、右端側から左端側へ圧入する動作を終了する。
次に、回転子鉄心22に対する保護リング24の配置位置を固定した状態としつつ、図示しない圧入機器により、永久磁石23aを左端側から右端側に向かって押し込んでいき、最終的には永久磁石23aの右端面を端板25bに接触させる。
このようにして台形の永久磁石23aを左端側から右端側に向かって押し込んでいくと、隣接する永久磁石23a、23b、23c、23dを周方向に押す力が発生して、周方向に隣接する永久磁石の間にあった隙間が埋められ、隣接する永久磁石23a、23b、23c、23d同士が確実に密着する。
しかも、周方向に配置した永久磁石23a、23b、23c、23dが径方向外側に押し広げられて保護リング24を径方向外側に押し広げる。このため保護リング24により、永久磁石23a、23b、23c、23dを確実に締めつけることができる。
つまり、台形の永久磁石23aを左端側から右端側に向かって押し込んでいく動作が完了したときにおける永久磁石23a、23b、23c、23dの外径が、この動作前における保護リング24の内径よりも大きくなるように、永久磁石23a、23b、23c、23dの外径寸法および保護リング24の内径寸法を設定して、十分な締め代を確保している。
なお、CFRP製の保護リング24は、径方向に対しての力は強いので、径方向外側に押し広げられても、これに十分に耐えることができる。
その後、端板25aを回転子鉄心22に嵌入して取り付ける。
本実施例では、保護リング24と永久磁石23a、23b、23c、23dの間に、高速回転時の遠心力に十分に耐えうる締め代を確保することができ、同時に永久磁石23a、23b、23c、23d同士を確実に密着させることができる。
また、上記の手順により製造するため、保護リング24に対して軸方向の大きな圧入力が作用することはなく、CFPR製の保護リング24が変形することはなく、組み付けを容易に行うことができる。
更に、台形の永久磁石23aの使用個数は少なくて済み、その分だけコスト低減を図ることができる。
次に本発明の実施例2に係る保護リング付き永久磁石式同期電動機に用いる回転子の構造及びその製造方法を、図5及び図6を参照して説明する。
図5は製造が完了した回転子に備えられた永久磁石のうち半周分の永久磁石を展開して示し、図6は回転子鉄心に圧入していく際の永久磁石のうち半周分の永久磁石を展開して示している。
なお、実施例1と同一部分についての説明は省略し、実施例2に独得な部分についてのみ説明をする。
図5に示すように、実施例2に係るSPMモータの回転子においては、回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石23が周方向に沿い配置されている。しかも、隣接する永久磁石23の間には、楔部26が介装されている。
楔部26は、第1のテーパ形楔26aと第2のテーパ形楔26bとを組み合わせて、全体として矩形状になっている。
第1のテーパ形楔26aは、軸方向の左端側から右端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となったテーパ形状になっており、第2のテーパ形楔26bは、軸方向の右端側から左端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となったテーパ形状になっている。
CFRP製の保護リング24は、複数の永久磁石23及び楔部26の外表面の全面を覆う状態で配置されており、この保護リング24により複数の永久磁石23及び楔部26を締めつけている。
この場合、永久磁石23及び楔部26は、保護リング24により締め付けられているため、楔部26を介して永久磁石23相互が密着すると共に、各永久磁石23が回転子鉄心に密着する。なお、接着剤による貼付はしていない。
保護リング24の一端側(図では左端側)には環状の端板25aが配置されており、保護リング24の他端側(図では右端側)には環状の端板25bが配置されている。各永久磁石23及び楔部26の一端面(図では軸方向の左端面)は端板25aに緊密に接触しており、各永久磁石23及び楔部26の他端面(図では軸方向の右端面)は端板25bに緊密に接触している。
各永久磁石23は、概略的には、軸方向に伸びる板状で、しかも、回転子鉄心22の周面および保護リング24の内周面に沿って配置できるように湾曲している。
更に、各永久磁石23を外周側から見たときの「形状」は、矩形状になっている。
なお、特許請求の範囲において、永久磁石,楔部、テーパ形楔の「形状」を特定しているが、その形状はここで述べたように、永久磁石や楔部やテーパ形楔を外周側から見たときの形状を意味している。
次に、実施例2に係るSPMモータの回転子を製造する方法を、図6を参照して説明する。
なお、以降の説明では、永久磁石の符号として、特定のものについては符号「23−1」を用い、その他のものは符号「23」を用いる。また、特定のものとその他のものを区別しない場合には符号「23」を用いる。
先ず、図6に示すように、右端側に端板25bを備えた保護リング24の内周側に、複数の永久磁石23と楔部26(テーパ形楔26a,26b)を交互に周方向に沿い配置する。
複数の永久磁石23のうち特定の永久磁石23−1を除く永久磁石23は、その右端面が端板25bに接した状態で配置されている。これに対して、特定の永久磁石23−1と、この特定の永久磁石23−1に隣接する第1のテーパ形楔26aの配置位置は、他の永久磁石23及び他のテーパ形楔26a,26bの配置位置に対して、軸方向の左端側にずらした状態にして配置されている。
図6に示すような配置状態になった、端板25bが備えられた保護リング24と、保護リング24内に配置した複数の永久磁石23及びテーパ形楔26a,26bとを一体として、回転子鉄心に対して相対的に、軸方向の右端側から左端側に向かって同時に圧入していく。つまり、図示しない圧入機器により、端板25bを、軸方向の右端側から左端側に向かって押し込んでいく。
このとき、特定の永久磁石23−1及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aの配置位置は、他の永久磁石23及び他のテーパ形楔26a,26bの配置位置に対して、軸方向の左端側にずらした状態になっているため、永久磁石23と楔部26の相互間には僅かな隙間がある。この結果、回転子鉄心の外径と永久磁石23及び楔部26(テーパ形楔26a,26b)の内径との締め代を大きくとる必要はなく、圧入力は比較的小さくてよい。
したがって、圧入時において、保護リング24に対して軸方向にかかる力は比較的小さくなり、保護リング24が圧入力により変形することはない。
このようにして圧入していき、保護リング24の位置が、予め決めた位置に達したら、保護リング24及び永久磁石23及び楔部26を右端側から左端側へ圧入する動作を終了する。
次に、回転子鉄心に対する保護リング24の配置位置を固定した状態としつつ、図示しない圧入機器により、特定の永久磁石23−1及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aを左端側から右端側に向かって押し込んでいき、最終的には特定の永久磁石23−1及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aの右端面を端板25bに接触させる。
このようにして特定の永久磁石23−1及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aを左端側から右端側に向かって押し込んでいくと、隣接する永久磁石23及び楔部26を周方向に押す力が発生して、永久磁石と楔部間にあった隙間が埋められ、隣接する永久磁石23同士が楔部26を介して確実に密着する。
しかも、周方向に配置した永久磁石23及び楔部26が径方向外側に押し広げられて保護リング24を径方向外側に押し広げる。このため保護リング24により、永久磁石23及び楔部26を確実に締めつけることができる。
つまり、特定の永久磁石23−1及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aを左端側から右端側に向かって押し込んでいく動作が完了したときにおける永久磁石23及び楔部26の外径が、この動作前における保護リング24の内径よりも大きくなるように、永久磁石23及び楔部26の外径寸法および保護リング24の内径寸法を設定して、十分な締め代を確保している。
なお、CFRP製の保護リング24は、径方向に対しての力は強いので、径方向外側に押し広げられても、これに十分に耐えることができる。
その後、端板25aを回転子鉄心22に嵌入して取り付ける。
本実施例では、保護リング24と、永久磁石23及び楔部26との間に、高速回転時の遠心力に十分に耐えうる締め代を確保することができ、同時に永久磁石23同士を楔部26を介して確実に密着させることができる。
また、上記の手順により製造するため、保護リング24に対して軸方向の大きな圧入力が作用することはなく、CFPR製の保護リング24が変形することはなく、組み付けを容易に行うことができる。
更に、台形の永久磁石は使用しなくて済み、その分だけコスト低減を図ることができる。
次に本発明の実施例3に係る保護リング付き永久磁石式同期電動機に用いる回転子の構造及びその製造方法を、図7及び図8を参照して説明する。
図7は製造が完了した回転子に備えられた永久磁石のうち半周分の永久磁石を展開して示し、図8は回転子鉄心に圧入していく際の永久磁石のうち半周分の永久磁石を展開して示している。
なお、実施例1,2と同一部分についての説明は省略し、実施例3に独得な部分についてのみ説明をする。
図7に示すように、実施例3に係るSPMモータの回転子においては、特定の永久磁石23−2とその他の永久磁石23との間には、楔部26が介装されている。一方、その他の永久磁石23の相互間には矩形のスペーサ27が介装されている。
楔部26は、第1のテーパ形楔26aと第2のテーパ形楔26bとを組み合わせて、全体として矩形状になっている。
第1のテーパ形楔26aは、軸方向の左端側から右端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となったテーパ形状になっており、第2のテーパ形楔26bは、軸方向の右端側から左端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となったテーパ形状になっている。
スペーサ27の周方向の幅は、楔部26の周方向の幅と等しくなっている。
他の部分の構成は実施例2と同様である。
次に、実施例3に係るSPMモータの回転子を製造する方法を、図8を参照して説明する。
先ず、図8に示すように、複数の永久磁石23のうち特定の永久磁石23−2を除く永久磁石23は、その右端面が端板25bに接した状態で配置されている。これに対して、特定の永久磁石23−2と、この特定の永久磁石23−2に隣接する第1のテーパ形楔26aの配置位置は、他の永久磁石23及び他のテーパ形楔26bやスペーサ27の配置位置に対して、軸方向の左端側にずらした状態にして配置する。
図8に示すような配置状態になった、保護リング24と、複数の永久磁石23と、テーパ形楔26a,26bと、スペーサ27とを一体として、回転子鉄心に対して相対的に、軸方向の右端側から左端側に向かって同時に圧入していく。
このようにして圧入していき、保護リング24の位置が、予め決めた位置に達したら、右端側から左端側へ圧入する動作を終了する。
次に、回転子鉄心に対する保護リング24の配置位置を固定した状態としつつ、図示しない圧入機器により、特定の永久磁石23−2及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aを左端側から右端側に向かって押し込んでいき、最終的には特定の永久磁石23−2及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aの右端面を端板25bに接触させる。
その後、端板25aを回転子鉄心22に嵌入して取り付ける。
特定の永久磁石23−2及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aを左端側から右端側に向かって押し込んでいくと、隣接する永久磁石23及び楔部26ならびにスペーサ27を周方向に押す力が発生して、永久磁石と楔部やスペーサ間にあった隙間が埋められ、隣接する永久磁石23同士が楔部26やスペーサ27を介して確実に密着する。
しかも、周方向に配置した永久磁石23及び楔部26ならびにスペーサ27が径方向外側に押し広げられて保護リング24を径方向外側に押し広げる。このため保護リング24により、永久磁石23及び楔部26ならびにスペーサ27を確実に締めつけることができる。
本実施例では、保護リング24と、永久磁石23及び楔部26ならびにスペーサ27との間に、高速回転時の遠心力に十分に耐えうる締め代を確保することができ、同時に永久磁石23同士を楔部26やスペーサ27を介して確実に密着させることができる。
また、上記の手順により製造するため、保護リング24に対して軸方向の大きな圧入力が作用することはなく、CFPR製の保護リング24が変形することはなく、組み付けを容易に行うことができる。
更に、台形の永久磁石は使用しなくて済み、またテーパ形楔の使用個数を削減することができ、その分だけコスト低減を図ることができる。
次に本発明の実施例4に係る保護リング付き永久磁石式同期電動機に用いる回転子の構造及びその製造方法を、図9及び図10を参照して説明する。
図9は製造が完了した回転子に備えられた永久磁石のうち半周分の永久磁石を展開して示し、図10は回転子鉄心に圧入していく際の永久磁石のうち半周分の永久磁石を展開して示している。
なお、実施例1,2と同一部分についての説明は省略し、実施例4に独得な部分についてのみ説明をする。
図9に示すように、実施例4に係るSPMモータの回転子においては、特定の永久磁石23−3とその他の永久磁石23との間には、楔部26が介装されている。一方、その他の永久磁石23の相互は直接接触している。
楔部26は、第1のテーパ形楔26aと第2のテーパ形楔26bとを組み合わせて、全体として矩形状になっている。
第1のテーパ形楔26aは、軸方向の左端側から右端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となったテーパ形状になっており、第2のテーパ形楔26bは、軸方向の右端側から左端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となったテーパ形状になっている。
他の部分の構成は実施例2と同様である。
次に、実施例4に係るSPMモータの回転子を製造する方法を、図10を参照して説明する。
先ず、図10に示すように、複数の永久磁石23のうち特定の永久磁石23−3を除く永久磁石23は、その右端面が端板25bに接した状態で配置されている。これに対して、特定の永久磁石23−3と、この特定の永久磁石23−3に隣接する第1のテーパ形楔26aの配置位置は、他の永久磁石23及び他のテーパ形楔26bの配置位置に対して、軸方向の左端側にずらした状態にして配置する。
図10に示すような配置状態になった、保護リング24と、複数の永久磁石23と、テーパ形楔26a,26bとを一体として、回転子鉄心に対して相対的に、軸方向の右端側から左端側に向かって同時に圧入していく。
このようにして圧入していき、保護リング24の位置が、予め決めた位置に達したら、右端側から左端側へ圧入する動作を終了する。
次に、回転子鉄心に対する保護リング24の配置位置を固定した状態としつつ、図示しない圧入機器により、特定の永久磁石23−3及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aを左端側から右端側に向かって押し込んでいき、最終的には特定の永久磁石23−3及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aの右端面を端板25bに接触させる。
その後、端板25aを回転子鉄心22に嵌入して取り付ける。
特定の永久磁石23−3及びこれに隣接する第1のテーパ形楔26aを左端側から右端側に向かって押し込んでいくと、隣接する永久磁石23及び楔部26を周方向に押す力が発生して、永久磁石と楔部との間にあった隙間や永久磁石相互間にあった隙間が埋められ、隣接する永久磁石23同士が楔部26を介してまたは永久磁石23相互が直接接触して確実に密着する。
しかも、周方向に配置した永久磁石23及び楔部26が径方向外側に押し広げられて保護リング24を径方向外側に押し広げる。このため保護リング24により、永久磁石23及び楔部26を確実に締めつけることができる。
本実施例では、保護リング24と、永久磁石23及び楔部26との間に、高速回転時の遠心力に十分に耐えうる締め代を確保することができ、同時に永久磁石23同士を楔部26介してまたは永久磁石23相互を直接接触して確実に密着させることができる。
また、上記の手順により製造するため、保護リング24に対して軸方向の大きな圧入力が作用することはなく、CFPR製の保護リング24が変形することはなく、組み付けを容易に行うことができる。
更に、台形の永久磁石は使用しなくて済み、その分だけコスト低減を図ることができる。
なお上述した各実施例では、保護リングをCFRP製としたが、チタン合金製とすることもできる。
更に、図6〜図10に示す、保護リングや永久磁石などからなるセットとなった構成部材の軸方向寸法を短くし、このようなセットとなった構成部材を、複数セット、回転子鉄心に圧入していって、回転子を構成することも可能である。
1,21 回転子
2a,12a,22a シャフト
2,12,22 回転子鉄心
3,13,23 永久磁石
14,24 保護リング
25a,25b 端板
26 楔部
26a,26b テーパ形楔
27 スペーサ

Claims (5)

  1. 回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石が周方向に沿い配置され、前記永久磁石を締めつけるため前記永久磁石の外表面の全面を覆う状態で円筒状の保護リングが配置されている回転子を有する保護リング付き永久磁石式同期電動機であって、
    前記保護リングの内周側に、複数の永久磁石を周方向に沿い配置し、しかも、前記永久磁石のうち少なくとも一つの永久磁石は、回転子の軸方向の一端側から他端側に向かうにしたがい徐々に幅狭になった台形であり、台形の前記永久磁石に隣接する両隣の永久磁石は、台形の前記永久磁石に接する側の側面が台形の前記永久磁石の側面に緊密に接する傾斜面となっており、台形の前記永久磁石に接することのない反対側の側面は回転子の軸方向に沿い伸びている形状であり、台形の前記永久磁石とそれに隣接する隣の永久磁石とを除く残りの永久磁石は矩形状であり、
    前記保護リングの内周側に配置した永久磁石のうち台形の前記永久磁石の配置位置を、他の永久磁石の配置位置に対して、回転子の軸方向の一端側にずらした状態にして、前記保護リング及びこの保護リングの内周側に配置した複数の永久磁石を同時に、回転子の軸方向に沿い他端側から一端側に移動して前記回転子鉄心に圧入し、
    前記保護リングが前記回転子鉄心の予め決めた位置に達したら、前記回転子鉄心に対する前記保護リングの位置を固定したままで、台形の前記永久磁石を回転子の軸方向に沿い一端側から他端側に向けて押し込んで構成したことを特徴とする保護リング付き永久磁石式同期電動機。
  2. 回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石が周方向に沿い配置され、前記永久磁石を締めつけるため前記永久磁石の外表面の全面を覆う状態で円筒状の保護リングが配置されている回転子を有する保護リング付き永久磁石式同期電動機の製造方法であって、
    前記保護リングの内周側に、複数の永久磁石を周方向に沿い配置し、しかも、前記永久磁石のうち少なくとも一つの永久磁石は、回転子の軸方向の一端側から他端側に向かうにしたがい徐々に幅狭になった台形であり、台形の前記永久磁石に隣接する両隣の永久磁石は、台形の前記永久磁石に接する側の側面が台形の前記永久磁石の側面に緊密に接する傾斜面となっており、台形の前記永久磁石に接することのない反対側の側面は回転子の軸方向に沿い伸びている形状であり、台形の前記永久磁石とそれに隣接する隣の永久磁石とを除く残りの永久磁石は矩形状であり、
    前記保護リングの内周側に配置した永久磁石のうち台形の前記永久磁石の配置位置を、他の永久磁石の配置位置に対して、回転子の軸方向の一端側にずらした状態にして、前記保護リング及びこの保護リングの内周側に配置した複数の永久磁石を同時に、回転子の軸方向に沿い他端側から一端側に移動して前記回転子鉄心に圧入し、
    前記保護リングが前記回転子鉄心の予め決めた位置に達したら、前記回転子鉄心に対する前記保護リングの位置を固定したままで、台形の前記永久磁石を回転子の軸方向に沿い一端側から他端側に向けて押し込むことを特徴とする保護リング付き永久磁石式同期電動機の製造方法。
  3. 回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石が周方向に沿い配置され、前記永久磁石を締めつけるため前記永久磁石の外表面の全面を覆う状態で円筒状の保護リングが配置されている回転子を有し、
    前記永久磁石は矩形状となっており、その周方向の側面は、回転子の軸方向に沿い伸びており、
    前記永久磁石のうち少なくとも一つの特定の永久磁石と、当該特定の永久磁石に隣接する永久磁石との間には、回転子の軸方向の一端側から他端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となったテーパ形楔と、回転子の軸方向の他端側から一端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となったテーパ形楔とが組合わさった矩形状の楔部が配置されていることを特徴とする保護リング付き永久磁石式同期電動機。
  4. 回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石が周方向に沿い配置され、前記永久磁石を締めつけるため前記永久磁石の外表面の全面を覆う状態で円筒状の保護リングが配置されている回転子を有する保護リング付き永久磁石式同期電動機であって、
    前記保護リングの内周側に、複数の矩形状の永久磁石を周方向に沿い配置し、しかも、前記永久磁石のうち少なくとも一つの特定の永久磁石と、当該特定の永久磁石に隣接する永久磁石との間には、当該特定の永久磁石に隣接しつつ回転子の軸方向の一端側から他端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となった第1のテーパ形楔と、回転子の軸方向の他端側から一端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となった第2のテーパ形楔とが組合わさった矩形状の楔部を配置し、
    前記保護リングの内周側に配置した永久磁石のうち少なくとも一つの特定の永久磁石と当該特定の永久磁石に隣接する第1のテーパ形楔の配置位置を、他の永久磁石及び第2のテーパ形楔の配置位置に対して、回転子の軸方向の一端側にずらした状態にして、前記保護リング及びこの保護リングの内周側に配置した複数の永久磁石並びに第1,第2のテーパ形楔を同時に、回転子の軸方向に沿い他端側から一端側に移動して前記回転子鉄心に圧入し、
    前記保護リングが前記回転子鉄心の予め決めた位置に達したら、前記回転子鉄心に対する前記保護リングの位置を固定したままで、前記特定の永久磁石及び第1のテーパ形楔を回転子の軸方向に沿い一端側から他端側に向けて押し込んで構成したことを特徴とする保護リング付き永久磁石式同期電動機。
  5. 回転子鉄心の周面に、複数の永久磁石が周方向に沿い配置され、前記永久磁石を締めつけるため前記永久磁石の外表面の全面を覆う状態で円筒状の保護リングが配置されている回転子を有する保護リング付き永久磁石式同期電動機の製造方法であって、
    前記保護リングの内周側に、複数の矩形状の永久磁石を周方向に沿い配置し、しかも、前記永久磁石のうち少なくとも一つの特定の永久磁石と、当該特定の永久磁石に隣接する永久磁石との間には、当該特定の永久磁石に隣接しつつ回転子の軸方向の一端側から他端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となった第1のテーパ形楔と、回転子の軸方向の他端側から一端側に向かうにしたがい徐々に幅狭となった第2のテーパ形楔とが組合わさった矩形状の楔部を配置し、
    前記保護リングの内周側に配置した永久磁石のうち少なくとも一つの特定の永久磁石と当該特定の永久磁石に隣接する第1のテーパ形楔の配置位置を、他の永久磁石及び第2のテーパ形楔の配置位置に対して、回転子の軸方向の一端側にずらした状態にして、前記保護リング及びこの保護リングの内周側に配置した複数の永久磁石並びに第1,第2のテーパ形楔を同時に、回転子の軸方向に沿い他端側から一端側に移動して前記回転子鉄心に圧入し、
    前記保護リングが前記回転子鉄心の予め決めた位置に達したら、前記回転子鉄心に対する前記保護リングの位置を固定したままで、前記特定の永久磁石及び第1のテーパ形楔を回転子の軸方向に沿い一端側から他端側に向けて押し込むことを特徴とする保護リング付き永久磁石式同期電動機の製造方法。
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