JP2006140409A - ステイン膜除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンウェハを混酸溶液でエッチングした後に、次の処理までの間にシリコン基板表面に生成されるステイン膜を、低コストで、かつ装置及びウェハ自身を汚染しないシリコンステイン膜の除去方法を提供する。
【解決手段】半導体基板を混酸エッチング後に、アンモニア水、アルカリイオン水、温水の少なくとも1つを含むステイン膜除去液で洗浄して、混酸エッチングの際に表面に付着したステイン膜を除去する。ステイン膜除去液は、低コストで得ることができ、装置及びウェハ自身を汚染しないし、廃液処理が容易であり、環境負荷も低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体基板やセラミック基板のエッチング後に生成されるステイン膜を除去するステイン膜の除去方法に関する。
半導体素子製造プロセス或いはセラミック素子製造プロセスにおいて、半導体基板或いはセラミック基板のエッチングは、例えば、特許文献1に記載されるように、フッ酸と硝酸の混合溶液によって行われる。すなわち、酸化力を持つ硝酸、酸化膜を溶解するフッ酸等からなる溶液により半導体基板或いはセラミック基板のエッチングが行われる。エッチング反応が進行する程度の高濃度の酸水溶液でシリコン基板或いはセラミック基板をエッチングし、反応液中から取り出すと、シリコン基板あるいはセラミック基板の表面にステイン膜と呼ばれる黒褐色のポーラスシリコン膜が付着する。以下、ステイン膜と言う。このステイン膜を除去するためには、NaOH水溶液等の強アルカリ水溶液で浸透することが必要である。強アルカリ水溶液で浸透されたシリコン基板或いはセラミック基板は、さらに酸水溶液で中和することが必要である(非特許文献1)。
また、特許文献2は保護膜に貴金属(白金)を用いて、ステイン膜が付着しないようにエッチングする方法を開示している。
特開平2−1996号公報 特開昭62−13033公報 A.Hauser、他5名, "A SIMPLIFIED PROCESS FOR ISOTROPIC TEXTURING OF MC-SI", 3rd World Conference on Photovoltaic Energy Conversion Proceedings, 大阪, 11-18, MAY 2003, 4PC433
しかしながら、非特許文献1のように、強アルカリを用いてステイン膜を除去する方法では、NaOHが半導体の特性に悪影響を及ぼすナトリウム等のアルカリ金属を含む上に、NaOHが装置に白色粉として残留し装置を汚染する。さらに、図5に示すように混酸液槽51に浸漬するエッチング工程、水槽52に浸漬する洗浄工程、強アルカリ液槽53に浸漬するステイン膜除去工程、水槽54の洗浄工程、酸中和液槽55に浸漬する中和工程、水槽56の洗浄工程のように、三段階を経るため工程が長くなり、薬液使用量も増加する。
また、特許文献2のステイン膜が付着しないエッチング方法は、保護膜に貴金属(白金)を用いており、高コストとなる。
本発明は以上の課題に鑑みて、シリコン基板或いはセラミック基板を混酸溶液でエッチングした後に、低コストで、かつ装置及び半導体基板或いはセラミック基板自身を汚染しないステイン膜の除去方法を提供することを課題とするものである。
本発明のステイン膜除去方法は、基板を混酸エッチング後、アンモニア水、アルカリイオン水、温水の少なくとも1つを含むステイン膜除去液で洗浄し、前記基板に付着するステイン膜を除去することにより、前記課題を解決する。
本発明のステイン膜除去方法は、前記ステイン膜除去液で洗浄する前に、純水で洗浄するとよい。
また本発明のステイン膜除去方法は、前記ステイン膜除去液のOH―濃度が、0.1mol/L〜10-7mol/Lであるとよい。特に3×10-6〜2×10-2mol/Lが好ましい。
本発明のステイン膜除去方法は、前記アンモニア水のpH値が9.5〜12.0であることが望ましい。
本発明のステイン膜除去方法は、前記アルカリイオン水のpH値が7.5〜12.0あることが望ましい。
本発明のステイン膜除去方法は、前記アルカリイオン水の洗浄が80℃〜100℃で行うと更によい。
本発明の半導体基板のステイン膜除去方法は、前記温水が80℃〜100℃であることが望ましい。
本発明のステイン膜除去方法は、前記基板がシリコンであるとよい。
本発明のステイン膜除去方法は、基板を混酸エッチング後に、アンモニア水、アルカリイオン水、温水の少なくとも1つを含むステイン膜除去液で洗浄し、前記基板に付着するステイン膜を除去するので、ステイン膜をほぼ完全に除去できる。また本発明はステイン膜除去液がナトリウムやカリウム等の金属元素を含まないため、その後の半導体製造工程或いはセラミック素子製造工程における熱処理により半導体素子或いはセラミック素子が金属汚染されることがない。
また、ステイン膜除去工程後の酸中和処理工程が不要であり、薬液使用量及び純水使用量が従来工程と比較して少量で済む。その結果、廃液及び排水量の削減が可能となり、処理コストを低減させることができる。
更に、アルカリイオン水及び温水処理の場合は、廃液処理コストがさらに低減でき、環境負荷も低減することができる。
また、本発明は、ステイン膜除去工程以外に工程の変更がなく、また追加する工程がないため、製造原価を上げることなく、処理コストと環境負荷の低減を行うことが可能となる。
本発明は、ステイン膜を除去するために、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の強アルカリを用いないで、半導体基板或いはセラミック基板を混酸エッチング後、アンモニア水、アルカリイオン水、温水の少なくとも1つを含むステイン膜除去液で洗浄することにより、ウェハや装置を金属汚染することなく、工程も短縮して、混酸エッチング後にウェハ表面に付着するステイン膜を容易に除去できることを見出したものである。
本発明は、特に低コスト化が要求される住宅用結晶系シリコン太陽電池セル作製における混酸によるシリコンエッチング工程後のステイン膜除去方法に関し、エッチング工程で発生するシリコンステイン膜を水酸化ナトリウムや水酸化カリウムといった強アルカリを用いずに除去することによって、従来のプロセスに比較して、量産レベルでのプロセス短縮及び低コスト化を実現するものである。
本発明は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属元素を含む強アルカリ水溶液を用いずに、半導体基板を混酸エッチング後に、アンモニア水、アルカリイオン水、温水の少なくとも1つを含むステイン膜除去液で洗浄することにより、半導体基板や装置を金属汚染することなく、混酸エッチングの際に表面に付着するステイン膜が容易に除去できる。アンモニア水、アルカリイオン水、温水はそれぞれ単独に用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。また、アンモニア水、アルカリイオン水、温水は、実施例に説明するが、純粋でなくてもよく、他の水溶液を含んでもよく、また半導体素子の動作に影響を与えない程度の不純物を含んでいてもよい。
また本発明がステイン膜除去液として使用するアンモニア水、アルカリイオン水、温水は、その後のウェハ洗浄処理がナトリウムやカリウム等のアルカリ水溶液処理に比べて、短時間で済み、純水使用量が少量になる。その結果、排水量の削減が可能となり、処理コストを低減させることができる。さらに、本発明は、他の付随する工程を変更するものではないため、その他の製造原価を上げることなく、処理コストと環境負荷の低減のみを行うことが可能となる。
本発明における半導体基板として、単結晶シリコン、多結晶シリコン等が挙げられる。 前記シリコン基板は、通常、N型あるいはP型の極性を有しているが、本発明では、どちらの極性を有していてもよい。シリコン基板において、P型を与える不純物としては、ホウ素、アルミニウム等の3族元素が挙げられ、N型を与える不純物としては、リン、砒素等の5族元素が挙げられる。シリコン基板にP型又はN型の極性を与えるためにドーピングされた基板の不純物濃度は、不純物の種類によっても異なるが、1013〜1018/cm3であることが好ましい。
シリコンステイン膜が付着する混酸エッチングにおいて、最も一般的な混酸として、フッ酸、硝酸の混酸が用いられるが、フッ酸、硝酸、酢酸またはフッ酸、硫酸またはフッ酸、過酸化水素水の組み合わせでもよく、エッチング反応は0℃から30℃程度の温度で行われる。シリコンステイン膜は、エッチング終了後、混酸溶液槽から、エッチング反応を止めるための水洗槽に移送される際の大気中において水洗槽にシリコンウェハが投入されるまでの間に形成される。混酸の混合比によってエッチング中からステイン膜形成反応が進む場合もある。
ステイン膜除去に用いられる水溶液は、アンモニア水、アルカリイオン水、温水の少なくとも1つを含むものが使用され、強アルカリでなければよい。例えば、OH-濃度は0.1mol/L〜10-7mol/Lがよい。OH-濃度が0.1mol/L以上ではステイン膜除去反応速度が上がり、処理時間が短くなるため、量産工程における制御が難しくなり、ステイン膜だけでなく、基板のエッチング反応も進行しやすい傾向となる。OH-濃度が10-7mol/L以下では溶液が常温の場合は酸性となるため、ステイン膜除去反応がほとんど進行しない。従って、反応の制御しやすさから、特に3×10-6mol/L〜2×10-2mol/Lが好ましい。
例えば、ステイン膜除去に用いられる水酸化物イオン濃度の高い洗浄液として、アンモニア水が使用され、そのアンモニア水は濃度0.005〜5%で、pHは9.5〜12であり、処理温度は30℃から0℃で行われる。濃度及びpHによって処理時間は異なるがアンモニア水に5〜200秒浸漬される。アンモニア水は濃度0.005%以下ではステイン膜の除去効果が減少する。またアンモニア水は濃度5%以上では、ステイン膜だけでなく、基板のエッチング反応も進行しやすくなる。すなわち、アンモニア水はpH9.5以下ではステイン膜の除去効果が減少する。またアンモニア水はpH12以上では基板のエッチング反応も進行しやすくなるため、pHは9.5〜12であることが好ましい。
またステイン膜除去に用いられる水酸化物イオンの高い洗浄液として、アルカリイオン水が使用できる。アルカリイオン水は水の電気分解によって陰電極側に生成される。水の電気分解に使用される水は、純水でも水道水でもよく、水の電気分解を促進する塩化カリウムや塩化ナトリウム等の添加物は、添加されていてもいなくてもよい。この際のアルカリイオン水のpHは7.5〜12、酸化還元電位は+100mV〜―1000mVであり、処理温度は20℃から100℃で行われる。pH及び処理温度によって処理時間は異なるがアルカリイオン水中に10から1000秒浸漬される。アルカリイオン水はpH7.5以下ではステイン膜の除去効果が少なくなる。またアルカリイオン水の場合はpH12以上でもよいが、pH12以上のアルカリイオン水の生成に際して、多くの時間とエネルギーを要するため、コスト的な観点から、pH12程度以下であることが望ましい。アルカリイオン水の処理温度は20℃以下ではステイン膜の除去効果が減少し、より長い処理時間が必要になるため、処理温度は20℃以上であることが好ましい。
水の電気分解によってアルカリイオン水を生成する際に、陽電極側に同時に生成される酸性水は、ステイン膜除去後のウェハ洗浄水として用いられ、排水時は、ステイン膜除去に使用したアルカリイオン水と洗浄に使用した酸性水を混合し、中性にして排水できる。
またステイン膜除去に用いられる温水は、純水を80℃〜100℃に加熱した水を用いる。この時の温水は中性でpHは6.0〜6.5の状態にあるが、水酸化物イオン濃度〔OH-〕は25℃で10-7mol/lであったものが、80℃以上で10-6mol/lとなっているため、ステイン膜が除去できる。処理時間は、温度によって異なるが、1〜30分浸漬される。塩化カリウム等の添加物を投入して、沸点を上昇させ、100℃以上の温水としてもよい。また、温水の状態では、常圧での温度は、添加物がない場合、100℃以上にならないが、100℃以上に熱せられた加熱水蒸気を用いてもステイン膜を除去することが可能となる。
以下、実施例により本発明を更に説明する。
実施例1のステイン膜除去のプロセス概略図を図1に示す。図1中のアズスライス状態のシリコン基板1−Aは、混酸液1の入ったエッチング反応槽Aに投入され、図3(a)に示すようにエッチングされる(図2のステップS1)。エッチング終了後、槽Aからエッチングされたシリコン基板1−Bが取り出され、純水2の入った水洗槽Bに移送する(ステップS2)。純水は加熱も冷却もされず、室温であり、10℃〜30℃である。反応槽Aからシリコン基板1−Bが取り出され、水洗槽Bに入るまでの間に、図3(b)に示すようにシリコン基板1−Bの搬送中にシリコン基板表面に残ったエッチング液と反応して、シリコン基板表面上に、一般的にシリコンステイン膜Sと呼ばれる生成物が付着する。ステイン膜Sが付着しないようにするためには、エッチング反応槽Aから水洗槽Bに移送する際の大気中に曝す時間を2秒以内にすればよいが、通常、シリコン基板を自動搬送装置を用いて大量搬送する場合は、2秒以内の移送は困難である。また、混酸水溶液の混合比によっては、水溶液中でもステイン膜が付着する場合もあるが、この場合は、ステイン膜除去プロセスがどのような場合においても必要となる。
本発明においては、水洗槽Bにて、シリコン基板表面上での酸による化学反応(エッチング反応)を停止させ、水洗後に、表面にステイン膜Sが付着したシリコン基板1-Cをステイン膜除去槽Cに移送する(ステップS3)。ステイン膜除去槽Cにはステイン膜除去液として、アンモニア水3が入っており、ここで、図3(c)に示すようにステイン膜Sが除去される。ステイン膜が除去されたシリコン基板1-Dは、純水3の入った水洗槽Dに移送され、水洗される(ステップS4)。その後、乾燥してエッチング工程を終了する。
更に詳細に図1を説明する。
図1で使用される基板として、例えば、126mm×126mm又は155mm×155mm角サイズのP型多結晶シリコン基板を使用できる。ただし、基板サイズとセル特性は直接関係ないので、どのような形状あるいはサイズの基板を用いてもよい。また、多結晶シリコン基板だけでなく単結晶シリコン基板を用いてもよく、PZT系圧電セラミックス等のシリコン以外の基板を用いることも可能である。
シリコン基板の場合、薄膜シリコン基板でも使用可能である。単結晶シリコンの場合、CZ、MCZ、FZ法等で作製されたいずれの基板でもよい。何れの場合でも基板の厚さは、機械的強度さえ保たれていれば、どのような厚さでもよい。通常数10μm〜数100μmである。
シリコン基板の極性は、P型、N型いずれでもよく、P型の場合は、ホウ素、アルミニウム等の3族元素がドーピングされ、N型の場合は、リン、ヒ素等の5族元素がドーピングされる。シリコン基板の抵抗率は、特に限定されず、用途によって決まるが、一般的に用いられる0.5〜1000Ωcmの範囲である。
図1で使用される混酸溶液1として、例えば、フッ酸、硝酸の混合溶液が用いられる。 硝酸のような酸化力を持つ酸として、硫酸、過酸化水素水等があげられ、酸化力を持つ酸と酸化膜をエッチングするフッ酸の組み合わせであれば、フッ酸、硝酸の組み合わせに限らず、どのような混酸を用いてもよく、また酢酸等が添加されていてもよい。ここで用いられる混酸の濃度は、溶液中の酸の濃度が5〜50%で用いられる。フッ酸と硝酸の混合比は、一般的な50%濃度のフッ酸と60%濃度の硝酸を用いた場合、フッ酸:硝酸=3:1〜1:20である。ただし、酸による化学エッチングが進行する条件であればこの限りではない。エッチング溶液の温度は、どの条件の混酸にも必ず含まれるフッ酸が、常温常圧で気体であるフッ化水素を水に溶かした水溶液であるため、常温以下である必要があり、エッチングする際の混酸溶液の温度は0〜30℃であることが好ましい。エッチングに要する時間は、混酸溶液の濃度、温度及びアズスライス状態のシリコン基板の厚さと所望の厚さによって決まるが、0.5〜30分である。ここで、基板のエッチング量は、スライスダメージ層が除去される程度以上であればよいため、片面で2ミクロン程度以上のエッチング量で、基板の強度が保たれる厚さであれば、エッチング量に上限はない。
図1で使用されるステイン膜除去液として、アンモニア水が用いられる。ここで、用いられるアンモニア水の濃度は、水に対して、アンモニアの割合が0.005〜5%の濃度で用いられ、この時のpH値は9.5〜12.0である。アンモニア水の温度は、アンモニア水が、常温常圧で気体であるアンモニアを水に溶解した水溶液であり、揮発性が高いため、常温以下である必要があり、ステイン膜を除去する際の水溶液の温度は0〜30℃であることが好ましい。ステイン膜除去に要する時間は、アンモニア水の濃度(pH値)、温度及びステイン膜の厚さを決める混酸の濃度及び混合比率によって決まるが、2〜200秒である。
以上の工程によりステイン膜は目視および顕微鏡観察による確認では完全に除去された。
実施例2のステイン膜除去のプロセスは、ステイン膜除去液が異なること以外は、実施例1のステイン膜除去プロセスと同じ工程を採用できる。
実施例2で使用されるステイン膜除去液として、アルカリイオン水が用いられる。ここで、用いられるアルカリイオン水は、水を電気分解することにより得られる。アルカリイオン水生成に使用される水は、純水、水道水のどちらでもよいが、水道水には、塩素、カルシウム、ナトリウム、カリウム等の不純物を含むため、半導体の金属汚染の可能性を低くするという観点からは、純水を用いる方がより好ましい。ただし、ナトリウム等の混入が許容されるレベルのクリーン度で十分な場合は、塩化物イオン、ナトリウムイオン等のイオン性不純物が混入されている方が、水の電解効率が高いため、水道水が用いられる。 水の電気分解では、陰電極側にアルカリイオン水が生成され、陽電極側に酸性水が生成されるが、ステイン膜除去には、アルカリイオン水のみが用いられ、酸性水はその後工程の洗浄水として用いられる。
この時のアルカリイオン水のpH値は7.5〜12.0である。酸化還元電位は+100mV〜−1000mVである。アルカリイオン水の温度は、特に限定されず、液体の状態であれさえすればよいので、ステイン膜を除去する際の水の温度は0〜100℃であればよいが、コスト面を考えると20℃〜30℃、特に加熱、冷却せずに25℃程度の常温とすることが好ましい。ステイン膜の除去時間を短縮するためであれば、温度が増加するほど、イオン濃度が増加するので、加熱して80℃〜100℃の高温とすることが好ましい。ステイン膜除去に要する時間は、アルカリイオン水のpH及び処理温度によって決まるが、1〜20分が好ましい。
以上の工程によりステイン膜は目視および顕微鏡観察による確認では完全に除去された。
更に詳細にアルカリイオン水を生成する方法として図4に示す水の電気分解について説明する。容器11に水12を入れ、隔膜13で仕切られた両側に陽電極14と陰電極15が置かれる。ここで、隔膜13は、水分子やイオンを通す程度の穴があいた膜であり、例えば、ナフィオン等のフッ素系樹脂膜やポリシリコン等の多孔質膜等が挙げられる。陽電極14及び陰電極15の電極材料の例としては、チタンにプラチナやイリジウムをコーティングしたものが挙げられるが、電流が流れ、電極物質がイオンとなって水中に溶け出す物質でなければ、どのような電極材料を用いてもよい。陽電極14と陰電極15の材料は同じでもよいし、異なっていてもよい。両電極間に電流を流すと、陽電極側では、水分子が水素イオンと酸素分子と電子になり、水素イオンが増加するため、酸性の水となる。 一方、陰電極側では、水に電子が作用して水酸化物イオンや水素が増加するため、アルカリ性の水となり、このアルカリ性の水が、アルカリイオン水としてステイン膜除去に用いられる。
実施例3のステイン膜除去のプロセスは、ステイン膜除去液が異なること以外は、実施例1のステイン膜除去プロセスと同じ工程を採用できる。
実施例3で使用されるステイン膜除去液として、温水が用いられる。ここで、使用される温水は、純水、水道水のどちらでもよいが、水道水には、塩素、カルシウム、ナトリウム、カリウム等の不純物を含むため、半導体の金属汚染の可能性を低くするという観点から、純水を用いる方がより好ましい。ただし、ナトリウム等の混入等が許容されるレベルのクリーン度で十分な場合は、コストの観点から、水道水が用いられてもよい。また、塩化カリウムや塩化ナトリウム等を添加してもよく、この場合、水中のイオンが水の電離を促進させるため、ステイン膜除去時間が短縮される。
ステイン膜を除去する際の温水の温度は、80〜100℃で、pH値は6.0〜6.5である。ステイン膜の除去時間を短縮するためであれば、温度が増加するほど、イオン濃度が増加するので、95℃以上の高温が好ましい。ステイン膜除去に要する時間は、温水の処理温度及び添加物濃度によって決まるが、3〜60分が好ましい。
以上の工程によりステイン膜は目視および顕微鏡観察による確認では完全に除去された。
本発明によるプロセスの概略図である。 本発明によるプロセスフロー図である。 シリコン基板の断面図を示す。 電解水生成装置の概略図である。 従来のステイン膜除去プロセスの概略図である。
符号の説明
1-A アズスライス状態のシリコン基板
1-B エッチングしたシリコン基板
1-C ステイン膜が付着したシリコン基板
1-D ステイン膜が除去されたシリコン基板
1 混酸溶液
2 洗浄水
3 アンモニア水
4 洗浄水

Claims (8)

  1. 基板を混酸エッチング後、アンモニア水、アルカリイオン水、温水の少なくとも1つを含むステイン膜除去液で洗浄し、前記基板に付着するステイン膜を除去することを特徴とするステイン膜除去方法。
  2. 前記ステイン膜除去液で洗浄する前に、純水で洗浄することを特徴とする請求項1に記載のステイン膜除去方法。
  3. 前記ステイン膜除去液のOH―濃度は、0.1mol/L〜10-7mol/Lであることを特徴とする請求項1または2に記載のステイン膜除去方法。
  4. 前記アンモニア水のpH値が9.5〜12.0であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のステイン膜除去方法。
  5. 前記アルカリイオン水のpH値が7.5〜12.0あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のステイン膜除去方法。
  6. 前記アルカリイオン水での洗浄が80℃〜100℃で行われることを特徴とする請求項5に記載のステイン膜除去方法。
  7. 前記温水が80℃〜100℃であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のステイン膜除去方法。
  8. 前記基板がシリコンであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のステイン膜除去方法。
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