JP2006139309A - 電子写真感光体とその製造方法及びプロセスカートリッジと画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体とその製造方法及びプロセスカートリッジと画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表面硬度が高く、耐摩耗性が高く、繰り返し時の電子写真特性が高温高湿下でも安定な、従って、良好な画像が繰り返し使用に於いても得られる電子写真感光体とその製造方法を開発する。又、前記感光体を用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】下記部分構造を有する硬化性シロキサン系樹脂を含有させた樹脂層を有し、該硬化性シロキサン系樹脂が、少なくとも水酸基或いは加水分解性基の数が3の有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られることを特徴とする電子写真感光体。
【化1】
Figure 2006139309

(式中、Xは電荷輸送性能付与基であって、該付与基を構成する炭素原子を介して式中のYと結合する基、Yは酸素原子(O)を示す)
【選択図】なし

Description

電子写真感光体とその製造方法、該感光体を搭載したプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
近年、電子写真感光体は有機光導電性物質を含有する有機感光体が最も広く用いられている。有機感光体は可視光から赤外光まで各種露光光源に対応した材料が開発し易いこと、環境汚染のない材料を選択できること、製造コストが安いこと等が他の感光体に対して有利な点であるが、唯一の欠点は機械的強度が弱く、多数枚の複写やプリント時に感光体表面の劣化や傷の発生がある事である。
電子写真感光体の表面には、帯電器、現像器、転写手段、及びクリーニング器等により、電気的、機械的な外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。具体的には、摺擦による感光体表面の摩耗や傷の発生、コロナ帯電時に発生するオゾンや活性酸素等による感光体表面の劣化等に対する耐久性が要求される。
上記のような感光体表面に要求される様々な特性を満たすため、これまで種々の事が検討されてきた。即ち、有機感光体の表面にBPZポリカーボネートをバインダー(結着樹脂)として用いることにより、表面の摩耗特性、トナーフィルミング特性が改善される事が報告されている。又、感光体の表面保護層として、コロイダルシリカ含有硬化性シリコーン樹脂を用いることが報告されている(特許文献1)。
しかし、BPZポリカーボネートバインダーを用いた感光体では、なお耐摩耗特性が不足しており、十分な耐久性を有していない。一方、コロイダルシリカ含有硬化性シリコーン樹脂の表面層では耐摩耗特性は改善されるが、繰り返し使用時の電子写真特性が不十分であり、カブリや画像ボケが発生しやすく、やはりこれも耐久性が不十分である。
この様な欠点を改善する方法として、有機ケイ素変性正孔輸送性化合物を、硬化性有機ケイ素系高分子中に結合させた樹脂層を、表面層として有する感光体を提案している(特許文献2、3)。しかし、この樹脂層は高湿環境下でカブリや画像ボケが発生しやすく十分な耐久性を有していない。
特開平6−118681号公報 特開平9−124943号公報 特開平9−190004号公報
本発明の目的は、上記の問題点を解決することの出来る表面硬度が高く、耐摩耗性が高く、繰り返し時の電子写真特性が高温高湿下でも安定な、従って、良好な画像が繰り返し使用に於いても得られる電子写真感光体とその製造方法を開発する事にあり、又、前記感光体を用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することにある。
本発明者等は、上記問題解決のため鋭意努力した結果、本発明の目的は、下記構成の何れかをとることにより達成されることが判明した。
1.下記部分構造を有する硬化性シロキサン系樹脂を含有させた樹脂層を有し、該硬化性シロキサン系樹脂が、少なくとも水酸基或いは加水分解性基の数が3の有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られることを特徴とする電子写真感光体。
Figure 2006139309
(式中、Xは電荷輸送性能付与基であって、該付与基を構成する炭素原子を介して式中のYと結合する基、Yは酸素原子(O)を示す)
2.下記部分構造を有する硬化性シロキサン系樹脂を含有させた樹脂層を有し、該硬化性シロキサン系樹脂が、少なくとも水酸基或いは加水分解性基の数が3の有機ケイ素化合物とアミノ基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られることを特徴とする電子写真感光体。
Figure 2006139309
(式中、Xは電荷輸送性能付与基であって、該付与基を構成する炭素原子を介して式中のYと結合する基、YはNRであり、RはH、1価の有機基を示す。)
3.下記部分構造を有する硬化性シロキサン系樹脂を含有させた樹脂層を有し、該硬化性シロキサン系樹脂が、少なくとも水酸基或いは加水分解性基の数が3の有機ケイ素化合物とメルカプト基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られることを特徴とする電子写真感光体。
Figure 2006139309
(式中、Xは電荷輸送性能付与基であって、該付与基を構成する炭素原子を介して式中のYと結合する基、Yは硫黄原子(S)を示す。)
4.前記シロキサン系樹脂を含有させた樹脂層を硬化したことを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
5.前記樹脂層が表面層であることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
6.前記表面層の下に電荷発生層と電荷輸送層を有することを特徴とする前記5記載の電子写真感光体。
7.前記表面層の下に電荷発生・輸送層を有することを特徴とする前記5記載の電子写真感光体。
8.導電性支持体上に中間層、その上に電荷発生層、更にその上に電荷輸送層を有することを特徴とする前記5又は6記載の電子写真感光体。
9.前記表面層の層厚が0.1〜20μmであることを特徴とする前記5〜8のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
10.前記表面層と隣接する層間に接着層を設けたことを特徴とする前記5〜9のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
11.前記電荷輸送性能付与基がトリアリールアミン系化合物基であることを特徴とする前記1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
12.前記電荷輸送性能付与基がヒドラゾン系化合物基であることを特徴とする前記1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
13.前記電荷輸送性能付与基がスチリルトリフェニルアミン系化合物基であることを特徴とする前記1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
14.前記電荷輸送性能付与基がベンジジン系化合物基であることを特徴とする前記1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
15.前記電荷輸送性能付与基がブタジエン系化合物基であることを特徴とする前記1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
16.電子写真感光体を用い、帯電、像露光、現像、転写・分離、クリーニングの工程を経て画像形成を行う画像形成装置において、前記電子写真感光体に前記1〜15のいずれか1項記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成装置。
17.電子写真感光体を用い、帯電、像露光、現像、転写・分離、クリーニングの工程を経て画像形成を行う画像形成装置に使用するプロセスカートリッジにおいて、前記1〜15のいずれか1項記載の電子写真感光体と、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、クリーニング器の、少なくともいずれか1つとを組み合わせて造られていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
18.導電性支持体上に水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、水酸基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られる硬化性シロキサン系樹脂を含有する樹脂層を塗布し、その後50℃以上の温度で硬化させることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
19.導電性支持体上に水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、アミノ基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られる硬化性シロキサン系樹脂を含有する樹脂層を塗布し、その後50℃以上の温度で硬化させることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
20.導電性支持体上に水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、メルカプト基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られる硬化性シロキサン系樹脂を含有する樹脂層を塗布し、その後50℃以上の温度で硬化させることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
本発明により、耐摩耗性が高く、繰り返し時の電子写真特性が高温高湿下でも安定な、従って、良好な画像が繰り返し使用に於いても得られる電子写真感光体とその製造方法を開発する事が出来、又、前記感光体を用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することが出来る。
本発明について更に説明する。
本発明において、電荷輸送性能付与基とは、通常用いられる電荷輸送物質(以後CTM、又は電荷輸送性化合物ともいう)の構造を含み、前記電荷輸送性化合物を構成する炭素原子を介して或いは上記電荷輸送性化合物を部分構造として含有する化合物の1炭素原子を介して式中のYと結合する基である。
即ち、その代表的なものとしては、実用化されている電荷輸送物質、例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体の構造を持つ基が挙げられ、その構成炭素原子を介して或いは上記電荷輸送物質を部分構造として含有する化合物の1炭素原子を介して下記式中のYと結合する基である。
電荷輸送性能付与基Xは下式中では1価の基として図示されているが、電荷輸送性化合物が2つ以上の反応性官能基を有している場合はシロキサン系樹脂中で2価以上のクロスリンク基として接合してもよく、単にペンダント基として接合していてもよい。ここでYは酸素原子(O)、硫黄原子(S)、NRであり、RはH、1価の有機基である。
上記原子、即ちO、S、Nの原子はそれぞれ電荷輸送性能を有する化合物中に導入された水酸基、メルカプト基、アミン基と水酸基或いは加水分解性基を有する有機珪素化合物との反応によって形成され、下記部分構造を有する硬化性シロキサン系樹脂を含有する樹脂層を形成している。
Figure 2006139309
(式中、Xは電荷輸送性能付与基であって、該付与基を構成する炭素原子を介して式中のYと結合する基、YはO、S、NRであり、RはH、1価の有機基。)
本発明中の硬化性シロキサン樹脂とは予め化学構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーを反応させて(加水分解反応、触媒や架橋剤を加えた反応等を含む)3次元網目構造を形成し、硬化させた樹脂を意味する。一般的には、シロキサン結合を有する有機珪素化合物を加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進させ3次元網目構造を形成させ、その結果生成したシロキサン樹脂を意味する。例えば、アルコキシシランからなる組成物や、又はアルコキシシランとコロイダルシリカからなる組成物の縮合反応により3次元網目構造を形成した樹脂を意味する。
上記の硬化性シロキサン系樹脂の原料としては、水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物が一般に用いられる。ここで上記加水分解性基とは、メトキシ基、エトキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基等が挙げられる。中でも炭素数が1〜6のアルコキシ基が好ましい。
本発明における硬化性シロキサン系樹脂の原料として用いられる有機ケイ素化合物は、一般にはケイ素原子に結合している加水分解性基の数nが1のとき、有機ケイ素化合物の高分子化反応は抑制される。nが2、3又は4のときは高分子化反応が起こりやすく、特に3或いは4では高度に架橋反応を進めることが可能である。従って、これらをコントロールすることにより得られる塗布層液の保存性や塗布後の樹脂層の硬度等を制御することが出来る。
前記シロキサン系樹脂の組成比としては、nが1又は2の成分(A成分)1モルに対し、nが3又は4成分(B成分)0.05〜1モルを用いる組成比が好ましい。また上記有機ケイ素化合物と反応して樹脂層を形成する水酸基、メルカプト基、或いはアミン基を有する電荷輸送性化合物基(C成分)成分は前記シロキサン成分の総質量100部に対し1〜500質量部を用いることが好ましい。上記(A)成分が上記の範囲を超えて使用されると、(A)成分が少ない場合はシロキサン樹脂層は架橋密度が小さすぎ硬度が不足する。又、(A)成分が多すぎると架橋密度が大きすぎ硬度は十分だが、脆い樹脂層となる。(C)成分が少ない場合はシロキサン樹脂層の電荷輸送能が小さく、感度の低下、残電の上昇を生じ、(C)成分が多い場合はシロキサン樹脂層の膜強度が弱くなる傾向がみられる。
又、上記シロキサン系樹脂の原料としては上記有機ケイソ化合物を酸性条件下又は塩基性条件下で加水分解してオリゴマー化した加水分解縮合物を用いることもできる。
次に本発明中で用いられる水酸基、メルカプト基、アミン基を有する電荷輸送性化合物について説明する。
水酸基を有する電荷輸送性化合物とは、通常用いられる構造の電荷輸送性化合物で、且つ水酸基を有している化合物である。即ち、代表的にはシロキサン系有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送性能を有し、且つ水酸基を有している化合物であればよい。
X−(R1−OH)m m≧1
上記中、
X:電荷輸送性能付与基、
1:単結合子、各々置換又は非置換のアルキレン、アリーレン基、
m:好ましくは1〜5である。
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。又、例えばトリアリールアミン系化合物とは、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造を含み、該基を構成する炭素原子を介して炭素原子と結合する水酸基を有する化合物である。
1.トリアリールアミン系化合物
Figure 2006139309
2.ヒドラゾン系化合物
Figure 2006139309
3.スチルベン系化合物
Figure 2006139309
4.ベンジジン系化合物
Figure 2006139309
5.ブタジエン系化合物
Figure 2006139309
6.その他の化合物
Figure 2006139309
次に、水酸基を有する電荷輸送性化合物の合成例について述べる。
例示化合物T−1の合成
Figure 2006139309
ステップA
温度計、冷却管、撹拌装置、滴下ロートの付いた四頭コルベンに、化合物(1)49gとオキシ塩化リン184gを入れ加熱溶解した。滴下ロートよりジメチルホルムアミド117gを徐々に滴下し、その後反応液温を85〜95℃に保ち、約15時間撹拌を行った。次に反応液を大過剰の温水に徐々に注いだ後、撹拌しながらゆっくり冷却した。
析出した結晶を濾過及び乾燥した後、シリカゲル等により不純物吸着及びアセトニトリルでの再結晶により精製を行って化合物(2)を得た。収量は30gであった。
ステップB
化合物(2)30gとエタノール100mlをコルベンに投入し撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム1.9gを徐々に添加した後、液温を40〜60℃に保ち、約2時間撹拌を行った。次に反応液を約300mlの水に徐々にあけ、撹拌して結晶を析出させた。濾過後充分水洗して、乾燥し化合物(3)を得た。収量は30gであった。
例示化合物S−1の合成
Figure 2006139309
ステップA
温度計及び撹拌装置を付けた300mlコルベンに、Cuを30g、K2CO3を60g、化合物(1)8g、化合物(2)100gを投入し、約180℃まで昇温して20時間撹拌した。冷却後濾過し、カラム精製により化合物(3)7gを得た。
ステップB
温度計、滴下ロート、アルゴンガス導入装置及び撹拌装置を付けた100mlコルベンをアルゴンガス雰囲気にし、これに化合物(3)7g、トルエン50ml、塩化ホスホリル3gを投入した。室温下で撹拌しながら、DMF2gをゆっくりと滴下し、その後約80℃に昇温して16時間撹拌した。約70℃の温水にあけてから冷却した。これをトルエンにて抽出し、抽出液を水のpHが7になるまで水洗した。硫酸ナトリウムにて乾燥した後に濃縮し、カラム精製により化合物(4)5gを得た。
ステップC
アルゴンガス導入装置及び撹拌装置を付けた100mlコルベンにt−BuOK1.0g、DMF60mlを投入し、アルゴンガス雰囲気にした。これに化合物(4)2.0g、化合物(5)2.2gを加え、室温で1時間撹拌した。これを大過剰の水にあけ、トルエンにて抽出し、抽出液を水洗した後、硫酸ナトリウムにて乾燥後、濃縮してからカラム精製を行い化合物(6)2.44gを得た。
ステップD
温度計、滴下ロート、アルゴンガス導入装置及び撹拌装置を付けた100mlコルベンにトルエンを投入し、アルゴンガス雰囲気にした。これにn−BuLiのヘキサン溶液(1.72M)15mlを加え、50℃に加温した。これに化合物(6)2.44gをトルエン30ml溶解させた液を滴下し、50℃に保って3時間撹拌した。これを−40℃に冷却した後、エチレンオキサイド8mlを加え、−15℃まで昇温して1時間撹拌した。その後室温まで昇温し、水5mlを加えて、エーテル200mlにて抽出後、抽出液を飽和食塩水で洗浄した。洗浄液がpHになるまで洗浄した後、硫酸ナトリウムにて乾燥、濃縮、カラム精製して化合物(7)1.0gを得た。
次に、メルカプト基を有する電荷輸送性化合物の具体例を下記に例示する。
メルカプト基を有する電荷輸送性化合物とは、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つメルカプト基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送性能を有し、且つメルカプト基を有している化合物であればよい。
X−(R1−SH)m m≧1
上記式中、
X:電荷輸送性能付与基、
1:単結合子、各々置換又は非置換のアルキレン、アリーレン基、
m:好ましくは1〜5である。
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。
Figure 2006139309
更に、アミノ基を有する電荷輸送性化合物の具体例を下記に例示する。
アミノ基を有する電荷輸送性化合物とは、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つアミノ基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送性能を有し、且つアミノ基を有している化合物であればよい。
X−(R1−NR2H)m m≧1
上記式中、
X:電荷輸送性能付与基、
1:単結合子、置換又は非置換のアルキレン、置換又は非置換のアリーレン基、
2:H、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアリール基、
m:好ましくは1〜5である。
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。
Figure 2006139309
アミノ基を有する電荷輸送性化合物の中で、第一アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、シロキサン構造に連結することもあり得る。
第2アミン化合物(−NHR)の場合は1個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、残りのRはブランチとして残存する基でも良く、架橋反応を起こす基でも良く、電荷輸送能を有する化合物基でもよい。
本発明の電子写真感光体の層構成は、特に限定はないが、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の両方の機能を有する単層型感光層)等の感光層とその上に本発明の樹脂層を塗設した構成をとるのが好ましい。又、上記電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層は各層が複数の層から構成されていてもよい。
本発明の感光層に含有される電荷発生物質(CGM)としては、例えばフタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム顔料、スクワリリウム染料、シアニン染料、ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素等が挙げられ、これらの電荷発生物質(CGM)は単独で又は適当なバインダー樹脂と共に層形成が行われる。
前記感光層に含有される電荷輸送物質(CTM)としては、例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン誘導体、スチルベン化合物、アミン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等が挙げられこれらの電荷輸送物質(CTM)は通常バインダーと共に層形成が行われる。
単層構成の感光層、及び積層構成の場合の電荷発生層(CGL)、電荷輸送層(CTL)に含有されるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。
本発明に於いて電荷発生層中の電荷発生物質とバインダー樹脂との割合は質量比で1:5〜5:1が好ましい。また電荷発生層の膜厚は5μm以下が好ましく、特には0.05〜2μmが好ましい。
又、電荷輸送層は前記の電荷輸送物質とバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾燥することによって形成される。電荷輸送物質とバインダー樹脂との混合割合は質量比で3:1〜1:3が好ましい。
電荷輸送層の膜厚は5〜50μm、特には10〜40μmが好ましい。また、電荷輸送層が複数設けられている場合は、電荷輸送層の上層の膜厚は10μm以下が好ましく、かつ、電荷輸送層の上層の下に設けられた電荷輸送層の全膜厚より小さいことが好ましい。
本発明中の前記硬化性シロキサン系樹脂を含有する樹脂層は、上記電荷輸送層を兼ねても良いが、好ましくは、電荷輸送層もしくは電荷発生層或いは単層型の電荷発生・輸送層等の感光層の上に、これらとは別層として設けるのがよい。この場合、上記感光層と本発明の樹脂層の間に接着層を設けるのが更に良い。
本発明の感光体の製造に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらの中で、特にジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
次に本発明の電子写真感光体の導電性支持体としては、
1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板、
2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネート若しくは蒸着によって設けたもの、
3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導電性化合物の層を塗布若しくは蒸着によって設けたもの等が挙げられる。
次に本発明の電子写真感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の表面層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−90250号及び特開平3−269238号公報に詳細に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
本発明の感光体は前記表面層が塗布形成された後、50℃以上好ましくは、60〜200℃の温度で加熱乾燥する事が好ましい。この加熱乾燥により、残存塗布溶媒を少なくすると共に、シロキサン系樹脂層を十分に硬化させることができる。
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることもできる。
中間層用の材料としては、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリビニルブチラール、フェノール樹脂ポリアミド類(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイロン等)、ポリウレタン、ゼラチン及び酸化アルミニウムを用いた中間層、或いは特開平9−68870号公報の如く金属アルコキシド、有機金属キレート、シランカップリング剤による硬化型中間層等が挙げられる。中間層の膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、特には0.1〜5μmが好ましい。
本発明においては、更に、支持体と中間層との間に支持体の表面欠陥を補うための被覆を施すことや、特に画像入力がレーザー光の場合には問題となる干渉縞の発生を防止することなどを目的とした導電層を設けることができる。この導電層は、カーボンブラック、金属粒子又は金属酸化物粒子等の導電性粉体を適当なバインダー樹脂中に分散した溶液を塗布乾燥して形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μmが好ましく、特には10〜30μmが好ましい。
また、支持体の形状はドラム状でもシート状でもベルト状でもよく、適用する電子写真装置に最適した形状であることが好ましい。
本発明の電子写真感光体は、複写機、レーザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るものであるが、更には電子写真技術を応用したディスプレイ、記録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用し得るものである。
図1に本発明の電子写真感光体を有する画像形成装置の断面図を示す。
図1において10は像担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、その上に本発明の樹脂層を塗設した感光体で、接地されて時計方向に駆動回転される。12はスコロトロンの帯電器で、感光体ドラム10周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器12による帯電に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた露光部11による露光を行って感光体周面の除電をしてもよい。
感光体への一様帯電ののち像露光器13により画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像露光器13は図示しないレーザーダイオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー131、fθレンズ等を経て反射ミラー132により光路を曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成される。
その静電潜像は次いで現像器14で現像される。感光体ドラム10周縁にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)等のトナーとキャリアとから成る現像剤をそれぞれ内蔵した現像器14が設けられていて、先ず1色目の現像がマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ141によって行われる。現像剤は、例えばフェライトをコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、ポリエステルを主材料として色に応じた顔料と荷電制御剤、シリカ、酸化チタン等を加えたトナーとからなるもので、現像剤は図示していない層形成手段によって現像スリーブ141上に100〜600μmの層厚に規制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム10と現像スリーブ141の間に直流及び/又は交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。
カラー画像形成に於いては、1色目の顕像化が終った後2色目の画像形成行程にはいり、再びスコロトロン帯電器12による一様帯電が行われ、2色目の潜像が像露光器13によって形成される。3色目、4色目についても2色目と同様の画像形成行程が行われ、感光体ドラム10周面上には4色の顕像が形成される。
一方モノクロの電子写真装置では現像器14は黒トナー1種で構成され、1回の現像で画像を形成することができる。
記録紙Pは画像形成後、転写のタイミングの整った時点で給紙ローラ17の回転作動により転写域へと給紙される。
転写域においては転写のタイミングに同期して感光体ドラム10の周面に転写ローラ(転写器)18が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して多色像が一括して転写される。
次いで記録紙Pは転写ローラとほぼ同時に圧接状態とされた分離ブラシ(分離器)19によって除電がなされ、感光体ドラム10の周面により分離して定着装置20に搬送され、熱ローラ201と圧着ローラ202の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ローラ21を介して装置外部に排出される。なお前記の転写ローラ18及び分離ブラシ19は記録紙Pの通過後感光体ドラム10の周面より退避離間して次なるトナー像の形成に備える。
一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム10は、クリーニング器22のブレード221の圧接により残留トナーを除去・清掃し、再び露光部11による除電と帯電器12による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。なお感光体上にカラー画像を重ね合わせて形成する場合には、前記のブレード221は感光体面のクリーニング後直ちに移動して感光体ドラム10の周面より退避する。
尚、30は感光体、帯電器、転写器・分離器及びクリーニング器を一体化されている着脱可能なカートリッジである。
電子写真画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。又、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
像露光は、画像形成装置を複写機やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や透過光を感光体に照射すること、或いはセンサーで原稿を読み取り信号化し、この信号に従ってレーザービームの走査、LEDアレイの駆動、又は液晶シャッターアレイの駆動を行い感光体に光を照射することなどにより行われる。
尚、ファクシミリのプリンターとして使用する場合には、像露光器13は受信データをプリントするための露光を行うことになる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
実施例−1
下記のごとくして、感光体を作製した。
〈中間層〉
ポリアミド樹脂(CM8000,東レ社製) 60g
メタノール 2000ml
を混合し、溶解して、中間層塗布液を調製した。この塗布液を円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、室温乾燥して、膜厚0.3μmの中間層を形成した。
〈電荷発生層〉
電荷発生物質(C1) 60g
シリコーン樹脂溶液(KR5240,15%キシレン−ブタノール溶液,
信越化学社製) 700g
メチルエチルケトン 2000ml
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷輸送層〉
電荷輸送物質(D1) 200g
ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300,三菱瓦斯化学社製) 300g
1,2−ジクロルエタン 2000ml
を混合し、溶解して、電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 2006139309
この上に市販のプライマーPC−7J(信越化学社製)をトルエンで2倍に希釈し、塗布後100℃・30分間乾燥させ、乾燥膜厚0.3μmの接着層を形成した。
この上にメチルシロキサン単位80モル%、メチル−フェニルシロキサン単位20モル%から成るポリシロキサン樹脂(1質量%のシラノール基を含む)10質量部にモレキュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置し脱水処理した。この樹脂をトルエン10質量部に溶解し、これにメチルトリメトキシシラン5質量部、ジブチル錫アセテート0.2質量部を加え均一な溶液にした。
これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)6質量部を加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚1μmの保護層として塗布して、120℃・1時間の乾燥を行い実施例−1の感光体を作製した。
評価は、本感光体をKonica7050(コニカ社製デジタル複写機)に搭載し、初期帯電電位−650Vに設定して行った。
20℃60%RH、30℃80%RH環境下において、A4紙を用い初期及び5万枚の画像評価を行ったところ、どちらの環境条件でも初期及び5万枚ともカブリも発生せず、且つ黒ベタ部の濃度は反射濃度で1.2以上の濃度が得られ、均一性の優れた画像が得られた。又、5万枚終了時点の感光体の磨耗量も0.1μm以下と非常に少なかった。更に感光体表面のキズが殆ど見られず、ハーフトーン画像上にもスリ傷による画像欠陥は見られなかった。
比較例−1
一方、上記保護層中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミンを4−〔2−(トリエトキシシリル)エチル〕トリフェニルアミンに代えた以外は全く同じにして比較例−1の感光体を作製した。
評価は上記実施例−1と同様に行った結果、20℃60%RHの環境では良好な画像が得られたが、30℃80%では5万枚の画像でカブリが発生し、且つ画像の一部で画像ボケが発生した。
実施例−2
実施例−1中のポリシロキサン樹脂を、メチルシロキサン単位80モル%、ジメチルシロキサン単位20モル%から成るポリシロキサン樹脂(2質量%のシラノール基を含む)に代えた以外は全く同様にして実施例−2の感光体を作製した。
実施例−3
実施例−1中のポリシロキサン樹脂を、メチルシロキサン単位30モル%、エチルシロキサン単位40モル%、ジメチルシロキサン単位20モル%、ジエチルシロキサン単位10モル%から成るポリシロキサン樹脂(2質量%のシラノール基を含む)に代えた以外は全く同様にして実施例−3の感光体を作製した。
実施例−4
実施例−1中のポリシロキサン樹脂を、メチルシロキサン単位30モル%、フェニルシロキサン単位30モル%、ジメチルシロキサン単位20モル%、ジエチルシロキサン単位20モル%から成るポリシロキサン樹脂(2質量%のシラノール基を含む)に代えた以外は全く同様にして実施例−4の感光体を作製した。
実施例−5
実施例−1中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を、ヒドラゾン型の例示化合物H−1に代えた以外は全く同じにして実施例−5の感光体を作製した。
実施例−6
実施例−1中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を、スチルベン型の例示化合物S−1に代えた以外は全く同じにして実施例−6の感光体を作製した。
実施例−7
実施例−1中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を、ベンジジン型の例示化合物Be−1に代えた以外は全く同じにして実施例−7の感光体を作製した。
実施例−8
実施例−1中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を、ブタジエン型の例示化合物Bu−1に代えた以外は全く同じにして実施例−8の感光体を作製した。
実施例−9
実施例−1中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を、例示化合物So−1に代えた以外は全く同じにして実施例−9の感光体を作製した。
実施例−10
実施例−1と同様に接着層まで作製した。
その上に、市販の硬化性シロキサン樹脂KP−854(信越化学工業社製)60質量部、イソプロパノール60質量部を加えて、均一に溶解し、実施例−1と同様にジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)6質量部を加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚1μmの保護層となるように塗布し、120℃・1時間の乾燥を行い実施例−10の感光体を作製した。
実施例−11
実施例−10のシロキサン樹脂KP−854の代わりにX−40−2239(信越化学工業社製)を用いた以外は全く同様にして実施例−11の感光体を作製した。
実施例−12
実施例−10のシロキサン樹脂KP−854の代わりにX−40−2269(信越化学工業社製)を用いた以外は全く同様にして実施例−12の感光体を作製した。
実施例−13
実施例−1中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を、例示化合物V−1に代えた以外は全く同じにして実施例−13の感光体を作製した。
実施例−14
実施例−1中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を、例示化合物V−3に代えた以外は全く同じにして実施例−14の感光体を作製した。
実施例−15
実施例−1中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を、例示化合物W−1に代えた以外は全く同じにして実施例−15の感光体を作製した。
実施例−16
実施例−1中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を、例示化合物W−3に代えた以外は全く同じにして実施例−16の感光体を作製した。
実施例−2〜16の感光体を実施例−1の感光体と同様に評価した。
20℃60%RH、30℃80%RH環境下の、どちらの環境条件でも初期及び5万枚ともカブリも発生せず、且つ黒ベタ部の濃度は反射濃度で1.2以上の濃度が得られ、均一性の優れた画像が得られた。又、5万枚終了時点の感光体の磨耗量も0.1μm以下と非常に少なかった。更に感光体表面のキズが殆ど見られず、ハーフトーン画像上にもスリ傷による画像欠陥は見られなかった。
本発明の電子写真感光体を有する画像形成装置の断面図。
符号の説明
10 感光体ドラム(又は感光体)
11 発光ダイオード等を用いた露光部
12 帯電器
13 像露光器
14 現像器
17 給紙ローラ
18 転写ローラ(転写器)
19 分離ブラシ(分離器)
20 定着装置
21 排紙ローラ
22 クリーニング器
30 感光体、帯電器、転写器・分離器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプロセスカートリッジ

Claims (20)

  1. 下記部分構造を有する硬化性シロキサン系樹脂を含有させた樹脂層を有し、該硬化性シロキサン系樹脂が、少なくとも水酸基或いは加水分解性基の数が3の有機ケイ素化合物と水酸基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2006139309
    (式中、Xは電荷輸送性能付与基であって、該付与基を構成する炭素原子を介して式中のYと結合する基、Yは酸素原子(O)を示す)
  2. 下記部分構造を有する硬化性シロキサン系樹脂を含有させた樹脂層を有し、該硬化性シロキサン系樹脂が、少なくとも水酸基或いは加水分解性基の数が3の有機ケイ素化合物とアミノ基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2006139309
    (式中、Xは電荷輸送性能付与基であって、該付与基を構成する炭素原子を介して式中のYと結合する基、YはNRであり、RはH、1価の有機基を示す。)
  3. 下記部分構造を有する硬化性シロキサン系樹脂を含有させた樹脂層を有し、該硬化性シロキサン系樹脂が、少なくとも水酸基或いは加水分解性基の数が3の有機ケイ素化合物とメルカプト基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2006139309
    (式中、Xは電荷輸送性能付与基であって、該付与基を構成する炭素原子を介して式中のYと結合する基、Yは硫黄原子(S)を示す。)
  4. 前記シロキサン系樹脂を含有させた樹脂層を硬化したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記樹脂層が表面層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  6. 前記表面層の下に電荷発生層と電荷輸送層を有することを特徴とする請求項5記載の電子写真感光体。
  7. 前記表面層の下に電荷発生・輸送層を有することを特徴とする請求項5記載の電子写真感光体。
  8. 導電性支持体上に中間層、その上に電荷発生層、更にその上に電荷輸送層を有することを特徴とする請求項5又は6記載の電子写真感光体。
  9. 前記表面層の層厚が0.1〜20μmであることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  10. 前記表面層と隣接する層間に接着層を設けたことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  11. 前記電荷輸送性能付与基がトリアリールアミン系化合物基であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  12. 前記電荷輸送性能付与基がヒドラゾン系化合物基であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  13. 前記電荷輸送性能付与基がスチリルトリフェニルアミン系化合物基であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  14. 前記電荷輸送性能付与基がベンジジン系化合物基であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  15. 前記電荷輸送性能付与基がブタジエン系化合物基であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  16. 電子写真感光体を用い、帯電、像露光、現像、転写・分離、クリーニングの工程を経て画像形成を行う画像形成装置において、前記電子写真感光体に請求項1〜15のいずれか1項記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成装置。
  17. 電子写真感光体を用い、帯電、像露光、現像、転写・分離、クリーニングの工程を経て画像形成を行う画像形成装置に使用するプロセスカートリッジにおいて、請求項1〜15のいずれか1項記載の電子写真感光体と、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、クリーニング器の、少なくともいずれか1つとを組み合わせて造られていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  18. 導電性支持体上に水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、水酸基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られる硬化性シロキサン系樹脂を含有する樹脂層を塗布し、その後50℃以上の温度で硬化させることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  19. 導電性支持体上に水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、アミノ基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られる硬化性シロキサン系樹脂を含有する樹脂層を塗布し、その後50℃以上の温度で硬化させることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  20. 導電性支持体上に水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、メルカプト基を有する電荷輸送性化合物を反応させて得られる硬化性シロキサン系樹脂を含有する樹脂層を塗布し、その後50℃以上の温度で硬化させることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
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