JP2006137720A - 含フッ素アルキルエチルハロゲン化物の製造方法 - Google Patents

含フッ素アルキルエチルハロゲン化物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006137720A
JP2006137720A JP2004329979A JP2004329979A JP2006137720A JP 2006137720 A JP2006137720 A JP 2006137720A JP 2004329979 A JP2004329979 A JP 2004329979A JP 2004329979 A JP2004329979 A JP 2004329979A JP 2006137720 A JP2006137720 A JP 2006137720A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
halide
fluorine
general formula
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004329979A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5194332B2 (ja
Inventor
Tomokuni Hasegawa
知邦 長谷川
Atsushi Miki
淳 三木
Toshiyuki Katsube
俊之 勝部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2004329979A priority Critical patent/JP5194332B2/ja
Publication of JP2006137720A publication Critical patent/JP2006137720A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5194332B2 publication Critical patent/JP5194332B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】 含フッ素アルケンを出発物質として,含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を効率よく製造できる方法,該方法により得られる含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を利用して含フッ素エステルを効率よく製造できる方法を提供することである。
【解決手段】 一般式(I):
f 1−CH=CH2 (I)
(式中、Rf 1は、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示す)
で表される含フッ素アルケンと、一般式(II):
X2 (II)
(式中,Xは,Cl,Br又はIを示す)
で表されるハロゲン分子と,アルキル置換芳香族化合物とを、触媒の存在下又は非存在下に反応させることを特徴とする、一般式(III):
f 1−CH2CH2−X (III)
(式中、Rf 1及びXは前記に定義される通り)
で表される含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を製造する方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、含フッ素アルキルエチルハロゲン化物の製造方法に関する。
一般式(V):
f 1−CH2CH2OCOCR=CH2 (V)
(式中、Rf 1は、炭素数が1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は炭素数が1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示し、RはH又はCH3を示す)
で表される含フッ素エステルは、撥水撥油剤の原料等として有用な化合物であり、その製造方法としては、一般式 (IIIa):
f 1−CH2CH2I (IIIa)
(式中、Rf 1は、前記に同じ)
で表される含フッ素アルキルアイオダイドと、一般式 (IV):
CH2=CRCOOM (IV)
(式中、Mはアルカリ金属を示し、Rは前記に同じ)
で表されるカルボン酸塩とを反応させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この製造方法では、副生成物として一般式 (I):
f 1−CH=CH2 (I)
(式中、Rf 1は前記に同じ)
で表される含フッ素アルケンが多量に生成するという問題点がある。
副生する含フッ素アルケン(I)については、一般式(A):
f 1CH2CH2SiR'n3-n (A)
(式中、nは0、1又は2、R'はアルキル基又はアリール基を示し、Rf 1は前記に同じ)で表されるオルガノフルオロシランの原料として利用できることが知られているが(例えば、特許文献2参照)、この用途だけでは需要量が充分ではなく、余剰の含フッ素アルケンを有効に利用することが望まれる。
例えば、含フッ素アルケン(I)を含フッ素アルキルアイオダイド(IIIa)に変換できれば、上記した含フッ素エステル(V)の原料としてリサイクルすることが可能となり、生産効率を向上させることができるものと期待される。
含フッ素アルケン(I)を含フッ素アルキルアイオダイド(IIIa)に変換する方法としては、例えば、含フッ素アルケン(I)にヨウ化水素を付加させる方法が考えられる。しかしながら、この方法では、ヨウ化水素を一旦製造し、これを単離精製する必要があるため、製造工程が煩雑となる。しかも、ヨウ化水素は、毒性、腐食性が大きく、酸素や光の存在下で容易に分解するという性質を有するため取り扱いが困難である。
また、含フッ素オレフィンに塩化水素 、臭化水素等のハロゲン化水素を付加させる方法としては、触媒としてAlBr3を用いる方法 (例えば、非特許文献1参照)、触媒としてCaSO4/Cを用いる方法 (例えば、非特許文献2参照)などが報告されているが、いずれの方法も固体触媒を分離する必要があるため、製造効率が劣るものである。
特公昭39-18112号公報 特開昭50-126621号公報 ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサエティー(J. Am. Chem. Soc.), 72, 3369 (1950) ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサエティー(J. Am. Chem. Soc.), 75, 5618 (1953)
本発明の目的は、含フッ素アルケンを出発物質として,含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を効率よく製造することである。また,この方法によって得られる含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を利用して含フッ素エステルを効率よく製造することである。
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、含フッ素アルケンを,反応系内においてハロゲン化水素を発生し得る試薬の組み合わせと反応させることにより,ハロゲン化水素ガスを一旦製造し単離精製することなく,一工程で含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を製造できることを見出し,ここに発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の技術に係るものである。
1. 一般式(I):
f 1−CH=CH2 (I)
(式中、Rf 1は、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示す)
で表される含フッ素アルケンと、一般式(II):
X2 (II)
(式中,Xは,Cl,Br又はIを示す)
で表されるハロゲン分子と,アルキル置換芳香族化合物とを、触媒の存在下又は非存在下に反応させることを特徴とする、一般式(III):
f 1−CH2CH2−X (III)
(式中、Rf 1及びXは前記に定義される通り)
で表される含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を製造する方法。
2. 一般式(I):
f 1−CH=CH2 (I)
(式中、Rf 1は、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示す)
で表される含フッ素アルケンと、分子中に −CF2X 基(Xは,Cl又は,Br又は,Iを示す)をn個(nは1以上の整数を示す)有する化合物と、アルキル置換芳香族化合物とを、触媒の存在下又は非存在下に反応させることを特徴とする、一般式(III):
f 1−CH2CH2−X (III)
(式中、Rf 1及びXは前記に定義される通り)
で表される含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を製造する方法。
3. アルキル置換芳香族化合物のアルキル基が,炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、1から置換可能な数だけ,置換基としてもつ項1または2に記載の方法。
4. アルキル置換芳香族化合物のアルキル基が,メチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基からなる群より選ばれた少なくとも1つを1から置換可能な数だけ,置換基としてもつ項1または2に記載の方法。
5. アルキル置換芳香族化合物の芳香族部分が,ベンゼン,ナフタレン,アントラセンおよびフェナントレンからなる群より選ばれた少なくとも1つを有する項1〜4のいずれかに記載の方法。
6. 分子中に −CF2X 基(Xは,Cl又は,Br又は,Iを示す)をn個(nは1以上の整数を示す)有する化合物が,一般式(IIa)
f 2−(CF2X)n (IIa)
(式中,Rf 2は,炭素数1〜50の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は,炭素数1〜50の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示し,Xは,Cl又は,Br又は,Iを示し,nは1以上の整数である)
である項2に記載の方法。
7. 触媒が、活性炭、金属硫酸塩、金属、ルイス酸及び芳香族化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種である項1〜6のいずれかに記載の方法。
8. 金属硫酸塩が、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム及び硫酸アルミニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種であり、金属が、銅、白金、亜鉛、パラジウム、スズ、チタン、ジルコニウム、ガリウム、コバルト、ニッケル及び鉄からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、ルイス酸が、ハロゲン化ホウ素、ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化スズ、ハロゲン化チタン、ハロゲン化亜鉛、ハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化ガリウム、ハロゲン化砒素、ハロゲン化鉄、ハロゲン化水銀及びハロゲン化ジルコニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種であり、芳香族化合物が、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、ピレン、ナフタセン、ベンズアントラセン及びベンズピレンからなる群より選ばれた少なくとも1種である項7に記載の方法。
9. 項1〜8のいずれかに記載の方法によって一般式(III)で表される含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を得た後、これを一般式 (IV):
CH2=CRCOOM (IV)
(式中、Mはアルカリ金属を示し、RはH又はCH3を示す)
で表されるカルボン酸塩と反応させることを特徴とする、一般式(V):
f 1−CH2CH2−OCOCR=CH2 (V)
(式中、Rf 1及びRは前記に同じ)
で表される含フッ素エステルの製造方法。
10. 一般式(III):
f 1−CH2CH2−X (III)
(式中、Rf 1は、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示し、XはCl、Br又はIを示す)
で表される含フッ素アルキルエチルハロゲン化物と、一般式(IV):
CH2=CRCOOM (IV)
(式中、Mはアルカリ金属を示し、RはH又はCH3を示す)
で表されるカルボン酸塩と反応させて、一般式(V):
f 1−CH2CH2−OCOCR=CH2 (V)
(式中、Rf 1及びRは前記に同じ)
で表される含フッ素エステルを製造する方法において、副生する一般式(I):
f 1−CH=CH2 (I)
(式中、Rf 1は前記に同じ)
で表される含フッ素アルケンを、請求項1〜8のいずれかの方法によって、一般式 (III)の含フッ素アルキルエチルハロゲン化物に変換し、一般式(V)の含フッ素エステルの製造工程における原料としてリサイクルすることを特徴とする、一般式(V)で表される含フッ素エステルの製造方法。
本発明を、以下詳細に説明する。
本発明方法は,一般式(I):
f 1−CH=CH2 (I)
(式中、Rf 1は、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示す)
で表される含フッ素アルケンと、一般式(II):
2 (II)
(式中,Xは,Cl又は,Br又は,Iを示す)
で表されるハロゲン分子と,アルキル置換芳香族化合物とを、触媒の存在下又は非存在下に反応させることを特徴とする、一般式(III):
f 1−CH2CH2−X (III)
(式中、Rf 1及びXは前記に定義される通り)
で表される含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を製造する方法である。
化合物 (I) は公知の化合物であり、Rf1で表されるパーフルオロアルキルとしては、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状のパーフルオロアルキルが挙げられ、例えば、CF3、C2F5、(n-又はiso-)C3F7、(n-又はiso-、sec-又はtert-)C4F9、CF3(CF2)m(mは4〜19の整数)、(CF3)2CF(CF2)k (kは2〜17の整数) 等を挙げることができる。
ポリフルオロアルキルとしては、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状のポリフルオロアルキルが挙げられ、例えば、CHF2(CF2)p(pは1〜5の整数)、CH2F(CF2)q (qは1〜5の整数) 等が挙げられる。
一般式(II):
2 (II)
(式中,Xは,Cl又は,Br又は,Iを示す)
で表されるハロゲン分子における,XはBr又はIが好ましく,より好ましくはIである。
アルキル置換芳香族化合物としては,ベンゼン又はナフタレンの誘導体が好ましく,より好ましくはベンゼンの誘導体である。また,アルキル置換芳香族化合物は一種類を単独で用いる他,二種類以上を組み合わせ同時に用いることもできる。アルキル置換芳香族化合物の使用量は,含フッ素アルケン(I)1モルに対して,1〜100モル程度とすることが好ましく,1から10モル程度とすることがより好ましい。
本発明反応における,含フッ素アルケン(I),X2(Xは,Cl又は,Br又は,Iを示す)(II)及びアルキル置換芳香族化合物との反応は,触媒の存在下又は非存在下に行うことができる。具体的には,反応系中でハロゲン化水素を発生し得る試薬として,X2とアルキル置換芳香族化合物を用いるとき反応は触媒の存在下又は,非存在下に反応を行うことが可能である。
触媒としては,活性炭,金属硫酸塩,金属,ルイス酸,芳香族化合物などを用いることができる。これらの触媒は,一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
活性炭としては,特に限定はなく,入手容易な公知の活性炭を用いることができる。
金属硫酸塩の具体例としては,硫酸カリウム,硫酸ナトリウム,硫酸カルシウム,硫酸マグネシウム,硫酸アルミニウム等を挙げることができ,これらを一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
金属としては,銅,白金,亜鉛,パラジウム,スズ,チタン,ジルコニウム,ガリウム,コバルト,ニッケル,鉄等を挙げることができ,これらを一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
ルイス酸としては,ハロゲン化ホウ素,ハロゲン化アンチモン,ハロゲン化スズ,ハロゲン化チタン,ハロゲン化亜鉛,ハロゲン化アルミニウム,ハロゲン化ガリウム,ハロゲン化砒素,ハロゲン化鉄,ハロゲン化水銀,ハロゲン化ジルコニウム等を用いることができる。これらの化合物において,ハロゲンとしては,塩素,臭素,ヨウ素等を例示できる。これらのルイス酸は一種単独または二種以上混合して用いることができる。
芳香族化合物としては、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、ピレン、ナフタセン、ベンズアントラセン及びベンズピレンなどを用いることができ,これらを一種又は二種以上混合して用いることができる.
触媒の使用量については,活性炭,金属硫酸塩又は芳香族化合物を用いる場合には,含フッ素アルケン(I)1モルに対して,0.1〜10モル程度にすることが好ましい。また,触媒として,ルイス酸塩を用いる場合には,含フッ素アルケン1モルに対して0.1〜1モル程度必要とすることが好ましい。
含フッ素アルケン(I)と,ハロゲン分子(II)とアルキル置換芳香族化合物との反応では,反応温度を50〜400℃程度とすることが好ましく,100〜300℃程度とすることがより好ましい。反応時間は,通常,1〜100時間程度とすればよい。
反応は、含フッ素アルケン(I)1モルに対し、ハロゲン分子(II)0.01〜10モル、アルキル置換芳香族化合物0.01〜100モルを使用して行うことができる。
上記反応は,反応系内を不活性気体(N2,Ar,CO2等)で置換し,0〜5×104Pa程度に減圧した後,反応を行うことが好ましい。
具体的な反応方法については,特に限定的でないが,例えば,オートクレーブ等の圧力容器に原料,及び必要に応じて触媒を仕込み,窒素等の不活性気体で容器を置換し,その後,減圧し,反応温度まで昇温して,同温下で所定の時間攪拌すればよい。
本発明の製造方法によって得られる含フッ素アルキルエチルハロゲン化物(III)は,抽出,蒸留,再結晶,カラムクロマトグラフィーなど公知の方法で精製することができる。
化合物(III)と化合物(IV)の反応は、化合物(III)1モルに対し、化合物(IV)を0.1〜100モル使用し、100〜300 ℃で、1〜50時間行うことで、目的とする一般式(V)の含フッ素エステルを製造することができる。
化合物(III)と化合物(IV)を反応させて化合物(V)を得る反応において、副生する一般式(I)で表される含フッ素アルケンは、例えば蒸留により分離精製し、一般式 (III)の含フッ素アルキルエチルハロゲン化物に変換する操作を行い、リサイクルすることができる。
化合物(V)を得る反応は、特公昭39-18112 号公報などに記載されている公知の反応条件に従えばよく,例えば,常圧下,アルコール溶媒(例えば,t−ブタノール)中で含フッ素アルキルハロゲン化物(III)とカルボン酸塩(IV)を混合し,通常,100〜300℃程度で1〜50時間程度加熱攪拌すればよい.この様にして得られた反応混合物を精製することにより,含フッ素エステル(V)を得ることができる.
以下に実施例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
200 ml ハステロイ製オートクレーブに含フッ素アルケン (C8F17CH=CH2) 40.5 g (91 mmol)、ヨウ素 (I2) 11.5 g (91 mmol),エチルベンゼン (C8H10) 46.3 g (436 mmol) を入れ、窒素置換、真空引きした後、400 rpmで撹拌しながら170 ℃まで昇温して4 hr反応を行った。
反応後、得られた液をガスクロマトグラフィー (GC) で分析した。
GC条件
キャリアガス : ヘリウム、50 ml/min
注入口 : 250 ℃
検出器 : 250 ℃、TCD 100mA
カラム : 3m SE-30
カラム昇温条件 : 50 ℃、5 min → 10 ℃/minで昇温 → 250 ℃、5 min
転化率10.6 %、選択率99.7 %でC8F17CH2CH2Iが得られたことが分かった。
200 ml ハステロイ製オートクレーブに含フッ素アルケン (C8F17CH=CH2) 40.5 g (91 mmol)、ヨウ素 (I2) 11.5 g (91 mmol),エチルベンゼン (C8H10) 46.3 g (436 mmol) を入れ、窒素置換、真空引きした後、400 rpmで撹拌しながら200 ℃まで昇温して4 hr反応を行った。
反応後、得られた液をガスクロマトグラフィー (GC) で分析した。
その結果,転化率19.1 %、選択率97.4 %でC8F17CH2CH2Iが得られたことが分かった。
200 ml ハステロイ製オートクレーブに含フッ素アルケン (C8F17CH=CH2) 40.5 g (91 mmol)、ヨウ素 (I2) 11.5 g (91 mmol),n-プロピルベンゼン (C9H12) 52.6 g (438 mmol) を入れ、窒素置換、真空引きした後、400 rpmで撹拌しながら170 ℃まで昇温して4 hr反応を行った。
反応後、得られた液をガスクロマトグラフィー (GC) で分析した。
その結果,転化率11.8 %、選択率94.5 %でC8F17CH2CH2Iが得られたことが分かった。
200 ml ハステロイ製オートクレーブに含フッ素アルケン (C8F17CH=CH2) 40.5 g (91 mmol)、ヨウ素 (I2) 11.5 g (91 mmol),n-ブチルベンゼン (C10H14) 58.6 g (436 mmol) を入れ、窒素置換、真空引きした後、400 rpmで撹拌しながら170 ℃まで昇温して4 hr反応を行った。
反応後、得られた液をガスクロマトグラフィー (GC) で分析した。
その結果,転化率7.5 %、選択率96.4 %でC8F17CH2CH2Iが得られたことが分かった。
本発明の製造方法によれば、取り扱いの難しいヨウ化水素ガスを用いることなく,一工程で含フッ素アルキルエチルハロゲン化物(III)を製造できる。
固体触媒を用いることなく反応を進行させることも可能であり,この場合には,固体触媒を濾過などの方法で分離する必要がなく,効率よく含フッ素アルキルエチルハロゲン化物(III)を製造できる。
含フッ素アルケン(I)を効率的に含フッ素アルキルエチルハロゲン化物(III)に変換でき,利用価値の低かった含フッ素アルケンを再利用して含フッ素エステルに導くことができる。これにより含フッ素エステルの生産効率が向上し,ひいては資源の有効利用を図ることができる。

Claims (10)

  1. 一般式(I):
    f 1−CH=CH2 (I)
    (式中、Rf 1は、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示す)
    で表される含フッ素アルケンと、一般式(II):
    X2 (II)
    (式中,Xは,Cl,Br又はIを示す)
    で表されるハロゲン分子と,アルキル置換芳香族化合物とを、触媒の存在下又は非存在下に反応させることを特徴とする、一般式(III):
    f 1−CH2CH2−X (III)
    (式中、Rf 1及びXは前記に定義される通り)
    で表される含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を製造する方法。
  2. 一般式(I):
    f 1−CH=CH2 (I)
    (式中、Rf 1は、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示す)
    で表される含フッ素アルケンと、分子中に −CF2X 基(Xは,Cl又は,Br又は,Iを示す)をn個(nは1以上の整数を示す)有する化合物と、アルキル置換芳香族化合物とを、触媒の存在下又は非存在下に反応させることを特徴とする、一般式(III):
    f 1−CH2CH2−X (III)
    (式中、Rf 1及びXは前記に定義される通り)
    で表される含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を製造する方法。
  3. アルキル置換芳香族化合物のアルキル基が,炭素数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、1から置換可能な数だけ,置換基としてもつ請求項1または2に記載の方法。
  4. アルキル置換芳香族化合物のアルキル基が,メチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基からなる群より選ばれた少なくとも1つを1から置換可能な数だけ,置換基としてもつ請求項1または2に記載の方法。
  5. アルキル置換芳香族化合物の芳香族部分が,ベンゼン,ナフタレン,アントラセンおよびフェナントレンからなる群より選ばれた少なくとも1つを有する請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 分子中に −CF2X 基(Xは,Cl又は,Br又は,Iを示す)をn個(nは1以上の整数を示す)有する化合物が,一般式(IIa)
    f 2−(CF2X)n (IIa)
    (式中,Rf 2は,炭素数1〜50の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は,炭素数1〜50の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示し,Xは,Cl又は,Br又は,Iを示し,nは1以上の整数である)
    である請求項2に記載の方法。
  7. 触媒が、活性炭、金属硫酸塩、金属、ルイス酸及び芳香族化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 金属硫酸塩が、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム及び硫酸アルミニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種であり、金属が、銅、白金、亜鉛、パラジウム、スズ、チタン、ジルコニウム、ガリウム、コバルト、ニッケル及び鉄からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、ルイス酸が、ハロゲン化ホウ素、ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化スズ、ハロゲン化チタン、ハロゲン化亜鉛、ハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化ガリウム、ハロゲン化砒素、ハロゲン化鉄、ハロゲン化水銀及びハロゲン化ジルコニウムからなる群より選ばれた少なくとも1種であり、芳香族化合物が、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、ピレン、ナフタセン、ベンズアントラセン及びベンズピレンからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項7に記載の方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の方法によって一般式(III)で表される含フッ素アルキルエチルハロゲン化物を得た後、これを一般式 (IV):
    CH2=CRCOOM (IV)
    (式中、Mはアルカリ金属を示し、RはH又はCH3を示す)
    で表されるカルボン酸塩と反応させることを特徴とする、一般式(V):
    f 1−CH2CH2−OCOCR=CH2 (V)
    (式中、Rf 1及びRは前記に同じ)
    で表される含フッ素エステルの製造方法。
  10. 一般式(III):
    f 1−CH2CH2−X (III)
    (式中、Rf 1は、炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のパーフルオロアルキル基又は炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐鎖のポリフルオロアルキル基を示し、XはCl、Br又はIを示す)
    で表される含フッ素アルキルエチルハロゲン化物と、一般式(IV):
    CH2=CRCOOM (IV)
    (式中、Mはアルカリ金属を示し、RはH又はCH3を示す)
    で表されるカルボン酸塩と反応させて、一般式(V):
    f 1−CH2CH2−OCOCR=CH2 (V)
    (式中、Rf 1及びRは前記に同じ)
    で表される含フッ素エステルを製造する方法において、副生する一般式(I):
    f 1−CH=CH2 (I)
    (式中、Rf 1は前記に同じ)
    で表される含フッ素アルケンを、請求項1〜8のいずれかの方法によって、一般式 (III)の含フッ素アルキルエチルハロゲン化物に変換し、一般式(V)の含フッ素エステルの製造工程における原料としてリサイクルすることを特徴とする、一般式(V)で表される含フッ素エステルの製造方法。
JP2004329979A 2004-11-15 2004-11-15 含フッ素アルキルエチルハロゲン化物の製造方法 Expired - Fee Related JP5194332B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004329979A JP5194332B2 (ja) 2004-11-15 2004-11-15 含フッ素アルキルエチルハロゲン化物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004329979A JP5194332B2 (ja) 2004-11-15 2004-11-15 含フッ素アルキルエチルハロゲン化物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006137720A true JP2006137720A (ja) 2006-06-01
JP5194332B2 JP5194332B2 (ja) 2013-05-08

Family

ID=36618768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004329979A Expired - Fee Related JP5194332B2 (ja) 2004-11-15 2004-11-15 含フッ素アルキルエチルハロゲン化物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5194332B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS3918112B1 (ja) * 1963-01-17 1964-08-28
JPS50126621A (ja) * 1974-03-22 1975-10-04
JPS61189236A (ja) * 1985-02-18 1986-08-22 Toyo Soda Mfg Co Ltd ハロゲン化ベンゼン誘導体の製造法
JPH0381235A (ja) * 1989-08-22 1991-04-05 Toray Ind Inc P―ハロゲン化モノ置換ベンゼン誘導体の製造法
JPH09110736A (ja) * 1995-10-11 1997-04-28 Nippon Light Metal Co Ltd 核塩素化ベンゼン誘導体の製造方法及びポリマー担持ルイス酸触媒
JP2000038357A (ja) * 1998-07-22 2000-02-08 Tosoh Corp パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体の製造方法
JP2003183190A (ja) * 2001-12-19 2003-07-03 Daikin Ind Ltd 含フッ素アルキルアイオダイドの製造方法
JP2004083550A (ja) * 2002-07-03 2004-03-18 Daikin Ind Ltd 含フッ素アルキルハロゲン化物の製造方法
JP2004256406A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Daikin Ind Ltd 含フッ素アルキルエチルハロゲン化物及び含フッ素アルカンの製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS3918112B1 (ja) * 1963-01-17 1964-08-28
JPS50126621A (ja) * 1974-03-22 1975-10-04
JPS61189236A (ja) * 1985-02-18 1986-08-22 Toyo Soda Mfg Co Ltd ハロゲン化ベンゼン誘導体の製造法
JPH0381235A (ja) * 1989-08-22 1991-04-05 Toray Ind Inc P―ハロゲン化モノ置換ベンゼン誘導体の製造法
JPH09110736A (ja) * 1995-10-11 1997-04-28 Nippon Light Metal Co Ltd 核塩素化ベンゼン誘導体の製造方法及びポリマー担持ルイス酸触媒
JP2000038357A (ja) * 1998-07-22 2000-02-08 Tosoh Corp パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体の製造方法
JP2003183190A (ja) * 2001-12-19 2003-07-03 Daikin Ind Ltd 含フッ素アルキルアイオダイドの製造方法
JP2004083550A (ja) * 2002-07-03 2004-03-18 Daikin Ind Ltd 含フッ素アルキルハロゲン化物の製造方法
JP2004256406A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Daikin Ind Ltd 含フッ素アルキルエチルハロゲン化物及び含フッ素アルカンの製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6010075266; 'ARYL HALIDES' Advanced Organic Chemistry , 19650520, 774 *

Also Published As

Publication number Publication date
JP5194332B2 (ja) 2013-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4896965B2 (ja) 1,2,3,4−テトラクロロヘキサフルオロブタンの製造方法
US8415516B2 (en) Production process and purification process for 1,2,3,4-tetrachlorohexafluorobutane
JPH01186829A (ja) ベンセン環が塩素化されたトリシクロ8.2.2.2.ヘキサデカ4,6,10,12,13,15ヘキサエンの製造方法
JP4520712B2 (ja) フルオロハロゲンエーテル類の製造法
JP4106520B2 (ja) 含フッ素アルキルアイオダイドの製造方法
CA2189945A1 (en) Process for preparing fluorinated aromatics
JP5194332B2 (ja) 含フッ素アルキルエチルハロゲン化物の製造方法
KR20080066746A (ko) 비페닐 유도체의 제조 방법
JP4257493B2 (ja) 含フッ素アルキルハロゲン化物の製造方法
CN112194559B (zh) 一种手性及非手性2,2’-二卤代联芳基化合物的合成方法
JP2011140474A (ja) ジフルオロシクロプロパン化合物の製造方法
He et al. The photochemical synthesis of α, α, α-bromodifluorotoluene and α, α, α-chlorodifluorotoluene
JP2009235061A (ja) ジアルコールの製造方法、アリルハライド化合物の製造方法及びアリルクロライド化合物
JP2007145811A (ja) ビフェニル誘導体の製造方法
JP2014208604A (ja) 芳香族アシル化合物の製造方法
JP6014486B2 (ja) ビス(アセチルアセトナト)オキソバナジウム(iv)を用いたファルネサールの製造方法
JP7385141B2 (ja) 精製された含フッ素エーテル化合物を含む組成物の製造方法
JP6002572B2 (ja) ビス(アセチルアセトナト)ジオキソモリブデン(vi)を用いたファルネサールの製造方法
JP2005132826A (ja) 含フッ素エーテル化合物の製造方法
JP4093842B2 (ja) ハロゲン化アダマンタン類の製造方法
JP5205875B2 (ja) 2−(4−ビニルアリールスルファニル)テトラヒドロピラン化合物の製造方法、及びその芳香族炭化水素溶液
JP2006008636A (ja) 含フッ素アクリル酸エステルの製造方法
JP2012031129A (ja) 第1級アルキルハライドの製造方法
JP2008174519A (ja) テトラヒドロピランを溶媒とする対称ビフェニル化合物の製造方法
JPH0489445A (ja) α―クロロケトン類の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5194332

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees