JP2006137094A - ガスバリア性積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】高温、高湿下での高いガスバリア性と、水付けラミ強度が高いフィルムを提供する。
【解決手段】フィルムは、高分子樹脂組成物からなる基材上に、メチロール基の一部あるいは全てがアルキルエーテル化されているメチロールメラミン、ポリビニルアルコール系重合体からなりメチロールメラミン/ポリビニルアルコール系重合体の重量比が50/50〜90/10であり、水の接触角が35度以上である被覆層が積層され、かつ該被覆層の上に赤外吸収スペクトルの3600cm-1と3800cm-1に存在する2つのピーク強度が800〜900cm-1に存在するピーク強度の1/10以下である無機酸化物層を蒸着したことを特徴とするガスバリア性積層フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、食品、医薬品等の包装分野や、太陽電池、有機ELなど高い水蒸気バリア性を要求される電子部品などに用いられるガスバリア性積層フィルムに関する。
食品、医薬品等に用いられる包装材料は、蛋白質、油脂の酸化抑制、味、鮮度の保持、医薬品の効能維持のために、酸素、水蒸気などのガスを遮断する性質、すなわちガスバリア性を備えることが求められている。
また、太陽電池や、有機ELなどの電子デバイスや、電子部品などで使用される、バリア性材料は、食品包材以上に高いバリア性を必要とする。
そのため、従来からポリビニルアルコール(以下、PVAとする)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、或いはポリ塩化ビニリデン樹脂(以下、PVDCとする)など一般にガスバリア性が比較的高いと言われる高分子樹脂組成物を積層したフィルムが包装材料として使用されてきた。また、適当な高分子樹脂組成物(単独では、高いガスバリア性を有していない樹脂であっても)のフィルムにAlなどの金属を蒸着したものやアルミナ、シリカなどの無機酸化物を蒸着したものも包装材料として一般的に使用され始めている。
ところが、上述のPVA、EVOH系の高分子樹脂組成物を用いてなるガスバリア性積層フィルムは、温度依存性及び湿度依存性が大きいため、高温又は高湿下においてガスバリア性の低下が見られる。すなわち、煮沸処理やレトルト処理を行うとガスバリア性が著しく低下してしまう。またPVDC系の高分子樹脂組成物を用いてなるガスバリア性積層フィルムは、ガスバリア性の湿度依存性は小さいが、酸素バリア性で10ml/m2・day・Mpa以下とする様な高度のガスバリア性を実現することは、困難である。また被膜中に塩素を多量に含むため、焼却処理やリサイクリングなど廃棄物処理の面で問題がある。
かかる問題を解決する為、プラスチックフィルム上に酸化アルミニウム薄膜を設け、高いガスバリア性のフィルム(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
特開2001−6442号公報
しかし、酸素に対しては高いバリア性を有するものの、水蒸気に対しては、それほどバリア性は高くなく、内容物によっては、十分な水蒸気バリア性を持たないという欠点がある。蒸着で作成される無機酸化物薄膜は、薄膜の結合末端が、−OH基で終端されることが良くしられている。バリア膜として、親水性が高くなると、薄膜表面に水分子が吸着しやすくなり、界面の水蒸気濃度が上昇すると考えられる。その結果、無極性の酸素や、窒素ガスのバリア性を発揮しても、水蒸気バリア性が十分に発揮できない場合がある。
また、薄膜の親水性を低下させる目的で、酸化・窒化アルミニウム、珪素を用いた例(例えば、特許文献2参照。)も報告されている。
特開2002−361778号公報
しかし、酸素に対する高いバリア性は記載されている物の、水蒸気バリア性に対する記載が無い。また、これらの無機蒸着フィルムは、基材との密着性が低いことや、基材フィルムと比較し、可撓性に劣ることから、印刷や、ラミネート、製袋時に無機薄膜にクラックが生じバリア性が著しく低下するなどの問題を有していた。
一方、バリア性の改善の為、基材フィルム上にコート層を設けたものも、提案されている。しかしながら、基材フィルム製造中に、コート層を積層する場合、基材フィルムの物性を中心に考える場合が多く、コート層への熱履歴に関しては、あまり考慮されない場合が多かった。コート層が厚い場合や、コート層が熱により反応が促進されるものに関しては、コート層への熱履歴が非常に重要になってくることが多く、十分な性能が発揮できない場合があった。
本発明は、基材フィルム製造中に、コーティング層を製造する方法において、基材フィルムとコート層の熱履歴を適正化した高分子被覆層を設け、コーティング層の水接触角を制御することにより、無機薄膜中の水酸基を減少させ、水蒸気バリア性が非常に高く、かつ水付けラミ強度が高いバリアフィルムを作成することである。
本願発明の積層フィルムは、高分子樹脂組成物からなる基材上に、メチロール基の一部あるいは全てがアルキルエーテル化されているメチロールメラミン、ポリビニルアルコール系重合体からなりメチロールメラミン/ポリビニルアルコール系重合体の重量比が25/75〜90/10である高分子被覆層が積層され、かつ該被覆層の上に無機酸化物層を設けたことを特徴とするフィルムである。
高分子被覆層は、水に対する親水性を低くし、さらにその上に無機酸化物を蒸着することで、無機酸化物薄膜中の水酸基を減少させることが出来る。
本発明により、バリア性、特に水蒸気バリア性が非常に優れるガスバリア性積層フィルムを提供できる。
以下、本発明のガスバリア性積層フィルム及びその製造方法の実施の形態を説明する。
[基材層]
本発明で用いる基材層は、例えば、有機高分子を溶融押し出しして、必要に応じ、長手方向及び/又は幅方向に延伸、冷却、熱固定を施したフィルムであり、有機高分子としては、ナイロン4・6、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン12などで代表されるポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどで代表される、ポリエステルなどを挙げることができる。
本発明における基材層は、機械強度、透明性等、所望の目的に応じて任意の膜厚のものを使用することができる。特に限定されないが、通常は5〜250μmであることが推奨され、包装材料として用いる場合は10〜60μmであることが望ましい。
また本発明における基材層は、積層型フィルムであってもよい。積層型フィルムとする場合の積層体の種類、積層数、積層方法等は特に限定されず、目的に応じて公知の方法から任意に選択することができる。
[被覆層]
この様な基材層の少なくとも一方の面に、特定の被覆層が積層される。被覆層としては、メチロール基の一部または全てがアルキルエーテル化されているメチロールメラミン、ポリビニルアルコール系重合体を必須成分とする。
本発明に使用するメチロール基の一部あるいは全てがアルキルエーテル化されているメチロールメラミンはトリアジン環に結合している3個のアミノ基の水素原子の少なくとも一部がメチロール基で置換されており、該メチロール基の数は一般に3〜6個であり、該メチロール基の一部または全部がアルキルエーテル化されているものである。アルキルエーテル化メチロールメラミンのアルキル部分は炭素数1〜6個、好ましくは1〜3個有する直鎖状または分岐鎖である。例えばメチル、エチル、n−またはiso−プロピル、n−、iso−、またはtert−ブチル等である。
具体的に本発明に用いられるメチロールメラミンを例示すれば、ヘキサキスメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル、ヘキサメチロールメラミンテトラメチルエーテル、ペンタメチロールメラミンペンタメチルエーテル、ペンタメチロールメラミンテトラメチルエーテル、ペンタメチロールメラミントリメチルエーテル、テトラメチロールメラミンテトラメチルエーテル、テトラメチロールメラミントリメチルエーテル、トリメチロールメラミントリメチルエーテル、トリメチロールメラミンジメチルエーテル等が挙げられるが、ポリビニルアルコール系重合体との相溶性の点から、トリメチロールメラミントリメチルエーテル、トリメチロールメラミンジメチルエーテルが好ましく用いられる。なお該メチロールメラミンは2量体などの縮合体を一部含んでも良い。
一方、本発明に使用するポリビニルアルコール系重合体は、ビニルアルコール単位を主要構成成分とするものであれば、特に限定されることはないが、ポリビニルアルコール系重合体の重合度、鹸化度は、目的とするガスバリア性及びコーティング水溶液の粘度などから定められる。
重合度については、水溶液粘度が高いことやゲル化しやすいことから、コーティングが困難となり、コーティングの作業性から2600以下が好ましい。鹸化度については、90%未満では高湿下での十分な酸素ガスバリア性が得られず、99.7%を超えると水溶液の調整が困難で、ゲル化しやすく、工業生産には向かない。従って、鹸化度は90〜99.7%が好ましく、さらに好ましくは93〜99%である。また、エチレンを共重合したポリビニルアルコール系重合体、シラノール変性したポリビニルアルコール系重合体など、各種共重合または変性したポリビニルアルコール系重合体も使用できる。
本発明においては、メチロールメラミン/ポリビニルアルコール系重合体の重量比は、ガスバリア性の点から、50/50〜90/10の範囲であることが必要である。
特にメチロールメラミン、ポリビニルアルコール系重合体を必須成分とした被覆層の上に無機薄膜層を積層したときに、この重量比は重要となる。メチロールメラミン/ポリビニルアルコール系重合体の重量比が50/50未満あるいは90/10を超えると、目的の酸素バリア性、水蒸気バリア性が十分に発現しなくなってしまう。本発明におけるメチロールメラミン/ポリビニルアルコール系重合体の重量比は、更に好ましくは60/40〜80/20である。
本発明に用いられるメチロール基の一部あるいは全てがアルキルエーテル化されているメチロールメラミン、ポリビニルアルコール系重合体を必須成分とした被覆層は、通常溶媒を用いてコーティングすることで形成される。コーティング液の溶媒としては、実質上、水100%または水/低級アルコール混合溶媒を用いることである。水/低級アルコールの重量比は通常98/2〜40/60である。
低級アルコールとは炭素数1〜3の直鎖または分岐鎖の脂肪族基を有するアルコール性化合物であり、具体例で示せばメタノール、エタノール、エチレングリコール、n−またはiso−プロピルアルコールが挙げられる。特にiso−プロピルアルコールが好ましい。本発明のコーティング液の全固形分濃度は2〜35%、通常5〜30%が好ましい。
さらに、コーティング液中には、接触角を高める目的と、IRのピークを減少させるために、硬化反応を促進する触媒が含まれる必要がある。触媒としては、ベンゼンスルホン酸、そのアミン塩及びそのアンモニウム塩、ナフタレンスルホン酸誘導体、そのアミン塩及びそのアンモニウム塩、りん酸、そのアミン塩及びそのアンモニウム塩などの酸性触媒が挙げられる。
具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸及びそのアミン塩、アンモニウム塩、ジノニルナフタレンスルホン酸及びそのアミン塩、アンモニウム塩、p−トルエンスルホン酸及びそのアミン塩、アンモニウム塩、りん酸、りん酸二水素アンモニウム、りん酸一水素アンモニウム、キャタリスト500(三井サイアナミド製)キャタリスト600(同)、キャタリスト4040(同)等の酸性触媒を挙げることができる。また、塩化マグネシウムなどの中性触媒も使用することができる。さらに好ましくは、反応性の点から、触媒は酸性触媒であることが好ましい。
更に必要であれば、本被覆層中に、静電防止剤や滑り剤、アンチブロッキング剤などの公知の無機、有機の各種添加剤を加えることは本発明の目的を阻害しない限り任意である。
この様に、メチロール基の一部あるいは全てがアルキルエーテル化されているメチロールメラミン、ポリビニルアルコール系重合体を必須成分とした被覆層が基材上に形成される。被覆層を基材上に形成する方法としては、通常前述した様に水系溶液を基材にコーティングする方法が採られる。コーティングの方法は限定するものではないが、使用するコーティング液の塗布量と粘度により、最適な方法を選択すればよい。リバースロールコーティング法、ロールナイフコーティング法、ダイコーティング法などを採用すればよい。
[被覆方法]
被覆層の厚みは、ガスバリア性、水付け剥離度の点から、乾燥、延伸後の厚みで、0.05〜0.5μmの間が好ましい。さらに好ましくは、0.1〜0.3μmである。厚みが、0.05μm以下の場合、ゲルボなど外力を加えた後のバリア性が大きく低下したり、水付けラミ強度が十分得られない等の問題が生じる。また、0.5μmよりも厚くなると、後に述べる様に、基材フィルムとコーティング層の熱履歴を最適化することが難しくなり、フィルムが黄変したり、コーティング層の熱履歴が不十分で、十分な水接触角が得られなくなる。
本コーティング層は、十分な熱履歴を必要とするため、基材フィルム製造中に塗布されることが望ましい。逐次二軸延伸で製造される場合、1段目の延伸、通常経延伸が終了し、横延伸に入る直前でコーティングを施すことが望ましい。また、横延伸の条件において、ヒートセットでの温度、および、ヒートセットの時間は、フィルムの、黄変および、コーティング層の水接触角という観点で、非常に重要になる。基材フィルムが、PETの場合には、基材フィルムと、コーティング層の熱履歴を最適化するためにヒートセットの温度は、220〜240℃の範囲で、かつ前記ヒートセット温度にさらされる時間が、5〜10秒の間が望ましい。ヒートセット温度が低い場合には、時間を長くし、ヒートセット温度が高い場合には、時間を短くする必要がある。240℃で、10秒間の熱履歴を与えると、基材フィルムが破断したり、基材フィルムが黄変するなどの問題を生じる。また、220℃で5秒の場合では、コーティング層の熱履歴が不十分で、十分な水接触角や、水付けラミ強度が十分えられない等の問題がある。また、他の基材フィルムに関しては、基材フィルムとコーティング層の熱履歴が適正になる様に、温度、時間を変更し、水接触角を確認する必要がある。
[無機薄膜層]
このようなコーティング層を被覆したものに、さらにその上に無機薄膜層を積層することが必要である。無機薄膜層は、アルミナとシリカの混合物が用いられる。アルミナとシリカの混合比は、金属分の重量比で、Alが、20〜70%の範囲が好ましい。アルミ濃度が、20%以下であると、十分な水蒸気バリア性を得ることが出来ず、70%以上であると、薄膜が硬くなり、印刷はラミネートといった二次加工において、バリア膜が破壊され、バリア性が低下する問題が懸念される。
[ヒートシール性樹脂層]
本発明のガスバリア性積層フィルムは、通常包装材料として使用するため、無機薄膜層上にシーラントと呼ばれるヒートシール性樹脂層が形成される。ヒートシール性樹脂層の形成は、通常押出しラミネート法あるいはドライラミネート法によりなされる。ヒートシール性樹脂層を形成する熱可塑性重合体としては、シーラント接着性が十分に発現できるものであればよく、HDPE、LDPE、LLDPEなどのポリエチレン樹脂類、PP樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィンランダム共重合体、アイオノマー樹脂などを使用できる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。なお、各実施例で得られたフィルム特性は以下の方法により測定、評価した。
1)酸素バリアの測定
作成したフィルムの酸素透過度につき、23℃、85%R.H.の条件で、酸素透過率測定装置(モダンコントロールズ社製OX−TRAN100)を用いて測定した。
2)水蒸気バリアの測定
作成したフィルムの水蒸気透過度につき、40℃、90%R.H.の条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機(PARMATRAN−W)を用いて測定した。
3)IRピークの測定
IRのピークは、島津製作所社製、FTIR−8400を用いて行った。評価前のサンプルは、80度の乾燥機中で乾燥させた後、ATR方を用いて400〜4000cm-1までの範囲で測定した。 まず、蒸着前のフィルムのスペクトルを測定し、蒸着後のスペクトルから引くことで、薄膜のIRスペクトルとした。赤外分光スペクトルの3600cm-1〜3800cm-1に存在する2つのピーク高さの平均と、800〜900cm-1に存在するピークを測定し、ピーク高さを比較した。
4)水接触角
協和界面科学社製、接触角計CA−X型を用いて接触角を測定した。水を、マイクロシリンジにて、1.8μl滴下し、1分後の値を測定値とした。
5)水付けラミ強度
フィルムの蒸着面にポリウレタン系接着剤(東洋モートン株式会社製,TM−590/CAT−56)を約3μm塗布し、80℃で熱処理した後、低密度ポリエチレンフィルム(東洋紡績製 L6102 厚み40μm)を80℃に加熱した金属ロール上で490kPaのニップ圧力でドライラミネートし、ラミネートフィルムを作成した。その後、40℃で、72時間エージングを行った後、ポリエチレンフィルムと、積層フィルムを剥離し、剥離面に、水を滴下しながら測定した。測定は、島津製作所社製のAUTOGRAPH AG−1sを用いて測定した、チャック間距離40mm、サンプル巾15mm、チャックの移動速度を200mm/minで測定した
(実施例1)
[塗布液の調製]
水920gを攪拌しながら、無変性、鹸化度98.5mol%のポリビニルアルコール樹脂80gを徐々に投入した。90℃まで加熱、完全にポリビニルアルコール樹脂を溶解し、ポリビニルアルコール樹脂の8%水溶液を調製した。次にこのポリビニルアルコール樹脂水溶液 1000g、メチル化メラミンM−30W(住友化学製104g、水756g、イソプロピルアルコール140g、ドデシルベンゼンスルホン酸1.6g(ポリビニルアルコール系樹脂とメチル化メラミンの固形分に対して1%)を混合し、固形分濃度 8%の塗布液を調製した。
[フィルムへのコーティング評価]
極限粘度0.62(30℃、フェノール/テトラクロロエタン=60/40)のPETを予備結晶化後,本乾燥し,Tダイを有する押出し機を用いて280℃で押出し,表面温度40℃のドラム上で急冷固化して無定形シートを得た。次に得られたシートを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に100℃で4.0倍延伸を行った。そして、得られた一軸延伸フィルムの片面に,上記塗布液をファウンテンバーコート法により延伸前の樹脂固形分厚みが0.2μmとなる様に塗布した。乾燥しつつテンターに導き、100℃で予熱、120℃で4.0倍横方向に延伸し、6%の横方向の弛緩を行いながら230℃で熱処理を行い,厚さ12μmのニ軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
[蒸着]
次にこの塗布面へ蒸着するために、蒸着源として、3mm〜5mm程度の粒子状SiO2(純度99.9%)とAl23(純度99.9%)を用いて、電子ビーム蒸着法で、得られた塗布フィルム上に酸化アルミニウムと二酸化ケイ素の混合ガスバリア層の形成を行った。真空層内には、巻き出し部、コーティング部、巻取り部が入っており、連続でフィルムに蒸着が可能である。蒸着時の圧力を1.0×10-4Torrになるように調整した。SiO2とAl23は、混合せずに2つに区切って入れた。加熱源として、電子銃(以下EB銃)を用い、2種類の原料をそれぞれ時分割で加熱した。その時のEB銃のエミッション電流を1.2Aとし、SiO2とAl23の加熱比を1:2で加熱した。フィルムの送り速度は、130m/minとし、150Å(オングストローム)厚の膜を作った。また、蒸着時のフィルムを冷却する為のロールの温度を−10℃に調整した。
[評価]
このフィルムにつき、基材表面の水接触角、IR強度、フィルム強度、85%RH酸素透過度、水蒸気透過度およびゲルボ処理後の85%RH酸素透過度を測定した。結果を表1に示す。
(実施例2〜6、比較例2〜8)
コート量、ヒートセットでの熱処理温度、熱処理時間を表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様の手順でサンプル作製、評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例1)
コーティングしない以外は、実施例1と同様の手順でサンプル作製、評価を行なった。結果を表1に示す。
Figure 2006137094
本発明により、酸素バリア性、水蒸気バリア性、可撓性、耐湿性、耐熱性が非常に優れ、かつ焼却排ガス中にダイオキシン、塩化水素ガスを含まず、近年問題とされている環境保全に対して有効である各種包装用フィルムを提供できる。

Claims (3)

  1. 高分子樹脂組成物からなる基材上に、メチロール基の一部あるいは全てがアルキルエーテル化されているメチロールメラミン、ポリビニルアルコール系重合体からなりメチロールメラミン/ポリビニルアルコール系重合体の重量比が50/50〜90/10である高分子被覆層が積層され、かつ該被覆層の水の接触角が、35度以上あり、さらにその上に蒸着された無機蒸着層の赤外分光スペクトルの3600cm-1と3800cm-1に存在する2つのピーク強度が800〜900cm−1に存在するピーク強度の1/10以下、かつ水付け時のラミ強度が5N/m以上であることを特徴とするガスバリア性積層フィルム。
  2. 請求項1記載の積層フィルムであって、無機薄膜層が、アルミナ、シリカの混合物であることを特徴とするガスバリア性積層フィルム。
  3. 請求項1,2に記載の積層フィルムで、無機薄膜層の金属アルミと金属シリコンの重量比が20:80〜70:30の間であることを特徴とするガスバリア性積層フィルム。
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