JP2006132553A - 前後進切替装置の潤滑構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリアが停止していてもピニオンギヤに潤滑油を強制的に供給することができ、かつ軸方向寸法を短縮できる前後進切替装置の潤滑構造を提供する。
【解決手段】キャリア44の内径部を入力軸3の軸端部でブッシュ47を介して回転自在に支持し、キャリア44の内径部を入力軸3の軸端部より軸方向に延長し、この延長部に拡径部44bを形成し、拡径部を閉栓部材39で閉じることにより油溜まり部36を形成する。油溜まり部36に入力軸3の軸心潤滑穴3bから供給された潤滑油を溜める。キャリアの拡径部に潤滑油の流入口44cを形成し、油溜まり部から流入口に入った潤滑油を、キャリアの内部に形成された径方向の連通穴44dを介してピニオンギヤ43に強制的に供給する。
【選択図】 図5

Description

本発明は前後進切替装置の潤滑構造、特にキャリアに支持されたピニオンギヤを潤滑するための構造に関するものである。
特許文献1には、シングルピニオン式の遊星歯車機構を備え、遊星歯車機構の入力回転要素であるサンギヤを入力軸に連結し、出力回転要素であるリングギヤを駆動プーリの固定シーブに連結した無段変速機の前後進切替装置が開示されている。この前後進切替装置は、さらにキャリアを変速機ケースに対して係止する逆転ブレーキと、キャリアと入力軸とを連結する直結クラッチとを備えている。
図8は特許文献1に記載された前後進切替装置の構造を示す。
前後進切替装置を構成する遊星歯車機構100のサンギヤ101は入力軸102に結合され、サンギヤ101とかみ合うピニオンギヤ103はピニオン軸104を介してキャリア105によって支持されている。キャリア105の前側にはピニオン軸104を介してキャリアプレート106が固定され、その内径部が入力軸102に回転自在に支持されている。キャリアプレート106と変速機ケース112との間には逆転ブレーキ107が設けられ、キャリアプレート106と入力軸102との間には直結クラッチ108が設けられている。ピニオンギヤ103とかみ合うリングギヤ114の内径部114aは駆動プーリの固定シーブ115の背面に突設されたボス部115aの内側にスプライン嵌合している。ボス部115aの外周面はベアリング116を介して変速機ケース112によって支持されている。
上記前後進切替装置の場合、ピニオンギヤ103を潤滑するため、入力軸102に軸心穴117が設けられ、この軸心穴117から潤滑油を入力軸102の複数の径方向オリフィス穴118を介して入力軸102の外周面へ流出させ、さらに遠心力を利用して半径方向外側へ流し、ピニオンギヤ103を潤滑するようになっている。
ところが、上記前後進切替装置では、前進レンジにおいて逆転ブレーキ107が締結されるので、キャリア105,106が静止してしまう。そのため、遠心力を利用して潤滑油をピニオンギヤ103へ供給できず、ピニオンギヤ103への潤滑油の絶対量が不足してしまう。
一方、通常の自動変速機の場合、遊星歯車機構のピニオンギヤを潤滑するために、入力軸の軸心穴より供給された潤滑油をキャリアを支持するブッシュの貫通穴を通じてブッシュの周溝に導き、さらにキャリアの径方向穴を通じて各ピニオンギヤへ強制潤滑するものが知られている(例えば特許文献2参照)。
この場合には、たとえキャリアが停止していても、潤滑油をピニオンギヤへ供給することが可能である。しかし、ブッシュの中央部に半径方向に貫通する貫通穴を設けるとともに、ブッシュの外周面に十分な油量を確保するための全周溝を必要とするので、ブッシュの軸方向寸法が長くなる。その結果、ブッシュの外周面を保持するキャリアの内径部の軸長も長くなり、軸方向寸法の増大を招く問題があった。
特開2002−327828号公報 特開平6−207650号公報
そこで、本発明の目的は、キャリアが停止していてもピニオンギヤに潤滑油を強制的に供給することができ、かつ軸方向寸法を短縮できる前後進切替装置の潤滑構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、遊星歯車機構と逆転ブレーキと直結クラッチとを備え、上記遊星歯車機構のサンギヤが入力軸に結合され、リングギヤの一方が出力部材に結合され、上記逆転ブレーキは上記キャリアと静止部材との間に設けられ、上記直結クラッチは上記キャリアとサンギヤまたは入力軸との間に設けられ、上記逆転ブレーキと直結クラッチとを選択的に締結させることにより前後進切替えを行う前後進切替装置において、上記キャリアの内径部は上記入力軸の軸端部にブッシュを介して回転自在に支持されており、上記入力軸の軸心に上記軸端部で開放される潤滑穴が形成され、上記キャリアの内径部が上記入力軸の軸端部より軸方向に延長されるとともに、この延長部に拡径部が形成され、上記拡径部を閉栓部材で閉じることにより、上記拡径部と閉栓部材との間に油溜まり部が形成され、上記キャリアの拡径部に潤滑油の流入口が形成され、上記油溜まり部から流入口に入った潤滑油をキャリアに支持されたピニオンギヤに供給するための連通穴がキャリアの内部に径方向に形成されていることを特徴とする前後進切替装置の潤滑構造を提供する。
本発明では、入力軸の軸心潤滑穴を介して供給された潤滑油は、その開放端である油溜まり部に溜められ、この油溜まり部から流入口およびキャリアの内部に設けられた径方向の連通穴を通ってピニオンギヤへ供給される。上記油溜まり部は、キャリアの内径部に形成した拡径部と閉栓部材とによって形成される閉鎖空間であるため、潤滑圧によって油溜まり部の油はピニオンギヤへ強制的に送られる。そのため、前進レンジのようにキャリアが静止している間も、十分な量の潤滑油をピニオンギヤに供給でき、ピニオンギヤおよびピニオンギヤを回転自在に支持しているベアリングなどの焼き付きを防止できる。
また、ブッシュの貫通穴を介して潤滑油を供給するのではなく、キャリアの拡径部に設けられた流入口を経由して潤滑油を供給するので、ブッシュに貫通穴や周溝などを形成する必要がない。そのため、ブッシュの軸受性が向上するとともに、ブッシュの軸寸法を短縮できる。その結果、キャリアの内径部の軸方向寸法も短縮でき、全体として軸方向寸法を短縮できる。
請求項2のように、流入口は、ブッシュの外周面に接するキャリアの内周面に設けられた溝とするのがよい。
流入口として、例えばキャリアの拡径部から径方向の連通穴に向かってキリ穴を設けてもよいが、加工コストがかかる。これに対し、キャリアの内周面に溝を設ける場合には、加工が容易で、低コストで形成できる。
なお、キャリアの内周面に溝を設けると、ブッシュの外周面との間で摩耗が発生する可能性があるが、軸方向に延びる溝を周方向に分散して形成した場合には、摩耗の発生を抑制できる。
以上のように、本発明によれば、入力軸の軸心潤滑穴を介して供給された潤滑油を、その開放端である油溜まり部に溜め、この油溜まり部からキャリアに設けられた流入口および連通穴を介してピニオンギヤへ強制的に供給するようにしたので、前進レンジのようにキャリアが静止している間も、十分な量の潤滑油をピニオンギヤに供給でき、ピニオンギヤやベアリングなどの焼き付きを防止できる。
また、ブッシュに貫通穴や周溝などを形成する必要がなく、軸受性が向上するとともに、ブッシュの軸寸法を短縮できる。その結果、キャリアの内径部の軸方向寸法も短縮でき、前後進切替装置の軸方向寸法を短縮できる。
以下に、本発明の実施の形態を、実施例を参照して説明する。
図1〜図3は本発明にかかる前後進切替装置を用いた無段変速機の一例を示す。
この実施例の無段変速機はFF横置き式の自動車用変速機であり、大略、エンジン出力軸1によりトルクコンバータ2を介して駆動される入力軸3、入力軸3の回転を正逆切り替えて駆動軸10に伝達する前後進切替装置4、駆動プーリ11と従動プーリ21と両プーリ間に巻き掛けられたVベルト15とからなる無段変速装置A、従動軸20の動力を出力軸32に伝達するデファレンシャル装置30などで構成されている。入力軸3と駆動軸10とは同一軸線上に配置され、従動軸20とデファレンシャル装置30の出力軸32とが入力軸3に対して平行でかつ非同軸に配置されている。したがって、この無段変速機は全体として3軸構成とされている。
この実施例で用いられるVベルト15は、一対の無端状張力帯と、これら張力帯に支持された多数のブロックとで構成された公知の金属ベルトである。
無段変速機を構成する各部品は変速機ケース5の中に収容されている。トルクコンバータ2と前後進切替装置4との間には、オイルポンプ6が配置されている。このオイルポンプは、図3に示すように、変速機ケース5に固定されたオイルポンプボデー7と、オイルポンプボデー7に対して固定されたオイルポンプカバー8と、オイルポンプボデー7とオイルポンプカバー8との間に収容されたポンプギヤ9とで構成されている。ポンプギヤ9はトルクコンバータ2のポンプインペラ2aにより駆動される。なお、トルクコンバータ2のタービンランナ2bは入力軸3に連結されている。
前後進切替装置4は、図3に示すように、遊星歯車機構40と前進用ブレーキ50と後進用クラッチ51とで構成され、遊星歯車機構40のサンギヤ41が入力部材である入力軸3に連結され、リングギヤ42が出力部材である駆動プーリ11の固定シーブ11aに連結されている。遊星歯車機構40はシングルピニオン方式であり、前進用ブレーキ50はピニオンギヤ43をピニオン軸45を介して支持するキャリア44と変速機ケース5との間に設けられ、後進用クラッチ51はキャリア44とサンギヤ41との間に設けられている。後進用クラッチ51を解放して前進用ブレーキ50を締結すると、入力軸3の回転が逆転され、かつ減速されて駆動軸10へ伝えられる。逆に、前進用ブレーキ50を解放して後進用クラッチ51を締結すると、遊星歯車機構40のキャリア44とサンギヤ41とが一体に回転するので、入力軸3と駆動軸10とが直結される。
前後進切替装置4の構造について具体的に説明する。キャリア44には、前進用ブレーキ50のハブと後進用クラッチ51のドラムとを兼ねる円筒部44aが設けられており、この円筒部44aがエンジン側へ突出している。円筒部44aの外周と変速機ケース5との間には前進用ブレーキ50のブレーキ板(ブレーキディスクとブレーキプレート)50aが配置されている。前進用ブレーキ50のピストン50bは、変速機ケース5に形成された油圧室50cに供給される油圧により作動され、ピストン50bによってブレーキ板50aは締結される。ピストン50bの圧力によって押されたブレーキ板50aの端部を支える反力部材として、静止部材であるオイルポンプカバー8から円筒状のシリンダ部8aが一体に突設されている。
サンギヤ41のエンジン側側部には、後進用クラッチ51のクラッチハブとなる円筒部41aが一体に突設されており、この円筒部41aの外周とキャリア44の円筒部44aの内周との間に後進用クラッチ51のクラッチ板(クラッチディスクとクラッチプレート)51aが配置されている。後進用クラッチ51は後述するように、静止シリンダ型クラッチ装置である。オイルポンプカバー8の前後進切替装置4に面する側面には凹型の油圧室51bが形成され、この油圧室51bに供給される油圧によりピストン51cが作動され、後進用クラッチ51は締結される。ピストン51cは断面コ字形に形成されており、クラッチ板51aと対面するピストン51cの側面には、相対回転を許容するスラストベアリング52が配置されている。そのため、ピストン51cの推力はクラッチ板51aに効果的に伝達され、かつピストン51cが後進用クラッチ51のクラッチ板51aと連れ回りするのが防止される。なお、クラッチ板51aの背後にはキャリア44が配置されているため、ピストン51cの圧力によって押されたクラッチ板51aの端部をキャリア44の端面で支えることができる。
無段変速装置Aの駆動プーリ11は、駆動軸(プーリ軸)10上に一体に形成された固定シーブ11aと、駆動軸10上にローラスプライン部13を介して軸方向移動自在に、かつ一体回転可能に支持された可動シーブ11bと、可動シーブ11bの背後に設けられた油圧サーボ12とを備えている。可動シーブ11bの外周部には、背面側へ延びるピストン部12aが一体に形成され、このピストン部12aの外周部が駆動軸10に固定されたシリンダ12bの内周部に摺接している。可動シーブ11bとシリンダ12bとの間に油圧サーボ12の作動油室12cが形成され、この作動油室12cへの油圧を制御することにより、変速制御が実施される。
従動プーリ21は、従動軸(プーリ軸)20上に一体に形成された固定シーブ21aと、従動軸20上にローラスプライン部23を介して軸方向移動自在に、かつ一体回転可能に支持された可動シーブ21bと、可動シーブ21bの背後に設けられた油圧サーボ22とを備えている。このローラスプライン部23の構造は、駆動プーリ11のローラスプライン部13と同様である。可動シーブ21bの外周部には、背面側へ延びるシリンダ部22aが一体に形成され、このシリンダ部22aの内周部に従動軸20に固定されたピストン22bが摺接している。可動シーブ21bとピストン22bとの間に油圧サーボ22の作動油室22cが形成され、この作動油室22cの油圧を制御することにより、トルク伝達に必要なベルト推力が与えられる。なお、作動油室22cには初期推力を与えるスプリング24が配置されている。
従動軸20の一端部はエンジン側に向かって延び、この一端部に出力ギヤ27aが固定されている。出力ギヤ27aはデファレンシャル装置30のリングギヤ31に噛み合っており、デファレンシャル装置30から左右に延びる出力軸32に動力が伝達され、車輪が駆動される。
ここで、前後進切替装置4の潤滑構造について、図3〜図6を参照しながら説明する。
前後進切替装置4の入力回転要素であるサンギヤ41は入力軸3にスプライン嵌合している。出力回転要素であるリングギヤ42の軸方向後端部は、円板状の支持部材42aによって支持されており、この支持部材42aの内周部に内スプライン42bが形成されている。
駆動プーリ11の固定シーブ11aの背面にはボス部11a1 が突設され、ボス部11a1 の外周面が変速機ケース5にベアリング46を介して支持されている。そのため、固定シーブ11aは高い精度で支持される。ボス部11a1 の前端部には、軸方向前方に延びる円筒状の延長部11a2 が突設され、延長部11a2 の外周面に外スプライン11a3 が形成されている。この外スプライン11a3 にはリングギヤ42の支持部材42aの内スプライン42bがスプライン嵌合している。このように支持精度の高い延長部11a2 上に支持部材42aが支持されているので、リングギヤ42の位置精度も高くなる。なお、固定シーブ11aの背面軸心部には中空部11a5 が形成されている。
前後進切替装置4のサンギヤ41とキャリア44とリングギヤ42の支持部材42aとは軸方向に順に並んで配置されている。支持部材42aの後面は固定シーブ11aのボス部11a1 と延長部11a2 との間の段差面11a4 に当接しており、サンギヤ41の前面は入力軸3に形成されたフランジ部3aに当接している。さらに、支持部材42aとキャリア44との間、およびキャリア44とサンギヤ41との間には、それぞれスラストベアリング48,49が配置されている。そのため、リングギヤ42の支持部材42aとキャリア44とサンギヤ41の3者は、相対回転自在にかつ軸方向にガタなく支持される。その結果、サンギヤ41とピニオンギヤ43との噛み合い、ピニオンギヤ43とリングギヤ42との噛み合いが安定する。
入力軸3の軸心部には潤滑穴3bが形成されており、軸端部3cに開口している。キャリア44の内径部にはブッシュ47が圧入されており、ブッシュ47の内周面は入力軸3の軸端部3cに回転自在に嵌合されている。キャリア44の内径部には、軸端方向に向かって拡径した拡径部44bが形成され、この拡径部44bを閉じる閉栓部材39が嵌着されている。さらに、キャリア44の内径部であって、ブッシュ47の外周面と接触する内周面には、周方向に間隔をあけて複数の流入溝44cが軸方向に形成され、これら流入溝44cはキャリア44の内部に形成された径方向の連通穴44dと連通している。この実施例では、図6に示すように、流入溝44cは120°間隔で3個設けられている。このように流入溝44cは周方向に分散して形成されているので、全周溝を設けた場合に比べてブッシュ47とキャリア44との圧着面が確保され、キャリア44からのブッシュ47の抜け防止効果を発揮することができる。万一、ブッシュ47がキャリア44に対して軸方向に位置ずれしても、閉栓部材39に当たることで、ブッシュ47の抜け落ちを確実に防止できる。なお、キャリア44の拡径部44bは、上記ボス部11a1 の延長部11a2 の内側へ挿入されている。
前進レンジでは前進用ブレーキ50が締結されるため、キャリア44は静止している。そのため、遠心力を利用して潤滑油をピニオンギヤ43に供給することができず、ピニオンギヤ43の摩耗や、ピニオンギヤ43とピニオン軸45との間に配置されたニードルベアリング37の焼き付きといった問題が発生する可能性がある。この実施例では、入力軸3の潤滑穴3bを通って送られた潤滑油は、閉栓部材39によって軸方向への流出が阻止されるため、拡径部44bの内側に油溜まり36が形成される。そのため、油溜まり36の潤滑圧によって潤滑油は流入溝44cを通って連通穴44dへと送り込まれる。連通穴44dの外周端にはピニオン軸45をキャリア44に固定するためのピン38が圧入され、ピニオン軸45の径方向穴45aからの油漏れが防止される。連通穴44dから供給された潤滑油は、ピニオン軸45の軸心潤滑穴45bを通り、ニードルベアリング37、さらにはピニオンギヤ43を潤滑することができる。このように前進レンジ時にキャリア44が静止していても、ニードルベアリング37およびピニオンギヤ43を強制潤滑できるので、それらの摩耗や焼き付きを効果的に防止することができる。
閉栓部材39の軸心部には小穴39aが形成されており、上記油溜まり36に溜められた潤滑油の一部は小穴39aを通り、固定シーブ11aの背面の中空部11a5 へ流れこむようになっている。そして、この潤滑油は遠心力により外径方向に流れ、スラストベアリング48やスプライン11a3 ,42bを潤滑することができる。
図7は本発明の第2実施例を示す。
図5に示す第1実施例では、流入口としてキャリア44の内周面に流入溝44cを形成したが、この実施例では拡径部44bから連通穴44dへ通じるキリ穴44eを設けたものである。
この場合も第1実施例と同様に、ブッシュ47に貫通穴や周溝などの加工を行う必要がないので、軸受性を損なうことがなく、かつ軸方向寸法が短くても、キャリア44を安定して支持できる。
上記実施例では、本発明の前後進切替装置を無段変速機に適用した例を示したが、一般の自動変速機にも適用することもできる。
本発明にかかる前後進切替装置を適用した無段変速機の一例の展開断面図である。 図1に示す無段変速機のスケルトン図である。 図1に示す前後進切替装置の詳細断面図である。 図3に示す前後進切替装置の要部の詳細断面図である。 図4の一部拡大図である。 図5のB−B線断面図である。 本発明の第2実施例の断面図である。 従来の前後進切替装置の一例の断面図である。
符号の説明
3 入力軸
3b 潤滑穴
4 前後進切替装置
11a 固定シーブ(出力部材)
36 油溜まり
37 ニードルベアリング
39 閉栓部材
40 遊星歯車機構
41 サンギヤ
42 リングギヤ
43 ピニオンギヤ
44 キャリア
44b 拡径部
44c 流入溝
44d 連通穴
45 ピニオン軸
47 ブッシュ
50 前進用ブレーキ
51 後進用クラッチ

Claims (2)

  1. 遊星歯車機構と逆転ブレーキと直結クラッチとを備え、
    上記遊星歯車機構のサンギヤが入力軸に結合され、リングギヤが出力部材に結合され、
    上記逆転ブレーキは上記キャリアと静止部材との間に設けられ、上記直結クラッチは上記キャリアとサンギヤまたは入力軸との間に設けられ、
    上記逆転ブレーキと直結クラッチとを選択的に締結させることにより前後進切替えを行う前後進切替装置において、
    上記キャリアの内径部は上記入力軸の軸端部にブッシュを介して回転自在に支持されており、
    上記入力軸の軸心に上記軸端部で開放される潤滑穴が形成され、
    上記キャリアの内径部が上記入力軸の軸端部より軸方向に延長されるとともに、この延長部に拡径部が形成され、
    上記拡径部を閉栓部材で閉じることにより、上記拡径部と閉栓部材との間に油溜まり部が形成され、
    上記キャリアの拡径部に潤滑油の流入口が形成され、
    上記油溜まり部から流入口に入った潤滑油をキャリアに支持されたピニオンギヤに供給するための連通穴がキャリアの内部に径方向に形成されていることを特徴とする前後進切替装置の潤滑構造。
  2. 上記流入口は、上記ブッシュの外周面に接するキャリアの内周面に設けられた溝であることを特徴とする請求項1に記載の前後進切替装置の潤滑構造。
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