JPH0821520A - 高速回転部の軸連結装置 - Google Patents

高速回転部の軸連結装置

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JPH0821520A
JPH0821520A JP15328494A JP15328494A JPH0821520A JP H0821520 A JPH0821520 A JP H0821520A JP 15328494 A JP15328494 A JP 15328494A JP 15328494 A JP15328494 A JP 15328494A JP H0821520 A JPH0821520 A JP H0821520A
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transmission shaft
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shaft
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Abstract

(57)【要約】 【目的】軸方向寸法が小さく、スプライン嵌合部及び軸
受部材への潤滑油の供給系を簡素化することができる高
速回転部の軸連結装置を提供する。 【構成】第1の回転装置を収容する第1のケーシング
と、該第1のケーシングによって第1の軸受部材を介し
て回転自在に支持された第1の動力伝達軸と、前記第1
のケーシングに連結され、第2の回転装置を収容する第
2のケーシングと、該第2のケーシングによって第2の
軸受部材を介して回転自在に支持され、前記第1の動力
伝達軸との間にスプライン嵌合部101を形成する第2
の動力伝達軸とを有する。前記第1の回転装置の動力を
第1の動力伝達軸、スプライン嵌合部101及び第2の
動力伝達軸を介して第2の回転装置に伝達することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速回転部の軸連結装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、二つの装置をそれぞれ別々のケー
シングに収容し、各動力伝達軸を同軸上において互いに
スプライン嵌合(かんごう)することがある。この場
合、動力伝達装置の潤滑手段と他の装置の潤滑手段とが
構造上異なったり、各潤滑手段の潤滑油の種類が互いに
異なったり、同じ種類の潤滑油であっても各ケーシング
内に収容される潤滑油のレベルが異なったりすることが
ある。
【0003】そこで、潤滑が必要な各部分への潤滑油の
供給を互いに独立させるようにしている。図2は従来の
高速回転部の軸連結装置の概略図である。図において、
9は第1のケーシング、10は該第1のケーシング9と
端面を当接させ、軸方向に連結された第2のケーシング
である。前記第1のケーシング9には第1の収容室9A
が形成され、該第1の収容室9Aには図示しない第1の
回転装置が収容される。また、前記第2のケーシング1
0には第2の収容室10Aが形成され、該第2の収容室
10Aには図示しない第2の回転装置が収容される。
【0004】前記第1のケーシング9は、第1の軸受部
材13を介して第1の動力伝達軸14を回転自在に支持
し、前記第2のケーシング10は、第2の軸受部材15
を介して第2の動力伝達軸16を回転自在に支持する。
そして、前記第1の動力伝達軸14と第2の動力伝達軸
16との互いに対向する端部には図示しないスプライン
溝が形成され、第1の動力伝達軸14と第2の動力伝達
軸16とはスプライン嵌合され、両者間にスプライン嵌
合部17が形成される。したがって、前記第1の回転装
置の動力を第1の動力伝達軸14、スプライン嵌合部1
7及び第2の動力伝達軸16を介して第2の回転装置に
伝達することができる。
【0005】前記第1の動力伝達軸14は円筒状の形状
を有し、端部にはプラグ18が配設され、内部には軸方
向に延在する軸方向油路14aが形成される。また、第
1のケーシング9と第1の動力伝達軸14との間におけ
る前記第1の軸受部材13より第2のケーシング10側
には第1のシール部材19が配設され、前記軸受部材1
3と第1のシール部材19との間に潤滑油室20が形成
される。そして、前記第1の動力伝達軸14には、軸方
向油路14aと潤滑油室20とを連結する径方向油路1
4bが形成され、前記軸方向油路14aに供給された潤
滑油は径方向油路14b及び潤滑油室20を介して第1
の軸受部材13に供給される。
【0006】前記第2の動力伝達軸16は円筒状の形状
を有し、端部には図示しないプラグが配設され、内部に
は軸方向に延在する軸方向油路16aが形成される。ま
た、第1のケーシング9の壁9Bと第2のケーシング1
0の壁10Bとの間に空間21が形成され、前記第2の
動力伝達軸16には、軸方向油路16aと空間21とを
連結する径方向油路16bが形成され、前記軸方向油路
16aに供給された潤滑油は径方向油路16bを介して
第2の軸受部材15及びスプライン嵌合部17に供給さ
れる。
【0007】このように、該スプライン嵌合部17を潤
滑するための潤滑油は、軸方向油路16a及び径方向油
路16bを介して、第1の軸受部材13を潤滑するため
の潤滑油は、軸方向油路14a、径方向油路14b及び
潤滑油室20を介して、それぞれ独立した潤滑手段によ
って供給される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の高速回転部の軸連結装置においては、前記スプライ
ン嵌合部17及び第1の軸受部材13にそれぞれ独立し
た潤滑手段によって潤滑油を供給する場合、軸方向油路
14a、16a間に潤滑油を分離させるためのプラグ1
8を配設する必要があり、該プラグ18に対応させて第
1の軸受部材13及び第1のシール部材19の位置を設
定する必要があり、潤滑油の供給系が複雑になるだけで
なく、構造上の制約によって高速回転部の軸連結装置の
軸方向寸法が大きくなってしまう。
【0009】本発明は、前記従来の高速回転部の軸連結
装置の問題点を解決して、軸方向寸法が小さく、スプラ
イン嵌合部及び軸受部材への潤滑油の供給系を簡素化す
ることができる高速回転部の軸連結装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の高
速回転部の軸連結装置においては、第1の回転装置を収
容する第1のケーシングと、該第1のケーシングによっ
て第1の軸受部材を介して回転自在に支持された第1の
動力伝達軸と、前記第1のケーシングと連結され、第2
の回転装置を収容する第2のケーシングと、該第2のケ
ーシングによって第2の軸受部材を介して回転自在に支
持され、前記第1の動力伝達軸との間にスプライン嵌合
部を形成する第2の動力伝達軸とを有する。
【0011】また、潤滑油を供給するための潤滑油供給
手段と、前記第1のケーシングと第1の動力伝達軸との
間において第1の軸受部材と共に第1の潤滑油室を形成
する第1のシール部材と、前記第1の動力伝達軸と第2
の動力伝達軸との間において前記スプライン嵌合部と共
に第2の潤滑油室を形成する第2のシール部材と、前記
第1の動力伝達軸内に形成され、前記潤滑油供給手段か
ら供給された潤滑油をスプライン嵌合部を介して第2の
潤滑油室に供給するための軸方向油路と、前記第1の動
力伝達軸に形成され、前記第2の潤滑油室の潤滑油を第
1の潤滑油室に供給するための径方向油路とを有する。
【0012】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、前記のように
高速回転部の軸連結装置においては、第1の回転装置を
収容する第1のケーシングと、該第1のケーシングによ
って第1の軸受部材を介して回転自在に支持された第1
の動力伝達軸と、前記第1のケーシングと連結され、第
2の回転装置を収容する第2のケーシングと、該第2の
ケーシングによって第2の軸受部材を介して回転自在に
支持され、前記第1の動力伝達軸との間にスプライン嵌
合部を形成する第2の動力伝達軸とを有する。
【0013】したがって、前記第1の回転装置の動力を
第1の動力伝達軸、スプライン嵌合部及び第2の動力伝
達軸を介して第2の回転装置に伝達することができる。
また、前記第2の回転装置の動力を第2の動力伝達軸、
スプライン嵌合部及び第1の動力伝達軸を介して第1の
回転装置に伝達することもできる。また、潤滑油を供給
するための潤滑油供給手段と、前記第1のケーシングと
第1の動力伝達軸との間において第1の軸受部材と共に
第1の潤滑油室を形成する第1のシール部材と、前記第
1の動力伝達軸と第2の動力伝達軸との間において前記
スプライン嵌合部と共に第2の潤滑油室を形成する第2
のシール部材と、前記第1の動力伝達軸内に形成され、
前記潤滑油供給手段から供給された潤滑油をスプライン
嵌合部を介して第2の潤滑油室に供給するための軸方向
油路と、前記第1の動力伝達軸に形成され、前記第2の
潤滑油室の潤滑油を第1の潤滑油室に供給するための径
方向油路とを有する。
【0014】この場合、潤滑油供給手段から供給された
潤滑油は、軸方向油路からスプライン嵌合部を介して第
2の潤滑油室に供給され、該第2の潤滑油室から径方向
油路を介して第1の潤滑油室に供給される。したがっ
て、一つの潤滑手段によって第1の軸受部材、スプライ
ン嵌合部、第1のシール部材及び第2のシール部材を潤
滑することができる。
【0015】その結果、潤滑油の供給系を簡素化するこ
とができるだけでなく、構造上の制約をなくすことがで
きるので、高速回転部の軸連結装置の軸方向寸法を小さ
くすることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図3は本発明の実施例における
増速機装置の断面図、図4は本発明の実施例における増
速機装置の概略図である。図において、11はエンジン
等の機関47を収容する機関ケース、12は第2の回転
装置としての発電機48を収容する第2のケーシングと
しての発電機ケース、45は第1の回転装置としての増
速機49を収容するとともに前記機関ケース11及び発
電機ケース12に対して軸方向に連結された第1のケー
シングとしての筒状の増速機ケースである。前記機関4
7によって発生させられた回転は、出力軸すなわちクラ
ンク軸51に伝達され、該クランク軸51の回転はフラ
イホイール/ダンパ52を介して前記増速機49の入力
軸54に伝達される。この時、フライホイール/ダンパ
52によって回転の衝撃が吸収される。なお、55は前
記クランク軸51と入力軸54との相対回転を許容する
ためのベアリング、56はフライホイール/ダンパ52
と入力軸54との間に形成されたスプラインである。
【0017】前記増速機ケース45は、増速機ケース本
体60及び増速機ケースカバー61を有し、該増速機ケ
ースカバー61は、ボルト63によって前記増速機ケー
ス本体60の発電機48側の端部に固定され、第1の収
容室としての増速機収容室64が形成される。そのため
に、前記増速機ケース本体60の発電機48側の端部に
は、前記増速機ケースカバー61の外周縁の形状に対応
する形状を有する大径の開口が形成される。
【0018】また、前記増速機ケース本体60の発電機
48側の端部は、ボルト65によって発電機ケース12
に固定され、一方、機関47側の端部は、ボルト68に
よって機関ケース11に固定される。前記増速機ケース
本体60の発電機48側の端面の外周縁部には円筒状段
部66が形成され、該円筒状段部66が前記増速機ケー
スカバー61の外周円筒部67と嵌合させられ、位置決
めされる。この場合、前記増速機ケース本体60の発電
機48側の端面から円筒状段部66までの距離より、前
記増速機ケースカバー61の外周円筒部67の軸方向長
さが長くされ、前記増速機ケースカバー61と円筒状段
部66とを嵌合させたときに、前記増速機ケースカバー
61の外周円筒部67の一部が増速機ケース本体60の
発電機48側の端面から突出するようになっている。
【0019】一方、前記発電機ケース12の増速機49
側の端面の外周縁部には内径円筒部70が形成され、該
内径円筒部70が前記増速機ケースカバー61の外周円
筒部67の一部と嵌合させられ、位置決めされる。そし
て、増速機49の入力軸54が前記増速機ケース本体6
0を貫通するように配設され、該増速機ケース本体60
に回転自在に支持される。一方、増速機49の第1の動
力伝達軸としての出力軸71が増速機ケースカバー61
を貫通するように配設され、該増速機ケースカバー61
に回転自在に支持される。
【0020】そのために、前記増速機ケース本体60に
小径の貫通口60aが形成されるとともに、該貫通口6
0aにスリーブ72が配設される。該スリーブ72は、
前記入力軸54内に油を供給するための油路を形成する
とともに、入力軸54に配設されたシールリングによっ
て増速機ケース本体60が摩耗するのを防止する。ま
た、前記増速機ケース本体60の前記貫通口60aの増
速機49側の端面には円筒状段部60bが形成され、該
円筒状段部60bにベアリング74が配設される。
【0021】ところで、前記入力軸54の発電機48側
の端部には増速機49が連結される。該増速機49はプ
ラネタリギヤユニットによって構成され、該プラネタリ
ギヤユニットはサンギヤS、ピニオンP、リングギヤR
及び前記ピニオンPを支持するキャリヤCRから成る。
前記サンギヤSは、前記出力軸71の増速機49側の端
部を包囲し、出力軸71とスプライン連結される。そし
て、前記入力軸54にキャリヤCRが固定され、前記増
速機ケースカバー61にリングギヤRが固定され、出力
軸71とサンギヤSとがスプライン連結される。したが
って、前記入力軸54の回転は増速機49によって増速
されてサンギヤSから出力軸71に伝達される。
【0022】また、前記増速機49のサンギヤSと出力
軸71とを別体にして、出力軸71を増速機ケースカバ
ー61によって一点支持し、サンギヤSと出力軸71と
をスプライン連結し、そのスプライン連結部にわずかな
余裕(隙間)をもたせてサンギヤSを浮動化しているの
で、増速機49の入力軸54と出力軸71との間の心ず
れを吸収することができる。したがって、ギヤノイズを
低減し、ギヤの耐久性を向上させることができる。
【0023】前記入力軸54の後端には、キャリヤCR
の一部を構成するフランジ部54aが形成され、該フラ
ンジ部54aにドライブギヤ76が固定される。該ドラ
イブギヤ76はスリーブ状の形状を有し、前記入力軸5
4とドライブギヤ76とが嵌合させられるようになって
いる。そして、前記ベアリング74は、ドライブギヤ7
6のハブ部を介して入力軸54を支持する。
【0024】また、前記貫通口60aより機関47側の
端面にはメカニカルシール75が配設される。一方、増
速機ケースカバー61に貫通口61aが形成され、該貫
通口61aの増速機49側の端面には円筒状段部61b
が形成され、該円筒状段部61bに第1の軸受部材とし
てのベアリング78が配設され、該ベアリング78によ
って前記出力軸71が回転自在に支持される。また、前
記貫通口61aより発電機48側の端面には第1のシー
ル部材としてのメカニカルシール77が配設される。
【0025】そして、前記増速機ケースカバー61の外
周円筒部67は、増速機ケース本体60の円筒状段部6
6と嵌合させられるとともに、発電機ケース12の内径
円筒部70と嵌合させられる。前記発電機ケース12は
増速機49側に円板状壁部12aを有し、該円板状壁部
12aに貫通口12bが形成され、該貫通口12bを発
電機48の第2の動力伝達軸としての入力軸81が貫通
する。また、前記貫通口12bの発電機48側の端面に
は円筒状段部12cが形成され、該円筒状段部12cに
第2の軸受部材としてのベアリング83が配設され、該
ベアリング83によって前記入力軸81が回転自在に支
持される。
【0026】前記出力軸71はスリーブ状の形状を有し
ていて、前記入力軸81と嵌合させられ、スプライン連
結される。また、前記増速機ケース本体60の下面には
オイルパン30が配設され、該オイルパン30内にスト
レーナ32が配設される。一方、増速機ケース本体60
の取付部60cに潤滑油供給手段としてのオイルポンプ
85が配設され、該オイルポンプ85はストレーナ32
から油路L−4を介して供給された潤滑油を吸引して、
油路L−3に吐出する。
【0027】そして、該油路L−3に吐出された潤滑油
は、前記入力軸54において径方向に形成された油路9
1、前記入力軸54において軸方向に形成された油路9
2、及びフランジ部54aにおいて径方向に形成された
油路93を介してキャリヤCRに供給される。前記オイ
ルポンプ85には、ドライブギヤ76と噛合(しごう)
して歯車列を形成するドリブンギヤ86が配設され、前
記入力軸54、ドライブギヤ76及びドリブンギヤ86
を介して出力された回転によってオイルポンプ85が作
動させられる。このように、前記オイルポンプ85と入
力軸54とは非同軸的に連結される。
【0028】次に、本発明の実施例における高速回転部
の軸連結装置の詳細について説明する。図1は本発明の
実施例における高速回転部の軸連結装置の概略図、図5
は本発明の実施例における高速回転部の軸連結装置の詳
細図である。図において、45は増速機ケース、12は
該増速機ケース45と端面を当接させ、軸方向に連結さ
れた発電機ケースである。前記増速機ケース45には増
速機収容室64が形成され、該増速機収容室64には増
速機49が収容される。また、発電機ケース12には第
2の収容室12Aが形成され、該第2の収容室12Aに
は発電機48が収容される。
【0029】前記増速機ケース45は、ベアリング78
を介して出力軸71を回転自在に支持し、前記発電機ケ
ース12は、ベアリング83を介して入力軸81を回転
自在に支持する。そして、前記出力軸71と入力軸81
との互いに対向する端部には図示しないスプライン溝が
形成され、出力軸71と入力軸81とはスプライン嵌合
され、両者間にスプライン嵌合部101が形成される。
したがって、前記増速機49の動力を出力軸71、スプ
ライン嵌合部101及び入力軸81を介して発電機48
に伝達することができる。なお、12Bは発電機ケース
12の壁である。
【0030】この場合、前記ベアリング78とスプライ
ン嵌合部101とは、軸方向において同じ位置に重ねて
配設されるので、高速回転部の軸連結装置の軸方向寸法
を小さくすることができ、かつ、出力軸71の傾きによ
る振れ回りをなくし、発電機48の入力軸81と出力軸
71との歯面、出力軸71とサンギヤSとの歯面及びサ
ンギヤSとピニオンPとの歯面の片当りを防止すること
ができる。
【0031】前記出力軸71は円筒状の形状を有し、端
部には前記入力軸81の端部が挿入され、内部には軸方
向に延在する軸方向油路71aが形成される。該軸方向
油路71aには、入力軸54内の油路92から潤滑油が
供給されるようになっている。そのために、前記油路9
2の端面にはプラグ108が配設され、該プラグ108
に形成された油溝109を介して油路92内の潤滑油が
軸方向油路71aに供給される。
【0032】また、増速機ケース45の壁45Bと出力
軸71との間における前記ベアリング78より発電機ケ
ース12側には第1のメカニカルシール77が配設さ
れ、前記ベアリング78とメカニカルシール77との間
に第1の潤滑油室102が形成される。一方、入力軸8
1と出力軸71との間における前記スプライン嵌合部1
01より発電機ケース12側には第2のシール部材とし
てOリング104が配設され、前記スプライン嵌合部1
01とOリング104との間に第2の潤滑油室105が
形成される。
【0033】そして、前記出力軸71には、潤滑油室1
02、105間を連結する径方向油路71bが形成さ
れ、前記軸方向油路71aに供給された潤滑油をスプラ
イン嵌合部101及び潤滑油室105を介してOリング
104に供給し、更に径方向油路71b及び潤滑油室1
02を介してベアリング78及びメカニカルシール77
に供給することができる。このように、一つの潤滑手段
によってスプライン嵌合部101、Oリング104、ベ
アリング78及びメカニカルシール77を潤滑すること
ができる。その結果、潤滑油の供給系を簡素化すること
ができるだけでなく、構造上の制約をなくすことができ
るので、高速回転部の軸連結装置の軸方向寸法を小さく
することができる。
【0034】さらに、前記出力軸71には、前記径方向
油路71bより機関47側に径方向油路71cが形成さ
れる。したがって、軸方向油路71aに供給された潤滑
油は、前記径方向油路71cを介してサンギヤSと出力
軸71との間のスプライン嵌合部112に供給され、該
スプライン嵌合部112を潤滑する。そして、前記出力
軸71の内周には、前記プラグ108と対向させて環状
の堰(せき)113が配設される。したがって、前記油
溝109から軸方向油路71aに供給された潤滑油は、
前記堰113によって流れが規制され、径方向油路71
b、71cに十分に供給される。
【0035】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させるこ
とが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するも
のではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における高速回転部の軸連結装
置の概略図である。
【図2】従来の高速回転部の軸連結装置の概略図であ
る。
【図3】本発明の実施例における増速機装置の断面図で
ある。
【図4】本発明の実施例における増速機装置の概略図で
ある。
【図5】本発明の実施例における高速回転部の軸連結装
置の詳細図である。
【符号の説明】
12 発電機ケース 12A 収容室 45 増速機ケース 48 発電機 49 増速機 71 出力軸 71a 軸方向油路 71b 径方向油路 77 メカニカルシール 78、83 ベアリング 81 入力軸 85 オイルポンプ 101 スプライン嵌合部 102、105 潤滑油室 104 Oリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の回転装置を収容する第1のケーシ
    ングと、該第1のケーシングによって第1の軸受部材を
    介して回転自在に支持された第1の動力伝達軸と、前記
    第1のケーシングと連結され、第2の回転装置を収容す
    る第2のケーシングと、該第2のケーシングによって第
    2の軸受部材を介して回転自在に支持され、前記第1の
    動力伝達軸との間にスプライン嵌合部を形成する第2の
    動力伝達軸と、潤滑油を供給するための潤滑油供給手段
    と、前記第1のケーシングと第1の動力伝達軸との間に
    おいて第1の軸受部材と共に第1の潤滑油室を形成する
    第1のシール部材と、前記第1の動力伝達軸と第2の動
    力伝達軸との間において前記スプライン嵌合部と共に第
    2の潤滑油室を形成する第2のシール部材と、前記第1
    の動力伝達軸内に形成され、前記潤滑油供給手段から供
    給された潤滑油をスプライン嵌合部を介して第2の潤滑
    油室に供給するための軸方向油路と、前記第1の動力伝
    達軸に形成され、前記第2の潤滑油室の潤滑油を第1の
    潤滑油室に供給するための径方向油路とを有することを
    特徴とする高速回転部の軸連結装置。
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