JP2011084107A - パーキング機構 - Google Patents

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Hiromichi Kimura
弘道 木村
Mitsutaka Tsuchida
充孝 土田
Akira Hibino
晃 日比野
Yosuke Suzuki
陽介 鈴木
Takahito Endo
隆人 遠藤
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Abstract

【課題】スプライン嵌合部を潤滑することができ、組み付け性が良好であり、かつ部品点数を削減できるパーキング機構を提供する。
【解決手段】第3の回動部材8における第2の回動部材11のオススプライン11bに嵌合している側の端面8dが前記ケース10の内面に接近して配置されていることによりこれら第3回動部材8と第2回動部材11とのスプライン嵌合部から流れ出た潤滑油が第2の回動部材11の外周面を伝って第2の回動部材11と第1の回動部材12aとのスプライン嵌合部に供給されるように構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、操作力をケースの外部から伝達してロック状態とアンロック状態とに切り替えるパーキング機構に関するものである。
一般に車両用の自動変速機には、車両の停車時に出力軸が回転することを防止するためのパーキング機構が設けられている。このパーキング機構は、車両に搭載される自動変速機の出力軸を回転不可能なロック状態と回転可能なアンロック状態とに切り替える。この切り替え動作をシフト・バイ・ワイヤ方式でおこなうパーキング機構を備えた動力伝達装置を有する車両の一例が、下記の特許文献1(特開2009−109003号公報)に記載されている。この特許文献1に記載のパーキング機構は、動力伝達装置(自動変速機)のケースの外部に設けられたSBWモータ(アクチュエータ)の締結構造に関するものである。その締結構造は、特殊な締結具により構成されており、SBWモータ(アクチュエータ)が取り外されにくくなっているため、SBWモータ(アクチュエータ)が取り外されてパーキング機構が解除されることによる車両の盗難を防止して、かつ、メンテナンス時にはメンテナンス性を考慮してSBWモータ(アクチュエータ)の取り外しが可能となっている。
また、特許文献2(特開平1−216165号公報)に記載されている自動変速機(動力伝達装置)は、出力軸とカップリングとのスプライン結合部に孔を設けた油路を介してオイルが供給される構成となっている。このスプライン結合部において、スプラインに欠歯があり、その部分を介してオイルが供給される構成が記載されている。
特開2009−109003号公報 特開平1−216165号公報
特許文献1に記載されているように、動力伝達装置(自動変速機)にはパーキング機構が設けられ、シフトレバーやSBWモータなどによるパーキング機構を作動させる操作力が、自動変速機のケースの外部からそのケースの内部のパーキング機構に伝達されるように構成されている。したがって、自動変速機を組み立てる場合には、これらケースの内部の部材と外部の部材とを連結することになるが、その連結位置がケース内の奥側の位置にあるので、連結のための作業に細かい作業が要求される。それとともに、例えば割りピンなどの小さい部品を組み付けなければならない等の要因により、組み付け作業性が必ずしも良好でなかった。このような課題を解決するために、従来、種々に知られている連結機構を採用することが考えられるが、構成が大型化したり、連結部分の潤滑のための構成を新たに設けなければならないなど、連結機構を変更することに伴って解決するべき課題が生じている。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、自動変速機(動力伝達装置)のケースの外部にパーキング機構を作動させる操作力となる機構、例えばSBWモータなどのアクチュエータを配置した場合であっても、自動変速機(動力伝達装置)のケース内の潤滑剤を、その外部の作動の入力となる機構の可動部や各要素の接触部、例えばアクチュエータの出力部材などに供給でき、かつ組み付け性が良好であるパーキング機構を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、操作力がケースの外部から伝達されて、動力伝達装置の出力軸を回転不可能なロック状態と回転可能なアンロック状態とに切り替えるパーキング機構において、前記ケースの外部に配置されて前記操作力により回動し、かつ先端部の内周面にメススプラインが形成されている第1の回動部材と、前記ケースを貫通した状態でそのケースによって回動自在に支持され、前記ケースの内外に位置する両端部にオススプラインがそれぞれ形成され、かつ前記ケースの外部に位置する端部のオススプラインが前記第1の回動部材のメススプラインに嵌合させられた第2の回動部材と、前記ケースの内部に配置されて回動することにより前記ロック状態とアンロック状態とを設定し、前記第2の回動部材における前記ケースの内側に位置するオススプラインに嵌合するメススプラインが形成された第3の回動部材とを備え、前記第3の回動部材における前記第2の回動部材のオススプラインに嵌合している側の端面が前記ケースの内面に接近して配置されていることによりこれら第3回動部材と第2回動部材とのスプライン嵌合部から流れ出た潤滑油が前記第2の回動部材の外周面を伝って前記第2の回動部材と前記第1の回動部材とのスプライン嵌合部に供給されるように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第3の回動部材には、その外周面から前記メススプラインの内周面に至る油孔が形成されていることを特徴とするパーキング機構である。
さらに、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記各メススプラインと前記各オススプラインとの少なくともいずれか一つは、欠歯部が設けられていることを特徴とするパーキング機構である。
この発明によれば、動力伝達装置のケースの内部でスプラインによって二つの回転部材がトルク伝達可能に連結されるので、例えば第2の回転部材をケースの外部からその内部に向けて差し込むだけで第2および第3の回転部材を互いに組み付けることができ、その組み付け作業性が良好になる。また、動力伝達装置のケースの内部にある潤滑油が各回転部材同士のスプライン嵌合部に供給されるので、潤滑のための機構もしくは構成が簡素化される。
この発明のパーキング機構の主要部の一例を模式的に表す概念図である。 この発明のパーキング機構の主要部の一例を模式的に表し、その潤滑油(オイル)の流れを説明するための概念図である。 この発明のパーキング機構の主要部の一例を模式的に表し、その潤滑油の流れを説明するための概念図である。 この発明のパーキング機構で対象とすることのできる動力伝達装置を模式的に表す概念図である。 図4におけるA−A断面を模式的に表す概念図である。 この発明のパーキング機構の主要部の他の構成例を模式的に表す概念図である。 この発明のパーキング機構の主要部の他の構成例を模式的に表し、その潤滑油(オイル)の流れを説明するための概念図である。 この発明のパーキング機構の主要部の一例におけるスプライン嵌合部の欠歯部の一例を模式的に表す概念図である。
つぎに、この発明を具体的な一例に基づいて説明する。この発明で対象とする車両は、駆動力源により出力されたトルクを噛み合い式の動力伝達機構などを介して出力部材に伝達し、さらにその出力部材から駆動輪にトルクが伝達されるように構成されている。その駆動力源は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関や電動機等を含む。また、この発明で対象とする車両は、内燃機関と併せて電動機(モータジェネレータ)を備えて、走行状態によっては内燃機関が出力するトルクと電動機が出力するトルクとを併せて出力部材を介して駆動輪に伝達する構成とされた、いわゆるハイブリッド車であってよい。この実施例では、一例としてそのようなハイブリッド車をこの発明の適用車両とする。
この発明で対象とすることのできるハイブリッド車は、バッテリーの充電や駆動用電源の供給をおこなう第1モータジェネレータとエンジンの補助動力源として状況に応じてエンジン出力をアシストする第2モータジェネレータを備えている。それとともに、エンジン動力を第1モータジェネレータと出力軸とに分割する動力分割機構(動力プラネタリーギヤ)と、第2モータジェネレータの動力を増幅し出力伝達するモータリダクション機構(リダクションプラネタリーギヤ)とを備えている。また、カウンタードライブギヤとカウンタードリブンギヤとからなるカウンターギヤ対と、ファイナルドライブギヤとがファイナルドリブンギヤとからなるファイナルギヤ対とから構成された減速機構およびディファレンシャル機構により構成される。
上記の構成を備えたギヤトレーンは、電気式無段変速機(自動変速機)としても機能する構成となっている。このギヤトレーンは、2つのプラネタリーギヤのリングギヤ部、カウンタードライブギヤおよびパーキングロックギヤを一体化した複合ギヤにより構成されている。
図4には、このギヤトレーン(動力伝達装置)1が示され、また内部のパーキング機構2の一部が内視できるように示されている。パーキングロックギヤ3は、その外周面に所定の隙間を設けて配置されたギヤ歯3aを有している。このパーキングロックギヤ3のギヤ歯3aの所定の隙間に適切に嵌るようにパーキングポール(ロック爪部材)4の爪部4aが形成されている。パーキングポール4は、回動する際の中心軸4bを備えている。また、パーキングポール4は、プッシュロッド5のカム部材5aと当接する当接部4cを有している。プッシュロッド5のカム部材5aには、所定のテーパ形状が形成されている。
図5には、図4のA−A断面が示されている。一方端側にカム部材5aを備えたプッシュロッド5の他方端は、屈曲されてディテントプレート6に設けられた孔6aに挿入されている。ディテントプレート6に設けられた孔6aに挿入されたプッシュロッド5の他方端は、その孔6aの内周面を回動自在なように構成されている。ディテントプレート6には、ディテントプレート6の回動位置を設定する凹部6bが二箇所に設けられている。この二箇所に設けられた凹部6bにパーキング機構2のロック状態とアンロック状態とに応じて可動するラッチレバー7が当接する構成となっている。
また、図1に示すように、ディテントプレート6は、スリーブ8と一体的に回動するように構成されている。このディテントプレート6とスリーブ8とにより、レバーアセンブリ9が構成されている。スリーブ8は、一方端側(図1の右側)に有底筒状に開口した開口部8aが形成されている。このスリーブ8の開口部8aには、その内周面にメススプライン8bが形成されている。また、このスリーブ8の一方端側(図1の右側)の端面8dは、動力伝達装置1のケース10の内面に当接もしくは接近またはわずかな隙間を有して配置されている。さらに、このスリーブ8の一方端側(図1の右側)の外周面から開口部8aの内周面に貫通した油孔8cが形成されている。一方、このスリーブ8の他方端側(図1の左側)は、軸径が小さくなって、動力伝達装置1のケース10に回動可能に支持されている。また、このスリーブ8の他方端側(図1の左側)の端面8eは、動力伝達装置1のケース10の内面に当接もしくは接近またはわずかな隙間を有して配置されている。
このスリーブ8の開口部8aには、その内周面に形成されたメススプライン8bとスプライン嵌合するようにマニュアルシャフト11が挿入されている。このマニュアルシャフト11の一方端側(図1の右側)には、その外周面にオススプライン11aが形成されている。また、このマニュアルシャフト11は、その一方端側(図1の右側)で動力伝達装置1のケース10に回動可能に支持されている。一方、このマニュアルシャフト11の他方端側(図1の左側)には、スリーブ8の開口部8aの内周面に形成されたメススプライン8bとスプライン嵌合するようにオススプライン11bが形成されている。
このマニュアルシャフト11の一方端側(図1の右側)に形成されたオススプライン11aは、SBWモータ12の回動軸12aに形成されたメススプライン12bとスプライン嵌合する。SBWモータ12の回動軸12aに形成されたメススプライン12bは、SBWモータ12の回動軸12aに動力伝達装置1のケース10の内側方向に有底筒状に開口した開口部12cの内周面に形成されている。また、このSBWモータ12の回動軸12aは、動力伝達装置1のケース10に回動可能に支持されている。さらに、SBWモータ12の筐体(図示せず)は、動力伝達装置1のケース10に図示しない締結具などにより固定されている。なお、このSBWモータ12は、図示しない減速機などを備えて、その回動軸12aの回転状態を設定できる構成となっている。
このSBWモータ12は、運転者によるシフトレバー操作がパーキング状態であるか否かにより作動する構成となっている。すなわち、運転者がシフトレバー(図示せず)をパーキング状態に設定しているか、パーキング状態を解除しているかの信号が、図示しない車両電子制御装置(車両ECU)に送信されて、その送信された信号に基づいた車両電子制御装置(車両ECU)からの信号により、SBWモータ12の作動状態が設定される構成となっている。つまり、いわゆるシフトバイワイヤー方式により制御される構成となっている。なお、一例としてパーキング機構2の作動の入力がシフトバイワイヤー方式で制御されるSBWモータ12による構成となっているが、この発明におけるパーキング機構2の作動の入力は、機械式などの構成もしくは上記に示していない電気式の構成であってもよい。
図8は、このパーキング機構2のスプライン嵌合部13を模式的に表している。この図8に示すスプライン嵌合部13は、レバーアセンブリ9に形成されたメススプライン8bとマニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bとの嵌合部、もしくはマニュアルシャフト11の一方端側に形成されたオススプライン11aとSBWモータ12の回動軸12aに形成されたメススプライン12bとの嵌合部を表している。図8に示すように、オススプライン11b(もしくは11a)とスプライン嵌合するメススプライン8b(もしくは12b)の歯溝には、欠歯部14が設けられている。なお、このスプライン嵌合部13は、メススプライン8b(もしくは12b)に欠歯部14が設けられた構成となっているが、オススプライン11b(もしくは11a)に欠歯部14が設けられた構成であってもよい。
次に、このパーキング機構2の基本的な動作について説明する。まず、運転者によるシフトレバー(図示せず)などの操作状態によりパーキング状態を表す信号が、車両ECU(図示せず)に送信される。車両ECUからSBWモータにパーキング機構2をロック状態にするための制御信号が送信される。SBWモータ12の回動軸12aは、その制御信号により、所定の角度だけ回動する。また、マニュアルシャフト11とスプライン嵌合しているスリーブ8も一体的に回動する。さらに、マニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bと噛み合うようにメススプライン8bが形成されているスリーブ8を備えるレバーアセンブリ9も同様に一体的に回動する。
レバーアセンブリ9を構成するディテントプレート6が回動すると、ディテントプレート6の凹部6bのロック状態側にラッチレバー7が移動してパーキング機構2のロック状態に設定される。それとともに、ディテントプレート6が図5の矢印Cの方向に回動し、パーキング機構2のロック状態に設定されることで、プッシュロッド5が前後動する。プッシュロッド5が前後動することにより、プッシュロッド5を構成するカム部材5aも一体的に前後動する。プッシュロッド5のカム部材5aが前後動することから、そのテーパ形状によりパーキングポール4がパーキングロックギヤ3の内周側に付勢されて図4の矢印Bの方向に回動(傾動)する。
パーキングポール4の爪部4aが、パーキングロックギヤ3のギヤ歯3aの隙間に嵌り、パーキングロックギヤ3が係止される。パーキングロックギヤ3が係止されることにより、パーキング機構2がロック状態とされる。パーキング機構2がロック状態とされることにより、動力伝達装置1からの動力を出力部材を介して伝達される駆動輪(図示せず)もロックされる。
図2は、この発明のパーキング機構2におけるスリーブ8に形成されたメススプライン8bとマニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bとのスプライン嵌合部を通る潤滑油(オイル、潤滑剤)の状態を表している。点線矢印で示すように、スリーブ8に形成された油孔8cやスリーブ8の端面8dと動力伝達装置1のケース10との隙間を通って、スリーブ8とマニュアルシャフト11に形成されたオススプライン11bとのスプライン嵌合部に供給される。そのスプライン嵌合部に供給された潤滑油は、欠歯部14などやスプライン嵌合部の隙間によりスリーブ8とマニュアルシャフト11との接触部位に全体的に行き渡る。
また、図3に示すように、図8に示した欠歯部14などやスプライン嵌合部の隙間によりスリーブ8とマニュアルシャフト11との接触部位に全体的に行き渡った潤滑油は、点線矢印で示すように、マニュアルシャフト11がケースに支持されている部位を通過して、SBWモータ12の回動軸12aに形成されたメススプライン12bとマニュアルシャフト11に形成されたオススプライン11aとのスプライン嵌合部に供給される。そのスプライン嵌合部に供給された潤滑油は、図8に示した欠歯部14などやスプライン嵌合部の隙間によりマニュアルシャフト11とSBWモータ12の回動軸12aとの接触部位に全体的に行き渡る。
ここで、上記の構成における効果について述べる。動力伝達装置1のケース10の内部でSBWモータ12の回動軸12aに形成されたメススプライン12bにマニュアルシャフト11に形成されたオススプライン11aを挿入して組み付けるため、組み付け作業を簡易なものとすることができ、その組み付け作業性が良好になる。また、動力伝達装置1のケース10の内部でスリーブ8の開口部8aの内周面に形成されたメススプライン8bにマニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bを挿入して組み付けるため、組み付け作業を簡易なものとすることができ、その組み付け作業性が良好になる。
また、スリーブ8に油孔8cが形成されていることから、スリーブ8の開口部8aの内周面に形成されたメススプライン8bとマニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bとのスプライン嵌合部に動力伝達装置1の内部の潤滑油を供給することができる。スリーブ8の一方端側(図1の右側)の端面8dが、動力伝達装置1のケース10の内面に当接もしくは接近またはわずかな隙間を有して配置されており、この端面8dと動力伝達装置1のケース10の内面との隙間から、動力伝達装置1のケース10内部の潤滑油が流れ出し(漏れ出し)て、この流れ出した潤滑油を、各スプライン嵌合部に供給することができる。また、この供給された潤滑油はスプライン嵌合部に滞留して、スリーブ8の開口部8aの内周面に形成されたメススプライン8bとマニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bとの互いのスプラインの接触部に行き渡り、その接触面の摩耗を抑制もしくは防止し、動作をスムースに行わせることができる。
さらに、スリーブ8の一方端側(図1の右側)の端面8dが、動力伝達装置1のケース10の内面に当接もしくは接近またはわずかな隙間を有して配置されていることにより、この端面8dを経由し、マニュアルシャフト11の外周面を伝って、SBWモータ12の回動軸12aに形成されたメススプライン12bとマニュアルシャフト11に形成されたオススプライン11aとのスプライン嵌合部に供給できる。これにより、マニュアルシャフト11とSBWモータ12の回動軸12aとの接触部位に潤滑油を供給できることから、その互いの接触面の摩耗を抑制もしくは防止し、動作をスムースに行わせることができる。またさらに、スプライン嵌合部13は、欠歯部14を有していることから、より多くの潤滑油をスプライン嵌合部13に供給できることから、さらにその接触面の摩耗を抑制もしくは防止し、動作をスムースに行わせることができる。上記のように動力伝達装置1のケース10の内部の潤滑油を各スプライン嵌合部に供給できることから、新たに潤滑油を供給するための構成を設けなくてもよいため、部品点数を減らせて、組み付け性が良好となる。
それとともに、スリーブ8の一方端側(図1の右側)の端面8dと他方端側(図1の左側)の端面8eとが、動力伝達装置1のケース10の内面に当接もしくは接近またはわずかな隙間を有して配置されていることにより、位置決めをするために他の保持要素(例えば、後述するこの発明の他の構成例におけるリテーナスプリング15など)を必要としないため、部品点数を減らせることから、組み付け性が良好となり生産性が向上する。
つぎに、この発明の他の構成例について説明する。図6に記載のこの発明の他の構成例は、図1に示した一例と比較すると、図1で示したスリーブ8とは形状が異なるスリーブ16により構成されるものであることおよびリテーナスプリング15を備える構成を除けば、ほぼ同様の構成であるため、同じ構成、作用および効果については説明を省略し、また説明が必要な場合は、同じ符号を用いて説明する。
スリーブ16は、スリーブ8と同様に、その一方端側(図6の右側)有底筒状に開口した開口部16aが形成されている。このスリーブ16の開口部16aには、その内周面にメススプライン16bが形成されている。なお、このスリーブ16の開口部16aに形成されるメススプライン16bは、図8に示すような欠歯部14を有する構成であってよい。このスリーブ16は、スリーブ8とは全長が異なり、その一方端側(図6の右側)の端面16dが動力伝達装置1のケース10の内面とは近接しない構成となっている。また、スリーブ16の外周面には、スリーブ8に形成されたような油孔8cなどは形成されていない。一方、このスリーブ16の他方端側(図6の左側)は、軸径が小さくなっている構成がスリーブ8と同様であるが、スリーブ16の他方端側(図6の左側)の端面16eは、動力伝達装置1のケース10の内面とは近接しない構成となっている。このように構成されるスリーブ16の軸方向の位置決めを行うために、リテーナスプリング15が備えられている。リテーナスプリング15は、図示しない締結要素などによって動力伝達装置1のケース10に保持される。そして、スリーブ16をその軸方向(図6の左右側)に付勢する構成となっている。なお、このリテーナスプリング15は、レバーアセンブリ9を、その回動方向に付勢する構成であってよい。
図8は、このパーキング機構2のスプライン嵌合部13を模式的に表している。この図8に示すスプライン嵌合部13は、レバーアセンブリ9に形成されたメススプライン16bとマニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bとの嵌合部を表している。オススプライン11bとスプライン嵌合するメススプライン16bの歯溝には、欠歯部14が設けられている。なお、このスプライン嵌合部13は、メススプライン16bに欠歯部14が設けられた構成となっているが、オススプライン11bに欠歯部14が設けられた構成であってもよい。
図7は、この発明のパーキング機構2におけるスリーブ16に形成されたメススプライン16bとマニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bとのスプライン嵌合部を通る潤滑油の状態を表している。点線矢印で示すように、この潤滑油は、スリーブ16の端面16dとマニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bとの隙間を通って、スリーブ16とマニュアルシャフト11に形成されたオススプライン11bとのスプライン嵌合部に供給される。そのスプライン嵌合部に供給された潤滑油は、欠歯部14などやスプライン嵌合部の隙間によりスリーブ16とマニュアルシャフト11との接触部位に全体的に行き渡る。
上記の他の構成例における効果について述べる。スリーブ16の端面16dとマニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bとの隙間を通って、スリーブ16の開口部16aの内周面に形成されたメススプライン16bとマニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bとのスプライン嵌合部に動力伝達装置1の内部の潤滑油を供給することができる。また、この供給された潤滑油はスプライン嵌合部に滞留して接触部に行き渡り、その接触面の摩耗を抑制もしくは防止し、動作をスムースに行わせることができる。また、リテーナスプリング15を備えることから、位置決めをすることができる。またさらに、スプライン嵌合部13は、欠歯部14を備えていることから、より多くの潤滑油をスプライン嵌合部13に供給でき、さらにその接触面の摩耗を抑制もしくは防止し、動作をスムースに行わせることができる。
この発明は、動力伝達装置1の内部の潤滑油を各スプライン嵌合部に供給できる構成により、SBWモータ12とマニュアルシャフト11とスリーブ8(もしくは16)との接触による摩耗を低減し、これらの要素の動作がスムースに行われるように構成された発明であり、したがってパーキング機構2の作動の入力となる機構および装置の構成は、前述したSBWモータ12を用いた構成に限られないのであり、ワイヤーや噛み合い式の機械的な機構や電気的な機構がパーキング機構2の作動の入力となる構成であってもよい。また、この発明を適用する車両は、ハイブリッド車以外に従来の一般的な変速機を搭載した車両であってもよく、すなわち駆動力源から駆動輪までの動力伝達経路にパーキングロックギヤ3が備えられ、パーキングロックギヤ3をロック状態とすることにより、駆動輪をロック状態とすることができる構成であればよい。
また、上記の構成例においては、SBWモータの回動軸12aに形成されたメススプライン12bにマニュアルシャフト11の一方端側に形成されたオススプライン11aがスプライン嵌合し、マニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bにスリーブ16の開口部16aに形成されたメススプライン16bがスプライン嵌合する構成を示したが、この構成例に限定されることなく、例えばSBWモータの回動軸12aに形成されたオススプライン(図示せず)にマニュアルシャフト11の一方端側に形成されたメススプライン(図示せず)がスプライン嵌合し、マニュアルシャフト11の他方端側に形成されたメススプライン(図示せず)にスリーブ8に形成されたオススプライン(図示せず)がスプライン嵌合する構成であってもよい。
さらに、SBWモータの回動軸12aに形成されたメススプライン12bにマニュアルシャフト11の一方端側に形成されたオススプライン11aがスプライン嵌合し、マニュアルシャフト11の他方端側に形成されたメススプライン(図示せず)にスリーブ8に形成されたオススプライン(図示せず)がスプライン嵌合する構成であってもよい。またさらに、SBWモータの回動軸12aに形成されたオススプライン(図示せず)にマニュアルシャフト11の一方端側に形成されたメススプライン(図示せず)がスプライン嵌合し、マニュアルシャフト11の他方端側に形成されたオススプライン11bにスリーブ8に形成されたメススプライン16bがスプライン嵌合する構成であってもよい。
上記に具体的に示したパーキング機構2は、この発明における動力伝達装置1の作動状態を切り替える切り替え機構の一例であり、動力伝達装置1の作動状態を切り替える構成であれば上記の具体例に限定されない。すなわち、このパーキング機構2では、ロック状態とアンロック状態との2つの状態を主にディテントプレート6とラッチレバー7とにより設定する切り替え機構であったが、例えば、動力伝達装置1の作動状態を上記のように複数の回動軸などをスプライン嵌合で連結する構成を備えて、2つより多くの作動状態に切り替える機構などにも適用できる。また、動力伝達装置1は、一例としてギヤトレーンによる構成が示されており、この発明のパーキング機構2の適用できる動力伝達装置1であれば、例えば、ベルト式無段変速機やその他の種々の機構を用いて動力を伝達する装置などにも適用可能であり、上記具体例に限定されない。
8…スリーブ、 10…ケース、 11…マニュアルシャフト、 11b…オススプライン、 12a…SBWモータの回動軸。

Claims (3)

  1. 操作力がケースの外部から伝達されて、動力伝達装置の出力軸を回転不可能なロック状態と回転可能なアンロック状態とに切り替えるパーキング機構において、
    前記ケースの外部に配置されて前記操作力により回動し、かつ先端部の内周面にメススプラインが形成されている第1の回動部材と、
    前記ケースを貫通した状態でそのケースによって回動自在に支持され、前記ケースの内外に位置する両端部にオススプラインがそれぞれ形成され、かつ前記ケースの外部に位置する端部のオススプラインが前記第1の回動部材のメススプラインに嵌合させられた第2の回動部材と、
    前記ケースの内部に配置されて回動することにより前記ロック状態とアンロック状態とを設定し、前記第2の回動部材における前記ケースの内側に位置するオススプラインに嵌合するメススプラインが形成された第3の回動部材と
    を備え、
    前記第3の回動部材における前記第2の回動部材のオススプラインに嵌合している側の端面が前記ケースの内面に接近して配置されていることによりこれら第3回動部材と第2回動部材とのスプライン嵌合部から流れ出た潤滑油が前記第2の回動部材の外周面を伝って前記第2の回動部材と前記第1の回動部材とのスプライン嵌合部に供給されるように構成されていることを特徴とするパーキング機構。
  2. 前記第3の回動部材には、その外周面から前記メススプラインの内周面に至る油孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパーキング機構。
  3. 前記各メススプラインと前記各オススプラインとの少なくともいずれか一つは、欠歯部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のパーキング機構。
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