JPH10103455A - トランスファの軸受装置 - Google Patents

トランスファの軸受装置

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JPH10103455A
JPH10103455A JP25864096A JP25864096A JPH10103455A JP H10103455 A JPH10103455 A JP H10103455A JP 25864096 A JP25864096 A JP 25864096A JP 25864096 A JP25864096 A JP 25864096A JP H10103455 A JPH10103455 A JP H10103455A
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JP
Japan
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oil
transfer
bush
yoke
groove
Prior art date
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Pending
Application number
JP25864096A
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English (en)
Inventor
Shinobu Yoneda
忍 米田
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランスファの軸受装置において、潤滑油の
滞留による潤滑不良を防止する。 【解決手段】 トランスファケース2の軸受孔3に、ブ
ッシュ4を圧入し、オイルシール5を装着する。スライ
ディングヨーク6(以下、ヨーク6という)をブッシュ
4およびオイルシール5に挿通させ、リヤ軸7にスプラ
イン結合させて、回転可能かつ軸方向に摺動可能に支持
し、ヨーク6と軸受孔3との間をシールする。軸受孔3
の内周面に、給油孔8、給油溝9および油戻し溝28を設
ける。リヤ軸7の回転によって室27にはね上げられた潤
滑油を、油孔8および給油溝9を介してブッシュ4とオ
イルシール5との間の油室11に供給して、ブッシュ4と
ヨーク6との摺動面を潤滑し、油戻し溝28によってトラ
ンスファケース2の内部へ戻す。潤滑油を油室11に循環
させることができ、潤滑不良を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の
駆動系において、駆動力を前後の駆動車軸に分配するト
ランスファの軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、四輪駆動車等においては、エン
ジンに連結された変速機の出力側にトランスファを連結
して、エンジンの駆動力を前後の駆動車軸に分配するよ
うにしている。一例として、従来のトランスファの後輪
側の出力軸の軸受装置について、図5および図6を用い
て説明する。
【0003】図5に示すように、従来のトランスファの
軸受装置1は、トランスファケース2に設けられた軸受
孔3の内方側にブッシュ4が圧入され、外方側にオイル
シール5が装着されており、ブッシュ4およびオイルシ
ール5に、後輪側の出力軸であるスライディングヨーク
6(以下、ヨーク6という)が挿通され、その先端部が
トランスファケース2の外部へ延出されている。ヨーク
6には、トランスファの入力軸(図示せず)に伝達され
た駆動力を後輪側に分配するリヤ軸7が挿入されてスプ
ライン結合されている。そして、ブッシュ4によってヨ
ーク6を回転可能に、かつ、軸方向に摺動可能に支持す
るとともに、オイルシール5によって、ヨーク6と軸受
孔3との間をシールしている。
【0004】軸受孔2の内周面には、油孔8および給油
溝9が設けられている。また、図6に示すように、ブッ
シュ4の内周面には、潤滑溝10が形成られている。そし
て、トランスファの作動、すなわち、リヤ軸7の回転に
よってはね上げられた潤滑油を油孔8および給油溝9を
介してブッシュ4とオイルシール5との間に形成された
油室11に供給し、さらに、潤滑溝9に導入してブッシュ
4とヨーク6との間の摺動面を潤滑するようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のトランスファの軸受装置1では、油孔8および給油
溝9を介して油室11に供給された潤滑油は、ブッシュ4
の潤滑溝9に必要量だけ供給されるのみであるから、油
室11内に潤滑油が滞留しやすい。このため、油室11内の
油温の上昇、異物の滞留および潤滑油の劣化によって潤
滑不良が生じる虞があるという問題がある。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、潤滑油の滞留による潤滑不良を防止するように
したトランスファの軸受装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、トランスファケースの軸受孔
の内方側にブッシュを圧入し、外方側にオイルシールを
装着し、前記ブッシュおよび前記オイルシールに出力軸
を挿通して、回転可能に支持するようにしたトランスフ
ァの軸受装置において、前記ブッシュと前記オイルシー
ルとの間に形成される油室に潤滑油を供給する給油溝
と、前記油室内の潤滑油を前記トランスファケース内に
戻す油戻し溝とを、前記軸受孔の内周面に形成したこと
を特徴とする。
【0008】このように構成したことにより、潤滑油
は、給油溝を通ってブッシュとオイルシールとの間の油
室に供給されて出力軸の摺動部を潤滑し、さらに、油室
から油戻し溝を通ってトランスファケース内に戻され
る。
【0009】請求項2の発明は、上記請求項1の構成に
加えて、油戻し溝は、油室側からトランスファケースの
内部側へ向かって前下がりに傾斜していることを特徴と
する。
【0010】このように構成したことにより、油室内の
潤滑油をトランスファケース内に円滑に戻すことができ
る。
【0011】また、請求項3の発明は、上記請求項1ま
たは2の構成に加えて、油戻し溝は、給油溝の近傍で、
かつ、該給油溝に対して出力軸の回転方向と逆側に配置
されていることを特徴とする。
【0012】このように構成したことにより、給油溝か
ら油室に供給された潤滑油は、出力軸の回転によって油
室内を循環した後、油戻し溝を通ってトランスファケー
ス内に戻される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、図4および図5に示
す従来例と同様の部分には同一の符号を付して説明す
る。
【0014】図1に示すように、本実施形態に係るトラ
ンスファ12は、トランスファケース2内に、入力軸13と
リヤ軸7とが同軸上に配置され、さらに、これらと平行
にフロント軸14およびカウンタ軸15が配置されており、
それぞれが回転可能に支持されている。
【0015】入力軸7は、一端部に入力歯車16が一体に
形成され、他端部がトランスファケース2の外部に延出
されている。リヤ軸7は、一端部に出力低速歯車17が回
転可能に支持され、他端部がトランスファケース2の軸
受孔3(後述)に挿通されている。カウンタ軸15には、
入力歯車16および出力低速歯車17に常時噛み合う一対の
歯車18a ,18b を一体に設けたカウンタ歯車18が回転可
能に支持されている。そして、リヤ軸7の一端部に摺動
可能にスプライン結合されたシフトスリーブ19によっ
て、入力軸16とリヤ軸7とを直結(高速レンジ)、また
は、入力歯車16、カウンタ歯車18の歯車18a ,18b およ
び出力低速歯車17を介して所定の減速比をもって連結
(低速レンジ)できるようになっている。
【0016】リヤ軸7の中間部には、ドライブスプロケ
ット20が回転可能に支持され、クラッチスリーブ21が摺
動可能にスプライン結合されている。フロント軸14は、
一端部にドリブンスプロケット22が一体に形成され、他
端部がトランスファケース2の軸受孔23に挿通されてい
る。ドライブスプロケット20およびドリブンスプロケッ
ト22には、ドライブチェーン24が巻装されている。そし
て、クラッチスリーブ21によって、ドライブスプロケッ
ト20をリヤ軸7に結合させることにより、リヤ軸7の駆
動力をドライブチェーン24を介してフロント軸14に伝達
するようになっている。
【0017】次に、本実施形態の要部であるリヤ側のト
ランスファの軸受装置25について、図2ないし図4を参
照して説明する。
【0018】図2に示すように、トランスファの軸受装
置25は、トランスファケース2に、リヤ軸7を挿通させ
る軸受孔3が設けられている。軸受孔3のトランスファ
ケース3の内方側の小径部3aには、円筒状のブッシュ4
が圧入されており、外方側の大径部3bには、環状のオイ
ルシール5が嵌合、装着されている。ブッシュ4および
オイルシール5には、略円筒状のヨーク6(出力軸)が
挿通されており、その一端部内にリヤ軸7の他端部が挿
入されて摺動可能にスプライン結合されている。ヨーク
6の他端部は、トランスファケース2の外部に延出され
ており、その先端部に二股の連結部26が形成されてい
る。そして、ブッシュ4によってヨーク6を回転可能
に、かつ、軸方向に摺動可能に支持するとともに、オイ
ルシール5によって、ヨーク6と軸受孔3との間をシー
ルしている。
【0019】軸受孔3の小径部3aの内周面の上部には、
軸方向に沿って給油溝9が形成されており、給油溝9
は、油孔8によって、トランスファケース2内の軸受溝
3の上方に形成された室27に連通されている。そして、
トランスファ12の作動、すなわち、リヤ軸7の回転によ
って、室27にはね上げられた潤滑油が油孔8および給油
溝9を介してブッシュ4とオイルシール5との間に形成
された油室11に供給されるようになっている。
【0020】さらに、軸受孔3の小径部3aの内周面に
は、油室11をトランスファケース2の内部に連通させる
油戻し溝28が形成されている。図3に示すように、油戻
し溝28は、油室11側からトランスファケース2の内部側
へ向かって前下がりに傾斜するように配置されている。
なお、図示のものでは、トランスファ12がリヤ軸7を5
°程度後方に傾斜させた状態で車両に搭載されることを
考慮して、油戻し溝28をリヤ軸7に対して前方に6°傾
斜させることにより、トランスファ12の車載状態におい
て、油戻し溝28が油室13側からトランスファケース2の
内部側へ向かって前下がり傾斜するようにしている。ま
た、図4に示すように、油戻し溝28は、給油溝9の近傍
で、かつ、この給油溝9に対して、ヨーク6およびリヤ
軸7の車両前進時の回転方向Rと逆側に配置されてい
る。なお、図中、29はダストカバーである。
【0021】ブッシュ4の内周面には、図6に示す従来
例と同様に、潤滑溝10が形成されており、油室11に供給
された潤滑油を潤滑溝10に導入してブッシュ4とヨーク
6との間の摺動面を潤滑するようになっている。
【0022】フロント側のトランスファの軸受装置30
は、上記リヤ側のトランスファの軸受装置25と同様の構
造であるから、トランスファの軸受装置25のものに対応
する部分には、同一の符号を付して、その説明を省略す
る。
【0023】以上のように構成した本実施形態の作用に
ついて次に説明する。
【0024】トランスファ12の入力軸13には、エンジン
によって駆動される変速機の出力軸(図示せず)が連結
され、リヤ軸7に連結されたヨーク6の連結部26には、
後輪駆動車軸のデファレンシャルに連結されたプロペラ
軸(図示せず)が連結され、また、フロント軸14に連結
されたヨーク6の連結部26には、前輪駆動車軸のデファ
レンシャルに連結されたプロペラ軸(図示せず)が連結
されて、エンジンの駆動力を前後の駆動車軸に分配す
る。
【0025】トランスファの軸受装置25は、ブッシュ4
によってヨーク6を回転可能に、かつ、軸方向に摺動可
能に支持するとともに、オイルシール5によって、ヨー
ク6と軸受孔3との間をシールする。そして、ヨーク6
の軸方向の移動を許容することにより、プロペラ軸を介
して連結されたデファレンシャル(図示せず)とトラン
スファ12との相対位置の変化に対応することができる。
【0026】トランスファ12の作動、すなわち、リヤ軸
7の回転によって、潤滑油が軸受孔3の上方の室27へは
ね上げられ、油孔8および給油溝9を通ってブッシュ4
とオイルシール5との間の油室11に供給され、ブッシュ
4の潤滑溝10に導入されて、ブッシュ4とヨーク6との
間の摺動面を潤滑する。
【0027】また、油室11に供給された潤滑油は、油戻
し溝28を通って、トランスファケース2の内部に戻され
る。これにより、潤滑油を油室11に滞留させることなく
循環させることができるので、油室11内の油温の上昇、
異物の滞留および潤滑油の劣化を防止して、これらによ
る潤滑不良を防止することができる。
【0028】このとき、油戻し溝28を、油室11側からト
ランスファケース2の内部側へ向かって前下がりに傾斜
させたことにより、油室11内の潤滑油をトランスファケ
ース2の内部に円滑に戻すことができる。また、油戻し
溝28を、給油溝9の近傍で、かつ、この給油溝9に対し
て、ヨーク6およびリヤ軸7の車両前進時の回転方向R
と逆側に配置したことにより、給油溝9から油室11に供
給された潤滑油は、ヨークの6の車両前進時の回転によ
って油室11内を循環した後、油戻し溝28を通ってトラン
スファケース2の内部に戻されるので、油室11内の潤滑
油の循環を促進することができ、油温の上昇、異物の滞
留および潤滑油の劣化を効果的に防止することができ
る。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明の
トランスファの軸受装置によれば、トランスファケース
の軸受孔の内周面に、給油溝および油戻し溝を設けたこ
とにより、潤滑油は、給油溝を通ってブッシュとオイル
シールとの間の油室に供給されて、出力軸の摺動部を潤
滑し、さらに、油室から油戻し溝を通ってトランスファ
ケースの内部に戻されるので、潤滑油を油室に滞留させ
ることなく循環させることができ、油室内の油温の上
昇、異物の滞留および潤滑油の劣化を防止して、潤滑不
良を防止することができる。
【0030】請求項2の発明のトランスファの軸受装置
によれば、油戻し溝を油室側からトランスファケースの
内部側へ向かって前下がりに傾斜させたことにより、油
室内の潤滑油をトランスファケースの内部に円滑に戻す
ことができる。
【0031】また、請求項3の発明のトランスファの軸
受装置によれば、油戻し溝を、給油溝の近傍で、かつ、
該給油溝に対して出力軸の回転方向と逆側に配置したこ
とにより、給油溝から油室に供給された潤滑油は、出力
軸の回転によって油室内を循環した後、油戻し溝を通っ
てトランスファケースの内部に戻されるので、油室内の
潤滑油の循環を促進することができ、油温の上昇、異物
の滞留および潤滑油の劣化を効果的に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る軸受装置を適用した
トランスファの縦断面図である。
【図2】図1のトランスファの軸受装置の拡大図であ
る。
【図3】図2の装置のトランスファケースの縦断面図で
ある。
【図4】図3のA−A線による縦断面図である。
【図5】従来のトランスファの軸受装置の縦断面図であ
る。
【図6】図5の装置のトランスファケースにブッシュお
よびオイルシールを装着した状態を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
2 トランスファケース 3 軸受孔 4 ブッシュ 5 オイルシール 6 スライディングヨーク(出力軸) 9 給油溝 11 油室 12 トランスファ 25 トランスファの軸受装置 28 油戻し溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスファケースの軸受孔の内方側に
    ブッシュを圧入し、外方側にオイルシールを装着し、前
    記ブッシュおよび前記オイルシールに出力軸を挿通し
    て、回転可能に支持するようにしたトランスファの軸受
    装置において、前記ブッシュと前記オイルシールとの間
    に形成される油室に潤滑油を供給する給油溝と、前記油
    室内の潤滑油を前記トランスファケース内に戻す油戻し
    溝とを、前記軸受孔の内周面に形成したことを特徴とす
    るトランスファの軸受装置。
  2. 【請求項2】 油戻し溝は、油室側からトランスファケ
    ースの内部側へ向かって前下がりに傾斜していることを
    特徴とする請求項1に記載のトランスファの軸受装置。
  3. 【請求項3】 油戻し溝は、給油溝の近傍で、かつ、該
    給油溝に対して出力軸の回転方向と逆側に配置されてい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のトランス
    ファの軸受装置。
JP25864096A 1996-09-30 1996-09-30 トランスファの軸受装置 Pending JPH10103455A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006132553A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Daihatsu Motor Co Ltd 前後進切替装置の潤滑構造
JP2008002612A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Honda Motor Co Ltd 歩行型作業機用トランスミッションのブッシュ位置決め構造
CN105757224A (zh) * 2016-03-09 2016-07-13 朱德仲 一种粉碎机转轴固定器
JP2020012485A (ja) * 2018-07-13 2020-01-23 ナブテスコ株式会社 クラッチ装置および制動装置

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