JP2006128749A - ビデオカメラ装置 - Google Patents

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【課題】 ハンディー型ビデオカメラ装置の筐体内部の冷却を、通常の使用状態で雨水が進入することがなく、カメラ筐体内部を効果的に冷却し得るビデオカメラ装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 カメラ筐体2底面に肩当用のショルダーパッド12が備えられたビデオカメラ装置において、カメラ筐体2底面に、ショルダーパッド12が当接する部分を除いて吸気用の通風孔13a,13bが設けられ、カメラ筐体2底面に底面長手方向に沿って連通し、両端を解放端14a,14bとした通風ダクト14が形成され、通風ダクト14内に開口する通風孔13a,13bから流入する外気によりカメラ筐体内部を冷却する。
【選択図】 図1

Description

本発明はハンディー型のビデオカメラ装置に関し、詳しくは、機能の高度化に伴う発熱密度の高いビデオカメラ装置に適した冷却構造を有するハンディー型のビデオカメラ装置に関するものである。
ビデオカメラ装置では、撮像レンズから入射する光を三色分解プリズムでR・G・B三原色に分け、それらの光を固体撮像素子(以下、CCDと称する)で受けて撮像し、電気信号である映像信号に変換している。R・G・B三原色に対応すべく、CCDがビデオカメラ装置本体内に三個設けられ、さらにこれらCCDの後方にCCDの出力信号を処理する電気回路が設けられている。CCDから発生する熱は、CCD自体の位置ずれや、いわゆる「白キズ」等の性能劣化を発生させるおそれがあり、CCD直下のカメラ筐体底部にCCDを冷却する送風装置を設け、送風装置から送り込まれる外気によりCCDを冷却し、カメラ筐体上部の排気孔から排出するようにしたものがある(例えば、特許文献1を参照)。
特開平8−46878号公報(明細書段落〔0018〕〜〔0029〕,図面図1)
しかしながら、近年のビデオカメラ装置では、固体撮像素子としてCCDが使用されているのは勿論、CCDからの出力信号を処理する電気回路が高度に集積された半導体集積回路装置(IC)が使用されるとともに、映像信号を記録する記録媒体として半導体記憶装置が使用されいる機種も存在し、しかもビデオカメラ装置自体の小型化が進んでおり、CCDやICが発生する熱の影響を無視することはできない。
また、このようにビデオカメラ装置の小型化と機能の高性能化に伴う高度集積化によって、発熱密度が増す一方であり、通風による放熱は必須要件となっている。従来のビデオカメラ装置の放熱構造は、図3(a),(b)に矢印で空気の流れを示したが、ビデオカメラ装置20のカメラ筐体底面と底面近くの側面或いは脚部底面に通気口20a,20bを設け、上面と上面近傍或いは上面に排気孔20c,20dを設けて、上部に設けた送風装置21により吸引して通気口20a,20bからの外気が排気孔20c,20dを通して排出して筐体内部を冷却している。ビデオカメラ装置20には、同図(a)に示すように、ショルダーパッド22がカメラ筐体底面部の中央部分に装着されており、ショルダーパッド22が装着されるこの部位は発熱量が多い箇所である。カメラ筐体底面部の中央部分に通風口を設けたとしても、ショルダーパッドが通風口を塞ぎ、カメラ筐体底面から通風を妨げる結果となり、好ましいものではない。
また、ショルダーパッドは、撮影者の体格に合わせて、光軸方向に移動可能となっており、撮像レンズ側にショルダーパッドを固定した場合、カメラ筐体底面近くの側面に設けた通風口を塞ぐことになり、ビデオカメラ装置の前方の冷却が困難になるし、ショルダーパッドを後方に移動すれば、ビデオカメラ装置の後方の冷却が困難になり、カメラ筐体内部の冷却には好ましいものではなかった。
このようにビデオカメラ装置の底部に装着されるショルダーパッドは、装着位置や形状が人間の肩の位置や形態により自ずから決まってしまうために、ビデオカメラ装置が小型化すると、図3(b)に示したように、ショルダーパッド22が、カメラ筐体の底面と底面近くの側面に形成された通気口20aを完全に塞ぎ、カメラ筐体底部の脚部フレーム23の底部に形成した通風口20bのみとなり、カメラ筐体内部の冷却が困難になる。そこで、ビデオカメラ装置20のカメラ筐体側壁面に通気口を設けて筐体内部を冷却することも考えられるが、撮影は雨天の時もあり、雨が通気口からカメラ筐体内に侵入するおそれがあり、ビデオカメラ装置20が防滴構造を要求されることから通気口を側壁面に設けるのは好ましいものではない。通気口を設けた場合は、図4に示したように、側壁面24に通気口25のような鎧戸形状にする必要があり、構造上煩わしく外観上も好ましくない。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、ハンディー型ビデオカメラ装置の筐体内部の冷却を、通常の使用状態で雨水が進入することがなく、カメラ筐体内部を効果的に冷却し得るビデオカメラ装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するためなされたものであり、請求項1の発明は、カメラ筐体底面に肩当用のショルダーパッドが備えられたビデオカメラ装置において、前記カメラ筐体底面に、前記ショルダーパッドが当接する部分を除いて吸気用の通風孔が設けられ、前記カメラ筐体底面に該底面長手方向に沿って連通し、両端を解放端とした通風ダクトが形成され、該通風ダクト内に開口する前記通風孔から流入する外気により前記カメラ筐体内部を冷却することを特徴とするビデオカメラ装置である。なお、カメラ筐体上面に送風装置を設け、送風装置により通風孔から流入した外気をカメラ筐体上面に設けた排気孔から強制的に排気するようにしてもよい。
また、請求項2の発明は、前記通風ダクトが、前記カメラ筐体底面または前記ショルダーパッドのカメラ筐体当接面の何れか一方、若しくは両方に凹状の窪みを設けて形成されることを特徴とする請求項1に記載のビデオカメラ装置である。無論、凹状の窪み、すなわち通風溝をショルダーパッドとカメラ筐体底面との両方に形成してもよい。
請求項1の発明では、カメラ筐体底面に肩当用のショルダーパッドが備えられたビデオカメラ装置において、前記カメラ筐体底面に、前記ショルダーパッドが当接する部分を除いて吸気用の通風孔が設けられ、前記カメラ筐体底面に該底面長手方向に沿って連通し、両端を解放端とした通風ダクトが形成され、該通風ダクト内に開口する前記通風孔から流入する外気により前記カメラ筐体内部を冷却することを特徴とするビデオカメラ装置であるので、ビデオカメラ装置にショルダーパッドを装着したとしても、ショルダーパッドを装着したカメラ筐体底面に解放端を有する通風ダクトが設けられ、解放端から通風ダクトに流入した外気はカメラ筐体底面に設けられた通風口から筐体内部に流入し、CCDやその電気部品等が偏りなく均等に冷却され、発熱によるCCDやその電気回路等の特性劣化を解消することができる。しかも、通風ダクトはカメラ筐体底部に形成され、ショルダーパッドで囲まれた構造であるので、雨水などが筐体内部に進入し難い利点があり、好適な防滴構造が達成され、雨水によるCCDやその電気部品等の絶縁不良が発生するといった問題点が解消され、さらに、カメラ筐体底面に形成される通風口の開口面積を大きくすることができ、冷却効果を一層高めることができる利点がある。また、カメラ筐体底部および/またはショルダーパッドの当接面に通風ダクトを設けることにより、ショルダーパッドが光軸方向に移動が困難になる程度に小型化されたハンディー型ビデオカメラ装置の冷却機構として極めて効果的である。また、カメラ筐体上面に送風装置を設けて強制的に排気口から排気するによって、冷却効果を一層高めることも可能である。また、カメラ筐体側面に鎧戸形状の開口を設ける必要がなく、外観形状が意匠性に優れた良好なものとなる利点がある。
また、請求項2の発明では、前記通風ダクトが、前記カメラ筐体底面または前記ショルダーパッドのカメラ筐体当接面の何れか一方、若しくは両方に凹状の窪みを設けて形成されることを特徴とする請求項1に記載のビデオカメラ装置であるので、例えば、カメラ筐体底部の面長手方向に沿った凹状の窪み、すなわち通風溝を形成することによって、ショルダーパッドを装着した際に凹状の窪みによる通風ダクトが形成され、この通風ダクトを通して外気がカメラ筐体内に流入する。通風ダクトは、ビデオカメラ装置のカメラ筐体底面とショルダーパッドとの何れか一方又は両方に、ショルダーパッドの長手方向に沿った通風溝を設けることによって、通風ダクトを容易に形成することができるし、この通風ダクトの解放端を通して流入する外気により、カメラ筐体内のCCDやその電気部品等を冷却して発熱による特性劣化を解消することができ、小型化されたハンディー型ビデオカメラ装置の冷却機構として極めて効果的である。
以下、本発明に係るビデオカメラ装置の一実施形態について図面を参照し説明する。
なお、図1(a)は本実施形態のビデオカメラ装置の一部切欠側面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図であり、図2は本実施形態の脚部フレームの概略断面図である。
本実施形態に係るビデオカメラ装置について、図1(a)を参照して説明すると、ビデオカメラ装置1は、カメラ筐体2と脚部フレーム3とを備え、カメラ筐体2の前側壁部位に撮像レンズ4が設けられ、カメラ筐体2の上面外側には把持部5が設けられ、カメラ筐体2上面には送風装置6が設けられ、カメラ筐体2内には、撮像レンズ4から入射する光をR・G・B三原色に分ける三色分解プリズム7と、R・G・B三原色を受光するCCD8が設けられ、CCD8の後方にCCD8からの出力信号を処理する電気回路9が設けられ、その後方に周辺装置の制御部10等が設けられている。また、側壁面には記録媒体としてハードディスクが装着される場合がある。なお、カメラ筐体2の底部に設けられる脚部フレーム3は、カメラ筐体2と一体に形成される場合と別体の場合がある。また、脚部フレーム3は三脚の雲台載置部に固定するための係止部が設けられている(図示なし)。
脚部フレーム3の底面にはショルダーパッド12が装着され、撮影時に撮影者の肩にショルダーパッド12を当てビデオカメラ装置を担ぎ、安定した撮影姿勢が確保できる構造となっている。図2は脚部フレーム3の断面図を示し、カメラ筐体2の底面11には通風孔13a,13bが多数設けられ、通風孔13aがカメラ筐体2の底面中央11aに、通風孔13bが側壁部11bにそれぞれ設けられている。なお、カメラ筐体2と脚部フレーム3とが別体構造の場合、例えば、カメラ筐体2の底面に大きな開口を設け、脚部フレーム3の底面(カメラ筐体2の底面11に対応)に通風孔13a,13bを設ければよい。
カメラ筐体2の底面のショルダーパッド12当接面には、長手方向中央に凹状の窪み(以下、通風溝と称する)2aが設けられている。また、カメラ筐体底面11に設けた通風溝2aに対応するショルダーパッド12の当接面にも通風溝12aが設けられ、カメラ筐体2の底面にショルダーパッド12を装着すると、通風溝2aと通風溝12aとによる通風ダクト14が形成される。通風ダクト14の両端は解放端14a,14bとなっている。通風孔13a,13bはカメラ筐体2の底部当接面に略均等に開口しており、カメラ筐体2内の前方のCCD8、電気回路部9に偏りなく均等に外気が流入し、これらを冷却し得るように配置され、吸引された外気がカメラ筐体2内の前後及び中央部に行き渡るように設けられている。
カメラ筐体2の上面の略中央部分には送風装置6が配置され、送風装置6に隣接して排気口2bが設けられている。送風装置6をカメラ筐体2の上面略中央に配置して、通風孔13a,13bからカメラ筐体2内に流入した外気の流れが、カメラ筐体2内に偏り無く行き渡るようにしている。なお、カメラ筐体2の底部の通風溝2aはショルダーパッド12側に十分な外気流入断面積の通風溝12aが形成されるのであれば、必ずしも設ける必要はないし、或いは、カメラ筐体2の底部に十分な外気流入断面積の通風溝2aが形成できるのであれば、ショルダーパッド12側に通風溝12aを形成する必要はないが、通風溝2a,12aの両方を設けた方がより通風ダクトの外気流入断面積が増して冷却効果を高めることができる。なお、通風溝2a,12aは凹状の窪みであって、その断面形状は実施形態の形状に限定するものではない。
本実施形態では、カメラ筐体2の底面11にショルダーパッド12を装着すると、カメラ筐体2の底面11の通風溝2aとショルダーパッド12の通風溝12aとによって、通風ダクト14が形成され、通風ダクト14が解放端14a,14bとなり、通風ダクト14の解放端14a,14b及び通風孔13a,13bを通してカメラ筐体2内が外気と連通し、カメラ筐体2の上面に設けられた送風装置6が作動することによって、解放端14a,14bから通風ダクト14を通して吸引された外気がカメラ筐体2の底部の通風孔13a,13bから矢印で示すようにカメラ筐体2内に流入し、CCD8、電気回路9及び制御部10に均等に流れ込む。吸入された外気は、CCD8、電気回路9及び制御部10に発生する熱を吸収し、排気孔2bを通して外部に排気される。外気は、これらから発生される発熱を効率良く吸収して冷却することができる。無論、CCD8、中央電気回路部9及び後方の周辺装置の制御部10の電気配線を通風孔13a,13bを除く部分に配線することにより、これら配線により、通風孔13a,13bを塞いで外気の流入を妨げることはない。
また、本実施形態が、ビデオカメラ装置1のカメラ筐体2と脚部フレーム3とを別体構造として、カメラ筐体2と脚部フレーム3とが摺動可能としたスライド機構を備えるものである場合、脚部フレーム底面(カメラ筐体底面11に対応する部分)に、上述のように通気口13a,13bを設け、かつ通風溝2a,12aを形成することによって、ショルダーパッド12を装着した際に通風ダクト14を形成し、通風ダクト14を介してカメラ筐体2内とを連通して、筐体内部を冷却することができる。上記と同様に、この場合も通風溝は、脚部フレーム3の底面またはショルダーパッド12の当接面の両方または何れか一方に通風溝を設けることで、上記のような冷却機構をビデオカメラ装置に構成することができる。
また、このようなスライド機構を備えるビデオカメラ装置は、カメラ筐体側部の幅を狭くして小型化したものでは筐体底部内でのショルダーパッドの移動が困難となり、撮影者の体格に応じた調整が困難であるが、カメラ筐体と脚部フレームとを摺動可能とするスライド機構により、体格に容易に合わせることができるものであり、このような小型のハンディー型ビデオカメラ装置では、カメラ筐体底面に設けた通風口をショルダーパッドが覆ったとしても通風ダクトが形成され、通風ダクトを通して流入する外気がカメラ筐体底面の通風口から内部に流入し、カメラ筐体内の電子回路等の発熱を効果的に排出することができ、発熱による機能低下を抑えることができる。
さらに、本実施形態では、ビデオカメラ装置の通気孔がカメラ筐体底面に形成されており、通気孔をショルダーパッドが覆っており、ショルダーパッドが金属板の基材に発泡ウレタン樹脂等の弾性材料を組み合わされたものであり、カメラ筐体内部の電磁波の影響を受け易い電気回路を、カメラ筐体とショルダーパッドの金属板とでシールドして電磁波の影響を受け難い構造とすることができる。
なお、上記実施形態では、ビデオカメラ装置の冷却構造として送風装置6を設けて強制的に冷却する例を示したが、この実施形態に限定することなく、上記通風ダクトをカメラ筐体底面に形成することによって、送風装置6を設けることなく、カメラ筐体内部を自然空冷により冷却することができる。
本発明の活用例としては、ハンディー型ビデオカメラ装置の冷却構造として効果的であり、防滴構造を兼ね備えた冷却構造である。
(a)は本発明のビデオカメラ装置の一実施形態を示す一部切欠側面図であり、(b)はA−A断面図である。 本実施形態の脚部フレームの断面図である。 (a),(b)は、従来のビデオカメラ装置を説明するための概略側面図である。 (a)は排気孔を側面としたビデオカメラ装置を示す概略側面図、(b)が拡大図を有する背面図である。
符号の説明
1 ビデオカメラ装置
2 カメラ筐体
2a 凹状の窪み(通風溝)
3 脚部フレーム
4 撮像レンズ
5 把持部
6 送風装置
7 三色分解プリズム
8 固体撮像素子(CCD)
9 電気回路
10 周辺装置の制御部
11 カメラ筐体の底面(脚部フレームの底面)
11a 底面中央
11b 側壁部
12 ショルダーパッド
12a 凹状の窪み(通風溝)
13a,13b 通風孔
14 通風ダクト
14a,14b 解放端

Claims (2)

  1. カメラ筐体底面に肩当用のショルダーパッドが備えられたビデオカメラ装置において、
    前記カメラ筐体底面に、前記ショルダーパッドが当接する部分を除いて吸気用の通風孔が設けられ、前記カメラ筐体底面に該底面長手方向に沿って連通し、両端を解放端とした通風ダクトが形成され、該通風ダクト内に開口する前記通風孔から流入する外気により前記カメラ筐体内部を冷却することを特徴とするビデオカメラ装置。
  2. 前記通風ダクトが、前記カメラ筐体底面または前記ショルダーパッドのカメラ筐体当接面の何れか一方、若しくは両方に凹状の窪みを設けて形成されることを特徴とする請求項1に記載のビデオカメラ装置。
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