JP2006126825A - 微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置 - Google Patents

微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006126825A
JP2006126825A JP2005289055A JP2005289055A JP2006126825A JP 2006126825 A JP2006126825 A JP 2006126825A JP 2005289055 A JP2005289055 A JP 2005289055A JP 2005289055 A JP2005289055 A JP 2005289055A JP 2006126825 A JP2006126825 A JP 2006126825A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable part
movable portion
modulation element
movable
microelectromechanical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005289055A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4695956B2 (ja
Inventor
Shinya Ogikubo
真也 荻窪
Hirochika Nakamura
博親 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2005289055A priority Critical patent/JP4695956B2/ja
Publication of JP2006126825A publication Critical patent/JP2006126825A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4695956B2 publication Critical patent/JP4695956B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】可動部の振動をアクティブに減少させることのできる微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置を得、スイッチング動作の高速化を図る。
【解決手段】弾性変位可能に支持され双方向に変位する可動部27を備え、この可動部27が変調機能を有する微小電気機械式変調素子100であって、可動部27へ物理的作用力を加える駆動源を複数有し、駆動源により可動部27を第1の方向へ変位駆動させるに際し、可動部27が第1の方向に遷移している間に、駆動源により可動部27に対し第1の方向と異なる第2の方向に可動部の振動を抑制する物理的作用力が加えられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、双方向に変位する可動部を備えた微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置に関し、特に、可動部を制動する改良技術に関する。
近年、MEMS技術(MEMS;Micro-Electro Mechanical systems)の急速な進歩により、μmオーダーの微小構造体を電気的に変位・移動させる微小電気機械式変調素子の開発が盛んに行われている。この微小電気機械式変調素子には、例えばマイクロミラーを傾けて光の偏向を図るデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)などがある。DMDは、光学的な情報処理の分野において、投射ディスプレイ、ビデオ・モニター、グラフィック・モニター、テレビ及び電子写真プリントなど用途が広い。
微小電気機械式変調素子は、一般的に弾性変位可能に支持され双方向に変位する可動部を備え、この可動部が主に変調動作を担う。したがって、可動部の制動制御は、良好なスイッチング動作を行う上でも特に重要となる。
例えば、下記特許文献1に開示されるマイクロミラー装置は、一対の駆動電極のうち一方の電極に電圧を印加し、これら電極間にヒンジ接続により配置されたミラーを有する可動部を、駆動電極との間の電位差及び静電容量に応じた静電引力により回転させる構成としている。
また、下記特許文献2に開示される微小機械格子装置におけるリボン素子を減衰させる方法は、底表面を定め、この底表面の下に形成された底導電層を有するチャネル上の電気機械リボン素子を減衰させる方法において、少なくとも一つのリボン素子に少なくとも一つの定振幅電圧パルスを提供する工程と、定振幅電圧パルスから狭い一時的なギャップによって分けられた制動パルスを少なくとも一つリボン素子に提供する工程とを有する。すなわち、平行平板系素子の1つの可動部電極と、一つの固定電極とにより、静電気力を単一方向に働かせ、リボン素子を下部電極側へ引き寄せる駆動電圧と、駆動電圧の直前に印加する初期制動電圧、又は駆動電圧の直後に印加する最終制動電圧との2つの制動駆動電圧によって振動を制御しようとしている。
また、下記特許文献3に開示される光路切替装置は、電磁駆動のアクチュエーターに信号電圧を印加して光路を切替える機械式の光スイッチと、光スイッチに信号電圧を供給する制御回路とを備える。信号電圧は、信号の立ち上がり振幅VHと信号幅Tについて、信号の立ち上がりからT/2経過したときの電圧が2/3VH以下である。そして、アクチュエータに印加する信号電圧において、振動幅Tの信号の立ち上がりから、T/2経過した時、信号電圧を立ち上がり振幅の2/3倍以下に減少させ、振動を抑制しようとしている。
さらに、下記特許文献4に開示されるマイクロマシン素子の制御方法は、第1の制御信号と第2の制御信号とがマイクロマシン素子に供給され、第2の制御信号が、マイクロマシン素子をアクティブ状態に設定し、第1の制御信号がこの状態を維持するように構成される。そして、マイクロマシン素子をpull-in状態に設定する制御信号と、マイクロマシン素子をpull-in状態に保持する他方の制御信号と、少なくとも2つの制御信号を用い、マイクロマシン素子を制御する。これにより、低い電圧レベルでのマイクロマシン素子の制御を可能としている。
特開平8−334709号公報 特開2001−174720号公報 特開2002−169109号公報 特開2002−36197号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるマイクロミラー装置では、駆動電極のうちの一方に電圧を印加し、可動部と駆動電極との間の電位差及び静電容量に応じた静電引力を発生させ、可動部を回転させる。このため、図21(a)に示すように、電圧Vaの印加によってマイクロミラーが接触位置へ遷移して、接触位置に着地した直後、接触部材からの反力を受けることで振動が生じた。また、マイクロミラーが接触位置に着地しない非接触構造の場合であっても、図21(b)に示すように、所望の回転角度(収束位置)を超えてオーバーシュートが発生することで、振動の鎮静化までに時間を要した。これらの振動やオーバーシュートは、微小電気機械式変調素子のスイッチング動作における高速化の妨げとなっていた。
また、特許文献2に開示される微小機械格子装置では、図22(a)に示すように、定振幅電圧パルス1が時間の関数であり、2μsecの持続時間と10Vの電圧値を有する。定振幅電圧パルス1の後直ちに、狭いギャップ3によって定振幅電圧パルス1から分かれた狭い制動パルス5が掛けられる。さらに、図22(b)に示すように、隣接する定振幅電圧パルス7が逆の極性を有する場合、制動パルス9の極性も関連する電圧パルス7の逆となる。しかしながら、この微小機械格子装置は、可動部であるリボンを基板側へ平行変位させる所謂平行平板型の微小電気機械式変調素子であり、一つの可動部側電極とこれに対面する一つの固定側電極とにパルスを掛けて制動を行うため、振動制御方法の多様性に乏しい不利があった。例えば、可動部を基板に対して吸引変位させているときには、反対方向の制動力を同時に掛けることができない。つまり、振動をアクティブに減少させることができなかった。
また、特許文献3に開示される光路切替装置は、電磁駆動のアクチュエーターにおいて、可動部がヨークの先端に近づくとき、すなわち、永久磁石磁界による吸引力が強くなる時にコイル磁界による吸引力を低下させ、総合の吸引力が強くなり過ぎることがないように可動部をファイバー接続位置に移動させている。信号発生回路により出力される波形は、図23(a)に示すように、立ち上がり電圧VH=7Vで立ち上がり後に急激に電圧が減少する信号電圧である。信号幅Tは5ms、信号終端の電圧は0.5Vである。立ち上がりからT/2経過後の電圧は2.8vである。図23(b)は、立ち上がり電圧は7V、信号幅Tは5ms、ステップ状に振幅が変化する時間TO=1.5msである。図23(c)は立ち上がり電圧5V、減少させた振幅が1Vになるまでの時間Tが2msである。時間Tは信号幅に相当する。時間T以降は次の切替えを行なうまで1Vの電圧を印加し続ける。図23(d)は立ち上がり電圧5V、ステップ状の振幅が変化するまでの時間TO=3msで振幅が一定値0.5Vにステップ状に減少する波形である。これらの信号電圧は、立ち上がりの振幅を大きくすることで可動部の動き(切替速度)を早くするとともに、可動部が動き出したら信号電圧を急激に小さくして可動部に加わる力を低減してチャタリングを抑制することができた。しかしながら、この光路切替装置は、可動部であるブロックを双方向に平行変位させているが、順方向に働く駆動力を変化させて振動を抑制しようとしているため、振動制御方法の多様性に乏しい不利があった。また、基本的にコイル磁界による吸引力を低下させ、総合の吸引力が強くなり過ぎないように信号電圧を小さくするもので、上記同様、振動をアクティブに減少させることができなかった。
また、特許文献4に開示されるマイクロマシン素子の制御方法は、単数又は複数の制御信号を用いて制御を行っている。この制御信号の典型的波形は図24(a)〜(h)に示される。図24(a)(b)からわかるように、制御信号はマイクロマシン素子の状態を変化させるパルス列であってもよい。同様に、少なくとも2つの制御信号の場合、これらの信号は、図22(c)(d)に描かれている重ね合わせ信号や、図24(e)に描かれている振幅変調(AM)信号や、図24(f)に描かれている周波数変調(FM)信号や、図24(g)に描かれているパルス幅変調(PWM)信号、或いは図24(h)に描かれているようなパルス密度変調(PDM)信号の中で合成された信号であってもよい。しかしながら、この制御方法は、pull-in状態での保持電圧の低減、残留電荷の放電によるオン/オフ遅延の減少、出力信号の振幅増大などを制御目的としており、振動をアクティブに減少させることができなかった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、可動部の遷移方向と逆方向に物理的引力を働かせ、可動部の振動をアクティブに減少させることのできる微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置を提供し、もって、スイッチング動作の高速化を図ることを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の微小電気機械式変調素子は、弾性変位可能に支持され双方向に変位する可動部を備え、該可動部が変調機能を有する微小電気機械式変調素子であって、前記可動部へ物理的作用力を加える駆動源を複数有し、該駆動源により前記可動部を第1の方向へ変位駆動させるに際し、該可動部が前記第1の方向に遷移している間に、前記駆動源により前記可動部に対し前記第1の方向と異なる第2の方向に前記可動部の振動を抑制する物理的作用力が加えられることを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子では、可動部が最終変位位置に到達する前の遷移している間に、遷移方向と逆方向に物理的引力が作用し、可動部が最終変位位置へ到達する直前の速度が減速される。これによって従来可動部が大きな速度で最終変位位置へ到達することで生じていた衝突による振動や、非接触駆動での最終変位位置へ到達する際のオーバーシュートが抑止される。つまり、可動部の接触時の振動がアクティブに減少可能となる。
請求項2記載の微小電気機械式変調素子は、前記可動部を前記第1の方向へ変位駆動した後、前記可動部が前記第2の方向へ遷移している間に、前記駆動源により前記可動部に対し前記第1の方向に物理的作用力が加えられることを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子では、可動部が第1の方向へ変位駆動され、変位の最終位置に到達した後、さらに、停止部材に当接することによる反力、或いは弾性力によって第2の方向へ遷移している間に、第1の方向の物理的作用力が可動部に加えられることで、変位の最終位置から離反しようとする可動部の移動がアクティブに制動される。
請求項3記載の微小電気機械式変調素子は、前記物理的作用力が、前記可動部の複数の作用点に加えられることを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子では、作用点が複数となることで、例えば中央が回転中心となる揺動型の可動部において、回転中心を挟む両側に物理的作用力が加えられるようになる。これにより、それぞれの作用点に、異なる大きさの制動力を、異なるタイミングで加えられるようになり、多様な制動効果が得られるようになる。
請求項4記載の微小電気機械式変調素子は、前記可動部が特定方向の変位の最終位置に到達するときに、該可動部の速度が略ゼロとなることを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子では、可動部が最終変位位置へ到着する瞬間の速度が略ゼロとなり、従来可動部が大きな速度で最終変位位置へ到達することで生じていた衝突による振動や、非接触駆動の場合の最終変位位置へ到達する際のオーバーシュートが発生しなくなる。
請求項5記載の微小電気機械式変調素子は、前記駆動源により前記可動部を前記第1の方向及び前記第2の方向へ変位させる物理的作用力が、静電気力であることを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子では、可動部を変位させる物理的作用力が静電気力となることで、高速な振動抑止力が得られる。
請求項6記載の微小電気機械式変調素子は、前記物理的作用力が、縦軸を強度、横軸を時間としたパルス波形様に印加されることを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子では、物理的作用力が、パルス波形によって特定される電圧範囲で発生され、多様な制動効果が得られるようになる。なお、ここでのパルス波形とは、矩形波、正弦波、余弦波、鋸波、三角波、及びこれらの合成波を含む。
請求項7記載の微小電気機械式変調素子は、前記物理的作用力が、複数のパルス波形によって発生されることを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子では、物理的作用力が、異なる大きさ、異なるタイミングで加えられるようになり、多様な制動効果が得られるようになる。
請求項8記載の微小電気機械式変調素子は、前記可動部のそれぞれの遷移方向に対して2つ以上の前記物理的作用力が設定可能に構成されたことを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子では、例えば中央が回転中心となる揺動型の可動部において、回転中心を挟む両側のそれぞれの片側に2つ以上の物理的作用力が加えられるようになる。これにより、可動部の片側に、異なる大きさの制動力を、異なるタイミングで加えられるようになり、多様な制動効果が得られるようになる。
請求項9記載の微小電気機械式変調素子は、前記可動部が、前記特定方向の変位の最終位置に到達するに際し、停止部材に接触して停止されることを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子では、可動部が最終位置に到達すると、停止部材(着地サイト)に接触して停止される。つまり、微小電気機械式変調素子が所謂接触型として作動されるようになる。この場合、可動部は、着地した直後、停止部材からの反力を受けるが、上記の物理的作用力によって制動され、強制的に制振される。
請求項10記載の微小電気機械式変調素子アレイは、請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子を1次元又は2次元配列したことを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子アレイでは、高速なスイッチング動作の可能となった微小電気機械式変調素子がアレイ化され、振動の鎮静化する時間の短縮が可能となり、従来より早いアドレス電圧の書込みが可能となる。
請求項11記載の微小電気機械式変調素子アレイは、前記微小電気機械式変調素子のそれぞれがメモリ回路を含む駆動回路を有し、前記可動部と、該可動部に対峙する少なくとも2つ以上の固定部とに設けられた電極のうち一方が前記駆動回路からの素子変位信号の入力される信号電極であり、他方が共通電極であることを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子アレイでは、メモリ回路が備えられることで、このメモリ回路に対して予め素子変位信号の書き込みが可能となる。そして、共通電極に、従来同様の一定の共通電圧が印加されると同時に、信号電極に、予めメモリ回路に書き込んでおいた素子変位信号が印加されることで、複数の微小電気機械式変調素子が高速にアクティブ駆動可能となる。
請求項12記載の微小電気機械式変調素子アレイは、それぞれの前記可動部を変調駆動させる制御部が設けられたことを特徴とする。
この微小電気機械式変調素子アレイでは、可動部が制御部によって駆動制御されることで、可動部が最終変位位置に到達する前に、可動電極と固定電極との間の電極間電圧の絶対値が減少又は増加、或いは増減され、可動部が最終変位位置へ到達することで生じていた衝突による振動や、オーバーシュートが抑止可能となる。
請求項13記載の画像形成装置は、光源と、請求項10〜請求項12のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子アレイと、前記光源からの光を前記微小電気機械式変調素子アレイに照射する照明光学系と、前記微小電気機械式変調素子アレイから出射される光を画像形成面に投影する投影光学系とを備えたことを特徴とする。
この画像形成装置では、請求項10〜請求項12のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子アレイが構成の要部に備えられることで、振動をアクティブに減少でき、従来装置に比べ、駆動サイクルが短縮される。これにより、高速な感光材露光や、より高画素数のプロジェクタの表示が可能となる。また、露光光のオン・オフで階調制御がなされる画像形成装置(露光装置)では、オン・オフ時間の短縮が可能となることで、より高階調の実現が可能となる。
本発明に係る微小電気機械式変調素子によれば、可動部へ物理的作用力を加える駆動源を複数有し、駆動源により可動部を第1の方向へ変位駆動させるに際し、可動部が第1の方向に遷移している間に、駆動源により可動部に対し第1の方向と異なる第2の方向に可動部の振動を抑制する物理的作用力を加えるので、可動部の遷移方向と逆方向に物理的引力を働かせ、可動部の接触時の振動をアクティブに減少させることができる。この結果、微小電気機械式変調素子におけるスイッチング動作を高速化することができる。
本発明に係る微小電気機械式変調素子アレイによれば、可動部が最終変位位置へ到達した後の振動が抑止される。したがって、振動鎮静化時間をなくし或いは大幅に短縮することが可能となり、振動の収まるのを待つ必要がなく、アドレス電圧を書込むことができる。この結果、駆動サイクルを短縮して、スイッチング動作を高速化することができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、光源と、請求項10〜請求項12のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子アレイと、光源からの光を微小電気機械式変調素子アレイに照射する照明光学系と、微小電気機械式変調素子アレイから出射される光を画像形成面に投影する投影光学系とを備えたので、従来装置に比べ、スイッチング動作を短縮することができる。この結果、高速な感光材露光や、より高画素なプロジェクタの表示が可能となる。
以下、本発明に係る微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る微小電気機械式変調素子の第1の実施の形態を表す概念図、図2は図1に示した微小電気機械式変調素子の制振の過程を(a)(b)(c)で表した動作説明図、図3はパルス波形が印加された可動部の挙動を表した説明図である。
本実施の形態による微小電気機械式変調素子(以下、単に「変調素子」とも称す。)100は、基本的な構成要素として、基板21と、基板21に空隙23を介して平行に配置される小片状の可動部27と、可動部27の両縁部から延出されるヒンジ29、29と、このヒンジ29、29を介して可動部27を基板21に支持するスペーサ31、31とを備える。このような構成により、可動部27は、ヒンジ29、29の捩れによって回転変位が可能となっている。
この他、本発明に係る変調素子は、可動27の材質を適宜選択することにより、音波、流体、熱線の変調も可能にすることができる。変調素子100は、光学素子として使用された場合、可動部27が光反射体(ミラー部)となって偏向作用で光の変調を行うが、この変調方法は可動部27の構造、材料を適宜選択することにより、透過型、シャッター方式、干渉方式、回折方式、全反射方式での変調も可能とすることができる。
本実施の形態において、可動部27は、特定方向の変位の最終位置に到達するに際し、図示しない停止部材に接触して停止される。つまり、接触型の変調素子を構成している。したがって、可動部27が最終位置に到達すると、停止部材(所謂着地サイト)に接触して停止される。
基板21の上面には、ヒンジ29、29を中央として両側に第1アドレス電極35aと第2アドレス電極35bが設けられる。また、可動部27にもその一部に図示しない可動電極が設けられている。変調素子100は、基本動作として、第1アドレス電極35a、第2アドレス電極35b、可動部27へ電圧を印加することによって、可動部27を揺動変位させる。つまり、可動部27がミラー部であれば、光の反射方向が偏向される。
変調素子100では、可動部27に対し、第1アドレス電極35a、第2アドレス電極35bに電位差を与えると、それぞれの電極と、可動部27との間に静電気力が発生し、ヒンジ29、29を中心に回転トルクが働く。この際に発生する静電気力は、真空中の誘電率、可動部27の面積、印加電圧、可動部27とアドレス電極の間隔に依存する。
従って、真空中の誘電率、可動部27の面積、可動部27とアドレス電極の間隔、ヒンジ29、29の弾性係数が一定である場合、可動部27は、それぞれの電極の電位を制御することにより、左右に回転変位可能となる。例えば、Va>Vbのときには、第1アドレス電極35aと可動部27に発生する静電気力が、第2アドレス電極35bと可動部27に発生する静電気力より大きくなり、可動部27が左側に傾く。逆に、Va<Vbのときは、第2アドレス電極35bと可動部27に発生する静電気力が、第1アドレス電極35aと可動部27に発生する静電気力より大きくなり、可動部27がは右側に傾く。
このように、可動部27の可動電極、第1アドレス電極35a、第2アドレス電極35bは、可動部27を回転変位させる駆動源となっている。このような駆動源から可動部27へ加えられる物理的作用力が、静電気力となることで、高速な回転変位が可能となる。
なお、可動部27に作用させる物理的作用力は、静電気力以外の物理的作用力であってもよい。その他の物理的作用力としては、例えば、圧電体による効果や電磁力を挙げることができる。この場合、駆動源としては、圧電素子を用いた圧電型アクチュエータや、マグネット・コイルを用いた電磁型アクチュエータが採用される。
変調素子100は、双方向に変位する可動部27を備え、この可動部27が変調機能を有する。そして、可動部27は、物理的作用力を加える複数の駆動源(可動部27の可動電極、第1アドレス電極35a、第2アドレス電極35b)によって回転変位される。ここで、変調素子100は、駆動源により可動部27を図1の左方向(第1の方向)へ変位駆動させるに際し、可動部27が第1の方向に遷移している間に、駆動源により可動部27に対し第1の方向と異なる第2の方向に可動部27の振動を抑制する物理的作用力が加えられる。
図2(a)に示すように、まず、左回転方向の第1アドレス電極35aに駆動電圧Vaが印加される。次いで、図2(b)に示すように、可動部27の左端が停止部材に接触する直前に、振動抑制電圧Vbが第2アドレス電極35bに印加される。この結果、図2(c)に示すように、振動抑制電圧Vbにより可動部27と第2アドレス電極35bとに静電気力が発生し、この静電気力が可動部27の右端を基板21側へと引き寄せる。この静電吸引力が吸振効果として作用し、可動部27が停止部材との接触と同時に静止することとなる。
このように、可動部27が特定方向の変位の最終位置に到達するときに、その瞬間の速度が略ゼロとなることで、従来可動部が大きな速度で最終変位位置へ到達することにより生じていた衝突による振動が発生しなくなる。
また、可動部27は、最終位置に到達すると、停止部材(着地サイト)に接触し、着地した直後、停止部材からの反力を受けるが、上記の静電吸引力によって制動され、強制的に制振される。そして、吸振効果を得る物理的作用力が静電気力であるので、高速な振動抑止力が得られる。
さらに、物理的作用力が、可動部27の複数の作用点(本実施の形態では可動部27の左右)に加えられることで、例えば中央が回転中心となる揺動型の可動部27では、回転中心を挟む両側に物理的作用力が加えられるようになり、それぞれの作用点に、異なる大きさの制動力を、異なるタイミングで加えることができることから、多様な制動効果が得られるようになる。
静電吸引力を発生されるための振動抑制電圧Vb、すなわち、可動部27と第2アドレス電極35bとに印加される電圧は、図3(b)に示す縦軸を強度(電圧)、横軸を時間としたパルス波形様とすることができる。この例では、可動部27が停止部材に接触する直前に、逆方向の一つのパルス波形p1を印加している。以下、振動抑制電圧Vbとして可動部27と第2アドレス電極35bとに印加されるパルス波を、「逆方向のパルス波」、駆動電圧Vaとして可動部27と第1アドレス電極35aとに印加されるパルス波を、「順方向のパルス波」と称する。
振動抑制電圧Vbをこのようなパルス波形とすることで、静電吸引力が、パルス波形によって特定される電圧範囲で発生され、多様な制動効果が得られるようになる。なお、ここでのパルス波形とは、矩形波、正弦波、余弦波、鋸波、三角波、及びこれらの合成波を含む。
この変調素子100では、可動部27が最終変位位置に到達する前の遷移している間に、遷移方向と逆方向に物理的引力が作用し、可動部27が最終変位位置へ到達する直前の速度が減速される。これによって従来可動部が大きな速度で最終変位位置へ到達することで生じていた衝突による振動や、非接触駆動での最終変位位置へ到達する際のオーバーシュートが抑止される。つまり、可動部27の接触時の振動がアクティブに減少可能となる。
次に、吸振効果を得る静電吸引力を発生させるために、振動抑制電圧Vb、駆動電圧Vaに印加される種々のパルス波形の変形例について説明する。
図4は2つの矩形パルス波形が印加される変形例1を表した説明図である。
なお、以下の各実施の形態及び各変形例において、同一の部材・部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
この変形例は、逆方向の複数のパルス波P2、P3が可動部27の接触直前に印加される。図では2つのパルス波P2、P3を例示するが、パルス波形は2つ以上であってもよい。
この変形例によれば、物理的作用力である静電吸引力が、異なる大きさ、異なるタイミングで加えられるようになり、多様な制動効果が得られるようになる。
図5は三角パルス波形が印加される変形例2を表した説明図である。
この変形例は、パルス波P4が三角波となる。このように、パルス波は、三角波、正弦波、その他の波形であってもよい。
この変形例によれば、物理的作用力である静電吸引力が、矩形波では得られない急峻なタイミングで加えられるようになる。
図6は2つの三角パルス波形が印加される変形例3を表した説明図である。
この変形例は、逆方向の複数の三角パルス波P5、P6が可動部27の接触直前に印加される。図では2つの三角パルス波P5、P6を例示するが、三角パルス波形は2つ以上であってもよい。
この変形例によれば、急峻な静電吸引力が、異なる大きさ、異なるタイミングで加えられるようになる。
図7は駆動電圧Vaにパルス波形が印加される変形例4を表した説明図である。
この変形例は、可動部27が停止部材に接触する直前に逆方向のパルス波P2が印加された後、可動部27が停止部材に接触してから反力によって停止部材から離反動するときに、順方向のパルス波P7が駆動電圧Vaに印加される。すなわち、可動部27を左回転方向(第1の方向)へ変位駆動した後、可動部27が右回転方向(第2の方向)へ遷移している間に、駆動源(第1アドレス電極35a、可動部27)により可動部27に対し第1の方向に物理的作用力が加えられる。
この変形例によれば、可動部27が第1の方向へ変位駆動され、変位の最終位置に到達した後、さらに、停止部材に当接することによる反力、或いは弾性力によって第2の方向へ遷移している間に、第1の方向の物理的作用力が可動部27に加えられることで、変位の最終位置から離反しようとする可動部27の移動がアクティブに制動される。
図8は駆動電圧Vaにパルス波形が印加された後制動電極にパルス波形が印加される変形例5を表した説明図である。
この変形例は、図7に示した変形例と、逆方向のパルス波P2と、順方向のパルス波P7とが逆の順番で印加される。すなわち、可動部27が接触して離反動する直後に順方向のパルス波P7が印加され、再び可動部27が停止部材に接触する直前に逆方向のパルス波P2が印加される。
この変形例によれば、可動部27が変位の最終位置に到達した後、停止部材に当接することによる反力、或いは弾性力によって第2の方向へ遷移している間に、第1の方向の物理的作用力が可動部27に加えられ、変位の最終位置から離反しようとする可動部27の移動がアクティブに制動される。また、この制動により静止させることのできなかった可動部27が再度停止部材へ接触しようとする直前に、逆方向のパルス波P2が印加されて可動部27が確実に静止される。
図9は駆動電圧Vaが所定間隔で低減される変形例6を表した説明図である。
この変形例は、可動部27が停止部材に接触する直前に逆方向のパルス波P8が印加されると同時に、電圧を下げた順方向のパルス波P9が印加される。
この変形例によれば、可動部27が停止部材に接触する直前に、逆方向のパルス波P8によって制動がなされるとともに、その際の駆動電圧Vaがパルス波P9によってキャンセルされることで、可動部27がより大きな力で制動されることとなる。なお、この場合、図示ではパルス波P9を0Vまで下げているが、順方向のパルス波P9の低下電圧は、0Vでなくてもよい。
図10は駆動電圧Vaが所定間隔で複数低減される変形例7を表した説明図である。
この変形例は、複数の逆方向のパルス波P2、P3が印加されると同時に、電圧を下げた順方向のパルス波P9、P10が印加される。
この変形例によれば、図9に示した変形例の作用が繰り返され、可動部27がより確実に制動されることとなる。
図11はパルス波形印加後に一定の電圧が印加される変形例8を表した説明図である。
この変形例は、可動部27が停止部材に接触する直前に、逆方向のパルス波P1が印加されるが、その後に、一定の電圧Vb1が印加され続ける。つまり、逆方向のパルス波は、必ずしも通常時に0Vとしなくてもよい。
この変形例によれば、可動部27が接触した後に逆方向にバイアスされることとなる。したがって、小さな電圧差での可動部27の駆動が可能となる。
図12は複数のパルス波形印加後に一定の電圧が印加される変形例9を表した説明図である。
この変形例は、逆方向の複数のパルス波P2、P3が可動部27の接触直前に印加され、その間、及びその後も一定の電圧Vb1が印加され続ける。
この変形例によれば、確実な吸振効果が得られるとともに、小さな電圧差での可動部27の駆動が可能となる。
図13はパルス波形が印加される前に一定の電圧が印加される変形例10を表した説明図である。
この変形例は、可動部27が停止部材に接触する直線に、逆方向のパルス波P1が印加され、その後に、一定の電圧Vb1が印加され続けるが、逆方向のパルス波P1が印加される前においても一定の電圧Vb1が振動抑制電圧Vbとして印加される。
この変形例によれば、可動部27が逆方向で常にバイアスされ、小さな電圧差での可動部27の駆動が可能となる。可動部27の振動は、常に順方向と逆方向との静電気力のつりあいであり、接触型の場合、pull-inして(引き込まれて)可動部27が接触状態を維持する範囲の逆方向の電圧であれば、常に印加しても問題はない。
したがって、上記の微小電気機械式変調素子によれば、可動部27へ物理的作用力を加える駆動源を複数有し、駆動源により可動部27を第1の方向へ変位駆動させるに際し、可動部27が第1の方向に遷移している間に、駆動源により可動部27に対し第1の方向と異なる第2の方向に物理的作用力を加えるので、可動部27の遷移方向と逆方向に物理的引力を働かせ、可動部27の接触時の振動をアクティブに減少させることができる。この結果、変調素子100におけるスイッチング動作を高速化することができる。
次に、本発明に係る微小電気機械式変調素子の第2の実施の形態を説明する。
図14は本発明に係る微小電気機械式変調素子の第2の実施の形態を表す概念図である。
本実施の形態による変調素子200は、可動部27のそれぞれの遷移方向に対して2つ以上の物理的作用力が設定可能に構成されている。すなわち、基板21上にはヒンジ29、29を中央に挟んで、その左右に主第1アドレス電極35a1、副第1アドレス電極35a2と、主第2アドレス電極35b1、副第2アドレス電極35b2とが設けられている。主第1アドレス電極35a1と可動部27には駆動電圧Va1が印加され、副第1アドレス電極35a2と可動部27には駆動電圧Va2が印加される。また、主第2アドレス電極35b1と可動部27には振動抑制電圧Vb1が印加され、副第2アドレス電極35b2と可動部27には振動抑制電圧Vb2が印加される。
この変調素子200によれば、中央が回転中心となる揺動型の可動部27において、回転中心を挟む両側のそれぞれの片側に2つ以上の物理的作用力が加えられるようになる。これにより、可動部27の片側に、異なる大きさの制動力を、異なるタイミングで加えられるようになり、多様な制動効果が得られるようになる。
次に、本発明に係る微小電気機械式変調素子の第3の実施の形態を説明する。
図15は本発明に係る微小電気機械式変調素子の第3の実施の形態を表す概念図である。
本実施の形態による変調素子300は、可動部41の一端がヒンジ29、29、スペーサ31、31を介して基板21に支持固定されている。つまり、可動部41は、他端が自由端となった片持ち梁状に構成される。そして、基板21上には可動部41の自由端に対向して第1アドレス電極35aが設けられ、可動部41を挟んだ第1アドレス電極35aの反対側には図示しない対向基板に形成される第2アドレス電極35bが設けられている。
このような構成の変調素子300においても、第1アドレス電極35aと可動部41に駆動電圧Vaを印加するとともに、第2アドレス電極35bと可動部41に振動抑制電圧Vbを印加することで、可動部27が最終変位位置(この場合、第1アドレス電極35a側の停止部材)に到達する前の遷移している間に、遷移方向と逆方向に静電吸引力を作用させ、可動部27が最終変位位置へ到達する直前の速度を減速させることができる。
これにより、従来可動部27が大きな速度で最終変位位置へ到達することで生じていた衝突による振動を抑止することができる。つまり、可動部27の接触時の振動がアクティブに減少可能となる。
次に、本発明に係る微小電気機械式変調素子の第4の実施の形態を説明する。
図16は本発明に係る微小電気機械式変調素子の第4の実施の形態を表す概念図である。
本実施の形態による変調素子400は、所謂、平行平板型の素子であって、導電性と可撓性を有する平板状の可動部43の両端が基板21上に形成した絶縁膜45に所定の間隙47を有して固定されている。この基板21の可動部43の下方には、絶縁膜45を介して、第1アドレス電極35aが配設されており、また、可動部43の上方には絶縁膜49を介して第2アドレス電極35bが配設されている。つまり、可動部43は、第1アドレス電極35aと第2アドレス電極35bとの間で両端が支持された両持ち梁状に構成されている。
このような平行平板型の変調素子400においても、第1アドレス電極35aと可動部41に駆動電圧Vaを印加するとともに、第2アドレス電極35bと可動部41に振動抑制電圧Vbを印加することで、可動部43が最終変位位置(この場合、第1アドレス電極35a側の停止部材)に到達する前の遷移している間に、遷移方向と逆方向に静電吸引力を作用させ、可動部43が最終変位位置へ到達する直前の速度を減速させることができる。
また、上記の各実施形態における変調素子の構成に限らず、素子の方向、構造、駆動は任意であってよく、双方向で駆動される全ての素子に対して本発明を適用することができる。
次に、第1の実施の形態の構成を有する変調素子に対しシミュレーションを行った結果を説明する。
図17は第1の実施の形態と同等の構成を有する微小電気機械式変調素子をシュミレーションによって動作確認した説明図である。
図1に示したような回転ヒンジ系マイクロマシン素子に対し、順方向の電位差をVa、逆方向の電位差をVbとして、シミュレーションによる可動部遷移後の振動について解析を行った。
この結果、時間t1後に、Va=V1の電位差を印加した場合の可動部は、大きく振動しているが、時間t1後にVa=V1の電位差を印加し、続いて時間t2〜t3の間にVb=V2の電位差を印加すると、可動部の振動が抑制されることがわかった。
次に、第1の実施の形態の構成を有する変調素子を製作し、それを実際に動作させた結果を説明する。
図18は第1の実施の形態と同等の構成を有する微小電気機械式変調素子を実際に製作して動作確認した説明図である。
図1に示したような回転ヒンジ系マイクロマシン素子に対し、順方向の電位差をVa、逆方向の電位差をVbとして、実素子による可動部遷移後の振動について解析を行った。
その結果、図18(a)に示すように、時間t1後にVa=V1の電位差を印加した場合の可動部は大きく振動しているが、図18(b)に示すように、時間t1後にVa=V1の電位差を印加し、続いて時間t2〜t3の間にVb=V2の電位差を印加した場合は可動部の振動が抑制されていることがわかる(入力波形に遅れがあるのは用いたファンクションジェネレータの性能限界による)。
図19は非接触型の微小電気機械式変調素子に本発明を適用した場合の可動部の挙動を表した説明図である。
上記の各実施の形態及び変形例では、変調素子が接触型である場合を例に説明したが、本発明は、非接触型の変調素子に適用されても、上記と同様の作用・効果を奏するものである。
すなわち、駆動源により可動部27を第1の方向へ変位駆動させるに際し、可動部27が第1の方向に遷移している間に、駆動源により可動部27に対し第1の方向と異なる第2の方向に物理的作用力を、パルス波P1によって加えることで、可動部27の遷移方向と逆方向に物理的引力を働かせ、可動部27のオーバーシュートをアクティブに減少させることができる。この結果、非接触駆動の変調素子におけるスイッチング動作を高速化することができる。
上記の各実施の形態に開示した変調素子100、200、300のそれぞれは、1次元又は2次元配列することによって微小電気機械式変調素子アレイ(以下、単に「変調素子アレイ」と称す。)を構成することができる。
このような変調素子アレイでは、高速なスイッチング動作の可能となった変調素子100、200、300がアレイ化され、振動の鎮静化する時間の短縮が可能となり、従来より早いアドレス電圧の書込みが可能となる。
したがって、可動部が最終変位位置へ到達した後の振動が抑止され、振動鎮静化時間をなくし、或いは大幅に短縮することが可能となり、振動の収まるのを待つ必要がなく、アドレス電圧を書込むことができる。この結果、スイッチング動作を高速化して、駆動サイクルを短縮することができる。
また、変調素子アレイは、図20に一例として図1の変調素子アレイ100の駆動回路を示すように、変調素子のそれぞれがメモリ回路を含む駆動回路を有することが好ましい。このようなメモリ回路が備えられることで、メモリ回路に対して予め素子変位信号の書き込みが可能となる。つまり、メモリ回路には予め素子変位信号が書き込まれる。変調素子のスイッチングのとき、各々の変調素子のメモリ回路に記憶された素子変位信号と、変調素子への印加電圧を制御する駆動電圧制御回路により、本発明の駆動電圧を所望のタイミングで変調素子の信号電極に出力する。このとき、共通電極(可動部)に対しても所望の電圧が出力される。
このように、メモリ回路を用いて素子を駆動すると、複数の変調素子のそれぞれを任意の駆動パターンで動作させることが容易にでき、より高速なアクティブ駆動が可能となる。なお、ここでは、図1の光変調素子アレイ100の構成を示したが、これに限らず、他の構成の変調素子であってもよい。
また、変調素子アレイには、それぞれの可動部を変調駆動させる制御部が設けられることが好ましい。
このような制御部が備えられた変調素子アレイでは、可動部が制御部によって駆動制御されることで、可動部が最終変位位置に到達する前に、可動電極と固定電極との間の電極間電圧の絶対値が減少、又は増加、或いは増減され、可動部が最終変位位置へ到達することで生じていた衝突による振動や、オーバーシュートが抑止可能となる。
上記した構成を有する変調素子アレイは、光源と、光源からの光を変調素子アレイに照射する照明光学系と、変調素子アレイから出射される光を画像形成面に投影する投影光学系とを備えることで、画像形成装置を構成することができる。
上記の変調素子アレイを備えた画像形成装置では、振動をアクティブに減少でき、従来装置に比べ、駆動サイクルが短縮される。これにより、高速な感光材露光や、より高画素数のプロジェクタの表示が可能となる。また、露光光のオン・オフで階調制御がなされる画像形成装置(露光装置)では、オン・オフ時間の短縮が可能となることで、より高階調の実現が可能となる。
なお、上述した各電極への電圧駆動のタイミングや波形は、これに限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更が可能である。
本発明に係る微小電気機械式変調素子の第1の実施の形態を表す概念図である。 図1に示した微小電気機械式変調素子の制振の過程を(a)(b)(c)で表した動作説明図である。 パルス波形が印加された可動部の挙動を表した説明図である。 2つの矩形パルス波形が印加される変形例1を表した説明図である。 三角パルス波形が印加される変形例2を表した説明図である。 2つの三角パルス波形が印加される変形例3を表した説明図である。 駆動電圧Vaにパルス波形が印加される変形例4を表した説明図である。 駆動電圧Vaにパルス波形が印加された後制動電極にパルス波形が印加される変形例5を表した説明図である。 駆動電圧Vaが所定間隔で低減される変形例6を表した説明図である。 駆動電圧Vaが所定間隔で複数低減される変形例7を表した説明図である。 パルス波形印加後に一定の電圧が印加される変形例8を表した説明図である。 複数のパルス波形印加後に一定の電圧が印加される変形例9を表した説明図である。 パルス波形が印加される前に一定の電圧が印加される変形例10を表した説明図である。 本発明に係る微小電気機械式変調素子の第2の実施の形態を表す概念図である。 本発明に係る微小電気機械式変調素子の第3の実施の形態を表す概念図である。 本発明に係る微小電気機械式変調素子の第4の実施の形態を表す概念図である。 第1の実施の形態と同等の構成を有する微小電気機械式変調素子をシュミレーションによって動作確認した説明図である。 第1の実施の形態と同等の構成を有する微小電気機械式変調素子を実際に製作して動作確認した説明図である。 非接触型の微小電気機械式変調素子に本発明を適用した場合における可動部の挙動を表した説明図である。 変調素子のそれぞれがメモリ回路を含む駆動回路を有した構成を示す説明図である。 従来の微小電気機械式変調素子に生じる可動部の振動を表した説明図である。 従来の微小機械格子装置において印加される制動パルスの説明図である。 従来の光路切替装置において印加される信号電圧波形の説明図である。 従来のマイクロマシン素子の制御方法において印加される制御信号の説明図である。
符号の説明
27、41…可動部
35a…第1アドレス電極
35b…第2アドレス電極
100、200、300、400…微小電気機械式変調素子
P1〜P10…パルス波形

Claims (13)

  1. 弾性変位可能に支持され双方向に変位する可動部を備え、該可動部が変調機能を有する微小電気機械式変調素子であって、
    前記可動部へ物理的作用力を加える駆動源を複数有し、
    該駆動源により前記可動部を第1の方向へ変位駆動させるに際し、該可動部が前記第1の方向に遷移している間に、前記駆動源により前記可動部に対し前記第1の方向と異なる第2の方向に前記可動部の振動を抑制する物理的作用力が加えられることを特徴とする微小電気機械式変調素子。
  2. 前記可動部を前記第1の方向へ変位駆動した後、前記可動部が前記第2の方向へ遷移している間に、前記駆動源により前記可動部に対し前記第1の方向に物理的作用力が加えられることを特徴とする請求項1記載の微小電気機械式変調素子。
  3. 前記物理的作用力が、前記可動部の複数の作用点に加えられることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の微小電気機械式変調素子。
  4. 前記可動部が特定方向の変位の最終位置に到達するときに、該可動部の速度が略ゼロとなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子。
  5. 前記駆動源により前記可動部を前記第1の方向及び前記第2の方向へ変位させる物理的作用力が、静電気力であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子。
  6. 前記物理的作用力が、縦軸を強度、横軸を時間としたパルス波形様に印加されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子。
  7. 前記物理的作用力が、複数のパルス波形によって発生されることを特徴とする請求項6記載の微小電気機械式変調素子。
  8. 前記可動部のそれぞれの遷移方向に対して2つ以上の前記物理的作用力が設定可能に構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子。
  9. 前記可動部が、特定方向の変位の最終位置に到達するに際し、停止部材に接触して停止されることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子を1次元又は2次元配列したことを特徴とする微小電気機械式変調素子アレイ。
  11. 前記微小電気機械式変調素子のそれぞれがメモリ回路を含む駆動回路を有し、前記可動部と、該可動部に対峙する少なくとも2つ以上の固定部とに設けられた電極のうち、いずれかの電極は前記駆動回路からの素子変位信号の入力される信号電極であり、他の固定部は共通電極であることを特徴とする請求項10記載の微小電気機械式変調素子アレイ。
  12. それぞれの前記可動部を変調駆動させる制御部が設けられたことを特徴とする請求項10又は請求項11記載の微小電気機械式変調素子アレイ。
  13. 光源と、
    請求項10〜請求項12のいずれか1項記載の微小電気機械式変調素子アレイと、
    前記光源からの光を前記微小電気機械式変調素子アレイに照射する照明光学系と、
    前記微小電気機械式変調素子アレイから出射される光を画像形成面に投影する投影光学系とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2005289055A 2004-09-30 2005-09-30 微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置 Expired - Fee Related JP4695956B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005289055A JP4695956B2 (ja) 2004-09-30 2005-09-30 微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004287975 2004-09-30
JP2004287975 2004-09-30
JP2005289055A JP4695956B2 (ja) 2004-09-30 2005-09-30 微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006126825A true JP2006126825A (ja) 2006-05-18
JP4695956B2 JP4695956B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=36721575

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005289055A Expired - Fee Related JP4695956B2 (ja) 2004-09-30 2005-09-30 微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4695956B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007015067A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Fujifilm Holdings Corp 微小薄膜可動素子及び微小薄膜可動素子アレイ並びに画像形成装置
JP2008015174A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Ricoh Co Ltd 光偏向装置の駆動方法及び画像投影表示装置
WO2011125494A1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-13 ブラザー工業株式会社 光走査装置及び画像表示装置
JP2016524328A (ja) * 2013-05-22 2016-08-12 キャベンディッシュ・キネティックス・インコーポレイテッドCavendish Kinetics, Inc. Memsデバイスの静電気減衰
JP2016206226A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 新電元工業株式会社 制御装置および制御方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54116942A (en) * 1978-03-03 1979-09-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Optical switch
JPH1184268A (ja) * 1997-07-05 1999-03-26 Lumonics Ltd シャッター作動方法及び装置
WO2001004922A1 (fr) * 1999-07-12 2001-01-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Contacteur electromagnetique
JP2001242395A (ja) * 1999-12-28 2001-09-07 Texas Instr Inc <Ti> デジタル・マイクロミラー・デバイスと非接触の端部結合型隠れヒンジ構造のための方法
JP2002287045A (ja) * 2001-03-28 2002-10-03 Seiko Epson Corp 平行平板型マイクロ静電アクチュエータ、マイクロ光路スイッチ、マイクロメカニカルスイッチおよびそれらの駆動方法
JP2003241134A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Ricoh Co Ltd 光走査装置、その製造方法、その光走査装置を具備する画像形成装置、及び読取装置
JP2004134370A (ja) * 2002-07-26 2004-04-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd スイッチ
JP2004130466A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Ntt Electornics Corp マイクロアクチュエータ装置及びこれを用いた光スイッチシステム

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54116942A (en) * 1978-03-03 1979-09-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Optical switch
JPH1184268A (ja) * 1997-07-05 1999-03-26 Lumonics Ltd シャッター作動方法及び装置
WO2001004922A1 (fr) * 1999-07-12 2001-01-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Contacteur electromagnetique
JP2001242395A (ja) * 1999-12-28 2001-09-07 Texas Instr Inc <Ti> デジタル・マイクロミラー・デバイスと非接触の端部結合型隠れヒンジ構造のための方法
JP2002287045A (ja) * 2001-03-28 2002-10-03 Seiko Epson Corp 平行平板型マイクロ静電アクチュエータ、マイクロ光路スイッチ、マイクロメカニカルスイッチおよびそれらの駆動方法
JP2003241134A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Ricoh Co Ltd 光走査装置、その製造方法、その光走査装置を具備する画像形成装置、及び読取装置
JP2004134370A (ja) * 2002-07-26 2004-04-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd スイッチ
JP2004130466A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Ntt Electornics Corp マイクロアクチュエータ装置及びこれを用いた光スイッチシステム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007015067A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Fujifilm Holdings Corp 微小薄膜可動素子及び微小薄膜可動素子アレイ並びに画像形成装置
JP2008015174A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Ricoh Co Ltd 光偏向装置の駆動方法及び画像投影表示装置
WO2011125494A1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-13 ブラザー工業株式会社 光走査装置及び画像表示装置
JP2011215326A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Brother Industries Ltd 光走査装置及び画像表示装置
JP2016524328A (ja) * 2013-05-22 2016-08-12 キャベンディッシュ・キネティックス・インコーポレイテッドCavendish Kinetics, Inc. Memsデバイスの静電気減衰
JP2016206226A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 新電元工業株式会社 制御装置および制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4695956B2 (ja) 2011-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7468829B2 (en) Microelectromechanical modulation device and microelectromechanical modulation device array, and image forming apparatus
US7646134B2 (en) Small thin film-movable element, small thin film-movable element array and image forming apparatus
US7505195B2 (en) Reflective spatial light modulator with high stiffness torsion spring hinge
JP2006343590A (ja) 微小電気機械素子アレイ装置及びその駆動方法
US20070258124A1 (en) Method and system for resonant operation of a reflective spatial light modulator
JP4243546B2 (ja) 空間的光変調器(slm)の可動素子のアドレス指定方法
US20050219676A1 (en) Driving method of spatial light modulator array, spatial light modulator array, and image forming apparatus
JP4695956B2 (ja) 微小電気機械式変調素子及び微小電気機械式変調素子アレイ並びに画像形成装置
JP2005257981A (ja) 光変調素子アレイの駆動方法、光変調装置、及び画像形成装置
JP2002218773A (ja) 駆動装置
JP2007065698A (ja) デジタルマイクロミラーリセット方法
JP2007192902A (ja) 微小電気機械素子の駆動方法及び微小電気機械素子アレイの駆動方法、微小電気機械素子及び微小電気機械素子アレイ、並びに画像形成装置
JP2008295174A (ja) 揺動装置、同装置を用いた光走査装置、映像表示装置、及び揺動装置の制御方法
JP4810154B2 (ja) 微小電気機械素子の駆動方法、微小電気機械素子アレイ及び画像形成装置
US20040233506A1 (en) Damped control of a micromechanical device
JP4392410B2 (ja) 電磁力駆動スキャニングマイクロミラー及びこれを使用した光スキャニング装置
JP2006346817A (ja) 微小電気機械素子アレイ装置及びその駆動方法
JP3851691B2 (ja) Dmdを用いた空間光変調器の操作方法並びにこれを使用した空間光変調器
JP2007017769A (ja) 光通信用微小薄膜可動素子及び微小薄膜可動素子アレイ
JP2007199101A (ja) 微小電気機械素子アレイ装置及び画像形成装置
EP2396785B1 (en) High-speed electrostatic actuation of mems-based devices
JP2008122622A (ja) 光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置
JP2007074826A (ja) 微小電気機械素子及び微小電気機械素子アレイ
JP2007188005A (ja) 光変調素子、アクチュエータ及びアクチュエータの駆動方法
JP5194396B2 (ja) 光偏向装置及び画像投影表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060328

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061127

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071109

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071116

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071126

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110201

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110228

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4695956

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees