JP2006123390A - 金属調樹脂フィルム、および、その製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 PETフィルムから成る印刷補助フィルム(1)にアクリル系の剥離層(2)が積層され、その上にメタリックインクがグラビア印刷により印刷されて印刷層(3)が積層され、その上に、接着層(4)が積層され転写フィルム(10)が形成される。ABS等の熱可塑性フィルムから成る基板層(5)の上に、転写フィルムが接着層を下にして熱転写され、その後、印刷補助フィルムが除去されて印刷フィルム(11)が形成される。印刷フィルムの剥離層の上にアクリルフィルムから成る表皮層(6)が熱プレスラミネート法により積層される。その後、サンドペーパー等でヘアライン(6a)を形成して金属調樹脂フィルム(12)が完成される。
【選択図】 図1
Description
このような金属調樹脂フィルムは複数の非常に薄い層を積層して形成されるが、積層する層の種類が多く、また、積層する順序も多く、その結果、非常に多くの種類のものがある。
このように構成される金属調樹脂フィルムでは金属の層は基材層の上にメタリックインクの印刷層を転写することによって形成されるので割れることがない。またヘアラインを有する表皮層は熱プレスラミネートで印刷層の上に積層されるので剥離しにくい。
基材層の上に前記形成された転写フィルムを接着層を下にして積層してから印刷補助フィルムを除去して基材層の上に印刷層を転写することにより印刷フィルムを形成するステップと、
前記形成された印刷フィルムの印刷層の上に、少なくとも一方の表面にヘアラインを有する表皮層を積層するステップと、を順次おこない、
剥離層の上への表皮層の積層を熱プレスラミネートでおこなう、ことを特徴とする金属調樹脂フィルムの製造方法が提供される。
このような製造方法で製造される金属調樹脂フィルムでは金属の層は基材層の上にメタリックインクの印刷層を転写することによって形成されるので割れることがない。またヘアラインを有する表皮層は熱プレスラミネートで印刷層の上に積層されるので剥離しにくい。
請求項6の発明ではヘアライン加工をした表皮層が剥離層の上に積層され、請求項7の発明では、一方の面にのみヘアライン加工され、ヘアライン加工された面を外側に向けて剥離層の上に積層され、請求項8の発明では、一方の面にのみヘアライン加工され、ヘアライン加工された面を内側に向けて剥離層の上に積層される。
請求項10の発明では、メタリックインクはアクリル樹脂、及び、または、酢酸ビニール樹脂を含む有機系塗料に金属の薄片を混入したものとされ、請求項11の発明では金属の薄片はアルミニウムの薄片とされる。
請求項12の発明では印刷補助フィルムがPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂のフィルムとされ、請求項13の発明では基材層がABS(アクリロ二トリルブタジエンスチレン)樹脂のフィルムとされ、請求項14の発明では表皮層が透明、または、半透明のアクリル系樹脂のフィルムとされる。
初めに図1を参照して第1の実施の形態について説明する。
図1の(A)の工程ではまず、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムから成る印刷補助フィルム1に、アクリル系の剥離層2が積層され、その剥離層2の上にメタリックインクがグラビア印刷により印刷されて印刷層3が積層される。そして、その上に、アクリル系、および、または、酢酸ビニール系の接着層4が積層されて転写フィルム10が作られる。
メタリックインクはアクリル系、および、または、酢酸ビニール系をベースとした有機塗料に1μm以下の非常に薄い金属片を多量に混入したものであり、金属としてはアルミニウムが使用されることが多い。
なお、熱可塑性フィルムから成る基板層5の厚さは100〜400μmであり、熱転写の温度は120〜200℃の温度である。
先ず、図1の(C)の工程で、図1の(B)に示される工程で形成された印刷フィルム11の剥離層2の上に約75〜250μmのアクリルフィルムから成る表皮層6が150〜200℃の温度で熱プレスラミネート法により積層される。その後、図1の(D)の工程において表皮層6の表面にサンドペーパー等で3〜5μmの深さの引っ掻き傷を作りヘアライン6aを形成して金属調樹脂フィルム12が完成する。
この第2の実施の形態の製造方法で作られる金属調樹脂フィルムも第1の実施の形態の製造方法で作られる金属調樹脂フィルムと同様の利点を有する。
この第3の実施の形態の製造方法で作られる金属調樹脂フィルムも第1の実施の形態の製造方法で作られる金属調樹脂フィルムと同様の利点を有するが、さらに、ヘアライン6aが外側に露出していないので経時的に美観が劣化することが少ない。
2 剥離層
3 印刷層(メタリックインク)
4 接着層
5 基板層(ABS)
6、6’ 表皮層(アクリルフィルム)
6a ヘアライン
10 転写フィルム
11 印刷フィルム
12 金属調樹脂フィルム
Claims (14)
- 基材層と、基材層の上に転写されるメタリックインクの印刷層と、熱プレスラミネートで印刷層の上に積層される少なくとも一方の表面にヘアラインを有する表皮層とを具備する、ことを特徴とする金属調樹脂フィルム。
- 表皮層は外側面にヘアラインを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の金属調樹脂フィルム。
- 表皮層は内側面にヘアラインを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の金属調樹脂フィルム。
- 印刷補助フィルムの上に剥離層を積層し、剥離層の上にメタリックインクで印刷をおこなって印刷層を積層し、印刷層の上に接着層を積層して転写フィルムを形成するステップと、
基材層の上に前記形成された転写フィルムを接着層を下にして積層してから印刷補助フィルムを除去して基材層の上に印刷層を転写することにより印刷フィルムを形成するステップと、
前記形成された印刷フィルムの印刷層の上に、少なくとも一方の表面にヘアラインを有する表皮層を積層するステップと、を順次おこない、
剥離層の上への表皮層の積層を熱プレスラミネートでおこなう、ことを特徴とする金属調樹脂フィルムの製造方法。 - 表皮層を積層してからヘアライン加工をおこなう、ことを特徴とする請求項4に記載の金属調樹脂フィルムの製造方法。
- ヘアライン加工をした表皮層を剥離層の上に積層する、ことを特徴とする請求項4に記載の金属調樹脂フィルムの製造方法。
- 一方の面にのみヘアライン加工をし、ヘアライン加工をした面を外側に向けて剥離層の上に積層する、ことを特徴とする請求項6に記載の金属調樹脂フィルムの製造方法。
- 一方の面にのみヘアライン加工をし、ヘアライン加工をした面を内側に向けて剥離層の上に積層する、ことを特徴とする請求項6に記載の金属調樹脂フィルムの製造方法。
- メタリックインクによる印刷はグラビア印刷である、ことを特徴とする請求項1に記載の金属調樹脂フィルムの製造方法。
- メタリックインクはアクリル樹脂、及び、または、酢酸ビニール樹脂を含む有機系塗料に金属の薄片を混入したものである、ことを特徴とする請求項1に記載の金属調樹脂フィルムの製造方法。
- 金属の薄片はアルミニウムの薄片である、ことを特徴とする請求項10に記載の金属調樹脂フィルムの製造方法。
- 印刷補助フィルムがPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂のフィルムである、ことを特徴とする請求項1に記載の金属調樹脂フィルムの製造方法。
- 基材層がABS(アクリロ二トリルブタジエンスチレン)樹脂のフィルムである、ことを特徴とする請求項1に記載の金属調樹脂フィルムの製造方法。
- 表皮層が透明、または、半透明のアクリル系樹脂のフィルムである、ことを特徴とする請求項1に記載の金属調樹脂フィルムの製造方法。
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