JP2006123201A - ポリエチレン系樹脂成形金型用部材および金型 - Google Patents

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Taichi Nagashima
太一 長嶋
Kazuhisa Igawa
一久 井川
Tetsuji Morita
哲司 森田
Hiroyuki Nishimura
寛之 西村
Takafumi Kawaguchi
隆文 川口
Mariko Kato
真理子 加藤
Michio Saito
道雄 斉藤
Shinichi Kawasaki
真一 川崎
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Abstract

【課題】非粘着性、耐久性、耐摩耗性、耐傷付き性などに優れ、手入れが容易であり、長時間使用しても使用初期の優れた特性を維持することのできるポリエチレン系樹脂成形金型用部材および金型を提供する。
【解決手段】成形面に、下塗り塗膜層および上塗り塗膜層を順次形成してなり、該下塗り塗膜層が固形分として無機微粒子を20〜60重量%およびフッ素樹脂を50〜10重量%含有し、該上塗り塗膜層が固形分としてテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を60重量%以上含有してなるポリエチレン系樹脂成形金型用部材;ならびに該ポリエチレン系樹脂成形金型用部材を備えてなる金型。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエチレン系樹脂の成形に使用する金型用部材および金型に関する。
樹脂成形金型等を用いて成形を行う場合には、成形する樹脂と金型との離型性が求められる。例えば、押し出し成形の場合は滑り性が必要であり、直圧プレス式の場合は剥がれ易さが求められる。
現在の金型は、クロムめっき等により硬度を向上させ、残留付着物の除去等の手入れに際しては、金ブラシ等でこするという手法が一般的にとられている。
しかしながら、環境面からクロムフリー化が求められており、また、簡易な手入れですむことも求められている。そこで、残留付着物の除去等を容易にするために、金型部材の成形面にフッ素樹脂を含有する塗料を塗布すること等が種々提案されている。例えば、フッ素樹脂を分散しためっき浴を用いて複合めっき処理したもの(特許文献1参照)や、1コートまたは2コートタイプのフッ素樹脂塗料を塗布したものが提案されている。
しかしながら、上記塗布等を行った金型においては、めっき皮膜の金属部分やフッ素コーティングを施した基材金属自体が徐々に劣化し、成形樹脂の非粘着性が短時間で失われてしまうという問題があった。
特開2002−187134号公報
本発明は、非粘着性、耐久性、耐摩耗性、耐傷付き性などに優れ、手入れが容易であり、長時間使用しても使用初期の優れた特性を維持することのできるポリエチレン系樹脂成形金型用部材および金型を提供することを目的とする。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を進めた結果、ポリエチレン系樹脂成形金型の劣化は、金型基材の金属劣化が大きな要因の一つであり、特に、ポリエチレン系樹脂成形においてパーオキサイトを使用する場合には金属劣化が促進されることに着目し、特定のフッ素樹脂含有塗膜を金型基材上に形成させると、金型基材の劣化を抑制することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に示すとおりのポリエチレン系樹脂成形金型用部材および金型を提供するものである。
項1. 成形面に、下塗り塗膜層および上塗り塗膜層を順次形成してなり、該下塗り塗膜層が固形分として無機微粒子を20〜60重量%およびフッ素樹脂を50〜10重量%含有し、該上塗り塗膜層が固形分としてテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を60重量%以上含有してなるポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
項2. 成形されるポリエチレン系樹脂がパーオキサイトを含むことを特徴とする項1に記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
項3. 成形されるポリエチレン系樹脂がパーオキサイトを0.01〜5重量%含むことを特徴とする項2に記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
項4. 無機微粒子が、アルミナ微粒子、シリカ微粒子、チタニア微粒子および炭化珪素微粒子からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする項1〜3のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
項5. 無機微粒子の平均粒径が10μm以下であることを特徴とする項1〜4のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
項6. 下塗り塗膜層および上塗り塗膜層の合計膜厚が150〜310μmであることを特徴とする項1〜5のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
項7. ポリエチレン系樹脂成形金型用部材が、押出成形金型用部材、プレス成形金型用部材またはインジェクション成形金型用部材であることを特徴とする項1〜6のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
項8. 成形されたポリエチレン系樹脂成形物がパイプ状であることを特徴とする項1〜7のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
項9. 項1〜8のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材を備えてなる金型。
項10. 金型が、押出成形金型、プレス成形金型またはインジェクション成形金型であることを特徴とする項9に記載の金型。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエチレン系樹脂成形金型用部材は、成形面上に、下塗り塗膜層および上塗り塗膜層を順次形成し、該下塗り塗膜層が固形分として無機微粒子を20〜60重量%およびフッ素樹脂を50〜10重量%含有し、該上塗り塗膜層が固形分としてテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を60重量%以上含有することを特徴とする。
すなわち、下塗り塗膜層としての無機微粒子とフッ素樹脂を含有する塗膜層と、上塗り塗膜層としてのテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を含有する塗膜層、との2層からなるフッ素樹脂含有塗膜層を、成形面上に形成したものである。
下塗り塗膜層には、補強剤としての無機微粒子および上塗り塗膜層との密着性を高めるためのフッ素樹脂を含有させる。下塗り塗膜層に使用するフッ素樹脂は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体との密着性があればどのようなものでもよく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などが挙げられるが、上塗り塗膜層に用いるフッ素樹脂と親和性の高いテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体が好ましい。
無機微粒子としては、アルミナ微粒子、シリカ微粒子、チタニア微粒子、炭化珪素微粒子が好ましい。これらの無機微粒子は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
無機微粒子の平均粒径は、塗膜層の厚さを考慮して定めれば良いが、10μm以下であるのが好ましく、5μm以下であるのがより好ましく、0.5〜3μmであるのが特に好ましい。なお、塗料中での無機微粒子の分散の均一性を確保するために、粒径が30μm以上の粗大粒子を含まないことが望ましい。
下塗り塗膜層を形成する下塗り塗料には、バインダー成分として、ポリアミドイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリエーテルスルホンなどが含まれているのが好ましい。
上塗り塗膜層を形成する上塗り塗料には、非粘着性を高めるとともに、基材保護のための耐食性を高めるために、補強剤は添加せずに、固形分としてフッ素樹脂のみを使用する。上塗り塗料に使用するフッ素樹脂は、塗膜を形成した際に緻密になり基材を保護する効果が高いテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を60重量%以上含有する。
本発明のポリエチレン系樹脂成形金型用部材における塗膜層の厚さは、金型用部材の材質および形状などにより異なるが、下塗り塗膜層は5〜70μm程度であるのが好ましく、30〜50μm程度であるのがより好ましい。また、上塗り塗膜層は80〜300μm程度であるのが好ましく、150〜200μm程度であるのがより好ましい。ただし、下塗り塗膜層および上塗り塗膜層の合計の厚さが150〜310μm程度であるのが好ましく、200〜250μm程度であるのがより好ましい。下塗り塗膜層および上塗り塗膜層の合計の厚さが小さすぎると、耐食性が劣り基材の劣化を抑制する効果に欠ける場合がある。下塗り塗膜層および上塗り塗膜層の合計の厚さが大きすぎると、塗膜に気泡やクラックを含み塗膜劣化を起こす場合がある。
成形面上に塗膜層を形成するには、本発明の固形分組成からなる下塗り塗料、上塗り塗料を調製し、これらの塗料をスプレー、刷毛塗り、浸漬などの公知の手段で、順次塗装すればよい。各塗料を塗装した後に、それぞれ乾燥と加熱処理を行ってもよいし、順次、塗装と乾燥を行った後に、二層をまとめて加熱処理してもよい。
塗料には、必要に応じて希釈剤としての溶媒を配合する。溶媒としては、n−メチルピロリドン、ジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、アセトン、THFなどが挙げられ、n−メチルピロリドン、ジアセトンアルコールが好ましい。これらの溶媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
加熱処理の温度は、100〜400℃が好ましく、300〜400℃がより好ましい。加熱処理の時間は、15〜90分が好ましく、20〜50分がより好ましい。
本発明における金型基材の材質としては、銅、ステンレス鋼、一般鋼、アルミニウム、アルミニウム合金などの金属類などが用いられる。
本発明の金型は、上記金型用部材を備えてなる。
本発明が適用できる金型としては、特に限定されないが、押出成形金型、プレス成形金型、インジェクション成形金型などが好ましい。
本発明の金型用部材または金型を用いて成形されるポリエチレン系樹脂としては、パーオキサイトを0.01〜5重量%含むものであるときに効果が顕著である。
また、本発明の金型用部材または金型を用いて成形されるポリエチレン系樹脂成形物としては、パイプ状のものであるときに効果が顕著である。
本発明により成形面上に形成された塗膜は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体の固有の性質と無機微粒子の固有の性質とを兼ね備えているだけでなく、それらが相乗的に働くので、基材保護性に優れている。
より具体的には、この塗膜は、フッ素樹脂に由来する高度の非粘着性、潤滑性、防汚性、耐焦げ付き性、耐熱性、耐薬品性、撥油性、撥水性などを有し、特にテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体に特有の、高い耐食性、皮膜の緻密性を併せ持つ。さらに、無機微粒子に由来する高硬度、高強度特性などを備えるので、耐久性、耐摩耗性、耐傷つき性に優れる。
従って、本発明のポリエチレン系樹脂成形金型用部材および金型は、非粘着性、耐久性、耐摩耗性、耐傷付き性などに優れ、手入れが容易であり、長時間使用しても使用初期の優れた特性を維持することができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
なお、物性の測定は、塗膜を形成したテストピースを用いて下記の方法により行った。
(1)接触角
FACE接触角計(協和界面科学(株)製、「CA−A型」)を用いて、液滴法により、水の接触角を測定した。
(2)密着力試験(JIS K5400)
サンプルに1cm2当たり100個のごばん目を入れ、下記の各条件下に放置した後、常温に戻し、セロファン粘着テープにより、圧着剥離試験を行った。
(a)250℃で2時間放置
(b)−10℃で2時間放置
(c)(200℃で1時間→−10℃で1時間)×10サイクル
表1の密着力を示す結果において、「100/100」とあるのは、剥離がなかったことを示し、「50/100」とあるのは、ごばん目の半数が剥離したことを示す。
(3)衝撃変形試験(JIS K5400)
20℃でデュポン方式により衝撃試験を行って、変形させた部分の塗面の損傷を確認した。
おもり:500g、落下高さ:500mm。
(4)耐薬品性試験
サンプルに1cm2当たり100個のごばん目を入れ、下記の薬品乃至材料に96時間浸漬し、4時間毎にサンプルを取り出し、水洗いを行った後、変色および剥がれがないか否かを確認し、セロファン粘着テープにより、圧着剥離試験を行った。
(a)96%硫酸、50℃
(b)台所用漂白剤(商標「キッチンハイター」、花王(株)製)15%
結果の判定については、上記(2)の場合と同様である。
(5)耐摩耗性試験
先端にナイロンたわしを取り付けた棒を600rpmで回転させながら、加重500gで1分間押しつけた後、傷の有無を肉眼で調べた。
(6)パーオキサイト含有ポリエチレン樹脂離型性試験
サンプル2枚の間にパーオキサイト[1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン]1重量%を含有する架橋前のポリエチレン樹脂10gをはさみ、300g/cm2の荷重をかけた状態で190℃の空気雰囲気下で20分加熱した後、2枚のサンプルを引き剥がした。このとき、サンプルを引き剥がすのに必要な力をピークホルダー付テンションゲージを用いて測定した。
なお、以下の実施例および比較例において、PFAはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を示し、PTFEはポリテトラフルオロエチレンを示し、FEPはテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体を示す。
実施例1
塗装材料として、テストピース(材質:SUS304、寸法:50mm×50mm×3mm)を用いた。
まず、塗装材料にショットブラスト処理を行った。次いで、アルカリ脱脂液に50℃で5分間浸漬して脱脂処理を行い、水洗して乾燥させた。
下記の組成の固形分を25重量%含む下塗り塗料(溶媒はn−メチルピロリドンとジアセトンアルコールの2:1混合溶剤)を調製し、塗装材料に、加熱処理後の膜厚が30±5μmとなるまでスプレー塗装を行い、乾燥させた。
<下塗り塗料の固形分組成>
ポリエーテルスルホン 30重量%
PFA 20重量%
アルミナ微粒子(平均粒径1μm) 40重量%
シリカ微粒子(平均粒径1μm) 10重量%。
次に、下記の組成の固形分を45重量%含む上塗り塗料(界面活性剤「トリトンX100」を2重量%添加した水系ディスパージョン)を調製し、下塗り塗膜の上に、加熱処理後の合計膜厚(下塗り塗膜+上塗り塗膜。以下同様)が200±10μmとなるまでスプレー塗装を行い、乾燥させた。
<上塗り塗料の固形分組成>
PTFE 20重量%
PFA 80重量%。
上記の二層の塗膜が完成した後、380℃で30分間加熱処理を行った。
塗膜が形成されたテストピースについて、上記(1)〜(6)の試験を行った。結果を表1、2に示す。
実施例2
下塗り塗料、上塗り塗料の固形分組成を下記のように変更した以外は実施例1と同様にして、塗装材料に塗装と加熱処理を行った。
<下塗り塗料の固形分組成>
ポリエーテルスルホン 30重量%
PFA 20重量%
アルミナ微粒子(平均粒径1μm) 40重量%
シリカ微粒子(平均粒径1μm) 10重量%
<上塗り塗料の固形分組成>
PTFE 20重量%
PFA 60重量%
FEP 20重量%。
塗膜が形成されたテストピースについて、上記(1)〜(6)の試験を行った。結果を表1、2に示す。
実施例3
下塗り塗料、上塗り塗料の固形分組成を下記のように変更した以外は実施例1と同様にして、塗装材料に塗装と加熱処理を行った。
<下塗り塗料の固形分組成>
ポリエーテルスルホン 30重量%
PFA 20重量%
アルミナ微粒子(平均粒径1μm) 30重量%
シリカ微粒子(平均粒径1μm) 10重量%
チタニア微粒子(平均粒径1μm) 10重量%
<上塗り塗料の固形分組成>
PTFE 40重量%
PFA 60重量%。
塗膜が形成されたテストピースについて、上記(1)〜(6)の試験を行った。結果を表1、2に示す。
実施例4
下塗り塗料、上塗り塗料の固形分組成を下記のように変更した以外は実施例1と同様にして、塗装材料に塗装と加熱処理を行った。
<下塗り塗料の固形分組成>
ポリエーテルスルホン 30重量%
PFA 20重量%
炭化珪素微粒子(平均粒径1μm) 25重量%
チタニア微粒子(平均粒径1μm) 25重量%
<上塗り塗料の固形分組成>
PTFE 20重量%
PFA 80重量%。
塗膜が形成されたテストピースについて、上記(1)〜(6)の試験を行った。結果を表1、2に示す。
実施例5
下塗り塗膜、上塗り塗膜の加熱処理後の膜厚を下記のように変更した以外は実施例1と同様にして、塗装材料に塗装と加熱処理を行った。
下塗り塗料を調製し、塗装材料に、加熱処理後の膜厚が10±5μmとなるまでスプレー塗装を行い、乾燥させた。
次に、上塗り塗料を調製し、下塗り塗膜の上に、加熱処理後の合計膜厚が160±10μmとなるまでスプレー塗装を行い、乾燥させた。
上記の二層の塗膜が完成した後、380℃で30分間加熱処理を行った。
塗膜が形成されたテストピースについて、上記(1)〜(6)の試験を行った。結果を表1、2に示す。
実施例6
下塗り塗膜、上塗り塗膜の加熱処理後の膜厚を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして、塗装材料に塗装と加熱処理を行った。
下塗り塗料を調製し、塗装材料に、加熱処理後の膜厚が50±5μmとなるまでスプレー塗装を行い、乾燥させた。
次に、上塗り塗料を調製し、下塗り塗膜の上に、加熱処理後の合計膜厚が280±10μmとなるまでスプレー塗装を行い、乾燥させた。
上記の二層の塗膜が完成した後、380℃で30分間加熱処理を行った。
塗膜が形成されたテストピースについて、上記(1)〜(6)の試験を行った。結果を表1、2に示す。
比較例1
下塗り塗料、上塗り塗料の固形分組成を下記のように変更した以外は実施例1と同様にして、塗装材料に塗装と加熱処理を行った。
<下塗り塗料の固形分組成>
ポリエーテルスルホン 30重量%
PFA 20重量%
アルミナ微粒子(平均粒径1μm) 40重量%
シリカ微粒子(平均粒径1μm) 10重量%
<上塗り塗料の固形分組成>
PTFE 50重量%
PFA 50重量%。
塗膜が形成されたテストピースについて、上記(1)〜(6)の試験を行った。結果を表1、2に示す。
比較例2
下塗り塗料、上塗り塗料の固形分組成を下記のように変更した以外は実施例1と同様にして、塗装材料に塗装と加熱処理を行った。
<下塗り塗料の固形分組成>
ポリエーテルスルホン 50重量%
PFA 40重量%
アルミナ微粒子(平均粒径1μm) 10重量%
<上塗り塗料の固形分組成>
PTFE 20重量%
PFA 80重量%。
塗膜が形成されたテストピースについて、上記(1)〜(6)の試験を行った。結果を表1、2に示す。
比較例3
テストピースをめっき対象物として、Ni/PFA複合めっき皮膜を形成した。
下記の組成のスルファミン酸ニッケル浴を作製し、この溶液に、PFA微粒子(粒子径2μm以下、ダイキン工業(株)製)を、溶液重量に対して5重量%添加し、さらに界面活性剤として第3級パーフルオロアンモニウム塩(商標「メガファックF150」、大日本インキ化学(株)製)をPFA微粒子1g当たり30.0mgの割合で添加して、複合電解めっき浴と成した。
<スルファミン酸ニッケル電解液浴組成(水1Lに溶解した量で表示)>
スルファミン酸ニッケル 380g/L
塩化ニッケル 45g/L
ほう酸 30g/L。
上記めっき対象物をカソードとし、下記の組成液の入ったウッド浴に漬け、液温25℃、電流密度10A/dm2、めっき時間2分という条件で、めっき対象物に予め下地ニッケルめっき(膜厚:3μm)を施した。
<ウッド浴組成(水1Lに溶解した量で表示)>
塩化ニッケル 245g/L
塩酸 120g/L。
下地ニッケルめっきを施しためっき対象物を、PFA微粒子5.0重量%を分散した上記複合電解めっき浴に浸漬し、めっき浴を常にスクリュー撹拌しつつ、液温50℃、pH4.2、電流密度2A/dm2の条件で、膜厚10μmとなるまで複合めっきを行った。
上記複合めっきを施したものに対し、350℃×30分間の加熱処理を行った後、常温で1時間放置した。加熱処理は、複合めっきを施したテストピースを、350℃の熱風循環式乾燥炉に30分間入れる方法で行った。
複合めっき皮膜が形成されたテストピースについて、上記(1)〜(6)の試験を行った。結果を表1、2に示す。
Figure 2006123201
Figure 2006123201

Claims (10)

  1. 成形面に、下塗り塗膜層および上塗り塗膜層を順次形成してなり、該下塗り塗膜層が固形分として無機微粒子を20〜60重量%およびフッ素樹脂を50〜10重量%含有し、該上塗り塗膜層が固形分としてテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を60重量%以上含有してなるポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
  2. 成形されるポリエチレン系樹脂がパーオキサイトを含むことを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
  3. 成形されるポリエチレン系樹脂がパーオキサイトを0.01〜5重量%含むことを特徴とする請求項2に記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
  4. 無機微粒子が、アルミナ微粒子、シリカ微粒子、チタニア微粒子および炭化珪素微粒子からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
  5. 無機微粒子の平均粒径が10μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
  6. 下塗り塗膜層および上塗り塗膜層の合計膜厚が150〜310μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
  7. ポリエチレン系樹脂成形金型用部材が、押出成形金型用部材、プレス成形金型用部材またはインジェクション成形金型用部材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
  8. 成形されたポリエチレン系樹脂成形物がパイプ状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂成形金型用部材を備えてなる金型。
  10. 金型が、押出成形金型、プレス成形金型またはインジェクション成形金型であることを特徴とする請求項9に記載の金型。
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