JP2006120762A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い発光効率を示し、且つ、発光寿命の長い有機EL素子、照明装置及び表示装置を提供する。
【解決手段】 下記一般式(A)または、該一般式(A)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【化1】
Figure 2006120762

【選択図】 なし

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置に関する。
従来、発光型の電子ディスプレイデバイスとして、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(以下、ELDという)がある。ELDの構成要素としては、無機エレクトロルミネッセンス素子や有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ともいう)が挙げられる。無機エレクトロルミネッセンス素子は平面型光源として使用されてきたが、発光素子を駆動させるためには交流の高電圧が必要である。有機EL素子は、発光する化合物を含有する発光層を陰極と陽極で挟んだ構成を有し、発光層に電子及び正孔を注入して、再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光する素子であり、数V〜数十V程度の電圧で発光が可能であり、さらに、自己発光型であるために視野角に富み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるために省スペース、携帯性等の観点から注目されている。
しかしながら、今後の実用化に向けた有機EL素子においては、さらに低消費電力で効率よく高輝度に発光する有機EL素子の開発が望まれている。
特許第3093796号明細書では、スチルベン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体またはトリススチリルアリーレン誘導体に、微量の蛍光体をドープし、発光輝度の向上、素子の長寿命化を達成している。
また、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体をホスト化合物として、これに微量の蛍光体をドープした有機発光層を有する素子(例えば、特開昭63−264692号公報)、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体をホスト化合物として、これにキナクリドン系色素をドープした有機発光層を有する素子(例えば、特開平3−255190号公報)等が知られている。
以上のように、励起一重項からの発光を用いる場合、一重項励起子と三重項励起子の生成比が1:3であるため発光性励起種の生成確率が25%であり、光の取り出し効率が約20%であるため、外部取り出し量子効率(ηext)の限界は5%とされている。
ところが、プリンストン大より励起三重項からの燐光発光を用いる有機EL素子の報告(M.A.Baldo et al.,nature、395巻、151−154ページ(1998年))がされて以来、室温で燐光を示す材料の研究が活発になってきている。
例えばM.A.Baldo et al.,nature、403巻、17号、750−753ページ(2000年)、また米国特許第6,097,147号明細書等にも開示されている。
励起三重項を使用すると、内部量子効率の上限が100%となるため、励起一重項の場合に比べて原理的に発光効率が4倍となり、冷陰極管とほぼ同等の性能が得られる可能性があることから照明用途としても注目されている。
例えば、S.Lamansky et al.,J.Am.Chem.Soc.,123巻,4304ページ(2001年)等においては、多くの化合物がイリジウム錯体系等重金属錯体を中心に合成検討されている。
また、前述のM.A.Baldo et al.,nature,403巻,17号,750−753ページ(2000年)においては、ドーパントとして、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウムを用いた検討がされている。
その他、M.E.Tompson等は、The 10th International Workshop on Inorganic and Organic Electroluminescence(EL’00、浜松)において、ドーパントとしてL2Ir(acac)、例えば、(ppy)2Ir(acac)を、また、Moon−Jae Youn.0g、Tetsuo Tsutsui等は、やはり、The 10th International Workshop on Inorganic and Organic Electroluminescence(EL’00、浜松)において、ドーパントとして、トリス(2−(p−トリル)ピリジン)イリジウム(Ir(ptpy)3),トリス(ベンゾ[h]キノリン)イリジウム(Ir(bzq)3)等を用いた検討を行っている(なおこれらの金属錯体は一般にオルトメタル化イリジウム錯体と呼ばれている。)。
その後も、多くのイリジウム錯体が合成検討され、それらを用いて素子化する試みがされている(例えば、特許文献1〜10、非特許文献1〜4参照)。また、フェニルピリジンにフッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基等の電子吸引基を置換基として導入すること、配位子としてピコリン酸やピラザボール系の配位子を導入することが知られている(例えば、特許文献7〜10及び非特許文献3〜4参照。)が、これらの配位子では、高効率の素子を達成できる一方、素子の発光寿命は大幅に劣化するため、そのトレードオフの改善が求められていた。
一方、高い発光効率を得るために、The 10th International Workshop on Inorganic and Organic Electroluminescence(EL’00、浜松)では、Ikai等はホール輸送性の化合物を燐光性化合物のホストとして用いている。また、M.E.Tompson等は、各種電子輸送性材料を燐光性化合物のホストとして、これらに新規なイリジウム錯体をドープして用いている。さらに、前述したドーパントと併用して用いるりん光性素子の発光ホストとして、カルバゾール誘導体やカルボリン誘導体が知られている(例えば、特許文献11〜13)。
何れの場合も発光素子とした場合の発光輝度や発光効率は、その発光する光が燐光に由来することから、従来の素子に比べ大幅に改良されるものであるが、素子の発光寿命については従来の素子よりも低いという問題点があった。
りん光性の高効率の発光材料は、発光ホストとの組み合わせ方で素子の性能が著しく異なるが、素子の発光効率と発光寿命を両立させ、実用に耐えうる性能を引き出すことは、十分に達成できていないのが現状である。
特開2002−332291号公報 特開2002−332292号公報 特開2002−175884号公報 特開2001−247859号公報 特開2001−345183号公報 特開2003−146996号公報 国際公開第02/15645号パンフレット 特開2003−123982号公報 特開2002−117978号公報 国際公開第04/016711号パンフレット 特開2003−77674号公報 国際公開第04/053019号パンフレット 国際公開第04/074399号パンフレット J.Am.Chem.Soc.,123巻、4304ページ(2001年)JACS Inorganic Chemistry,第40巻、第7号、1704〜1711ページ(2001年) Aplied Physics Letters,第79巻,2082ページ(2001年) Aplied Physics Letters,第83巻,3818ページ(2003年)
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、高い発光効率を示し、且つ、発光寿命の長い有機EL素子、照明装置及び表示装置を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の構成1〜26により達成された。
(請求項1)
下記一般式(A)または、該一般式(A)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、Z11は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。R11は置換基を表し、X11は酸素原子、硫黄原子、−N(R12)−(R12は、水素原子または置換基を表す。)を表す。n11は0〜2の整数を表す。〕
Figure 2006120762
〔式中、Z1は芳香族複素環を表し、Z2は芳香族複素環または芳香族炭化水素環を表し、Z3は2価の連結基または、単なる結合手を表す。R101は、水素原子または置換基を表す。〕
(請求項2)
下記一般式(B)または、該一般式(B)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、Z21は芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。R21は置換基を表し、X21は酸素原子、硫黄原子、−N(R22)−(R22は、水素原子または置換基を表す。)を表す。n21は0〜2の整数を表す。〕
(請求項3)
下記一般式(C)または、該一般式(C)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、Z31は芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。Z32は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X31は酸素原子、硫黄原子、−N(R31)−(R31は、水素原子または置換基を表す)を表す。〕
(請求項4)
下記一般式(D)または、該一般式(D)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、Z41は6員以上の芳香族炭化水素環または、6員以上の芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。Z42は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X41、X42は、各々窒素原子または=C(R41)−基(R41は、水素原子または置換基を表す。)を表す。〕
(請求項5)
下記一般式(E)または、該一般式(E)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、Z51は、6員以上の芳香族炭化水素環または、6員以上の芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。Z52は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X51、X52は、各々窒素原子または=C(R51)−基(R51は水素原子または置換基を表す。)を表す。〕
(請求項6)
下記一般式(F)または、該一般式(F)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、Z61は、6員以上の芳香族炭化水素環または、6員以上の芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。Z62は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X61、X62は、各々窒素原子または=C(R61)−基(R61は水素原子、または、置換基を表す。)を表す。〕
(請求項7)
下記一般式(G)または、該一般式(G)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、Z71、Z72は、各々芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。〕
(請求項8)
下記一般式(H)または、該一般式(H)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、Z81は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z82は芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。L81は二価の連結基を表す。〕
(請求項9)
前記一般式(1)で表される化合物のZ1が6員環であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項10)
前記一般式(1)で表される化合物のZ2が6員環であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項11)
前記一般式(1)で表される化合物のZ3が結合手であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項12)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−1)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、R501〜R507は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
(請求項13)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−2)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、R511〜R517は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
(請求項14)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−3)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、R521〜R527は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
(請求項15)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−4)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、R531〜R537は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
(請求項16)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−5)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、R541〜R548は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
(請求項17)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−6)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、R551〜R558は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
(請求項18)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−7)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、R561〜R567は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
(請求項19)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−8)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、R571〜R577は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
(請求項20)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−9)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、Rは、水素原子または置換基を表す。また、複数のRは、各々同一でもよく、異なっていてもよい。〕
(請求項21)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−10)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、Rは、水素原子または置換基を表す。また、複数のRは、各々同一でもよく、異なっていてもよい。〕
(請求項22)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2−1)〜(2−8)のいずれかで表される基を少なくとも一つ有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2006120762
〔式中、R502〜R507、R512〜R517、R522〜R527、R532〜R537、R542〜R548、R552〜R558、R562〜R567、R572〜R577は、各々独立に、水素原子または置換基を表し、該置換基は各々同一でもよく、異なっていてもよい。〕
(請求項23)
構成層として燐光性発光層を有し、該燐光性発光層が、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項24)
前記構成層のいずれか1層が正孔阻止層であって、該正孔阻止層が、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(請求項25)
請求項1〜24のいずれか1項に記載の有機エレクトルミネッセンス素子を有することを特徴とする表示装置。
(請求項26)
請求項1〜24のいずれか1項に記載の有機エレクトルミネッセンス素子を有することを特徴とする照明装置。
本発明により、高い発光効率を示し、且つ、発光寿命の長い有機EL素子、照明装置及び表示装置を提供することができた。
本発明の有機EL素子においては、請求項1〜24のいずれか1項に規定される構成により、高い発光効率を示し、且つ、発光寿命の長い有機EL素子、照明装置及び表示装置を提供することができた。
本発明者等は、上記の問題点について鋭意検討を行った結果、白金錯体として一般式(A)〜(H)で各々表される化合物の少なくとも1種と、一般式(1)で表される化合物とを併用することにより、従来の有機EL素子材料を用いて作製された有機EL素子の問題点であった発光寿命が大幅に改善されることを見出した。
一般式(1)で表される化合物は、後述する、発光層または正孔阻止層に含有されることが好ましい。また、一般式(1)で表される化合物は、発光層においてはホスト材料として好ましく用いられ、正孔阻止層に用いられる場合には、正孔阻止材料として好ましく用いられる。これについても、後に詳細に説明する。
以下、本発明に係る各構成要素の詳細について、順次説明する。
《白金錯体》
本発明に係る、一般式(A)〜(H)または該一般式(A)〜(H)の各々の互変異性体を部分構造として有する白金錯体について説明する。
本発明に係る、一般式(A)〜(H)または該一般式(A)〜(H)の各々の互変異性体を部分構造として有する白金錯体の含有層としては、後述する発光層及び/または正孔阻止層が好ましく、また、発光層に含有する場合は、発光層中の発光ドーパントとして用いることにより、本発明の有機EL素子の外部取り出し量子効率の効率アップ(高輝度化)や発光寿命の長寿命化を達成することができる。
《一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体》
一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。
中でも好ましく用いられるのは、ベンゼン環である。更に、前記芳香族炭化水素環は、後述する、前記一般式(A)においてR11で表される置換基を有してもよい。
一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族複素環としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくともひとつが更に窒素原子で置換されている環等が挙げられる。
中でも好ましいのは、ピリジン環である。更に、前記芳香族複素環は、後述する、前記一般式(1)においてR11で表される置換基を有してもよい。
一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、X11は酸素原子、硫黄原子、−N(R12)−を表す。
ここで、一般式(A)において、R11、R12で各々表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、2−フェネチル基等)、芳香族炭化水素基(例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(ジアザカルバゾリル基とは、該カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の任意にひとつが窒素原子で置換されたものを示す。)、フタラジニル基等)、アルコキシル基(例えば、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、シアノ基、水酸基、アルケニル基(例えば、ビニル基等)、スチリル基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子、フッ素原子等)等が挙げられる。これらの基は、更に置換されていてもよい。
本発明では、上記一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体と白金(金属でもイオンでもよい)との間で配位結合が形成(錯形成ともいう)され白金錯体が形成される。
《一般式(B)または該一般式(B)の互変異性体》
一般式(B)または該一般式(B)の互変異性体において、Z21で形成される芳香族複素環は、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族複素環と同義である。
一般式(B)または該一般式(B)の互変異性体において、R21、R22で、各々表される置換基は、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体においてR11表される置換基と同義である。
《一般式(C)または該一般式(C)の互変異性体》
一般式(C)または該一般式(C)の互変異性体において、Z31で形成される芳香族複素環は、各々、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族複素環と同義である。
一般式(C)または該一般式(C)の互変異性体において、Z32で形成される芳香族炭化水素環、芳香族複素環は、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族炭化水素環、芳香族複素環と各々同義である。
一般式(C)または該一般式(C)の互変異性体において、R31で表される置換基は、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体においてR11表される置換基と同義である。
《一般式(D)または該一般式(D)の互変異性体》
一般式(D)または該一般式(D)の互変異性体において、Z41で形成される6員以上の芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。
また、上記の芳香族炭化水素環は更に、前記一般式(A)においてR11で表される置換基を有してもよい。
一般式(D)または該一般式(D)の互変異性体において、Z41で形成される6員以上の芳香族複素環としては、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくともひとつが更に窒素原子で置換されている環等が挙げられる。
また、上記の芳香族複素環は更に、前記一般式(A)においてR11で表される置換基を有してもよい。
一般式(D)または該一般式(D)の互変異性体において、Z42で形成される芳香族炭化水素環、芳香族複素環は、各々、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族炭化水素環、芳香族複素環と各々同義である。
一般式(D)または該一般式(D)の互変異性体のX41、X42で、各々表される、=C(R41)−基において、R41で表される置換基は、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体においてR11表される置換基と同義である。
《一般式(E)または該一般式(E)の互変異性体》
一般式(E)または該一般式(E)の互変異性体において、Z51で形成される、6員以上の芳香族炭化水素環、6員以上の芳香族複素環は、各々、一般式(D)または該一般式(D)の互変異性体において、Z41で形成される6員以上の芳香族炭化水素環、6員以上の芳香族複素環と各々同義である。
一般式(E)または該一般式(E)の互変異性体において、Z52で形成される、芳香族炭化水素環、芳香族複素環は、各々、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族炭化水素環、芳香族複素環と各々同義である。
一般式(E)または該一般式(E)の互変異性体のX51、X52において、=C(R51)−基のR51で表される置換基は、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体においてR11表される置換基と同義である。
《一般式(F)または該一般式(F)の互変異性体》
一般式(F)または該一般式(F)の互変異性体において、Z61で形成される、6員以上の芳香族炭化水素環、6員以上の芳香族複素環は、各々、一般式(D)または該一般式(D)の互変異性体において、Z41で形成される6員以上の芳香族炭化水素環、6員以上の芳香族複素環と各々同義である。
一般式(F)または該一般式(F)の互変異性体において、Z62で形成される、芳香族炭化水素環、芳香族複素環は、各々、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族炭化水素環、芳香族複素環と各々同義である。
一般式(F)または該一般式(F)の互変異性体のX61、X62において、=C(R61)−基のR61で表される置換基は、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体においてR11表される置換基と同義である。
《一般式(G)または該一般式(G)の互変異性体》
一般式(G)または、該一般式(G)の互変異性体において、Z71、Z72で、各々形成される芳香族複素環は、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族複素環と各々同義である。
《一般式(H)または該一般式(H)の互変異性体》
一般式(H)または、該一般式(H)の互変異性体において、Z81で形成される芳香族炭化水素環、芳香族複素環は、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族炭化水素環、芳香族複素環と各々同義である。
一般式(H)または、該一般式(H)の互変異性体において、Z82で形成される芳香族複素環は、一般式(A)または該一般式(A)の互変異性体において、Z11で形成される芳香族複素環と各々同義である。
一般式(H)または、該一般式(H)の互変異性体において、L81で表される二価の連結基としては、アルキレン基(例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、プロピレン基等)、アルケニレン基(例えば、ビニレン基、プロペニレン基等)、アルキニレン基(例えば、エチニレン基、3−ペンチニレン基等)、ヘテロ原子を含む基(例えば、−O−、−S−等のカルコゲン原子を含む2価の基、−N(R)−基(Rは、水素原子またはアルキル基を表し、該アルキル基としては、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。)等)が挙げられるが、また、ヘテロ原子を含むものであってもよく、また、チオフェン−2,5−ジイル基や、ピラジン−2,3−ジイル基のような、芳香族複素環を有する化合物(ヘテロ芳香族化合物ともいう)に由来する2価の連結基であってもよいし、酸素や硫黄などのカルコゲン原子であってもよい。また、アルキルイミノ基、ジアルキルシランジイル基やジアリールゲルマンジイル基のような、ヘテロ原子を会して連結する基でもよい。また、単なる結合手とは、連結する置換基同士を直接結合する結合手である。
以下、本発明に係る、前記一般式(A)〜(H)または該一般式(A)〜(H)の各々の互変異性体を部分構造として有する白金錯体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2006120762
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本発明に係る白金錯体は、例えばOrganic Letter誌、vol3、No.16、p2579〜2581(2001)、J.Am.Chem.Soc.,123巻、4304ページ(2001年)、Inorganic Chemistry,第40巻、第7号、1704〜1711ページ(2001年)、更に、これらの文献中に記載の参考文献等の方法を適用することにより合成できる。
《一般式(1)で表される化合物》
本発明に係る一般式(1)で表される化合物について説明する。
本発明に係る一般式(1)で表される化合物は、従来、発光ホストとして使用されてきた、当該業者周知の化合物であるCBPに比べて電位が下がっているため、ドーパントもその電位に合わせて適切に組み合わせる必要がある。これを満足するのが、前記一般式(A)〜(H)で示した白金錯体であり、これらと併用することにより、正孔や電子の注入バランスが改善され効率の向上が見られているものと推定される。
また、これらの発光材料と併用する発光ホストとして、従来使用されてきたCBPや電子輸送系の材料よりも、本発明に係る一般式(1)で表される化合物は耐久性も良好であり、素子の発光寿命も向上できることが分かった。
前記一般式(1)において、Z1は置換基を有してもよい芳香族複素環を表し、Z2は置換基を有してもよい芳香族複素環、もしくは芳香族炭化水素環を表し、Z3は2価の連結基、もしくは単なる結合手を表す。R101は水素原子、もしくは置換基を表す。
前記一般式(1)において、Z1、Z2で表される芳香族複素環としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子が更に窒素原子で置換されている環等が挙げられる。更に、前記芳香族複素環は、後述するR101で表される置換基を有してもよい。
前記一般式(1)において、Z2で表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。更に、前記芳香族炭化水素環は、後述するR101で表される置換基を有してもよい。
一般式(1)において、R101で表される置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシル基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)、等が挙げられる。
これらの置換基は、上記の置換基によって更に置換されていてもよい。また、これらの置換基は複数が互いに結合して環を形成していてもよい。
好ましい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、フッ化炭化水素基、アリール基、芳香族複素環基である。
2価の連結基としては、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アリーレンなどの炭化水素基のほか、ヘテロ原子を含むものであってもよく、また、チオフェン−2,5−ジイル基や、ピラジン−2,3−ジイル基のような、芳香族複素環を有する化合物(ヘテロ芳香族化合物ともいう)に由来する2価の連結基であってもよいし、酸素や硫黄などのカルコゲン原子であってもよい。また、アルキルイミノ基、ジアルキルシランジイル基やジアリールゲルマンジイル基のような、ヘテロ原子を会して連結する基でもよい。
単なる結合手とは、連結する置換基同士を直接結合する結合手である。
本発明においては、前記一般式(1)のZ1が6員環であることが好ましい。これにより、より発光効率を高くすることができる。更に、一層長寿命化させることができる。
また、本発明においては、前記一般式(1)のZ2が6員環であることが好ましい。これにより、より発光効率を高くすることができる。更に、より一層長寿命化させることができる。
更に、前記一般式(1)のZ1とZ2を共に6員環とすることで、より一層発光効率と高くすることができるので好ましい。更に、より一層長寿命化させることができるので好ましい。
一般式(1)で表される化合物で好ましいのは、前記一般式(1−1)〜(1−10)で各々表される化合物である。
前記一般式(1−1)において、R501〜R507は、各々独立に、水素原子、もしくは置換基を表す。
前記一般式(1−1)で表される化合物を用いることで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、より長寿命の有機EL素子とすることができる。
前記一般式(1−2)において、R511〜R517は、各々独立に、水素原子、もしくは置換基を表す。
前記一般式(1−2)で表される化合物を用いることで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、より長寿命の有機EL素子とすることができる。
前記一般式(1−3)において、R521〜R527は、各々独立に、水素原子、もしくは置換基を表す。
前記一般式(1−3)で表される化合物を用いることで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、より長寿命の有機EL素子とすることができる。
前記一般式(1−4)において、R531〜R537は、各々独立に、水素原子、もしくは置換基を表す。
前記一般式(1−4)で表される化合物を用いることで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、より長寿命の有機EL素子とすることができる。
前記一般式(1−5)において、R541〜R548は、各々独立に、水素原子、もしくは置換基を表す。
前記一般式(1−5)で表される化合物を用いることで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、より長寿命の有機EL素子とすることができる。
前記一般式(1−6)において、R551〜R558は、各々独立に、水素原子、もしくは置換基を表す。
前記一般式(1−6)で表される化合物を用いることで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、より長寿命の有機EL素子とすることができる。
前記一般式(1−7)において、R561〜R567は、各々独立に、水素原子、もしくは置換基を表す。
前記一般式(1−7)で表される化合物を用いることで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、より長寿命の有機EL素子とすることができる。
前記一般式(1−8)において、R571〜R577は、各々独立に、水素原子、もしくは置換基を表す。
前記一般式(1−8)で表される化合物を用いることで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、より長寿命の有機EL素子とすることができる。
前記一般式(1−9)において、Rは、水素原子、もしくは置換基を表す。また、複数のRは、各々同一でもよく、異なっていてもよい。
前記一般式(1−9)で表される化合物を用いることで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、より長寿命の有機EL素子とすることができる。
前記一般式(1−10)において、Rは、水素原子、もしくは置換基を表す。また、複数のRは、各々同一でもよく、異なっていてもよい。
ここで、前記一般式(1−1)〜(1−10)の各々において、「置換基」とは、一般式(1)において、R101で表される置換基と同義である。
前記一般式(1−10)で表される化合物を用いることで、より発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、長寿命の有機EL素子とすることができる。
また、前記一般式(1)で表される化合物で好ましいものは、前記一般式(2−1)〜(2−8)のいずれかで表される基を少なくとも一つを有する化合物である。特に、分子内に前記一般式(2−1)〜(2−8)のいずれかで表される基を2つから4つ有することがより好ましい。このとき、前記一般式(1)で表される構造において、R101を除いた部分が、前記一般式(2−1)〜(2−8)に置き換わる場合を含む。
本発明に係る一般式(1)で表される化合物は、後述する有機EL素子の構成層の構成成分として用いられ、本発明では、本発明の有機EL素子の構成層である発光層または正孔阻止層に含有されることが好ましい。また、発光層中ではホスト化合物(発光ホストともいう)として用いられることが好ましく、正孔阻止層では、正孔阻止材料として用いられることが好ましい。
但し、有機EL素子の種々の物性コントロールの観点から必要に応じて、本発明に係る化合物は、有機EL素子のその他の構成層に用いてもよい。
以下、本発明に係る、前記一般式(1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
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《本発明に係る白金錯体、一般式(1)で表される化合物の有機EL素子への適用》
本発明に係る白金錯体、一般式(1)で表される化合物を用いて、本発明の有機EL素子を作製する場合、有機EL素子の構成層(詳細は後述する)の中で、発光層または正孔阻止層に用いることが好ましい。また、発光層中では、白金錯体は発光ドーパント、一般式(1)で表される化合物はホスト化合物として、各々好ましく用いられる。
発光層中のホスト化合物(発光ホスト)に対する発光ドーパントとの混合比は好ましくは質量で0.1質量%〜30質量%未満の範囲に調整することである。
ただし、発光ドーパントは複数種の化合物を混合して用いても良く、混合する相手は構造を異にする、その他の金属錯体やその他の構造を有するリン光性ドーパントや蛍光性ドーパントでもよい。
次に、代表的な有機EL素子の構成について述べる。
本発明に係る、上記一般式(A)〜(H)のいずれかで表される部分構造または、該一般式(A)〜(H)のいずれかで表される互変異性体を部分構造として有する白金錯体や、上記一般式(1)で表される化合物は、各々有機EL素子用材料(バックライト、フラットパネルディスプレイ、照明光源、表示素子、電子写真用光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信デバイスなど)等の用途に用いることができるが、その他の用途しては、有機半導体レーザー用材料(記録光源、露光光源、読み取り光源光通信デバイス、電子写真用光源など)、電子写真用感光体材料、有機TFT素子用材料(有機メモリ素子、有機演算素子、有機スイッチング素子)、有機波長変換素子用材料、光電変換素子用材料(太陽電池、光センサーなど)などの広い分野に利用可能である。
次に、本発明の有機EL素子の構成層について詳細に説明する。
本発明において、有機EL素子の層構成の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(i)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(v)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
《発光層》
発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子および正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であっても良い。発光層は単一の組成をもつ層であってもよいし、同一または異なる組成をもつ複数の層からなる積層構造であってもよい。
このように発光層が2種類以上の化合物を含んでなる場合、発光層を構成する主たる構成成分として、ホスト化合物(単に発光ホストともいう)、ドーパント(発光ドーパントともいう)を含み、該ドーパントとしては、リン光発光型(リン光発光性ドーパント)、蛍光発光型(蛍光発光性ドーパント)のどちらを用いてもよいが、リン光発光型の有機エレクトロルミネッセンス素子においては、ホスト化合物からリン光性ドーパント(リン光発光性ドーパントともいう)へのエネルギー移動によりリン光性ドーパントが発光し、その結果としてリン光発光が取り出される。
本発明においては一般式(1)で表される化合物をホスト化合物、一般式(A)〜(H)で表されるいずれか1種の化合物をリン光発光性ドーパントとして用いる構成が好ましい。また、リン光性ドーパントは1種のみを用いてもよいし、複数種類を用いてもよい。複数の発光層を積層して有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する場合、それぞれの層に含有されるリン光性ドーパントは同じであっても異なっていても、単一種類であっても複数種類であってもよい。
本発明における「リン光発光性ドーパント」とは励起三重項からの発光が観測される化合物であり、リン光量子収率が、25℃において0.001以上の化合物である。リン光量子収率は好ましくは0.01以上、さらに好ましくは0.1以上である。上記リン光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中でのリン光量子収率は種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明に用いられるリン光発光性化合物は、任意の溶媒の何れかにおいて上記リン光量子収率が達成されれば良い。
また、本発明における「蛍光発光性ドーパント」についても、上記リン光発光性ドーパントと同様に定義される。
ドーパントとしてこのようなリン光発光性化合物を発光層に用いることにより、内部量子効率の高い発光有機EL素子を実現できる。具体的には、Y.Wang et al.,Appl.Phys.Lett.,第79巻、4号、449−451ページ(2001年)、C.Adachi et al.,第79巻、13号、2082−2084ページ(2001年)等に記載の化合物がある。好ましくは、イリジウム、オスミウム、ロジウム、白金等の中心金属と有機配位子を有する錯体が挙げられる。さらに好ましく用いられるのは、白金錯体である。
また、本発明に係わる一般式(1)で表される化合物を発光層のホスト化合物として用いて、一般式(A)〜(H)のいずれか1種の化合物をリン光発光性ドーパントとして用いた場合。リン光発光性化合物のホスト化合物に対するドープ量は、0質量%を超えて30質量%未満が好ましく、更に好ましくは、0.1質量%〜20質量%であり、特に好ましくは1質量%〜15質量%未満である。
本発明に用いられる「ホスト化合物」とは、発光層に含有される化合物のうちで室温(25℃)においてリン光発光のリン光量子収率が、0.01未満の化合物である。
リン光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398ページ(1992年版、丸善)に記載の方法で測定することが出来る
本発明では、上記一般式(A)〜(H)のいずれかで表される少なくとも一つの化合物を発光ドーパント(単にドーパントともいう)として用いるが、その他の公知のリン光発光性化合物を併用しても良い。具体的には以下の特許公報に記載されている化合物があげられるがこれらに限定されない。
国際公開第00/70655号パンフレット、特開2002−280178号公報、特開2001−181616号公報、特開2002−280179号公報、特開2001−181617号公報、特開2002−280180号公報、特開2001−247859号公報、特開2002−299060号公報、特開2001−313178号公報、特開2002−302671号公報、特開2001−345183号公報、特開2002−324679号公報、国際公開第02/15645号パンフレット、特開2002−332291号公報、特開2002−50484号公報、特開2002−332292号公報、特開2002−83684号公報、特表2002−540572号公報、特開2002−117978号公報、特開2002−338588号公報、特開2002−170684号公報、特開2002−352960号公報、国際公開第01/93642号パンフレット、特開2002−50483号公報、特開2002−100476号公報、特開2002−173674号公報、特開2002−359082号公報、特開2002−175884号公報、特開2002−363552号公報、特開2002−184582号公報、特開2003−7469号公報、特表2002−525808号公報、特開2003−7471号公報、特表2002−525833号公報、特開2003−31366号公報、特開2002−226495号公報、特開2002−234894号公報、特開2002−235076号公報、特開2002−241751号公報、特開2001−319779号公報、特開2001−319780号公報、特開2002−62824号公報、特開2002−100474号公報、特開2002−203679号公報、特開2002−343572号公報、特開2002−203678号公報等。
その具体例の一部を下記に示す。
Figure 2006120762
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発光層にはさらにリン光発光性化合物からなるドーパントの他に、蛍光性ドーパントが加えられていても良く、蛍光性ドーパントの代表例としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、又は希土類錯体系蛍光体、その他公知の蛍光性化合物等が挙げられる。
本発明においては一般式(1)で表される化合物をホスト化合物(発光ホスト)として用いることが好ましいが、公知のホスト化合物も併用することが出来、一般式(1)で表される化合物を含有する発光層の他に発光層を設けて、公知のホスト化合物を用いてもよい。公知のホスト化合物としては、構造的には特に制限はないが、代表的にはカルバゾール誘導体、トリアリールアミン誘導体、芳香族ボラン誘導体、含窒素複素環化合物、チオフェン誘導体、フラン誘導体、オリゴアリーレン化合物等の基本骨格を有する化合物が好ましい。
また、これらのホスト化合物は低分子化合物でも、繰り返し単位を持つ高分子化合物でもよく、ビニル基やエポキシ基のような重合性基を有する低分子化合物(蒸着重合性発光ホスト)でもいい。
ホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、かつ、発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。
ホスト化合物(発光ホストともいう)の具体例としては、以下の文献に記載されている化合物が好適である。例えば、特開2001−257076号公報、同2002−308855号公報、同2001−313179号公報、同2002−319491号公報、同2001−357977号公報、同2002−334786号公報、同2002−8860号公報、同2002−334787号公報、同2002−15871号公報、同2002−334788号公報、同2002−43056号公報、同2002−334789号公報、同2002−75645号公報、同2002−338579号公報、同2002−105445号公報、同2002−343568号公報、同2002−141173号公報、同2002−352957号公報、同2002−203683号公報、同2002−363227号公報、同2002−231453号公報、同2003−3165号公報、同2002−234888号公報、同2003−27048号公報、同2002−255934号公報、同2002−260861号公報、同2002−280183号公報、同2002−299060号公報、同2002−302516号公報、同2002−305083号公報、同2002−305084号公報、同2002−308837号公報等。
ドーパントはホスト化合物を含有する層全体に分散されていてもよいし、部分的に分散されていてもよい。
発光層にはさらに他の化合物が加えられていてもよく、加えられる化合物は一般式(1)で表される化合物であっても、その他の蛍光またはリン光を発する有機化合物または錯体であってもよいし、さらに別の機能を有する化合物であってもよい。また発光層にはp−ポリフェニレンビニレンやポリフルオレンのような高分子材料が加えられていても良く、前記ドーパントを高分子鎖に導入した、または前記ドーパントを高分子の主鎖とした高分子材料を使用してもよい。
発光層は、上記化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、インクジェット法、転写法、印刷法などの公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。発光層としての膜厚に格別の制限はないが、通常は5nm〜5μmの範囲で選ばれる。また、この発光層は、特開昭57−51781号公報に記載されているように、樹脂などの結着材と共に上記発光材料を溶剤に溶かして溶液としたのち、これをスピンコート法などにより薄膜化して形成することもできる。このようにして形成された発光層の膜厚については、特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるが、通常は5nm〜5μmの範囲である。
薄型であること、および樹脂基板上に形成することが可能であるという有機EL素子の特長を活かして、これをパネル状その他の形状の照明装置に利用する場合を考慮すると、白色発光素子を構成することは実用的に有用である。現在のところ単一の発光材料で白色発光を示すものがないため、複数の発光材料により複数の発光色を同時に発光させて混色により白色発光を得ている。複数の発光色の組み合わせとしては3原色(青色、緑色、赤色)の3つの発光極大波長を含有させたものでも良いし、青色と黄色、青緑と橙色等の補色の関係を利用した2つの発光極大波長を含有したものでも良い。これらの混色した発光は先に述べたとおり、ドーパントを用いることによって行うことができ、これは同一の発光層に含まれるドーパントの種類と量を変化させることによっても行うことができるし、複数の層を積層して発光層を構成した場合には、それぞれの層に含まれるドーパントの種類と量を変化させ、それぞれの層を異なる色調に発光させることによって外部に取出される発光の色調を制御することもできる。
《阻止層:正孔阻止層、電子阻止層》
阻止層は、上記のごとく、有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔阻止層とは広い意味では電子輸送層であり、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい正孔阻止材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。
本発明の有機EL素子の正孔阻止層は、発光層に隣接して設けられていることが好ましい。本発明では、正孔阻止層の正孔阻止材料として前述した本発明に係る化合物を含有させることが好ましい。これにより、より一層発光効率の高い有機EL素子とすることができる。更に、より一層長寿命化させることができる。
一方、電子阻止層とは広い意味では正孔輸送層であり、正孔を輸送する機能を有しつつ電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。
《正孔輸送層》
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入または輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また、導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
正孔輸送材料としては、上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、更には、米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
更に、これらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型−Si、p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
正孔輸送層は、上記正孔輸送材料を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5nm〜200nmである。この正孔輸送層は、上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
《電子輸送層》
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
従来、単層の電子輸送層、及び複数層とする場合は発光層に対して陰極側に隣接する電子輸送層に用いられる電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができ、例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。更に、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。
更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えばトリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)等、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、GaまたはPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、またはそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基等で置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。また、発光層の材料として例示したジスチリルピラジン誘導体も、電子輸送材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様に、n型−Si、n型−SiC等の無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
電子輸送層は、上記電子輸送材料を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。電子輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5nm〜200nmである。電子輸送層は、上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
《陽極》
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In23−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また、陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。更に膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1000nm、好ましくは10nm〜200nmの範囲で選ばれる。
《陰極》
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えばマグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。尚、発光した光を透過させるため、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方が、透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
また、陰極に上記金属を1〜20nmの膜厚で作製した後に、陽極の説明で挙げた導電性透明材料をその上に作製することで、透明または半透明の陰極を作製することができ、これを応用することで陽極と陰極の両方が透過性を有する素子を作製することができる。
次に、本発明の有機EL素子の構成層として用いられる、注入層、阻止層、電子輸送層等について説明する。
《注入層:電子注入層、正孔注入層》
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記のごとく陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び、陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されており、正孔注入層(陽極バッファー層)と電子注入層(陰極バッファー層)とがある。
陽極バッファー層(正孔注入層)は、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。
陰極バッファー層(電子注入層)は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的にはストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。上記バッファー層(注入層)はごく薄い膜であることが望ましく、素材にもよるが、その膜厚は0.1nm〜5μmの範囲が好ましい。
《基体》
本発明の有機EL素子は、基体上に形成されているのが好ましい。
本発明の有機EL素子に用いることのできる基体(以下、基板、基材、支持体等ともいう)としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また、透明のものであれば特に制限はないが、好ましく用いられる基板としては例えばガラス、石英、光透過性樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい基体は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。樹脂フィルムの表面には、無機物、有機物の被膜またはその両者のハイブリッド被膜が形成されていてもよい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の発光の室温における外部取り出し効率は1%以上であることが好ましく、より好ましくは5%以上である。ここに、外部取り出し量子効率(%)=有機EL素子外部に発光した光子数/有機EL素子に流した電子数×100である。
また、カラーフィルター等の色相改良フィルター等を併用しても、有機EL素子からの発光色を蛍光体を用いて多色へ変換する色変換フィルターを併用してもよい。色変換フィルターを用いる場合においては、有機EL素子の発光のλmaxは480nm以下が好ましい。
《有機EL素子の作製方法》
本発明の有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極からなる有機EL素子の作製法について説明する。
まず適当な基体上に、所望の電極物質、例えば陽極用物質からなる薄膜を、1μm以下、好ましくは10nm〜200nmの膜厚になるように、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陽極を作製する。次に、この上に有機EL素子材料である正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層の有機化合物薄膜を形成させる。
この有機化合物薄膜の薄膜化の方法としては、前記の如く蒸着法、ウェットプロセス(例えば、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、印刷法)等があるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくい等の点から、真空蒸着法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法が特に好ましい。更に層ごとに異なる製膜法を適用してもよい。製膜に蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は、使用する化合物の種類等により異なるが、一般にボート加熱温度50℃〜450℃、真空度10-6〜10-2Pa、蒸着速度0.01nm/秒〜50nm/秒、基板温度−50℃〜300℃、膜厚0.1nm〜5μm、好ましくは5nm〜200nmの範囲で適宜選ぶことが望ましい。
これらの層を形成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を、1μm以下好ましくは50〜200nmの範囲の膜厚になるように、例えば蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陰極を設けることにより、所望の有機EL素子が得られる。この有機EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して正孔注入層から陰極まで作製するのが好ましいが、途中で取り出して異なる製膜法を施してもかまわない。その際、作業を乾燥不活性ガス雰囲気下で行う等の配慮が必要となる。
多色の本発明の表示装置は、発光層形成時のみシャドーマスクを設け、他層は共通であるのでシャドーマスク等のパターニングは不要であり、一面に蒸着法、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法等で膜を形成できる。
発光層のみパターニングを行う場合、その方法に限定はないが、好ましくは蒸着法、インクジェット法、印刷法である。蒸着法を用いる場合においてはシャドーマスクを用いたパターニングが好ましい。
また作製順序を逆にして、陰極、電子輸送層、正孔阻止層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。このようにして得られた多色の表示装置に、直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧2〜40V程度を印加すると、発光が観測できる。また交流電圧を印加してもよい。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
本発明の表示装置は、表示デバイス、ディスプレー、各種発光光源として用いることができる。表示デバイス、ディスプレーにおいて、青、赤、緑発光の3種の有機EL素子を用いることにより、フルカラーの表示が可能となる。
表示デバイス、ディスプレーとしてはテレビ、パソコン、モバイル機器、AV機器、文字放送表示、自動車内の情報表示等が挙げられる。特に静止画像や動画像を再生する表示装置として使用してもよく、動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリックス(パッシブマトリックス)方式でもアクティブマトリックス方式でもどちらでもよい。
照明装置としては、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサの光源等が挙げられるがこれらに限定されない。また、本発明の有機EL素子に共振器構造を持たせた有機EL素子として用いてもよい。
このような共振器構造を有した有機EL素子の使用目的としては、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサの光源等が挙げられるが、これらに限定されない。また、レーザ発振をさせることにより、上記用途に使用してもよい。
また、本発明に用いられる有機EL材料は、照明装置として、実質白色の発光を生じる有機EL素子に適用できる。複数の発光材料により複数の発光色を同時に発光させて混色により白色発光を得る。複数の発光色の組み合わせとしては、青色、緑色、青色の3原色の3つの発光極大波長を含有させたものでも良いし、青色と黄色、青緑と橙色等の補色の関係を利用した2つの発光極大波長を含有したものでも良い。
また、複数の発光色を得るための発光材料の組み合わせは、複数のリン光または蛍光で発光する材料を、複数組み合わせたもの、蛍光またはリン光で発光する発光材料と、発光材料からの光を励起光として発光する色素材料との組み合わせたもののいずれでも良いが、本発明に係わる白色有機エレクトロルミネッセンス素子においては、発光ドーパントを複数組み合わせ混合するだけでよい。発光層もしくは正孔輸送層或いは電子輸送層等の形成時のみマスクを設け、マスクにより塗り分けるなど単純に配置するだけでよく、他層は共通であるのでマスク等のパターニングは不要であり、一面に蒸着法、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法等で例えば電極膜を形成でき、生産性も向上する。この方法によれば、複数色の発光素子をアレー状に並列配置した白色有機EL装置と異なり、素子自体が発光白色である。
発光層に用いる発光材料としては特に制限はなく、例えば、液晶表示素子におけるバックライトであれば、CF(カラーフィルター)特性に対応した波長範囲に適合するように、オルトメタル化錯体(Ir錯体、Pt錯体など)、また公知の発光材料の中から任意のものを選択して組み合わせて白色化すれば良い。
このように、本発明に係る白色発光有機EL素子は、前記表示デバイス、ディスプレーに加えて、各種発光光源、照明装置として、家庭用照明、車内照明、また露光光源のような一種のランプとして、また液晶表示装置のバックライト等、表示装置にも有用に用いられる。
その他、時計等のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体等の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等、更には表示装置を必要とする一般の家庭用電気器具等広い範囲の用途が挙げられる。
《表示装置》
本発明の有機EL素子は、照明用や露光光源のような1種のランプとして使用してもよいし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用してもよい。動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式でもアクティブマトリクス方式でもどちらでもよい。または、異なる発光色を有する本発明の有機EL素子を3種以上使用することにより、フルカラー表示装置を作製することが可能である。または、一色の発光色、例えば、白色発光をカラーフィルターを用いてBGRにし、フルカラー化することも可能である。更に、有機ELの発光色を色変換フィルターを用いて他色に変換しフルカラー化することも可能であるが、その場合、有機EL発光のλmaxは480nm以下であることが好ましい。
本発明の有機EL素子から構成される表示装置の一例を図面に基づいて説明する。
図1は、有機EL素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。有機EL素子の発光により画像情報の表示を行う、例えば、携帯電話等のディスプレイの模式図である。
ディスプレイ1は、複数の画素を有する表示部A、画像情報に基づいて表示部Aの画像走査を行う制御部B等からなる。
制御部Bは、表示部Aと電気的に接続され、複数の画素それぞれに外部からの画像情報に基づいて走査信号と画像データ信号を送り、走査信号により走査線毎の画素が画像データ信号に応じて順次発光して画像走査を行って画像情報を表示部Aに表示する。
図2は、表示部Aの模式図である。
表示部Aは基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、複数の画素3等とを有する。表示部Aの主要な部材の説明を以下に行う。図2においては、画素3の発光した光が、白矢印方向(下方向)へ取り出される場合を示している。
配線部の走査線5及び複数のデータ線6は、各々導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。
画素3は、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素を、適宜、同一基板上に並置することによって、フルカラー表示が可能となる。
次に、画素の発光プロセスを説明する。
図3は、画素の模式図である。
画素は、有機EL素子10、スイッチングトランジスタ11、駆動トランジスタ12、コンデンサ13等を備えている。複数の画素に有機EL素子10として、赤色、緑色、青色発光の有機EL素子を用い、これらを同一基板上に並置することでフルカラー表示を行うことができる。
図3において、制御部Bからデータ線6を介してスイッチングトランジスタ11のドレインに画像データ信号が印加される。そして、制御部Bから走査線5を介してスイッチングトランジスタ11のゲートに走査信号が印加されると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオンし、ドレインに印加された画像データ信号がコンデンサ13と駆動トランジスタ12のゲートに伝達される。
画像データ信号の伝達により、コンデンサ13が画像データ信号の電位に応じて充電されるとともに、駆動トランジスタ12の駆動がオンする。駆動トランジスタ12は、ドレインが電源ライン7に接続され、ソースが有機EL素子10の電極に接続されており、ゲートに印加された画像データ信号の電位に応じて電源ライン7から有機EL素子10に電流が供給される。
制御部Bの順次走査により走査信号が次の走査線5に移ると、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフする。しかし、スイッチングトランジスタ11の駆動がオフしてもコンデンサ13は充電された画像データ信号の電位を保持するので、駆動トランジスタ12の駆動はオン状態が保たれて、次の走査信号の印加が行われるまで有機EL素子10の発光が継続する。順次走査により次に走査信号が印加されたとき、走査信号に同期した次の画像データ信号の電位に応じて駆動トランジスタ12が駆動して有機EL素子10が発光する。
すなわち、有機EL素子10の発光は、複数の画素それぞれの有機EL素子10に対して、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタ11と駆動トランジスタ12を設けて、複数の画素3それぞれの有機EL素子10の発光を行っている。このような発光方法をアクティブマトリクス方式と呼んでいる。
ここで、有機EL素子10の発光は、複数の階調電位を持つ多値の画像データ信号による複数の階調の発光でもよいし、2値の画像データ信号による所定の発光量のオン、オフでもよい。
また、コンデンサ13の電位の保持は、次の走査信号の印加まで継続して保持してもよいし、次の走査信号が印加される直前に放電させてもよい。
本発明においては、上述したアクティブマトリクス方式に限らず、走査信号が走査されたときのみデータ信号に応じて有機EL素子を発光させるパッシブマトリクス方式の発光駆動でもよい。
図4は、パッシブマトリクス方式による表示装置の模式図である。図4において、複数の走査線5と複数の画像データ線6が画素3を挟んで対向して格子状に設けられている。
順次走査により走査線5の走査信号が印加されたとき、印加された走査線5に接続している画素3が画像データ信号に応じて発光する。パッシブマトリクス方式では画素3にアクティブ素子がなく、製造コストの低減が計れる。
本発明に係わる有機EL材料は、また、照明装置として、実質白色の発光を生じる有機EL素子に適用できる。複数の発光材料により複数の発光色を同時に発光させて混色により白色発光を得る。複数の発光色の組み合わせとしては、青色、緑色、青色の3原色の3つの発光極大波長を含有させたものでも良いし、青色と黄色、青緑と橙色等の補色の関係を利用した2つの発光極大波長を含有したものでも良い。
また、複数の発光色を得るための発光材料の組み合わせは、複数のリン光または蛍光を発光する材料(発光ドーパント)を、複数組み合わせたもの、蛍光またはリン光を発光する発光材料と、該発光材料からの光を励起光として発光する色素材料とを組み合わせたもののいずれでも良いが、本発明に係わる白色有機エレクトロルミネッセンス素子においては、発光ドーパントを複数組み合わせる方式が好ましい。
複数の発光色を得るための有機エレクトロルミネッセンス素子の層構成としては、複数の発光ドーパントを、一つの発光層中に複数存在させる方法、複数の発光層を有し、各発光層中に発光波長の異なるドーパントをそれぞれ存在させる方法、異なる波長に発光する微小画素をマトリックス状に形成する方法等が挙げられる。
本発明に係わる白色有機エレクトロルミネッセンス素子においては、必要に応じ製膜時にメタルマスクやインクジェットプリンティング法等でパターニングを施してもよい。パターニングする場合は、電極のみをパターニングしてもいいし、電極と発光層をパターニングしてもいいし、素子全層をパターニングしてもいい。
発光層に用いる発光材料としては特に制限はなく、例えば液晶表示素子におけるバックライトであれば、CF(カラーフィルター)特性に対応した波長範囲に適合するように、本発明に係わる白金錯体、また公知の発光材料の中から任意のものを選択して組み合わせて白色化すれば良い。
このように、本発明の白色発光有機EL素子は、前記表示デバイス、ディスプレーに加えて、各種発光光源、照明装置として、家庭用照明、車内照明、また、露光光源のような一種のランプとして、液晶表示装置のバックライト等、表示装置にも有用に用いられる。
その他、時計等のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体等の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等、更には表示装置を必要とする一般の家庭用電気器具等広い範囲の用途が挙げられる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。また、実施例に用いる化合物を下記に示す。
Figure 2006120762
Figure 2006120762
Figure 2006120762
実施例1
《有機EL素子OLED1−1の作製》
陽極としてガラス上にITOを150nm成膜した基板(NHテクノグラス社製:NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をiso−プロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。この透明支持基板を、市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方、5つのタンタル製抵抗加熱ボートに、α−NPD、CBP、Ir−1、BCP、Alq3をそれぞれ入れ、真空蒸着装置(第1真空槽)に取付けた。
更に、タンタル製抵抗加熱ボートにフッ化リチウムを、タングステン製抵抗加熱ボートにアルミニウムをそれぞれ入れ、真空蒸着装置の第2真空槽に取り付けた。
まず、第1の真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、α−NPDの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒〜0.2nm/秒で透明支持基板に膜厚25nmの厚さになるように蒸着し、正孔注入/輸送層を設けた。
さらに、CBPの入った前記加熱ボートとIr−1の入ったボートをそれぞれ独立に通電して発光ホストであるCBPと発光ドーパントであるIr−1の蒸着速度が100:7になるように調節し膜厚30nmの厚さになるように蒸着し、発光層を設けた。
ついで、BCPの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1m/秒〜0.2nm/秒で厚さ10nmの正孔阻止層を設けた。さらに、Alq3の入った前記加熱ボートを通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒〜0.2nm/秒で膜厚40nmの電子輸送層を設けた。
次に、前記の如く電子輸送層まで製膜した素子を真空のまま第2真空槽に移した後、電子輸送層の上にステンレス鋼製の長方形穴あきマスクが配置されるように装置外部からリモートコントロールして設置した。
第2真空槽を2×10-4Paまで減圧した後、フッ化リチウム入りのボートに通電して蒸着速度0.01nm/秒〜0.02nm/秒で膜厚0.5nmの陰極バッファー層を設け、次いでアルミニウムの入ったボートに通電して蒸着速度1nm/秒〜2nm/秒で膜厚150nmの陰極をつけた。さらにこの有機EL素子を大気に接触させることなく窒素雰囲気下のグローブボックス(純度99.999%以上の高純度窒素ガスで置換したグローブボックス)へ移し、図5に示したような内部を窒素で置換した封止構造にして、有機EL素子OLED1−1を作製した。
なお、捕水剤である酸化バリウム105は、アルドリッチ社製の高純度酸化バリウム粉末を、粘着剤付きのフッ素樹脂系半透過膜(ミクロテックス S−NTF8031Q 日東電工製)でガラス製封止缶104に貼り付けたものを予め準備して使用した。封止缶と有機EL素子の接着には紫外線硬化型接着剤107を用い、紫外線ランプを照射することで両者を接着し封止素子を作製した。
図5において101は透明電極を設けたガラス基板、102が前記正孔注入/輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層等からなる有機EL層、103は陰極を示す。
《有機EL素子OLED1−2〜1−15の作製》
上記の有機EL素子OLED1−1の作製において、表1に記載のように、発光ホスト、発光ドーパント、正孔阻止材料を各々変更した以外は同様にして、有機EL素子OLED1−2〜1−15を作製した。
得られた有機EL素子OLED1−1〜1−15について下記のような評価を行った。
《外部取り出し量子効率》
有機EL素子OLED1−1〜1−15を室温(約23℃〜25℃)、2.5mA/cm2の定電流条件下による点灯を行い、点灯開始直後の発光輝度(L)[cd/m2]を測定することにより、外部取り出し量子効率(η)を算出した。ここで、発光輝度の測定は、CS−1000(ミノルタ製)を用いた。
また、外部取り出し量子効率は、有機EL素子OLED1−1を100とした時の相対値で表した。
《発光寿命》
有機EL素子OLED1−1〜1−15を室温下、2.5mA/cm2の定電流条件下による連続点灯を行い、初期輝度の半分の輝度になるのに要する時間(τ12)を測定した。また、発光寿命は、有機EL素子OLED1−1を100と設定した時の相対値で表した。
得られた結果を表1に示す。
Figure 2006120762
表1から、本発明に係る白金錯体と一般式(1)で表される化合物を発光層に併用することにより作製した有機EL素子は比較有機EL素子に比べ、高い発光効率と、発光寿命の長寿命化が達成できることが明らかである。
また、一般式(1)で表される化合物を正孔阻止層に使用することにより、更に本発明に記載の効果の向上が見られた。
実施例2
《有機EL素子OLED2−1の作製》
陽極としてガラス上にITOを150nm成膜した基板(NHテクノグラス社製:NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をiso−プロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
この透明支持基板を、市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方、5つのタンタル製抵抗加熱ボートに、α−NPD、CBP、Ir−9、BCP、Alq3をそれぞれ入れ、真空蒸着装置(第1真空槽)に取付けた。
さらに、タンタル製抵抗加熱ボートにフッ化リチウムを、タングステン製抵抗加熱ボートにアルミニウムをそれぞれ入れ、真空蒸着装置の第2真空槽に取り付けた。
まず、第1の真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、α−NPDの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒〜0.2nm/秒で透明支持基板に膜厚30nmの厚さになるように蒸着し、正孔注入/輸送層を設けた。
さらに、CBPの入った前記加熱ボートとIr−9の入ったボートをそれぞれ独立に通電して発光ホストであるCBPと発光ドーパントであるIr−9の蒸着速度が100:7になるように調節し膜厚30nmの厚さになるように蒸着し、発光層を設けた。
ついで、BCPの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒〜0.2nm/秒で厚さ10nmの正孔阻止層を設けた。さらに、Alq3の入った前記加熱ボートを通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒〜0.2nm/秒で膜厚30nmの電子輸送層を設けた。
次に、前記の如く電子輸送層まで製膜した素子を真空のまま第2真空槽に移した後、電子輸送層の上にステンレス鋼製の長方形穴あきマスクが配置されるように装置外部からリモートコントロールして設置した。
第2真空槽を2×10-4Paまで減圧した後、フッ化リチウム入りのボートに通電して蒸着速度0.01nm/秒〜0.02nm/秒で膜厚0.5nmの陰極バッファー層を設け、次いでアルミニウムの入ったボートに通電して蒸着速度1〜2nm/秒で膜厚150nmの陰極をつけた。さらにこの有機EL素子を大気に接触させることなく窒素雰囲気下のグローブボックス(純度99.999%以上の高純度窒素ガスで置換したグローブボックス)へ移し、図5に示したような内部を窒素で置換した封止構造にして、有機EL素子OLED1−1を作製した。なお、捕水剤である酸化バリウム105は、アルドリッチ社製の高純度酸化バリウム粉末を、粘着剤付きのフッ素樹脂系半透過膜(ミクロテックス S−NTF8031Q 日東電工製)でガラス製封止缶104に貼り付けたものを予め準備して使用した。封止缶と有機EL素子の接着には紫外線硬化型接着剤107を用い、紫外線ランプを照射することで両者を接着し封止素子を作製した。図5において101は透明電極を設けたガラス基板、102が前記正孔注入/輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層等からなる有機EL層、103は陰極を示す。
《有機EL素子OLED2−2〜2−23の作製》
上記の有機EL素子OLED2−1の作製において、表1に記載のように、発光ドーパントを変更した以外は同様にして、有機EL素子OLED2−2〜2−23を作製した。
得られた有機EL素子OLED2−1〜2−23について、外部取り出し量子効率について実施例1と同様の方法で評価を行った。
《発光寿命》
有機EL素子OLED2−1〜2−23を室温下、2.5mA/cm2の定電流条件下による連続点灯を行い、初期輝度の90%の輝度になるのに要する時間(τ19)を測定した。尚、外部取り出し量子効率は、有機EL素子OLED2−1を100とした時の相対値、発光寿命は、有機EL素子OLED2−1を100とした時の相対値で表した。
得られた結果を表2に示す。
Figure 2006120762
本発明に係る白金錯体と一般式(1)で表される化合物を発光層に併用することにより作製した有機EL素子は比較有機EL素子に比べ、高い発光効率と、発光寿命の長寿命化が達成できることが明らかである。
また、一般式(1)の化合物を正孔阻止層に使用することにより、更に本発明に記載の効果の向上が見られた。
実施例3
《有機EL素子OLED3−1の作製》
陽極としてガラス上にITOを150nm成膜した基板(NHテクノグラス社製:NA−45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた透明支持基板をiso−プロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
この透明支持基板を、市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方、5つのタンタル製抵抗加熱ボートに、m−MTDATXA、H1、Ir−12、BCP、Alq3を各々入れ、真空蒸着装置(第1真空槽)に取付けた。
さらに、タンタル製抵抗加熱ボートにフッ化リチウムを、タングステン製抵抗加熱ボートにアルミニウムをそれぞれ入れ、真空蒸着装置の第2真空槽に取り付けた。
まず、第1の真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、m−MTDATXAの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒〜0.2nm/秒で透明支持基板に膜厚40nmの厚さになるように蒸着し、正孔注入/輸送層を設けた。
さらに、H1の入った前記加熱ボートとIr−12の入ったボートをそれぞれ独立に通電して発光ホストであるH1と発光ドーパントであるIr−12の蒸着速度が100:7になるように調節し膜厚30nmの厚さになるように蒸着し、発光層を設けた。
ついで、BCPの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1〜0.2nm/秒で厚さ10nmの正孔阻止層を設けた。さらに、Alq3の入った前記加熱ボートを通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒〜0.2nm/秒で膜厚20nmの電子輸送層を設けた。
次に、前記の如く電子輸送層まで製膜した素子を真空のまま第2真空槽に移した後、電子輸送層の上にステンレス鋼製の長方形穴あきマスクが配置されるように装置外部からリモートコントロールして設置した。
第2真空槽を2×10-4Paまで減圧した後、フッ化リチウム入りのボートに通電して蒸着速度0.01nm/秒〜0.02nm/秒で膜厚0.5nmの陰極バッファー層を設け、次いでアルミニウムの入ったボートに通電して蒸着速度1nm/秒〜2nm/秒で膜厚150nmの陰極をつけた。さらにこの有機EL素子を大気に接触させることなく窒素雰囲気下のグローブボックス(純度99.999%以上の高純度窒素ガスで置換したグローブボックス)へ移し、図5に示したような内部を窒素で置換した封止構造にして、有機EL素子OLED3−1を作製した。なお、捕水剤である酸化バリウム105は、アルドリッチ社製の高純度酸化バリウム粉末を、粘着剤付きのフッ素樹脂系半透過膜(ミクロテックス S−NTF8031Q 日東電工製)でガラス製封止缶104に貼り付けたものを予め準備して使用した。封止缶と有機EL素子の接着には紫外線硬化型接着剤107を用い、紫外線ランプを照射することで両者を接着し封止素子を作製した。図5において101は透明電極を設けたガラス基板、102が前記正孔注入/輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層等からなる有機EL層、103は陰極を示す。
《有機EL素子OLED3−2〜3−16の作製》
上記の有機EL素子OLED3−1の作製において、表3に記載のように、発光ドーパントを変更した以外は同様にして、有機EL素子OLED3−2〜3−16を作製した。
得られた有機EL素子OLED3−1〜3−16について、外部取り出し量子効率について実施例1と同様の方法で評価を行った。
《電圧上昇》
有機EL素子OLED3−1〜3−16を室温下、2.5mA/cm2の定電流条件下による連続点灯を行い、初期輝度の半分の輝度になった時の駆動電圧の、初期度駆動電圧からの上昇分を測定した。
なお、外部取り出し量子効率、電圧上昇は有機EL素子OLED3−1を100とした時の相対値で表した。
得られた結果を表3に示す。
Figure 2006120762
表3から、本発明に係る白金錯体と一般式(1)で表される化合物を発光層に併用することにより作製した有機EL素子は、比較の有機EL素子に比べ、高い発光効率と、低い電圧上昇が達成できることが明らかである。
更に、一般式(1)の化合物を正孔阻止層に使用することにより、更に本発明に記載の効果の向上が見られた。
実施例4
《フルカラー表示装置の作製》
(青色発光素子の作製)
実施例1の有機EL素子OLED3−4を青色発光素子として用いた。
(緑色発光素子の作製)
実施例1の有機EL素子OLED−1−13を緑色発光素子として用いた。
(赤色発光素子の作製)
実施例2の有機EL素子OLED2−9を赤色発光素子として用いた。
上記で作製した、各々赤色、緑色、青色発光有機EL素子を同一基板上に並置し、図1に記載のような形態を有するアクティブマトリクス方式フルカラー表示装置を作製し、図2には、作製した前記表示装置の表示部Aの模式図のみを示した。即ち、同一基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、並置した複数の画素3(発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素等)とを有し、配線部の走査線5及び複数のデータ線6はそれぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。前記複数画素3は、それぞれの発光色に対応した有機EL素子、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタと駆動トランジスタそれぞれが設けられたアクティブマトリクス方式で駆動されており、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。この様に各赤、緑、青の画素を適宜、並置することによって、フルカラー表示装置を作製した。
該フルカラー表示装置を駆動することにより、輝度が高く、高耐久性を有し、且つ、鮮明なフルカラー動画表示が得られることが判った。
実施例5
《白色発光素子および白色照明装置の作製》
実施例1の透明電極基板の電極を20mm×20mmにパターニングし、その上に実施例1と同様に正孔注入/輸送層としてα−NPDを25nmの厚さで製膜し、さらに、化合物74の入った前記加熱ボートと、化合物1−3の入ったボートおよび化合物2−10の入ったボートをそれぞれ独立に通電して発光ホストである化合物74と発光ドーパントである、化合物1−3の入ったボートおよび化合物2−10の蒸着速度が100:5:0.6になるように調節し膜厚30nmの厚さになるように蒸着し、発光層を設けた。
ついで、BCPを10nm製膜して正孔阻止層を設けた。更に、Alq3を40nmで製膜し電子輸送層を設けた。
次に、実施例1と同様に、電子輸送層の上にステンレス鋼製の透明電極とほぼ同じ形状の正方形穴あきマスクを設置し、陰極バッファー層としてフッ化リチウム0.5nm及び陰極としてアルミニウム150nmを蒸着製膜した。
この素子を実施例1と同様な方法および同様な構造の封止缶を具備させ平面ランプを作製した。図6に平面ランプの模式図を示した。図6(a)に平面模式を図6(b)に断面模式図を示す。
この平面ランプに通電したところほぼ白色の光が得られ、照明装置として使用できることがわかった。
有機EL素子から構成される表示装置の一例を示した模式図である。 表示部Aの模式図である。 画素を構成する駆動回路の等価回路図である。 パッシブマトリクス方式による表示装置の模式図である。 有機EL素子OLED1−1の封止構造の概略模式図である。 有機EL素子を具備してなる照明装置の模式図である。
符号の説明
1 ディスプレイ
3 画素
5 走査線
6 データ線
7 電源ライン
10 有機EL素子
11 スイッチングトランジスタ
12 駆動トランジスタ
13 コンデンサ
A 表示部
B 制御部
101 透明電極付きガラス基板
102 有機EL層
103 陰極
104 ガラス製封止缶
105 酸化バリウム(捕水剤)
106 窒素ガス
107 紫外線硬化型接着剤

Claims (26)

  1. 下記一般式(A)または、該一般式(A)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、Z11は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。R11は置換基を表し、X11は酸素原子、硫黄原子、−N(R12)−(R12は、水素原子または置換基を表す。)を表す。n11は0〜2の整数を表す。〕
    Figure 2006120762
    〔式中、Z1は芳香族複素環を表し、Z2は芳香族複素環または芳香族炭化水素環を表し、Z3は2価の連結基または、単なる結合手を表す。R101は、水素原子または置換基を表す。〕
  2. 下記一般式(B)または、該一般式(B)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、Z21は芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。R21は置換基を表し、X21は酸素原子、硫黄原子、−N(R22)−(R22は、水素原子または置換基を表す。)を表す。n21は0〜2の整数を表す。〕
  3. 下記一般式(C)または、該一般式(C)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、Z31は芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。Z32は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X31は酸素原子、硫黄原子、−N(R31)−(R31は、水素原子または置換基を表す)を表す。〕
  4. 下記一般式(D)または、該一般式(D)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、Z41は6員以上の芳香族炭化水素環または、6員以上の芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。Z42は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X41、X42は、各々窒素原子または=C(R41)−基(R41は、水素原子または置換基を表す。)を表す。〕
  5. 下記一般式(E)または、該一般式(E)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、Z51は、6員以上の芳香族炭化水素環または、6員以上の芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。Z52は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X51、X52は、各々窒素原子または=C(R51)−基(R51は水素原子または置換基を表す。)を表す。〕
  6. 下記一般式(F)または、該一般式(F)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、Z61は、6員以上の芳香族炭化水素環または、6員以上の芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。Z62は芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。X61、X62は、各々窒素原子または=C(R61)−基(R61は水素原子、または、置換基を表す。)を表す。〕
  7. 下記一般式(G)または、該一般式(G)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、Z71、Z72は、各々芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。〕
  8. 下記一般式(H)または、該一般式(H)の互変異性体を部分構造として有する白金錯体、及び、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、Z81は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表し、Z82は芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を表す。L81は二価の連結基を表す。〕
  9. 前記一般式(1)で表される化合物のZ1が6員環であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 前記一般式(1)で表される化合物のZ2が6員環であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 前記一般式(1)で表される化合物のZ3が結合手であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−1)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、R501〜R507は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
  13. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−2)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、R511〜R517は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
  14. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−3)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、R521〜R527は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
  15. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−4)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、R531〜R537は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
  16. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−5)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、R541〜R548は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
  17. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−6)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、R551〜R558は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
  18. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−7)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、R561〜R567は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
  19. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−8)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、R571〜R577は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。〕
  20. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−9)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、Rは、水素原子または置換基を表す。また、複数のRは、各々同一でもよく、異なっていてもよい。〕
  21. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−10)で表されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、Rは、水素原子または置換基を表す。また、複数のRは、各々同一でもよく、異なっていてもよい。〕
  22. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2−1)〜(2−8)のいずれかで表される基を少なくとも一つ有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2006120762
    〔式中、R502〜R507、R512〜R517、R522〜R527、R532〜R537、R542〜R548、R552〜R558、R562〜R567、R572〜R577は、各々独立に、水素原子または置換基を表し、該置換基は各々同一でもよく、異なっていてもよい。〕
  23. 構成層として燐光性発光層を有し、該燐光性発光層が、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  24. 前記構成層のいずれか1層が正孔阻止層であって、該正孔阻止層が、前記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  25. 請求項1〜24のいずれか1項に記載の有機エレクトルミネッセンス素子を有することを特徴とする表示装置。
  26. 請求項1〜24のいずれか1項に記載の有機エレクトルミネッセンス素子を有することを特徴とする照明装置。
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