JP2006120554A - カバー体付き電気コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単かつ確実にカバー体を覆蓋位置にもたらすことのできるカバー体付き電気コネクタを提供することを目的とする。
【解決手段】 接続部24を覆うためのカバー体30がコネクタの一部材として組まれており、カバー体30は回路基板P上の接続部24を露出させる待機位置から該接続部を覆う覆蓋位置へ移動可能であり、加圧部材13と該カバー体30は、ハウジング11もしくはこれに取付けられている支持部材36により支持されている。
【選択図】 図2

Description

本発明はカバー体付き電気コネクタに関し、特に、回路基板上に配されるコネクタであって、端子の接続部が回路基板の回路部と接続された際に、この接続部を覆うことにより埃塵等から保護するカバー体を有する電気コネクタに関する。
この種のコネクタとしては、添付図面の図10に示されるような形式のものが知られている。このコネクタは、図10(A)に見られるコネクタ本体50と図10(B)に見られるカバー体60とを別体として有している。
コネクタ本体50は、金属板を抜き加工した端子51をハウジング52内で保持している。端子51は図にて紙面に平行な面をもって、該紙面に直角な方向で所定間隔に複数配列されている。
ハウジング52は左上部が開口され右半部に紙面と平行なスリット状の溝が左右に貫通して形成されていて、ここに上記端子51が挿入保持されている。
上記端子51は、上部で左方へ延びる支持腕53と、下部で左方へ延びる弾性を有する接触腕54と、下部で右方へハウジング外に突出する接続部55とを有している。上記支持腕53の先端寄りには円弧状の回動支持部53Aが形成され、接触腕54の先端には上方に向いた突起状の接触部54Aが形成されている。
又、上記接続部55はハウジング52が回路基板P上に配されたときに回路基板P上の回路部(図示せず)に接するように位置している。
上記ハウジング52の左上部の開口には加圧部材56が設けられている。該加圧部材56は軸部56Aを有し、該軸部56Aが上記端子の回動支持部53Aにより回動自在に案内支持されている。この加圧部材56は、図示の閉位置から、上記軸部56Aを中心として時計方向まわりに回動して上方へ起立する開位置まで回動操作可能となっている。又、該加圧部材56は、その開位置において、左方から上記端子の接触部54A上へ平型ケーブル(図示せず)を先端から挿入可能な空間を形成するようになる。さらに、該加圧部材56は、その閉位置において、上記平型ケーブルを接触部56Aへ圧する加圧部56Bを有している。
一方、カバー体60は、上記コネクタ本体50を上方から覆うように該コネクタ本体50へ冠着されるように形成されている。該カバー体60の上板部61に、上記加圧部材56の開位置への回動を可能とする切欠部61Aが形成され、さらに上部上板部61の右端側内面には右壁部62を可撓とする溝部63が形成されている。さらに、上記右壁部62の下端には外方に向け反るように湾曲したリップ部62Aを形成している。
かかるコネクタは、コネクタ本体50が回路基板P上に配された後、端子51の接続部55が対応回路部と半田により接続されている。加圧部材56の開位置にもたらされた状態において、平型ケーブルが挿入され、加圧部材56を閉位置へ回動操作して、加圧部56Bにて平型ケーブルを端子51の接触部54Aへ圧して接触させる。
しかる後に、上記カバー体60をコネクタ本体50へ冠着せしめ上記接続部55を覆う。リップ部62Aは回路基板と弾性的に接触し、両者間に埃塵等が進入する隙間が形成されることを防止する。かくして、上記接続部55は、埃塵等から保護される。
発見できず
しかしながら、添付図面の図10に示した従来のカバー体付き電気コネクタにあっては、コネクタ本体とカバー体とが別途分離して用意され、コネクタの回路基板への接続後に、カバー体をコネクタ本体の位置までもってきてこれを取付けることとしているので、カバー体を別途用意すること、そしてカバー体をコネクタに取付ける作業が特別に必要であることにおいて部品の準備段階そして取付け段階での作業が面倒となる。又、カバー体の紛失にもつながる。
本発明は、以上の従来コネクタの有していた課題を解決し、カバー体がすでにコネクタに組み込まれていて、端子の回路基板への接続後におけるケーブルの結線作業時に確実かつ簡単にカバー体が端子の接続部を覆う位置に配置されるカバー体付き電気コネクタを提供することを目的とする。
本発明に係るカバー体付き電気コネクタは、回路基板上に配されるハウジングと、該ハウジングの内部空間に位置する接触部とハウジング外に突出して上記回路基板上に位置する接続部とが形成された端子と、上記内部空間内へ挿入された平型ケーブルを加圧して該平型ケーブルを上記接触部へ押圧接触せしめる加圧部材とを有し、上記加圧部材が内部空間への平型ケーブルの挿入を許容する開位置と該平型ケーブルを加圧する閉位置との間で可動である。
かかる電気コネクタにおいて、本発明では、接続部を覆うためのカバー体がコネクタの一部材として組まれており、カバー体は回路基板上の接続部を露出させる待機位置から該接続部を覆う覆蓋位置へ移動可能であり、上記加圧部材と上記カバー体は、上記ハウジングもしくはこれに取付けられている支持部材により支持されていることを特徴としている。
このような構成の本発明では、コネクタを所定の回路基板上に配し、端子の接続部を半田等で回路基板の対応回路部と接続した後、カバー体を覆蓋位置へ移動させて上記接続部を覆ってこれを保護する。
本発明では、加圧部材とカバー体は、加圧部材の移動とカバー体の覆蓋位置への移動とが連動して行われ、カバー体が覆蓋位置へ移動した後は、加圧部材の移動は覆蓋位置のカバー体に係りなく単独で行われることを可能としていることが好ましい。こうすることにより、端子の接続部を半田等で回路基板の対応回路部と接続した後、平型ケーブルのコネクタへの結線の準備のために加圧部材を開位置へ移動せしめると、これに連動してカバー体を覆蓋位置へ移動させて上記接続部を覆ってこれを保護するようになる。
平型ケーブルの挿入後、該ケーブルを端子の接触部と接続させるために加圧部材を閉位置へ移動操作されるが、その際、加圧部材は単独で移動し、カバー体は上記覆蓋位置に留まっている。
上記加圧部材とカバー体とは、加圧部材の開位置への移動の際に連動するので、カバー体を操作して覆蓋位置へ移動させることにより加圧部材を開位置へ移動させることもできる。
本発明において、加圧部材は開位置と閉位置との間で回動自在となっているようにすることができ、その場合、加圧部材を開位置へ向けて移動させることに連動してカバー体が待機位置から覆蓋位置へ向けて移動する。
また、本発明において、カバー体は待機位置から覆蓋位置へ、回動そして直動の少なくとも一方の動作を伴って移動可能とすることができる。
本発明において、カバー体は、覆蓋位置でハウジングもしくは支持部材との間で位置固定するロック手段を有していることが好ましい。カバー体は、覆蓋位置にもたらされた後は、加圧部材が閉位置へ移動しても、これに係りなく上記覆蓋位置に留まるが、不用意な外力を受けて若干たりとも開いて回路基板との間に隙間が形成されると、ここから塵埃等が侵入する可能性があるので、これを防止する観点から上記ロック手段を有していることが望まれる。
本発明において、カバー体はカム軸を有し、ハウジングもしくは支持部材がカム軸受部を有し、カム軸受部は少なくとも一部に可撓部が設けられていて、カバー体の覆蓋位置への回動時に上記カム軸部が可撓部の最大撓み位置を超えて回動しているようにすることもできる。かかる形態では、カバー体は、覆蓋位置へ向けて回動するとき、その過程においてカム軸がカム軸受部を弾性撓みせしめて回動し、最大撓み位置を越えて覆蓋位置へもたらされるので、この覆蓋位置から逆方向での回動、すなわち開方向への移動がカム軸受部からの反力により阻止される。ロック手段の一種とも言える。
本発明は、以上のように、カバー体を当初よりコネクタ本体に組み込んでいるので、別途カバー体を準備する必要もなく、作業が楽になると共に、部品の管理上、特段の注意を払う必要もない。さらに、開位置で平型ケーブルの挿入を可能とし挿入後に端子への接触をせしめるべく該平型ケーブルを加圧する閉位置へ移動する加圧部材が、回路基板との接続を行う端子の接続部を覆うカバー体と連動するようにするならば、回路基板への端子の接続部の半田等による接続後、平型ケーブルを接続するために加圧部材を開位置へもらたすだけで、上記カバー体は連動して自動的に接続部を覆うようになり、作業がきわめて確実かつ簡単になる。
以下、添付図面の図1ないし図9にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
<第一実施形態>
図1にて全体の外観が斜視図で示されている本実施形態のコネクタは、コネクタ本体10とカバー体30とを有している。
コネクタ本体10は複数の板状の端子20の配列方向に長い略直方体の外形を有している。該コネクタ本体10は、絶縁材料から作られたハウジング11に上記端子20が配列されている。該ハウジング11は、上記端子20の配列方向に対して直角な面での拡大断面を示す図2に見られるように、左上部が紙面に直角な方向での両端における端壁12の間で開口部11Aを形成し、後述の加圧部材13の配設のための空間を供している。上記ハウジング11の右半部には、図2にて紙面に平行なスリット状の溝14が左右に貫通して形成されている。該溝14の右方からには板状の上記端子20が圧入されており、各端子20に対応して図2にて紙面に直角な方向に所定間隔で形成されている。各溝14は右方に開口し、左方では上記開口部11Aに連通している。
上記端子20は、金属板の板面をそのまま維持して外形づけられており、図2において、紙面に平行な平坦面を有している。上記溝14へ収められるこの端子20は、溝14の上下の内縁に対して圧入される圧入部21と、この圧入部21から上部で左方に延びる支持腕22と、該支持腕22の基部から下方へそして左方へ湾曲して延びる接触腕23と、さらには上記圧入部22の下部で右方へハウジング11外に突出するクランク形状の接続部24とを有している。
上記支持腕22は剛性が高く、その先端寄りの下縁に円弧状の凹部として形成される軸支部22Aを有している。一方、接触腕23は弾性を有していて可撓であり、溝14の下縁から浮いている先端の上縁に突部として接触部23Aが形成されている。さらに上記接続部24は、クランク形状に屈曲していて、ハウジング11外部分の下縁がハウジング11の底面とほぼ同じかあるいは若干下方に位置していて、ハウジング11が回路基板P上に配置されたときに、上記接続部24の下縁が該回路基板の面に形成されている対応回路部と確実に接触するようになっている。
上記加圧部材13は、ハウジング11と同様に絶縁材で作られており、図2にて、左端側がハウジングの開口部11A外に突出して操作部13Aを形成し、右端側に円筒状の軸部13Bを有している。該軸部13Bは上記端子20の軸支部22Aで回動自在に支持されている。この加圧部材13は、図2にて紙面に直角方向に延び、同方向で上記ハウジング11の開口部11Aの範囲に及んでいる。該加圧部材13は、図2にて紙面に直角な方向での両端部に、上記軸部13と同一軸線上に同様な軸部をも有していてハウジング11によっても回動自在に支持されている。上記加圧部材13は、上記軸部13Bまわりに回動操作されて、図2に示された横方向に向く閉位置から上記ハウジング11の開口部11Aを大きく開放するように時計方向に約90°回動して起立した開位置へのこの回動を可能とするように、上記軸部13B側の部分13Cが切欠かれている。この切欠き部分13Cの縁部で図2における上隅部が該加圧部材13の開位置への回動時に後述のカバー体30を押圧するための押圧部13Dを形成し、下隅部が閉位置への回動時に後述の平型ケーブルを圧する加圧部13Eを形成している。
カバー体30は、ハウジング11と同様な絶縁材料で作られていて、図2に見られるように、上壁部31と一方の側壁部32とにより逆L字状断面をなし紙面に直角方向に延びており、図1に見られるようにハウジングの端壁12の外面に面する端壁33をも有している。かくして、カバー体30は、上記上壁部31と一方の側壁部32そして両側の端壁33とにより、図2にて下方そして右方に開放せる空間を形成する。この両方の端壁33の下端側内面には、図3(A)〜(C)に見られるように、内方に突出してカム軸34と回動軸35とを同一軸線上に有している。このカム軸34は、図3(C)のごとく、基円に対し周方向一部にて隣接する二つの直線部34Aによって該基円から突き出る角部34Bを有し、この角部34Bでカム半径が最大値をとるようになっている。
上記ハウジング11はその端壁12にて上記カバー体30の回動軸35とカム軸34とを支持するようになっている。図4はカバー体30なしのコネクタ本体10の一方の端壁12の周辺を示し、図4(A)はコネクタ本体10とカバー体30の上記カム軸34のみをその断面にて両者の関係を示し、図4(B)はカバー体30の上記回動軸35のみをその断面で同様の関係を示している。
上記ハウジング11には金属板を屈曲成形して作られた支持部材36が取りつけられている。該支持部材36は腕状のカム支持部36Aと固定部36Bとを有し、両者はそれらの板面が互いに平行な状態で互いの下部にて連結部36Cによって連結されている。上記固定部36Bはカム支持部36Aよりも長く延びて形成されている。この固定部36の先端側は若干のテーパ部をもって先細りとなっている。カム支持部36Aは二股形状で上腕36A1と下腕36A2とを有し、両腕36A1,36A2とは斜部を経た後、互いに平行に延びている。上腕36A1は比較的幅広で剛性を有し、これに対し下腕36A2は細く可撓性を有している。上腕36A1と下腕36A2の間隔は、上記カム軸34の基円の直径とほぼ等しい。
このように構成される支持部材36は、その腕状の固定部36Bがハウジング11に形成された対応溝(図示せず)へ矢印A方向に圧入されて保持され、一方、カム支持部36Aはハウジング11の端壁12の外面に接面して位置するようになる。図4(A)では上記対応溝に圧入された固定部36Bの先端が上記対応溝の開口にまで達していることが判る。また、連結部36Cはハウジング11の底面レベルに位置し、回路基板のダミーパッドと半田付けされ固定金具としても寄与する。
又、ハウジング11の端壁12の外面には上方に開口するU字状の凹部12Bが形成されていて、ここにカバー体30の回動軸35が収められている。上記支持部材36は、図4(B)のごとく上記カバー体30の上記回動軸35を上方から上記凹部12Bに収めた後に、上記固定部36Bをハウジング11の対応溝へ圧入することにより取りつけられる。この取付けによって、カム支持部36Aの上腕36A1と下腕36Bとの間でカム軸34を図4(A)のごとく支持する。カム軸34が図4(A)の状態で支持されたカバー体30は、図1そして図2に示されるように上方に起立している位置でコネクタ本体10に取りつけられていることとなる。
以下、このような形態のカバー体付き電気コネクタの使用要領について説明する。
(1)使用前は、コネクタは図1及び図2に示されるように加圧部材13が閉位置そしてカバー体30が起立した待機位置の状態にある。このコネクタのカバー体30の状態について示したのが図6であり、図2に対応する状態は図6(A)である。先ず、図2のごとく、かかるコネクタを回路基板P上の所定位置に配置し、該コネクタの端子20の接続部24を回路基板Pの対応回路部に対して半田等により接続する。
(2)次に、コネクタへ平型ケーブルを接続するために、加圧部材13を開位置へ時計回り方向で回動することにより、コネクタ本体10の開口部11Aを大きく解放する。図5にて、図5(A)のように加圧部材13を回動し始めると、該加圧部材13の押圧部13Dがカバー体30の側壁部32を押して該カバー体30はその回動軸35まわりに回動し始める。このとき、図6(A)〜(B)に見られるように、カバー体30はそのカム軸34の角部34Bにより、支持部材36の下腕36A2を下方に撓み変形させて、上腕36A1と下腕36A2との間隔を次第に拡げる。
(3)加圧部材13をさらに回動すると、上記カム軸34は上記上腕36A1と下腕36A2との間隔を最大値とする位置(図6(C)の位置)を越える。しかる後、加圧部材13の押圧部13Dで押されたカバー体30は、図5(B)そして図6(D)に示されるように、図2で示した上壁部31の右端が回路基板Pに当接するようになる。この時点で、カバー体30の側壁部32の内面がコネクタ本体10の上面と近接しており、該カバー体30は完全に端子20の接続部24を覆う覆蓋位置にくるようになる。このとき、カム軸34は支持部材36の上腕36A1と下腕36A2との間隔を若干拡げており、角部34Bが回動軸35の軸線に対して上壁部31と対向する位置にあって、カバー体30に対して時計まわり方向のトルクを生じているので、該上壁部31を回路基板に向けて押圧するようになる。また、加圧部材13は開位置にあるので、コネクタ本体の開口部11Aは左方に大きく開いており、平型ケーブルの挿入が可能となっている。
(4)しかる後、図5(C)のごとく、平型ケーブルCを上記開口部11Aに挿入し、次に、加圧部材13を閉位置へ反時計回り方向で回動する。この回動時には、加圧部材13は上記カバー体30から離反するのみであり、したがって、上記カバー体30は図5(C)のごとく覆蓋位置に留まる。一方、加圧部材13はその加圧部13Eにて平型ケーブルCを圧して端子20の接触部23Aへ弾圧接触せしめる。かくして、平型ケーブルの挿入そして接続のための加圧部材13の操作によって、カバー体30はこれと連動して端子の接続部24を保護するようになる。
本実施形態において、カバー体30を覆蓋位置に確実に保持するためには、該カバー体とハウジングとの間にロック手段を有していることが好ましい。例えば、図4(A)にて二点鎖線で示されるような上面に斜面15Aを有するロック突起15を設け、カバー体の内面の対応位置に係止段部を形成しておくならば、カバー体のこの係止段部は上記ロック突起15の斜面15A上をスライドして弾性変形しつつ覆蓋位置へ達し、ここでの変形が解除されて上記ロック突起15の下面と係止してロックがなされる。
<第二実施形態>
第一実施形態にあっては、加圧部材は開位置へ回動する際にカバー体に当接しているのみであって開位置への回動途中に逆方向に回動させればカバー体とは離間するようになっている。これに対し、本実施形態では加圧部材はカバー体と掛止し合っていて加圧部材の開位置に至るまでは、どちらの方向に回動しても加圧部材とカバー体とが離れないという点に特徴がある。
図7において、加圧部材13は該加圧部材13の押圧部13Dがテーパ付溝部として形成され、カバー体30は側壁部32の下部に上記押圧部13Dに嵌合する突起32Aが設けられていて、押圧部13Dに突起32Aが嵌合している。本実施形態では、この点を除いては、第一実施形態と同じである。
このような本実施形態では、図8(A)〜(B)のごとく、上記押圧部13Dと突起32Aで嵌合している加圧部材13とカバー体30とは、加圧部材13の開位置までの回動の際、一体となって回動する。これは、この回動が加圧部材13とカバー体30のどちらによってなされても共に回動することを意味する。
加圧部材13が開位置に達したときには、カバー体30が図4で示したようなロック手段で覆蓋位置にロックされて、このロック力が上記押圧部13Dと突起32Aとの嵌合解除力よりも大きいために、加圧部材13は単独で閉位置へ回動操作される(図8(C)参照)。
<第三実施形態>
第一及び第二実施形態では、加圧部材の開位置への回動によって、カバー体も回動することにより覆蓋位置へ移動したが、本実施形態では、カバー体は若干の回動は伴うものの、主として直動する。
図9(A)において、コネクタ本体10のハウジング11には、その上面にロック突起11Bが設けられている。
これに対し、上記コネクタ本体10の右上角部をほぼ覆うように位置している逆L字状断面のカバー体30の側壁部32には、カバー体30が覆蓋位置にきたときに上記ロック突起11Bに嵌合するロック孔32Bが形成されている。該カバー体30は、例えば、後述する支持部材等の付勢部材により下方に付勢されている。
コネクタ本体10のハウジング11の端壁12の外面には、図9(B)のごとく、金属板で作られた支持部材36が取りつけられており、この支持部材36は可撓腕部36Dを経て二つの上下腕36E,36Fを有している。一方、上記カバー体30の端壁33の内面には横長断面の係合突起37が設けられていて、この係合突起37が上記上下腕36E,36F間で横方向にスライド可能に、かつ下方に付勢されるように支持されている。
加圧部材13は、図9(A)において、その回動のための軸部13寄りの部分13Fがハウジング11の上壁部と櫛歯状に噛み合っていて、この上壁部の領域内にまで入り込む位置まで回動自在となっている。
かかる加圧部材13を図9(A)の閉位置から図9(B)の開位置へ回動すると、該加圧部材13は上記部分13Fがハウジング11の上壁部と噛み合う位置まで達し上記カバー体30を右方へ押してスライド移動させる。カバー体30のロック孔32Bがハウジングのロック突起11Bの位置まで達すると、カバー体30は付勢部材により下方に引かれて上記ロック孔32Bにロック突起11Bが嵌入して、図9(B)のごとく、カバー体30が覆蓋位置にもたらされると共に、その位置でロックされる。
本発明の第一実施形態のコネクタの全体の外観を示す斜視図である。 図1のコネクタの端子配列方向に直角な面での断面図である。 図1及び図2のコネクタのカバー体を示し、(A)は図1で右方から見た正面図、(B)は(A)におけるB−B断面図、(C)は(A)におけるC−C断面図である。 図1のコネクタの端子配列方向での端部周辺をカバー体を外した状態(カバー体の回動軸とカム軸のみを断面で図示)で示す斜視図であり、(A)は支持金具が見えるようにカム軸で断面、(B)は回動軸での断面位置で示されている。 図2のコネクタを動作順に示す断面図で、(A)は加圧部材の開位置への回動途中の状態、(B)は開位置の状態、(C)は開位置から閉位置へ戻った状態をそれぞれ示す。 図2のコネクタのカバー体をその動作順にしたがって示す断面図で、(A)はカバー体が加圧部材の開位置への回動開始前の位置に対応する位置、(B),(C)はカバー体が覆蓋位置への回動途中、(D)は覆蓋位置にある状態をそれぞれ示す。 第二実施形態のコネクタの断面図で、加圧部材の開位置への回動開始前の位置の状態を示す。 図7のコネクタを動作順に示す断面図で、(A)は加圧部材の開位置への回動途中の状態、(B)は開位置の状態、(C)は開位置から閉位置へ戻った状態をそれぞれ示す。 第三実施形態を示し、(A)は加圧部材の開位置への回動前における状態での断面図、(B)は加圧部材が開位置に達したときのハウジング端壁における側面図で一部破断されている。 従来のカバー体付き電気コネクタを示し、(A)はカバー体の断面図、(B)はコネクタ本体の断面図でカバー体が取りつけられたときの状態が二点鎖線で示されている。
符号の説明
11 ハウジング 30 カバー体
13 加圧部材 34 カム軸
20 端子 36 支持部材
23A 接触部 P 回路基板
24 接続部

Claims (6)

  1. 回路基板上に配されるハウジングと、該ハウジングの内部空間に位置する接触部とハウジング外に突出して上記回路基板上に位置する接続部とが形成された端子と、上記内部空間内へ挿入された平型ケーブルを加圧して該平型ケーブルを上記接触部へ押圧接触せしめる加圧部材とを有し、上記加圧部材が内部空間への平型ケーブルの挿入を許容する開位置と該平型ケーブルを加圧する閉位置との間で可動である電気コネクタにおいて、接続部を覆うためのカバー体がコネクタの一部材として組まれており、カバー体は回路基板上の接続部を露出させる待機位置から該接続部を覆う覆蓋位置へ移動可能であり、上記加圧部材と上記カバー体は、上記ハウジングもしくはこれに取付けられている支持部材により支持されていることを特徴とするカバー体付き電気コネクタ。
  2. 加圧部材とカバー体は、加圧部材の移動とカバー体の覆蓋位置への移動とが連動して行われ、カバー体が覆蓋位置へ移動した後は、加圧部材の移動は覆蓋位置のカバー体に係りなく単独で行われることを可能としていることとする請求項1に記載のカバー体付き電気コネクタ。
  3. 加圧部材は開位置と閉位置との間で回動自在となっており、加圧部材を開位置へ向けて移動させることに連動してカバー体が待機位置から覆蓋位置へ向けて移動することとする請求項2に記載のカバー体付き電気コネクタ。
  4. カバー体は待機位置から覆蓋位置へ、回動そして直動の少なくとも一方の動作を伴って移動可能となっていることとする請求項2に記載のカバー体付き電気コネクタ。
  5. カバー体は、覆蓋位置でハウジングもしくは支持部材との間で位置固定するロック手段を有していることとする請求項1ないし請求項4のうちの一つに記載のカバー体付き電気コネクタ。
  6. カバー体はカム軸を有し、ハウジングもしくは支持部材がカム軸受部を有し、カム軸受部は少なくとも一部に可撓部が設けられていて、カバー体の覆蓋位置への回動時に上記カム軸部が可撓部の最大撓み位置を超えて回動していることとする請求項4に記載のカバー体付き電気コネクタ。
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