JP2006115558A - 緩衝器 - Google Patents

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清孝 小川
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Abstract

【課題】 ロータ回転角速度が大きくなっても減衰力制御不能な領域を生じせしめない緩衝器を提供することである。
【解決手段】 直線運動を回転運動に変換する運動変換機構2と、該回転運動が伝達されるモータMと、モータ駆動回路Cを備えた緩衝器1において、モータ駆動回路Cは、スイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6を直列に接続した複数のアームA1,A2,A3を電源に接続し、各アームA1,A2,A3のスイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6間をモータMの巻線に接続して構成され、モータ駆動回路Cへの電力供給を遮断する遮断手段20を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、緩衝器の改良に関する。
このモータのトルクを利用する緩衝器は、たとえば、ボール螺子ナットとボール螺子ナットに螺合する螺子軸と、螺子軸に連結されるモータとを備え、緩衝器が伸縮する際のボール螺子ナットと螺子軸との直線運動を螺子軸の回転運動に変換し、この螺子軸の回転運動がモータのロータに伝達できるように構成され、モータの発生するトルクで螺子軸の回転を抑制することにより減衰力を発生することができるものである(特許文献1参照)。
また、モータにトルクを発生させるためにモータを駆動するモータ駆動回路を搭載すればよく、モータ駆動回路としては、たとえば、図4に示すように、三相ブラシレスモータとして構成されるモータの出力トルク制御を可能とするためスイッチング素子51,52,53,54,55,56を直列に接続したアーム61,62,63を複数電源に接続して構成された回路が知られ、このスイッチング素子51,52,53,54,55,56を開閉制御してモータを駆動する(特許文献2、3参照)。
上述したような緩衝器にモータ駆動回路を搭載することで、モータの発生するトルクを調整することにより、緩衝器が発生する減衰力を調節することが可能となり、また、このような構成とすることで緩衝器をアクチュエータとしても使用することが可能となるので便利である。
特開平08−197931号公報(段落番号0023,図1) 特開2001−204194号公報(段落番号0012,図1) 特開2003−324986号公報(段落番号0038,図4)
また、上記モータが発生するトルクは、モータへの通電することによりモータが出力するトルクと、緩衝器の伸縮によりモータのロータが強制駆動させられるときに巻線に生じる誘導起電力に起因するトルクとがあり、したがって、上述の緩衝器は、これら2つのトルクの総和で減衰力を発生することになる。
ここで、誘導起電力は、ロータの回転角速度に比例して大きくなるが、図5にしめすように、誘電起電力により巻線に生じる電圧が外部電源電圧を超えるようになるとモータが出力するトルクを制御できない領域Zが出現するようになる。
すると、モータの出力トルクをこの領域Z内となるように制御することはできず、つまり、領域Zを境として出力トルクをそれ以上小さくしたくとも小さくできない事態となるので、たとえば、車両が路面の凹凸を乗り越える等の緩衝器に急激な動きを生ぜしめる場合等では、緩衝器の減衰力を小さくできない場合があり、車両における乗り心地を悪化してしまう恐れがある。
また、アクティブ、セミアクティブ制御においても、ハードウェアに起因するトルク制御が不能な領域Zが出現してしまうので、自由な制御ができないことになり、制御上不利となる。
そこで、本発明は上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、ロータ回転角速度が大きくなっても減衰力制御不能な領域を生じせしめない緩衝器を提供することである。
上記した目的を達成するため本発明は、直線運動を回転運動に変換する運動変換機構と、該回転運動が伝達されるモータと、モータ駆動回路を備えた緩衝器において、モータ駆動回路は、スイッチング素子を直列に接続した複数のアームを電源に接続し、各アームのスイッチング素子間をモータの巻線に接続して構成され、モータ駆動回路への電力供給を遮断する遮断手段を設けたことを特徴とする。
本発明の緩衝器によれば、モータに従来制御不能であった領域内のトルクを発生させることができるので、緩衝器の減衰力制御上の自由度が高まることとなり、それによりきめ細かい減衰力制御が可能となる。
すなわち、ロータ回転角速度が大きくなっても減衰力制御不能な領域を生じせしめないのである。
そして、たとえば、車両が路面の凹凸を乗り越える等の緩衝器に急激な動きを生ぜしめる場合等でも、緩衝器の減衰力を小さくすることができ、車両における乗り心地を向上することができる。
また、アクティブ、セミアクティブ制御においても、ハードウェアに起因するトルク制御が不能な領域がなくなるので、自由な制御が可能となり制御上有利となる。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1は、一実施の形態における緩衝器を概念的に示した図である。図2は、一実施の形態における緩衝器のモータ駆動回路の回路図である。図3は、他の実施の形態における緩衝器のモータ駆動回路の回路図である。
図1に示すように、一実施の形態における緩衝器1は、直線運動を回転運動に変換する運動変換機構2と、上記回転運動が伝達されるモータMと、モータMを駆動するモータ駆動回路Cとを備えて構成され、さらに、この実施の形態の場合、運動変換機構2は、ボール螺子ナット3と、ボール螺子ナット3に螺合される螺子軸4とで構成され、ボール螺子ナット3と螺子軸4の軸方向の相対直線運動を螺子軸4の回転運動に変換し、この螺子軸4の回転運動をモータMのロータの一部をなす出力シャフト5に伝達することができる。
そして、この緩衝器1の場合、モータMを駆動することで出力されるトルクを螺子軸4に作用させて上記ボール螺子ナット3と螺子軸4との直線運動を抑制もしくは助長することができるとともに、また、螺子軸4により出力シャフト5が強制的に回転駆動されることにより当該モータM内の巻線に誘導起電力が発生しモータMにエネルギ回生させて電磁力を発生させ、この電磁力に起因するトルクを上記螺子軸4の回転運動を抑制してボール螺子ナット3の直線運動を抑制することができる。
すなわち、この緩衝器1は、減衰力を発生するだけでなくアクチュエータとしても機能することができ、アクティブサスペンションとしても機能することが可能である。
以下、詳細な構造について説明する。螺子軸4は、円柱状に形成され、その外周に螺旋状の螺子溝(付示せず)が形成されるとともに、螺子軸4の図1中上端は、モータMの出力シャフト5の図1中下端となる先端にカップリング等により連結されている。
この螺子軸4に螺合されるボール螺子ナット3は、その内周には、螺子軸4の螺旋状の螺子溝に符合するように螺旋状のボール保持部(図示せず)が設けられており、前記ボール保持部に多数のボール(図示ぜず)が配在されてなり、ボール螺子ナット3の内部にはボールが循環可能なように前記ボール保持部の両端を連通する通路(図示せず)が設けられているものであって、螺子軸4に前記ボール螺子ナット1が螺合された場合に、螺子軸4の螺旋状の螺子溝にボール螺子ナット1のボールが嵌合し、螺子軸4の回転運動に伴いボール自体も螺子軸4の螺子溝との摩擦力により回転するので、ラックアンドピニオン等の機構に比べ滑らかな動作が可能である利点があるが、運動変換機構2をボール螺子ナット3と螺子軸4とで構成されるボール螺子機構に換えて上記ラックアンドピニオンや他の機構を採用するとしてもよい。
上述のように、ボール螺子ナット3には螺子軸4が螺子溝に沿って回転自在に螺合され、螺子軸4がボール螺子ナット3に対し図4中上下方向の直線運動をすると、このボール螺子ナット3は、車両の車体側部材もしくは車軸側部材の一方にブラケット7を介して連結される筒8の上端内周に固定されるており、これによりボール螺子ナット3の周方向の回転が規制されるので、螺子軸4は強制的に回転駆動される。
さらに、モータMは、詳しくは図示はしないが、ロータとステータとで構成されており、ロータの外周側には所定の磁気配置で永久磁石が装着され、他方、ステータは、ステータコアと、ステータコアに巻回されるU,V,Wの三相巻線とで構成され、この場合モータMは、三相ブラシレスモータとして構成されている。
なお、U相、V相およびW相の各巻線は、その一端でY字型に結線されているが、Δ結線とされてもよい。
また、このモータMには、ロータの回転角を検出する回転角検出手段が設けられており、この回転角検出手段としては、具体的にたとえば、ロータの永久磁石の磁気を検出するホール素子等からなる磁気センサや、レゾルバ、ロータリエンコーダ等を用いることができる。
なお、モータMのU,V,Wの各巻線に流れる電流を検出する電流センサが別途設けられており、上記回転角検出手段と電流センサとが出力する信号は、制御部15に入力される。
そして、このモータMは、図示はしないが、車両の車体側部材もしくは車軸側部材の他方に連結され、このモータMと上記ブラケット7により本実施の形態における緩衝器1は車両の車体側部材と車軸側部材との間に介装される。
転じて、上記モータMを駆動するモータ駆動回路Cは、図2に示すように、スイッチング素子S1,S4を直列に接続したアームA1と、スイッチング素子S2,S5を直列に接続したアームA2と、スイッチング素子S3,S6直列に接続したアームA3と、モータ駆動回路Cと外部電源Eとの間に設けた遮断手段20とで構成され、各アームA1,A2,A3を並列配置して電源Eに接続してあり、各アームA1,A2,A3のスイッチング素子S1,S4,S2,S5,S3,S6間がモータMに接続される出力端子P1,P2,P3とされている。
また、各アームA1,A2,A3の図2中上方側の接続点は、遮断手段20を介してバッテリ等の外部電源Eに接続され、図2中下方側の接続点は接地されている。
遮断手段20としては、MOSトランジスタ20aと該MOSトランジスタ20aに対し逆向きかつ直列に接続したダイオード20bとで形成した一対のアーム30,31で構成されており、これらアーム30,31を互いに逆向きに並列接続したものである。
したがって、各アーム30,31のMOSトランジスタ20a,20aをオンすると、外部電源Eとモータ駆動回路Cとが接続状態となり、逆に、オフすると外部電源Eとモータ駆動回路Cとを遮断する。なお、どちらか一方のみのMOSトランジスタ20a,20aを選択的にオンすることにより、電流の流れを一方通行とすることが可能である。
ちなみに、上記したところでは、遮断手段20の構成上MOSトランジスタを用いているが、MOSトランジスタに変えて他のスイッチング素子を用いてもよく、また、高速なスイッチング動作には不向きではあるが、遮断手段20としてはリレーを使用することも可能である。
上記アームA1は、2つのスイッチング素子S1,S4を直列に接続されて構成され、このアームA1のスイッチング素子S1,S4間には、出力端子P1が設けられ、この出力端子P1は、モータMの巻線のU相に接続される。
他のアームA2,A3もアームA1と同様の構成であって、それぞれの出力端子P2,P3は、モータMの巻線のV相、W相に接続されている。
したがって、たとえば、スイッチング素子S1とスイッチング素子S4をオンすると、モータMの巻線のうちU相とV相に電流を流すことができ、同様にして適宜いずれか1つのアームA1,A2,A3のスイッチング素子S1,S2,S3と他の2つのアームA1,A2,A3のうち1つのスイッチング素子S4,S5,S6をオンすれば、モータMの巻線に通電することができ、具体的には、上記ゲートコントローラによってモータMのUVW相の巻線で回転磁界が形成されるように開閉制御される。
そして、スイッチング素子S1は、MOSトランジスタとされており、このMOSトランジスタはソース電極とドレイン電極とを接続する寄生ダイオードK1を内蔵している。
他のスイッチング素子S2,S3,S4,S5,S6についても、スイッチング素子S1と同様の構成であり、それぞれMOSトランジスタとされ、寄生ダイオードK2,K3,K4,K5,K6を内蔵している
これら、寄生ダイオードK1,K2,K3,K4,K5,K6は、スイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6のオフ動作時にモータMの巻線に生じるサージを吸収するフライホイルダイオードとして機能して、スイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6を保護することができる。
そして、これらスイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6は、それぞれ、上述した回転位置検出手段で検出するロータの回転角および各巻線に流れる電流に基づいて上記制御部15によってゲート電極に電圧が印加され開閉制御されることにより、モータMは、制御部15の通電位相切換制御により駆動され、また、各スイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6は、それぞれ制御部15の制御により所定のデューティ比を実現する所定のパルス幅期間にオンされ、他の期間にはオフされる制御が行われ、これにより、モータMの発生トルクが制御されるようになっている。
また、遮断手段20によって外部電源Eとモータ駆動回路Cとが遮断される、すなわち、外部電源Eからモータ駆動回路Cへ電力供給が行われない場合にあっても、上記各アームA1,A2,A3の上側に位置するスイッチング素子S1,S2,S3をオフにして下側に位置するスイッチング素子S4,S5,S6のみをオンするとすれば、モータMの巻線を短絡することができ、このような短絡状態でロータが強制的に駆動させられると、巻線には誘導起電力により電流が流れ、これによりモータMはロータの回転を抑制するトルクを発生できる。
また、下側に位置するスイッチング素子S4,S5,S6は、制御部15により、所定のデューティ比を実現する所定のパルス幅期間にオンされ、他の期間にはオフされる制御が行われ、これによりモータMの発生トルクが制御される。
つづいて、制御部15は、具体的には図示はしないが、CPU(Central Prossesing Unit)等の演算処理装置およびROM(Read Only Memory)等の記憶装置を備えており、モータMが発生すべきトルクを演算し、この演算結果に基づいてモータMを駆動できるようになっており、トルク演算処理手順についてはプログラムとしてROMや他の記憶装置に予め格納しておくとした周知なシステムとして構成されればよい。
なお、制御部15は、モータMをPWM制御できるようになっているが、PWM制御以外にも、PAM(Pulse Amplitude Modulation)、PPM(Pulse Position Modulation)等の連続変調方式やPNM(Pulse Number Modulation)回路等の不連続変調方式を採用した制御を行ってもよい。
また、制御部15は、上述のトルク演算に加えて、ロータの回転角を微分して得られる回転角速度から演算されたトルクが図5に示す通常では制御できない領域Zにあるか否かの判断を行えるようになっている。
なお、上記演算トルクが上記領域Z内か否かの判断は、図5に示したようなロータの回転角速度とトルクとの関係を示すマップを記憶装置に格納しておいてマップ演算するとすればよい。
さて、上述のように構成された緩衝器1にあっては、上記したように、モータMを駆動し、またはエネルギ回生により、またはその両方によりボール螺子ナット3と螺子軸4との軸方向の相対直線運動を抑制することにより車両の車体と車軸との相対直線運動を減衰させることになる。
そして、制御部15は、演算されたトルクが上記領域Z外であるときには、遮断手段20をオンとして外部電源Eとモータ駆動回路Cとの接続を保つ一方、各アームA1,A2,A3のスイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6を開閉制御することによりモータMが出力するトルクを制御して緩衝器1に適当となる減衰力を発生させる。
逆に、ロータ回転角速度が大きく誘導起電力が外部電源電圧を超える場合であって演算されたトルクが上記領域Z内であるときには、制御部15は、遮断手段20をオフして外部電源Eとモータ駆動回路Cとを遮断する一方、各アームA1,A2,A3の上側に位置するスイッチング素子S1,S2,S3をオフして、下側に位置するスイッチング素子S4,S5,S6のみをオンするとモータMの巻線を短絡することができ、このような短絡状態でモータMのロータが強制的に駆動させられると、巻線には誘導起電力による電磁力が作用し、この電磁力に起因するトルクで上記螺子軸4の回転運動を抑制することができる。
このとき、モータMの巻線に流れる電流をPWM制御することによりモータMの出力するトルクを制御するが、具体的には、各アームA1,A2,A3の下側に位置するスイッチング素子S4,S5,S6について制御部15の制御により所定のデューティ比を実現する所定のパルス幅期間に信号電圧によりモータMを短絡可能なようオンされ、他の期間にはモータMの巻線を短絡しないように全てオフされる制御、すなわちパルス信号の入力時に巻線の短絡が行われ、これにより、モータMの発生トルクが制御されることとなり、従来の緩衝器では制御不能であった領域についてもトルク制御することができるのである。
したがって、本実施の形態の緩衝器では、モータに従来制御不能であった領域内のトルクを発生させることができるので、緩衝器の減衰力制御上の自由度が高まることとなり、それによりきめ細かい減衰力制御が可能となる。
すなわち、本実施の形態における緩衝器にあっては、ロータ回転角速度が大きくなっても減衰力制御不能な領域を生じせしめないのである。
そして、たとえば、車両が路面の凹凸を乗り越える等の緩衝器に急激な動きを生ぜしめる場合等でも、緩衝器の減衰力を小さくすることができ、車両における乗り心地を向上することができる。
また、アクティブ、セミアクティブ制御においても、ハードウェアに起因するトルク制御が不能な領域がなくなるので、自由な制御が可能となり制御上有利となる。
さらに、電源Eとの遮断手段20にMOSFET(MOS:Metal Oxide Semiconductor,FET:Field Effect Transister)を使用することで、制御の切換を高速に行うことができ、制御応答性も良好となる。
つづいて、他の実施の形態における緩衝器について説明するが、この他の実施の形態において、上述の一実施の形態と異なる部分は、モータ駆動回路CにモータMの巻線を短絡する短絡手段Tを加えた点である。
以下、上記異なる部分について、詳しく説明することとして、一実施の形態と同様の部分については、同一の符号を付するのみとしてその詳しい説明を省略することとする。
この、短絡手段Tについて説明すると、図示したところでは、この短絡手段Tは、一実施の形態における緩衝器のモータ駆動回路Cの各アームA1,A2,A3に対し並列に接続されるバイパスBとスイッチング素子10とで構成され、このスイッチング素子10は、たとえば、MOSFET(MOS:Metal Oxide Semiconductor,FET:Field Effect Transister)やJ−FET(接合型電界効果トランジスタ)等とされ、制御部15からゲート電極への電圧の印加、非印加によって開閉制御される。
制御部15は、演算されたトルクが上記領域Z外であるときには、遮断手段20をオンとして外部電源Eとモータ駆動回路Cとの接続を保つ一方、短絡手段Tのスイッチング素子10をオフ状態に維持し、さらに、各アームA1,A2,A3のスイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6を開閉制御することによりモータMが出力するトルクを制御して緩衝器1に適当となる減衰力を発生させる。
そして、一実施の形態の緩衝器につき説明したように、演算トルクが領域Z内となる場合には、遮断手段20がオフとされ、さらに、この実施の形態においては、各スイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6もオフとされる。
その代わりに短絡手段Tのスイッチング素子10が開閉制御されて、遮断手段20が外部電源Eとモータ駆動回路Cとを遮断状態としても、上記スイッチング素子10およびバイパスBによりモータMの巻線を短絡することができるようになっている。
この場合、スイッチング素子10も制御部15によりPWM制御等によって開閉制御されるが、具体的には、スイッチング素子10に所定のデューティ比を実現する所定のパルス幅期間に信号電圧が印加されてモータMを短絡し、他の期間にはモータMの巻線を短絡しないようにオフされる制御、すなわちパルス信号の入力時に巻線の短絡が行われ、これにより、モータMの発生トルクが制御されることとなり、従来の緩衝器では制御不能であった領域についてもトルク制御することができるのである。
そして、この場合には、制御対象がスイッチング素子一つのみとなるので、制御が容易となるだけでなく、モータ駆動回路Cの各スイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6のいずれかが故障しても巻線の短絡が可能であるので、緩衝器1が減衰力を発生不能な状態となることを回避することが可能である。
しかも、スイッチング素子10でモータMの巻線を短絡するので短絡制御を高速に行うことができ、制御応答性も良好となる。
さらに、短絡手段Tにおけるスイッチング素子10をゲート電極へ電圧印加時にオフとなるように設定しておけば、外部電源Eから何らかの理由でモータ駆動回路C自体やスイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6および短絡手段Tにおけるスイッチング素子10へ電力供給を行えなくなった場合にあっても、自動的にモータMの巻線を短絡可能であるので、確実にフェールセーフを行える。
すなわち、このようなフェールセーフ時には、緩衝器1は、モータMの巻線に生じる誘導起電力によって出力されるトルクで減衰力を発生することとなり、緩衝器1が減衰力を発生できなくなってしまう事態が回避され、車両の姿勢を安定させることができ、車両における乗り心地が確保されるのである。
なお、モータMは、上記したブラシレスモータのみに限られず他のモータとしてもよくたとえば、ブラシ付モータとする場合には、アームでHブリッジを構成すればよく、また、短絡手段Tを設ける場合には、短絡手段Tをアームに対し並列に接続しておくとすればよい。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
一実施の形態における緩衝器を概念的に示した図である。 一実施の形態における緩衝器のモータ駆動回路の回路図である。 他の実施の形態における緩衝器のモータ駆動回路の回路図である。 従来のモータ駆動回路の回路図である。 従来の緩衝器におけるトルク制御不能な領域を示した図である。
符号の説明
1 緩衝器
2 運動変換機構
3 ボール螺子ナット
4 螺子軸
5 出力シャフト
7 ブラケット
8 筒
10,S1,S2,S3,S4,S5,S6 スイッチング素子
20 遮断手段
20a MOSトランジスタ
20b ダイオード
30,31 遮断手段におけるアーム
A1,A2,A3 アーム
B バイパス
C モータ駆動回路
E 電源
K1,K2,K3,K4,K5,K6 寄生ダイオード
M モータ
P1,P2,P3 出力端子
T 短絡手段

Claims (8)

  1. 直線運動を回転運動に変換する運動変換機構と、該回転運動が伝達されるモータと、モータ駆動回路を備えた緩衝器において、モータ駆動回路は、スイッチング素子を直列に接続した複数のアームを電源に接続し、各アームのスイッチング素子間をモータの巻線に接続して構成され、モータ駆動回路への電力供給を遮断する遮断手段を設けたことを特徴とする緩衝器。
  2. 遮断手段が電力供給を遮断したときにモータ駆動回路のスイッチング素子でモータの巻線を短絡することを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. モータ駆動回路のスイッチング素子は、所定の信号入力時に巻線の短絡を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器。
  4. モータ駆動回路にモータの巻線を短絡する短絡手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  5. 遮断手段が電力供給を遮断したときに短絡手段がモータの巻線を短絡することを特徴とする請求項4に記載の緩衝器。
  6. 短絡手段は所定の信号入力時に巻線の短絡を行うことを特徴とする請求項4または5に記載の緩衝器。
  7. 短絡手段は非通電時にモータの巻線を短絡することを特徴とする請求項4または5に記載の緩衝器。
  8. 短絡手段が各アームに対し並列に接続されるスイッチング素子であること特徴とする請求項4から7のいずれかに記載の緩衝器。
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