JP4882417B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、操舵補助用のモータ側に電源を供給する主電源を、補助電源が補助する場合に、任意の制御を可能とし、また、比較的長く主電源を補助できる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
第6発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、大きな操舵トルクを要しない場合に、補助電源を充電できて好ましい。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の要部構成を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵部材(図示せず)に加えられたトルクを検出するトルクセンサ12が検出した操舵トルク値が、インターフェイス回路11を介してマイクロコンピュータ19へ与えられ、車速を検出する車速センサ20が検出した車速値が、インターフェイス回路21を介してマイクロコンピュータ19へ与えられる。また、操舵部材(図示せず)の操舵角を検出する操舵角センサ16が検出した操舵角が、インターフェイス回路17を介してマイクロコンピュータ(以下、マイコンと記述)19へ与えられる。
マイコン19は、操舵トルク値、車速値、操舵角及び後述するモータ電流値に基づき、メモリ18内のトルク/電流テーブル18aを参照することにより、操舵補助用のモータであるブラシレスモータ24に流すべき電流値である出力レベル指令値を作成する。作成した出力レベル指令値はモータ駆動回路13へ与えられる。
モータ駆動回路13は、フェイルセーフリレー接点15aを通じて、車載バッテリ及びオルタネータ等を備える電源部23の出力電圧が印加され、与えられた出力レベル指令値に基づき、ブラシレスモータ24を回転駆動させる。
ブラシレスモータ24に流れるモータ電流は、モータ電流検出回路22により検出され、モータ電流値としてマイコン19に与えられる。
マイコン19は、電源部23が備える補助電源への充電を制御する他、与えられた操舵トルク値、車速値、操舵角、モータ電流値及び目標モータ電流値等に基づき、補助電源からの補助が必要か否かを判定し、必要であると判定したときは、補助電源が主電源を補助するように制御する。
車載バッテリBには、電圧検出器26が並列接続され、電圧検出器26が検出した車載バッテリBの出力電圧値は、マイコン19に与えられ、補助電源からの補助が必要か否かの判定に使用される。
車載バッテリBの正極端子には、逆流防止手段であるダイオードD1のアノードが接続され、カソードは電解コンデンサCの正極端子に接続され、電解コンデンサCの負極端子は接地されている。
電気二重層コンデンサECには、電圧検出器25が並列接続され、電圧検出器25が検出した電気二重層コンデンサECの充電電圧値は、マイコン19に与えられる。マイコン19は、与えられた充電電圧値に基づき、トランジスタTr1を駆動制御して、電気二重層コンデンサECの充電時の過電圧を防止する。
電気二重層コンデンサECの正極端子には、また、PNP型トランジスタTr2のエミッタが接続され、コレクタは電解コンデンサCの正極端子に、ベースはマイコン19にそれぞれ接続され、エミッタ及びベース間には抵抗R2が接続されている。トランジスタTr2は、マイコン19により駆動制御される。
電解コンデンサCの正極端子は、リレー接点15aを通じて、モータ駆動回路13に接続され、電源部23の出力端子となっている。
尚、トランジスタTr1,Tr2の代わりにMOS型FETを用いても良い。
マイコン19は、操舵補助動作において、先ず、トルクセンサ12が検出し、インタフェース11によりサンプリングされた操舵トルク値を読込み(S2)、車速センサ20が検出し、インタフェース21によりサンプリングされた車速値を読込む(S4)。
マイコン19は、次に、電源部23の出力電圧を調整した(S14)後、決定したモータ電流指令値(S12)に応じた回転方向及び出力レベルを決定し(S16)、決定した回転方向及び出力レベルの各指令信号をモータ駆動回路13に与え(S18)、リターンして他の処理へ移る。
マイコン19は、次に、読込んだ操舵角(S22)を微分して、操舵角速度を演算し(S24)、読込んだ操舵トルク値(S2)を微分して、操舵トルク微分値を演算する(S26)。
マイコン19は、電流値の差が所定電流値以上でなければ(S30)、読込んだ操舵トルク値(S2)が、所定トルク値以上であるか否かを判定し(S32)、所定トルク値以上でなければ、演算した操舵トルク微分値(S26)が、所定値以上であるか否かを判定する(S34)。
補助電源による電源補助を停止するか又は実行しない場合、マイコン19は、図5のタイミングチャートに示すように、切替スイッチSWを接地端子側へ切替え(c1)、トランジスタTr2をオフにする(d1)。また、電圧検出器25が検出した電圧値に基づき、電気二重層コンデンサECに過電圧が印加されないように、トランジスタTr1を徐々にオンに駆動制御する(a1)。
この場合、オルタネータGは、電気二重層コンデンサEC及び車載バッテリBの両方を充電しており、電源部23からは、車載バッテリBの出力電圧が、ダイオードD1を通じて出力される。尚、モータ駆動回路13に設けた検出回路により、電気二重層コンデンサECへの充電を、主電源Bからの出力電流が所定値以下の場合に行なうこともできる。
補助電源による電源補助を実行する場合、マイコン19は、図5のタイミングチャートに示すように、トランジスタTr1をオフにし(a2)、切替スイッチSWを車載バッテリBの正極端子側へ切替える(c2)。また、電流検出器27が検出した電流値I1に基づき、トランジスタTr2を徐々にオンに駆動制御するとスムーズに操舵補助力が向上する(d2)。この制御は、PWM等のスイッチング制御であっても良い。
この場合、オルタネータGは、車載バッテリBのみを充電しており、電源部23からは、車載バッテリB及び電気二重層コンデンサECの加算された出力電圧が、トランジスタTr2を通じて出力される。この出力電圧は、車載バッテリBの出力電圧より高いが、ダイオードD1により車載バッテリBへの逆流は防止される。
図6は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態2の電源部の構成例を示すブロック図である。この電源部は、整流回路を備えたオルタネータ(交流発電機)Gの正極端子に、電気二重層コンデンサECの負極端子、及びリアクトルLの一方の端子が接続されている。
リアクトルLの他方の端子には、NチャネルMOS型FETTr3のドレイン、及びダイオードD2のアノードが接続され、カソードは電気二重層コンデンサECの正極端子に接続されている。FETTr3は、ソースが接地端子に接続され、ゲートがマイコン19によりオン/オフ制御されるチョッパであり、フリーホイールダイオードD3が逆並列に接続されている。
電気二重層コンデンサECの正極端子には、また、PNP型トランジスタTr2のエミッタが接続され、コレクタは電解コンデンサCの正極端子に、ベースはマイコン19にそれぞれ接続され、エミッタ及びベース間には抵抗R2が接続されている。トランジスタTr2は、マイコン19により駆動制御される。
この電動パワーステアリング装置のその他の構成は、実施の形態1で説明した電動パワーステアリングの構成と同様であるので、説明を省略する。尚、この電源部23には、図2における切替スイッチSWは存在しない。
尚、トランジスタTr2の代わりにMOS型FETを用いても良い。
マイコン19は、補助電源による電源補助を停止するか又は実行しない場合、トランジスタTr2をオフにし、図7のタイミングチャートに示すように、FETTr3をオン/オフ制御(チョッピング)し(a)、オルタネータG及び車載バッテリBの出力電圧を昇圧して、電気二重層コンデンサECを充電する。その際、電圧検出器25が検出した電圧値に基づき、電気二重層コンデンサECに過電圧が印加されないように、FETTr3のオン・オフの関係(時比率)を調節制御する(a)。
この場合、オルタネータGは、電気二重層コンデンサEC及び車載バッテリBの両方を充電しており、電源部23からは、車載バッテリBの出力電圧が、ダイオードD1を通じて出力される。
この場合、オルタネータGは、車載バッテリBのみを充電しており、電源部23からは、車載バッテリB及び電気二重層コンデンサECの加算された出力電圧が、トランジスタTr2を通じて出力される。この出力電圧は、車載バッテリBの出力電圧より高いが、ダイオードD1により車載バッテリBへの逆流は防止される。
この電動パワーステアリング装置のその他の動作は、実施の形態1で説明した電動パワーステアリングの動作と同様であるので、説明を省略する。
18a トルク/電流テーブル、19 マイクロコンピュータ、20 車速センサ、
22 モータ電流検出回路、23 電源部、24 ブラシレスモータ、
25,26 電圧検出器、27 電流検出器、B 車載バッテリ(主電源)、
C 電解コンデンサ、D1 ダイオード(逆流防止手段)、D2 ダイオード、
EC 電気二重層コンデンサ(補助電源)、G オルタネータ、L リアクトル、
SW 切替スイッチ、Tr1,Tr2 トランジスタ、
Tr3 (NチャネルMOS型)FET
Claims (6)
- 操舵部材に加えられた操舵トルク値を検出するトルクセンサと、操舵補助用のモータと、該モータにモータ駆動回路を介して電源を供給する主電源と、該主電源を必要に応じて補助する補助電源とを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルク値に基づき、前記モータに流すべき目標電流値を定め、定めた目標電流値を前記モータに流すことにより操舵補助する電動パワーステアリング装置において、
前記補助電源が主電源を補助するときは、該補助電源を主電源に直列に接続する接続手段と、該補助電源が出力する電流により前記主電源を補助可能に制御する電流制御手段と、前記主電源及びモータ駆動回路間に接続されると共に、前記補助電源及び電流制御手段に並列接続され、前記モータ駆動回路から主電源への逆流を防止する逆流防止手段とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記補助電源は、電気二重層コンデンサである請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記接続手段は、前記主電源の出力電圧値が所定電圧値以下であるときに、前記補助電源を主電源に直列に接続するように構成してある請求項1又は2記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記接続手段は、前記モータに流れる電流値及び/又は前記目標電流値が所定電流値以上であるときに、前記補助電源を主電源に直列に接続するように構成してある請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記接続手段は、前記操舵トルク値が所定トルク値以上であるとき、又は前記操舵トルク値の微分値が所定値以上であるときに、前記補助電源を主電源に直列に接続するように構成してある請求項1乃至4の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記補助電源は、前記操舵トルク値が所定トルク値未満であるときに、充電されるように構成してある請求項1乃至5の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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