JP5157511B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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本発明は、少なくとも操舵トルクに基づいて電流指令値を演算し、当該電流指令値に基づいて電動モータを駆動制御する電動パワーステアリング装置に関する。
従来の電動パワーステアリング装置としては、モータ電流指令値が第1閾値より大きいと判定したとき、昇圧回路で車載バッテリ電圧を昇圧し、昇圧した電圧をモータ駆動回路に印加することで、車載バッテリ電圧が低下した場合であっても、常に安定した操舵補助力が得られる電圧を操舵補助用のモータに供給するというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。ここでは、モータ電流指令値が第1閾値より小さい第2閾値より小さいとき、昇圧回路による昇圧を停止するようにしている。
特開2001−260907号公報
ところで、電動パワーステアリング装置において、モータ駆動電流を制御するためのPWM信号は、PWM駆動による音が乗員に聞こえることを防ぐために、可聴周波数範囲以上の20kHz程度(PWM周期:50μs)に設定されるのが一般的である。
しかしながら、マイクロコンピュータやマイクロプロセッサ等の演算装置から出力されるPWM信号の分解能は、演算装置の動作周波数により制限されてしまい、例えば、動作周波数が20MHz(クロック周期50ns)の場合、分解能は50μs÷50ns=1000となる。つまり、PWM駆動により制御できるモータ駆動電圧の最小分解能は、バッテリ電圧÷1000[V]となる。
一方、モータ損失を低減し、モータの出力向上を狙うためには、モータ自身の抵抗値を小さく抑える必要があり、例えば、高効率のブラシレスモータではモータ端子間の抵抗値が10〜20mΩのモータが使用されている。
その結果、「モータ駆動電圧の最小分解能電圧」を「モータ端子間抵抗値」で除算した値は、数百mAとなってしまうため、モータ電流を精度良く制御し難く、電動パワーステアリングで必要とされる滑らかなモータトルク制御が理想通りに行えない。
そこで、本発明は、モータ電流の制御性を向上させることができる電動パワーステアリング装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に係る電動パワーステアリング装置は、操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、半導体素子で構成された駆動回路を介して駆動され、操舵系に対して操舵補助力を付与する電動モータと、少なくとも前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて前記電動モータを駆動制御するモータ制御手段とを備えた電動パワーステアリング装置において、
車載バッテリと前記駆動回路との間に、前記車載バッテリのバッテリ電圧を降圧して前記駆動回路に供給する降圧回路を備え、前記降圧回路は、前記電動モータの駆動状態が、滑らかな操舵フィーリングが要求される微舵領域であることを示すとき、当該電動モータの駆動状態に応じて、前記駆動回路に供給する降圧電圧を前記車載バッテリのバッテリ電圧よりも降圧することを特徴としている。
らに、請求項に係る電動パワーステアリング装置は、請求項に係る発明において、前記モータ制御手段は、少なくとも前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて電流指令値を演算する電流指令値演算手段を有し、該電流指令値演算手段で演算した電流指令値に基づいて前記電動モータを駆動制御するものであり、前記降圧回路は、前記電流指令値演算手段で演算した電流指令値とモータ角速度との関数にて、車載バッテリのバッテリ電圧を降圧して前記駆動回路に供給することを特徴としている。
また、請求項に係る電動パワーステアリング装置は、請求項に係る発明において、前記降圧回路は、前記電流指令値が所定の電流指令値閾値よりも小さく、且つ前記モータ角速度が所定の角速度閾値より小さいとき、車載バッテリのバッテリ電圧を降圧して前記駆動回路に供給することを特徴としている。
本発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、車載バッテリとモータ駆動回路との間に電源電圧を降圧する降圧回路を備えるので、この降圧回路によって電動モータを駆動するための電源電圧を低く抑えることができる。その結果、降圧された電源電圧をモータ駆動電圧として使用したときにPWM駆動により制御できるモータ駆動電圧の最小分解能を、車載バッテリの電源電圧をそのままモータ駆動電圧として使用したときの最小分解能より小さくすることができ、モータ駆動電圧を緻密に制御することができるという効果が得られる。これにより、モータ電流をより正確に制御することができ、操舵フィーリングを向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の一実施形態を示す全体構成図である。
図中、符号1は、ステアリングホイールであり、このステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力が入力軸2aと出力軸2bとを有するステアリングシャフト2に伝達される。このステアリングシャフト2は、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端は操舵トルク検出手段としてのトルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結されている。
そして、出力軸2bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイント4を介してロアシャフト5に伝達され、さらに、ユニバーサルジョイント6を介してピニオンシャフト7に伝達される。このピニオンシャフト7に伝達された操舵力はステアリングギヤ8を介してタイロッド9に伝達され、図示しない転舵輪を転舵させる。ここで、ステアリングギヤ8は、ピニオンシャフト7に連結されたピニオン8aとこのピニオン8aに噛合するラック8bとを有するラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオン8aに伝達された回転運動をラック8bで直進運動に変換している。
ステアリングシャフト2の出力軸2bには、操舵補助力を出力軸2bに伝達する操舵補助機構10が連結されている。この操舵補助機構10は、出力軸2bに連結した減速ギヤ11と、この減速ギヤ11に連結されて操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータ12とを備えている。
トルクセンサ3は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するもので、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介装した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を例えばポテンショメータで検出するように構成されている。このトルクセンサ3から出力されるトルク検出値Tはコントローラ15に入力される。
コントローラ15は、車載のバッテリ17(例えば、定格電圧が12Vである)から電源供給されることによって作動する。バッテリ17の負極は接地され、その正極はエンジン始動を行うイグニッションスイッチ18を介してコントローラ15に接続されると共に、イグニッションスイッチ18を介さず直接コントローラ15に接続されている。
また、本実施形態の電動モータ12は、例えば3相ブラシレスモータであり、図2に示すように、ロータの回転位置を検出するレゾルバ、エンコーダ等で構成されるロータ位置検出回路13aを備え、回転角センサ13はこのロータ位置検出回路13aから出力されるロータ回転位置をもとにモータ回転角θを検出するようになっている。
コントローラ15には、図2に示すように、トルクセンサ3で検出された操舵トルクT及び車速センサ16で検出された車速検出値Vが入力されると共に、回転角センサ13で検出されたモータ回転角θが入力される。
このコントローラ15は、操舵トルクT及び車速検出値Vに基づいて電流指令値Irefを演算し、演算した電流指令値Irefとモータ角度θとに基づいて、操舵補助力を電動モータ12で発生するための各相電圧指令値Vrefu、Vrefv及びVrefwを出力する例えばマイクロコンピュータで構成される制御演算装置23と、電動モータ12を駆動する電界効果トランジスタ(FET)で構成されるモータ駆動回路24と、制御演算装置23から出力される各相電圧指令値Vrefu、Vrefv及びVrefwに基づいてパルス幅変調(PWM)制御処理を実行し、モータ駆動回路24の電界効果トランジスタのゲート電流を制御するゲートドライブ回路(FETゲート駆動回路)25と、を備えている。
制御演算装置23は、先ず、操舵トルクT及び車速検出値Vに基づいて図3に示す操舵補助電流指令値算出マップを参照して、電流指令値Irefを算出する。
ここで、操舵補助電流指令値算出マップは、図3に示すように、横軸に操舵トルクTをとり、縦軸に電流指令値Irefをとると共に、車速検出値Vをパラメータとした放物線状の曲線で表される特性線図で構成され、操舵トルクTが“0”からその近傍の設定値Ts1までの間は電流指令値Irefが“0”を維持し、操舵トルクTが設定値Ts1を超えると最初は電流指令値Irefが操舵トルクTの増加に対して比較的緩やかに増加するが、さらに操舵トルクTが増加すると、その増加に対して電流指令値Irefが急峻に増加するように設定され、この特性曲線が、車速Vが増加するに従って傾きが小さくなるように設定されている。
次に、上記操舵補助電流指令値算出マップにより算出した電流指令値Irefに対して、モータ回転角θをもとに算出するモータ角速度ω及びモータ角加速度αに基づいて各種補償処理を行って電流指令値Itを算出する。
一方、制御演算装置23は、モータ電流検出回路14で検出されたモータ電流Imu及びImvを読込み、モータ電流Imu及びImvに基づいてモータ電流Imwを算出する。
そして、電流指令値Itとモータ回転角θとに基づいて、電流指令値Itを電動モータ12のU相、V相及びW相の目標相電流値Imu*、Imv*及びImw*に変換する三相分相処理を行ってから、モータ電流Imu〜Imwと目標相電流値Imu*〜Imw*との両者の偏差を求め、その偏差に対してPID処理を施して各相電圧指令値Vrefu、Vrefv及びVrefwを算出し、これをFETゲート駆動回路25に出力する。
また、制御演算装置23は、降圧回路40に対して電圧制御信号を出力するための降圧電圧制御処理を実行する。この降圧電圧制御処理については後述する。
モータ駆動回路24は、2つの電界効果トランジスタFET1及びFET2が直列に接続された直列回路と、この直列回路と並列に接続された同様に2つの電界効果トランジスタFET3及びFET4の直列回路、電界効果トランジスタFET5及びFET6の直列回路とで所謂インバータが構成されている。
そして、電界効果トランジスタFET1及びFET2の接続点、電界効果トランジスタFET3及びFET4の接続点並びに電界効果トランジスタFET5及びFET6の接続点が電動モータ5に接続され、さらにインバータから電動モータ5に出力されるモータ駆動電流Imu、Imvがモータ電流検出回路14で検出される。
このモータ駆動回路24には、降圧回路40から出力される電圧Vd_regが供給され、その電圧Vd_regをもとに駆動制御されるようになっている。
FETゲート駆動回路25は、モータ駆動回路24の電界効果トランジスタFET1〜FET6を、制御演算装置23から出力される電圧指令値Vrefu〜Vrefwに基づいて決定されるデューティ比Du、Dv及びDwのPWM(パルス幅変調)信号によってON/OFF制御し、実際に電動モータ12に流れる電流Imu、Imv及びImwの大きさを制御する。
次に、降圧回路40について説明する。
降圧回路40は、リレー31とモータ駆動回路24との間に配置されており、リレー31を介して入力されるバッテリ電圧Vbを降圧して電圧Vd_regを生成し、この電圧Vd_regをモータ駆動回路24に出力する。
この降圧回路40は、制御演算装置23から出力される電圧制御信号が入力されることで、電動モータ12の駆動状態に応じて降圧電圧Vd_regを制御可能に構成されている。
また、降圧回路40から出力される降圧電圧Vd_regは、電圧モニタ信号として制御演算装置23に入力される。
図4は、降圧回路40の回路構成を示す図である。
この図4に示すように、降圧回路40は、バッテリ17の出力側にドレインが接続された電界効果トランジスタ(FET)41と、このFET41のソースに一端が接続されたリアクトルLdと、FET41及びリアクトルLdとの接続点と接地との間にアノードを接地側として介挿されたダイオードD1と、リアクトルLdの他端と接地との間に介挿された平滑用コンデンサC1とで構成され、平滑用コンデンサC1の両端から電圧Vd_regが出力される。
また、降圧回路40は、制御演算装置23から出力される電圧制御信号(PWM信号)が入力されるプリドライバ回路42を有し、プリドライバ回路42が上記電圧制御信号に応じてFET41をON/OFFすることで、後段に設けられたリアクトルLdとダイオードD1と平滑用コンデンサC1とが電圧を平均化し、降圧された電圧Vd_regが出力される回路構成となっている。
図5は、制御演算装置23で実行される降圧電圧制御処理手順を示すフローチャートである。この降圧電圧制御処理は、所定時間毎に実行され、先ず、ステップS1で、操舵トルクT及び車速検出値Vに基づいて図3の操舵補助電流指令値算出マップから算出された電流指令値Irefが、予め設定された降圧判定閾値Aより小さいか否かを判定する。そして、Iref<AであるときにはステップS2に移行し、Iref≧Aであるときには後述するステップS4に移行する。
ステップS2では、モータ角速度ωが予め設定された降圧判定閾値Bより小さいか否かを判定する。ここで、モータ角速度ωは、回転角センサ13で検出されたモータ回転角θを時間微分することによって算出する。そして、ω<BであるときにはステップS3に移行し、ω≧Bであるときには後述するステップS4に移行する。
ステップS3では、降圧回路40のFET41をON/OFF制御するための電圧制御信号(所定の降圧用デューティ比Dsd)を降圧回路40に対して出力してから、降圧電圧制御処理を終了する。このように、FET41をON/OFF制御することで、降圧回路40からの出力電圧をバッテリ電圧Vbより降圧する。
また、ステップS4では、降圧回路40のFET41をON固定とするための電圧制御信号(降圧用デューティ比Dsd=100%)を降圧回路40に対して出力してから、降圧電圧制御処理を終了する。このように、FET41をON固定とすることで、降圧回路40からの出力電圧をバッテリ電圧Vbとほぼ同等とする。
このように、本実施形態では、電流指令値Irefが降圧判定閾値Aより小さく、且つモータ角速度ωが降圧判定閾値Bより小さい微舵領域では、バッテリ電圧Vbを降圧した電圧Vd_regをもとにモータ駆動回路24を駆動制御し、電流指令値Irefが降圧判定閾値A以上、若しくはモータ角速度ωが降圧判定閾値B以上である高負荷領域では、バッテリ電圧Vbを降圧せず、バッテリ電圧Vbとほぼ同等の電圧Vd_regをもとにモータ駆動回路24を駆動制御する。
なお、図2において、制御演算装置23がモータ制御手段に対応し、FETゲート駆動回路25が駆動回路に対応している。
次に、本実施形態の動作及び効果について説明する。
今、緩やかなカーブ路において、運転者が中立位置付近でステアリング操作を行っているものとする。この場合、トルクセンサ3から比較的小さい操舵トルクTが検出され、制御演算装置23では、降圧判定閾値Aより小さい電流指令値Irefが演算されると共に、回転角センサ13から検出されるモータ回転角θに基づいて、降圧判定閾値Bより小さいモータ角速度ωが演算される。そのため、制御演算装置23は、図5のステップS1でYes、ステップS2でYesと判定してステップS3に移行し、降圧回路40のFET41をON/OFF制御するための電圧制御信号として、所定の降圧用デューティ比Dsdを降圧回路40に対して出力する。これにより、降圧回路40は、バッテリ電圧Vbを降圧した電圧Vd_regを生成し、これをモータ駆動回路24へ供給する。
ところで、電動パワーステアリング装置において、モータ駆動電流を制御するためのPWM信号は、PWM駆動による音が乗員に聞こえることを防ぐために、可聴周波数範囲以上の20kHz程度(PWM周期:50μs)に設定されるのが一般的である。
しかしながら、マイクロコンピュータやマイクロプロセッサ等の演算装置から出力されるPWM信号の分解能は、演算装置の動作周波数により制限されてしまい、例えば、動作周波数が20MHz(クロック周期50ns)の場合、分解能は50μs÷50ns=1000となる。つまり、PWM駆動により制御できるモータ駆動電圧の最小分解能は、供給電圧÷1000[V]となる。
したがって、上述したように、降圧回路40でバッテリ電圧Vbを降圧し、その降圧した電圧Vd_regをモータ駆動回路24へ供給するモータ駆動電圧とする場合、モータ駆動電圧の最小分解能は、Vd_reg÷1000[V]となる。
このとき、Vd_reg<Vbであるため、最小分解能Vd_reg÷1000[V]は、バッテリ電圧Vbをそのままモータ駆動電圧として使用する場合の最小分解能Vb÷1000[V]より小さくできる。したがって、降圧した電圧Vd_regをモータ駆動電圧として使用した場合の方が、モータ駆動電圧をより緻密に制御することができる。
一方、運転者が比較的大きくステアリング操作を行っているものとすると、トルクセンサ3から比較的大きい操舵トルクTが検出され、制御演算装置23では、降圧判定閾値A以上となる電流指令値Irefが演算される。そのため、制御演算装置23は、図5のステップS1でNoと判定してステップS4に移行し、降圧回路40のFET41をON固定とするための電圧制御信号を、降圧回路40に対して出力する。これにより、降圧回路40は、バッテリ電圧Vbを降圧せずに、当該バッテリ電圧Vbとほぼ同等な電圧Vd_regを生成し、これをモータ駆動回路24へ供給する。
このように、上記実施形態では、車載バッテリとモータ駆動回路との間に降圧回路を配置することにより、この降圧回路によって電動モータを駆動するための電源電圧を低く抑えることができる。したがって、PWM駆動により制御できるモータ駆動電圧の最小分解能を、バッテリ電圧をそのままモータ駆動電圧として使用する場合の最小分解能より小さくでき、モータ駆動電圧をより緻密に制御することができる。その結果、モータ電流をより正確に制御することが可能となり、操舵フィーリングを向上させることができる。
また、電動モータの駆動状態に応じて降圧電圧を制御可能とするので、適正に電源電圧を降圧して、モータ電流の制御性を向上させることができる。
さらに、電流指令値が所定の電流指令値閾値より小さく、且つモータ角速度が所定の角速度閾値より小さいときに電源電圧を降圧するので、滑らかな操舵フィーリングが要求される微舵領域における緻密なPWM制御を可能とすると共に、電流指令値が上記電流指令値閾値以上、若しくはモータ角速度が上記角速度閾値以上となる高負荷領域では、電源電圧を降圧せずに制御することで、適切にモータ出力を得ることができる。
なお、上記実施形態においては、電流指令値Irefが降圧判定閾値Aより小さく、且つモータ角速度ωが降圧判定閾値Bより小さいとき、所定の降圧用デューティ比Dsdで降圧回路40のFET41をON/OFF制御する場合について説明したが、例えば、電流指令値Irefが小さく、且つモータ角速度ωが小さいほど降圧用デューティ比Dsdを0%に近づけ、電流指令値Iref若しくはモータ角速度ωが大きいほど降圧用デューティ比Dsdを100%に近づけるなど、電流指令値Iref及びモータ角速度ωの大きさに応じて降圧用デューティ比Dsdを設定することもできる。
図6は、モータ駆動に必要な電圧を示す図である。モータ駆動に必要な電圧は、図6(a)に示すようなモータ角速度ωに比例する誘起電圧αと、図6(b)に示すような電流指令値Irefに比例する、モータへ電流を流し込むための電圧βとで表すことができる。したがって、例えば、この加算値(α+β)に応じて降圧用デューティ比Dsdを設定することもできる。
また、上記実施形態においては、電流指令値Iref及びモータ角速度ωに応じて降圧電圧Vd_regを制御可能とする場合について説明したが、電動モータ12の駆動状態に応じて降圧電圧Vd_regを制御できればよく、例えば、電流指令値Irefに代えて操舵トルクT等を用いることもできる。
さらに、上記実施形態においては、電動モータとして3相ブラシレスモータを適用する場合について説明したが、ブラシ付きモータを適用することもできる。
本発明の実施形態における電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 本実施形態におけるコントローラの構成を示すブロック図である。 操舵補助電流指令値算出マップである。 図2の降圧回路の回路構成を示すブロック図である。 制御演算装置で実行する降圧制御処理手順を示すフローチャートである。 モータ駆動に必要な電圧を示す図である。
符号の説明
1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、3…トルクセンサ、10…操舵補助機構、11…減速ギヤ、12…電動モータ、13…回転角センサ、14…モータ電流検出回路、15…コントローラ、16…車速センサ、17…バッテリ、18…イグニッションスイッチ、23…制御演算装置、24…モータ駆動回路、25…FETゲート駆動回路、31…リレー、40…降圧回路、41…FET、C1…平滑用コンデンサ、D1…ダイオード、Ld…リアクトル

Claims (3)

  1. 操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、半導体素子で構成された駆動回路を介して駆動され、操舵系に対して操舵補助力を付与する電動モータと、少なくとも前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて前記電動モータを駆動制御するモータ制御手段とを備えた電動パワーステアリング装置において、
    車載バッテリと前記駆動回路との間に、前記車載バッテリのバッテリ電圧を降圧して前記駆動回路に供給する降圧回路を備え、
    前記降圧回路は、前記電動モータの駆動状態が、滑らかな操舵フィーリングが要求される微舵領域であることを示すとき、当該電動モータの駆動状態に応じて、前記駆動回路に供給する降圧電圧を前記車載バッテリのバッテリ電圧よりも降圧することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記モータ制御手段は、少なくとも前記操舵トルク検出手段で検出した操舵トルクに基づいて電流指令値を演算する電流指令値演算手段を有し、該電流指令値演算手段で演算した電流指令値に基づいて前記電動モータを駆動制御するものであり、前記降圧回路は、前記電流指令値演算手段で演算した電流指令値とモータ角速度との関数にて、車載バッテリのバッテリ電圧を降圧して前記駆動回路に供給することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記降圧回路は、前記電流指令値が所定の電流指令値閾値よりも小さく、且つ前記モータ角速度が所定の角速度閾値より小さいとき、車載バッテリのバッテリ電圧を降圧して前記駆動回路に供給することを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
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