JP2006112572A - リンク及びその製法 - Google Patents
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Abstract
【目的】アーム部の端部へヨーク部を一体にかつ低コストで設ける。
【構成】アーム部2を平行する第1の面16と第2の面17及びこれらを直交して連結する第3の面18で略I字状断面をなすように軽合金を押出成形して所定寸法にカットすることにより形成する。このアーム部2の長手方向端部における第3の面18の一端部を切り欠いて切り欠き19を形成し、第1の面16と第2の面17における端部16aと端部17aを分離し、これらを拡開して略U字状の二股形状をなすヨーク部3とし、この間に円筒ブッシュ4を支持する。
【選択図】図1
【構成】アーム部2を平行する第1の面16と第2の面17及びこれらを直交して連結する第3の面18で略I字状断面をなすように軽合金を押出成形して所定寸法にカットすることにより形成する。このアーム部2の長手方向端部における第3の面18の一端部を切り欠いて切り欠き19を形成し、第1の面16と第2の面17における端部16aと端部17aを分離し、これらを拡開して略U字状の二股形状をなすヨーク部3とし、この間に円筒ブッシュ4を支持する。
【選択図】図1
Description
この発明は、サスペンションリンク等の車両用リンク及びその製法に関する。
アーム部の長手方向一端部に、二股状のヨーク部を設け、このヨーク部にてブッシュを支持するものは公知である(例えば、特許文献1参照)。
このようなヨーク部をアーム部と一体に形成することも案出されており、アーム部とブッシュ取付部に相当する部分を含むように押出成形された成形素材をカットし、一端部にスリットを入れ、このスリット部から対向部を拡開してヨーク部を形成するようになっている(特許文献2参照)。
特開平10−181325号公報
特開2000−79433号公報
このようなヨーク部をアーム部と一体に形成することも案出されており、アーム部とブッシュ取付部に相当する部分を含むように押出成形された成形素材をカットし、一端部にスリットを入れ、このスリット部から対向部を拡開してヨーク部を形成するようになっている(特許文献2参照)。
ヨーク部とアーム部を別体にすると、部品点数が多くなり、また、ヨーク部とアーム部を溶接しなければならないためコスト高になる。
一方、スリット部を入れて拡開する方法は、成形素材のカット並びにスリット部の形成が必要になるので、加工数が多くなり、やはりコスト高となる。
一方、スリット部を入れて拡開する方法は、成形素材のカット並びにスリット部の形成が必要になるので、加工数が多くなり、やはりコスト高となる。
上記課題を解決するため請求項1に係る発明は、アーム部と、その両端に設けられたブッシュ取付部とを有するリンクにおいて、
前記アーム部は、対向する第1及び第2の面と、これら対向面間を連結する第3の面とを有する長手部材をなし、前記ブッシュ取付部は、少なくとも一方がブッシュを支持する二股状のヨーク部をなすとともに、
このヨーク部は、前記アーム部の端部において、前記第1及び第2の面によって形成されていることを特徴とする。
前記アーム部は、対向する第1及び第2の面と、これら対向面間を連結する第3の面とを有する長手部材をなし、前記ブッシュ取付部は、少なくとも一方がブッシュを支持する二股状のヨーク部をなすとともに、
このヨーク部は、前記アーム部の端部において、前記第1及び第2の面によって形成されていることを特徴とする。
請求項2の発明は上記請求項1において、前記アーム部が略I字状断面をなすことを特徴とする。
請求項3の発明は上記請求項1において、前記アーム部が角パイプ状をなすことを特徴とする。
請求項4の発明は上上記請求項1〜3のいずれかにおけるリンクの製法において、軽合金を押し出してから所定寸法にカットして前記アーム部を形成し、その長手方向一端部における前記第3の面を切り欠き、この切り欠き部を挟んで対向する前記第1及び第2の面を変形し、支持するブッシュに応じた間隔に調整して前記ヨーク部を形成することを特徴とする。
本願発明によれば、アーム部を、対向する第1及び第2の面とこれらを連結する第3の面とを有する長手部材を用いて形成したため、その長手方向端部において、対向する第1及び第2の面を変形することによりヨーク部を容易に形成でき、コストダウンが可能になる。このようなアーム部として、角パイプ部材や略I字状断面の非パイプ部材等を使用できる。
また、アーム部は軽合金の押し出し材を所定寸法にカットして得られ、さらにこのアーム部の端部における第3の面をカットすることにより、第1及び第2の面を曲げてヨーク形状にするための曲げ加工が容易になる。
以下、図面に基づいて一実施形態を説明する。図1は、サスペンション用のリンクを示し、Aは正面図、Bは平面図である。これらの図において、リンク1はアーム部2の長手方向一端に二股状のヨーク部3を設け、円筒ブッシュ4を支持し、他端にも円筒ブッシュ5を溶接一体化している。円筒ブッシュ4
と5は互いの中心軸方向C1とC2が直交するように配置している。
と5は互いの中心軸方向C1とC2が直交するように配置している。
ヨーク部3はアーム部2から連続して外開き状に曲がる斜め部6を介して、アーム部2の長手方向へ略平行するように曲がった支持部7を備える。斜め部6及び支持部7は対向して配置され、対向する支持部7は互いに平行である。
対向する支持部7間にはそれぞれの軸穴8に通した取付軸9が架け渡されて円筒ブッシュ4の内筒10が軸支される。内筒10はその外側に略同心配置された外筒12と防振ゴム11により連結一体化されている。円筒ブッシュ5側も同様構造であり、内筒13,防振ゴム14,外筒15を有する。
アーム部2は、互いに対向して平行する第1の面16と第2の面17及びこれらの面を略直交して連結する第3の面18を備え、略I字状断面(略H字状断面を含む)をなしている。ヨーク部3の斜め部6及び支持部7は、第1の面16,第2の面17の延長上にて連続一体に形成され、第3の面18のヨーク部3側となる端部には切り欠き19が形成されている。
次に、このリンク1の製法を説明する。図2はリンク1の成形素材20の斜視図、図3は図2の上面視図を示す。図2のAは成形素材20をカットした直後の状態、図2のBは長手方向両端における加工後の状態を示す。図2のA及び図3において、成形素材20はアルミ合金等の適宜軽合金を押出成形して所定寸法に定尺カットされたものである。この長さ方向一端部はヨーク形成部23をなし、第3の面18の端部は切り欠き19を形成するための切り欠き形成部29をなす。成形素材20の他端部は円筒ブッシュ5の取付部25を形成するための切り欠き形成部25aをなす。
図4は図3に対するカット工程を示し、まず、ヨーク形成部23における第3の面18の一端において切り欠き形成部29をカットして除去し、切り欠き19を形成する。これにより、第1の面16と第2の面17における切り欠き19を挟んで対向する端部16aと17aが分離される。
他端側の切り欠き形成部25aにおいても、第3の面18の端部をカットして、円弧状の切り欠き部25を形成する。符号28は除去部である。切り欠き部25は、円筒ブッシュ5の外筒15を部分的に嵌合し、その外表面へ沿えるようになっている。
図5はヨーク部3の形成方法を示す。まず、仮想線で示すように、型30に形成されたヨーク部3の外形に相当する凹部33内に成形素材20の端部を入れ、端部16aと端部17aの間へポンチ31を押し込む。ポンチ31には支持部7を形成する平行部37及び斜め部6を形成する斜面部36が形成されているため、端部16a及び端部17a側部分は実線で示すように、型30の凹部33との間で斜め部6及び支持部7を形成する。その後、各支持部7に軸穴8を形成すれば、図2のBに示す完成状態となる。
図6は、アーム部2に対して円筒ブッシュ4及び円筒ブッシュ5の取付を示す図であり、対向する支持部7間に円筒ブッシュ4を入れ、軸穴8と内筒10を一致させて取付軸9(図1)を通すことにより、円筒ブッシュ4を支持部7間にて支持する。
円筒ブッシュ5は、アーム部2の他端にて切り欠き部25に外筒15を嵌合し、その外表面に端部16b及び端部17bを当接させ、レーザー溶接等の適宜方法で結合一体化する。これにより、図1に示すリンク1が得られる。この状態ではアーム部2の両端に円筒ブッシュ4及び5を中心軸線が直交する配置にて一体化されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。アーム部2として略I字状断面の長手部材を用いたので、アーム部2の端部にて第3の面18を切り欠き、分離された端部16aと端部17aを拡開するだけでヨーク部3を形成できる。
このため、従来のように、端部にスリット部を設けて割り、これを拡開するような手間を要しない。また、第3の面18を切り欠いて切り欠き19を形成することは、アーム部の端部をスリットで割る場合よりも遙かに容易である。
そのうえ、切り欠き19の大きさにより、自由にヨーク部3の大きさを変更できるので、予め押し出し材の形状によりヨーク部3の大きさが決まってしまうものと比べて成形の自由度が大きくなる。また、支持する円筒ブッシュ4の大きさに応じて、端部16aと17a間の間隔を狭めることも自由にできる。
なお、アーム部2の両端をヨーク部3とすることも自由にでき、さらに、両方のヨーク部3の大きさを互いに異ならせることもできる。
また、アーム部を前記略I字状断面等の非パイプ部材ではなく、押出成形できる形状であれば、角パイプ等のパイプ部材としてもよい。この場合は左右に対向する一対の側面を第1及び第2の面とし、上下にに対向している上下面を第3の面とし、これら上下面をそれぞれ切り欠くようにする。さらに、単純な角パイプ部材ではなく、日の字や目の字状断面等、より多数の第3の面を有するものでもよい。また第3の面は第1及び第2の面に対して直角ではなくX字形やV字形等をなして斜めになっているものでもよい。
さらに、アーム部2の材料はアルミ合金に限らず、各種軽合金が可能である。また、このリンクの用途はサスペンションに限らず、エンジンマウント用等、車両の各部に適用できる。
1:リンク、2:アーム部、3:ヨーク部、4:円筒ブッシュ、5:円筒ブッシュ、6:斜め部、7:支持部、8:軸穴、9:取付軸、16:第1の面、17:第2の面、18:第3の面、19:切り欠き、20:成形素材
Claims (4)
- アーム部と、その両端に設けられたブッシュ取付部とを有するリンクにおいて、
前記アーム部は、対向する第1及び第2の面と、これら対向面間を連結する第3の面とを有する長手部材をなし、前記ブッシュ取付部は、少なくとも一方がブッシュを支持する二股状のヨーク部をなすとともに、
このヨーク部は、前記アーム部の端部において、前記第1及び第2の面によって形成されていることを特徴とするリンク。 - 前記アーム部が略I字状断面をなすことを特徴とする請求項1のリンク。
- 前記アーム部が角パイプ状をなすことを特徴とする請求項1のリンク。
- 上記請求項1〜3のいずれかにおけるリンクの製法において、軽合金を押し出してから所定寸法にカットして前記アーム部を形成し、その長手方向一端部における前記第3の面を切り欠き、この切り欠き部を挟んで対向する前記第1及び第2の面を変形し、支持するブッシュに応じた間隔に調整して前記ヨーク部を形成することを特徴とするリンクの製法。
Priority Applications (1)
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JP2004302293A JP2006112572A (ja) | 2004-10-15 | 2004-10-15 | リンク及びその製法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010069963A (ja) * | 2008-09-16 | 2010-04-02 | Asahi Tec Corp | トレーリング部材およびトーションビーム式サスペンション |
JP2014142009A (ja) * | 2013-01-23 | 2014-08-07 | Kurashiki Kako Co Ltd | 防振装置用リンク部材の製造方法及び防振装置用リンク部材 |
DE102017010860A1 (de) * | 2017-11-23 | 2019-05-23 | Raufoss Technology As | Verbindungseinrichtung für die Anbindung einer Dämpfungseinheit eines Fahrzeugs innerhalb einer Radaufhängung des Fahrzeugs |
DE102017206861B4 (de) | 2017-04-24 | 2023-11-09 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Verfahren zur Herstellung einer Federbeingabel und Federbeingabel für ein Kraftfahrzeug |
-
2004
- 2004-10-15 JP JP2004302293A patent/JP2006112572A/ja not_active Withdrawn
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