JP2006111419A - テープ用リールおよびリールテープの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 テープを予備リールからテープ用リールに巻き直す工程を省略することができる上、テープを巻き重ねた後の取り扱いが容易なテープ用リールと、このテープ用リールの胴の外周にテープが巻き重ねられたリールテープの製造方法とを提供する。
【解決手段】 テープを巻き重ねる装置の軸Sに装着可能な形状の第1軸孔13を有する第1リール部材1の、胴部材12の外周面L1aに、上記装置を用いてテープTを巻き重ねた後、この第1リール部材1に、巻き重ねたテープTを繰り出して使用する装置の軸に装着可能な形状の第2軸孔23を有する第2リール部材2を固定してテープ用リールLを構成し、リールテープLTを製造する。
【選択図】 図5
【解決手段】 テープを巻き重ねる装置の軸Sに装着可能な形状の第1軸孔13を有する第1リール部材1の、胴部材12の外周面L1aに、上記装置を用いてテープTを巻き重ねた後、この第1リール部材1に、巻き重ねたテープTを繰り出して使用する装置の軸に装着可能な形状の第2軸孔23を有する第2リール部材2を固定してテープ用リールLを構成し、リールテープLTを製造する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、例えば異方導電性テープ等の、薄く、かつ幅の狭いテープを巻き重ねるのに適したテープ用リールと、このテープ用リールの胴の外周にテープが巻き重ねられたリールテープの製造方法とに関するものである。
電子部品の実装等に用いる異方導電性テープ等の、厚みが15〜50μm程度と薄い上、幅が1〜5mm程度という幅の狭いテープを、筒状の胴と、この胴の両端から、胴の径方向の外方へ延設される一対の鍔とを有するテープ用リールの胴の外周に巻き重ねて、リールテープとして出荷するために、従来は、数十〜数百mm程度の幅の広い原反フィルムを、スリッタと呼ばれる装置を用いて所定の幅にスリット加工しながら予備リールに巻き取った後、この予備リールから、別の巻き直し装置を用いて、製品用としてのテープ用リールに巻き直すことが行われる。
これは、スリッタにおいて予備リールが装着される軸の形状がテープ用リールの胴の外周に巻き重ねたテープを繰り出して使用する装置の軸の形状と異なっていると共に、前者の軸の外径が後者の軸の外径よりも大きいためである。また、スリッタの軸の外径が大きいのは、原反フィルムを狭幅にスリット加工しながら、しかも巻き側面を端正に揃えて予備リールに巻き重ねるためには高度な巻取トルクの制御を行う必要があり、予備リールを装着する軸の内部に、摩擦、転がり抵抗、磁力等によって巻取トルクを調整する部材を内蔵させる必要があるためである。
そのため、原反フィルムをスリット加工したのちテープ用リールに巻き重ねてリールテープを製造する際の生産性が悪いという問題がある。また、予備リールに巻き重ねたテープをテープ用リールに巻き直す際に、埃等の異物を巻き込みやすく、異物を巻き込むと、異方導電性テープの場合は電子部品の実装不良の危険性が高まるという問題もある。
特許文献1には、テープ用リールの胴の外周に巻き重ねたテープを繰り出して使用する装置の軸の形状に対応した軸孔を有する芯部材と、この芯部材が嵌め合わされる孔を有すると共に、テープが巻き重ねられる外周面を構成するリング部材と、芯部材の両側面に、爪状突起と係合孔との係合によって固定される一対の鍔とを組み立ててテープ用リールを構成することが記載されている。
上記のテープ用リールにおいて、リング部材の、芯部材が嵌め合わされる孔の形状を、スリッタの軸の形状に対応させておき、まず、リング部材をスリッタの軸に装着して、その外周にテープを巻き重ねた後、孔に芯部材を嵌め合わせると共に、芯部材に鍔を取り付ければ、テープを、予備リールからテープ用リールに巻き直す工程を省略することができる。
特開2000−38258号公報(特許請求の範囲、第0008欄〜第0009欄、第0012欄、第0017欄〜第0020欄)
しかし、特許文献1に記載のテープ用リールでは、外周にテープを巻き重ねたリング部材の取り扱いが難しいという問題がある。すなわち、リング部材は、巻き重ねるテープの幅とほぼ等しい幅寸法(特許文献1の第0020欄)を有する、単純なリング状に形成されているだけなので、スリッタの軸に装着した状態で、その外周の全周に亘ってテープを巻き重ねると、露出しているのは幅の狭い側面のみになる。しかも、リング部材の周囲には、通常、テープを、幅よりも径方向の厚みが大きくなるように巻き重ねる。そのため、テープに触れて、せっかく巻き重ねたテープを巻き崩れたりしないように注意しながら、リング部材を軸から取り外したり、取り外したリング部材の孔に芯部材を嵌め合わせたり、芯部材に鍔を取り付けたりする作業が難しいという問題がある。
特に、異方導電性テープ等の、接着性、粘着性を有する層を含むテープの場合は、通常、当該層を構成する樹脂が柔らかいため、巻き崩れ防止のために巻き張力を高くすると、樹脂が、テープを巻き重ねる際や、巻き重ねて時間を経た後にクリープして、しばしば、テープの端面(スリット切断面)からはみ出すという不具合を生じる場合がある。そのため、巻き張力は低く抑えなければならず、前記のように、リング部材を軸から取り外したり、取り外したリング部材の孔に芯部材を嵌め合わせたりする際に、テープが巻き崩れる危険性が高い。さらに、たとえ嵌め合わせであるとは言っても、リング部材、芯部材および一対の鍔の4点の部品を組み立てるのは、作業効率の点で問題がある。
本発明の目的は、テープを予備リールからテープ用リールに巻き直す工程を省略することができる上、テープを巻き重ねた後の取り扱いが容易なテープ用リールと、それを用いたリールテープの製造方法とを提供することにある。
請求項1記載の発明は、筒状の胴と、この胴の両端から胴の径方向の外方へ延設される一対の鍔とを有し、胴の外周にテープが巻き重ねられるテープ用リールであって、第1リール部材と第2リール部材とを互いに固定して形成され、
第1リール部材は、胴の、テープが巻き重ねられる外周面を構成する胴部材と一方の鍔と第1軸孔とを備え、
第2リール部材は、他方の鍔と第2軸孔とを備え、
第1軸孔は、胴の外周にテープを巻き重ねる装置の軸に装着可能な形状に形成され、
第2軸孔は、胴の外周に巻き重ねたテープを繰り出して使用する装置の軸に装着可能な形状に形成されることを特徴とするテープ用リールである。
第1リール部材は、胴の、テープが巻き重ねられる外周面を構成する胴部材と一方の鍔と第1軸孔とを備え、
第2リール部材は、他方の鍔と第2軸孔とを備え、
第1軸孔は、胴の外周にテープを巻き重ねる装置の軸に装着可能な形状に形成され、
第2軸孔は、胴の外周に巻き重ねたテープを繰り出して使用する装置の軸に装着可能な形状に形成されることを特徴とするテープ用リールである。
請求項2記載の発明は、第1リール部材と第2リール部材とは、一方に形成した係合爪と、他方に形成した係合受け部との係合によって固定され、互いに分離可能である請求項1記載のテープ用リールである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のテープ用リールの胴にテープが巻き重ねられたリールテープを製造するための方法であって、原反フィルムをテープの幅にスリット加工しながら巻き重ねる装置の軸に、第2リール部材を固定する前の第1リール部材を装着して、軸を回転させながら、胴部材の外周に、スリット加工したテープを巻き重ねる工程と、テープを巻き重ねた第1リール部材を軸から取り外して第2リール部材を固定する工程とを含むことを特徴とするリールテープの製造方法である。
請求項1記載の発明によれば、第1リール部材を、第1軸孔を介して、スリッタ等の軸に装着した状態で、テープを胴部材の外周に巻き重ねた後、第2リール部材を第1リール部材に固定することによってテープ用リールを構成することができる。そのため、テープを予備リールからテープ用リールに巻き直す工程を省略して、原反フィルムをスリット加工したのちテープ用リールに巻き重ねてリールテープを製造する際の生産性を向上すると共に、埃等の異物を巻き込んで実装不良等が生じる危険性を低減することができる。
また、通常は、テープを鍔より外にはみ出すまで巻き重ねることはないので、テープを巻き重ねた後、第1リール部材をスリッタの軸から取り外す際や、取り外した第1リール部材に第2リール部材を固定してテープ用リールを組み立てる際には、露出面積が大きく、しかも巻き重ねたテープより径方向の外方に突出した鍔を保持して第1リール部材を取り扱うことができる。そのため、胴部材の外周に巻き重ねたテープが、その片側の側面において鍔によって支持されて簡単に巻き崩れたりしないことと相まって、テープを巻き重ねた後の、第1リール部材の取り扱いが容易になる。
また、請求項2に記載したように、第1リール部材と第2リール部材とを、一方に形成した係合爪と、他方に形成した係合受部との係合により、互いに分離可能に固定している場合には、両リール部材を、例えば超音波溶着、高周波溶着等によって溶着して固定する場合や、接着剤によって接着して固定する場合に比べて簡単に、テープ用リールに組み立てることができ、原反フィルムをスリット加工したのちテープ用リールに巻き重ねてリールテープを製造する際の生産性をさらに向上することができる。また、使用済みのテープ用リールを、再び、第1リール部材と第2リール部材とに分離して再使用することもできる。
さらに、請求項3記載の発明によれば、テープを予備リールからテープ用リールに巻き直す工程を省略することができると共に、胴にテープを巻き重ねた後の第1リール部材の取り扱いが容易であることから、リールテープの生産性を向上することができる。
図1(a)は、本発明のテープ用リールの、実施の形態の一例を示す正面図、同図(b)は側面図である。
図1(a)(b)を参照して、この例のテープ用リールLは、その外周面L1aにテープ(図示せず)が巻き重ねられる円筒状の胴L1と、この胴L1の両端から、胴L1の中心軸の軸方向と直交する径方向の外方へ、互いに平行となるように延設された一対の鍔11、21とを有している。また、両鍔11、21は円板状に形成され、その中心を、胴L1の中心軸と一致させて設けられていると共に、胴L1の外周面L1aに巻き重ねるテープの量を確認するための貫通窓11a、21aを備えている。また、胴L1の径方向の中心には、胴L1の外周に巻き重ねたテープを繰り出して使用する装置の軸(図示せず)にテープ用リールLを装着するための、断面略円形の第2軸孔23が、その中心軸を、胴L1の中心軸と一致させて形成されている。
図2(a)は、上記例のテープ用リールLを構成する第1リール部材1を示す正面図、図2(b)は、図(a)のB−B線断面図である。また、図3(a)は、上記例のテープ用リールLを構成する第2リール部材2を示す、図(b)のA−A線断面図、図3(b)は正面図である。
図2(a)(b)を参照して、第1リール部材1は、その全体が、樹脂等によって一体に形成されたもので、一方の円板状の鍔11と、この鍔11の片面11bの、径方向の中心部から、径方向と直交する方向に延設された、テープ用リールLの胴L1の、テープが巻き重ねられる外周面L1aを構成する円筒状の胴部材12とを備えている。鍔11と胴部材12とは、上で説明したように、鍔11の中心を、胴L1の中心軸である胴部材12の中心軸と一致させて形成されている。また、鍔11の、胴部材12で囲まれた径方向の中心には、スリッタ等の、胴部材12の外周にテープを巻き重ねる装置の軸(図示せず)に第1リール部材1を装着するための、断面円形の第1軸孔13が、その中心を、鍔11の中心、および胴部材12の中心軸と一致させて形成されている。
胴部材12は、両リール部材1、2を固定してテープ用リールLを構成する際に、軸方向の先端面12bを、第2リール部材2の鍔21の片面21bと当接させて、両鍔11、21を互いに平行に配置する位置決めとしても機能させるべく、その全周に亘って、軸方向の高さが一定に形成されていると共に、先端面12bが、鍔11の片面11bと平行に形成されている。胴部材12の円筒の内側には、後述する第2リール部材2の係合爪(図3(a)(b)中の24)と係合して、第1リール部材1と第2リール部材2とを互いに分離可能に固定するための係合受け部14が、胴部材12の円筒の内周面12aの、周方向の4個所に等間隔に設けられている。
図4(a)は、胴部材12の円筒の径方向の中心から見た、その内周面12a側の、1つの係合受け部14が設けられた領域を、平面状に展開した部分切欠き展開図である。
図4(a)および図2(a)(b)を参照して、係合受け部14は、第1胴部材12の内周面12aから径方向の内方に延設されると共に、胴部材12の先端面12b側の面15aが、当該先端面12bと同一平面に配置され、かつ、鍔11側の面15bが、当該鍔11の片面11bとの間に間隔を隔てて配置された略板状の係合片15と、同じく内周面12aから径方向の内方に延設された、胴部材12の、鍔11の片面11bからの突出高さと一致する高さを有する突出部16とを備えている。
また、係合片15は、鍔11の片面11bと平行方向の形状が略扇形に形成されていると共に、鍔11側の面15bが、当該鍔11の片面11bに対して、図4(a)において左側より右側、つまり、隣接する突出部16側が、片面11bに近づくように傾斜させて設けられている。突出部16は、鍔11の片面11bと平行方向の形状が略扇形に形成されていると共に、隣接する係合片15の側面15cと対向する面16aが、鍔11の片面11bに対して直立させて設けられている。また、この面16aは、鍔11の片面11bと平行方向において、側面15cとの間に一定の間隔(図4(a)中の距離d1)を隔てて平行に配置されている。
図3(a)(b)を参照して、第2リール部材2は、その全体が、樹脂等によって一体に形成されたもので、他方の円板状の鍔21と、この鍔21の片面21bの、径方向の中心部から、径方向と直交する方向に延設された円筒状の嵌合部材22とを備えている。鍔21と嵌合部材22とは、鍔21の中心を、嵌合部材22の中心軸と一致させて形成されている。また、嵌合部材22の径方向の中心には、前記第2軸孔23が、その中心軸を、鍔21の中心、および嵌合部材22の中心軸と一致させて形成されている。
図2(a)(b)および図3(a)(b)を参照して、嵌合部材22は、その軸方向の先端側の形状が、第1リール部材1の第1軸孔13に嵌め合わされる形状に形成されている。すなわち、嵌合部材22は、鍔21の片面21bと繋がれた基端部から、軸方向の先端面22aまでの全体が、外径が一定の円筒状に形成されていると共に、その外径が、第1軸孔13の内周面の内径と略一致している。そのため、第2リール部材2の嵌合部材22の先端部が、第1リール部材1の第1軸孔13に嵌め合わされる。
また、嵌合部材22の軸方向の高さは、第1リール部材1の胴部材12の、軸方向の高さに、鍔11の厚みを加えた寸法と略一致しており、上記のように、嵌合部材22の先端部を第1軸孔13に嵌め合わせた状態で、胴部材12の先端面12bが、鍔21の片面21bに当接されて、先に説明したように、両鍔11、21を互いに平行に配置するために位置決めするために機能する。
鍔21の片面21bの、嵌合部材22の周囲には、先に説明した係合受け部14と係合して、第1リール部材1と第2リール部材2とを互いに分離可能に固定するための係合爪24が、その周方向の4個所に等間隔に設けられている。
図4(b)は、嵌合部材22の径方向の中心から見た、1つの係合爪24が設けられた領域を、図4(a)にあわせて、平面状に展開した部分切欠き展開図である。
図4(b)および図3(a)(b)を参照して、係合爪24は、鍔21の片面21bとの間に一定の間隔(図4(b)中の距離t2)を隔てて平行に配置された板状の爪本体24aと、この爪本体24aの、図4(b)において左側の端から鍔21の片面21bへ延設されて、鍔21と爪本体24aとを繋ぐ板状の支持部24bと、爪本体24aの、鍔21の片面21と対向する面24cのうち、図4(b)において右側の端から、上記片面21の方向に棒出された係合突起24dとを有している。
爪本体24aは、支持部24bと係合突起24dとで挟まれた、鍔21の片面21bと対向する面24cの、片面21bと平行方向の形状が、係合受け部14のうち係合片15の、鍔11の片面11bと平行方向の形状とほぼ等しい略扇形に形成されていると共に、嵌合部材22の先端部を第1軸孔13に嵌め合わせて、両リール部材1、2の中心軸を一致させた状態で、面24cと係合片15とが重なる位置に設けられている。また、支持部24bは、面24c側の側面24eが、鍔21の片面21bに対して直立させて設けられていると共に、鍔21の片面21bと平行方向において、面24cと係合片15とを重ね合わせた際に、係合片15の、図4(a)において左側の側面15dと当接するように形成されている。
また、係合爪24は、上記のように面24cの形状が、係合片15の形状とほぼ等しい略扇形に形成されており、嵌合部材22の径方向の中心から見た図4(b)において、支持部24bと係合突起24dとの間の、片面21bと平行方向の角距離w2が、胴部材12の円筒の径方向の中心から見た図4(a)において、係合片15の、図において左側の側面15dから右側の側面15cまでの間の、片面11bと平行方向の角距離w1と略一致している上、係合突起24dが、係合片15の側面15cと、突出部16の面16aとの間隔d1と略一致する一定の幅d2に形成され、かつ、面24cと鍔21の片面21bとの、片面21bと直交する方向の間隔(図4(b)中の距離t2)が、係合片15の、側面15c側の、片面11bと直行する方向の厚み(図4(a)中の距離t1)と略一致するように形成されている。
そのため、図4(c)に示すように、係合片15と、係合爪24とを、両リール部材1、2の周方向にずらした状態で、嵌合部材22の先端部を第1軸孔13に嵌め合わせると共に、胴部材12の先端面12bを、鍔21の片面21bに当接させて位置決めした後、両リール部材1、2を、その中心軸を中心として、図中に実線の矢印で示すように相対回転させると、係合爪24の係合突起24dが、係合片15の、鍔11側の面15bの傾斜に沿って、図において下方に押し下げられることで、爪本体24aが、支持部24bと繋がれた端部を支点として下方へ押し広げられるように変形される。
そして、係合突起24dが係合片15を通過した時点で、図4(d)に示すように、爪本体24aが、自身の弾性によって上方へ復帰することで、係合突起24dが、係合片15と、突出部16の面16aとの間の隙間に嵌め合わされる(図1(a)も参照)と共に、係合片15の側面15dと支持部24bの側面24eとが当接されることで、係合片15が、支持部24bと係合突起24dとによって挟まれて、両リール部材1、2の、周方向への相対回転が規制される。
また、この係合状態においては、係合片15が、鍔21の片面21bと、爪本体24aの面24cとによって、厚み方向の両面から挟まれることによって、胴部材12の先端面12bの、鍔21の片面21bへの当接が維持されて、両リール部材1、2が互いに固定される。固定を解除するためには、図4(d)に実線の矢印で示すように、両リール部材1、2に、固定する場合と逆方向に相対回転させるように力を加え、それによって、係合突起24dの、係合片15と面16aとの隙間への嵌め合わせを解除すればよい。また、例えば、図1(a)に示すように、鍔21の、係合突起24dの嵌め合わせの部分に貫通窓21cを形成しておき、工具等を使用して、係合突起24dの、隙間への嵌め合わせを解除するようにしてもよい。
図5(a)(b)は、上記両リール部材1、2を備えたこの例のテープ用リールLを用いて、その胴L1の外周面L1aに、例えば、異方導電性テープ等の、厚みが15〜50μm程度と薄い上、幅が1〜5mm程度という幅の狭いテープTを巻き重ねてリールテープLTを製造する方法を示す図である。図5(a)を参照して、この方法では、まず、第1リール部材1を、第1軸孔13を介して、スリッタの軸Sに装着し、スリッタを作動させて軸Sを図中に実線の矢印で示す方向に回転させて、幅の広い原反フィルムからスリットされた幅の狭いテープTを、第1リール部材1の胴部材12の外周面である上記外周面L1aに巻き重ねる。
そして、図5(b)を参照して、スリッタの軸Sから取り外した第1リール部材1に、係合受け部14と係合爪24との係合によって、第2リール部材2を、互いに分離可能に固定してテープ用リールLを構成すると、当該テープ用リールLの胴L1の外周面L1aにテープTが巻き重ねられたリールテープLTが製造される。この方法によれば、テープTを予備リールからテープ用リールに巻き直す工程を省略して、原反フィルムをスリット加工したのちテープ用リールLに巻き重ねてリールテープLTを製造する際の生産性を向上すると共に、埃等の異物を巻き込んで実装不良等が生じる危険性を低減することができる。
また、通常は、テープTを、鍔11、21より外にはみ出すまで巻き重ねることはないので、テープTを巻き重ねた後、第1リール部材1をスリッタの軸Sから取り外す際や、取り外した第1リール部材1の第1軸孔13に第2リール部材2の嵌合部材22の先端部を嵌め合わせ、かつ係合受け部14と係合爪24とを係合させてテープ用リールLを組み立てる際には、露出面積が大きく、しかも巻き重ねたテープTより径方向の外方に突出した鍔11を保持して第1リール部材1を取り扱うことができる。そのため、胴部材12の外周面L1aに巻き重ねたテープTが、その片側の側面において鍔11によって支持されて、簡単に巻き崩れたりしないことと相まって、テープTを巻き重ねた後の、第1リール部材1の取り扱いが容易になる。
製造されたリールテープLTは、第2リール部材2の第2軸孔23を介して、胴L1の外周面L1aに巻き重ねたテープTを繰り出して使用する装置の軸に装着して、従来同様に使用することができる。しかも、使用済みのテープ用リールLは、係合受け部14と係合爪24との係合を解除することで、再び、第1リール部材1と第2リール部材2とに分離して再使用することができる。
本発明の構成は、以上で説明した図の例のものには限定されない。例えば、図の例では、両リール部材1、2を、係合受け部14と係合爪24との係合によって互いに分離可能に固定していたが、両リール部材1、2は、例えば超音波溶着、高周波溶着等によって溶着して固定したり、接着剤によって接着して固定したりしてもよい。その他、本発明の用紙を変更しない範囲で、種々の設計変更を施すことができる。
L テープ用リール
L1 胴
L1a 外周面
1 第1リール部材
11 鍔
12 胴部材
13 第1軸孔
14 係合受部
2 第2リール部材
21 鍔
22 嵌合部材
23 第2軸孔
24 係合爪
LT リールテープ
S 軸
T テープ
L1 胴
L1a 外周面
1 第1リール部材
11 鍔
12 胴部材
13 第1軸孔
14 係合受部
2 第2リール部材
21 鍔
22 嵌合部材
23 第2軸孔
24 係合爪
LT リールテープ
S 軸
T テープ
Claims (3)
- 筒状の胴と、この胴の両端から胴の径方向の外方へ延設される一対の鍔とを有し、胴の外周にテープが巻き重ねられるテープ用リールであって、第1リール部材と第2リール部材とを互いに固定して形成され、
第1リール部材は、胴の、テープが巻き重ねられる外周面を構成する胴部材と一方の鍔と第1軸孔とを備え、
第2リール部材は、他方の鍔と第2軸孔とを備え、
第1軸孔は、胴の外周にテープを巻き重ねる装置の軸に装着可能な形状に形成され、
第2軸孔は、胴の外周に巻き重ねたテープを繰り出して使用する装置の軸に装着可能な形状に形成されることを特徴とするテープ用リール。 - 第1リール部材と第2リール部材とは、一方に形成した係合爪と、他方に形成した係合受け部との係合によって固定され、互いに分離可能である請求項1記載のテープ用リール。
- 請求項1または2記載のテープ用リールの胴にテープが巻き重ねられたリールテープを製造するための方法であって、原反フィルムをテープの幅にスリット加工しながら巻き重ねる装置の軸に、第2リール部材を固定する前の第1リール部材を装着して、軸を回転させながら、胴部材の外周に、スリット加工したテープを巻き重ねる工程と、テープを巻き重ねた第1リール部材を軸から取り外して第2リール部材を固定する工程とを含むことを特徴とするリールテープの製造方法。
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JP (1) | JP2006111419A (ja) |
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2004
- 2004-10-15 JP JP2004301850A patent/JP2006111419A/ja active Pending
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