JP2001048426A - 光ファイバ巻取り用ボビン及びこれを用いた光ファイバの取扱い方法 - Google Patents

光ファイバ巻取り用ボビン及びこれを用いた光ファイバの取扱い方法

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JP2001048426A
JP2001048426A JP11223965A JP22396599A JP2001048426A JP 2001048426 A JP2001048426 A JP 2001048426A JP 11223965 A JP11223965 A JP 11223965A JP 22396599 A JP22396599 A JP 22396599A JP 2001048426 A JP2001048426 A JP 2001048426A
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optical fiber
bobbin
outer peripheral
wound
peripheral portion
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JP11223965A
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English (en)
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Hiroshi Oyamada
浩 小山田
Tadakatsu Shimada
忠克 島田
Hideo Hirasawa
秀夫 平沢
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボビンに巻かれた光ファイバの光学的検査等
を行うため、容易に応力フリーの状態にさせて巻かれた
状態でボビンから取り外し、検査後、光ファイバの束を
巻かれた状態のまま再び容易にボビンに戻すことができ
る光ファイバ巻取り用ボビンを提供する。 【解決手段】 光ファイバが巻かれる外周部を有し、該
外周部の実質的な巻き取り長さが増減可能であることを
特徴とする光ファイバ巻取り用ボビン1が提供される。
一例として、前記外周部2は、少なくとも1ヶ所の分離
部3を有する円筒状の弾性体であって、外周部に巻き取
られた光ファイバ10は、前記分離部の一端を内側にず
らして外周部を変形し、外周部の実質的な巻き取り長さ
を減少させることで光ファイバを巻き取られた状態でボ
ビン1から取り外し、取り外された巻き取られた状態の
光ファイバの束は、逆の手順でボビンに戻すことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバを巻き
取るためのボビン、特にボビンに巻き取った光ファイバ
を切断または、ほぐすことなく容易にボビンから取り外
し(束取り)可能であり、さらに束取りした光ファイバ
を巻き戻すことなく容易にボビンに戻すことも可能なボ
ビン、並びにそれを用いた光ファイバの取扱い方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、製造された光ファイバは通常ボビ
ンに巻き取られ、ボビンに巻き取られた光ファイバは、
次いで光学特性等の検査が行われ、合格品とされた光フ
ァイバの束は、さらにケーブル化工程へと回される。上
記光学特性の検査のうち、光ファイバのカットオフ波長
やMFD(モードフィールド径)、構造パラメータ(外
径、偏心)等は、一般的に数m〜20m程度の光ファイ
バを切り出して測定される。また、伝送損失や分散特性
は光ファイバをボビンに巻き取ったままの状態で測定さ
れるのが一般的である。
【0003】また、光ファイバの特性の一つにPMD
(偏波モード分散)がある。PMDはコアの非円やクラ
ッド部の異物(応力付与材)など光ファイバの内部応力
の周方向不均一性や、光ファイバの被覆材の不均一や外
力による光ファイバの外側から加えられた応力の周方向
不均一性によってもたらされるものである。PMDが大
きいと光ファイバ中を伝搬する信号光の偏光方向の違い
による伝搬速度の差異が増大し、信号が劣化してしま
う。したがって、敷設された光ファイバケーブルのPM
Dは、伝送システムの性能に密接に関わることになる。
【0004】PMDは前述のように、応力に敏感である
ため、ケーブル加工前の光ファイバの状態で測定したP
MDとケーブル加工後に測定したPMDとでは測定値が
異なることが多い。S.Grindstaffら(IW
CS Proc.第647−654頁、1993年)や
F.Cocchiniら(IWCS Proc.第13
−17頁、1996年)によれば、ルースケーブルに加
工すると光ファイバにかかる外力が軽減されるため、光
ファイバが本来持つ本質的なPMDを呈する。このよう
な本質的なPMDをケーブル加工前の光ファイバの状態
で測定しようとするならば、光ファイバを外力ゼロ(応
力フリー)の状態にして測定する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、T.S
ekitoら(IWCS Proc.第665−671
頁、1993年)によると、本質的なPMD値を測定す
るには、光ファイバをボビンに巻く張力は極力小さくし
なくてはならない。さらに望ましくは光ファイバを完全
にボビンから外して応力が働かない状態(応力フリーの
状態)に静置するのが好ましい。さらに厳密に測定する
ために、被覆材を濃硫酸で除去する方法も提案されてい
るが、この方法は一種の破壊検査であり、測定された部
分の光ファイバは使用不能になるという問題を有してい
る。
【0006】一旦ボビンに巻かれた光ファイバをボビン
から巻き戻して応力フリーの状態とするには、十分広い
スペースに光ファイバをボビンから解きながら静置して
いくのだが、信頼できる測定値を得るためには少なくと
も1km程度は解く必要があり、さらに解いた光ファイ
バを巻き戻す必要があるため人手と時間がかかる。自動
化するにもかなり大掛かりな装置が必要となる。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、前記光学的特性等の検査を行うために、ボ
ビンに巻かれた長尺の光ファイバの束を容易に応力フリ
ーの状態にさせて巻かれた状態でボビンから取り外し、
さらに上記検査後、光ファイバの束を巻かれた状態のま
ま再び容易にボビンに戻すことができるボビン、及びそ
れを用いた光ファイバの取扱い方法を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に記載した発明は、光ファイバが
巻かれる外周部を有し、該外周部の実質的な巻き取り長
さが増減可能であることを特徴とする光ファイバ巻取り
用ボビンである。このように、外周部の実質的な巻き取
り長さが増減可能なボビンとすれば、巻かれた光ファイ
バを束のままボビンから取り外すことができ、光ファイ
バの束を容易に応力フリーの状態とすることができる。
【0009】そして、前記外周部の実質的な巻き取り長
さの増減は、該外周部の形状を変形することにより行う
ことができ(請求項2)、前記光ファイバが巻かれる外
周部は、円筒状の弾性体または柔軟体とすることができ
る(請求項3)。
【0010】この場合、前記円筒状の弾性体または柔軟
体からなる外周部が、少なくとも1ヶ所の分離部を有
し、該分離部が合致している時に外周部の実質的な巻き
取り長さが最大となる円筒状が保たれる光ファイバ巻取
り用ボビンとすることもできる(請求項4)。
【0011】さらに、本発明によれば、上記外周部を支
持する変形可能な支持部を有する前記光ファイバ巻取り
用ボビンも提供される(請求項5)。
【0012】この場合、前記支持部が分離可能な複数の
部材から成り、該支持部を各部材に分解することにより
支持部と外周部が分離可能とされることもでき(請求項
6)、あるいは、前記支持部を変形することにより支持
部と外周部が分離可能とされることもできる(請求項
7)。
【0013】また、前記支持部と外周部が一体的に形成
され、支持部を変形することで外周部の実質的な巻き取
り長さが増減するようにすることもできる(請求項
8)。
【0014】次に、本発明によれば、前記何れかのボビ
ンの外周部に巻き取られた光ファイバを、ボビンの外周
部の実質的な巻き取り長さを減少させることで、巻かれ
た束の状態でボビンから取り外すという取扱いが可能と
され(請求項9)、さらに、前記ボビンから取り外され
た巻かれた束の状態の光ファイバの中央部に、外周部の
実質的な巻き取り長さを減少させたボビンを挿入した
後、該ボビンの外周部の実質的な巻き取り長さを広げる
ことにより光ファイバをボビンに装着し、再び巻き取ら
れた状態に戻すという光ファイバの取扱いもできる(請
求項10)。
【0015】このように、本発明では、光ファイバの束
をボビンから取り外し、再び束のままボビンに戻すとい
う取り扱いができるので、光ファイバを束のまま応力フ
リーの状態とし、所定の検査を行うようにすれば、正確
な測定ができるとともに、極めて簡単かつ便利である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付した図面に基づき説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。ここで図1は、本発明による
光ファイバ用ボビンの一例を示したものであり、図1
(A)は、ボビンに光ファイバを巻き取った状態を示
し、図1(B)は、巻き取られた光ファイバを取り外す
際の変形された状態のボビンを示している。
【0017】前記図1(A)に示されるように、ボビン
1はゴム等の弾性材料からなる円筒状の外周部2から構
成され、外周部2の1ヶ所で切り離された分離部3を有
している。この分離部3が合致している状態で外周部2
の外周面に光ファイバ10が巻き取られている。
【0018】一方、図1(B)に示されるように、分離
部3の一端を内側にずらすことで外周部2の実質的な巻
き取り長さが減少されると同時に、巻き取られた光ファ
イバ10と外周部2の外周面との間に隙間ができ、巻か
れた束の状態で光ファイバ10をボビン1から取り外す
ことができる。なお、本発明における「外周部の実質的
な巻き取り長さ」とは、ボビンの外周部が変形されてい
る場合において、あるいは変形されていない場合におい
て、実際にその形状の外周部の周りに直に光ファイバを
巻いた場合の、一周あたりに巻き取れる光ファイバの長
さを意味する。
【0019】上記のようにボビンから取り外された光フ
ァイバ10には、応力が働かない状態となるため、破
壊、あるいは解くことなく、束ねた状態のまま、例えば
PMDをより正確に測定することができる。
【0020】また、所望特性の測定後は、上記光ファイ
バ10をボビン1から取り外す手順と逆の手順で、光フ
ァイバ10の束を再びボビンに巻き取られた状態に戻す
ことができる。すなわち、ボビン1の外周部2の分離部
3の一方を内側にずらして外径を小さくし、外周部2の
実質的な巻き取り長さを減少させた状態とする。次い
で、巻かれた束の状態のままの光ファイバ10の中央部
にボビン1の外周部2を挿入した後、内側にずらした分
離部3の一端を広げて分離部3を合致させることによ
り、一旦ボビン1から取り外した光ファイバ10を、再
びボビン1に巻き取られた状態に戻すことができる。
【0021】上記態様のボビン1は、巻き取られた光フ
ァイバ10をボビン1から取り外す際、あるいは取り外
された光ファイバ10の巻かれた束を再びボビン1に戻
す際に、分離部3をずらして外周部を容易に変形でき、
かつ元の形に容易に復元できるものであれば特に限定さ
れない。しかしながら、材質が柔軟過ぎると光ファイバ
を巻き取る段階で変形してしまってボビンとして機能せ
ず、一方変形が困難なほど硬質な材料から作られている
と、上記のような光ファイバを巻き取る段階での変形は
生じないが、巻き取られた光ファイバの束を脱着する
際、変形できなかったり、無理に力を加えて変形させる
と元に戻らなくなってしまう等の恐れがある。したがっ
て、材質としては適度な弾力性または柔軟性を有する復
元性に優れた材料から作られることが好ましく、例えば
ゴム等の弾性体、あるいは、紙、プラスチック等の柔軟
体を使用できる。
【0022】但し、例えばゴム製のボビンとしても肉厚
が薄過ぎると前記したように光ファイバを巻き取る際に
容易に変形する恐れがあり、また、肉厚が厚過ぎると、
巻き取られた光ファイバの束を脱着する際に分離部をず
らすことが困難となるので、材質を考慮した上で適度な
肉厚とするのが好ましい。
【0023】また、図1に示される態様では、分離部3
は円筒の1ヶ所を一平面で鉛直方向に切断した形で最も
単純に形成されているが、このような形状に特に限定さ
れず、光ファイバを巻き取る際に分離部がズレたりせ
ず、かつ巻き取られた光ファイバの脱着の際、外周部の
実質的な巻き取り長さを自在に増減できるように変形で
きる形状であれば特に限定されない。したがって、分離
部は1ヶ所である必要はなく、数ヶ所に形成されていて
も良く、また形状に関しても、例えば、合致させたとき
に互いに嵌合し合うように複数の凹凸を形成させた分離
部とすることで、光ファイバを巻き取る際に分離部がズ
レることなく、安定して光ファイバの巻き取りを行うこ
とができる。さらに、光ファイバを巻き取る際に分離部
がズレるのを防ぐため、フック等の係止手段を設けるこ
ともできる。
【0024】図2は、本発明による光ファイバ用ボビン
の他の一例を示したものであり、図2(A)は、光ファ
イバ用ボビン1aに光ファイバ10を巻き取った状態を
示し、図2(B)は、巻き取られた光ファイバ10を取
り外す際のボビン1aの一部が分解された状態を示し、
図2(C)は、巻き取られた光ファイバ10がボビンの
外周部2と分離された状態を示している。
【0025】図2(A)に示されるように、ボビン1a
は、支持部4aと外周部2aから構成されている。さら
に支持部4aは同様の形状を有する3つの支持部構成部
材5a,5b,5cから構成されており、各支持部構成
部材5a,5b,5cは、上面において連結手段として
のステープル6により互いに連結して密着されており、
さらに底部側面に形成された水平方向に延出するフラン
ジ部7a,7b,7c上面においてもステープル6によ
り連結されている。このように支持部構成部材5a,5
b,5cが連結されてなる支持部4aに密着して囲むよ
うに外周部2aが備えられている。外周部2aは、比較
的肉厚の薄い柔軟なゴム等から作られている。
【0026】外周部2aに巻きつけられた光ファイバ1
0をボビン1aから取り外すには、まずステープル6を
取り外して支持部4aを各支持部構成部材5a,5b,
5cに分解可能の状態とした上で、図2(B)に示され
るように支持部4aと外周部2aを分離する。さらに図
2(C)に示されるように外周部2aを内側に湾曲する
ようにして変形させて光ファイバ10と外周部2aの間
に隙間を設けた状態で外周部2aを引き抜くことで、ボ
ビン1aから光ファイバ10が巻き取られた束の状態の
まま取り外される。
【0027】一方、巻き取られた状態の光ファイバ10
の束を再びボビン1aに戻すには、ボビン1aから取り
外された光ファイバ10のリング状の束の中央部に外周
部2aを挿入し、円筒形状とした後、支持部4aを形成
する支持部構成部材5a,5b,5cを順次外周部2a
の内側に入れ、次いで各支持部構成部材5a,5b,5
cをステープル6で元の状態に連結させることで、光フ
ァイバ10をボビン1aに巻かれた状態に戻すことがで
きる。
【0028】なお、このように支持部を有するボビンと
すれば、全体としてボビンの強度が向上するので、光フ
ァイバを巻き取る、あるいは巻き出すとき等に、ボビン
が変形したりする恐れがなくなるし、巻き取り長さも正
確になるという利点がある。上記態様の外周部2aと分
解可能な支持部4aを有するボビン1aは、巻き取られ
た光ファイバ10をボビン1aから取り外す際、あるい
は取り外された光ファイバ10の巻かれた束を再びボビ
ン1aに戻す際に、支持部4aを容易に分解でき、かつ
元の支持部4aに復元できるものであれば特に限定され
ない。
【0029】例えば、支持部4aは、上記のように各支
持部構成部材5a,5b,5cに必ずしも3分割される
必要はなく、2つ以上の分解可能な支持部構成部材から
構成されればその数は特に限定されない。また、連結手
段はステープルに限定されず、各支持部構成部材を連結
し、かつ分解可能にするものであれば特に限定されな
い。なお、フランジ部の有無も特に限定されない。ま
た、上記支持部の形状及び材質は、支持部に取り付けら
れた外周部2aに光ファイバ10を巻き取る際に変形し
ないもであれば特に限定されない。
【0030】また、外周部2aに関しては、上記支持部
構成部材5a,5b,5cからなる支持部4aの外周面
に密着して囲むことができ、外周部2aに光ファイバ1
0を巻き付けて支持部4aを分離した後、容易に変形で
きるような弾力性または柔軟性があるものであれば特に
限定されず、例えばゴム、エラストマー等の弾性体、あ
るいは紙、プラスチック、布等の柔軟体を使用できる。
特に、ゴムあるいはエラストマー等は伸縮性にも優れて
いるため特に好ましい。
【0031】図3は、本発明による光ファイバ用ボビン
のさらに別の一例を示している。この態様では、ボビン
1bは、支持部4b及び外周部2bから構成されてい
る。支持部4bはゴム等の弾性材料または厚紙等の柔軟
性材料からなる円筒から構成され、支持部4bの1ヶ所
において、切り離された分離部3bを有している。この
分離部3bが合致している状態の支持部4bに密着して
囲むように外周部2bが設けられ、該外周部2bの周り
に光ファイバ(図示せず)が巻き取られる。この図3に
示されるボビン1bの支持部4bは、例えば前記図1に
示した外周部2と同様の形態を有し、また外周部2b
は、前記図2に示した外周部2aと同様の形態を有す
る。
【0032】図3に示されている光ファイバ用ボビン1
bの外周部2bに巻き取られた光ファイバ(図示せず)
を取り外す方法としては、支持部4bの分離部3bの一
端を内側にずらして支持部4bを変形させ、支持部4b
と外周部2bを分離して支持部4bを引き抜いた後、前
記図2(C)に示したように、外周部2bを内側に湾曲
するようにして変形させて光ファイバと外周部2bの間
に隙間を設けた状態で外周部2bを引き抜くことによ
り、ボビン1bから光ファイバが巻き取られた束の状態
のまま取り外される。
【0033】一方、取り外した光ファイバの束を再びボ
ビン1bに巻かれた状態に戻すには、図2に示した前記
態様のボビン1aと同様、光ファイバのリング状の束の
中央に外周部2bを挿入した後、支持部4bの分離部3
bの一端を内側に曲げた状態で外周部2bの内側に支持
部4bを挿入し、次いで分離部3bを合致させることに
より、光ファイバ10はボビン1bに巻かれた状態に戻
される。なお、上記したようなボビン1bからの光ファ
イバ10の脱着方法以外にも、支持部4bと外周部2b
を一体的に変形させて光ファイバの束から取り外し、あ
るいは装着して巻き取られた状態にすることもできる。
【0034】前記支持部4bは、前記したように図1に
示した外周部2と同様の形態を有しており、図1の外周
部2に関して前記した変更、改良をそのまま適用でき
る。
【0035】図4は、本発明による光ファイバ用ボビン
のさらに別の一例を示している。この態様では、ボビン
1cは、軸部20及び該軸部20から水平方向に延出
し、軸部20を中心に回動自在の水平部材21からなる
支持部4cと、上記水平部材21の各一端部に設けら
れ、外側に凸となるように湾曲した4つの湾曲部材22
からなる外周部2cが一体的に形成されている。
【0036】光ファイバのボビン1cへの巻き取りは、
水平部材21を図4(A)に示されるように略垂直に交
差させた状態で、軸部20に設けられている固定手段
(図示せず)でロックし、支持部4cを固定させて外周
部2cに光ファイバを巻き取る。
【0037】巻き取られた光ファイバをボビン1cから
取り外す方法としては、固定手段(図示せず)のロック
を解除して水平部材21を回動自在とし、図4(B)に
示されるように、軸部20を中心として水平部材21を
重ねる方向に回動する。このように水平部材21を回動
することにより外周部2cの実質的な巻取り長さが減少
し、外周部2cを構成する各湾曲部材22が光ファイバ
10から離れると同時に巻き取られた光ファイバ10
は、ほぼ応力フリーの状態となり、結果的に光ファイバ
10をボビン1cから取り外すことができる。
【0038】一方、上記のように取り外された光ファイ
バ10の束を再びボビン1cに戻す方法としては、巻き
取られた状態の光ファイバ10の束の中央に、軸部20
の固定手段(図示せず)のロックが解除されて外周部2
cの湾曲部材22を近づけた状態、すなわち図4(B)
に示されているようにボビン1cに巻き取られた光ファ
イバ10を取り外す時と同じ状態のボビン1cを配置
し、次いで図4(A)に示されるように支持部4cの水
平部材21が直交するように広げ、軸部20の固定手段
(図示せず)をロックし、支持部4cを固定すれば良
い。
【0039】図5は、本発明による光ファイバ用ボビン
のさらに別の一例を示している。図5に示されるボビン
1dは、前記図4に示したボビン1cの湾曲部材22に
密着して囲むようにさらに外周部2dを有している。す
なわち、支持部4dが実質的に前記図4に示したボビン
1cにより構成され、該支持部4dにより外周部2dが
支持されている。
【0040】この態様では、光ファイバの巻き取りは、
図4に示した前記ボビン1cの場合同様、軸部20の固
定手段(図示せず)をロックした状態で行い、巻き取ら
れた光ファイバの脱着に関しても、前記同様、軸部20
の固定手段のロックを解除し、湾曲部材22を近づけた
状態として支持部4d及び外周部2dを、巻き取られた
光ファイバの束から順次、あるいは同時に抜き取って行
う。この場合、支持部4dを変形させる際に、外周部2
dと束の状態の光ファイバの内周部で擦れが生じ、光フ
ァイバを傷付けることもないという利点がある。
【0041】前記図4及び図5に示されるボビン1c,
1dは、軸部20を中心にして水平部材21を回動させ
ることで、外周部2c,2dの実質的な巻き取り長さが
増減するものであれば特に限定されず、例えば、軸部2
0から水平方向に延出する水平部材を3つ、あるいは5
つ以上としても良い。また、両端に2つの湾曲部材を有
し、少なくとも1ヶ所の固定可能な屈曲部を有する水平
部材を支持部、あるいはそれ自体を外周部とすることも
可能である。
【0042】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本
発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的
に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、
いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0043】例えば、本発明による光ファイバ用ボビン
は、光ファイバが巻かれる外周部の実質的な巻き取り長
さが増減可能なボビンであれば全て含まれ、例えば、前
記図2に示した支持部4aを構成する支持部構成部材5
a,5b,5cが互いに接する側面にバネ等の弾性体を
介在させて連結し、半径方向に伸縮自在とした支持部、
あるいはそれ自体をボビンとすることができる。また、
前記実施態様では、ボビンから光ファイバを巻かれた状
態で取り外す目的として、光ファイバの光学特性の測
定、特に本質的なPMD値の測定を行うことを例に挙げ
て説明したが、それに限定されず、例えば光ファイバを
束ねた状態で取扱う必要がある時、本発明にかかるボビ
ンを有効に使用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ファイ
バ用ボビンは、光ファイバが巻き取られる外周部の実質
的な巻き取り長さが増減可能であるため、外周部の実質
的な巻き取り長さを減少させることにより、巻き取られ
た光ファイバを巻かれた束の状態でボビンから容易に取
り外すことができ、また、このように取り外された光フ
ァイバの束を解いて巻き戻すことなく、再びボビンに巻
き取られた状態に戻すことができる。
【0045】したがって、一旦巻き取られた光ファイバ
を、巻き取られた状態で完全にボビンから外して応力が
働かないよう(応力フリーの状態)に静置することがで
き、製造された光ファイバの光学特性検査、特に応力に
敏感なPMDをより正確に測定することできる。また、
被測定光ファイバを破壊することもないため測定のため
に光ファイバを無駄にする必要もない。さらに、光ファ
イバをボビンから解いたり、巻き戻す必要もないため、
従来必要とされた人手と時間を省くことができ、効率的
に光学特性検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ファイバ用ボビンの一例を示す
斜視図である。 (A)光ファイバ用ボビンに光ファイバを巻き取った状
態のボビン、(B)巻き取られた光ファイバを取り外す
際の変形された状態のボビン。
【図2】本発明による光ファイバ用ボビンの他の実施例
を示す斜視図である。 (A)光ファイバ用ボビンに光ファイバを巻き取った状
態のボビン、(B)ボビンの一部が分解された状態、
(C)巻き取られた光ファイバがボビンと分離された状
態。
【図3】本発明による光ファイバ用ボビンのさらに他の
実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明による光ファイバ用ボビンのさらに他の
実施例を示す斜視図及び平面図である。 (A)光ファイバを巻き取る前の状態のボビン(斜視
図)、(B)支持部を変形させた状態(平面図)。
【図5】本発明による光ファイバ用ボビンのさらに他の
実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d…ボビン、 2,2a,2
b,2c,2d…外周部、 3,3b…分離部、 4,
4a,4b,4c,4d…支持部、 5a,5b,5c
…支持部構成部材、 7a,7b,7c…フランジ部、
6…ステープル、 10…光ファイバ、 20…軸
部、 21…水平部材、 22…湾曲部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平沢 秀夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 Fターム(参考) 3F058 AA01 AB03 AC14 BB01 BB07 BB11 CA04 DA04 DB05 JA16 JA18 JA19

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバが巻かれる外周部を有し、該
    外周部の実質的な巻き取り長さが増減可能であることを
    特徴とする光ファイバ巻取り用ボビン。
  2. 【請求項2】 前記外周部の実質的な巻き取り長さの増
    減は、該外周部の形状を変形することにより行われるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ巻取り用ボ
    ビン。
  3. 【請求項3】 前記光ファイバが巻かれる外周部が円筒
    状の弾性体または柔軟体であることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  4. 【請求項4】 前記外周部が少なくとも1ヶ所の分離部
    を有し、該分離部が合致している時に外周部の実質的な
    巻き取り長さが最大となる円筒状が保たれることを特徴
    とする請求項3に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  5. 【請求項5】 前記外周部を支持する変形可能な支持部
    を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4の何
    れか一項に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  6. 【請求項6】 前記支持部が分離可能な複数の部材から
    成り、該支持部を各部材に分解することにより支持部と
    外周部が分離可能とされることを特徴とする請求項5に
    記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  7. 【請求項7】 前記支持部を変形することにより支持部
    と外周部が分離可能とされることを特徴とする請求項5
    に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  8. 【請求項8】 前記支持部と外周部が一体的に形成さ
    れ、支持部を変形することで外周部の実質的な巻き取り
    長さが増減することを特徴とする請求項5に記載の光フ
    ァイバ巻取り用ボビン。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8の何れか一項に
    記載のボビンの外周部に巻き取られた光ファイバを、ボ
    ビンの外周部の実質的な巻き取り長さを減少させること
    で、巻かれた束の状態でボビンから取り外すことを特徴
    とする光ファイバの取扱い方法。
  10. 【請求項10】 前記ボビンから取り外された巻かれた
    束の状態の光ファイバの中央部に、外周部の実質的な巻
    き取り長さを減少させたボビンを挿入した後、該ボビン
    の外周部の実質的な巻き取り長さを広げることにより光
    ファイバをボビンに装着し、再び巻き取られた状態に戻
    すことを特徴とする請求項9に記載の光ファイバの取扱
    い方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002316830A (ja) * 2001-04-19 2002-10-31 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ファイバボビンおよび光ファイバ巻き方法
JP2003002542A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Dainichi Seikan Kk 梱包用合成樹脂バンド巻体
JP2010233457A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Globeride Inc 釣糸巻取り装置
CN102689820A (zh) * 2011-03-25 2012-09-26 齐齐哈尔轨道交通装备有限责任公司 卷纸筒和卷纸装置
CN102992090A (zh) * 2012-11-15 2013-03-27 上海劲纬高强纤维有限公司 一种适用于内抽式纱筒的倒纱装置

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