JP2006102044A - 医用画像処理システム及び医用画像処理方法 - Google Patents

医用画像処理システム及び医用画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 医用画像をユーザの好み応じて調整できるように、画像処理が行われる信号を一定の範囲を持たせて算出する医用画像処理システム及び医用画像処理方法を実現し、ユーザの使い勝手を向上させることである。
【解決手段】 被写体を撮影した医用画像データを生成するモダリティと、モダリティから生成された医用画像データを受信して階調処理を行う画像処理装置とを備え、画像処理装置は、医用画像データを解析して得られたヒストグラムに基づいて、当該医用画像データ中のWW/WC設定可能範囲を算出するCPUと、CPUから算出されたWW/WC設定可能範囲を表示する表示部と、表示部に表示されたWW/WC設定可能範囲に基づいてユーザが階調処理を行うための指示値を入力するための操作部と、操作部から入力された指示値に基づいて階調処理を行うCPUとを備える医用画像処理システム。
【選択図】図2

Description

本発明は、医用画像処理システム及び医用画像処理方法に関し、詳細には、階調処理対象となる信号範囲の設定に関するものである。
医療の分野では、患者(被写体)を撮影した医用画像のデジタル化が実現されており、CR(Computed Radiography)装置、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、X線フィルムに記録されたX線画像を読み取り読取装置、超音波撮影装置等、被写体を撮影して医用画像の画像データ(以下、医用画像データという。)を生成するモダリティ(医用画像生成装置)によって生成されデジタル化された医用画像データを取得し、取得した医用画像データに各種画像処理を施してLCD(Liquid Crystal Display)等の表示手段に表示或いはフィルム等に出力する医用画像処理装置が開発されている。
医用画像処理装置に入力される医用画像データは、非常に多くの情報を有している。従来、撮影技師や読影医等のユーザが医用画像データの調整を行う際には、医用画像データの全ての情報から試行錯誤的に画像処理を行うための処理範囲の設定を行っているが、ユーザにとって煩雑な作業となり使い勝手もよいものではなかった。
そこで、診断に必要とされる医用画像データの画像信号分布は、ある領域に偏在している場合がほとんどであり、診断に必要とされる医用画像データの信号が分布する範囲のみに対して画像処理すれば足りるため、医用画像データの予め定められた一定の範囲のみに対して画像処理を行う方法がある。
例えば、MRI装置を用いて撮影して得られた磁気共鳴断層像に対して画像処理条件に従って画像処理を施す画像処理方法において、磁気共鳴断層像について設定された関心領域が読影に適した画像となる画像処理の処理条件を自動的に設定し、当該設定条件を前記画像処理条件として、磁気共鳴断層像に画像処理を施す画像処理方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−74328号公報
しかしながら、特許文献1は、自動的に設定された画像処理条件のみに基づいて画像処理を施すため、画像処理の自由度が限定されてしまい、ユーザの好みに応じて画像処理条件を変更することができず、個々のユーザに合った最適な医用画像を作成することは難しいという問題がある。
そこで本発明の課題は、医用画像をユーザの好み応じて調整できるように、画像処理が行われる信号を一定の範囲を持たせて算出する医用画像処理システム及び医用画像処理方法を実現し、ユーザの使い勝手を向上させることである。
請求項1に記載の発明は、被写体を撮影した医用画像データに対して階調処理を行う画像処理手段を備え、前記画像処理手段は、前記医用画像データを解析して得られた画像信号分布に基づいて、当該医用画像データ中の階調処理対象信号値範囲を算出する階調処理対象信号値範囲算出手段を有し、前記階調処理対象信号値範囲算出手段から算出された階調処理対象信号値範囲に従って階調処理を施すこと、を特徴とする医用画像処理システムであることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像処理システムにおいて、階調処理条件をユーザが入力するための入力手段を備え、前記画像処理手段は、前記入力手段から入力された階調処理条件を前記階調処理対象信号値範囲算出手段から算出された階調処理対象信号値範囲内に制限するようにしたこと、を特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の医用画像処理システムにおいて、前記階調処理対象信号値範囲算出手段から算出された階調処理対象信号値範囲を表示する表示手段を備えること、を特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の医療画像処理システムにおいて、前記階調処理対象信号値範囲算出手段は、前記医用画像データを解析して得られた画像信号分布と、当該医用画像データの付帯情報に基づいて前記階調処理対象信号値範囲を算出すること、を特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の医用画像処理システムにおいて、前記階調処理対象信号値範囲算出手段が用いる医用画像データの付帯情報は、モダリティの種類、撮影部位情報、医用画像データのビット情報のうち少なくとも1つが用いられること、を特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の医用画像処理システムにおいて、前記階調処理対象信号値範囲算出手段は、前記画像信号分布全体の信号値の頻度が予め定められた上限値に対する信号値としての高信号側基準値と、前記画像信号分布全体の信号値の頻度が予め定められた下限値に対する信号値としての低信号側基準値と、を算出し、当該算出された高信号側基準値と低信号側基準値とに基づいて、前記階調処理対象信号値範囲の信号幅の最大値及び最小値と、当該信号幅の中央値と成り得る中央値の最大値及び最小値と、を算出すること、を特徴としている。
請求項7に記載の発明は、被写体を撮影した医用画像データに対して階調処理を行う画像処理工程を備える医用画像処理システムの医用画像処理方法において、前記画像処理工程は、前記医用画像データを解析して得られた画像信号分布に基づいて、当該医用画像データ中の階調処理対象信号値範囲を算出する階調処理対象信号値範囲算出工程と、前記階調処理対象信号値範囲算出工程から算出された階調処理対象信号値範囲に従って階調処理を施す工程と、を含むことを特徴とする医用画像処理方法であることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の医用画像処理方法において、ユーザが階調処理条件を入力する入力工程を備え、前記画像処理工程は、前記入力工程から入力された階調処理条件を前記階調処理対象信号値範囲算出工程から算出された階調処理対象信号値範囲内に制限する工程を含むこと、を特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の医用画像処理方法において、前記階調処理対象信号値範囲算出工程から算出された階調処理対象信号値範囲を表示する表示工程を備えること、を特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項7から9のいずれか一項に記載の医用画像処理方法において、前記階調処理対象信号値範囲算出工程は、前記医用画像データを解析して得られた画像信号分布と、当該医用画像データの付帯情報に基づいて前記階調処理対象信号値範囲を算出すること、を特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の医用画像処理方法において、前記階調処理対象信号値範囲算出工程で用いられる医用画像データの付帯情報は、モダリティの種類、撮影部位情報、医用画像データのビット情報のうち少なくとも1つが用いられること、を特徴としている。
請求項12に記載の発明は、請求項7から11のいずれか一項に記載の医用画像処理方法において、前記階調処理対象信号値範囲算出工程は、前記画像信号分布全体の信号値の頻度が予め定められた上限値に対する信号値としての高信号側基準値と、前記画像信号分布全体の信号値の頻度が予め定められた下限値に対する信号値としての低信号側基準値と、を算出する工程と、当該算出された高信号側基準値と低信号側基準値とに基づいて、前記階調処理対象信号値範囲の信号幅の最大値及び最小値を算出する工程と、当該算出された高信号側基準値と低信号側基準値とに基づいて、当該信号幅の中央値と成り得る中央値の最大値及び最小値を算出する工程と、を含むこと、を特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、階調処理が行われる信号が一定の範囲をもって算出することができる医用画像処置システムを実現することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を得られるのは勿論のこと、一定の範囲をもって算出された階調処理対象信号値範囲内に、ユーザの好みに応じて階調処理条件を設定することができ、個々のユーザに合った最適な医用画像を作成することができるため、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2と同様の効果を得られるのは勿論のこと、算出された階調処理対象信号値範囲が表示されるため、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、最適な階調処理対象信号値範囲を算出することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4と同様の効果を得られるのは勿論のこと、モダリティの種類によって異なる医用画像データの整合、また撮影部位毎に異なるコントラストを調整、医用画像データのビット情報よって取り得る信号範囲の判別が可能となり、最適な階調処理対象信号値範囲を算出することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から5のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、容易な構成で階調処理対象信号値範囲を算出することができるため、階調処理対象信号値範囲の算出時間を短縮することができる。
請求項7に記載の発明によれば、階調処理が行われる信号が一定の範囲をもって算出することができる医用画像処置方法を実現することができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項7と同様の効果を得られるのは勿論のこと、一定の範囲をもって算出された階調処理対象信号値範囲内に、ユーザの好みに応じて階調処理条件を設定することができ、個々のユーザに合った最適な医用画像を作成することができるため、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項7又は8と同様の効果を得られるのは勿論のこと、算出された階調処理対象信号値範囲が表示されるため、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
請求項10に記載の発明によれば、請求項7から9のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、最適な階調処理対象信号値範囲を算出することができる。
請求項11に記載の発明によれば、請求項10と同様の効果を得られるのは勿論のこと、モダリティの種類によって異なる医用画像データの整合、また撮影部位毎に異なるコントラストを調整、医用画像データのビット情報よって取り得る信号範囲の判別が可能となり、最適な階調処理対象信号値範囲を算出することができる。
請求項12に記載の発明によれば、請求項7から11のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、容易な構成で階調処理対象信号値範囲を算出することができるため、階調処理対象信号値範囲の算出時間を短縮することができる。
以下、図を参照して本発明の医用画像処理システム及び医用画像処理方法の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、本実施の形態における医用画像処理システム1の構成を示すブロック図を示す。
図1に示すように、医用画像処理システム1は、モダリティ10、読影端末20、フィルム出力装置30、画像処理装置40から構成され、各装置はDICOM(Digital Imaging Communication in Medicine)規格に従って構築された通信ネットワークNを介して相互にデータの送受信が可能に接続されている。
なお、図1に示す通信ネットワークNに接続されるモダリティ10、読影端末20、フィルム出力装置30、画像処理装置40の設置台数は特に限定しない。
また、医用画像処理システム1は、通信ネットワークNを介してHIS(Hospital Information System)2に接続されていてもよい。
HIS2は、病院内の情報を管理する情報管理システムであり、医師からの依頼を受け付けて撮影対象の被写体(以下、患者と称す。)の患者ID、氏名、性別等の患者に関する患者情報や、検査の検査ID、その検査で指定された撮影部位、撮影方法等の検査に関する検査情報等を含む撮影オーダ情報を生成し、当該生成された撮影オーダ情報に、その撮影オーダ情報の識別情報(オーダID)を付して管理するものである。
なお、撮影オーダ情報の発行受付を行う受付端末や、放射線科内の情報を管理するRIS(Radiology Information System)等が通信ネットワークNを介して医用画像処理システム1に接続されていてもよい。
モダリティ10は、患者を撮影した医用画像データを生成する医用画像生成手段であり、例えばCT装置11、MRI装置12、CR装置13、不図示のX線フィルムに記録されたX線画像を読み取るフィルムデジタイザ、或いはX線画像が記録されたカセッテからそのX線画像を読み取る読取装置の他、超音波画像の撮影装置等、様々な画像種類の医用画像を撮影するモダリティが適用される。
モダリティ10は、患者を撮影し、その医用画像データを生成した後、生成された医用画像データとともに、操作者名、医用画像データの生成日時、撮影部位情報、モダリティの種類情報、医用画像データのサイズ、ビット情報、その他撮影条件の情報などを含む付帯情報を画像処理装置40に送信する。
医用画像データのサイズとは、医用画像データの縦の幅(画素数)と横の幅(画素数)である。
ビット情報とは、医用画像データの物理的なデータ幅(DICOMの割当ビットに相当)と論理的なデータ幅(DICOMの格納ビットに相当)を含むものである。
読影端末20は、撮影技師や読影医等のユーザが医用画像を読影するための表示装置であり、LCD(Liquid Crystal Display)等を備えて、画像処理装置40により配信された医用画像やレポート情報等の画像を表示する。
フィルム出力装置30は、画像処理装置40により配信された医用画像データをフィルムに出力する。
画像処理装置40は、モダリティ10によって生成され受信した医用画像データと付帯情報とから画像処理を行い、読影端末20、フィルム出力装置30の要求に応じて画像処理済みの医用画像を出力する。
本発明の画像処理装置40は、画像処理のうちの階調処理を行う際、受信した医用画像デーを解析して得られた画像信号分布(ヒストグラム)に基づいて階調処理が可能な階調処理対象信号値範囲(DICOMのWW/WC(Window Width/Window Center)処理におけるWW及びWCの設定可能な範囲、以下、WW/WC設定可能範囲という。)を算出し、ユーザが入力した階調処理条件をWW/WC設定可能範囲内に制限するようにした画像処理手段である。
本発明は、医用画像をユーザの好み応じて調整できるように、階調処理を行うために用いられる信号(階調処理条件)としてのWW及びWCを一定の範囲を持たせて算出するものである。
WW(Window Width)は、WW/WC設定可能範囲の信号幅を示し、WC(Window Center)は、WWの中央値を示す。
図2に、医用画像データのヒストグラムとWW/WC設定可能範囲との関係の一例のグラフを示す。図2(a)に従来のWW/WC設定可能範囲、図2(b)に本発明のWW/WC設定可能範囲を示す。
図2(a)に示す従来のWW/WC設定可能範囲は、ヒストグラムの形状に関係なく画像画素表現から論理的に設定可能な信号範囲の最大幅をとっていたため、WW/WC設定可能範囲の大部分は、医用画像としては無意味な信号であり、ユーザの好みに応じたWW及びWCを設定するには多大な労力が必要とされ、画像処理時間の増大を招いていた。
図2(b)に示す本発明のWW/WC設定可能範囲は、ヒストグラムの形状に応じて、医用画像として有効な信号範囲となっている。
図3に、画像処理装置40の内部構成を示すブロック図を示す。
画像処理装置40は、CPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43、記憶部44、操作部45、表示部46、通信部47を備える。
CPU41は、ROM42に格納されているプログラムやデータをRAM43の一時記憶領域に展開し、当該プログラムに従って装置全体を制御するとともに、モダリティ10により生成され記憶部44に保存されている医用画像データと付帯情報と読み出して、読み出した医用画像データと付帯情報に基づいて予め定められた画像処理を行い、画像処理済みの医用画像データ等を表示部45に表示させる。そしてCPU51は、ユーザが表示部45に表示された画像に基づいて好みの医用画像となるように操作部46を操作して入力した指示信号に応じて画像処理を行う制御手段である。
また、CPU41は、本実施の形態を実現させるために、記憶部44からWW/WC算出プログラム、上限値H、下限値L、WW補正値cWW、WC補正値cWCと、医用画像データと付帯情報とを読み出し、WW/WC設定可能範囲を算出する階調処理対象信号値範囲算出手段である。
WW/WC設定可能範囲の算出工程について説明する。
まず、医用画像データ及び付帯情報に基づいてヒストグラムを作成し、作成されたヒストグラムから、高信号基準値StdHと低信号基準値StdLとを算出する。
図4に、ヒストグラムと高信号基準値StdH及び低信号基準値StdLとの関係を示すグラフの一例を示す。
図4に示すように、高信号基準値StdHは、ヒストグラム全体の信号値の頻度の上限値Hに対する信号値であり、低信号基準値StdLは、ヒストグラム全体の信号値の頻度の下限値Lに対する信号値である。
上限値Hと下限値Lとは、ヒストグラム全体の信号値の頻度に対する割合を示しており、上限値Hは下限値Lよりも大きい値である。
したがって、高信号基準値StdHは低信号基準値StdLよりも大きい値となる。
例えば、図4に示す高信号基準値StdHと低信号基準値StdLは、ヒストグラムに全体の信号値の頻度を100%とし、上限値Hを95%、下限値を5%と設定した場合、上限値H=95%に対する信号値800が高信号基準値StdHとなり、下限値L=5%に対する信号値−100が低信号基準値StdLとなる。
次に、算出された高信号基準値StdHと低信号基準値StdLとから、WW/WC設定可能範囲としてのWWの最小値と最大値、WCの最小値と最大値の算出工程を説明する。
WWの最小値(WW最小値WWmin)と最大値(WW最大値WWmax)の算出は、WW最小値WWminを1と設定し、WW最大値WWmaxを下記の(式1)から算出する。
WWmax=(StdH−StdL)×cWW (式1)
cWW:WWの設定可能範囲を算出するための補正値(WW補正値)
WCの最小値(WC最小値WCmin)と最大値(WC最大値WCmax)を算出は、WC最小値WCminを下記の(式2)、WC最大値WCmaxを下記の(式3)から算出する。
WCmin=StdL−(StdH−StdL)×cWC (式2)
WCmax=StdH+(StdH−StdL)×cWC (式3)
cWC:WCの設定可能範囲を算出するための補正値(WC補正値)
上記より算出されたWW/WC設定可能範囲であるWWの設定可能範囲(WWmin〜WWmax)とWCの設定可能範囲(WCmin〜WCmax)を表示部46に表示させ、ユーザの好みに応じたコントラストが得られる画像となるようWW及びWCの設定を行わせる。
ROM42は、画像処理システム1に対応するプログラムやデータなどがあらかじめ記憶されており、システムプログラム、当該システムに対応する各種処理プログラム、各種処理プログラムで処理するのに必要なデータを記憶している。
RAM43は、CPU41によってROM42又は記憶部44から読み出された各種プログラムを実行可能に展開して格納する。また、RAM43は、CPU43によるプログラム実行時に生じる各種データを一時的に格納する。
記憶部44は、WW/WC設定可能範囲を算出するWW/WC算出プログラム、モダリティ毎及び部位毎に予め設定されている下限値Lと上限値H、モダリティ毎及び部位毎に予め設定されているWWの補正値(WW補正値)cWWとWCの補正値(WC補正値)cWCが記憶されており、また、モダリティ10から送信された医用画像データを原画像として記憶するとともに、医用画像データの付帯情報を記憶する。更に、RIS2から取得された患者情報、検査情報を基本情報としてデータベース化して書換可能に記憶してもよい。
なお、記憶部44は、書き込み可能な不揮発性の記憶媒体であればよく、HDD(Hard Disk Drive)、MRAM(Magnetic Random Access Memory)又はフラッシュメモリなどの磁気的記録媒体、光学的記録媒体あるいは半導体メモリで構成されており、固定的あるいは着脱自在に設けられていてもよい。
操作部45は、カーソルキー、数字入力キーおよび各種機能キーなどを備えたキーボードと、マウスなどのポインティングデバイスを備えて構成され(何れも図示略。)、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号をCPU41に出力する。また、操作部45は、表示部46の表示画面にタッチパネルを備えても良く、この場合、タッチパネルを介して入力された指示信号をCPU41に出力する。
操作部45は、WW及びWCの値を設定するための指示入力を行う。具体的には、表示部46に表示されたWW/WC設定可能範囲の値を視認したユーザによって、WW及びWCの指示信号が入力される入力手段である。
表示部46は、図示しないLCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)などの表示画面を備え、CPU41による表示制御信号に応じて各種操作画面、CPU41による処理結果等の各種画面を表示する。また、表示部46は、CPU41による制御に基づいて、WW/WC設定可能範囲の値を表示する表示手段である。
通信部47は、ネットワークインターフェイスカード(NIC;Network Interface Card)やモデム等の通信用のインターフェイスを備えて構成され、通信ネットワークN上の外部機器と相互に情報の送受信を行う。例えば、通信部47は、モダリティ10から医用画像データ及びその付帯情報を受信する。また、画像処理済みの医用画像データを読影端末20やフィルム出力装置30に送信する。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
以下に説明する動作は、画像処理装置40によって実行される。
図5は、本実施の形態における画像処理のフローを示す。
画像処理装置40は、モダリティ10から医用画像データと付帯情報を受信し、記憶部44に保存する(ステップS1)。画像処理装置40は、記憶部44に保存された付帯情報からモダリティの種類、医用画像データのサイズ、ビット情報、撮影部位情報などヒストグラムを作成するために必要な各種パラメータを取得する(ステップS2)。
画像処理装置40は、取得した医用画像データと各種パラメータに基づいて、ヒストグラムを作成する(ステップS3)。
画像処理装置40は、記憶部44にモダリティ毎に予め記憶されている上限値H、下限値LをRAM43に展開し(H、Lの読込)(ステップS4)、作成したヒストグラムと読込んだ上限値Hと下限値Lに基づいて高信号基準値StdHと低信号基準値StdLを算出する(ステップS5)。
画像処理装置40は、記憶部44に予め記憶されているWW補正値cWW、WC補正値cWCをRAM43に展開し(cWW、cWCの読込)(ステップS6)、算出した高信号基準値StdH、低信号基準値StdLと、読込んだWW補正値cWW、WC補正値cWCに基づいて、WW/WC設定可能範囲、すなわちWWの設定可能な範囲(WW最小値WWmixとWW最大値WWmax)、WCの設定可能な範囲(WC最小値WCminとWC最大値WCmax)を算出する(ステップS7)。
算出されたWW/WC設定可能範囲は、医用画像データの付帯情報に加えられ、記憶部44に記憶される。
画像処理装置40は、WW及びWCの値に基づいて階調処理を施す(ステップS8)。
なお、ユーザによってWW及びWCの値が設定されていない場合には、付帯情報に予め含まれているWW及びWCの値、又は予めモダリティ毎及び部位毎に設定されているWW及びWCの値に基づいて階調処理が施される。
画像処理装置40は、階調処理後の医用画像データと、算出されたWW/WC設定可能範囲を表示部46に出力し、表示させる(ステップS9)。
ユーザは、表示部46に表示された医用画像と算出されたWW/WC設定可能範囲に基づいて、より観察しやすい医用画像となるように操作部45を操作することによってWW及びWCの値を入力する(ステップS10)。
画像処理装置40は、操作部45から入力された指示信号が、階調処理(画像処理)を終了させるという指示が否かを判断し(ステップS11)、画像処理を行わないという指示でない場合(ステップS11;No)、即ち、WW及びWCの値の指示信号がある場合、指示に基づいて階調処理を行う(ステップS8に戻る)。
画像処理装置40は、操作部45から入力された指示信号が、階調処理(画像処理)を終了させるという指示である場合(ステップS11;Yes)、画像処理を終了させる。
このように、WW/WC設定可能範囲が算出されることによって、ユーザは有効な信号領域のみを対象にして階調処理を行うことができ、画像処理時間の短縮ができ、ユーザにとって使い勝手のよい医用画像処理システムを提供することができる。
本発明を下記実施例により詳述するが、これらに限定されない。
本実施例1は、モダリティとしてのCT装置11によって撮像された医用画像データに対して本発明を適用したWW/WC処理の一例である。
医用画像データの付帯情報より、下記のパラメータが取得される。
モダリティの種類:CT装置
ビット情報 割当ビット:16
格納ビット:16
撮影部位情報:胸部
また、取得されたパラメータに基づいて上限値Hと下限値Lが下記のように定められる。
下限値L=25%
上限値H=95%
図6に、医用画像データ及び付帯情報に基づいて作成されたヒストグラムを示す。
図6に示すように、医用画像データの信号値の範囲は、−32768から32767までの広範囲であるが、医用画像として必要とされる信号値の範囲は、ごく限られた領域である。
図6に示されたヒストグラムと設定された上限値Hと下限値Lから、高信号基準値StdHと低信号基準値StdLが下記のように算出される。
高信号基準値StdH=122
低信号基準値StdL=−978
次に、WW補正値cWWとWC補正値cWCが下記のように定められる。
WW補正値cWW=1
WC補正値cWC=4
上記のように算出された高信号基準値StdH、低信号基準値StdLと、設定されたWW補正値cWWから、WW最小値及びWW最大値が下記のように算出される。
WW最小値:WWmin=1
WW最大値:WWmax=(122−(−978))×4
=4400
また、算出された高信号基準値StdH、低信号基準値StdLと、設定されたWC補正値cWCから、WC最小値及びWC最大値が下記のように算出される。
WC最小値:WCmin=−978−(122−(−978))×1
=−2078
WC最大値:WCmax=122+(122−(−978))×1
=1222
算出されたWW最小値WWmin、WW最大値WWmax、WC最小値WCmin、WC最大値WCmaxが表示部46に表示される。本実施例1のWW/WC設定可能範囲は、−4278から3422となる(図6参照)。
図7に、本実施例1のヒストグラムと、本実施例1において算出されたWW/WC設定可能範囲に基づいて、WW及びWCの値が設定された場合の信号値の出力レベルのグラフを示す。
図7に示されたAは本実施例1のヒストグラムを示す。Bは、WW及びWCの値をWW/WC設定可能範囲以内に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Cは、WWをWW最大値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Dは、WW及びWCをそれぞれWW最大値、WC最大値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Eは、WWをWW最大値、WCをWC最小値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。
Bは、WWの値を1100、WCの値を−428とした場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。信号値の分布が偏在している領域にWW及びWCが設定されているため、十分なコントラストを得ることができ、組織の観察が可能となる。
Cは、WWの値をWW最大値(WWmax=4400)、WCの値を−428とした場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Bと比べてWWが大きいため、出力レベルを示すグラフの傾きが小さくなりコントラストが低くなるが、組織の観察は可能となる。
Dは、WWの値をWW最大値(WWmax=4400)、WCの値をWC最大値(WCmax=1222)とした場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Bと比べてWWが大きいため、出力レベルを示すグラフの傾きが小さくなり、コントラストが低くなる。また、Bと比べてWCが大きいめ信号値の分布が偏在している領域が低出力レベルとなり、ブライトネス(輝度)が低く、画像全体が暗くなる。しかしながら、組織の観察は可能となる
Eは、WWの値をWW最大値(WWmax=4400)、WCの値をWC最小値(WCmin=−2078)とした場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Bと比べてWWが大きいため、出力レベルを示すグラフの傾きが小さくなり、コントラストが低くなる。また、Bと比べてWCが小さいため信号値の分布が偏在している領域が高出力レベルとなり、ブライトネスが高く、画像全体が白っぽくなる。しかしながら、組織の観察は可能となる。
このように、WW及びWCがWW/WC設定可能範囲であることにより、観察可能な医用画像を得ることができる。
図8に、本実施例1のヒストグラムと、本実施例1において算出されたWW/WC設定可能範囲外にWW及びWCの値が設定された場合の信号値の出力レベルを示す。
図8に示されたAは本実施例1のヒストグラムを示す。Bは、WW及びWCの値をWW/WC設定可能範囲以内に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Fは、WWをWW最大値よりも大きい値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Gは、WCをWC最大値よりも大きい値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Hは、WCをWC最小値よりも小さい値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。
Bは、図7に示すBと同様であるため、説明は省略する。
Fは、WWの値をWW最大値(WWmax=4400)よりも大きい値(10000)、WCの値をWCの設定可能範囲以内である−428とした場合の信号値の出力レベルのグラフである。WWがWW設定可能範囲を大きく超えているため、出力レベルを示すグラフの傾きが非常に小さくなり、コントラストが低下する。画像全体としては、ぼんやりとした不鮮明な画像となり、組織の観察は不可能である。
Gは、WWの値をWW最大値(WWmax=4400)、WCの値をWC最大値よりも大きい値(2000)とした場合の信号値の出力レベルのグラフである。WCがWC最大値よりも大きいため信号値の分布が偏在している領域の一部しか階調処理の対象とならず、また、対象となった信号値も低出力レベルであるためブライトネス(輝度)が低くなる。画像全体としては、黒くつぶれてしまい、組織の観察は不可能である。
Hは、WWの値をWW最大値(WWmax=4400)、WCの値をWC最小値よりも大きい値(−3000)とした場合の信号値の出力レベルのグラフである。WCがWC最小値よりも小さいため信号値の分布が偏在している領域の一部しか階調処理の対象とならず、また、対象となった信号値も高出力レベルであるためブライトネスが高くなる。画像全体としては、白くつぶれてしまい、組織の観察は不可能である。
このように、WW及びWCがWW/WC設定可能範囲外である場合には、観察可能な画像を得ることはできない。
本実施例1の医用画像データの信号範囲は、−32768〜32767という広範囲であるため、本発明によるWW及びWCの制限が無ければ、広い信号範囲に対してWW及びWCを設定することができる。しかし、医用画像データの多くの信号範囲は、実際には意味をなさないため、本発明を適用することにより、十分に実用的な信号範囲のみを設定可能範囲としてユーザに提供することができる。
本実施例2は、モダリティとしてのMRI装置12によって撮像された医用画像データに対して本発明を適用したWW/WC処理の一例である。
医用画像データの付帯情報より、下記のパラメータが取得される。
モダリティの種類:MRI装置
ビット情報 割当ビット:16
格納ビット:16
撮影部位情報:腰椎
また、取得されたパラメータに基づいて下限値Lと上限値Hが下記のように定められる。
下限値L=5%
上限値H=95%
図9に、医用画像データ及び付帯情報に基づいて作成されたヒストグラムを示す。
図9に示すように、医用画像データの信号値の範囲は、−32768から32767までの広範囲であるが、医用画像として必要とされる信号値の領域は、ごく限られた領域である。
図9に示されたヒストグラムと設定された下限値Lと上限値Hとから、高信号基準値StdHと低信号基準値StdLが下記のように算出される。
高信号基準値StdH=576
低信号基準値StdL=8
次に、WW補正値cWWとWC補正値cWCが下記のように定められる。
WW補正値cWW=1
WC補正値cWC=4
上記のように算出された高信号基準値StdH、低信号基準値StdLと、設定されたWW補正値cWWから、WW最小値及びWW最大値が下記のように算出される。
WW最小値:WWmin=1
WW最大値:WWmax=(576−8)×4
=2272
また、算出された高信号基準値StdH、低信号基準値StdLと、設定されたWC補正値cWCから、WC最小値及びWW最大値が下記のように算出される。
WC最小値:WCmin=8−(576−8)×1
=−560
WC最大値:WCmax=576+(576−8)×1
=1144
算出されたWW最小値WWmin、WW最大値WWmax、WC最小値WWmin、WC最大値WWmaxが表示部46に表示される。本実施例2のWW/WC設定可能範囲は、−1696から2280となる(図9参照)。
図10に、本実施例2のヒストグラムと、本実施例2において算出されたWW/WC設定可能範囲に基づいてWW及びWCの値が設定された信号値の出力レベルのグラフを示す。
図10に示されたAは、本実施例2のヒストグラムを示す。Bは、WW及びWCの値をWW/WC設定可能範囲以内に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Cは、WWをWW最大値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Dは、WW及びWCをそれぞれWW最大値、WC最大値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Eは、WWをWW最大値、WCをWC最小値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。
Bは、WWの値を568、WCの値を291とした場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。信号値が偏在している領域にWW及びWCが設定されているため、十分なコントラストを得ることができ、組織の観察が可能とである。
Cは、WWの値をWW最大値(WWmax=2272)、WCの値を291とした場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Bと比べてWWが大きいため、出力レベルを示すグラフの傾きが小さくなり、コントラストが低くなるが、組織の観察は可能である。
Dは、WWの値をWW最大値(WWmax=2272)、WCの値をWC最大値(WCmax=1144)とした場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Bと比べてWWが大きいため、出力レベルを示すグラフの傾きが小さくなり、コントラストが低くなる。また、Bと比べてWCが大きいため信号値の分布が偏在している領域が低出力レベルとなり、ブライトネス(輝度)が低く、画像全体が暗くなる。しかしながら、組織の観察は可能である。
Eは、WWの値をWW最大値(WWmax=2272)、WCの値をWC最小値(WCmin=―560)とした場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Bと比べてWWが大きいため、出力レベルを示すグラフの傾きが小さくなり、コントラストが低くなる。また、Bと比べてWCが小さいため信号値の分布が偏在している領域が高出力レベルとなり、ブライトネスが高く、画像全体が白っぽくなる。しかしながら、組織の観察は可能である。
このように、WW及びWCがWW/WC設定可能範囲以内であることにより、観察可能な画像を得ることができる。
図11に、本実施例2のヒストグラムと、本実施例2において算出されたWW/WC設定可能範囲外にWW/WCが設定された場合の信号値の出力レベルのグラフを示す。
図11に示されたAは、本実施例2のヒストグラムを示す。Bは、WW及びWCの値をWW/WC設定可能範囲以内に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Fは、WWをWW最大値よりも大きい値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Gは、WCをWC最大値よりも大きい値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。Hは、WCをWC最小値よりも小さい値に設定した場合の信号値の出力レベルを示すグラフである。
Bは、図10に示すBと同様であるため、説明は省略する。
Fは、WWの値をWW最大値(WWmax=2272)よりも大きい値(10000)、WCの値をWCの設定可能範囲以内である−560とした場合の信号値の出力レベルのグラフである。WWがWW設定可能範囲を大きく超えているため、出力レベルを示すグラフの傾きが非常に小さくなり、コントラストが低下する。画像全体としては、ぼんやりとした不鮮明な画像となり、組織の観察は不可能である。
Gは、WWの値をWW最大値(WWmax=2272)、WCの値をWC最大値(WCmax=1144)よりも大きい値(1500)とした場合の信号値の出力レベルのグラフである。WCがWC最大値よりも大きいため信号値の分布が偏在している領域の一部しか階調処理の対象とならず、また、対象となった信号値も低出力レベルであり、ブライトネス(輝度)が低くなる。画像全体としては、黒くつぶれてしまい、組織の観察は不可能である。
Hは、WWの値をWW最大値(WWmax=2272)、WCの値をWC最小値(WCmin=−560)よりも小さい値(−1000)とした場合の信号値の出力レベルのグラフである。WCがWC最小値よりも小さいため信号値の分布が偏在している領域の一部しか階調処理の対象とならず、また、対象となった信号値も高出力レベルであり、ブライトネスが高くなる。画像全体としては、白くつぶれてしまい、組織の観察は不可能である。
このように、WW及びWCがWW/WC設定可能範囲外である場合には、観察可能な画像を得ることはできない。
本実施例2の画像の信号範囲は、ビット情報により−32768〜32767であるため、本発明によるWW及びWCの制限が無ければ、更に広い範囲大して設定することができる。しかし、医用画像の多くの信号範囲は、実際には意味をなさないため、本発明を適用することにより、十分に実用的な信号範囲のみを設定可能範囲としてユーザに提供することができる。
以上のように、階調処理(WW/WC処理)が行われる信号が一定の範囲をもって算出されるため、ユーザの好みに応じて階調処理可能な信号範囲を変更することができる。そのため、個々のユーザに合った最適な医用画像を作成することができ、ユーザの使い勝手を向上させることができる。また、モダリティの種類によって異なる医用画像データの整合、また撮影部位毎に異なるコントラストを調整、医用画像データのビット情報よって取り得る信号範囲の判別が可能となり、最適な階調処理対象信号値範囲を算出することができる。更には、容易な構成で階調処理対象信号値範囲を算出することができるため、階調処理対象信号値範囲の算出時間を短縮することができる。
また、本発明は、上記実施の形態の内容に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施の形態における画像処理システム1の構成を示すブロック図である。 画像データのヒストグラムとWW/WC設定可能範囲との関係の一例のグラフである。 画像処理装置50の内部構成を示すブロック図である。 ヒストグラムと高信号基準値StdH及び低信号基準値StdLとの関係を示すグラフである。 実施の形態における画像処理のフローである。 実施例1の医用画像データ及び付帯情報に基づいて作成されたヒストグラムである。 実施例1のヒストグラムと、実施例1において算出されたWW/WC設定可能範囲に基づいて、WW及びWCの値が設定された場合の信号値の出力レベルのグラフである。 実施例1のヒストグラムと、実施例1において算出されたWW/WC設定可能範囲外にWW及びWCの値が設定された場合の信号値の出力レベルを示す。 実施例2の医用画像データ及び付帯情報に基づいて作成されたヒストグラムである。 実施例2のヒストグラムと、実施例2において算出されたWW/WC設定可能範囲に基づいて、WW及びWCの値が設定された場合の信号値の出力レベルのグラフである。 実施例2のヒストグラムと、実施例2において算出されたWW/WC設定可能範囲外にWW及びWCの値が設定された場合の信号値の出力レベルを示す。
符号の説明
1 画像処理システム
2 HIS
10 モダリティ
11 CT装置
12 MRI装置
13 CR装置
20 読影端末
30 フィルム出力端末
40 画像処理装置
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 記憶部
45 操作部
46 表示部
47 通信部
cWW WW補正値
cWC WC補正値
H 上限値
L 下限値
N 通信ネットワーク
StdH 高信号基準値
StdL 低信号基準値

Claims (12)

  1. 被写体を撮影した医用画像データに対して階調処理を行う画像処理手段を備え、
    前記画像処理手段は、
    前記医用画像データを解析して得られた画像信号分布に基づいて、当該医用画像データ中の階調処理対象信号値範囲を算出する階調処理対象信号値範囲算出手段を有し、前記階調処理対象信号値範囲算出手段から算出された階調処理対象信号値範囲に従って階調処理を施すこと、
    を特徴とする医用画像処理システム。
  2. 請求項1に記載の医用画像処理システムにおいて、
    階調処理条件をユーザが入力するための入力手段を備え、
    前記画像処理手段は、
    前記入力手段から入力された階調処理条件を前記階調処理対象信号値範囲算出手段から算出された階調処理対象信号値範囲内に制限するようにしたこと、
    を特徴とする医用画像処理システム。
  3. 請求項1又は2に記載の医用画像処理システムにおいて、
    前記階調処理対象信号値範囲算出手段から算出された階調処理対象信号値範囲を表示する表示手段を備えること、
    を特徴とする医用画像処理システム。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の医療画像処理システムにおいて、
    前記階調処理対象信号値範囲算出手段は、
    前記医用画像データを解析して得られた画像信号分布と、当該医用画像データの付帯情報に基づいて前記階調処理対象信号値範囲を算出すること、
    を特徴とする医用画像処理システム。
  5. 請求項4に記載の医用画像処理システムにおいて、
    前記階調処理対象信号値範囲算出手段が用いる医用画像データの付帯情報は、モダリティの種類、撮影部位情報、医用画像データのビット情報のうち少なくとも1つが用いられること、
    を特徴とする医用画像処理システム。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の医用画像処理システムにおいて、
    前記階調処理対象信号値範囲算出手段は、
    前記画像信号分布全体の信号値の頻度が予め定められた上限値に対する信号値としての高信号側基準値と、
    前記画像信号分布全体の信号値の頻度が予め定められた下限値に対する信号値としての低信号側基準値と、
    を算出し、当該算出された高信号側基準値と低信号側基準値とに基づいて、
    前記階調処理対象信号値範囲の信号幅の最大値及び最小値と、
    当該信号幅の中央値と成り得る中央値の最大値及び最小値と、
    を算出すること、
    を特徴とする医用画像処理システム。
  7. 被写体を撮影した医用画像データに対して階調処理を行う画像処理工程を備える医用画像処理システムの医用画像処理方法において、
    前記画像処理工程は、
    前記医用画像データを解析して得られた画像信号分布に基づいて、当該医用画像データ中の階調処理対象信号値範囲を算出する階調処理対象信号値範囲算出工程と、
    前記階調処理対象信号値範囲算出工程から算出された階調処理対象信号値範囲に従って階調処理を施す工程と、
    を含むことを特徴とする医用画像処理方法。
  8. 請求項7に記載の医用画像処理方法において、
    ユーザが階調処理条件を入力する入力工程を備え、
    前記画像処理工程は、
    前記入力工程から入力された階調処理条件を前記階調処理対象信号値範囲算出工程から算出された階調処理対象信号値範囲内に制限する工程を含むこと、
    を特徴とする医用画像処理方法。
  9. 請求項7又は8に記載の医用画像処理方法において、
    前記階調処理対象信号値範囲算出工程から算出された階調処理対象信号値範囲を表示する表示工程を備えること、
    を特徴とする医用画像処理方法。
  10. 請求項7から9のいずれか一項に記載の医用画像処理方法において、
    前記階調処理対象信号値範囲算出工程は、
    前記医用画像データを解析して得られた画像信号分布と、当該医用画像データの付帯情報に基づいて前記階調処理対象信号値範囲を算出すること、
    を特徴とする医用画像処理方法。
  11. 請求項10に記載の医用画像処理方法において、
    前記階調処理対象信号値範囲算出工程で用いられる医用画像データの付帯情報は、モダリティの種類、撮影部位情報、医用画像データのビット情報のうち少なくとも1つが用いられること、
    を特徴とする医用画像処理方法。
  12. 請求項7から11のいずれか一項に記載の医用画像処理方法において、
    前記階調処理対象信号値範囲算出工程は、
    前記画像信号分布全体の信号値の頻度が予め定められた上限値に対する信号値としての高信号側基準値と、前記画像信号分布全体の信号値の頻度が予め定められた下限値に対する信号値としての低信号側基準値と、を算出する工程と、
    当該算出された高信号側基準値と低信号側基準値とに基づいて、前記階調処理対象信号値範囲の信号幅の最大値及び最小値を算出する工程と、
    当該算出された高信号側基準値と低信号側基準値とに基づいて、当該信号幅の中央値と成り得る中央値の最大値及び最小値を算出する工程と、
    を含むこと、
    を特徴とする医用画像処理方法。
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