JP2006089679A - 架橋重合体粒子の製造方法 - Google Patents
架橋重合体粒子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006089679A JP2006089679A JP2004279243A JP2004279243A JP2006089679A JP 2006089679 A JP2006089679 A JP 2006089679A JP 2004279243 A JP2004279243 A JP 2004279243A JP 2004279243 A JP2004279243 A JP 2004279243A JP 2006089679 A JP2006089679 A JP 2006089679A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- particles
- added
- aqueous slurry
- crosslinked polymer
- polymer particles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
【解決手段】 本発明は、リン酸アルカリ金属塩と、カルシウムの水溶性塩とを反応させて得られたリン酸カルシウム系反応生成物を水性媒体中に分散させて水系スラリーを生成し、該水系スラリーに界面活性剤を添加し、さらに、架橋性単量体を含むビニル系単量体と重合開始剤とを添加して重合させる架橋重合体粒子の製造方法であって、前記リン酸カルシウム系反応生成物100重量部に対して、水酸化ナトリウムを0.15〜0.24重量部添加するようにした。
【選択図】 なし
Description
また、前記界面活性剤は、アニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤を共に添加することにより副生粒子の生成をさらに抑制することができる。
本発明に係る架橋重合体粒子の製造方法は、リン酸アルカリ金属塩と、カルシウムの水溶性塩とを反応させて得られたリン酸カルシウム系反応生成物を水性媒体中に分散させて水系スラリーを生成し、該水系スラリーに水酸化ナトリウムを添加し、次いで、界面活性剤を添加後、さらに、架橋性単量体を含むビニル系単量体と重合開始剤とを添加して重合させるものである。
なお、水酸化ナトリウムの添加量が0.15重量部未満の場合、水系スラリーのpHが10未満となり、しかも、NaCl塩濃度が0.22重量%未満となるため、副生粒子の発生をまねきやすくなる。一方、水酸化ナトリウムの添加量が0.24重量部を超える場合、水系スラリーのpHが11を超え、しかも、NaCl塩濃度が0.33重量%を超えるため、副生粒子の発生をまねきやすくなる。
上記アニオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどの硫酸エステル型アニオン界面活性剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのスルホン酸型アニオン界面活性剤を好適に使用することができる。両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ジメチルアルキルラウリルベタイン、ジメチルアルキルヤシベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のベタイン型両性界面活性剤を好適に使用することができる。
Vパドル型攪拌翼を持つ撹拌機を備えた容量5Lの反応容器に、水2800gとピロリン酸ナトリウム94.2gとを入れ、さらに、塩化カルシウム二水和物167gを60℃に調整した150gの水で溶解し、オートクレーブを攪拌した状態でその水溶液を加え、60℃で5分間反応させた。これによって、ヒドロキシアパタイトCa10(PO4)6(OH)2 換算3.7重量%の固形分濃度のリン酸カルシウム水系スラリーを得た。その後40℃に冷却し、6gの水酸化ナトリウムを50gの水で溶解した水溶液を加え10分間攪拌を続けた。
次に、アニオン系界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウム1.8g、ビニル系単量体であるMMA(メチルメタクリレート)950g、架橋性単量体であるエチレングリコールジメタクリレート50g、及び重合開始剤であるアゾビス−N,N−ジメチルバレロニトリル6gを入れ、この単量体混合物をホモミキサー(TK−ホモミクサ、特殊機化(株)製)で回転数7000rpmで20分間分散し、5μm程度の液滴にした。次いで、オートクレーブ中の空間の空気を窒素で置換した後、50℃で撹拌を続けて重合体粒子を得た。
本実施例で得たリン酸カルシウム水系スラリーのpHを単量体混合物を加える直前に測定したところpHは10.6であった。また、リン酸カルシウム水系スラリーの固形分の粒子径をレーザー散乱式粒度分布測定装置(コールターL5230、ベックマンコールター社製)で測定したところ36μmであった。
表1に、リン酸カルシウム水系スラリーの固形分濃度(重量%)、リンに対するカルシウムのモル比(Ca/P比)、水酸化ナトリウム(NaOH)の添加量(g)、アニオン系界面活性剤の濃度(ppm)、両性界面活性剤の濃度(ppm)、水酸化ナトリウムを添加した際の水系スラリーのpH、単量体混合物の懸濁時間(分)、ビニル系単量体中の架橋性単量体の割合(%)を示す。
水系スラリーに添加する水酸化ナトリウムの添加量を5gにしたこと以外は、実施例1と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
水系スラリーに添加する水酸化ナトリウムの添加量を7gにしたこと以外は、実施例1と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
実施例1で得た水系スラリーをマイクロフルイダイザー(HC−5000、みずほ工業社製)で100kg/cm2の圧力下で1回通し、微細化した水系スラリーを得た。その後、ラウリル硫酸ナトリウム1.8g、MMA950g、エチレングリコールジメタクリレート50g、及びアゾビス−N,N−ジメチルバレロニトリル6gを入れ、この単量体混合物を、上記ホモミキサーで回転数7000rpmで10分間分散し、5μm程度の液滴にした。次いで、オートクレーブ中の空間の空気を窒素で置換した後、50℃で撹拌を続けて重合体粒子を得た。
本実施例で得た水系スラリーのpHを単量体混合物を加える直前に測定したところpHは10.3であった。また、水系スラリーの固形分の粒子径を上記レーザー散乱式粒度分布測定装置で測定したところ6.1μmであった。
条件を表1に示す。
アニオン系界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウム1.8gに加え、さらに、両性界面活性剤であるジメチルアルキルラウリルベタイン(純分35%)2.6gを添加したこと以外は実施例4と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
両性界面活性剤であるジメチルアルキルラウリルベタイン(アノンBL、日本油脂(株)製)(純分35%)の添加量を1.3gにしたこと以外は、実施例5と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
架橋性単量体の割合を0.5%にしたこと以外は、実施例5と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
架橋性単量体の割合を30%にした以外は、実施例5と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
水酸化ナトリウムを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
架橋性単量体の割合を0.5%にしたこと以外は、比較例1と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
架橋性単量体の割合を30%にしたこと以外は、比較例1と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
水酸化ナトリウムの添加量を8gにしたこと以外は、実施例1と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
水酸化ナトリウムの添加量を4gにしたこと以外は、実施例1と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
架橋性単量体を加えなかったこと以外は、比較例1と同様にして重合体粒子を得た。条件を表1に示す。
体積平均粒子径の評価
上記測定条件により製造された重合体粒子の体積平均粒子径を測定した。結果を表1に示す。体積平均粒子径の測定は、孔径50〜280μmの細孔に電界質溶液を満たし、当該電解質溶液を粒子が通過する際の電界質溶液の導電率変化から体積を求め、コールターマルチサイザー(コールターマルチサイザーII、ベックマンコールター社製)で計算した。なお、測定に際しては、Coulter Electronics Limited発行のREFERENCE MANUAL FOR THE COULTER MULTISIZER(1987)に従って、測定する樹脂粒子の粒子径に適合したアパチャーを用いてキャリブレーションを行い測定した。
具体的には、樹脂粒子0.1gを0.1%ノニオン系界面活性剤溶液10ml中にタッチミキサー及び超音波を用いて予備分散させ、これを本体備え付けの測定用電解液(ベックマンコールター社製、ISOTONII)を満たしたビーカー中に、緩く攪拌しながらスポイドで滴下して、本体画面の濃度計の示度を10%前後に合わせた。次にマルチサイザー本体にアパチャーサイズ、Current、Gain、PolarityをCoulter Electronics Limited発行のREFERENCE MANUAL FOR THE COULTER MULTISIZER(1987)に従って入力し、manualで測定を行った。測定中はビーカー内に気泡が入らない程度に緩く攪拌し、樹脂粒子を10万個測定した時点で測定を終了した。
表1に示されるように、実施例1〜8の体積平均粒子径は4.9〜8.2μmの範囲であったのに対し、比較例1〜6では8.9〜20.5μmと、実施例よりもかなり大きな値であった。
次に、粗大粒子の割合(%)を測定し、結果を表1に示す。粗大粒子の割合の測定は、まず、コールターカウンター(コールターマルチサイザーII、ベックマンコールター社製)を用いて測定した粒度分布データから、中位径の2倍以上の粒子径を有する粒子の体積の割合を測定することにより求めた。ここで、中位径とは、モード径(最頻度径)のことであり、頻度分布曲線でピークに対応する粒径をいう。この粗大粒子の割合が5%以下である場合、粗大粒子の割合が少ないとみなす。
なお、実施例8において、粗大粒子の体積割合が5%であったが、実施例8と同様に、架橋性単量体の割合を30%とした比較例3では、粗大粒子の体積割合は13%であったことから、架橋性単量体の割合を増やした場合でも、粗大粒子の割合は少なくなることが分かった。
Claims (2)
- リン酸アルカリ金属塩と、カルシウムの水溶性塩とを反応させて得られたリン酸カルシウム系反応生成物を水性媒体中に分散させて水系スラリーを生成し、該水系スラリーに界面活性剤を添加し、さらに、架橋性単量体を含むビニル系単量体と重合開始剤とを添加して重合させる架橋重合体粒子の製造方法であって、
前記リン酸カルシウム系反応生成物100重量部に対して、水酸化ナトリウムを0.15〜0.24重量部添加することを特徴とする架橋重合体粒子の製造方法。 - 前記界面活性剤が、アニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤であることを特徴とする請求項1記載の架橋重合体粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004279243A JP2006089679A (ja) | 2004-09-27 | 2004-09-27 | 架橋重合体粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004279243A JP2006089679A (ja) | 2004-09-27 | 2004-09-27 | 架橋重合体粒子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006089679A true JP2006089679A (ja) | 2006-04-06 |
Family
ID=36230960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004279243A Pending JP2006089679A (ja) | 2004-09-27 | 2004-09-27 | 架橋重合体粒子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006089679A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009013111A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-22 | Sekisui Plastics Co Ltd | 化粧料 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0385547A (ja) * | 1989-08-30 | 1991-04-10 | Mita Ind Co Ltd | 静電荷像現像用トナー及びその製法 |
JPH03258807A (ja) * | 1990-01-11 | 1991-11-19 | Hitachi Chem Co Ltd | ビニル系重合体粒子及び発泡性ビニル系重合体粒子の製造方法 |
JPH07188310A (ja) * | 1993-12-27 | 1995-07-25 | Mitsubishi Chem Basf Co Ltd | 懸濁重合法 |
JPH08253510A (ja) * | 1995-03-14 | 1996-10-01 | Mitsubishi Chem Basf Co Ltd | 懸濁剤含有スラリーとその製造法、及び、それを用いた懸濁重合法 |
JPH08337607A (ja) * | 1995-06-14 | 1996-12-24 | Mitsubishi Chem Basf Co Ltd | 微小重合体粒子の製造方法 |
JP2001261875A (ja) * | 2000-03-16 | 2001-09-26 | Mitsubishi Kagaku Form Plastic Kk | スチレン系発泡性樹脂粒子の製造方法 |
JP2006028447A (ja) * | 2004-07-21 | 2006-02-02 | Hitachi Chem Co Ltd | 発泡性スチレン系重合体粒子、その製造方法及び成形品 |
-
2004
- 2004-09-27 JP JP2004279243A patent/JP2006089679A/ja active Pending
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0385547A (ja) * | 1989-08-30 | 1991-04-10 | Mita Ind Co Ltd | 静電荷像現像用トナー及びその製法 |
JPH03258807A (ja) * | 1990-01-11 | 1991-11-19 | Hitachi Chem Co Ltd | ビニル系重合体粒子及び発泡性ビニル系重合体粒子の製造方法 |
JPH07188310A (ja) * | 1993-12-27 | 1995-07-25 | Mitsubishi Chem Basf Co Ltd | 懸濁重合法 |
JPH08253510A (ja) * | 1995-03-14 | 1996-10-01 | Mitsubishi Chem Basf Co Ltd | 懸濁剤含有スラリーとその製造法、及び、それを用いた懸濁重合法 |
JPH08337607A (ja) * | 1995-06-14 | 1996-12-24 | Mitsubishi Chem Basf Co Ltd | 微小重合体粒子の製造方法 |
JP2001261875A (ja) * | 2000-03-16 | 2001-09-26 | Mitsubishi Kagaku Form Plastic Kk | スチレン系発泡性樹脂粒子の製造方法 |
JP2006028447A (ja) * | 2004-07-21 | 2006-02-02 | Hitachi Chem Co Ltd | 発泡性スチレン系重合体粒子、その製造方法及び成形品 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009013111A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-22 | Sekisui Plastics Co Ltd | 化粧料 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPWO2007046273A1 (ja) | 熱膨張性微小球およびその製造方法 | |
JP2009067946A (ja) | 単中空粒子、その製造方法、樹脂組成物及び光拡散板 | |
JP4794313B2 (ja) | 重合体粒子及びその製造方法 | |
JP5876761B2 (ja) | 樹脂粒子の製造方法 | |
CN107177019A (zh) | 一种聚苯乙烯乳液及其制备方法和应用 | |
JP4986124B2 (ja) | ビニル系樹脂粒子の製造方法 | |
JP2006089679A (ja) | 架橋重合体粒子の製造方法 | |
JP2005156586A (ja) | 重合トナーの製造方法 | |
JP2009256639A (ja) | 単分散重合体粒子の製造方法 | |
JP5651342B2 (ja) | 架橋(メタ)アクリル酸エステル系樹脂粒子 | |
JP4247147B2 (ja) | 単分散樹脂粒子の製造方法 | |
US9150679B2 (en) | Saponification product of vinyl ester/ethylenically unsaturated carboxylic acid ester copolymer and process for producing the same | |
WO2001070826A1 (fr) | Particule de resine et son procede de fabrication | |
JP2009029951A (ja) | ビニル系架橋樹脂粒子の製造方法 | |
JP2001158802A (ja) | 高吸水性樹脂の製造方法 | |
JP4852327B2 (ja) | 内部に空孔を有するポリマー粒子の製造方法ならびに内部に空孔を有するポリマー粒子 | |
JP2014129471A (ja) | ペースト加工用塩化ビニル系樹脂及びその製造方法 | |
JP4977327B2 (ja) | 中空粒子の製造方法 | |
JP3784336B2 (ja) | 重合体粒子の製造方法 | |
JP2011016904A (ja) | ビニル系重合体微粒子の製造方法およびこの製造方法により得られたビニル系重合体微粒子 | |
CN104375398B (zh) | 悬浮聚合-乳液凝集复合工艺制备核壳结构墨粉的方法 | |
TWI708615B (zh) | 含有穩定效果材料的化妝品組合物 | |
JP5231850B2 (ja) | ビニル系樹脂粒子の製造方法 | |
JP2014231546A (ja) | ポリマー微粒子の製造方法 | |
JP2011213768A (ja) | 微粒子製造装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070510 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20080623 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20090402 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20100903 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110121 |