JP2006089364A - アルミニウム含有水酸化ニッケル粒子及びその製造方法 - Google Patents

アルミニウム含有水酸化ニッケル粒子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】錯形成剤やハロゲンなどの混入がなく、リチウムイオン電池正極材料の原料として好適な高密度の球状のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子とその工業的に効率的な製造方法を提供することにある。
【解決手段】次の一般式(1): Ni(1−x−y)Al(OH) …(1)
(式中、Mは、Co又はMnから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、0.01〜0.2、及び、yは、0.01〜0.15である。)
で表されるアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子を製造する方法であって、NiとM元素を含む金属化合物の水溶液、アルミン酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、及びアンモニウムイオン供給体を含む水溶液を、それぞれ同一の反応槽内に個別にかつ同時に供給して反応させることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム含有水酸化ニッケル粒子及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、錯形成剤やハロゲンなどの混入がなく、リチウムイオン電池正極材料の原料として好適な高密度の球状のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子とその工業的に効率的な製造方法に関する。なお、本発明のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子を原料として用いて、熱的安定性等の安全性に優れ、かつ充放電サイクル特性の良好なリチウムイオン電池正極材料が得られる。
近年、携帯電話、ノートパソコン等の小型電子機器の急速な拡大とともに、充放電可能な電源として、リチウムイオン二次電池の需要が急激に伸びている。リチウムイオン二次電池の正極材料としては、リチウムコバルト複合酸化物とともにリチウムニッケル複合酸化物が広く用いられている。
リチウムニッケル複合酸化物は、通常、リチウム化合物とニッケル化合物を混合焼成して製造されている。しかしながら、純粋なニッケル化合物から合成した純粋なリチウムニッケル複合酸化物では、安全性、サイクル特性等に問題があり、実用電池として使用することができなかった。
この解決策としては、コバルト、マンガン、鉄等の遷移金属元素又はアルミニウムを添加することで、リチウムイオン電池の正極材料として安全性やサイクル特性が良好なリチウムニッケル複合酸化物を得る(例えば、特許文献1〜3参照。)ことが一般的である。
従来、リチウムニッケル複合酸化物へのアルミニウムの添加方法としては、遷移金属元素とともにアルミニウムを含有する水酸化ニッケルとリチウム化合物とを混合し焼成する方法が用いられていた。例えば、アルミニウムを含有する水酸化ニッケルの製造方法としては、以下の方法が開示されているが、それぞれ問題があった。
(1)ニッケル塩とアルミニウム塩の混合水溶液を用いて、錯形成剤の存在下でアルミニウム含有水酸化ニッケルを共沈殿させる方法(例えば、特許文献4参照。)。この方法では、錯形成剤としてアンモニア化合物を用いた場合、錯形成せずに生成した微細な水酸化アルミニウムが水酸化ニッケル粒子の成長を阻害して、高密度でかつ工業的に固液分離が容易であるといわれる粒径(5μm以上の平均粒径)を有する粒子は得られない。また、アンモニア化合物以外の錯形成剤を用いた場合には、生成水酸化ニッケル粒子中に錯形成剤が取り込まれるため不純物を含む水酸化ニッケルが得られ、リチウムイオン二次電池用正極材料として用いるリチウムニッケル複合酸化物として好ましくない。
(2)ニッケル化合物とアルミニウム化合物とを含有する水溶液から、ハロゲンイオンの存在下にアルミニウム含有水酸化ニッケルを共沈させる方法(例えば、特許文献5参照。)。この方法では、生成した水酸化ニッケル粒子中へのハロゲンの混入が避けられない。したがって、この水酸化ニッケルをリチウムイオン電池正極材料用の原料として用いた場合には、焼成時にハロゲンガスが発生して炉材を痛めるなどの弊害が生じる。
以上のように、従来の製造方法では、水酸化ニッケル粒子中への錯形成剤又はハロゲンの混入を避けることができない。
以上の状況から、錯形成剤やハロゲンなどの混入がなく、かつ高密度であり、リチウムイオン電池正極材料として熱的安定性等の安全性及び充放電サイクル特性が良好なリチウムニッケル複合酸化物が得られるアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子が求められている。
特開昭62−90863号公報(第1頁) 特開昭63−121258号公報(第1頁) 特開平4−106875号公報(第1頁) 特開平10−97857号公報(第1頁、第2頁) 特開2002−249320号公報(第1頁、第2頁)
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、錯形成剤やハロゲンなどの混入がなく、リチウムイオン電池正極材料の原料として好適な高密度の球状のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子とその工業的に効率的な製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、リチウムイオン電池正極材料の原料用のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子について、鋭意研究を重ねた結果、特定の組成になるように、ニッケルとともにコバルト又はマンガンから選ばれる少なくとも1種の元素を含む金属化合物の水溶液、アルミン酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、及びアンモニウムイオン供給体を含む水溶液を、それぞれ同一の反応槽内に個別にかつ同時に供給して反応させたところ、錯形成剤やハロゲンなどの混入がなく、かつ高密度の略球状のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子が工業的に効率的に得られること、また、上記製造方法で得られた特定の組成と平均粒径を有する略球状のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子を正極材料の原料として用いたところ、電池として熱的安定性等の安全性及び充放電サイクル特性が良好な高容量のリチウムイオン正極材料が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、次の一般式(1):
Ni(1−x−y)Al(OH) …(1)
(式中、Mは、Co又はMnから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、0.01〜0.2、及び、yは、0.01〜0.15である。)
で表されるアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子を製造する方法であって、
NiとM元素を含む金属化合物の水溶液、アルミン酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、及びアンモニウムイオン供給体を含む水溶液を、それぞれ同一の反応槽内に個別にかつ同時に供給して反応させることを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、反応槽内に原料溶液を供給して反応させる際に、反応槽として攪拌機、オーバーフロー口及び温度制御手段を備えた容器を用いるとともに、NiとM元素を含む金属化合物の水溶液、アルミン酸ナトリウム水溶液、及びアンモニウムイオン供給体を含む水溶液は、反応槽内に定量的に連続供給し、かつ、水酸化ナトリウム水溶液は、反応槽内の反応液を所定のpHに保持するために添加量を調整して供給し、一方、生成されたアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子は、オーバーフロー口を経て連続的に排出することを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記NiとM元素を含む金属化合物は、金属硫酸塩又は塩化物であることを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1又は2の発明において、前記アンモニウムイオン供給体は、アンモニア水、硫酸アンモニウム又は塩化アンモニウムであることを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1又は2の発明において、反応槽内の反応温度は、40〜60℃でかつ±1℃の温度範囲に制御されることを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1又は2の発明において、反応槽内のpHは、液温を25℃にして測定した基準で11.0〜13.5の範囲内の一定値に保持されることを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1又は2の発明において、反応槽内に供給する原料溶液の合計流量は、反応槽の容積を1分当たりの該合計流量で割った値が180〜1200の範囲の一定値に保持されるように調整することを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1又は2の発明において、反応槽内のアンモニウムイオン濃度は、5〜25g/Lの範囲内の一定値に保持されることを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第1〜8のいずれかの発明の製造方法により得られる、次の一般式(1):
Ni(1−x−y)Al(OH) …(1)
(式中、Mは、Co又はMnから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、0.01〜0.2、及び、yは、0.01〜0.15である。)
で表されるアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子であって、
その形態は略球状で、かつその平均粒径は5〜25μmであることを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子が提供される。
本発明のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子及びその製造方法は、錯形成剤やハロゲンなどの混入がなく、リチウムイオン電池正極材料の原料として好適な高密度の略球状のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子とその工業的に効率的な製造方法である。また、本発明のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子を用いて、電池として熱的安定性等の安全性及び充放電サイクル特性が良好な高容量のリチウムイオン正極材料が得られるので、その工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子及びその製造方法を詳細に説明する。
1.製造方法
本発明のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法は、次の一般式(1):
Ni(1−x−y)Al(OH) …(1)
(式中、Mは、Co又はMnから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、0.01〜0.2、及び、yは、0.01〜0.15である。)
で表されるアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子を製造する方法であって、NiとM元素を含む金属化合物の水溶液、アルミン酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、及びアンモニウムイオン供給体を含む水溶液を、それぞれ同一の反応槽内に個別にかつ同時に供給して反応させることを特徴とする。この製造方法によって、錯形成剤やハロゲンなどの混入がなく、リチウムイオン電池正極材料の原料として好適な高密度で、真球状ないし楕円形状等の略球状のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子が得られる。
上記一般式(1)の式中のMとしては、Co、Mn等のニッケル以外の遷移金属元素が用いられるが、この中で、特に、Co又はMnから選ばれる少なくとも1種の元素が好ましい。
上記一般式(1)において、ニッケル以外の遷移金属元素(M)の含有量を表す、式中のxは、0.01〜0.2であり、0.05〜0.15が好ましい。すなわち、xが、0.01未満では、元素添加による安全性やサイクル特性の改善の効果が認められない。一方、xが、0.2を超えると、得られた水酸化ニッケルを原料として用いて製造したリチウムイオン正極材料の電池としての容量が低くなりすぎる。
上記一般式(1)において、アルミニウム(Al)の含有量を表す、式中のyは、0.01〜0.15であり、0.05〜0.1が好ましい。すなわち、yが、0.01未満では、元素添加による安全性やサイクル特性の改善の効果が認められない。一方、yが、0.15を超えると、得られた水酸化ニッケルを原料として用いて製造したリチウムイオン正極材料の電池としての容量が低くなりすぎる。
上記製造方法において、ニッケルとともにコバルト又はマンガンから選ばれる少なくとも1種の元素を含む金属化合物の水溶液及びアルミン酸ナトリウム水溶液は、それぞれニッケルとニッケル以外の遷移金属の元素、及びアルミニウムの供給源である。また、水酸化ナトリウム水溶液は中和反応のpH調製剤である。
さらに、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液は、錯形成剤として、生成するアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の粒径と形状を制御する役割を担う。しかも、アンモニウムイオンは、生成する水酸化ニッケル粒子内に取り込まれないので、不純物の無いアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子を得るために好ましい錯形成剤である。
上記製造方法において、ニッケルとともにコバルト又はマンガンから選ばれる少なくとも1種の元素を含む金属化合物の水溶液とアルミン酸ナトリウム水溶液を別々に反応槽に供給することが特に重要である。これによって、反応槽に供給される前に強アルカリ性のアルミン酸ナトリウム水溶液と前記金属化合物の水溶液とが接触して中和反応によって沈殿が生成することを防止する。すなわち、前記金属化合物の水溶液とアルミン酸ナトリウム水溶液が反応槽に供給される前に混合されると、錯形成せずに生成した微細な水酸化アルミニウムが水酸化ニッケル粒子の成長を阻害して、水酸化ニッケル粒子が微細に沈殿される。
上記製造方法において、反応槽の仕様及びそれぞれの溶液の供給量の調整方法は、特に限定されるものではないが、前記反応槽として攪拌機、オーバーフロー口、及び温度制御手段を備える容器を用いて、ニッケルとともにコバルト又はマンガンから選ばれる少なくとも1種の元素を含む金属化合物の水溶液、アルミン酸ナトリウム水溶液及びアンモニウムイオン供給体を含む水溶液はそれぞれの溶液を該反応槽内に定量的に連続供給し、一方、水酸化ナトリウム水溶液は添加量を調整して供給することによって、該反応槽内の反応液を所定のpHに保持しながら反応を行い、生成された複合水酸化物粒子をオーバーフロー口を経て連続排出する方法が好ましい。
上記製造方法で用いるニッケルとともにコバルト又はマンガンから選ばれる少なくとも1種の元素を含む金属化合物の水溶液中のニッケル、コバルト及びマンガンの濃度としては、特に限定されるものではない。
上記製造方法で用いるニッケル、コバルト及びマンガンの金属化合物としては、特に限定されるものではないが、金属硫酸塩又は塩化物が好ましく、ハロゲンによる汚染のない金属硫酸塩がより好ましい。
上記製造方法で用いるアンモニウムイオン供給体の水溶液のアンモニウムイオン濃度としては、特に限定されるものではない。
上記製造方法で用いるアンモニウムイオン供給体としては、特に限定されるものではないが、アンモニア水、硫酸アンモニウム又は塩化アンモニウムが好ましく、アンモニア水がより好ましい。
上記製造方法で用いるアルミン酸ナトリウム水溶液のアルミン酸ナトリウム濃度としては、特に限定されるものではない。また、上記製造方法で用いる水酸化ナトリウム水溶液の水酸化ナトリウム濃度としては、特に限定されるものではない。
上記製造方法で用いる反応温度としては、特に限定されるものではなく、40〜60℃が好ましく、さらに所定の温度でプラスマイナス1℃の範囲で制御されることがより好ましい。すなわち、温度が40℃未満では、生成する水酸化ニッケル粒子中への陰イオンの残留量が多くなる。一方、温度が60℃を超えると、反応槽内のアンモニウムイオンの揮発が激しくなりアンモニウムイオン供給体の使用量が大幅に増加する。
上記製造方法で用いるpHは、特に限定されるものではないが、反応槽内の反応液を定期的に抜き取り、この液温を25℃にして測定する方法で、好ましくは11.0〜13.5、より好ましくは11.5〜13.0の範囲の一定値に保持される。すなわち、pHが11.0未満では、錯形成剤であるべきアンモニアのイオン乖離が生じることによる液中からのアンモニアガスの気散の度合い、及び金属化合物の水溶液又はアンモニウムイオン供給体等供給薬品の添加量のばらつき等により反応槽内のpH変動が大きくなるので、反応槽内のpHを一定に保つことが実質的に困難となる。一方、pHが13.5を超えると、水酸化ナトリウムの使用量が増大し実用的でなくなる。
ここで、反応槽内のpHは、例えば、ガラス電極法を用いたpHコントローラーで連続測定され、pHが一定になるように水酸化ナトリウム水溶液の流量が連続的にフィードバック制御される。しかしながら、ガラス電極法では、高濃度のアルカリ溶液中に長時間浸漬されることによって、アルカリ誤差と呼ばれる誤差が徐々に発生する。そのため、アルカリ誤差を取り除くために、反応槽内の液を採取し、サンプリング液を25℃に一定に保った恒温水槽に浸漬しサンプリング液の液温が25℃となったところでpHを測定し、所定値に維持されているかをチェックする。ここで、アルカリ誤差が発生して所定値からはずれているときには、25℃で測定した値が所定値になるようにpHコントローラーの設定値を変更する。
上記製造方法で反応槽内へ供給するすべての溶液の合計流量としては、特に限定されるものではないが、反応槽の容積を1分当たりの該合計流量で割った値が180〜1200の範囲の一定値に保持されるように調整することが好ましい。すなわち、反応槽の容積を1分当たりの合計流量で割った値が180未満では、反応時間が十分でないので所定の平均粒径にまで水酸化ニッケル粒子を成長させることができない。一方、この値が1200を超えると、供給速度が遅いため生産性が悪化し好ましくない。
上記製造方法で用いる反応液のアンモニウムイオン濃度としては、特に限定されるものではないが、5〜25g/Lの範囲の一定値に保持されることが好ましい。すなわち、アンモニウムイオン濃度が5g/L未満では、所定の平均粒径まで水酸化ニッケル粒子を成長させることができない。一方、25g/Lを超えると、濃度を維持するために添加するアンモニウムイオン供給体の必要量が多くなるとともに反応槽からのアンモニウムイオンの揮発量も増える。
以上の製造方法によって、錯形成剤やハロゲンなどの混入がなく、リチウムイオン電池正極材料の原料として好適な組成を有する高密度の略球状のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子が得られる。
2.アルミニウム含有水酸化ニッケル粒子
本発明のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子は、上記製造方法で得られる、下記(1)の一般式で表され、その形態は略球状で、かつその平均粒径は5〜25μmであるものである。
Ni(1−x−y)Al(OH) …(1)
(式中、Mは、Co又はMnから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、0.01〜0.2、及び、yは、0.01〜0.15である。)
上記アルミニウム含有水酸化ニッケル粒子において、5〜25μmの平均粒径を有する略球状粒子であることが重要である。これによって、これを用いて得られる正極材料の充填性が向上し、電池として高容量化が得られる。また、水酸化ニッケルの製造においても5μm以下では、固液分離が困難となり生産性が極度に悪化するため好ましくない。
すなわち、リチウム化合物と混合して焼成した際に、得られるリチウムニッケル複合酸化物(正極材料)の殻構造は水酸化ニッケル粒子のそれに大きく依存するので、原料として用いるアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子が高密度の略球状粒子であることは、リチウムニッケル複合酸化物の高密度に不可欠である。
また、粒子の平均粒径が5μm未満では、得られる正極材料の充填性が極度に悪化して電池の容量が低下する。一方、粒子の平均粒径が25μmを超えると、粉末の粒径が粗いので電極を成形する際に成形性が悪化する。
また、上記アルミニウム含有水酸化ニッケル粒子を用いて、通常の方法によりリチウムニッケル複合酸化物を合成することにより、電池として充放電サイクル特性と熱的安定性等の安全性に優れた高性能リチウムニッケル電池の正極材料が得られる。
以下に、本発明の実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた、得られた水酸化ニッケル粒子の金属の分析、アンモニウムイオン濃度の分析、平均粒径及び形態の評価方法は、以下の通りである。
(1)金属の分析:ICP発光分析法で行った。
(2)アンモニウムイオン濃度の分析:JIS標準による蒸留法によって測定した。
(3)平均粒径の測定:レーザー回折式粒度分布計(商品名マイクロトラック、日機装製)を用いて行った。
(4)形態の観察:走査型電子顕微鏡を用いて、形状と外観の観察を行った。
また、実施例及び比較例で用いた、得られた水酸化ニッケル粒子からのリチウムニッケル複合酸化物の作製方法、それを用いた電池の作製方法とその評価方法は、下記の通りである。
[リチウムニッケル複合酸化物の作製方法]
得られた水酸化ニッケル粒子を温度600℃で焙焼して酸化物を得た。この酸化物と水酸化リチウム1水和物(和光純薬製)とを、Li/(Ni+Co+Al)(モル比)が1.02になるように配合した後、Vブレンダーを用いて混合した。この混合物を電気炉中で酸素雰囲気下にまず500℃の温度で3時間仮焼成をした後、次に765℃で20時間本焼成を行ない、その後室温まで炉内で冷却した。最後に、焼成物を解砕処理してリチウムニッケル複合酸化物を得た。
[電池の作製方法]
上記の方法で作製されたリチウムニッケル複合酸化物を用いて、以下のように電池を作製した。
まず、活物質粉末としてリチウムニッケル複合酸化物90重量部と、アセチレンブラック5重量部とポリフッカビニリデン(PVDF)5重量部とを混合し、さらにn−メチルピロリドン(NMP)を添加してペースト化した。次に、これを厚さ20μmのアルミニウム箔上に、乾燥後の活物質重量が0.05g/cmになるように塗布し、120℃の温度で真空乾燥を行なった。その後、この乾燥物から直径1cmの円板を打ち抜いて正極とした。なお、負極としては、リチウム金属を用いた。また、電解液としては、濃度1MのLiClOを支持塩とするエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の等量混合溶液を用いた。この電解液をポリエチレンからなるセパレータに染み込ませて用いた。なお、2032型のコイン電池作製は、露点が−80℃の温度に管理されたアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行なった。
[電池の評価方法]
上記の方法で作製された電池を用いて、充放電サイクル特性と熱的安定性による安全性の評価を行なった。作製された電池は24時間程度放置し、閉回路電圧(OCV)が安定した後、評価に用いた。
初期充放電容量を調べる場合は、正極に対する電流密度を0.5mAとして、カットオフ電圧4.3V/3.0Vで充放電試験をおこなった。ここで、初期充放電容量が低い場合には、充放電サイクル特性が不十分であることを意味する。
また、熱的安全性の評価は、示差走査熱量計(DSC)を用いて初期充電した正極合材の発熱挙動を調べ、発熱ピーク温度で評価した。ここで、発熱ピーク温度の低下は、熱的安定性の欠如を意味する。詳しくは、まず2032型のコインセルを用いて、OCVが安定した後、正極に対する電流密度0.5mAで電圧4.3Vまで充電後、電圧規定で電流値が0.01mA以下になったら充電終了とするCCCVを行う。その後、以下の手順でDSC測定用試料を作製する。まず、充電したコインセルを解体して内部の正極合材を取り出し、付着した電解液が0.05mg以下になるまで除去する。次に、DSC測定用のアルミニウム製パン中に、その正極合材3mgとコインセルに用いた電解液1.3mgを入れてパンをかしめて密閉する。その後、ガス抜きのため表面に極小さい穴をあけて測定用試料を完成させる。そして、アルミナ粉を3mg入れてかしめたアルミニウム製パンを参照極として、DSC(株式会社リガク製、DSC−10A)にて室温から350℃までの範囲を昇温速度10℃/minで昇温しながらその発熱挙動を見た。
(実施例1)
まず、下記の方法でニッケルとともにコバルトを含む水溶液(ニッケル水溶液(A))、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び水酸化ナトリウム水溶液を作製した。
(イ)ニッケル水溶液(A):工業用硫酸ニッケル6水和物21.8kgと工業用硫酸コバルト7水和物4.0kgを水に溶解した後、全量を60Lに調整して、硫酸ニッケルと硫酸コバルトの混合溶液を得た。
(ロ)アルミン酸ナトリウム水溶液:工業用アルミン酸ナトリウム500gを水に溶解した後、全量を10Lに調整した。
(ハ)水酸化ナトリウム水溶液:工業用水酸化ナトリウム12.5kgを水に溶解した後、全量を50Lに調整した。
次いで、オーバーフロー口までの容量が9Lである反応槽に水を張った後、50℃に調整した恒温水槽の中に反応槽を入れ保温した。次に、反応槽内を攪拌しながら、上記ニッケル水溶液(A)、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び工業用アンモニア水(濃度25重量%)を連続的に反応槽内へ供給した。ここで、供給流量は、ニッケル水溶液(A)が14.8mL/min、アルミン酸ナトリウム水溶液が4.4mL/min、及びアンモニア水が3.3mL/minであった。また、反応槽内の反応液のpHは、反応槽内に設置したpHコントローラーを用いて、上記水酸化ナトリウム水溶液の流量を調整して12.4となるように制御した。なお、反応槽内のpHは、24時間ごとに反応槽内の液をサンプリングし、25℃で測定した際のpHが12.4となるように調整した。
この後、反応槽内の反応液のpH、温度、アンモニウムイオン濃度及びスラリー濃度が一定値になるまで、この状態で40時間運転した。さらに、その後、40時間後から60時間後まで反応槽内からの液を回収した。なお、この間の水酸化ナトリウム水溶液の平均流量は、5.8mL/minであった。また、反応槽の容積を、ニッケル水溶液(A)、アルミン酸ナトリウム水溶液、アンモニア水及び水酸化ナトリウム水溶液の合計流量で割った値は、318であった。また、40時間後の反応槽内の液のアンモニウムイオン濃度は、19.8g/Lであった。また、この間に得られた水酸化ニッケル粒子は、湿潤状態で4.2kgであった。回収された水酸化ニッケル粒子を用いて、20Lの水を用いた水洗−ろ過の操作を3回繰り返した後、100℃に設定した大気乾燥機を用いて24時間乾燥した。
その後、得られた乾燥後の水酸化ニッケル粒子の平均粒径、形態及び化学組成を求めた。結果を表1に示す。なお、化学組成は、組成式:Ni(1−x1−x2−y)Cox1Mnx2Al(OH)中の組成比で表した。また、前記水酸化ニッケル粒子を用いて、上記[リチウムニッケル複合酸化物の作製方法]、[電池の作製方法]及び[電池の評価方法]にしたがって電池を作製し、初期充放電容量と初期充電した正極合材の発熱ピーク温度を求めた。結果を表2に示す。
(実施例2)
まず、下記の方法でニッケルとともにマンガンを含む水溶液(ニッケル水溶液(B))、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び水酸化ナトリウム水溶液を作製した。
(イ)ニッケル水溶液(B):工業用硫酸ニッケル6水和物24.1kgと工業用硫酸マンガン5水和物2.6kgを水に溶解した後、全量を60Lに調整して、硫酸ニッケルと硫酸マンガンの混合溶液を得た。
(ロ)アルミン酸ナトリウム水溶液:工業用アルミン酸ナトリウム500gを水に溶解した後、全量を10Lに調整した。
(ハ)水酸化ナトリウム水溶液:工業用水酸化ナトリウム12.5kgを水に溶解した後、全量を50Lに調整した。
次いで、オーバーフロー口までの容量が9Lである反応槽に水を張った後、50℃に調整した恒温水槽の中に反応槽を入れ保温した。次に、反応槽内を攪拌しながら、上記ニッケル水溶液(B)、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び工業用アンモニア水(濃度25重量%)を連続的に反応槽内へ供給した。ここで、供給流量は、ニッケル水溶液(B)が8.6mL/min、アルミン酸ナトリウム水溶液が1.3mL/min、及びアンモニア水が0.9mL/minであった。また、反応槽内の反応液のpHは、反応槽内に設置したpHコントローラーを用いて、上記水酸化ナトリウム水溶液の流量を調整して11.5に制御した。なお、反応槽内のpHは、24時間ごとに反応槽内の液をサンプリングし、25℃で測定した際のpHが11.5となるように調整した。
この後、反応槽内の反応液のpH、温度、アンモニウムイオン濃度及びスラリー濃度が一定値になるまで、この状態で60時間運転した。さらに、その後、60時間後から80時間後まで反応槽内からの液を回収した。なお、この間の水酸化ナトリウム水溶液の平均流量は、3.8mL/minであった。また、反応槽の容積を、ニッケル水溶液(B)、アルミン酸ナトリウム水溶液、アンモニア水及び水酸化ナトリウム水溶液の合計流量で割った値は、616であった。また、60時間後の反応槽内の液のアンモニウムイオン濃度は、10.2g/Lであった。また、この間に得られた水酸化ニッケル粒子は、湿潤状態で1.7kgであった。回収された水酸化ニッケル粒子を用いて、10Lの水を用いた水洗−ろ過の操作を3回繰り返した後、100℃に設定した大気乾燥機を用いて24時間乾燥した。
その後、得られた乾燥後の水酸化ニッケル粒子の平均粒径、形態及び化学組成を求めた。結果を表1に示す。また、前記水酸化ニッケル粒子を用いて、上記[リチウムニッケル複合酸化物の作製方法]、[電池の作製方法]及び[電池の評価方法]にしたがって電池を作製し、初期充放電容量と初期充電した正極合材の発熱ピーク温度を求めた。結果を表2に示す。
(実施例3)
まず、下記の方法でニッケルとともにコバルト及びマンガンを含む水溶液(ニッケル水溶液(C))、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び水酸化ナトリウム水溶液を作製した。
(イ)ニッケル水溶液(C):工業用硫酸ニッケル6水和物21.3kg、工業用硫酸コバルト7水和物3.1kgと工業用硫酸マンガン5水和物1.3kgを水に溶解した後、全量を60Lに調整して、硫酸ニッケル、硫酸コバルト及び硫酸マンガンの混合溶液を得た。
(ロ)アルミン酸ナトリウム水溶液:工業用アルミン酸ナトリウム500gを水に溶解した後、全量を10Lに調整した。
(ハ)水酸化ナトリウム水溶液:工業用水酸化ナトリウム12.5kgを水に溶解した後、全量を50Lに調整した。
次いで、オーバーフロー口までの容量が9Lである反応槽に水を張った後、55℃に調整した恒温水槽の中に反応槽を入れ保温した。次に、反応槽内を攪拌しながら、上記ニッケル水溶液(C)、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び工業用アンモニア水(濃度25重量%)を連続的に反応槽内へ供給した。ここで、供給流量は、ニッケル水溶液(C)が6.0mL/min、アルミン酸ナトリウム水溶液が1.8mL/min、及びアンモニア水が1.0mL/minであった。また、反応槽内の反応液のpHは、反応槽内に設置したpHコントローラーを用いて、上記水酸化ナトリウム水溶液の流量を調整して12.4に制御した。なお、反応槽内のpHは24時間ごとに反応槽内の液をサンプリングし、25℃で測定した際のpHが12.4となるように調整した。
この後、反応槽内の反応液のpH、温度、アンモニウムイオン濃度及びスラリー濃度が一定値になるまで、この状態で80時間運転した。さらに、その後、80時間後から100時間後まで反応槽内からの液を回収した。なお、この間の水酸化ナトリウム水溶液の平均流量は、2.3mL/minであった。また、反応槽の容積を、ニッケル水溶液(C)、アルミン酸ナトリウム水溶液、アンモニア水及び水酸化ナトリウム水溶液の合計流量で割った値は、810であった。また、80時間後の反応槽内の液のアンモニウムイオン濃度は、16g/Lであった。また、この間に得られた水酸化ニッケル粒子は、湿潤状態で1.5kgであった。回収された水酸化ニッケル粒子を用いて、10Lの水を用いた水洗−ろ過の操作を3回繰り返した後、100℃に設定した大気乾燥機を用いて24時間乾燥した。
その後、得られた乾燥後の水酸化ニッケル粒子の平均粒径、形態及び化学組成を求めた。結果を表1に示す。また、前記水酸化ニッケル粒子を用いて、上記[リチウムニッケル複合酸化物の作製方法]、[電池の作製方法]及び[電池の評価方法]にしたがって電池を作製し、初期充放電容量と初期充電した正極合材の発熱ピーク温度を求めた。結果を表2に示す。
(実施例4)
まず、下記の方法でニッケルとともにコバルト及びマンガンを含む水溶液(ニッケル水溶液(D))、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び水酸化ナトリウム水溶液を作製した。
(イ)ニッケル水溶液(D):工業用硫酸ニッケル6水和物21.3kg、工業用硫酸コバルト7水和物3.1kgと工業用硫酸マンガン5水和物2.6kgを水に溶解した後、全量を60Lに調整して、硫酸ニッケル、硫酸コバルト及び硫酸マンガンの混合溶液を得た。
(ロ)アルミン酸ナトリウム水溶液:工業用アルミン酸ナトリウム500gを水に溶解した後、全量を10Lに調整した。
(ハ)水酸化ナトリウム水溶液:工業用水酸化ナトリウム12.5kgを水に溶解した後、全量を50Lに調整した。
次いで、オーバーフロー口までの容量が9Lである反応槽に水を張った後、55℃に調整した恒温水槽の中に反応槽を入れ保温した。次に、反応槽内を攪拌しながら、上記ニッケル水溶液(D)、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び工業用アンモニア水(濃度25重量%)を連続的に反応槽内へ供給した。ここで、供給流量は、ニッケル水溶液(D)が3.9mL/min、アルミン酸ナトリウム水溶液が0.6mL/min、及びアンモニア水が1.0mL/minであった。また、反応槽内の反応液のpHは、反応槽内に設置したpHコントローラーを用いて、上記水酸化ナトリウム水溶液の流量を調整して12.4に制御した。なお、反応槽内のpHは24時間ごとに反応槽内の液をサンプリングし、25℃で測定した際のpHが12.4となるように調整した。
この後、反応槽内の反応液のpH、温度、アンモニウムイオン濃度及びスラリー濃度が一定値になるまで、この状態で100時間運転した。さらに、その後、100時間後から120時間後まで反応槽内からの液を回収した。なお、この間の水酸化ナトリウム水溶液の平均流量は、1.5mL/minであった。また、反応槽の容積を、ニッケル水溶液(D)、アルミン酸ナトリウム水溶液、アンモニア水及び水酸化ナトリウム水溶液の合計流量で割った値は、1285であった。また、100時間後の反応槽内の液のアンモニウムイオン濃度は、22g/Lであった。また、この間に得られた水酸化ニッケル粒子は、湿潤状態で1.1kgであった。回収された水酸化ニッケル粒子を用いて、10Lの水を用いた水洗−ろ過の操作を3回繰り返した後、100℃に設定した大気乾燥機を用いて24時間乾燥した。
その後、得られた乾燥後の水酸化ニッケル粒子の平均粒径、形態及び化学組成を求めた。結果を表1に示す。また、前記水酸化ニッケル粒子を用いて、上記[リチウムニッケル複合酸化物の作製方法]、[電池の作製方法]及び[電池の評価方法]にしたがって電池を作製し、初期充放電容量と初期充電した正極合材の発熱ピーク温度を求めた。結果を表2に示す。
(比較例1)
まず、下記の方法でニッケルとともにコバルト及びアルミニウムを含む水溶液(ニッケル水溶液(E))、及び水酸化ナトリウム水溶液を作製した。
(イ)ニッケル水溶液(E):工業用硫酸ニッケル6水和物21.8kg、工業用硫酸コバルト7水和物4.0kg及び工業用硫酸アルミニウム16水和物3.4kgを水に溶解した後、全量を60Lに調整して、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、及び硫酸アルミニウムの混合溶液を得た。
(ロ)水酸化ナトリウム水溶液:工業用水酸化ナトリウム12.5kgを水に溶解した後、全量を50Lに調整した。
次いで、オーバーフロー口までの容量が9Lである反応槽に水を張った後、50℃に調整した恒温水槽の中に反応槽を入れ保温した。次に、反応槽内を攪拌しながら、上記ニッケル水溶液(E)及び工業用アンモニア水(濃度25重量%)を連続的に反応槽内へ供給した。ここで、供給流量は、ニッケル水溶液(E)が7.8mL/min、及びアンモニア水が2.0mL/minであった。また、反応槽内の反応液のpHは、反応槽内に設置したpHコントローラーを用いて、上記水酸化ナトリウム水溶液の流量を調整して12.4に制御した。なお、反応槽内のpHは、24時間ごとに反応槽内の液をサンプリングし、25℃で測定した際のpHが12.4となるように調整した。
この後、反応槽内の反応液のpH、温度、アンモニウムイオン濃度及びスラリー濃度が一定値になるまで、この状態で50時間運転した。さらに、その後、50時間後から70時間後まで反応槽内からの液を回収した。なお、この間の水酸化ナトリウム水溶液の平均流量は、5.2mL/minであった。また、反応槽の容積を、ニッケル水溶液(E)、アンモニア水及び水酸化ナトリウム水溶液の合計流量で割った値は、600であった。また、40時間後の反応槽内の液中アンモニウムイオン濃度は、19.8g/Lであった。また、この間に得られた水酸化ニッケル粒子は、湿潤状態で1.7kgであった。回収された水酸化ニッケル粒子を用いて、10Lの水を用いた水洗−ろ過の操作を3回繰り返した後、100℃に設定した大気乾燥機を用いて24時間乾燥した。
得られた乾燥後の水酸化ニッケル粒子は、硬く凝集していたため、乳鉢で粉砕した。なお、乾燥にともなう凝集は、錯形成せずに生成した微細な水酸化アルミニウムが水酸化ニッケル粒子の成長を阻害して、水酸化ニッケル粒子が微細に沈殿されたためとみられる。その後、得られた乾燥後の水酸化ニッケル粒子の平均粒径、形態及び化学組成を求めた。結果を表1に示す。
(比較例2)
まず、下記の方法でニッケルとともにコバルト及びマンガンを含む水溶液(ニッケル水溶液(F))、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び水酸化ナトリウム水溶液を作製した。
(イ)ニッケル水溶液(F):工業用硫酸ニッケル6水和物21.3kg、工業用硫酸コバルト7水和物4.4kgと工業用硫酸マンガン5水和物0.5kgを水に溶解した後、全量を60Lに調整して、硫酸ニッケル、硫酸コバルト及び硫酸マンガンの混合溶液を得た。
(ロ)アルミン酸ナトリウム水溶液:工業用アルミン酸ナトリウム500gを水に溶解した後、全量を10Lに調整した。
(ハ)水酸化ナトリウム水溶液:工業用水酸化ナトリウム12.5kgを水に溶解した後、全量を50Lに調整した。
次いで、オーバーフロー口までの容量が9Lである反応槽に水を張った後、55℃に調整した恒温水槽の中に反応槽を入れ保温した。次に、反応槽内を攪拌しながら、上記ニッケル水溶液(F)、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び工業用アンモニア水(濃度25重量%)を連続的に反応槽内へ供給した。ここで、供給流量は、ニッケル水溶液(F)が3.9mL/min、アルミン酸ナトリウム水溶液が2.4mL/min、及びアンモニア水が1.0mL/minであった。また、反応槽内の反応液のpHは、反応槽内に設置したpHコントローラーを用いて、上記水酸化ナトリウム水溶液の流量を調整して12.4に制御した。なお、反応槽内のpHは24時間ごとに反応槽内の液をサンプリングし、25℃で測定した際のpHが12.4となるように調整した。
この後、反応槽内の反応液のpH、温度、アンモニウムイオン濃度及びスラリー濃度が一定値になるまで、この状態で100時間運転した。さらに、その後、100時間後から120時間後まで反応槽内からの液を回収した。なお、この間の水酸化ナトリウム水溶液の平均流量は、1.4mL/minであった。また、反応槽の容積を、ニッケル水溶液(F)、アルミン酸ナトリウム水溶液、アンモニア水及び水酸化ナトリウム水溶液の合計流量で割った値は、1034であった。また、100時間後の反応槽内の液のアンモニウムイオン濃度は、20g/Lであった。また、この間に得られた水酸化ニッケル粒子は、湿潤状態で1.1kgであった。回収された水酸化ニッケル粒子を用いて、10Lの水を用いた水洗−ろ過の操作を3回繰り返した後、100℃に設定した大気乾燥機を用いて24時間乾燥した。
その後、得られた乾燥後の水酸化ニッケル粒子の平均粒径、形態及び化学組成を求めた。結果を表1に示す。また、前記水酸化ニッケル粒子を用いて、上記[リチウムニッケル複合酸化物の作製方法]、[電池の作製方法]及び[電池の評価方法]にしたがって電池を作製し、初期充放電容量と初期充電した正極合材の発熱ピーク温度を求めた。結果を表2に示す。
(比較例3)
まず、下記の方法でニッケルとともにコバルト及びマンガンを含む水溶液(ニッケル水溶液(C))、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び水酸化ナトリウム水溶液を作製した。(イ)ニッケル水溶液(C):工業用硫酸ニッケル6水和物21.3kg、工業用硫酸コバルト7水和物3.1kgと工業用硫酸マンガン5水和物1.3kgを水に溶解した後、全量を60Lに調整して、硫酸ニッケル、硫酸コバルト及び硫酸マンガンの混合溶液を得た。
(ロ)アルミン酸ナトリウム水溶液:工業用アルミン酸ナトリウム50gを水に溶解した後、全量を10Lに調整した。
(ハ)水酸化ナトリウム水溶液:工業用水酸化ナトリウム12.5kgを水に溶解した後、全量を50Lに調整した。
次いで、オーバーフロー口までの容量が9Lである反応槽に水を張った後、55℃に調整した恒温水槽の中に反応槽を入れ保温した。次に、反応槽内を攪拌しながら、上記ニッケル水溶液(C)、アルミン酸ナトリウム水溶液、及び工業用アンモニア水(濃度25重量%)を連続的に反応槽内へ供給した。ここで、供給流量は、ニッケル水溶液(C)が6.0mL/min、アルミン酸ナトリウム水溶液が0.9mL/min、及びアンモニア水が1.0mL/minであった。また、反応槽内の反応液のpHは、反応槽内に設置したpHコントローラーを用いて、上記水酸化ナトリウム水溶液の流量を調整して12.4に制御した。なお、反応槽内のpHは24時間ごとに反応槽内の液をサンプリングし、25℃で測定した際のpHが12.4となるように調整した。
この後、反応槽内の反応液のpH、温度、アンモニウムイオン濃度及びスラリー濃度が一定値になるまで、この状態で80時間運転した。さらに、その後、80時間後から100時間後まで反応槽内からの液を回収した。なお、この間の水酸化ナトリウム水溶液の平均流量は、2.3mL/minであった。また、反応槽の容積を、ニッケル水溶液(C)、アルミン酸ナトリウム水溶液、アンモニア水及び水酸化ナトリウム水溶液の合計流量で割った値は、882であった。また、80時間後の反応槽内の液のアンモニウムイオン濃度は、16g/Lであった。また、この間に得られた水酸化ニッケル粒子は、湿潤状態で1.5kgであった。回収された水酸化ニッケル粒子を用いて、10Lの水を用いた水洗−ろ過の操作を3回繰り返した後、100℃に設定した大気乾燥機を用いて24時間乾燥した。
その後、得られた乾燥後の水酸化ニッケル粒子の平均粒径、形態及び化学組成を求めた。結果を表1に示す。また、前記水酸化ニッケル粒子を用いて、上記[リチウムニッケル複合酸化物の作製方法]、[電池の作製方法]及び[電池の評価方法]にしたがって電池を作製し、初期充放電容量と初期充電した正極合材の発熱ピーク温度を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2006089364
表1より、実施例1〜4では、所定の組成比になるように、ニッケルとともにコバルト及び/又はマンガンを含む金属化合物の水溶液、アルミン酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、及びアンモニウムイオン供給体を含む水溶液のそれぞれを同一の反応槽内に個別にかつ同時に供給して反応させることで、本発明の方法に従って行われたので、錯形成剤やハロゲンなどの混入がなくリチウムイオン電池正極材料の原料として好適な高密度の球状のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子が得られることが分かる。これに対して、比較例1〜3では、アルミニウムがニッケル水溶液に含まれていて反応槽へ個別に供給されなかったり、又は、アルミニウムの添加割合がこれらの条件に合わないので、得られた水酸化ニッケル粒子の形態、又は組成比のいずれかにおいて満足すべき結果が得られないことが分かる。
Figure 2006089364
表2より、実施例1〜4では、前述したように本発明の方法に従って行われたので、得られたアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子を正極材料として用いて作製された電池の初期充放電容量及び初期充電した正極合材の発熱ピーク温度が高く、即ち充放電サイクル特性と熱的安定性に優れたリチウムニッケル複合酸化物が得られることが分かる。これに対して、比較例2又は3では、前述したようにこれらの条件に合わないので、初期充放電容量又は発熱ピーク温度のいずれかにおいて満足すべき結果が得られないことが分かる。
以上より明らかなように、本発明のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子は、リチウムイオン二次電池の正極材料として利用されるリチウムニッケル複合酸化物の原料として好適である。また、本発明のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法は、特に錯形成剤やハロゲンなどの混入がなく、かつ高密度の球状の粒子を工業的に効率的に製造する方法として、有用である。

Claims (9)

  1. 次の一般式(1): Ni(1−x−y)Al(OH) …(1)
    (式中、Mは、Co又はMnから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、0.01〜0.2、及び、yは、0.01〜0.15である。)
    で表されるアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子を製造する方法であって、
    NiとM元素を含む金属化合物の水溶液、アルミン酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、及びアンモニウムイオン供給体を含む水溶液を、それぞれ同一の反応槽内に個別にかつ同時に供給して反応させることを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法。
  2. 反応槽内に原料溶液を供給して反応させる際に、反応槽として攪拌機、オーバーフロー口及び温度制御手段を備えた容器を用いるとともに、NiとM元素を含む金属化合物の水溶液、アルミン酸ナトリウム水溶液、及びアンモニウムイオン供給体を含む水溶液は、反応槽内に定量的に連続供給し、かつ、水酸化ナトリウム水溶液は、反応槽内の反応液を所定のpHに保持するために添加量を調整して供給し、一方、生成されたアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子は、オーバーフロー口を経て連続的に排出することを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法。
  3. 前記NiとM元素を含む金属化合物は、金属硫酸塩又は塩化物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法。
  4. 前記アンモニウムイオン供給体は、アンモニア水、硫酸アンモニウム又は塩化アンモニウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法。
  5. 反応槽内の反応温度は、40〜60℃任意のでかつ±1℃の温度範囲に制御されることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法。
  6. 反応槽内のpHは、液温を25℃にして測定した基準で11.0〜13.5の範囲内の一定値に保持されることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法。
  7. 反応槽内に供給する原料溶液の合計流量は、反応槽の容積を1分当たりの該合計流量で割った値が180〜1200の範囲の一の任意の定値に保持されるように調整することを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法。
  8. 反応槽内のアンモニウムイオン濃度は、5〜25g/Lの範囲内の任意の一定値に保持されることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法により得られる、次の一般式(1):
    Ni(1−x−y)Al(OH) …(1)
    (式中、Mは、Co又はMnから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、xは、0.01〜0.2、及び、yは、0.01〜0.15である。)
    で表されるアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子であって、
    その形態は略球状で、かつその平均粒径は5〜25μmであることを特徴とするアルミニウム含有水酸化ニッケル粒子。
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