JP4789066B2 - 非水系電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、非水系電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法に関するものである。より詳しくは、電池の内部抵抗の低減、および高出力化が可能となる非水系電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法に関するものである。
近年、携帯電話やノート型パソコンなどの携帯機器の普及に伴い、高いエネルギー密度を有する小型、軽量な二次電池が必要とされている。このような二次電池として、リチウム金属やリチウム合金、金属酸化物、あるいはカーボンのようなLiを脱離挿入可能な物質を負極として用いるリチウムイオン二次電池があり、研究開発が盛んに行われている。
また、自動車分野でも、資源、環境問題から電気自動車に対する要望が高まり、電気自動車用やハイブリット自動車用のモータ駆動用バッテリーとして、安価でかつ、容量が大きく、サイクル特性および出力特性が良好なリチウムイオン二次電池が求められている。
正極活物質として使用されるリチウム含有複合酸化物、特に、合成が比較的容易なリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)を用いたリチウムイオン二次電池は、4V級の高い電圧が得られるため、高いエネルギー密度を有する電池として期待され、その実用化が進んでいる。そして、上記のリチウムコバルト複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池では、優れた初期容量特性やサイクル特性を得るための開発がこれまで数多く行われてきており、既にさまざまな成果が得られている。
しかし、リチウムコバルト複合酸化物は、主原料に高価なコバルト化合物を用いるため、活物質さらには電池のコストアップの原因となり、活物質の改良が望まれている。具体的には、リチウムコバルト複合酸化物を用いる電池の容量あたりの単価は、二次電池として既に利用されているニッケル水素電池の約4倍と高いため、適用される用途がかなり限定されているのが実態である。
従って、活物質のコストを下げ、より安価なリチウムイオン二次電池の製造を可能とすることは、現在普及している携帯機器用の小型二次電池だけではなく、電力貯蔵用や電気自動車用などの大型二次電池へ用途を拡大することが可能となり、工業的に大きな意義を持つ。
ここで、リチウムイオン二次電池用正極活物質の新たなる材料としては、コバルトよりも安価なニッケルを用いたリチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)を挙げることができる。リチウムニッケル複合酸化物は、リチウムコバルト複合酸化物よりも高い容量が期待でき、リチウムコバルト複合酸化物を正極活物質に用いたリチウムイオン二次電池と同様に高い電池電圧を示すことから、開発が盛んに行なわれている。
しかし、このリチウムニッケル複合酸化物を正極活物質に用いたリチウムイオン二次電池には、以下のような欠点があった。即ち、リチウムコバルト複合酸化物を正極活物質に用いたリチウムイオン二次電池と比較すると、サイクル特性が劣り、かつ、高温環境下で使用されたり保存されたりした場合に電池性能が比較的損なわれやすいという欠点を有していた。
このため、これら欠点を解決することを目的として、上記リチウムニッケル複合酸化物について種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、リチウムイオン二次電池の自己放電特性やサイクル特性を向上させることを目的として、LiNiCo(ただし、0.8≦x≦1.2、0.01≦a≦0.99、0.01≦b≦0.99、0.01≦c≦0.3、0.8≦a+b+c≦1.2、MはAl、V、Mn、Fe、CuおよびZnから選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるリチウム含有複合酸化物が提案されている。
また、特許文献2では、高温環境下での保存や使用に際して良好な電池性能を維持することのできる正極活物質として、LiwNixCoBz(ただし、0.05≦w≦1.10、0.5≦x≦0.995、0.005≦z≦0.2、x+y+z=1)で表されるリチウム含有複合酸化物等が提案されている。
更に、特許文献3には、高容量で充放電サイクルに優れた正極活物質およびそれを用いた高性能の二次電池を提供することを目的として、Li1−x−aNi1−y−b(但し、Aはストロンチウムまたはバリウム、もしくはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムの中から選ばれた少なくとも2種のアルカリ土類金元素、のいずれかであり、BはNiを除く少なくとも1種の遷移金属元素からなり、式中X,Yは、0<X≦0.10、0<Y≦0.30、a、bは、−0.10≦a≦0.10、−0.15≦b≦0.15;但し、XはAの総モル数を表し、Aが2種以上のアルカリ土類金属元素からなる場合は、Xは全アルカリ土類金属元素の総モル数であり、また、YはBの総モル数を表し、Bが2種以上の遷移金属元素からなる場合は、YはNiを除く全遷移金属元素の総モル数である)で表される化合物であることを特徴とする正極活物質が提案されている。
また、特許文献4には、一般式Li(Ni1−yCo1−z(0.98≦x≦1.10、0.05≦y≦0.2、0.01≦z≦0.2、M=Al、Zn、Ti、およびMgの1種以上)で表され、リートベルト解析による結晶中のLiサイトのLi席占有率が98%以上で、平均粒子径5〜15μmの球状2次粒子である正極活物質の比表面積が、水処理前後での変化が1.0m/g以下になることで、初期放電容量の高くなるリチウム二次電池用正極活物質が提案されている。水洗処理は、具体的には、正極活物質を20gと、水500gをビーカーに入れ、スターラーで攪拌し、攪拌は1分であり、温度は25℃と記載されている。この文献において、水洗処理すると、リチウムニッケル複合酸化物の二次粒子表面に付着していたLiCOやLiSOといった不純物が除去されることにより、二次粒子を構成する一次粒子が表面に表れ、該一次粒子の大きさが小さいために、水洗処理後の比表面積が増加すること、また、結合がしっかりしていないリチウムニッケル複合酸化物は、水洗処理により二次粒子が壊れて一次粒子が分離すること、これらの影響により、水洗処理後のリチウムニッケル複合酸化物の比表面積は、材料である粉体が、本来、持っている特性を表してくることに着目されている。
水洗処理が不十分であると、LiCOやLiSO等が除去しきれず、水洗処理後の比表面積が安定しないので、水洗処理の完了は、比表面積の変化が小さくなり、安定したことをもって終点とし、測定された水洗処理時間を目安とすることで、十分に水洗処理をすることができることが記載されている。
更に、特許文献5では、リチウム・ニッケル・マンガン複合酸化物の製造方法において、ニッケル塩とマンガン塩を含んだ水溶液に炭酸塩を加えニッケルとマンガンの炭酸塩を沈殿させる第一工程、前記ニッケルとマンガンの炭酸塩にリチウム化合物を加え混合する第二工程、該混合物を噴霧乾燥し顆粒化する第三工程、及び、該顆粒化物を酸素雰囲気下で700℃以上の温度で焼成する第四工程、さらに、第四工程後に水洗し不純物を除去するリチウム・ニッケル・マンガン複合酸化物の製造方法が提案されている。具体的には、上記複合酸化物を焼成後に95℃温水浴中で1時間洗浄し、ろ過後乾燥することが記載されており、この水洗は微量の不純物を除去することを目的とし、これにより吸湿性の塩を除去することにより、サイクル特性が向上することが記載されている。
特開平8−213015号公報 特開平8−45509号公報 特許3460413号公報 特開2004−171961号公報 特開2005−97087号公報
しかし、上記特許文献1、および特許文献2に記載の発明では、サイクル特性の向上を目指して組成を規定しているが、電池のサイクル特性には、組成だけでなく、結晶構造、および粉体物性を最適化する必要があり、上記特許文献では結晶構造や粉体物性の最適化は考慮されておらず、サイクル特性向上には不十分であった。
更に、上記特許文献3に記載の発明では、正極活物質にアルカリ土類金属イオンを添加することで、リチウムサイトへのニッケルイオンの混入を抑え、充放電特性とサイクル特性を、元素添加無しのLiNiOに比べて向上できることが示されているが、提案されているアルカリ土類金属イオンの添加では、LiサイトにLi以外のアルカリ土類金属イオンが混入してしまうため、Liの結晶内の拡散が阻害され、出力特性が悪くなってしまうという問題があった。また、水洗によって過剰の強アルカリ性物質を除去して、電極作製時の加工性を向上させることが示されているが、この提案の水洗は、結晶内部の抵抗を低減し、サイクル特性の良い高寿命な非水系電解質二次電池用正極活物質を得る目的のものとは大きく異なるものであった。
また、上記特許文献4に記載の発明では、正極活物質の水処理前後の比表面積の変化が1.0m/g以下になることで、初期放電容量が高くなることが示されているが、提案されている水処理条件では、結晶内部の抵抗を低減し、サイクル特性の良い高寿命な非水系電解質二次電池用正極活物質を得られることは認められなかった。
更に、特許文献5に記載の発明では、リチウム・ニッケル・マンガン複合酸化物の製造方法において、焼成後に、該複合酸化物を95℃温水浴中で1時間洗浄し、ろ過後乾燥し、この水洗により微量の不純物、特に吸湿性の塩を除去することにより、サイクル特性を向上させるものであり、この提案の水処理条件は、結晶内部の抵抗を低減し、サイクル特性の良い高寿命な非水系電解質二次電池用正極活物質を得る目的のものとは大きく異なるものであった。
本発明は、かかる従来の問題を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、結晶内部の抵抗を低減し、サイクル特性の良い高寿命な非水系電解質二次電池用正極活物質およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、結晶内部の抵抗を低減し、サイクル特性の良い高寿命な非水系電解質二次電池用正極活物質を得ることを目的として様々な方法により正極活物質や製造方法に関し鋭意検討を重ねた結果、以下のことが分かった。
即ち、ハイブリット自動車用や電気自動車用の電源として非水系電解質二次電池を用いる場合、出力特性とサイクル特性が極めて重要となる。
特に、リチウムイオン二次電池の充放電反応は、正極活物質内のLiイオンが可逆的に出入りすることで進行する。Liイオンの出入りは正極活物質表面からの電解液を介して行われるから、同じ電流量であれば正極活物質の比表面積が大きいほど活物質単位面積当たりの電流密度は小さくなり、Liの拡散にとって有利に働く。従って、正極活物質の粒径はできるだけ小さく、比表面積の大きなものがLiの拡散性に優れ、電流密度を大きくした時の容量低下も小さくなり(負荷特性に優れる)、出力特性の向上が期待できる。しかし、単純に正極活物質の粒径を小さくし、微粉化することは、粉塵の発生等製造上の不都合が発生する上、電極にしたときの充填密度の低下を引き起こし、結局電池全体としての容量低下を招く。さらに電解液との接触面積が大きくなることで、非水系電解質二次電池用正極活物質と電解液の接触による活物質表面の被膜形成や電解液分解反応が起こり、サイクル特性が悪くなってしまう。
このため、本発明者らは、LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物を、焼成して得た後、得られたリチウム金属複合酸化物100重量部に対し水50〜200重量部を加えて攪拌した後、ろ過して、得られた澱物を乾燥することにより、Liイオンのサイト占有率を0.1%〜0.6%上昇させることができ、その結果、正極活物質を主として構成する2〜20μmの二次粒子からなるリチウム複合金属酸化物の1次粒子の結晶の乱れを小さくすることで、結晶内部の抵抗を低減し、サイクル特性の良い高寿命な非水系電解質二次電池用正極活物質が得られることを見出し、本発明を採用するに至った。
即ち、本発明に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法は、LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物を焼成した後、該リチウム金属複合酸化物100重量部に対し水50〜200重量部の割合で水攪拌し、ろ過を行い、次いで、得られた澱物を乾燥することを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法は、前記水攪拌時の温度が10〜40℃であることを特徴とするものである。
また、本発明に係る非水系電解質二次電池用正極活物質は、LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物粉末からなる非水系電解質二次電池用正極活物質であって、上記記載の水攪拌処理により、Liサイトである3aサイトに含まれる遷移金属イオンが3bサイトに移動し、3aサイトにおけるLiイオンの席占有率が、該水攪拌処理前に比べ0.1%〜0.6%上昇していることを特徴とするものである。
更に、本発明に係る他の非水系電解質二次電池用正極活物質は、前記水攪拌処理後のリチウム複合金属酸化物粉末は、一次粒子と一次粒子が複数集合して形成した二次粒子から構成され、該二次粒子の形状は、球状または楕円球状であり、該粉末の粒子径の95%以上が20μm以下であって、タップ密度は2.4g/cm以上で、比表面積は1.0m/g〜1.35m/gであり、リートベルト解析によるLi席占有率が97.6%以上であることを特徴とし、更に、前記二次粒子は、該二次粒子を構成する一次粒子が、二次粒子中心から概ね放射状に並んだ構造をしていることを特徴とするものである。
本発明の非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法によれば、LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物を、焼成して得た後、得られたリチウム金属複合酸化物100重量部に対し水50〜200重量部を加えて水攪拌した後、ろ過して、得られた澱物を乾燥することで、Liイオンのサイト占有率を0.1%〜0.6%上昇させることができ、該正極活物質を主として構成する2〜20μmの二次粒子からなるリチウム金属複合酸化物の1次粒子の結晶の乱れを小さくすることで、結晶内部の抵抗を低減し、サイクル特性の良い高寿命な非水系電解質二次電池用正極活物質を安定して提供できるという優れた効果があり、工業的に有用である。
以下、本発明の非水系電解質二次電池用正極活物質及びその製造方法についての最良の実施形態について詳細に説明する。
1.非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法
本発明に係る非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法は、LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物を、焼成して得た後、得られたリチウム金属複合酸化物100重量部に対し水50〜200重量部を加えて水攪拌した後、ろ過して、得られた澱物を乾燥することを特徴としている。
更には、上記リチウム金属複合酸化物と水との混合攪拌時の温度が10〜40℃であることが好ましい。
上記方法で作製された非水系電解質二次電池用正極活物質は、LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物粉末であり、上記水攪拌処理によって、Liサイトである3aサイトに含まれる遷移金属イオンを3bサイトに移動させて、3aサイトにおけるLiイオンの席占有率を、該水攪拌処理前に比べ0.1%〜0.6%上昇させることができる。
以下、更に詳細に説明する。
1)原料
本発明の非水系電解質二次電池用正極活物質であるLiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物の原料のうち、Li原料としては、反応性の良い水酸化リチウムを用いることが好ましい。
また、ニッケル原料と一部の添加元素原料としては、タップ密度1.8g/cmと高嵩密度であるニッケル−添加金属共沈水酸化物として供給されることが好ましい。例えば、Ni−Co共沈水酸化物、或いは、Ni−Co−Al共沈水酸化物、Ni−Co−Ga共沈水酸化物などがある。
より具体的には、Ni−Co−Al共沈水酸化物は、硫酸ニッケルと硫酸コバルトを溶解した水溶液に水酸化ナトリウムとアンモニアを供給して晶析する方法で得ることができる。
また、Ni−Co−Al共沈水酸化物は、硫酸ニッケルと硫酸コバルトとを溶解した水溶液とアルミン酸ナトリウムの水溶液とアンモニア水を苛性ソーダでpHを調整しながら同時に添加し、共沈させる方法で得られる。
ここで、上記ニッケル−添加金属共沈水酸化物のタップ密度は、1.8g/cm以上であることが、後工程の焼成時に匣鉢に詰め込める量がタップ密度が大きい方がよりたくさん詰め込むことができること、及び、焼成して得られる非水系電解質二次電池用正極活物質のタップ密度が2.4g/cm以上にまで達成することができることから、好ましい。
更に、添加物金属原料としては、添加物金属化合物を用いることもできる。例えば、Mgは、水酸化マグネシウムや硝酸マグネシウムを混合することで供給できる。
2)焼成
上記水酸化リチウムとタップ密度が1.8g/cm以上のニッケル−添加金属共沈水酸化物、及び添加金属化合物を、LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物となるよう、それぞれ所定量混合し、焼成を行う。
焼成は1段階でも良いが、2段階で行うことが好ましい。具体的には、1段目は、室温より昇温速度10℃/分以下で450℃〜550℃まで昇温を行うが、10℃/分より速いと、水分の蒸発と共にLiが1at%以上揮発し、反応が不十分になり好ましくない。
1段目の450℃〜550℃の温度は、水酸化リチウムの融点付近の温度であり、この温度で保持することにより、融解した水酸化リチウムが、多孔質のニッケル−添加金属共沈化合物中に、染み込みながらリチウム金属複合酸化物の合成反応が起こるため、粒子内部のニッケル-添加金属化合物も均一に反応させることができる。
そのため、1段目の仮焼温度は水酸化リチウムが溶融し、反応がゆっくり進む領域である450℃〜550℃が好ましい。さらに1段目の温度は、低い方がリチウムの揮発を抑えられるため、450℃がより好ましい。
1段目の仮焼保持時間は1時間〜10時間が好ましい。短すぎると反応が不十分で、長すぎると融解した水酸化リチウムが、揮発して減少してしまい、好ましくない。また1段目の保持をしないとLiの揮発が激しくなり、Liが1at%以上消失してしまい、所望の組成からずれてしまい好ましくない。
2段目は、1段目の終了後、昇温速度5℃/分以下の昇温速度で650℃〜800℃まで昇温を行い、到達温度で5時間以上時間保持することが好ましい。
2段目の昇温速度が、5℃/分よりも速すぎると、焼成物の温度分布が大きくなり、反応にバラツキが生じて好ましくないそのため5℃/分以下が好ましい。
焼成温度650℃〜800℃は、650℃よりも温度が低いと、反応も不十分で、結晶も成長しておらず、リチウムサイトである3aサイトに遷移金属イオンの混入率が高くなる。また、800℃を越えても層状構造が乱れ、3aサイトにおけるリチウム以外の遷移金属イオンのサイト占有率が2.4%より大きくなってしまい、リチウムのサイトである3aサイトに金属イオンの混入率が高くなる。リチウムイオンやニッケルイオンの混合のように、カチオンミキシングが起こると、リチウムイオンの拡散パスが阻害され、その正極を用いた電池は初期容量や出力が低下してしまうことから好ましくない。
そのため、焼成温度は650℃〜800℃とすることで結晶構造の乱れを低減でき、好ましくは750℃とすることでより乱れの少ない結晶構造を実現できる。
2段目の焼成時間は、5時間より短いとリチウムとニッケルの反応が十分進まず、好ましくない。また時間が長すぎると生産性が落ちてしまうため、20時間程度が好ましい。
3)水攪拌処理
本発明においては、焼成して得られたリチウム金属複合酸化物に対して水攪拌処理を行うことが必要である。水攪拌処理とは、リチウム金属複合酸化物と水を所定の比率で混合攪拌を行い、所定の時間後にろ過をして、得られた澱物を乾燥する、または、ろ過せずそのままスラリーを乾燥する処理のことをいう。
上記したように、本発明においては、LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物を、焼成して得た後、得られたリチウム金属複合酸化物100重量部に対し水50〜200重量部を加えて(これは、リチウム金属複合酸化物の濃度で、濃度2000g/L〜500g/Lであることを示している)水攪拌し、ろ過して、得られた澱物を乾燥することが必要である。乾燥は、真空乾燥か、酸素雰囲気中の焼成によって行う。
リチウム金属複合酸化物100重量部に対し加える水が50重量部よりも少ない場合水が少なすぎて、結晶内からのLi移動が起こらず、電池特性を改善できないため好ましくない。また、200重量部よりも多くなると、水が多すぎて引き抜かれるLi量が大きくなりすぎ、電池特性が低下してしまうため好ましくない。
混合はバッチ式の反応槽と攪拌機を用いることで行うことができる。また、攪拌は大気を巻き込まない程度で、できるだけ回転を上げて攪拌すればよい。
更に、撹拌時間としては10分〜50分程度が一応の目安である。攪拌時間が10分より短いと攪拌が不十分となる。攪拌時間が50分を超えると引き抜かれるLi量が多くなりすぎ、電池特性が低下してしまうため好ましくない。
この時、リチウム金属複合酸化物と水との混合攪拌時の温度は10〜40℃であることが好ましい。10℃よりも低いと結晶内のLiまで引き抜けにくくなり好ましくなく、40℃よりも高温であるとLiが引き抜かれやすくなるため好ましくない。
水攪拌処理を行うことにより、2000g/Lより高濃度、10分より短時間の攪拌条件では、リチウム金属複合酸化物の一次粒子表面からLiCOやLiSOといった不純物が除去されるが、結晶内のLiが溶出して、結晶内部のイオン配列が変化するといった現象は起こらない。上記本発明の条件で混合攪拌することによって、初めて、Liサイトである3aサイトに含まれる遷移金属イオンを3bサイトに移動させることができ、3aサイトにおけるLiイオンの席占有率を、該水攪拌処理前に比べ0.1%〜0.6%上昇させることができる。
これは、得られた非水系電解質二次電池用正極活物質を正極に用いた電池の充放電評価からも確認できる。
2.非水系電解質二次電池用正極活物質
得られる非水系電解質二次電池用正極活物質は、LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物粉末であり、上記水攪拌処理することにより、Liサイトである3aサイトに含まれる遷移金属イオンを3bサイトに移動させて、3aサイトにおけるLiイオンの席占有率が、該水攪拌処理前に比べ0.1%〜0.6%上昇しており、該正極活物質を主として構成する2〜20μmの二次粒子からなるリチウム金属複合酸化物の1次粒子の結晶の乱れを小さくできることから、結晶内部の抵抗を低減し、サイクル特性の良い高寿命な非水系電解質二次電池用正極活物質を安定して得ることができる。
添加元素Mは、Co、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cr、Zn、Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種以上の金属元素である。Mnは主にリチウムニッケル複合酸化物の結晶構造を安定化する役割を果たす。結晶構造安定化により、非水電解質二次電池のサイクル特性は良好に保たれ、特に高温下での充放電および高温下での貯蔵による電池容量の劣化が抑制される。特に、Coには元素置換による容量低下を抑えるとともに、得られる複合酸化物Li(Co,Ni)Oは全固溶型であり、結晶性の低下を最小限にとどめるという利点があり、添加するのが好ましい。
また、Al、Mg、Mn、Ti、Fe、Cr、Zn、Gaは主に、酸素放出に伴う活物質の分解反応を抑え、熱安定性を向上させるという役割を果たしている。この元素の中では、Alを用いることがより望ましい。Alには、熱安定性を向上させつつ、容量低下を最小限に抑えるという利点があるからである。
添加元素Mが、y>0.25の場合は、層状岩塩構造のものだけでなく、スピネル構造等の第2の相が生成するため、良好なサイクル特性の電池を構成できない。
さらに、水攪拌処理後の該リチウム複合金属酸化物粉末は、一次粒子と一次粒子が複数集合して形成した二次粒子とから構成され、該二次粒子の形状は、球状または楕円球状であり、該粉末の粒子径の95%以上が20μm以下であって、タップ密度は2.4g/cm以上で、比表面積が1.0m/g〜1.35m/gあり、リートベルト解析によるLi席占有率が97.6%以上であることが好ましい。
一次粒子のみである場合、形状が球状にならない、粒子が細かすぎて、ハンドリングが悪い、電池のサイクル特性を低下させる要因になるなど、好ましくない。
該二次粒子の形状は、球状または楕円球状でなく、該粉末の粒子径の95%以上が20μm以下の範囲から外れている場合タップ密度が小さくなり好ましくない。
上記粒子形状を容易に得るためには、上記原料の中でも、水酸化ニッケルを用いることが望ましい。水酸化ニッケルを沈殿法で製造すると同時に添加物も沈殿として添加させる方法がある。この共沈法では、添加元素が均一に混合でき、原料の嵩密度を上げられるので好ましい。さらには得られる水酸化物は一次粒子が複数集合して二次粒子を形成し、該二次粒子の形状が球状かまたは楕円球状となっており、該水酸化物を原料として、リチウム金属複合酸化物を製造すれば、リチウム金属複合酸化物の粉末粒子は、該複合酸化物の一次粒子が複数集合して二次粒子を形成し、該二次粒子の形状が球状または楕円球状となる。
また、タップ密度は2.4g/cm未満であると、電極の活物質密度が下がってしまい、電池の充放電容量を低下させてしまう点で好ましくない。また、リートベルト解析によるLi席占有率が97.6%未満であると、電池特性を低下させてしまう点から好ましくない。
更に、比表面積が1.0m/gより小さくなると、水攪拌処理が不十分であることを示しているので、Li席占有率の上昇による電池特性向上が生じない。一方、1.35m/gより大きくなると、比表面積が大きすぎ、電池のサイクル特性が低下してしまい好ましくない。
また、二次粒子は、該二次粒子を構成する一次粒子が、紡錘体状に近い形状をしており、長手方向に並び接続して、二次粒子中心から概ね放射状に並んだ構造をしていることが好ましい。二次粒子が、上記構造を有することにより、一次粒子間の電子導電性が良くなり、正極活物質として導電性が向上し、電池の内部抵抗の低減に寄与できるのである。
本発明の正極活物質の断面写真を図1に示す。また、二次粒子の構造を図2に示す。
Niの15at%をCoに、3at%をAlに置換したLiNi0.82Co0.15Al0.03を合成するために、1μm以下の一次粒子が複数集合して球状の二次粒子からなり、ニッケルとコバルトとアルミニウムのモル比が82:15:3で固溶してなる金属複合水酸化物を共沈法で作製し用意した。
この金属複合水酸化物と、市販の水酸化リチウム一水和物(FMC社製)とを、リチウムと金属のモル比(Li/M比)が0.961となるように秤量した後、混合機(不二パウダル社製スパルタンリューザー)を用いて十分混合し、昇温速度5℃/min、酸素雰囲気中で450℃、5時間仮焼した後、続けて750℃で20時間焼成し、室温まで炉冷した。
得られた焼成物をX線回折で分析したところ、六方晶形層状構造を有した所望のリチウム金属複合酸化物であることが確認できた。
得られた焼成物の粒子径は1.0μm〜20.0μmであり、平均粒径は10.0μmであった。このリチウム金属複合酸化物粉末130重量部と純水100重量部を混合して(スラリー濃度を1300g/Lになるようにして)、ビーカーに入れて、スターラーで30分攪拌した。攪拌温度は25℃とした。得られたスラリーをろ過し、得られた澱物を真空乾燥機内で、150℃、24時間乾燥した。
CuのKα線を用いた粉末X線回折図形のリートベルト解析から、水攪拌処理前後の3aサイトのLiイオン席占有率を求めた。焼成物のLi/M比、得られた焼成物の水処理前後のLi席占有率を表1に示す。
得られた正極活物質の比表面積の測定は、BET法により行った。得られた比表面積の結果を表1に示す。
得られた正極活物質の初期放電容量評価は以下のようにして行った。活物質粉末70質量%にアセチレンブラック20質量%及びPTFE10質量%を混合し、ここから150mgを取り出してペレットを作製し正極とした。負極としてリチウム金属を用い、電解液には1MのLiClO4を支持塩とするエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の等量混合溶液(富山薬品工業製)を用いた。露点が−80℃に管理されたAr雰囲気のグローブボックス中で、図3に示すような2032型のコイン電池を作製した。
作製した電池は24時間程度放置し、開路電圧OCV(Open Circuit Voltage)が安定した後、正極に対する電流密度を0.5mA/cmとしてカットオフ電圧4.3Vまで充電して初期充電容量とし、1時間の休止後カットオフ電圧3.0Vまで放電したときの容量を初期放電容量とした。初期放電容量の測定結果と、そのまま20サイクル充放電を繰り返した後の放電容量維持率測定結果を表1に示す。
原料調整時のLi/M比を1.035とした以外は、実施例1と同様の方法で、LiNi0.82Co0.15Al0.03を合成した。得られた焼成物をX線回折で分析したところ、六方晶系の層状構造を有した所望のリチウム金属複合酸化物であることが確認できた。
得られた焼成物の粒子径は1.0μm〜20.0μmであり、平均粒径は10.6μmであった。このリチウム金属複合酸化物粉末と純水を表1に示す条件で混合攪拌し、その後実施例1と同様にして、ろ過、乾燥した。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
原料調整時のLi/M比を1.089とした以外は、実施例1と同様の方法で、LiNi0.82Co0.15Al0.03を合成した。得られた焼成物をX線回折で分析したところ、六方晶系の層状構造を有した所望のリチウム金属複合酸化物であることが確認できた。
得られた焼成物の粒子径は1.0μm〜20.0μmであり、平均粒径は10.9μmであった。このリチウム金属複合酸化物粉末と純水を表1に示す条件で混合攪拌し、その後実施例1と同様にして、ろ過、乾燥した。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
水攪拌処理時のリチウム金属複合酸化物粉末50重量部と純水100重量部を混合(スラリー濃度を500g/Lになるようにして)した以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
水攪拌処理時のリチウム金属複合酸化物粉末100重量部と純水50重量部を混合(スラリー濃度を2000g/Lになるようにした)した以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
水攪拌処理時の攪拌時間を10分とした以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
水攪拌処理時の攪拌時間を50分とした以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
水攪拌処理時の温度を10℃とした以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
水攪拌処理時の温度を40℃とした以外は、実施例2と同様の方法で、なるようにして、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
(比較例1)
原料調整時のLi/M比を0.953とした以外は、実施例1と同様の方法で、LiNi0.82Co0.15Al0.03を合成した。得られた焼成物をX線回折で分析したところ、六方晶系の層状構造を有した所望のリチウム金属複合酸化物であることが確認できた。
得られた焼成物の粒子径は1.0μm〜20.0μmであり、平均粒径は約9.9μmであった。このリチウム金属複合酸化物粉末と純水を表1に示す条件で混合攪拌し、その後実施例1と同様にして、ろ過、乾燥した。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
(比較例2)
原料調整時のLi/M比を1.104とした以外は、実施例1と同様の方法で、LiNi0.82Co0.15Al0.03を合成した。得られた焼成物をX線回折で分析したところ、六方晶系の層状構造を有した所望のリチウム金属複合酸化物であることが確認できた。
得られた焼成物の粒子径は1.0μm〜20.0μmであり、平均粒径は約11.1μmであった。このリチウム金属複合酸化物粉末と純水を表1に示す条件で混合攪拌し、その後実施例1と同様にして、ろ過、乾燥した。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
(比較例3)
水攪拌処理時のリチウム金属複合酸化物粉末100重量部と純水250重量部を混合(スラリー濃度を400g/Lとした)した以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
(比較例4)
水攪拌処理時のリチウム金属複合酸化物粉末210重量部と純水100重量部を混合(スラリー濃度を2100g/Lとした)とした以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。実施例1と同様に、焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
(比較例5)
水攪拌処理時の攪拌時間を5分とした以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
(比較例6)
水攪拌処理時の攪拌時間を60分とした以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
(比較例7)
水攪拌処理時の温度を5℃とした以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
(比較例8)
水攪拌処理時の温度を50℃とした以外は、実施例2と同様の方法で、処理を行った。
焼成物のLi/M比と水攪拌前後のリートベルト解析によるLi席占有率と、処理後の比表面積、および電池評価の結果を表1に示す。
(比較例9)
実施例2と同様の方法で焼成したリチウム金属複合酸化物を、水攪拌処理を行わずに、比表面積測定、および電池評価を行った。結果を表1に示す。
「Li/M比の影響」
実施例1〜9、比較例9の結果より、Li/M比が0.96〜1.09までの間になっていれば、水攪拌処理を行うことによって、Li席占有率が0.1〜0.6上昇し、攪拌処理を行わない比較例9よりも、電池の初期放電容量が大きくなることがわかる。
これは、水攪拌処理により、LiサイトのLiイオンが水中に溶出することによって、遷移金属イオンのサイトに混入したLiイオンが、Liサイトに混入している遷移金属イオンと置換して、Liサイトの遷移金属イオンの量が減り、Li席占有率が上昇するためと考えられる。
比較例1の結果より、Li/M比が0.96より小さい場合、水攪拌処理を行ってLi席占有率が0.24上昇しても、Li席占有率が97.53%と97.6%を下回って、結晶構造の乱れが大きすぎて、電池の初期放電容量が188.5mAh/gと少し低くなってしまい好ましくない。
比較例2の結果より、Li/M比が1.09より大きい場合、水攪拌処理を行っても、余剰のLi量が大きすぎて、結晶内のLiイオンの引抜が行われず、Li席占有率の上昇はほとんど見られない。電池の初期放電容量は、Li席占有率が大きいため高くなるが、Li/M比が大きすぎるため、過剰のLiが結晶構造の遷移金属サイトに入り込み、遷移金属サイトの乱れが大きくなって、サイクル特性を低下させてしまっている。また、余剰リチウムが多いと、電極を作製するときに、ペーストがゲル化しやすくなりハンドリングも難しくなったため好ましくない。
「水攪拌処理時の濃度の影響」
実施例4と比較例3の結果より、濃度が500g/Lより薄くなると、比表面積が1.35m/gより大きくなり、電解液との接触面積が増えすぎることにより、サイクル特性が低下してしまい好ましくないことがわかる。
実施例5と比較例4の結果より、濃度が2000g/Lより濃くなると、結晶内より引き抜かれず、Li席占有率の上昇が0.08と0.1より小さくなってしまい、水攪拌処理による電池特性の向上が見られず好ましくない。
「水攪拌処理時間の影響」
実施例6と比較例5の結果より、攪拌時間が10分より短くなると、Liの結晶内からのLiの引抜が不十分で、水攪拌の効果が得られないため好ましくない。
実施例7と比較例6の結果より、攪拌時間が50分より長くなると、比表面積が大きくなりすぎてしまい、電池の初期特性は改善されるが、サイクル特性が低下して好ましくない。
「処理時の温度」
実施例8と比較例7の結果より、水攪拌処理時の温度が10℃を下回ると、溶解度が下がりすぎて、結晶内のLiが引き抜かれなくなり、Li席占有率の上昇は見られないので、水攪拌処理をしない場合と大きく変わらないため、好ましくない。
実施例9と比較例8の結果より、水攪拌処理時の温度が40℃を上回ると、溶解度が上がりすぎて、結晶内のLiが引き抜かれすぎて、比表面積が大きくなりすぎ、電池のサイクル特性を低下させてしまい好ましくない。
FIB−SIM(Focused ion beam-Scanning ion microscopy:集束イオンビーム−走査イオン顕微鏡法)で測定した本発明の正極活物質の断面写真(10000倍)を示す図である。 本発明の正極活物質の二次粒子の状態を示すSEM写真(600倍)を示す図である。 電池評価に用いたコイン電池の断面を示す図である。
符号の説明
1 リチウム金属負極
2 セパレータ(電解液含浸)
3 正極(評価用電極)
4 ガスケット
5 負極缶
6 正極缶
7 集電体

Claims (4)

  1. LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物を焼成した後、該リチウム金属複合酸化物100重量部に対し水50〜200重量部の割合で、攪拌時間10分〜50分、攪拌温度10〜40℃で水攪拌し、ろ過を行い、次いで、得られた澱物を乾燥することを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  2. LiNi1-y(但し、0.96≦x≦1.09,0<y≦0.25,MはCo,Al,Mg,Mn,Ti,Fe,Cr,Zn,Gaからなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属元素)で表されるリチウム金属複合酸化物粉末からなる非水系電解質二次電池用正極活物質であって、請求項1記載の水攪拌処理により、Liサイトである3aサイトに含まれる遷移金属イオンが3bサイトに移動し、3aサイトにおけるLiイオンの席占有率が、該水攪拌処理前に比べ0.1%〜0.6%上昇していることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極活物質。
  3. 前記水攪拌処理後のリチウム複合金属酸化物粉末は、一次粒子と一次粒子が複数集合して形成した二次粒子から構成され、該二次粒子の形状は、球状または楕円球状であり、該粉末の粒子径の95%以上が20μm以下であって、タップ密度は2.4g/cm以上で、比表面積は1.0m/g〜1.35m/gであり、リートベルト解析によるLi席占有率が97.6%以上であることを特徴とする請求項記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
  4. 前記二次粒子は、該二次粒子を構成する一次粒子が、二次粒子中心から概ね放射状に並んだ構造をしていることを特徴とする請求項に記載の非水系電解質二次電池用正極活物質。
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