以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれリールモータ3ML、3MC、3MR(図3参照)の駆動によって回転/停止させられる。
リール3L、3C、3Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7」、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置2において上中下三段に表示される。また、リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図3参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図3参照)とが設けられている。
可変表示装置2には、後述するレギュラーボーナスにおいて賭け数として1が設定されているときには、中段の1本の有効ラインが設定される。レギュラーボーナス以外では賭け数として3が設定されている状態でのみゲームを開始させることができ、この賭け数として3が設定されているときには、上中下段の3本及び対角線の2本の合計5本の有効ラインが設定される。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、ゲーム回数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。ゲーム回数表示部21は、7セグメント表示器によるゲーム回数表示器51(図3参照)によって構成され、後述するレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)におけるゲーム数及び入賞数をカウントするカウンタの値を表示する。ゲーム回数表示部21は、後述するビッグボーナス、及びCT時にメダルの払い出し数をカウントするカウンタの値を表示するために用いてもよい。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図3参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図3参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、26、及び3枚賭け表示部27、28が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、有効ラインに対応してそれぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58(図3参照)が点灯状態となることで、各ゲームにおける有効ラインを遊技者に示す。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、また、後述する役への入賞があった場合に1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58が点滅状態となることで、後述する役に入賞した有効ラインを遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図3参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図3参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図3参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図3参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図3参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態に応じた様々な演出用の画像を表示する。また、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図3参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図3参照)によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図3参照)またはMAXBETスイッチ46(図3参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図3参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図3参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図3参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となっていることを、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図3参照)が点灯状態となることにより、遊技者に示す。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図3参照)が点灯状態となることで、後述するレギュラーボーナス入賞、ビッグボーナス入賞、及びCT入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図3参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図3参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、入賞時、ビッグボーナス突入時、レギュラーボーナス突入時、及びCT突入時における効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図3参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図3は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104及び外部出力基板105に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図3では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されてており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込み機能を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、例えばシステムクロックが所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信し、またリール中継基板103を介して外部出力基板105に各種の信号を出力する。遊技制御基板101から演出制御基板102及び外部出力基板105へ情報(コマンド、信号)は一方向のみで送られ、演出制御基板102及び外部出力基板105から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド、信号)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、56、3枚賭けランプ57、58、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されており、CPU111は、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。CPU121も、CPU111と同様の計時機能を有する。演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。
リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、CT中信号、RT中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、及び当選状況信号を、当該外部装置に出力する。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の賭け数に応じて設定された有効ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞が発生するためには、当該役の当選フラグが設定されている必要があるが、その詳細については後述する。入賞の際には、メダルの払い出しが行われ、また、入賞に伴って遊技状態が変化させられる。以下、これらの入賞と判定される“役”について説明する。
通常の遊技状態またはRTにおいて、賭け数に応じた有効ライン上に、例えば「BAR」が3つ揃った場合、レギュラーボーナス入賞となり、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、レギュラーボーナスゲーム(JACゲーム)と称されるゲームを所定回(例えば、12回)だけ行うこと、または所定回(例えば、8回)だけ入賞する(有効ライン上に「JAC」が揃う:JAC入賞)ことにより終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM112に設定される(次に説明するビッグボーナス中に提供された場合を含む)。
レギュラーボーナスにおいては、後述するようにリプレイ当選の確率を高くするRT(Replay Time)に遊技状態を移行するためのRT移行権が付与される場合があり、レギュラーボーナスの終了までにRT移行権が付与されていると、レギュラーボーナスの終了後に遊技状態がRTに移行する。
通常の遊技状態またはRTにおいて、賭け数に応じた有効ライン上に、例えば「赤7」が3つ揃った場合には、ビッグボーナス入賞となり、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを行うことができる。この小役ゲームでは、比較的高い確率で有効ライン上に「JAC」が揃い(JACIN入賞)、JACIN入賞すると、前述したレギュラーボーナス(JACゲーム)が提供される。
ビッグボーナスは、当該期間において遊技者に払い出したメダルの枚数が規定枚数に達したときに終了する。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM112に設定される。ビッグボーナスにおいても、後述するようにRT移行権が付与される場合があり、ビッグボーナスの終了までにRT移行権が付与されていると、ビッグボーナスの終了後に遊技状態がRTに移行する。
通常の遊技状態またはRTにおいて、賭け数に応じた有効ライン上に「白7」が3つ揃った場合には、CT入賞となり、遊技状態がCTに移行する。CTにおいては、右のリール3Rについての最大停止遅延時間が通常の190ミリ秒から75ミリ秒に短縮され、通常の4コマではなく、現在の図柄位置から引き込める図柄の範囲が1コマだけとなり、この範囲で引き込み制御や外し制御が行われるものとなる。左と中のリール3L、3Cについての最大停止遅延時間は、CTであっても190ミリ秒で変わらない。また、CT中であっても、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されずにリール3L、3C、3Rの回転が停止される場合には、右のリール3Rについても190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で入賞図柄の外し制御を行うものとしている。
CTは、内部抽選においてレギュラーボーナスに当選することにより終了する。また、CTにおいて払い出されたメダルの枚数が253枚に達したときにも終了する。遊技制御基板101のRAM112には、CT中に払い出したメダルの枚数をカウントするカウンタが設けられている。CTに移行しているときには、RAM112にCT中フラグが設定される。CTにおいても、後述するようにRT移行権が付与される場合があり、CTの終了までにRT移行権が付与されていると、CTの終了後に遊技状態がRTに移行する。なお、CTにおけるリールの停止制御の詳細については後述する。
また、レギュラーボーナスゲーム以外のゲームで、有効ライン上に「スイカ」、「ベル」または「チェリー」が揃った場合には、それぞれ「スイカ」、「ベル」、「チェリー」の小役入賞となる。ビッグボーナス期間中において提供される小役ゲーム及びレギュラーボーナスゲーム(ビッグボーナス中を含む)を除き、有効ライン上に「JAC」が揃った場合には、リプレイ入賞となる。それ以外の表示態様が可変表示装置2に導出表示された場合には、いずれの役にも入賞しなかったこと、すなわちハズレとなる。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、後述する各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものであり、ゲーム毎に取得した内部抽選用の乱数、設定スイッチ91により設定された設定値、遊技者が設定した賭け数、及び現在の遊技状態に基づいて生成された当選判定用テーブルを参照することによって、CPU111が行うものである。内部抽選における当選は、排他的なものであり、1ゲームにおいて複数が同時に当選することはない。
内部抽選においていずれかの役に当選すると、当該ゲームにおいて当選役に対応した当選フラグがRAM112に設定される。レギュラーボーナス、ビッグボーナス、CT以外の役の当選フラグは、これが設定された当該ゲームで入賞したか否かに関わらずにゲームの終了時において消去されるものとなるが、レギュラーボーナス、ビッグボーナス、CTの当選フラグは、当該フラグに基づく入賞が発生するまで次ゲーム以降に持ち越されるものとなる。
図4(a)は、内部抽選における各役の当選確率、及び入賞時におけるメダルの払い出し枚数を示す図である。図示するように、通常の遊技状態またはRTにあるときには、レギュラーボーナス、ビッグボーナス、CT、「スイカ」の小役、「ベル」の小役、「チェリー」の小役、及びリプレイが内部抽選の対象役となっている。もっとも、前回以前のゲームで既にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス当選フラグ、CT当選フラグのいずれかが設定されている場合には、レギュラーボーナス、ビッグボーナス及びCTの抽選は行われない。
設定値が同じであれば、通常の遊技状態にあるかRTにあるかで、リプレイ以外の役の当選確率は異なることがない。これに対して、リプレイの当選確率は、いずれの設定値においても通常の遊技状態では1/7.2であるが、RTにおいては1/1.4と通常の遊技状態に比べて高くなっている。なお、CTにおけるリプレイの当選確率は、通常の遊技状態と同じ1/7.2である。
遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)にあるときには、JACのみが抽選の対象となる。遊技状態がビッグボーナス中の小役ゲームにあるときには、「スイカ」の小役、「ベル」の小役、「チェリー」の小役、及びJACINが内部抽選の対象役となる。遊技状態がCTにあるときには、レギュラーボーナスとリプレイだけが内部抽選の対象役となっているが、当選フラグが設定されていなくても、「スイカ」の小役、「ベル」の小役、或いは「チェリー」の小役に入賞することは可能である。CT中に小役入賞を可能とする条件は、さらに後述する。なお、CTにおいてレギュラーボーナスに当選すれば、そこでCTの遊技状態が終了となる。
内部抽選においていずれの役にも当選せず、しかも前回以前のゲームからレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス当選フラグまたはCT当選フラグが持ち越されていなければ、何も当選フラグが設定されていないハズレの状態となる。この場合には、ハズレとして弱ハズレと強ハズレとの振り分けが行われる。ハズレの状態では1/10の割合で強ハズレに振り分けられる。強ハズレに振り分けられた場合には、RAM112に強ハズレフラグが設定される。
また、リプレイ以外の役に入賞したときのメダルの払い出し枚数は、図4(a)に示すように、「ベル」の小役が10枚、「チェリー」の小役が4枚である他は、15枚である。リプレイ入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭け数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭け数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
次に、CTにおけるリール3L、3C、3Rの停止制御について詳しく説明する。左と中のリール3L、3Cの最大停止遅延時間は190ミリ秒であるので、停止ボタン12L、12Cの操作からリール3L、3Cの停止までに最大で4コマ分の図柄を引き込むことができる。一方、右の停止ボタン12Rの操作からリール3Rが停止するまでの最大停止遅延時間が75ミリ秒に短縮されるため、停止ボタン12Rの操作からリール3Rの停止までに1コマ分の図柄しか引き込むことができない。
CTにおいてもリプレイについては内部抽選が行われるが、リプレイ当選しているときには、リール3L、3C、3Rに応じて定められた最大停止遅延時間の範囲で「JAC」の図柄を有効ライン上に引き込んで揃えることができれば、これを揃えてリール3L、3C、3Rの回転を停止させる。「JAC」の図柄を揃えることができない場合であっても、「スイカ」、「ベル」または「チェリー」の小役図柄を有効ライン上に引き込んで揃えることができれば、小役図柄を揃えてリール3L、3C、3Rの回転を停止させる。小役図柄も揃えることができなければ、「BAR」、「赤7」、「白7」を有効ライン上に揃えないように制御する。
リプレイ当選しているときに右のリール3Rの第1リール(1番目に停止されるリールを意味する。同様に第2リールは2番目に、第3リールは3番目に停止されるリールを意味する)として停止させた場合、「JAC」が上中下段のいずれかに導出されていれば、左と中のリール3L、3Cの制御によりリプレイ入賞し、「JAC」が導出されていなくてもいずれかの小役図柄は必ず導出されているので、左と中のリール3L、3Cの制御により小役入賞することとなる。右のリール3Rの第2リールまたは第3リールとして停止させた場合には、右の停止ボタン12Rが操作されたタイミングで表示されている図柄に応じてリプレイまたは小役入賞することとなる。
CTにおいてリプレイ当選していない場合には、停止ボタン12L、12C、12Rを操作した順番と操作タイミングとに応じて、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」の小役に入賞するかどうかが決まるものとなる。なお、以下の説明において「第1リールとして停止される」とは、停止対象となるリールが第1リールとして、これから停止される場合をいう。「第1リールとして停止された」とは、停止対象となるリール以外の他のリールが第1リールとして既に停止していて、停止対象となるリールが第2リールまたは第3リールとして、これから停止される場合をいう。
左のリール3Lが第1リールとして停止される場合には、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「スイカ」の図柄を上中下段のいずれかに導出させる(ここでは、必ず導出可能)。左のリール3Lが第1リールとして停止された場合であって、中のリール3Cまたは右のリール3Rを第2リールとして停止させる場合には、それぞれに対応した最大停止遅延時間の範囲で「スイカ」を有効ライン上にテンパイさせることができれば、これをテンパイさせる(中のリール3Cが第2リールの場合は、必ずテンパイ可能)。
左のリール3Lが第1リールとして停止された場合であって、中のリール3Cまたは右のリール3Rを第3リールとして停止させる場合には、それぞれに対応した最大停止遅延時間の範囲で「スイカ」を有効ライン上に導出させることができれば(「スイカ」がテンパイしていることが前提)、「スイカ」の図柄を有効ライン上に揃えて、「スイカ」の小役に入賞させる。「スイカ」の図柄を有効ライン上に揃えることができなければ、いずれの役にも入賞させないように第3リールとなったリール3Cまたは3Rの回転を停止させる。
中のリール3Cが第1リールとして停止される場合には、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「ベル」の図柄を上中下段のいずれかに導出させる(ここでは、必ず導出可能)。中のリール3Cが第1リールとして停止された場合であって、左のリール3Lまたは右のリール3Rを第2リールとして停止させる場合には、それぞれに対応した最大停止遅延時間の範囲で「ベル」を有効ライン上にテンパイさせることができれば、これをテンパイさせる(左のリール3Lが第2リールの場合は、必ずテンパイ可能)。
中のリール3Cが第1リールとして停止された場合であって、左のリール3Lまたは右のリール3Rを第3リールとして停止させる場合には、それぞれに対応した最大停止遅延時間の範囲で「ベル」を有効ライン上に導出させることができれば(「ベル」がテンパイしていることが前提)、「ベル」の図柄を有効ライン上に揃えて、「ベル」の小役に入賞させる。「ベル」の図柄を有効ライン上に揃えることができなければ、いずれの役にも入賞させないように第3リールとなったリール3Lまたは3Rの回転を停止させる。
右のリール3Rが第1リールとして停止される場合には、75ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「チェリー」の図柄を上中下段のいずれかに導出させることができれば、これを導出させる。右のリール3Rが第1リールとして停止された場合であって、左のリール3Lまたは中のリール3Cを第2リールとして停止させる場合には、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「チェリー」を有効ライン上にテンパイさせることができれば、これをテンパイさせる。
右のリール3Rが第1リールとして停止された場合であって、左のリール3Lまたは中のリール3Cを第3リールとして停止させる場合には、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「チェリー」を有効ライン上に導出させることができれば(「チェリー」がテンパイしていることが前提)、「チェリー」の図柄を有効ライン上に揃えて、「チェリー」の小役に入賞させる。「チェリー」の図柄を有効ライン上に揃えることができなければ、いずれの役にも入賞させないように第3リールとなったリール3Lまたは3Rの回転を停止させる。
遊技状態がCTにないときには、停止ボタン12L、12C、12Rの操作からリール3L、3C、3Rの回転が停止するまでの最大停止遅延時間はいずれも190ミリ秒である。図2に示した図柄配列では、この最大停止遅延時間の範囲でリール3L、3C、3Rのいずれについても有効ライン上に「JAC」を引き込むことができるようになっている。従って、通常の遊技状態またはRTにおいてリプレイ当選していれば、必ずリプレイ入賞し、レギュラーボーナスにおいてJAC当選していれば、必ずJAC入賞するように停止制御がされる。
これに対して、ビッグボーナス中の小役ゲームにおいてJACIN当選しているときであっても、停止ボタン12L、12C、12Rを右から左の順番で操作すればJACIN入賞することはなく、いわゆるリプレイハズシをすることができるようになっている。他の順番で停止ボタン12L、12C、12Rを操作したときに、「JAC」が有効ライン上に引き込まれて、JACIN入賞するものとなる。
次に、遊技状態としてRTへの制御について説明する。遊技状態がレギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはCTにあるときに、RT移行権が付与されていると、レギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはCTの終了後に遊技状態がRTに制御される。レギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはCTにおいてRT移行権が付与されると、付与されたRT移行権に応じたゲーム数だけRTカウンタの値が加算される。RTカウンタの値が0であれば遊技状態がRTでないこととなるが、RTカウンタの値が0でなくてもレギュラーボーナス中フラグ、ビッグボーナス中フラグ、またはCT中フラグが設定されていれば、遊技状態がRTにないこととなる。
レギュラーボーナスにおいては、JAC入賞しなかったゲーム(JAC当選しなかったゲームと同じ)において、20ゲームのRT移行権が付与される。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスでも同じである。ビッグボーナス中の小役ゲームにおいては、JACIN当選しているのに入賞しなかったゲーム、すなわちいわゆるリプレイハズシがされたゲームにおいて、5ゲームのRT移行権が付与される。また、ビッグボーナス中の小役ゲームにおいて、強ハズレしたときにも50ゲームのRT移行権が付与される。
CTにおいては、リプレイ当選してなく、中のリール3C、左のリール3L、右のリール3Rの順番で停止された場合に、15枚役である「スイカ」に入賞できず10枚役である「ベル」にしか入賞できないが、ここでRT移行権が付与されるものとなる。図4(b)は、この場合において付与されるRT移行権のゲーム数の振り分けを示す図である。図示するように、RT移行権としては、4/10の確率で2ゲームが付与され、5/10の確率で5ゲームが付与され、1/10の確率でRT移行権が付与されないものとなる。
中のリール3C、左のリール3L、右のリール3Rの順番で停止された場合において図4(b)の振り分けに従って付与されるRT移行権のゲーム数の期待値は、3ゲームとなっている。このようにRT移行権が付与されることから、図4(a)に示したように各役の当選確率が設定されていることにより、左のリール3Lを第1リールとして停止して「スイカ」の小役に入賞させて15枚の払い出しを受ける場合よりも、中のリール3Cを第1リールとして停止して「ベル」の小役に入賞させて10枚の払い出しを得た場合の方が結果的にメダルの払い出し率(ゲーム数を無限大とした場合に、払い出し率が収束する値)が高くなるものとなっている。
RTの遊技状態で1ゲームを消化すると、RTカウンタの値が1だけ減算され、その減算の結果としてRTカウンタの値が0となると、RTの遊技状態が終了することとなる。また、RTの遊技状態においてレギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはCTに入賞したときにはRTカウンタの値が0に初期化されて、RT移行権を持ち越すことなくRTの遊技状態が終了することとなる。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技動作について説明する。なお、以下の説明において“ゲーム”といった場合には、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものとする。もっとも、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭け数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へのコマンドの送信は、本発明に直接関わるものではないため、説明を省略する。
図5は、遊技制御基板101のCPU111が実行する1ゲーム分の処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS1)。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS2)。もっとも、前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイフラグにより前のゲームと同じ賭け数が自動設定される(この段階でリプレイフラグが消去される)ので、そのままスタートレバー11を操作してゲームの開始を指示すればよい。
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行う(ステップS3)。この抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM112に当選フラグが設定される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール変動開始処理が行われる(ステップS4)。リール変動開始処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。これにより、可変表示装置2において図柄が変動表示される。ここで、前回のゲームでの回転開始から所定時間が経過していない場合、回転開始待ちとなり、ウェイトランプ61を点灯させることによりその旨をウェイト表示部31で報知する。また、次回のゲームのための1ゲームタイマの計時を開始する。
その後、リール変動停止処理が行われる(ステップS5)。リール変動停止処理では、リールの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立した後、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれ遊技者によって操作されることにより、当選フラグの設定状況に応じて、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。これとともに、リール停止コマンドを演出制御基板102に送信する。また、所定の条件が成立してからの経過時間が所定時間(例えば、30秒)となったときに、リール3L、3C、3Rの駆動を強制的に停止させる。なお、リール変動停止処理の詳細については後述する。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、ステップS2のBET処理で設定した賭け数に応じた有効ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS6)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理(払い出し予定数の設定やボーナスの開始の処理を含む)が行われる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS7)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(ボーナス当選フラグ以外の当選フラグの消去やボーナスの終了に関する処理を含む)も行われる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。なお、払出処理の詳細については後述する。
次に、上記したステップS3の抽選処理について詳しく説明する。図6は、CPU111がステップS3で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。まず、ハードウェア乱数機能を利用して内部抽選用の乱数を抽出し、当該抽出した乱数の値をRAM112に一時格納する(ステップS101)。さらに、RAM112に一時格納した乱数の値を、設定スイッチ91により設定された設定値、並びに現在の遊技状態(通常、レギュラーボーナス、ビッグボーナス、CT、及びRT)に応じた当選判定用テーブルと比較する(ステップS102)。
次に、RAM112にCT中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がCTにあるかどうかを判定する(ステップS103)。CTになければ、乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、いずれかの種類の小役(リプレイ等を含む)に当選したかどうかを判定する(ステップS104)。いずれかの種類の小役(リプレイ、JAC、JACINを含む)に当選していた場合には、当該当選した小役(リプレイ、JAC、JACINを含む)の当選フラグをRAM112に設定する(ステップS105)。そして、抽選処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
いずれの種類の小役(リプレイ、JAC、JACINを含む)にも当選していなかった場合には、前回以前のゲームにおいて既にRAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス当選フラグ、またはCT当選フラグが設定され、入賞せずに持ち越されているかどうかを判定する(ステップS106)。前回以前のゲームにおいて既にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス当選フラグ、またはCT当選フラグが設定されていた場合には、そのまま抽選処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
前回以前のゲームにおいてレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス当選フラグ、またはCT当選フラグのいずれも設定されていなければ、乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、レギュラーボーナス、ビッグボーナス、またはCTに当選したかどうかを判定する(ステップS107)。レギュラーボーナス、ビッグボーナス、またはCTに当選していた場合には、当選役に応じた当選フラグをRAM112に設定する(ステップS108)。そして、抽選処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス、またはCTのいずれにも当選しなかった場合には、いずれの役の当選フラグが設定されていないハズレの状態となる。この場合には、ハズレの種類を弱ハズレとするか強ハズレとするかの振り分けを行う(ステップS109)。ここで、強ハズレとすることが決定されたかどうかを判定する(ステップS110)。弱ハズレとすることが決定された場合には、そのまま抽選処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。強ハズレとすることが決定された場合には、強ハズレフラグをRAM112に設定する(ステップS111)。そして、抽選処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
現在の遊技状態がCTにあれば、乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、レギュラーボーナスに当選したかどうかを判定する(ステップS112)。レギュラーボーナスに当選していた場合には、レギュラーボーナス当選フラグをRAM112に設定する(ステップS113)。また、RAM112に設定されているCT中フラグを消去して、CTの遊技状態を終了させる(ステップS114)。そして、抽選処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
レギュラーボーナスに当選していなければ、乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、リプレイに当選したかどうかを判定する(ステップS115)。リプレイに当選していた場合には、リプレイ当選フラグをRAM112に設定する(ステップS116)。そして、抽選処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。リプレイにも当選していなかった場合には、そのまま抽選処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS5のリール変動停止処理について詳しく説明する。図7は、CPU111がステップS5で実行するリール変動停止処理を詳細に示すフローチャートである。まず、リール3L、3C、3Rの回転が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRの全てが基準位置を検出するというリール3L、3C、3Rの停止を可能とする所定の条件が成立したかどうかを判定する(ステップS201)。
この所定の条件が成立していなければ、ステップS201の処理を繰り返し、この所定の条件が成立するのを待機する。この所定の条件が成立した場合には、リール3L、3C、3Rの回転を強制的に停止させるためのリール停止タイマの計時を開始する(ステップS202)。また、左、中、右の停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれの操作有効ランプ63L、63C、63Rを点灯する(ステップS203)。そして、ステップS204の処理に進む。
ステップS204では、ストップスイッチ42Lの検出信号が入力されたかどうかにより、左の停止ボタン12Lが操作されているかどうかを判定する。左の停止ボタン12Lが操作されていないと判定すれば、そのままステップS207の処理に進む。左の停止ボタン12Lが操作されていると判定した場合には、左の停止ボタン12Lを以後操作無効とし、操作有効ランプ63Lを消灯する(ステップS205)。次に、左のリール3Lを対象リールとして詳細を後述するリール停止制御処理を行う(ステップS206)。そして、ステップS207の処理に進む。
ステップS207では、ストップスイッチ42Cの検出信号が入力されたかどうかにより、中の停止ボタン12Cが操作されているかどうかを判定する。中の停止ボタン12Cが操作されていないと判定すれば、そのままステップS210の処理に進む。中の停止ボタン12Cが操作されていると判定した場合には、中の停止ボタン12Cを以後操作無効とし、操作有効ランプ63Cを消灯する(ステップS208)。次に、中のリール3Cを対象リールとして詳細を後述するリール停止制御処理を行う(ステップS209)。そして、ステップS210の処理に進む。
ステップS210では、ストップスイッチ42Rの検出信号が入力されたかどうかにより、右の停止ボタン12Rが操作されているかどうかを判定する。右の停止ボタン12Rが操作されていないと判定すれば、そのままステップS213の処理に進む。右の停止ボタン12Rが操作されていると判定した場合には、右の停止ボタン12Rを以後操作無効とし、操作有効ランプ63Rを消灯する(ステップS211)。次に、右のリール3Rを対象リールとして詳細を後述するリール停止制御処理を行う(ステップS212)。そして、ステップS213の処理に進む。
ステップS213では、左、中及び右の全てのリール3L、3C、3Rが停止しているかどうかを判定する。全てのリール3L、3C、3Rが停止している場合には、リール変動停止処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。一方、リール3L、3C、3Rのうちで1つでも停止していないものがあれば、リール変動開始処理において計時を開始したリール停止タイマが所定時間(例えば、30秒)を計時したかどうかを判定する(ステップS214)。リール停止タイマが所定時間を計時していなければ、ステップS204の処理に戻り、ステップS204〜S214の処理を繰り返す。
リール停止タイマが所定時間を計時した場合には、リール3L、3C、3Rの停止モードを自動停止させるための自動停止フラグをRAM112に設定する(ステップS215)。さらに、詳細を後述するリール停止制御処理を行い、リール3L、3C、3Rのうちで未だ停止していないものの回転を停止させる(ステップS216)。そして、リール変動停止処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS206、S209、S212、S216のリール停止制御処理について詳しく説明する。図8、図9は、CPU111がステップS206、S209、S212、S216で実行するリール停止制御処理を詳細に示すフローチャートである。リール停止制御処理では、まずRAM112に自動停止フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS301)。
自動停止フラグが設定されていれば、通常の遊技状態であるものとみなすとともに、RAM112にいずれの役の当選フラグも設定されていないものとみなして(元々当選フラグが設定されていない場合を含む。以下、同じ)、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲でリール3L、3C、3Rのうちで未だ回転中のものの回転を順次停止させる(ステップS302)。そして、リール停止制御処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。
自動停止フラグが設定されていれば、既に停止しているリールの数と入力された検出信号に対応した停止ボタン12L、12C、12Rがいずれのものであるかに基づいて、今回のゲームにおけるこれまでの停止ボタン12L、12C、12Rの操作順序をRAM112に保存する(ステップS303)。さらに、RAM112にCT中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がCTにあるかどうかを判定する(ステップS304)。
現在の遊技状態がCTになければ、RAM112にJACIN当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS305)。JAC当選フラグが設定されていれば、既に2つのリールが停止していて、ここで対象リールが第3リールとなるかどうかを判定する(ステップS306)。対象リールが第3リールである場合には、RAM112に保存した停止順序により、停止ボタン12L、12C、12Rが右から左へと操作された、すなわち逆押しされたかどうかを判定する(ステップS307)。
停止ボタン12L、12C、12Rが逆押しされた場合、ここでは中と右のリール3C、3Rについて「JAC」がテンパイされているものとなっているが、レギュラーボーナス中のJACIN当選に基づくJACIN入賞を回避するための操作がされたこととなるので、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で「JAC」以外の図柄を選択し、対象リールの回転を停止させる(ステップS308)。そして、リール停止制御処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。
JACIN当選フラグが設定されていなかった場合、JACIN当選フラグが第3リールでなかった場合、さらに停止ボタン12L、12C、12Rが逆押しされなかった場合には、RAM112における各役の当選フラグ(強ハズレフラグを含む)の設定状況、及び遊技者が停止操作を行ったタイミングで対象リールについて可変表示装置2に表示されている図柄の種類に応じて、導出すべき図柄を選択し、対象リールの回転を停止させる(ステップS309)。そして、リール停止制御処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。
ステップS304で現在の遊技状態がCTにあれば、RAM112にリプレイ当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS310)。リプレイ当選フラグが設定されていれば、現在の図柄位置から左または中のリール3L、3Cであれば190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、右のリール3Rであれば75ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、対象リールを含めて停止しているリールについて「JAC」をいずれかの有効ライン上に揃えられるかどうかを判定する(ステップS311)。
「JAC」をいずれかの有効ライン上に揃えられれば、リールに応じた最大停止遅延時間の範囲で有効ライン上に「JAC」が揃うように停止図柄を選択して、対象リールの回転を停止させる(ステップS312)。例えば、対象リールが第1リールであれば当該リールについて「JAC」を任意の位置に停止させ、第2リールであれば既に停止しているリールに導出された「JAC」と同じ有効ライン上にテンパイさせ、第3リールであれば既に停止しているリールについて「JAC」がテンパイしているのと同じ有効ライン上に「JAC」を導出させてリプレイ入賞させる。そして、リール停止制御処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。
「JAC」をいずれの有効ライン上にも揃えられなければ、現在の図柄位置から左または中のリール3L、3Cであれば190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、右のリール3Rであれば75ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、対象リールを含めて停止しているリールについて「スイカ」、「ベル」、「チェリー」のいずれかの小役図柄をいずれかの有効ライン上に揃えられるかどうかを判定する(ステップS313)。
いずれかの小役図柄をいずれかの有効ライン上に揃えられれば、リールに応じた最大停止遅延時間の範囲で有効ライン上に「スイカ」、「ベル」または「チェリー」が揃うように停止図柄を選択して、対象リールの回転を停止させる(ステップS314)。そして、リール停止制御処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。いずれの小役図柄も有効ライン上に揃えられなければ、リールに応じた最大停止遅延時間の範囲でレギュラーボーナス、ビッグボーナス、CTの図柄が有効ライン上に揃うのを避けて、対象リールの回転を停止させる(ステップS315)。そして、リール停止制御処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。
ステップS310でリプレイ当選フラグが設定されていなければ、RAM112に保存された操作順序に基づいて、左のリール3Lが第1リールとして停止された(される)かどうかを判定する(ステップS316)。左のリール3Lが第1リールとして停止された(される)場合には、現在の図柄位置から左または中のリール3L、3Cであれば190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、右のリール3Rであれば75ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、対象リールを含めて停止しているリールについて「スイカ」をいずれかの有効ライン上に揃えられるかどうかを判定する(ステップS317)。「スイカ」をいずれかの有効ライン上に揃えられれば、リールに応じた最大停止遅延時間の範囲で有効ライン上に「スイカ」が揃うように停止図柄を選択して、対象リールの回転を停止させる(ステップS318)。
より具体的に説明すると、左のリール3Lが第1リールとして停止される場合には、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「スイカ」の図柄を上中下段のいずれかに導出させることができるので、これを導出させる。左のリール3Lが第1リールとして停止された場合であって、中のリール3Cを第2リールとして停止させる場合には、「スイカ」の図柄を有効ライン上に揃えることができるので、これを揃えてテンパイさせる。左のリール3Lが第1リールとして停止された場合であって、右のリール3Rを第2リールとして停止させる場合には、75ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「スイカ」を有効ライン上にテンパイさせることができれば、これをテンパイさせる。
左のリール3Lが第1リールとして停止された場合であって、中のリール3Cまたは右のリール3Rを第3リールとして停止させる場合には、それぞれに対応した最大停止遅延時間の範囲で「スイカ」を有効ライン上に導出させることができれば(「スイカ」がテンパイしていることが前提)、「スイカ」の図柄を有効ライン上に揃えて、「スイカ」の小役に入賞させる。「スイカ」の図柄を有効ライン上に揃えることができなければ、他の役の図柄がテンパイしていたとしても、いずれの役にも入賞させないように第3リールとなったリール3Cまたは3Rの回転を停止させる。そして、リール停止制御処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。
左のリール3Lが第1リールとして停止されていない(されない)場合には、RAM112に保存された操作順序に基づいて、中のリール3Cが第1リールとして停止された(される)かどうかを判定する(ステップS319)。中のリール3Cが第1リールとして停止された(される)場合には、現在の図柄位置から左または中のリール3L、3Cであれば190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、右のリール3Rであれば75ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、対象リールを含めて停止しているリールについて「ベル」をいずれかの有効ライン上に揃えられるかどうかを判定する(ステップS320)。
「ベル」をいずれかの有効ライン上に揃えられれば、リールに応じた最大停止遅延時間の範囲で有効ライン上に「ベル」が揃うように停止図柄を選択して、対象リールの回転を停止させる(ステップS321)。
より具体的に説明すると、中のリール3Cが第1リールとして停止される場合には、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「ベル」の図柄を上中下段のいずれかに導出させることができるので、これを導出させる。中のリール3Cが第1リールとして停止された場合であって、左のリール3Lを第2リールとして停止させる場合には、「ベル」の図柄を有効ライン上に揃えることができるので、これを揃えてテンパイさせる。中のリール3Cが第1リールとして停止された場合であって、右のリール3Rを第2リールとして停止させる場合には、75ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「ベル」を有効ライン上にテンパイさせることができれば、これをテンパイさせる。
中のリール3Cが第1リールとして停止された場合であって、左のリール3Lまたは右のリール3Rを第3リールとして停止させる場合には、それぞれに対応した最大停止遅延時間の範囲で「ベル」を有効ライン上に導出させることができれば(「ベル」がテンパイしていることが前提)、「ベル」の図柄を有効ライン上に揃えて、「ベル」の小役に入賞させる。「ベル」の図柄を有効ライン上に揃えることができなければ、他の役の図柄がテンパイしていたとしても、いずれの役にも入賞させないように第3リールとなったリール3Cまたは3Rの回転を停止させる。そして、リール停止制御処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。
中のリール3Cが第1リールとして停止されていない(されない)場合には、右のリール3Rが第1リールとして停止された(される)場合である。この場合には、現在の図柄位置から左または中のリール3L、3Cであれば190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、右のリール3Rであれば75ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、対象リールを含めて停止しているリールについて「チェリー」をいずれかの有効ライン上に揃えられるかどうかを判定する(ステップS322)。「チェリー」をいずれかの有効ライン上に揃えられれば、リールに応じた最大停止遅延時間の範囲で有効ライン上に「チェリー」が揃うように停止図柄を選択して、対象リールの回転を停止させる(ステップS323)。
より具体的に説明すると、右のリール3Rが第1リールとして停止される場合には、75ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「チェリー」の図柄を上中下段のいずれかに導出させることができれば、これを導出させる。右のリール3Rが第1リールとして停止された場合であって、左のリール3Lまたは中のリール3Cを第2リールとして停止させる場合には、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「チェリー」を有効ライン上にテンパイさせることができれば、これをテンパイさせる。
右のリール3Rが第1リールとして停止された場合であって、左のリール3Lまたは中のリール3Cを第3リールとして停止させる場合には、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で「チェリー」を有効ライン上に導出させることができれば(「チェリー」がテンパイしていることが前提)、「チェリー」の図柄を有効ライン上に揃えて、「チェリー」の小役に入賞させる。「チェリー」の図柄を有効ライン上に揃えることができなければ、他の役の図柄がテンパイしていても、いずれの役にも入賞させないように第3リールとなったリール3Lまたは3Rの回転を停止させる。そして、リール停止制御処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。
また、ステップS317、S320、S322において、それぞれ「スイカ」、「ベル」、「チェリー」を有効ライン上に揃えて停止させることができない場合には、現在の図柄位置から左または中のリール3L、3Cであれば190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、右のリール3Rであれば75ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で、いずれの役の図柄も有効ライン上に揃わないように停止図柄を選択して、対象リールの回転を停止させる。もっとも、対象リールが第2リールであれば、いずれかの図柄を有効ライン上にテンパイさせるものとしても構わない(ステップS324)。そして、リール停止制御処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS6の入賞判定処理について詳しく説明する。図10は、CPU111がステップS6で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。まず、賭け数に応じて設定された有効ライン上に、遊技状態に応じて入賞の表示態様となる図柄が揃ったかどうかを判定する(ステップS401)。入賞の表示態様となる図柄が揃っていた場合には、入賞の表示態様が導出表示された有効ラインに対応した1枚、2枚または3枚賭けランプ54〜58の点滅表示させる(ステップS402)。
次に、当該入賞の表示態様がリプレイの表示態様(JAC−JAC−JAC(通常の遊技状態またはRT中))であるかどうかを判定する(ステップS403)。入賞の表示態様がリプレイの表示態様である場合には、RAM112にリプレイフラグを設定する(ステップS404)。このリプレイフラグは、次のゲームで賭け数が自動設定されたときに、消去されるものとなる。そして、入賞判定処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
入賞の表示態様がリプレイの表示態様でない場合には、当該入賞の表示態様がJACIN(JAC−JAC−JAC(小役ゲーム中))の表示態様であるかどうかを判定する(ステップS405)。入賞の表示態様がJACINの表示態様であれば、RAM112にレギュラーボーナス中フラグを設定する。この場合は、ビッグボーナス中フラグに重ねてレギュラーボーナス中フラグも設定されるものとなる(ステップS406)。そして、ステップS414の処理に進む。
入賞の表示態様がJACINの表示態様でもない場合には、当該入賞の表示態様がレギュラーボーナスの表示態様(BAR−BAR−BAR)であるかどうかを判定する(ステップS407)。レギュラーボーナスの表示態様であれば、RAM112にレギュラーボーナス中フラグを設定するとともに、RAM112に設定されているレギュラーボーナス当選フラグを消去する(ステップS408)。そして、ステップS413の処理に進む。
入賞の表示態様がレギュラーボーナスの表示態様でもない場合には、当該入賞の表示態様がビッグボーナスの表示態様(赤7−赤7−赤7)であるかどうかを判定する(ステップS409)。ビッグボーナスの表示態様であれば、RAM112にビッグボーナス中フラグを設定するとともに、RAM112に設定されているビッグボーナス当選フラグを消去する(ステップS410)。そして、ステップS413の処理に進む。
入賞の表示態様がビッグボーナスの表示態様でもない場合には、当該入賞の表示態様がCTの表示態様(白7−白7−白7)であるかどうかを判定する(ステップS411)。CTの表示態様であれば、RAM112にCT中フラグを設定するとともに、RAM112に設定されているCT当選フラグを消去する(ステップS412)。そして、ステップS413の処理に進む。ステップS413では、レギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはCT入賞によりRTの終了条件が成立したこととなるので、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する。そして、ステップS414の処理に進む。
ステップS414では、メダルの払出を伴う役に入賞したものとなるので、当該入賞の表示態様に応じて定められたメダルの払い出し数(チェリーが4枚、ベルが10枚、その他は15枚)を払い出し予定数としてRAM112に設定する。さらにRAM112にCT中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がCTにあるかどうかを判定する(ステップS415)。現在の遊技状態がCTにあれば、さらに入賞の表示態様が「ベル」の小役の表示態様であるかどうかを判定する(ステップS416)。
「ベル」の小役の表示態様であれば、15枚役の「スイカ」の小役の入賞手順をハズシて10枚役の「ベル」の入賞を得たものとなる。ここでは、RT移行権決定用の乱数を抽出し、図4(b)のテーブルに従って、RT移行権のゲーム数を決定し、決定したゲーム数分の値をRAM112のRTカウンタに加算する(ステップS417)。なお、RT移行権のゲーム数として0が決定された場合には、ここではRT移行権が付与されないものとなる。そして、入賞判定処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
現在の遊技状態がCTになかった場合、或いはCTにあっても「ベル」の小役の表示態様でなかった場合には、入賞が発生したときにRT移行権を付与することはないので、そのまま入賞判定処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
また、ステップS401で有効ライン上に入賞の表示態様となる図柄が揃っていなかった場合には、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含む)にあるかどうかを判定する(ステップS418)。現在の遊技状態がレギュラーボーナスにあればJAC入賞しなかったものとなるので、RT移行権として20ゲームを付与し、RAM112のRTカウンタの値を20だけ加算する(ステップS419)。そして、入賞判定処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
現在の遊技状態がレギュラーボーナスになければ、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス中の小役ゲームであるかどうかを判定する(ステップS420)。ビッグボーナス中の小役ゲームでなければ、ここでRT移行権を付与することもないので、そのまま入賞判定処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
ビッグボーナス中の小役ゲームであれば、RAM112に強ハズレフラグが設定されているかどうかにより、強ハズレの結果として可変表示装置2の表示結果がハズレとなったかどうかを判定する(ステップS421)。強ハズレの結果であった場合には、RT移行権として50ゲームを付与し、RAM112のRTカウンタの値を50だけ加算する(ステップS422)。そして、入賞判定処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
強ハズレの結果でなかった場合には、RAM112にJACIN当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS423)。JACIN当選フラグが設定されていれば、JACIN当選しても入賞しなかったいわゆるリプレイハズシの場合となるので、RT移行権として5ゲームを付与し、RAM112のRTカウンタの値を5だけ加算する(ステップS424)。そして、入賞判定処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。JACIN当選フラグも設定されていなければ、ここでRT移行権を付与することもないので、そのまま入賞判定処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS7の払出処理について詳しく説明する。図11は、CPU111がステップS7で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。まず、RAM112に設定された払い出し予定数が0となるまで、払い出し予定数を1ずつ減算していきながらホッパー80を制御してメダルを1枚ずつ排出させることで、入賞した役に対応した数のメダルを遊技者に払い出す。但し、クレジットの数が50に達していなければ、メダルを1枚ずつ排出する代わりにクレジットの数を1ずつ加算していく(ステップS501)。
次に、RAM112のRTカウンタの値が1以上であるかどうかにより、現在の遊技状態がRTになっているかどうかを判定する(ステップS502)。現在の遊技状態がRTにあれば、RTカウンタの値を1だけ減算する(ステップS503)。その結果として、RTカウンタの値が0となれば、RTの遊技状態が終了となる。そして、ステップS516の処理に進む。
現在の遊技状態がRTになっていなければ、RAM112にCT中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がCTとなっているかどうかを判定する(ステップS504)。現在の遊技状態がCTとなっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該CTにおける払出メダル枚数をカウントする(ステップS505)。
そのカウント結果として、CTの終了条件となったかどうかを判定する(ステップS506)。CTの終了条件となっていなければ、そのままステップS516の処理に進む。CTの終了条件となっていれば、RAM112のCT中フラグを消去する。また、CTにおける払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS507)。そして、ステップS516の処理に進む。
ステップS504で現在の遊技状態がCTともなっていなければ、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含む)になっているかどうかを判定する(ステップS508)。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていなければ、ステップS512の処理に進む。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該レギュラーボーナスにおけるゲーム数と入賞数とをカウントする(ステップS509)。
そのカウントの結果として、レギュラーボーナスの終了条件となったかどうかを判定する(ステップS510)。レギュラーボーナスの終了条件となっていれば、RAM112のレギュラーボーナス中フラグを消去する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数及び入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS511)。そして、ステップS512の処理に進む。レギュラーボーナスの終了条件となっていない場合も、ステップS512の処理に進む。
ステップS512では、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がビッグボーナスとなっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がビッグボーナスとなっていなければ、そのままステップS516の処理に進む。現在の遊技状態がビッグボーナスとなっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該ビッグボーナスにおける払出メダル枚数をカウントする(ステップS513)。
そのカウント結果として、ビッグの終了条件となったかどうかを判定する(ステップS514)。ビッグボーナスの終了条件となっていなければ、そのままステップS516の処理に進む。ビッグボーナスの終了条件となっていれば、RAM112のビッグ中フラグを消去する。レギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、これも初期化する。また、ビッグボーナスにおける払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化するビッグボーナス中のレギュラーボーナスであった場合もあるので、レギュラーボーナスにおけるゲーム数及び入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS515)。そして、ステップS516の処理に進む。
ステップS516では、RAM112に小役当選フラグ、リプレイ当選フラグ、JAC当選フラグ、JACIN当選フラグが設定されていれば、これを消去する。強ハズレフラグが設定されていれば、これも消去する。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス当選フラグ、及びCT当選フラグは、当該ゲームにおいて対応する役に入賞していなければRAM112から消去しないで、次のゲームに持ち越させる。
次に、リール3L、3C、3Rが自動停止されて、RAM112に自動停止フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS517)。自動停止フラグが設定されていなければ、そのまま払出処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。自動停止フラグが設定されていれば、自動停止フラグを消去する(ステップS518)。そして、払出処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。図5のフローチャートに復帰すると、そのまま1ゲーム分の処理が終了することとなる。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、レギュラーボーナス、ビッグボーナス、CT、RTの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、独自の演出を行っている。演出制御基板102のCPU121が行う演出については、本発明と直接の関わりがないため、詳細な説明を省略する。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、可変表示装置2のいずれかの有効ライン上に「白7」が揃うと遊技状態がCTに制御され、メダルの払い出し枚数が253枚に達するまで、当該CTが継続されることとなる。CTにおいては、右のリール3Rの最大停止遅延時間が190ミリ秒から75ミリ秒に短縮され、図柄の引き込みコマ数が最大4コマから最大1コマに減らされるが、内部抽選の結果により当選フラグが設定されていなくても、小役に入賞させることが可能となる。
ここで、CT中でリプレイ当選していないときに、左のリール3Lを第1リールとして停止ボタン12L、12C、12Rを操作した場合には、その操作タイミングに応じて15枚役の「スイカ」のみに入賞させることが可能である。中のリール3Cを第1リールとして停止ボタン12L、12C、12Rを操作した場合には、その操作タイミングに応じて10枚役の「ベル」のみに入賞させることができる。右のリール3Rを第1リールとして停止ボタン12L、12C、12Rを操作した場合には、その停止タイミングに応じて4枚役の「チェリー」のみに入賞させることができる。
仮に第1リールとしたリールに応じて必ず小役入賞させられるものと仮定すると、左のリール3Lを第1リールとした場合には、15枚役の「スイカ」に入賞するので、最も少ないゲーム数でCTを終了させることができる。メダルの払い出し枚数がCTの終了条件として定められているので、CTの終了までのゲーム数が少ないほど賭け数の設定に用いるメダルの枚数が少なくて済み、CTにおいて遊技者が多くのメダルを獲得できるようになる。
中のリール3Cを第1リールとした場合に、「スイカ」よりもメダルの払い出し枚数が少ない10枚役の「ベル」にしか入賞しないので、左のリール3Lを第1リールとして停止させたときよりもCT終了までのゲーム数が多くなる。これにより、賭け数の設定に消費されるメダルの枚数が多くなり、CTにおいて遊技者が獲得できるメダルの枚数が少なくなる。しかし、中のリール3Cを第1リールとして「ベル」の小役に入賞させれば、RT移行権が付与されることがあり、CTの終了後のRTでリプレイ当選する確率が高くなる。RTでは、リプレイ当選確率が高くなることで賭け数の設定に用いるメダルの枚数が少なくて済むようになる。
さらに、中のリール3Cを第1リールとして「ベル」の小役に入賞させた方が長期的にみればメダルの払い出し率が高くなるが、左のリール3Lを第1リールとして「スイカ」の小役に入賞させると短期的に高い払い出し率を得ることができるようになっている。これにより、時間をかけて多くのメダルの払い出しを受けるか、短い時間の間に多くのメダルの払い出しを受けるかを遊技者が選択できるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
右のリール3Rを第1リールとした場合には、「ベル」よりもさらにメダルの払い出し枚数が少ない4枚役の「チェリー」にしか入賞しないが、リプレイ当選しているときにおいて、「JAC」が右のリール3Rの上中下段のいずれかに導出されれば(図柄配列により高い確率で導出される)、第2、第3リールとして停止される左と中のリール3L、3Cで必ず「JAC」を有効ライン上に引き込めるので、リプレイの取りこぼしが少なくなる。
このように、CTを少ないゲーム数で終了させて多くのメダルを獲得して利益を得るか、CTが終了した後のRTで賭け数の設定に用いるメダルの枚数を抑えて利益を得るか、CTにおいてリプレイ当選しているときの取りこぼしをなくして利益を得るかを、停止ボタン12L、12C、12Rのうちのいずれを最先に操作するかで、遊技者が選択できるようになる。これにより、CTにおける遊技の進行の選択幅が広がり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、CTにおいてリプレイ当選していないときに中のリール3Cを第1リールとして「ベル」の小役に入賞させても、RT移行権として付与されるRTのゲーム数は、決定に応じて異なるものとなる。決定結果によっては、RT移行権が必ずしも付与されるとは限らない。このように決定に応じてCTの終了後にRTに制御されるか否か、RTに制御される場合でもそのRTの終了条件が異なるものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、CTは、メダルの払い出し枚数が253枚になることで終了するので、レギュラーボーナス当選しない限り、複数ゲームに亘って継続することとなる。RT移行権を付与するために中のリール3Cを第1リールとして停止させるかは1ゲーム毎に遊技者が選択することができ、また、そのような操作をしたときに付与されるRT移行権も1ゲーム毎に決定されることとなる。そして、CTの終了までに付与されたRT移行権のゲーム数が累積されて、累積されたゲーム数だけRTが継続することとなる。これにより、CTの終了後に制御されるRTの終了条件のバリエーションが大きくなり、遊技の興趣を向上させることができる
さらに、RT移行権は、CTにおいて中のリール3Cを第1リールとして「ベル」の小役に入賞させた場合だけではなく、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)においてJACハズレした場合や、ビッグボーナスにおいてリプレイハズシや強ハズレした場合にも付与されるものとなる。そして、レギュラーボーナスやビッグボーナスの終了後に、遊技状態がRTに移行されるものとなる。このRTにより、JACハズレ、リプレイハズシ、内部抽選でのハズレによって遊技者が被った不利益を補償することができるようになる。
ところで、CTに遊技状態が移行されるのは、内部抽選でのCT当選に基づいて、可変表示装置2の有効ライン上に「白7」が揃って停止されるCTの表示態様が導出されたことを契機としている。このため、CTに移行する契機が遊技者にとって分かりやすいものとなる。CT当選フラグは、内部抽選において当選したゲームにおいてCT入賞しなければ、次ゲーム以降に持ち越されるので、CT当選が無駄になることはなく、遊技者が損をすることはない。
また、レギュラーボーナス、ビッグボーナス、CTといったRT以外の遊技者に有利な遊技状態に制御されているときには、CTにおいてレギュラーボーナスの抽選を行う以外は、内部抽選においてこれらの役の抽選が行われないので、遊技者に有利な状態が続き過ぎず、射倖性を抑制することができる。CTにおいてレギュラーボーナスに当選したときも、これでCTが終了させられるので、遊技者に有利な状態が続き過ぎず、射倖性を抑制することができる。また、RT中にレギュラーボーナス、ビッグボーナス、CTに入賞したときには、RTカウンタの値が0に初期化されてRTが終了させられるので、遊技者に有利な遊技状態が続き過ぎず、射倖性を抑制することができる。
また、CT中における左のリール3Lの最大停止遅延時間を75ミリ秒に短縮することにより、特に技量の低い遊技者にあっては、リプレイ当選フラグが設定されていてもリプレイ入賞させることができない場合が生じてしまい、賭け数の設定で消費するメダルの量が多くなってしまう。これに対して、CTにおいてリプレイ当選フラグが設定されているときにリプレイ入賞が不可能であっても小役入賞する場合もあるので、賭け数の設定のために減らしたメダルの量を小役入賞によって回復できるものとなる。これにより、技量の低い遊技者であってもCTにおける利益を十分に確保することができるようになる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、遊技状態がRTにあるときにレギュラーボーナス、ビッグボーナス、またはCTに入賞すると、RTカウンタの値が0に初期化されて、RTの遊技状態が終了させられるものとしていた。もっとも、遊技状態がレギュラーボーナス、ビッグボーナス、またはCTにあるときにRTカウンタの値が1以上であっても、遊技状態はRTにないものとして判断される。そこで、遊技状態がRTにあるときにレギュラーボーナス、ビッグボーナス、またはCTに入賞したときであっても、RTカウンタの値を初期化せずに、残りのRTゲーム数を当該レギュラーボーナス、ビッグボーナス、またはCTが終了した後に持ち越すものとしてもよい。
上記の実施の形態では、遊技状態がCTにあってリプレイ当選していないときに、中のリール3Cを第1リールとして停止させて「ベル」の小役に入賞させたゲームでは、RT移行権のゲーム数を決定して、決定したゲーム数をRTカウンタに加算するものとしていた。これに対して、このようなゲームでは、RT移行権のゲーム数として0が決定されることがない、すなわち必ずRT移行権が付与されるものとしてもよい。RT移行権のゲーム数は、固定であってもよい。
また、中のリール3Cを第1リールとして停止させたときには、「ベル」の小役に入賞させたか否かに関わらず、RT移行権のゲーム数を決定するものとしてもよい。また、中のリール3Cを第1リールとして停止させて「ベル」の小役に入賞させた全てのゲームでRT移行権のゲーム数を決定するのではなく、このようなゲームが所定回数(例えば、3回や5回)に達する度にRT移行権のゲーム数を決定してもよい。
さらに、CT中において付与されたRT移行権のゲーム数を累積していくのではなく、最新の決定をRT移行権のゲーム数として付与するものとしてもよい。例えば、RT移行権として10、20、50ゲームが決定されるとき、中のリール3Cを第1リールとして停止させて「ベル」の小役に入賞させたゲームが1回目のときにはRT移行権として20ゲームが決定されたが、そのようなゲームが2回目(CTにおいて最後であったとする)のときにRT移行権として50ゲームが決定された場合には、CT終了後のRTは、レギュラーボーナスに当選しない限り50ゲーム継続するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、遊技状態がCTにあってリプレイ当選していないときに、左のリール3Lを第1リールとすれば「スイカ」の小役のみを、中のリール3Cを第1リールとすれば「ベル」の小役のみを、右のリール3Rを第1リールとすれば「チェリー」の小役のみを入賞させることができるものとなっていた。もっとも、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」で入賞時のメダルの払い出し枚数が異なるので、左のリール3Lを第1リールとしたときにはメダルの払い出し枚数が「スイカ」以下の「ベル」及び「チェリー」も、中のリール3Cを第1リールとしたときにはメダルの払い出し枚数が「ベル」以下の「チェリー」も入賞させることができるようにしてもよい。
上記の実施の形態では、遊技状態がCTにあるときに、左と中のリール3L、3Cについての最大停止遅延時間は通常の遊技状態と同じ190ミリ秒としていたが、右のリール3Rについての最大停止遅延時間を75ミリ秒として通常の遊技状態よりも短縮させるものとしていた。もっとも、CTにおいて最大停止遅延時間を短縮させるリールは、左のリール3Lとしても中のリール3Cとしてもよい。また、CTにおいて最大停止遅延時間を短縮させるリールは、1つに限るものではなく、複数としてもよい。
上記の実施の形態では、内部抽選の結果により設定されたCT当選フラグに基づいてCTの表示態様が導出されたときに、遊技状態がCTに移行されるものとしていた。これに対して、可変表示装置2の表示結果に関わらずにCTに移行させるか否かの抽選を行い、該抽選に当選したときに遊技状態をCTに移行させるものとしてもよい。ここで、遊技状態が既にCTにあるときには、抽選によりCTに移行させる旨を決定しないものとすることができる。この場合にも、CT中には内部抽選においてCTの抽選を行わないのと同様に、射倖性の抑制を図ることができる。
上記の実施の形態では、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行ったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、予め停止位置が記憶されたリール制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも適用することができる。テーブル方式のスロットマシンでは、リール制御テーブルの選択により弱ハズレか強ハズレかを決定することができる。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。