以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれリールモータ3ML、3MC、3MR(図2参照)の駆動によって回転/停止させられる。
リール3L、3C、3Rの外周部には、それぞれ「赤7」、「青7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。特にリール3Lにおいては、「赤7」、「青7」、「BAR」が1つずつ等間隔で配されている。リール3C、3Rにおいては、「JAC」が後述する4コマの引き込み制御で必ず有効ライン上に引き込み可能となるように配されている。
リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置2において上中下三段に表示される。また、リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図2参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LPとが設けられている。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、ゲーム回数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。ゲーム回数表示部21は、7セグメント表示器によるゲーム回数表示器51(図2参照)によって構成され、後述するビッグボーナスやレギュラーボーナスゲーム数、入賞数をカウントするカウンタの値を表示する。ゲーム回数表示部21は、後述するビッグボーナス時にメダルの払い出し数をカウントするカウンタの値を表示するために用いてもよい。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図2参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図2参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、26、及び3枚賭け表示部27、28が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、賭け数(1、2または3)に応じて有効化されたライン(以下、有効ラインという)に対応してそれぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58(図2参照)が点灯状態となることで、各ゲームにおける有効ラインを遊技者に示す。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、また、後述する役への入賞があった場合に1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58が点滅状態となることで、後述する役に入賞した有効ラインを遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図2参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図2参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図2参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図2参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図2参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態に応じた様々な演出用の画像を表示する。液晶表示器4に表示する画像による演出としては、例えば、後述するようにボーナス入賞可能な可能性を示すボーナス予告、ビッグボーナス入賞した場合にスーパービッグとなる可能性が高い旨を示す高確演出、スーパービッグ中における手順報知小役の種類の告知などの演出が含まれる。また、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図2参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図2参照)またはMAXBETスイッチ46(図2参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図2参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図2参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図2参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となっていることを、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図2参照)が点灯状態となることにより、遊技者に示す。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図2参照)が点灯状態となることで、後述するボーナス入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図2参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図2参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、入賞時及びボーナス突入時の効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図2参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図2は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104及び外部出力基板105に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図2では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板101は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されてており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込み機能を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、例えばシステムクロックが所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信し、またリール中継基板103を介して外部出力基板105に各種の信号を出力する。遊技制御基板101から演出制御基板102及び外部出力基板105へ情報(コマンド、信号)は一方向のみで送られ、演出制御基板102及び外部出力基板105から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド、信号)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、56、3枚賭けランプ57、58、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、ROM113内の遊技状態に対応したリール制御テーブルを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MLを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、バッファ回路127及びI/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。
外部出力基板105は、遊技制御基板103を介して入力された各種の信号を試験装置やホールの管理コンピュータなどの外部装置に出力する。遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力され、外部出力基板105の外部に出力される信号には、レギュラーボーナス中信号、ビッグボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、及び当選状況信号がある。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の賭け数に応じて設定された有効ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の内部当選フラグが設定されている必要がある(但し、ビッグボーナスの入賞は、さらに遊技状態がRTに制御されていないことが条件となる)。また、入賞に伴ってメダルが払い出され、遊技状態が変化させられる。以下、これらの入賞と判定される役について説明する。
通常の遊技状態またはRTにおいて、賭け数に応じた有効ライン上に「BAR」が3つ揃った場合には、レギュラーボーナス入賞となり、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、レギュラーボーナスゲーム(JACゲーム)と称されるゲームを所定回(例えば、12回)だけ行うこと、または所定回(例えば、8回)だけ入賞する(有効ライン上に「JAC」が揃う:JAC入賞)ことにより終了する。
通常の遊技状態またはRTにおいて、賭け数に応じた有効ライン上に「赤7」または「青7」が3つ揃った場合には、ビッグボーナス入賞となり、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを行うことができ、この小役ゲームでは、比較的高い確率で有効ライン上に「JAC」が揃う(JACIN入賞)。JACIN入賞すると、前述したレギュラーボーナス(JACゲーム)が提供される。ビッグボーナスは、払い出されたメダルの枚数が360枚に達したときに終了する。ビッグボーナスとしては、後述するように、演出制御基板102の側での制御によりスーパービッグとノーマルビッグの2種類が発生し得る。
遊技制御基板101のRAM112には、レギュラーボーナスゲーム(ビッグボーナス中に提供されたものを含む)のゲーム数及びその入賞数、並びにビッグボーナス中に払い出したメダルの枚数をカウントするカウンタが設けられている。レギュラーボーナスに移行しているときには、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定される。ビッグボーナスに移行しているときには、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定される。JACINによりJACゲームが提供されているときには、レギュラーボーナス中フラグも合わせて設定される。
レギュラーボーナスゲームまたはJACゲーム以外のゲームで、有効ライン上に「スイカ」または「ベル」が揃った場合、或いは左のリール3Lについて「チェリー」が現れた場合には、それぞれスイカ、ベル、チェリーの小役入賞となる。有効ライン上に「赤7or青7orBAR−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときにも小役入賞となる。これらの小役は、後述するスーパービッグにおいて当選しているときに種類が報知され、実質的に左の停止ボタン12Lの操作タイミングが報知されるものであるので、手順報知小役と呼ぶものとする。
ビッグボーナス期間中において提供される小役ゲーム及びJACゲーム、レギュラーボーナスゲームを除き、有効ライン上に「JAC」が揃った場合には、リプレイ入賞となる。それ以外の表示態様が可変表示装置2に導出表示された場合には、いずれの役にも入賞しなかったこと、すなわちハズレとなる。
なお、この実施の形態において「小役」といった場合には、スイカ、ベル、チェリーの小役、並びに手順報知小役だけではなく、特に説明した場合においては、リプレイ等(リプレイ、JAC及びJACIN)を含むことがあるものとする。単に「ボーナス」といった場合は、特に断りがない限り、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを含むものとする。役の種別だけではなく、入賞や当選フラグについて使用する場合も同様である。
以上説明した役への入賞があった場合には、リプレイ入賞であった場合を除いて、それぞれの役に応じた枚数のメダルが払い出される(但し、クレジット数が50に達するまでは、役に応じた数のクレジットがデータとして蓄積され、この場合もメダルと同様に有価価値を払い出したこととなる)。また、メダルの払い出しの枚数は、ベルの小役が8枚、チェリーの小役が2枚である他は、全て15枚である。リプレイ入賞の場合には、次のゲームで遊技者が手持ちのメダルまたはクレジットから賭け数を設定しなくても、今回のゲームと同じ賭け数が自動的に設定されて、そのままゲームを開始可能となる。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを可変表示装置2に表示結果が導出表示される以前(実際は、スタートレバー11の操作のとき)に決定するものであり、ゲーム毎にハードウェア乱数機能を用いて取得した内部抽選用の乱数、設定スイッチ91による設定、遊技者が設定した賭け数、及び現在の遊技状態に基づいてROM113内に用意された当選判定用テーブルを参照することによって、CPU111が行うものである。
内部抽選における当選は、排他的なものであり、1ゲームにおいて複数が同時に当選することはない。また、内部抽選は、ゲーム毎に行われ、その結果に応じて当選フラグがRAM112に設定されるものとなる。小役(リプレイ等を含む)当選フラグは、これに基づいて入賞が発生したか否かに関わらず、ゲーム毎に消去されるものとなるが、ボーナス当選フラグは、入賞させることができなくても、その設定を次ゲーム以降に持ち越すことができる。
ビッグボーナスを除いて、内部抽選の結果により当選フラグが設定されていると、この当選フラグのみに基づいて対応する役に入賞することが可能となる。各役の当選確率は、設定値、賭け数及び遊技状態に応じて役毎に定められている。特にビッグボーナスの当選確率は、賭け数が3であれば、設定値に関わらず1/40と定められている。ビッグボーナス当選フラグが設定されたときには、これに基づいて当該ゲームから直ちにビッグボーナス入賞が可能となるものではなく、遊技状態がRT(Replay Time)に制御されて、ビッグボーナスが不可能な状態に制御される。
RTの遊技状態は、ビッグボーナス当選時に決定されるRTゲーム数(50、100または200)を消化することによって解除されるものとなる。RAM112には、RT残りゲーム数をカウントするためのRTカウンタが設けられており、決定されたRTゲーム数が初期値としてセットされる。RTカウンタの値が1以上であるときに遊技状態がRTにあることになる。RTの遊技状態において1ゲームを消化する毎に、RTカウンタの値が1ずつ減算される。
RTカウンタの値が0となってRTが解除されると、RAM112に設定されているビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞することが可能となる。遊技状態がRTに制御されているときは、ビッグボーナス入賞が不可能だという点では通常の遊技状態とは変わりないが、RTゲーム数の消化により確実にビッグボーナス入賞が可能な状態となるので、通常の遊技状態よりはビッグボーナス入賞が容易になっている状態と言うことができる。なお、内部抽選によりレギュラーボーナス当選フラグが設定されたときには、遊技状態がRTに制御されることはなく、当該ゲームから直ちにレギュラーボーナス入賞が可能となる。
ボーナス当選フラグが設定されているとき(RTに制御されているときを含む)には、内部抽選においてさらにボーナス当選することはないが、小役(リプレイを含む)に当選することは可能である。ボーナス当選フラグと小役(リプレイを含む)当選フラグとが重複して設定されているときには、小役の入賞を優先させるようにリール3L、3C、3Rの停止制御がされる。
なお、このスロットマシン1において、ビッグボーナス当選フラグが設定されたときに制御されるRTは、リプレイ当選を判定するための判定値を通常の遊技状態とは1変えただけで、通常の遊技状態とメダルの払出率に明確な差異が生じるものではない。これは、単にビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞を発生させないようにするための遊技状態に過ぎない。
上記した内部抽選の結果により設定される当選フラグの設定状況に関する情報は、当選状況通知コマンドとして各ゲームの内部抽選後に遊技制御基板101から演出制御基板102へと送信される。もっとも、特にビッグボーナスのように入賞が発生可能かどうかが当選フラグの設定状況だけでは判別できず、遊技状態まで分からなければ判別できない役もあるので、遊技状態の制御状況に関する情報も、遊技状態通知コマンドとして各ゲームの内部抽選後に当選状況通知コマンドを送信する前に遊技制御基板101から演出制御基板102へと送信される。
図3(a)は、遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される遊技状態通知コマンドの例を示す図である。遊技状態通知コマンド301は、遊技状態がレギュラーボーナスにあるかどうか、ビッグボーナスにあるどうかをそれぞれ1ビットずつで、遊技状態がRTにあるかどうか及びRTにあるときの残りゲーム数を5ビットで示すものである。当該5ビットの値が0のときはRTでないことを、1〜29であるときにはRT残りゲーム数そのものを、30のときはRT残りゲーム数が31〜50ゲームであることを、31のときはRT残りゲーム数が51ゲーム以上であることを示す。
図3(b)は、遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される当選状況通知コマンドの例を示す図である。当選状況通知コマンド302は、レギュラーボーナス当選フラグとビッグボーナス当選フラグの設定の有無をそれぞれ1ビットずつで、残りの小役(リプレイ等を含む)当選フラグの設定状況を3ビットで示すものである。なお、遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中を含む)にあるときに当該3ビットの値が7であればJAC当選フラグの設定を、ビッグボーナス中の小役ゲームにあるときに当該3ビットの値が7であればJACIN当選フラグの設定を示す。
また、遊技制御基板101から演出制御基板102へは、遊技状態通知コマンド301及び当選状況通知コマンド302以外にも、遊技の進行状況に応じて様々なタイミングで、各種のコマンドが送信される。このようなコマンドとしては、可変表示装置2に表示結果が導出されたときに、その導出された図柄に応じて入賞が発生したか否か、さらには発生した入賞の種類を示す入賞情報コマンドがある。
演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から送られてきたコマンドに基づいて、独立した制御により演出を行うものとなる。このような演出として、ビッグボーナスが発生したときに、スーパービッグとノーマルビッグの2種類からいずれかを決定し、スーパービッグとしたときに手順報知小役に当選していれば、その種類を液晶表示器4に表示して遊技者に告知する演出がある。ノーマルビッグでは、手順報知小役の種類は告知されないので、スーパービッグの方が遊技者にとっての有利度が高いこととなる。
また、遊技効果LED75A〜75Mを所定の態様で点灯させることで、入賞したビッグボーナスがスーパービッグとなる可能性が高い(ここでは100%)旨を示す高確演出がある。さらに、ボーナス中以外の遊技状態においてボーナス当選している可能性がある旨を液晶表示器4に表示して遊技者に予告するボーナス予告演出がある。これらの演出を行うため、RAM122には、遊技状態通知コマンド301が示す遊技状態(当該ゲーム分)、当選状況通知コマンド302が示す当選フラグの設定状況(当該ゲーム分)、及び入賞情報コマンドが示す各役の入賞の履歴を保存する領域が設けられている。
高確演出は、通常の遊技状態またはRTにおいて「スイカ」の小役または「チェリー」の小役に当選したことを条件として実行するか否かが決定され、この決定に基づいて次のゲームから高確演出が開始されることとなる。高確演出を実行するか否かの決定の条件となる「スイカ」の小役または「チェリー」の小役に当選したときには、その旨が液晶表示器4に表示されて遊技者に報知される。高確演出の継続ゲーム数としては、30、50、100ゲームの3種類がある。既に高確演出が実行されているときに、高確演出を実行するか否かの決定が重ねて行われることはない。また、ビッグボーナス中に「スイカ」の小役または「チェリー」の小役に当選しても、高確演出を実行するか否かの決定が行われることはない。
高確演出を実行するか否か、及び実行する場合の継続ゲーム数の決定は、次のような条件で設定される比を乗算して実際の割り振りを行うための比が求められ、高確演出用の乱数の値とその比とに従って行われるものとなる。この比を、(高確演出を実行しない):(継続ゲーム数が30ゲーム):(継続ゲーム数が50ゲーム):(継続ゲーム数が100ゲーム)と記述するものとする。
まず、「スイカ」の小役に当選しているか「チェリー」の小役に当選しているかによって比が異なるものとなり、それぞれ10:6:3:1、30:11:4:1となる。入賞履歴により入賞の割合が所定以下であるときとそれより多いときとで比が異なり、それぞれ 10:6:3:1 、30:11:4:1となる。遊技状態がRTに制御されて残りゲーム数が10以下となっているかRTが解除されてビッグボーナス当選フラグが設定されているときとRT残りゲーム数が11以上か通常の遊技状態でビッグボーナス当選フラグが設定されていないとで比が異なるものとなり、それぞれ 10:6:3:1、50:16:5:1となる。
例えば、「スイカ」の小役に当選、入賞の割合が所定以下、遊技状態がRTでRTの残りゲーム数が10ゲームであるときには、(高確演出を実行しない):(継続ゲーム数が30ゲーム):(継続ゲーム数が50ゲーム):(継続ゲーム数が100ゲーム)=10×10×10×:6×6×6×:3×3×3×:1×1×1×=1000:216:27:1と決定されるものとなる。
RAM122には、高確演出の残りゲーム数をカウントするための高確演出カウンタが設けられており、ここで決定された継続ゲーム数が初期値としてセットされるものとなる。ゲームの開始時(当選状況通知コマンド302の受信時)において高確演出が行われてなく、高確演出カウンタの値が0となっていない(ビッグボーナス中には、必ず0となる)ときには、高確演出が開始されるものとなる。
高確演出カウンタの値は、1ゲームを消化する毎に1ずつ減算されていき、その値が0となると高確演出が終了させられる。また、高確演出中にビッグボーナス入賞した場合にも、高確演出が終了させられる。この場合には、高確演出カウンタの値も0に初期化される。なお、レギュラーボーナス中(ビッグボーナス中を除く)でも高確演出が継続して行われる場合がある。
入賞情報コマンドによりビッグボーナス入賞していた場合には、当該ビッグボーナスをスーパービッグとするかノーマルビッグとするかが決定される。ここで、高確演出を実行しているときにビッグボーナス入賞した場合には、必ずスーパービッグにするものと決定される(実際に決定そのものの処理はしない)。高確演出を実行していないときにビッグボーナス入賞した場合には、スーパービッグ抽選を行い、これに当選したときのみスーパービッグにするものと決定する。ハズレたときにはノーマルビッグにするものと決定する。
スーパービッグにするものと決定された場合には、RAM122にスーパービッグフラグが設定される。スーパービッグが設定されているときに受信した当選状況通知コマンド302がいずれかの手順報知小役の当選を示していれば、その種類を液晶表示器4に表示して遊技者に告知するものとなる。スーパービッグフラグが設定されていなければ、手順報知小役の種類を告知しない。なお、スーパービッグフラグは、ビッグボーナスが終了したときに(遊技状態通知コマンド301により認識)、RAM122から消去されるものとなる。
また、通常の遊技状態かRTにあるときに当選状況通知コマンド301を受信したときには、これがボーナス入賞可能となっている(ボーナス当選フラグが設定され、且つRTに制御されていない)か、及び高確演出が実行されているかどうかに従って、ボーナス予告演出を行うかどうかが決定される。ボーナス予告演出を行うことが決定された場合には、液晶表示器4にボーナス予告用の画像が表示されて、ボーナス予告演出が行われるものとなる。ここで、ボーナス当選を示しているときの方が該当選を示していないときよりも高い割合でボーナス予告演出を実行すると決定し、高確演出が実行されているときの方が実行されていないときよりも高い割合でボーナス予告演出を実行すると決定するものとなる。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技動作について説明する。なお、以下の説明において“ゲーム”といった場合には、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものとする。もっとも、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭け数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へのコマンドの送信、及びコマンドに基づく演出の処理は、本発明に関わるものだけ説明するものとする。
図4は、遊技制御基板101のCPU111が実行する1ゲーム分の処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS1)。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS2)。もっとも、前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイフラグにより前のゲームと同じ賭け数が自動設定される(この段階でリプレイフラグが消去される)ので、そのままスタートレバー11を操作してゲームの開始を指示すればよい。
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、設定値、賭け数及び遊技状態に応じて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する内部抽選を行い、その結果に応じて当選フラグを設定する抽選処理を行う(ステップS3)。この抽選処理では、ビッグボーナス当選フラグが設定されて遊技状態がRTに制御されたときに、このRTを解除するための処理も行っている。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール変動開始処理が行われる(ステップS4)。リール変動開始処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。これにより、可変表示装置2において図柄が変動表示される。ここで、前回のゲームでの回転開始から所定時間が経過していない場合、回転開始待ちとなり、ウェイトランプ61を点灯させることによりその旨をウェイト表示部31で報知する。また、次回のゲームのための1ゲームタイマの計時を開始する。
その後、リール変動停止処理が行われる(ステップS5)。リール変動停止処理では、リールの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立した後、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれ遊技者によって操作されることにより、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。このとき、RAM112に設定されている当選フラグに従って、4コマ以内の範囲で引き込み制御が行われる。但し、遊技状態がRTに制御されているときには、ビッグボーナス当選フラグが設定されていてもビッグボーナス入賞させないようにする制御が行われる。また、所定の条件が成立してからの経過時間が所定時間(例えば、30秒)となったときに、リール3L、3C、3Rの駆動を強制的に停止させる。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、ステップS2のBET処理で設定した賭け数に応じた有効ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS6)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行われる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS7)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定メダル枚数だけだけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、ボーナスの終了の制御や小役(リプレイ等を含む)当選フラグの消去などの入賞に関わらない各種の処理も行われる。なお、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS3の抽選処理について詳しく説明する。図5は、CPU111がステップS3で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。まず、ハードウェア乱数機能を利用して内部抽選用の乱数を抽出し、当該抽出した乱数の値をRAM112に一時格納する(ステップS101)。さらに、RAM112に一時格納した乱数の値を、設定スイッチ91による確率設定、ステップS2のBET処理で設定した賭け数、並びに現在の遊技状態(通常、レギュラーボーナス、ビッグボーナス、及びRT)に応じた当選判定用テーブルと比較する(ステップS102)。
次に、当該ゲームよりも前のゲームからRAM112にボーナス当選フラグが持ち越されているかどうかを判定する(ステップS103)。当該ゲームよりも前のゲームからボーナス当選フラグが持ち越されていれば、RAM112のRTカウンタの値が1以上であるかどうかにより前回のゲームでの遊技状態がRTにあったかどうかを判定する(ステップS104)。前回のゲームでの遊技状態がRTにあった場合には、まRTカウンタの値を1だけ減算する(ステップS105)。この結果として、RTカウンタの値が0となればRT解除となる。そして、ステップS112の処理に進む。前回のゲームでの遊技状態がRTになければ、そのままステップS112の処理に進む。
当該ゲームよりも前のゲームからボーナス当選フラグが持ち越されていなければ、ステップS102で乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、ビッグボーナスに当選したかどうかを判定する(ステップS106)。ビッグボーナスに当選していた場合には、ビッグボーナス当選フラグをRAM112に設定する(ステップS107)。
また、ここで設定したビッグボーナス当選フラグに基づいて直ぐにはビッグボーナス入賞可能にしないため、ソフトウェア乱数機能によりRTゲーム数決定用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいてビッグボーナス入賞が可能となるまでのRTゲーム数を、50、100または200のいずれかから決定する(ステップS108)。ここで決定したRTゲーム数の値をRAM112に設けられたRTカウンタの初期値としてセットする(ステップS109)。そして、ステップS114の処理に進む。
ビッグボーナスに当選していなかった場合には、ステップS102で乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、レギュラーボーナスに当選したかどうかを判定する(ステップS110)。レギュラーボーナスに当選していた場合には、レギュラーボーナス当選フラグをRAM112に設定する(ステップS111)。そして、ステップS114の処理に進む。レギュラーボーナスに当選していなかった場合には、ステップS112の処理に進む。
ステップS112では、ステップS102で乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、いずれかの種類の小役(リプレイ等を含む)に当選したかどうかを判定する。いずれかの種類の小役に当選していれば、当選した種類の小役(リプレイ等を含む)の当選フラグを設定する(ステップS113)。そして、ステップS114の処理に進む。いずれの種類の小役(リプレイ等を含む)にも当選していなければ、そのままステップS114の処理に進む。
ステップS114では、現在の遊技状態に基づいて図3(a)に示した遊技状態通知コマンド301を生成して、これを演出制御基板102に送信する。さらに、RAM112における各役の当選フラグの設定状況に基づいて図3(b)に示した当選状況通知コマンド302を生成して、これを演出制御基板102に送信する(ステップS115)。そして、抽選処理を終了して、図4のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS6の入賞判定処理について詳しく説明する。図6は、CPU111がステップS6で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。まず、賭け数に応じて設定された有効ライン上に、遊技状態に応じて入賞の表示態様となる図柄が揃ったかどうかを判定する(ステップS201)。入賞の表示態様となる図柄が揃っていなければ、そのままステップS204の処理に進む。
入賞の表示態様となる図柄が揃っていた場合には、当該入賞の表示態様に対応する当選フラグがRAM112に設定されていなかったものであるかどうかを判定する(ステップS202)。当該入賞の表示態様が当選フラグの設定されていない入賞の表示態様であった場合には、エラー終了する。このときのエラー処理については、本発明と関係がないので説明を省略する。
当該入賞の表示態様が当選フラグの設定されていない入賞の表示態様でなければ、入賞の表示態様が導出表示された有効ラインに対応した1枚、2枚または3枚賭けランプ54〜58の点滅表示させる(ステップS203)。
次に、当該入賞の表示態様がいずれかのボーナス(JACINを含む)の表示態様であるかどうかを判定する(ステップS204)。いずれかのボーナスの表示態様である場合には、RAM112に設定されていたボーナス当選フラグを消去するとともに、当該ボーナスの種類に対応したボーナス中フラグをRAM112に設定する(ステップS205)。また、RAM112に設けられたボーナス中のゲーム数や入賞数、払出メダル枚数をカウントするための各種カウンタの値を初期化する(ステップS206)。そして、ステップS208の処理に進む。
ステップS204において入賞の表示態様がいずれのボーナスの表示態様でもなかった場合には、当該入賞の表示態様がいずれかの小役(JACを含む)の表示態様であるかどうかを判定する(ステップS207)。当該入賞の表示態様がいずれかの小役(JACを含む)の表示態様であった場合には、ステップS208の処理に進む。
ステップS208では、メダルの払い出しを伴う役に入賞したものとなるので、当該入賞の表示態様に応じて定められたメダルの払い出し数(チェリーが2枚、ベル及びグループ小役2が8枚、それ以外は15枚)を払い出し予定数としてRAM112に設定する。そして、ステップS210の処理に進む。
ステップS207において入賞の表示態様がいずれの小役(JACを含む)の表示態様でもなかった場合には、当該入賞の表示態様はリプレイ入賞の表示態様ということとなるので、RAM112にリプレイフラグを設定する(ステップS209)。このリプレイフラグは、次のゲームのBET処理で賭数が自動設定されたときに消去されるものとなる。そして、ステップS210の処理に進む。
ステップS210では、入賞の有無、及び入賞した役の種類を示す入賞情報コマンドを生成して、これを演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図4のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS7の払出処理について詳しく説明する。図7は、CPU111がステップS7で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。まず、RAM112に設定された払い出し予定数が0となるまで、払い出し予定数を1ずつ減算していきながらホッパー80を制御してメダルを1枚ずつ排出させることで、入賞した役に対応した数のメダルを遊技者に払い出す。但し、クレジットの数が50に達していなければ、メダルを1枚ずつ排出する代わりにクレジットの数を1ずつ加算していく(ステップS301)。
次に、RAM112にレギュラーボーナス中フラグまたはビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がボーナスとなっているかどうかを判定する(ステップS302)。現在の遊技状態がボーナスとなっていなければ、ステップS306の処理に進む。現在の遊技状態がボーナスとなっていれば、RAM112の各種カウンタを用いて、当該ボーナスにおけるゲーム数や入賞数、払出メダル枚数をカウントする(ステップS303)。
そのカウント結果として、ボーナス(ビッグボーナス中のレギュラーボーナスを含む)の終了条件となったかどうかを判定する(ステップS304)。ボーナスの終了条件となっていなければ、そのままステップS306の処理に進む。ボーナスの終了条件となっていれば、RAM112の対応するボーナス中フラグを消去する。但し、ビッグボーナス中のレギュラーボーナスのみ終了した場合には、ビッグボーナス中フラグを消去せずに、レギュラーボーナス中フラグのみを消去する(ステップS305)。そして、ステップS306の処理に進む。
ステップS306では、RAM112に小役(リプレイ等を含む)の当選フラグが設定されていれば、これを消去する。その他のレギュラーボーナス当選フラグ、或いはビッグボーナス当選フラグは消去しないで、次のゲームに持ち越させる。そして、払出処理を終了して、図4のフローチャートに復帰する。図4のフローチャートに復帰すると、そのまま1ゲーム分の処理が終了することとなる。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、RT、ボーナスの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、独自の演出を行っている。以下、演出制御基板102のCPU121が各種の演出(特にノーマルビッグかスーパービッグかの決定、ビッグボーナス入賞した場合にスーパービッグとなる可能性が高い旨を示す高確演出、スーパービッグ中における手順報知小役の種類の告知、ボーナス入賞可能な可能性を示すボーナス予告)を行うために実行する処理について説明する。
図8は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS401)。コマンドを受信するまでは、ステップS401の処理を繰り返し、コマンドの受信を待機している状態にある。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS402)。
受信したコマンドの種類がステップS114で送信された遊技状態通知コマンド301であった場合には、当該遊技状態通知コマンド301が示す遊技状態をRAM122の所定の領域に保存する。前回のゲームの遊技状態が保存されている場合には、これに上書きして保存する(ステップS403)。
次に、受信した遊技状態通知コマンド301がビッグボーナス中であることを示しているかどうかを判定する(ステップS404)。ビッグボーナス中でないことを示していれば、RAM122にスーパービッグフラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS405)。スーパービッグフラグが設定されている場合には、前回のゲームまででスーパービッグが終了したものとなるので、RAM122に設定されているスーパービッグフラグを消去する(ステップS406)。そして、ステップS401の処理に戻る。
受信した遊技状態通知コマンド301がビッグボーナス中であることを示していたり、ビッグボーナス中でないことを示していてもスーパービッグフラグが設定されていなかった場合には、そのままステップS401の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS115で送信された当選状況通知コマンド302であった場合には、当該当選状況通知コマンド302が示す各役の当選フラグの設定状況をRAM122の所定の領域に保存する。前回のゲームにおける当選フラグの設定状況が保存されている場合には、これに上書きして保存する(ステップS407)。
次に、ステップS403でRAM122に保存した遊技状態に従って、現在のゲームの遊技状態がボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS408)。現在のゲームの遊技状態がボーナスではない場合には、現在高確演出が実行されているかどうかを判定する(ステップS409)。現在高確演出が実行されている場合には、ステップS417の処理に進む。
現在高確演出が実行されていない場合には、RAM112に設けられた高確演出カウンタの値が0以外(ここでは、30、50または100)となっているかどうかを判定する(ステップS410)。高確演出カウンタの値が0以外となっていれば、遊技効果LED75A〜75Mを所定の態様で点灯させて、高確演出を開始させる(ステップS411)。そして、ステップS417の処理に進む。
高確演出カウンタの値が0となっていれば、RAM112に保存した当選フラグの設定状況により「スイカ」の小役または「チェリー」の小役に当選しているかどうかを判定する(ステップS412)。「スイカ」の小役と「チェリー」の小役のいずれにも当選していなければ、そのままステップS417の処理に進む。「スイカ」の小役または「チェリー」の小役のいずれかに当選していれば、「スイカ」の小役または「チェリー」の小役に当選していることを液晶表示器4に表示して、遊技者に報知する(ステップS413)。ここでは、当選している役の種類まで報知してもよい。
次に、詳細を後述する高確演出決定処理により、高確演出を実行するかどうか、実行する場合にはその継続ゲーム数を決定する(ステップS414)。この高確演出決定処理において、高確演出を実行するものと決定したかどうかを判定する(ステップS415)。高確演出を行わないと決定した場合には、そのままステップS419の処理に進む。高確高確演出を行うと決定した場合には、決定したゲーム数をRAM122に設けられた高確演出カウンタの初期値としてセットする(ステップS416)。そして、ステップS401の処理に戻る。
ステップS417では、RAM112に保存した当選フラグの設定状況がボーナス当選を示しているか、遊技状態がRTに制御されているか、及び現在高確演出が実行されているかに応じて、ボーナス予告演出を実行するかどうかを決定する。ここで、ボーナス予告演出を実行する旨が決定されたかどうかを判定する(ステップS418)。ボーナス予告演出を実行しない旨が決定された場合には、そのままステップS401の処理に戻る。ボーナス予告演出を実行する旨が決定された場合には、液晶表示器4に一定期間だけボーナス予告演出用の画像を表示させることによりボーナス予告演出を実行する(ステップS419)。そして、ステップS401の処理に戻る。
また、現在のゲームの遊技状態がボーナスにあれば、RAM122にスーパービッグフラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS420)。スーパービッグフラグが設定されていなければ、当該ボーナスはスーパービッグではないので、手順報知小役の種類を告知することはなく、そのままステップS401の処理に戻る。
スーパービッグフラグが設定されている場合には、RAM122に保存した当選フラグの設定状況に従って、いずれかの手順報知小役に当選しているかどうかを判定する(ステップS421)。いずれかの手順報知小役に当選していれば、当選している小役の種類を液晶表示器4に表示して遊技者に告知する。例えば、手順報知小役として「赤7−JAC−JAC」に当選していれば、液晶表示器4に「赤7」と表示することで、左のリール3Lについて目押しすべき図柄が「赤7」であることを遊技者に告知する(ステップS422)。そして、ステップS401の処理に戻る。いずれの手順報知小役にも当選していなければ、そのままステップS401の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS210で送信された入賞情報コマンドであった場合には、該入賞情報コマンドが示す入賞履歴をRAM122の所定の領域に保存する。この入賞履歴の保存は、例えば、トータルのゲーム回数と、各役の入賞回数とを保存することにより行うものとする(ステップS423)。次に、現在高確演出が実行されているかどうかを判定する(ステップS424)。
高確演出が実行されていない場合には、受信した入賞情報コマンドがビッグボーナス入賞を示しているかどうかを判定する(ステップS425)。ビッグボーナス入賞を示していなければ、そのままステップS401の処理に戻る。一方、ビッグボーナス入賞を示している場合には、高確演出を実行する旨が決定されたゲームそのもの(実行はされていない)でビッグボーナス入賞した場合もあるので、高確演出カウンタの値を0に初期化する(ステップS426)。
また、ソフトウェア乱数機能により乱数を抽出し、該抽出した乱数の値により当該ビッグボーナスをスーパービッグとするかノーマルビッグとするかを決定するスーパービッグ抽選を行う(ステップS427)。その結果として、スーパービッグ抽選に当選したかどうかを判定する(ステップS428)。スーパービッグ抽選に当選した場合には、RAM122にスーパービッグフラグを設定して(ステップS432)、ステップS401の処理に戻る。スーパービッグ抽選にハズレた場合には、そのままステップS401の処理に戻る。
一方、ステップS416で高確演出が実行されていると判定された場合には、受信した入賞情報コマンドがビッグボーナス入賞を示しているかどうかを判定する(ステップS429)。ビッグボーナス入賞を示していれば、まずRAM112の高確演出カウンタの値を0に初期化し(ステップS430)、遊技効果LED75A〜75Mを全て消灯させて、高確演出を終了させる(ステップS431)。さらにスーパービッグ抽選を行うことなくRAM122にスーパービッグフラグを設定して(ステップS432)、ステップS401の処理に戻る。
また、ステップS426でビッグボーナス入賞を示していないと判定された場合には、RAM122の高確演出カウンタの値を1だけ減算する(ステップS433)。その結果として、高確演出カウンタの値が0となったかどうかを判定する(ステップS434)。高確演出カウンタの値が0となっていなければ、そのままステップS401の処理に戻る。高確演出カウンタの値が0となったならば、遊技効果LED75A〜75Mを全て消灯させて、高確演出を終了させる(ステップS435)。そして、ステップS401の処理に戻る。
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理を実行する(ステップS436)。これら他の処理については、本発明とは直接的な関係がないため、詳細な説明は省略する。その後、ステップS401の処理に戻る。
次に、ステップS414の高確演出決定処理について詳しく説明する。図9は、CPU121がステップS414で実行する高確演出決定処理を詳細に示すフローチャートである。高確演出決定処理では、まずRAM122に保存された遊技状態に基づいてRT残りゲーム数が10以下となっているか、RTが解除されてビッグボーナス当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS501)。
RT残りゲーム数が10以下となっているか、RTが解除されてビッグボーナス当選フラグが設定されている場合には、10:6:3:1の比を設定する(ステップS502)。そして、ステップS504の処理に進む。RT残りゲーム数が11以上か、通常の遊技状態でビッグボーナス当選フラグが設定されていない場合には、50:16:5:1の比を設定する(ステップS503)。そして、ステップS504の処理に進む。
ステップS504では、RAM122に保存された当選フラグの設定状況に基づいて「スイカ」の小役に当選しているか「チェリー」の小役に当選しているかを判定する。「スイカ」の小役に当選している場合には、10:6:3:1の比を設定する(ステップS505)。そして、ステップS507の処理に進む。「チェリー」の小役に当選している場合には、30:11:4:1の比を設定する(ステップS506)。そして、ステップS507の処理に進む。
ステップS507では、RAM122に保存された入賞履歴により入賞の発生が所定の割合以下であるかどうかを判定する。入賞の発生が所定の割合以下である場合には、10:6:3:1の比を設定する(ステップS508)。そして、ステップS510の処理に進む。入賞の発生が所定の割合よりも大きい場合には、30:11:4:1の比を設定する(ステップS509)。そして、ステップS510の処理に進む。
ステップS510では、高確演出を実行するか否か、及び実行する場合の継続ゲーム数を決定するための比の割り振りを算出する。「スイカ」の小役に当選、入賞の割合が所定以下、遊技状態がRTでRTの残りゲーム数が10ゲームであるときには、1000:216:27:1と算出される。また、ソフトウェア乱数機能により高確演出決定用の乱数を抽出し(ステップS511)、抽出した乱数の値を算出した比の割り振りに従って高確演出を実行するか否か、実行する場合には継続ゲーム数を決定する(ステップS512)。そして、高確演出決定処理を終了して、図8のフローチャートに復帰する。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナス当選フラグが設定されるとともにRTが解除されてビッグボーナス入賞が可能となっているときか、RT残りゲーム数が10ゲーム以下となっているときには、それ以外のときよりも高確演出が実行されることとなる割合が高い。また、高確演出の継続ゲーム数の期待値も高い。このため、高確演出が実行されているときには、ビッグボーナス入賞すればスーパービッグになるという可能性が高くなるだけでなく、少なくともビッグボーナス当選フラグが設定されてビッグボーナス入賞する可能性も高くなっているということとなる。このため、高確演出が実行されたときの遊技者の期待感を高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、ビッグボーナスをノーマルビッグとするかスーパービッグとするかの決定は、ビッグボーナス入賞したときに行うものとしている。ビッグボーナス当選やRTの解除は遊技者が分からない場合も多いので、このようなタイミングで決定を行うことで、スーパービッグに決定する割合が高くなっているかどうかが遊技者にとって視覚的に分かり易くなる。
また、高確演出の継続ゲーム数は、30、50、100ゲームの3種類のいずれかに決定され、決定された継続ゲーム数を消化するまで高確演出が継続して行われることとなる。このように高確演出の終了も一定しないので、高確演出が開始された後も遊技者が継続ゲーム数への期待感を持つようになり、期待感の持続により遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、高確演出を実行するかどうかは、「スイカ」の小役または「チェリー」の小役に当選したときに行われるが、この当選が遊技者に告知されるものとなる。高確演出を実行する旨が決定されても、その実行は次ゲームとなるので、この当選の告知によって可変表示装置2に表示結果が導出される前の早いタイミングで高確演出に対する遊技者の期待感を高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、「スイカ」の小役に当選したときには、「チェリー」の小役に当選したときよりも高確演出が実行されることも継続ゲーム数の期待値も大きくなるので、さらに遊技者の期待感を高めさせることができる。
また、ゲーム毎の入賞履歴を保存しておき、入賞の発生が所定の割合以下であれば高確演出が実行されることも継続ゲーム数の期待値も大きくなる。このように入賞履歴で高確演出の継続ゲーム数が変わってくることで、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、高確演出の実行中は、ビッグボーナス入賞すればスーパービッグとなる割合が高くなる、或いはビッグボーナス入賞する可能性が高くなっているだけではなく、ボーナス予告演出が行われる頻度も高くなる。このボーナス予告演出によって、ボーナス当選に対する遊技者の期待感をさらに高めさせることができるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、高確演出中にビッグボーナス入賞したときに、当該ビッグボーナスをノーマルビッグとするかスーパービッグとするかを決定していた。これに対して、ビッグボーナス当選したとき、或いはRTが解除されたときに、当該当選に基づくビッグボーナスをノーマルビッグとするかスーパービッグとするかを決定してもよい。ビッグボーナス当選した(或いはRTが解除された)タイミングは遊技者に分からない場合も多いが、これに気づかずに(或いは気づいていても)ビッグボーナス入賞させることができないで高確演出が終了してしまったとしても、遊技者が損をすることがない。
上記の実施の形態では、高確演出が実行されているときにビッグボーナス入賞すれば、高い確率(100%)でスーパービッグになるものとしていた。つまり、ノーマルビッグとするかスーパービッグとするかは、ビッグボーナス入賞した時点で高確演出が実行されているか否かに応じて決定するものとしていた。これに対して、ビッグボーナス入賞する前に(さらにビッグボーナス当選する前に)、次に入賞したときのビッグボーナスをノーマルビッグとするかスーパービッグとするかを予め決定しておくものとしてもよい。
この場合において、スーパービッグとすることが決定されている場合には、ノーマルビッグとすることが決定されている場合よりも、高確演出を実行する確率を高くすることができる。スーパービッグとすることが決定されていて、ビッグボーナス当選したときには、必ず高確演出を実行するものとしてもよい。RT残りゲーム数、当選した小役の種類、入賞履歴などに応じて高確演出を実行する割合、及び継続ゲーム数を決定する割合を変化させるのは、上記の実施の形態と同様とすることができる。
ここでも、高確演出が実行されたときには、次にビッグボーナス入賞すればスーパービッグとなる可能性が高いだけではなく、ビッグボーナス入賞が可能か容易な状態となっている可能性も高いこととなる。これにより、遊技者の期待感を高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス当選フラグが設定されたときに制御されるRTは、当該時に決定されたRTゲーム数を消化することによって解除されるものとしていた。これに対して、遊技状態がRTにあるときにRT解除抽選を行い、これに当選したことを条件としてRTを解除するものとしてもよい。RT解除抽選の当選確率は、複数種類(例えば、1/50、1/100、1/200)あってもよく、ビッグボーナス当選時においていずれかの種類に決定することができる。また、所定の役の当選や入賞などの他の条件の成立によってRTを解除するものとすることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス当選フラグが設定されたときには、ビッグボーナス当選確率の逆数よりも大きい50、100または200ゲームのRTに必ず制御されるものとしていた。これに対して、RTには、所定の割合で制御するものとし、ビッグボーナス当選フラグが設定されてRTに制御されなかったときには、即座にビッグボーナス当選フラグに基づくビッグボーナス入賞が可能となるものであってもよい。この場合には、少なくともRTに制御されなかったときと一旦制御されたRTが解除されたときとには、高確演出を実行する確率を高くすることができる。さらに、RTに制御されてから残りゲーム数がビッグボーナス当選確率の逆数(設定値3では40)よりも小さくなったときに、高確演出を実行する確率を高くすることができる。
また、ビッグボーナス当選フラグが設定されたときに、必ずRTに制御するものとするが、ビッグボーナス当選確率の逆数よりも小さいゲーム数(5、10、20など)のRTに制御するものとしてもよい。この場合には、少なくともビッグボーナス当選フラグが設定されているとき(RTに制御されているか一旦制御されたRTが解除されたとき)に、高確演出を実行する確率を高くすることができる。RTに制御されているときでは、その残りゲーム数が所定値以下となったとき限って、高確演出を実行する確率を高くすることができる。
これらの場合も、高確演出が実行されているときには、ビッグボーナス入賞すればスーパービッグとなるだけではなく、ビッグボーナス入賞できる状態となっているか、その状態が近くなっていることとなるので、遊技者の期待感を高めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、高確演出の継続ゲーム数は、30、50または100ゲームのいずれかに決定され、このゲーム数を消化したときに高確演出を終了させるものとしていた。これに対して、高確演出の実行中の各ゲームで終了抽選を行い、その抽選の当選によって高確演出を終了させるものとしてもよい。終了抽選の当選確率としては、1/30、1/50、1/100など複数種類のものから決定することができる。
上記の実施の形態では、遊技制御基板101から送られてきた入賞情報コマンドに基づいて入賞履歴をRAM122に保存し、この入賞履歴に応じて高確演出の継続ゲーム数を決定するものとしていた。しかしながら、これ以外の遊技履歴に基づいて高確演出の継続ゲーム数を決定するものとしてもよい。例えば、遊技者が設定した賭け数に対して入賞により払い出されたメダルの枚数を示す払出率を遊技履歴として保存しておき、この払出率に応じて高確演出の継続ゲーム数を決定するものとしてもよい。
ここで、遊技制御基板101のCPU111が払出率を算出し、該払出率を示すコマンドを演出制御基板101に送信するものとしても、遊技者が設定した賭け数と入賞により払い出したメダルの枚数(入賞情報コマンドで特定させてもよい)を遊技制御基板101から演出制御基板102にコマンドとして送信し、演出制御基板102のCPU121が払出率を算出するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、通常の遊技状態かRTにおいて「スイカ」の小役か「チェリー」の小役に当選したことを条件として、高確演出の継続ゲーム数を決定するものとしていた。しかしながら、これ以外の条件の成立によって、高確演出の継続ゲーム数を決定することもできる。例えば、通常の遊技状態かRTにあるときには、毎ゲーム高確抽選の継続ゲーム数(0を含む)を決定するものとしてもよい。
或いは、所定の役(「スイカ」の小役または「チェリー」の小役であってもよい)に入賞したことを条件として、高確演出の継続ゲーム数を決定することもできる。この場合、所定の役の入賞では遊技者にとって完全に視認可能なものとなるので、高確演出の継続ゲーム数の決定がされる契機が遊技者にとって分かり易くなる。
上記の実施の形態では、通常の遊技状態かRTにおいて「スイカ」の小役か「チェリー」の小役に当選したときには、これらの当選を告知するものとしていたが、このような告知は必ずしも行わなくてもよい。「スイカ」の小役または「チェリー」の小役の当選に基づいてこれらの役に入賞すれば、次のゲームの開始まで高確演出の実行に対する期待感を遊技者に与えることができるようになる。
上記の実施の形態では、高確演出が実行されているときにビッグボーナス入賞した場合には、必ずスーパービッグとなり、高確演出が実行されていないときにビッグボーナス入賞した場合には、所定の割合でスーパービッグとなるものとしていた。これに対して、高確演出が実行されているときにビッグボーナス入賞した場合であっても、所定の割合でノーマルビッグとしたり、高確演出が実行されていないときにビッグボーナス入賞した場合に、必ずノーマルビッグとなるものとしてもよい。いずれにしても、高確演出が実行されているときにビッグボーナス入賞した場合には、高確演出が実行されていないときにビッグボーナス入賞した場合より、当該ビッグボーナスがスーパービッグとなる割合が高くなっていればよい。
上記の実施の形態では、ビッグボーナスをスーパービッグとするかノーマルビッグとするかは、ビッグボーナス入賞したときに決定するものとしていた。これに対して、ビッグボーナス当選したときにスーパービッグとするかノーマルビッグとするかを決定してもよい。この場合、ビッグボーナス当選したときに高確演出が行われている場合には、高確演出が行われていないときよりも高い割合でスーパービッグとする旨を決定するものとすることができる。ここでは、遊技者の技量によらずにスーパービッグとするかノーマルビッグとするかが決まるので、遊技者間の不公平が生じないようにすることができる。
上記の実施の形態では、スーパービッグは、小役ゲームにおいて手順報知小役に当選しているときにその種類を告知するものとしていたが、これに限るものではない。例えば、「ベル」などの小役について当選フラグが設定されたときに、これを入賞させるために停止ボタン12L、12C、12Rを操作する順番を決定するものとし、スーパービッグのときには決定した順番を告知するものとしてもよい。この場合は、遊技状態通知コマンド301において、停止ボタン12L、12C、12Rを操作する順番も通知するものとすればよい。
また、上記の実施の形態のようにスーパービッグとノーマルビッグの制御を演出制御基板102のCPU121が行うのではなく、遊技制御基板101のCPU111が行うものとすれば、小役ゲームにおける当選確率を変化させたり、小役に入賞したときのメダルの払出枚数を変化させたりすることにより、スーパービッグとノーマルビッグとを区別するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス当選フラグが設定されていても、遊技状態がRTにある場合には、ビッグボーナス入賞することは完全に不可能となっていた。しかしながら、例えば、RT時に選択するリール制御テーブルとして、完全に正しい操作手順によっても非常に低い確率(例えば10%以下)でしかビッグボーナス入賞させられいように制御するビッグボーナス入賞が困難となるものであってもよい。これに対して、通常の遊技状態でビッグボーナス当選フラグが設定されている場合には、完全に正しい操作手順によれば必ず(100%)、または非常に高い確率(90%以上)でビッグボーナス入賞させられるように制御するビッグボーナス入賞が容易になるものとすることができる。
上記の実施の形態では、内部抽選によりビッグボーナス当選した場合に、ビッグボーナス当選フラグを設定するとともに該ビッグボーナス当選フラグに基づくビッグボーナス入賞が不可能となるRTに制御するものとしていた。もっとも、このRTは、RTゲーム数を消化すればビッグボーナス入賞が可能になるという点で、通常の遊技状態よりもビッグボーナス入賞が容易な遊技状態であり、このときには高確演出が行われる割合も高くなるようにしていた。
これに対して、ビッグボーナス当選フラグが設定されれば、これに基づいて即座にビッグボーナス入賞が可能となるものとしてもよい。この場合において、ビッグボーナス当選確率が低い(0%でもよい)通常遊技状態と、これよりもビッグボーナス当選確率が高い高確遊技状態とを設け、通常遊技状態のときのゲームにおいて行われる抽選(特定の役の当選などの所定の条件の成立を条件として行うものとしてもよい)に当選したときに、高確遊技状態に制御するものとすることができる。
ここで、高確抽選の継続ゲーム数を決定する場合に、高確遊技状態にあるときには通常遊技状態にあるときよりも0ゲームに決定される割合が低くなるようにすればよい。また、高確遊技状態にあるときには通常遊技状態にあるときよりも高確抽選の継続ゲーム数の期待値が高くなるようにすればよい。その他、当選役の種類、入賞履歴に応じて、上記の実施の形態と同様に高確演出の期待ゲーム数が決められるようにすることができる。
この場合にも、ビッグボーナス入賞が発生した場合に当該ビッグボーナスがスーパービッグとなる割合が高い高確演出が実行されたときには、高確演出が実行されていないときよりも高確遊技状態にある割合が高いこととなる。このため、高確演出の実行によって、遊技者は、単にビッグボーナス入賞が発生すればスーパービッグになることが期待できるだけではなく、ビッグボーナス入賞しやすい状態になっていることまでを期待することができるようになる。このように遊技者の期待感を高めさせることができるので、遊技の興趣を向上させることができるようになる。
上記の実施の形態では、ボーナス当選フラグを複数個持ち越さないものとなっていたが、ボーナス当選フラグを複数個持ち越すことができるストック機能を有するスロットマシンにも、本発明を適用することができる。ストック機能を有するスロットマシンでは、ボーナス当選フラグを設定したときに遊技状態をRTに制御して、ボーナス入賞が不可能(または困難)な状態とする。RTが解除されると、ボーナス当選フラグに基づくボーナス入賞が可能(または容易)な状態となる。ボーナス終了時にボーナス当選がストックされていると、当該ストックされたボーナス当選からボーナス当選フラグが設定されるとともに、遊技状態がRTに制御されるものである。
ここで、ボーナス入賞を不可能(または困難)とするRTを解除するための条件としては、通常複数の条件のうちからいずれかが選択されて適用されるものとなる。例えば、RTが解除されるまでのゲーム数の大小、RTにあるゲームで行われるRT解除抽選の当選確率の高低などにより区別される。RTの解除条件としてゲーム数小や当選高確率が選択されたときは、ゲーム数大や当選低確率が選択されたときに比べてボーナス入賞が容易になった状態と言うことができる。
そこで、このようなストック機能を有するスロットマシンでは、RTの解除条件としてゲーム数小や当選高確率が選択されたときには、高確演出を実行するものと決定する確率、さらには高確演出の継続ゲーム数の期待値が、ゲーム数大や当選低確率が選択されたときに比べて高くなるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。