JP4149297B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシンに関し、いわゆる目押しの精度によって遊技者に特典を付与することを可能としたスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットマシンは、一般に、外周部に複数種類の図柄が描かれた複数のリールを有する可変表示装置を備えており、各リールの回転を停止したときにおける表示態様に従って入賞が発生するものである。そして、発生した入賞の種類によっては、有価価値としてのメダルの払い出しが行われるだけでなく、ビッグボーナスやレギュラーボーナス(以下、これらをまとめて単にボーナスという)と呼ばれる特別遊技状態に移行し、遊技者にとって有利な状態で遊技が進行するようになっている。
【0003】
ボーナスを含む各役の入賞が発生するためには、事前(通常は、スタートレバー操作時)に行われる内部抽選において当該役に当選し、対応する当選フラグが設定されている必要がある。いわゆるストック機においては、当選フラグが設定されていることに加えて、入賞の発生が不可能な状態に制御されていない必要がある。
【0004】
もっとも、当選フラグが設定され、且つ入賞の発生が不可能な状態に制御されてないからといって、必ずしも入賞の発生が可能となるものではない。その理由として可変表示装置のリールの回転は、所定の停止条件(停止ボタンの操作または自動停止時間の経過)の成立によって停止されるが、不自然な停止となることがないように、停止条件の成立時に所定の範囲にある図柄しか可変表示装置の表示結果として導出表示させないものとする必要があるからである。そこで、ゲームを進めるにあたっては、リールの回転に応じてタイミングを合わせて停止ボタンを操作し、図柄を停止させる目押しという技術が必要になってくる。
【0005】
ところで、リールの引き込み制御は、本来は当選フラグが設定されている図柄による役を入賞させ、当選フラグが設定されていない図柄による役を入賞させないために行われるものであり、遊技性に関わるものではない。もっとも、リールの引き込み制御を遊技性の変化に利用して遊技の興趣を向上させるように、停止操作時からリールの停止までの時間を計測し、この計測結果の合計により所定の対応(遊技状態の移行など)をするものとしたスロットマシンも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−336420号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のスロットマシンでは、遊技者の目押しの精度が所定の対応をするか否かに影響するものではあるが、必ずしも目押しの精度だけで所定の対応をするか否かが決まるものではなかった。すなわち、停止操作時からリールの停止までの時間を計測しているが、実際に停止する図柄は当選フラグの設定状況に応じて変化するからである。このため、スロットマシンが本来持っている目押しの面白みを増大させるという点で十分な効果を発揮しているとは言えなかった。
【0008】
本発明は、いわゆる目押しの精度によって遊技者に特典を付与することで、スロットマシンが本来持っている目押しの面白みを増大させると共に、技術介入性を高めることで遊技の興趣を向上させたスロットマシンを提供することを目的とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるスロットマシンは、
1ゲームに対して賭け数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、可変表示装置(可変表示装置2)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能であるスロットマシンにおいて、
前記可変表示装置は、特定識別情報(左リール3Lの色つき7、色なし7、BAR)を含む複数種類の識別情報を可変表示させると共に、特定の位置(可変表示装置2の中段)に識別情報の停止基準位置が設定されており、
前記スロットマシンは、
所定のモード移行条件が成立することにより、遊技状態を所定の複数ゲームからなる判定ゲームモードに移行させる判定ゲームモード移行手段(ステップS304、S406)と、
所定の停止条件が成立することにより、該停止条件が成立する前に予め決定された入賞を発生させるか否かについての決定結果に応じて前記識別情報の可変表示を停止させる手段であって、遊技状態が前記判定ゲームモードにあるときの各ゲームにおいて該所定の停止条件が成立したタイミングに応じて前記特定識別情報を前記停止基準位置に停止させる停止制御手段(ステップS205、S207、S209)と、
前記識別情報の可変表示が停止されたときに前記可変表示装置に導出表示された表示結果に応じて遊技用価値を遊技者に付与する遊技用価値付与手段と、
遊技状態が前記判定ゲームモードにあるときの各ゲームにおいて、前記特定識別情報が前記停止基準位置に停止したときにおける前記特定識別情報の前記停止条件の成立から停止までに要した変動量を測定する変動量測定手段(ステップS314)と、
前記変動量測定手段の測定結果が所定の範囲内であるかどうかを判定する停止範囲判定手段(ステップS315)と、
前記判定ゲームモードにあるときに前記停止範囲判定手段が所定の範囲内にあると判定した回数が予め定められた所定の回数以上あるときに、遊技者に特典を付与する特典付与手段(ステップS415、S504)とを備え、
前記停止制御手段は、遊技状態が前記判定ゲームモードにある各ゲームにおいて前記特定識別情報を前記停止基準位置に停止させないときには、前記遊技用価値付与手段により遊技者に付与される遊技用価値の数について前記特定識別情報が前記停止基準位置に停止されたときと差を生じさせない所定の種類の識別情報を前記停止基準位置に停止させる
ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるスロットマシンは、
1ゲームに対して賭け数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、可変表示装置(可変表示装置2)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能であるスロットマシンにおいて、
前記可変表示装置は、停止制御の際における最大引き込み範囲が互いに同一の複数種類の特定識別情報(左リール3Lの色つき7、色なし7、BAR)を含む複数種類の識別情報を可変表示させると共に、特定の位置(可変表示装置2の中段)に識別情報の停止基準位置が設定されており、
前記スロットマシンは、
所定の停止条件が成立することにより、前記識別情報の可変表示を停止させる停止制御手段(ステップS205、S207、S209)と、
所定のモード移行条件が成立することにより、遊技状態を所定の複数ゲームからなる判定ゲームモードに移行させる判定ゲームモード移行手段(ステップS304、S406)と、
遊技状態が前記判定ゲームモードにあるときの各ゲームにおいて、前記特定識別情報が前記停止基準位置に停止したときにおける前記特定識別情報の前記停止条件の成立から停止までに要した変動量を測定する変動量測定手段(ステップS314)と、
前記変動量測定手段の測定結果が、前記特定識別情報の種類毎に異なる所定の範囲内であるかどうかを判定する停止範囲判定手段(ステップS315)と、
前記判定ゲームモードにあるときに前記停止範囲判定手段が所定の範囲内にあると判定した回数が予め定められた所定の回数以上あるときに、遊技者に特典を付与する特典付与手段(ステップS415、S504)と
を備えることを特徴とする。
【0010】
上記第1、第2の観点にかかるスロットマシンでは、判定ゲームモードによる特典を得るためには特定識別情報を停止基準位置に停止させる必要があると共に、停止条件の成立時における特定識別情報の位置が特典を付与するか否かに影響することとなる。また、遊技者による技術介入性も高まるので、目押しの面白みを本来ある面白みよりもさらに増大させることができる。さらに、判定ゲームモードにある間、遊技者の期待感を持続させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。特に第2の観点にかかるスロットマシンでは、特定識別情報の種類に応じて所定の範囲内と判定させるための難易度が異なるものとなるので、遊技性が向上する。
【0011】
なお、例えば、判定ゲームモードにおけるゲーム数が変化するときや、所定の条件が成立したゲームを判定対象から除くことで判定ゲームモードにおける実質的なゲーム数が変化するときには、判定ゲームモードにおける実質的なゲーム数に対して所定の比率となる回数以上に停止範囲判定手段が所定の範囲内にあると判定した回数があれば、前記所定の回数以上であるとして、特典を付与することができる。
【0012】
また、前記特定識別情報の前記停止条件の成立から停止までに要した変動量は、例えば、前記停止条件の成立時に前記停止基準位置に位置していた識別情報と前記特定識別情報との間の距離によって測定することができる。ステッピングモータにより識別情報を可変表示させる場合には、前記停止条件の成立から停止までの駆動ステップ数によって測定することもできる。或いは、前記停止条件の成立から停止までの経過時間によって測定することもできる。
【0013】
また、所定の停止条件は、遊技者が前記可変表示の停止を指示する停止操作手段(停止ボタン12L、12C、12R)を操作したとき(ステップS202、S206、S208)、或いは遊技者による停止操作手段の操作が一定期間なかったときに(ステップS211)、成立するものとすることができる。
【0014】
上記第1、第2の観点にかかるスロットマシンは、
前記特典付与手段が特典を付与する条件となる前記所定の回数を報知する回数報知手段(液晶表示器4、ステップS510)をさらに備えるものとすることができる。
【0015】
この場合には、特典が付与されるためには、どの程度の回数だけ所定の範囲内になければならないかが遊技者にとって分かり易くなる。
【0016】
上記第1、第2の観点にかかるスロットマシンにおいて、
前記特典付与手段が特典を付与する条件となる前記所定の回数を、前記判定ゲームモードに移行する度に決定する回数決定手段(ステップS305)をさらに備えるものとすることができる。
【0017】
この場合には、判定ゲームモードに移行する都度、特典の付与に至るまでに必要な所定の回数の違いにより技術的な難易度が変化するので、遊技性が向上する。
【0018】
上記第1、第2の観点にかかるスロットマシンにおいて、
前記特典付与手段は、前記判定ゲームモードにおいて前記所定の範囲内にあると判定された回数が多いほど、価値の高い特典を付与することができる(ステップS504)。
【0019】
前記特典付与手段は、前記判定ゲームモードにおいて前記所定の回数に達するまでのゲーム回数が少ないほど、価値の高い特典を付与することもできる(ステップS504)。
【0020】
前者では、判定ゲームモード中に所定の範囲内と判定された回数が所定の回数に達した後のゲームであっても、所定の範囲内と判定させることによって、さらに価値の高い特典の付与を期待できる。一方、後者では、判定ゲームモード中のゲーム数では所定の回数の難易度が高いと思えなくても、より少ないゲーム数で所定の範囲内と判定された回数を所定の回数に到達させれば、さらに価値の高い特典の付与を期待できる。これにより、遊技性を向上させることができる。
【0022】
上記第2の観点にかかるスロットマシンは、
前記判定ゲームモード毎に、または前記判定ゲームモードに移行しているときのゲーム毎に、前記複数種類の特定識別情報から前記変動量測定手段による変動量の測定対象となる種類の特定識別情報を選択する特定識別情報選択手段(ステップS305)をさらに備えることができる。
【0023】
このように前記特定識別情報選択手段を備えるものとした場合には、変動量の測定対象となる種類の特定識別情報の選択により判定ゲームモード或いは判定ゲームモード中の各ゲームにおける難易度が変化するので、遊技性が向上する。なお、特定識別情報として3種類以上のものがある場合には、変動量の測定対象として2種類以上の特定識別情報を選択するものとしてもよい。
【0024】
上記第2の観点にかかるスロットマシンのように所定の範囲が異なる複数種類の特定識別情報がある場合においては、
前記特典付与手段は、前記所定の範囲が小さい種類の特定識別情報が前記停止基準位置に停止された回数が多いほど、価値の高い特典を付与するものとすることができる。
【0025】
この場合には、所定の範囲が小さい特定識別情報は、停止条件の成立から停止までに要した変動量を所定の範囲内にする難易度が高い分だけ、付与される特典の価値に対する期待感を高くできるので、遊技性が向上する。なお、この場合における特定識別情報の種類の選択は、スロットマシン内部で決めるものとしても、遊技者が決めるものとしてもよい。
【0026】
上記第1、第2の観点にかかるスロットマシンは、
前記所定の入賞のうちの特別入賞の発生を許容するか否かを事前に決定すると共に、該特別入賞が発生するまで、該特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報を複数個持ち越すことが可能な事前決定手段(RAM112、ステップS105、S106、S109〜S114)と、
前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報が持ち越されているときに、前記特別入賞の発生が不可能または困難な不可状態に制御する不可状態制御手段(ステップS118、S419)と、
前記不可状態制御手段による制御が行われた後に所定の条件が成立したときに(ステップS102、S103)、前記不可状態制御手段による制御を解除し、前記特別入賞の発生が可能または容易な可状態とする不可状態解除手段(ステップS104)とをさらに備えていてもよい。この場合において、
前記特典付与手段は、前記不可状態解除手段に前記不可状態制御手段による制御を解除させることにより、前記特典を付与するものとすることができる。
【0027】
この場合には、特典の付与により特別入賞の発生が可能または容易な可状態となるため、特典の付与に対する遊技者の期待感が大きくなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0028】
なお、特別入賞の発生が不可能な状態とは、その発生が完全に不可能な状態であり、これが解除された状態が可能な状態ということである。一方、特別入賞の発生が困難な状態とは、特別入賞の発生が完全に不可能という訳ではないが、かなり低い確率でしか発生し得ない状態であり、これが解除された状態が容易な状態ということである。
【0029】
前記不可状態制御手段による制御を解除させるための条件として有利度が異なる複数種類の条件(高確率と低確率)がある場合には、
前記特典付与手段は、前記不可状態制御手段による不可状態の解除に替えて、或いはこれに加えて、前記不可状態制御手段による制御を解除させるための条件として有利度が高い条件(高確率)を選択することにより、前記特典を付与するものとすることができる(ステップS415)。
【0030】
また、前記特別入賞として有利度が異なる複数種類のもの(ビッグボーナスとレギュラーボーナス)がある場合には、
前記特典付与手段は、前記不可状態制御手段による制御の解除に替えて、或いはこれに加えて、前記持ち越された特別入賞の決定情報のうちで有利度の高い特別入賞(ビッグボーナス)を、前記不可状態制御手段による制御が解除された後に入賞の発生が可能または容易な状態となる特別入賞として選択することにより、前記特典を付与するものとすることもできる。
【0031】
このように不可状態制御手段による制御を解除させるための条件として有利度が高い条件を選択したり、有利度の高い特別入賞を選択したりすることによっても、特典の付与に対して遊技者に期待感を与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0032】
上記第1、第2の観点にかかるスロットマシンは、
前記所定の停止条件が所定の条件に適合して成立したときに発生すると共に該所定の条件に適合した停止条件を報知対象とした報知対象入賞の発生を許容するか否かを事前に決定する報知対象入賞決定手段(ステップS105〜S108)と、
前記報知対象入賞の発生が許容され、且つ遊技状態が停止条件報知遊技状態に移行されているときに、前記所定の条件に適合した停止条件を報知する停止条件報知手段(ステップS506〜S508)とをさらに備えるものとすることができる。この場合において、
前記停止制御手段は、前記報知対象入賞の発生が許容されているときに、前記所定の条件に適合して停止条件が成立したことを条件として、前記報知対象入賞を発生させることができ、
前記特典付与手段は、遊技状態を前記停止条件報知遊技状態に移行させることにより、前記特典を付与するものとすることができる(ステップS504、S505)。
【0033】
この場合には、特典の付与により報知対象入賞を発生させるための停止条件が報知される停止条件報知遊技状態に移行されるので、特典の付与に対する遊技者の期待感が大きくなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0035】
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。図2は、図1のスロットマシンの前面扉を開放した状態で視認される内部構造を示す図である。図3は、図1のスロットマシンの前面扉の背面側の構造を示す図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19(図1)にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。
【0036】
図1〜図3を参照して説明すると、このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれリールモータ3ML、3MC、3MRの駆動によって回転/停止させられる。
【0037】
リール3L、3C、3Rの外周部には、図4に示すように、それぞれ「色なし7」、「色つき7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった図柄が所定の順序で描かれている。リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置2において上中下三段に表示される。可変表示装置2の中段は、図柄の停止基準位置として設定されている。また、リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SRと、背面から光を照射するリールランプ3LPとが設けられている。
【0038】
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、ゲーム回数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。ゲーム回数表示部21は、7セグメント表示器によるゲーム回数表示器51によって構成され、後述するビッグボーナスやレギュラーボーナス時にゲーム数をカウントするカウンタの値を表示する。
【0039】
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
【0040】
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、26、及び3枚賭け表示部27、28が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、賭け数に応じて有効化されたライン(以下、有効ラインという)に対応してそれぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58が点灯状態となることで、各ゲームにおける有効ラインを遊技者に示す。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、また、後述する役への入賞があった場合に1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58が点滅状態となることで、後述する役に入賞した有効ラインを遊技者に示す。
【0041】
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
【0042】
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態に応じた様々な演出用の画像を表示する。演出用の画像としては、後述するAT(Assist Time)において内部当選している小役の種類を示す画像が含まれる。また、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。このように液晶表示器4において報知される情報としては、後述する判定モードにおいて報知される判定対象図柄の種類、高確条件回数及びAT条件回数などが含まれる。
【0043】
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図5参照)が内部に配されている。
【0044】
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図5参照)またはMAXBETスイッチ46(図5参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図5参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
【0045】
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。
【0046】
スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図5参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図5参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。
【0047】
停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となっていることを、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図5参照)が点灯状態となることにより、遊技者に示す。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図5参照)が点灯状態となることで、後述するビッグボーナス当選フラグまたはレギュラーボーナス当選フラグが100%の確率で設定されている(但し、RTに制御されているときを除く)ことを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
【0048】
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。ホッパー80は、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されている。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図5参照)が発した光が照射される。ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク95の内部には、貯留するメダルが満タンになったことを検知する満タンセンサ90が設けられている。
【0049】
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、入賞時及びビッグボーナス、レギュラーボーナス突入時の効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
【0050】
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75Mの発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
【0051】
また、スロットマシン1の内部には、後述する内部抽選への当選確率を設定する設定スイッチ91、設定スイッチ91を開錠操作により操作可能とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112(図6参照))をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94を備える電源ユニット9が設けられている。設定スイッチ91の操作は、設定キースイッチ92の開錠操作が必要となっていることから、遊技店の店員などの特定の権限を持っている者しか行うことができない。また、第2リセットスイッチ93と同様の機能を有する第1リセットスイッチ48が、前面扉背面側の施錠装置19に対応する位置に設けられている。
【0052】
上記の各部を制御する制御基板として、内部下側に配された電源基板100、内部上側にそれぞれ配された遊技制御基板101、リール中継基板103、リールランプ中継基板104及び外部出力基板105、並びに前面扉裏側に配された演出制御基板102が設けられている。図5は、各制御基板100〜105を含む、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図6は、遊技制御基板101及び演出制御基板102に搭載された回路構成要素及び信号配線を示す図である。
【0053】
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。なお、図5では、遊技制御基板101及びホッパー80にのみ接続されているが、他の各部への電力の供給も行っている。また、電源基板100には、設定スイッチ91、設定キースイッチ92、第2リセットスイッチ93、メインスイッチ94が接続されており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。
【0054】
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、バッファ回路117、スイッチ回路118、モータ回路119その他の回路を搭載している。
【0055】
CPU111は、計時機能、タイマ割り込み機能を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
【0056】
乱数発生回路115は、例えばシステムクロックが所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。
【0057】
CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
【0058】
CPU111は、I/Oポート114及びバッファ回路117を介して演出制御基板102に、後述する当選状況通知コマンドなどを含む各種のコマンドを送信する。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報が送られることはない。
【0059】
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
【0060】
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、56、3枚賭けランプ57、58、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
【0061】
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、ROM113内の遊技状態に対応したリール制御テーブルを参照して、モータ回路119及びリール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MLを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。なお、遊技状態が後述するRT(Replay Time)にあるときに参照されるリール制御テーブルによっては、ボーナス入賞がされないようになっている。
【0062】
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
【0063】
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、バッファ回路127及びI/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンド(特に当選状況通知コマンド)に基づいて行われる。演出には、後述するATにおける小役告知も含まれる。
【0064】
RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
【0065】
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されており、これらを駆動するため、スピーカ駆動回路131、表示駆動回路132、ランプ駆動回路133等を備えている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
【0066】
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号を、当該外部装置に出力する。
【0067】
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の賭け数に応じて設定された有効ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞が発生するためには、当該役の内部当選フラグが設定されている必要があるが、その詳細については後述する。入賞の際には、メダルの払い出しが行われ、また、入賞に伴って遊技状態が変化させられる(但し、RT及びATへの制御は、入賞の発生に伴って行われるものではない)。以下、これらの入賞と判定される“役”について説明する。
【0068】
通常の遊技状態において、賭け数に応じた有効ライン上に、例えば「BAR」が3つ揃った場合、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。遊技状態がレギュラーボーナスに移行すると、1枚賭けのみが可能となり、可変表示装置2の中段のラインのみが有効ラインとして設定される。
【0069】
レギュラーボーナスでは、レギュラーボーナスゲームと称されるゲームで所定回(例えば、8回)だけ入賞する(有効ライン上に「JAC」が揃う)ことにより終了する。レギュラーボーナスゲームは、必ず入賞するように設定されている。遊技制御基板101には、レギュラーボーナスゲームの回数をカウントするカウンタが設けられている。なお、このレギュラーボーナスに移行した状態、すなわちレギュラーボーナスゲームが提供されている遊技状態を第1の特別遊技状態といい、遊技制御基板101内のRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定される。
【0070】
賭け数に応じた有効ライン上に、例えば「色つき7」が3つ、または「色なし7」が3つ揃った場合には、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを最大30ゲーム行うことができる。この小役ゲームでは、比較的高い確率で有効ライン上に「JAC」が揃い(JACIN)、JACINすると、JACゲームに移行する(最大3セット)。JACゲームでも、1枚賭けのみが可能となる。
【0071】
1セット分のJACゲームは、レギュラーボーナスと終了条件が同じであり、各セットでのゲーム数は、レギュラーボーナスゲームにおいて用いられるのと同じカウンタでカウントされる。JACゲームは、有効ライン上に「JAC」が揃うことにより入賞となり、必ず入賞するものである点ではレギュラーボーナスゲームと同じであるが、さらに後述する判定モードにおける判定対象図柄の決定に従って「色つき7−JAC−JAC」、「色なし7−JAC−JAC」、「BAR−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときも入賞となる。なお、1セット目のJACゲームでは、後述する判定モードに設定され、その結果に応じてRT解除確率が高確率に決定され、遊技状態がATに移行される。
【0072】
ビッグボーナスは、30回の小役ゲームが終了するか、3セット目のJACゲームが終了することにより終了する。遊技制御基板101には、小役ゲーム回数、JACINの回数、JACゲームのゲーム数(レギュラーボーナスゲームのものと共通)、並びにビッグボーナス中におけるメダルの獲得枚数をカウントするカウンタが設けられている。なお、このビッグボーナスに移行した状態を第2の特別遊技状態といい、遊技制御基板101内のRAM112にビッグボーナス中フラグが設定される。
【0073】
また、レギュラーボーナスゲームまたはJACゲーム以外のゲームで、有効ライン上に「スイカ」または「ベル」が揃った場合、或いは左のリール3Lについて「チェリー」が現れた場合には、小役入賞となる。有効ライン上に「色つき7−JAC−JAC」、「色なし7−JAC−JAC」または「BAR−JAC−JAC」の組み合わせが現れたときも小役入賞となる。後述するATにおいて、当選した小役の種類の告知対象となるのは、「色つき7−JAC−JAC」、「色なし7−JAC−JAC」または「BAR−JAC−JAC」の組み合わせによる小役である(以下、これらの小役を小役告知対象役と呼ぶ)。
【0074】
ビッグボーナス期間中において提供される小役ゲーム及びJACゲーム、並びにレギュラーボーナスゲームを除き、有効ライン上に「JAC」が揃った場合には、リプレイ入賞となる。それ以外の表示態様が可変表示装置2に導出表示された場合には、いずれの役にも入賞しなかったこと、すなわちハズレとなる。
【0075】
なお、リプレイ入賞は、厳密な意味での小役入賞ではないが、遊技状態の移行を伴わない点では他の小役入賞と変わりがないので、特に断りがない限り、この実施の形態において「小役」といった場合には、リプレイを含むものとする。また、ビッグボーナス時におけるJACINや、JACゲーム中及びレギュラーボーナスゲーム中の各種役についても、「小役」に含まれるものとする。また、単に「ボーナス」といった場合は、ビッグボーナスとレギュラーボーナスの両方を含むものとする。
【0076】
以上説明した役への入賞があった場合には、リプレイ入賞であった場合を除いて、それぞれの役に応じた枚数のメダルが払い出される(但し、クレジット数が50に達するまでは、役に応じた数のクレジットがデータとして蓄積され、この場合もメダルと同様に有価価値を払い出したこととなる)。また、メダルの払い出しの枚数は、告知対象小役がそれぞれ8枚(同じ図柄の組み合わせでも、JACゲームの入賞役では異なる)、ベルの小役が4枚、チェリーの小役が2枚である他は、全て15枚である。
【0077】
次に、内部抽選とボーナス当選のストック及びその放出について、さらに詳細に説明する。内部抽選は、後述する各役への入賞を許容するかどうかを事前に決定するものであり、ゲーム毎にハードウェア乱数機能を用いて取得した内部抽選用の乱数、設定スイッチ91による設定、遊技者が設定した賭け数、及び現在の遊技状態に基づいてROM113内に用意された当選判定用テーブルを参照し、CPU111が行うことで、このような事前決定のための手段が構成される。内部抽選における当選は、排他的なものであり、1ゲームにおいて複数が同時に当選することはない。
【0078】
小役(リプレイを含む)に当選した場合は、当該ゲームにおいて当選役に対応した当選フラグがRAM112に設定される。ビッグボーナス中にJACINに当選した場合は、JACIN当選フラグが設定される。レギュラーボーナス中及びJACゲーム中には、必ずJAC当選し、JAC当選フラグがRAM112に設定される。RAM112に小役当選フラグが設定されていると、該当する小役に入賞可能となる。なお、小役当選フラグは、各ゲームの終了時において消去され、次ゲーム移行に持ち越されることはない。
【0079】
ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選した場合は、それぞれのストック数の上限に達するまで、RAM112のストック数記憶部にその当選が一旦ストックされる。ここで、いずれの種類のボーナス当選フラグも設定されていなければ、ストックされたボーナス当選がシフトされ、該当するボーナス当選フラグが設定されると共に、当該ボーナス当選のストック数が1だけマイナスされる。
【0080】
もっとも、ボーナス入賞によりボーナス当選フラグが消去されても、その時点でストックされたボーナス当選がボーナス当選フラグとしてシフトされるのではなく、当該ボーナス入賞に基づくボーナス終了時においてさらにボーナス当選がストックされていれば、その時点でストックされたボーナス当選がボーナス当選フラグとしてシフトされる。ボーナス当選のストックから当選フラグへシフトする場合、当選がストックされているのがビッグボーナスとレギュラーボーナスの一方だけであれば、必然的にストックされている種類のものが選ばれてシフトされるが、両方がストックされている場合には、いずれかが選択されてシフトされる。このボーナスの種類の選択の詳細については後述する。
【0081】
もっとも、ボーナス当選フラグが設定されたからといって、ボーナス入賞が可能になるというものではない。ボーナス当選フラグが設定されるときには、RAM112にRT中フラグが設定されて遊技状態がRTに制御され、ボーナス入賞が不可能となるリール制御テーブルが選ばれてリール3L、3C、3Rの停止制御が行われるからである。このRTへの制御によりボーナス当選フラグが設定されていても、ボーナス入賞が不可能となっている状態も、ボーナス当選がストックされている状態として扱われる。
【0082】
RTの遊技状態が解除され(RT中フラグが消去され)、ストックされたボーナス当選が放出される、すなわち設定されたボーナス当選フラグに基づいてボーナス入賞が可能となるのは、RT解除抽選に当選したときである。RT解除抽選は、抽選処理において行われるが、RT解除抽選の詳細については後述する。こうして遊技状態がRTに制御され、ボーナス入賞が不可能となっている間のゲームでも内部抽選においてボーナス入賞をすることは可能であり、ボーナス当選がストックされることとなるものである。
【0083】
RT解除抽選に当選し、通常の遊技状態に戻ると、ボーナス入賞が可能なリール制御テーブルが選ばれることとなるので、RAM112に設定されたボーナス当選フラグに基づいてボーナス入賞することが可能となる。ここで、RTは、リプレイ当選の確率を高くするというよりも、通常の遊技状態とは異なるリール制御テーブルを使用してボーナス入賞させないようにし、これによりボーナス当選のストックが可能となるように便宜的に用いている遊技状態に過ぎない。
【0084】
上記した内部抽選及びストックのボーナス当選のシフトによる各種当選フラグの設定状況と、RTの制御状態(実質的にボーナス当選のストックの有無を示す)に関する情報は、当選状況通知コマンドとして遊技制御基板101から演出制御基板102へと送信される。AT中の小役告知は、この当選状況通知コマンドに基づいて、演出制御基板102のCPU121が実行するものとなる。なお、内部抽選の結果を外部に完全に出さないようにするため、AT中の小役告知やボーナス告知に影響を及ぼさない範囲で、当選状況通知コマンドの内容を変換して、演出制御基板102へと送信するものとしてもよい。
【0085】
次に、RT解除抽選と、ストックされたボーナス当選から当選フラグを設定することとなるボーナスの種類の選択とについて詳細に説明する。RT解除抽選は、遊技制御基板101が抽選処理において内部抽選に先だって行うものであるが、その当選確率(RT解除確率)は、ボーナス当選フラグの設定時に決定されている。RT解除確率には、高確率(例えば、120分の1程度)と低確率(例えば、720分の1程度)の2種類があるが、全くストックのない状態からの初当たりと、後述する判定モードにおいて高確条件回数を満たしたときには、必ず高確率とすることが決定される。それ以外の場合は、抽選により所定の割合で高確率か低確率かが決定される。
【0086】
次に、1セット目のJACゲームにおいて設定される判定モードについて説明する。ビッグボーナス時において1回目のJACIN入賞が発生すると、判定モードに移行され、RAM112に判定モードフラグが設定される。1回目のJACINに基づく1セット目のJACゲームが終了すると、判定モードが終了して、RAM112に設定された判定モードフラグが消去される。
【0087】
1回目のJACIN入賞により判定モードに移行したときには、左のリール3Lについて、「色つき7」、「色なし7」、「BAR」のうちから判定対象図柄がまず決定される。JACゲームにおいては、必ずJAC当選フラグが設定され、通常は「JAC」が有効ライン上に揃った表示態様が導出表示されるようになっている。
【0088】
もっとも、1セット目のJACゲームにおいて設定される判定モード中に限っては、左の停止ボタン12Lが操作されたとき(或いは操作されたと見なされたとき:以下、停止操作時という)、判定対象図柄として決定された「色つき7」、「色なし7」または「BAR」が引き込み可能な位置(4コマ以内)にあると、「JAC」に優先して引き込み制御され、「色つき7−JAC−JAC」、「色なし7−JAC−JAC」、「BAR−JAC−JAC」の組み合わせ表示態様が導出表示されることとなる判定対象図柄として決定された「色つき7」、「色なし7」または「BAR」が引き込み可能な位置(4コマ以内)になければ、「JAC」が有効ライン上に揃った表示態様が導出表示される。
【0089】
判定モード中の各ゲームにおいて左のリール3Lについて中段に判定対象図柄である「色つき7」、「色なし7」または「BAR」が導出表示されたときは、左の停止ボタン12Lの停止操作時に中段に位置していた図柄との間の距離(コマ数)が測定される。この測定を行うため、左の停止ボタン12Lの停止操作時には、可変表示装置2の中段に位置していた図柄の種類がRAM112に一時保存される。
【0090】
そして、実際に停止した判定対象図柄と停止操作時の図柄との間の距離(コマ数)が所定距離以内(所定コマ数以内)であるかどうかを判定する。判定モード中に所定距離以内であると判定された回数(以下、範囲内停止回数)がカウントされており、RAM112にはそのためのカウンタが設けられている。なお、この所定距離は、判定対象図柄の種類毎に予め決まっており、「色つき7」が4コマ、「色なし7」が2コマ、「BAR」が1コマである。左のリール3Lについて判定対象図柄が導出表示されなければ、このような距離の測定及び判定を行う必要がない。
【0091】
さらに、1回目のJACIN入賞により判定モードに移行したときには、RT解除確率を高確率に決定する条件となる回数(以下、高確条件回数)と、演出制御基板102において遊技状態をATに制御する条件となる回数(以下、AT条件回数)とを決定し、これらを情報として含む判定モードコマンドが遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。高確条件回数とAT条件回数とは、同一の回数となっても、異なる回数となってもよい。また、範囲内停止回数がAT条件回数となるまでに要したゲーム数(AT回数到達ゲーム数)もカウントされており、RAM112にはそのためのカウンタが設けられている。
【0092】
ビッグボーナスが終了したときには、そのときの判定モードにおける範囲内停止回数が判定モード移行時に決定した高確条件回数以上となったかどうかを判定する。高確条件回数以上となっいれば、ビッグボーナス終了後に続けてボーナス当選フラグを設定する(但し、ストックがある場合)と同時に制御したRTを解除するためのRT解除確率を、高確率に決定する。範囲内停止回数が高確条件回数未満であれば、抽選より所定の確率でRT解除確率を高確率とするか低確率とするかが決定されることとなる。
【0093】
また、ビッグボーナスが終了したときには、そのときの判定モードにおける範囲内停止回数とAT回数到達ゲーム数とを含む停止判定コマンドを遊技制御基板101から演出制御基板102に送信する。演出制御基板102では、停止判定コマンドが示す範囲内停止ゲーム数が判定モードコマンドが示すAT条件回数以上となったかどうかを判定する。AT条件回数以上となっていれば、ビッグボーナス終了後に遊技状態をATに移行する。
【0094】
このときATゲーム数は、範囲内停止ゲーム数の値が大きいほど、或いはAT回数到達ゲーム数の値が小さいほど、多くなるように決定される。決定された値はRAM122に設けられたATカウンタにセットされ、1ゲームを消化する毎に1ずつカウント値が減算されていく。ATカウンタの値が0でなければ遊技状態がATにあることを示し、告知対象小役に当選しているゲームでは、その種類が液晶表示器4に表示される。
【0095】
なお、演出制御基板102では、1回目のJAC入賞により判定モードに移行したときに遊技制御基板101から送信された判定モードコマンドに基づいて、判定対象図柄の種類、高確条件回数及びAT条件回数を液晶表示器4に表示して、遊技者に報知している。また、遊技状態をATに制御するかどうかを決定するために、判定モードコマンドに含まれていたAT条件回数をRAM122に保存している。
【0096】
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技動作について説明する。なお、以下の説明において“ゲーム”といった場合には、賭け数を設定してから、リール3L、3C、3Rを回転/停止するまでの一連の過程を含むものとする。さらに、リール3L、3C、3Rの回転停止に伴って、その後に何らかの処理(例えば、メダルの払い出しや遊技状態の移行)が行われる場合には、これも1ゲーム内の処理として含まれるものとする。
【0097】
図7は、遊技制御基板101のCPU111が実行する1ゲーム分の処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS1)。
【0098】
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS2)。但し、前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイフラグにより前のゲームと同じ賭け数が自動設定される(この段階でリプレイフラグが消去される)ので、そのままスタートレバー11を操作してゲームの開始を指示すればよい。
【0099】
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行う(ステップS3)。この抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて小役当選フラグが設定され、ボーナス当選がストックされる。ボーナス当選がストックされている状態でボーナス当選フラグが設定されていなければ、ボーナス当選フラグが設定されると共に、RTへ遊技状態が制御される。RT解除抽選も、この抽選処理の中で行われる。なお、抽選処理の詳細については後述する。
【0100】
抽選処理が終了すると、次にリール変動開始処理が行われる(ステップS4)。リール変動開始処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。これにより、可変表示装置2において図柄が可変表示される。前回のゲームでの回転開始から所定時間が経過していない場合、回転開始待ちとなり、ウェイトランプ61を点灯させることによりその旨をウェイト表示部31で報知する。なお、リール3L、3C、3Rを回転開始させる順序は、RAM112に設定されている各種フラグの状態に従って変化させてもよい。また、回転開始時にリール停止タイマ及び次回のゲームのための1ゲームタイマの計時を開始する。
【0101】
その後、リール変動停止処理が行われる(ステップS5)。リール変動停止処理では、リールの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立した後、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれ遊技者によって操作されることにより、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。また、リール停止タイマが計時する時間が所定時間(例えば、30秒)を経過すると、リール3L、3C、3Rの駆動を強制的に停止させる。
【0102】
このとき、RAM112に設定している遊技状態に応じたリール制御テーブルを参照して、当選フラグ設定部301の各役の当選フラグの設定状況に応じてリール3L、3C、3Rの駆動停止を制御する。RTの遊技状態において参照されるリール制御テーブルでは、当選フラグ設定部301にボーナス当選フラグが設定されていても、ボーナス入賞が発生しないようになっている。また、判定モード中には、左の停止ボタン12Lが操作されたときに可変表示装置2の中段位置にある図柄の種類が保存される。なお、リール変動停止処理の詳細については後述する。
【0103】
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、ステップS2のBET処理で設定した賭け数に応じた有効ライン上に上記したいずれかの役図柄が揃ったかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS6)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理(払い出し予定数の設定を含む)が行われる。また、1回目のJACINでは判定モードの設定が、判定モード中には左の停止ボタン12Lの操作時の図柄と実際に停止した図柄との比較も行われる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
【0104】
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS7)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定メダル枚数だけだけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。
【0105】
また、入賞に関わらない各種の設定も行われ、ボーナス終了時にさらにボーナス当選がストックされているときには、ボーナス当選フラグの設定及びRTへの制御が行われる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。ビッグボーナスの終了時には、当該ビッグボーナス中の1セット目のJACゲームで設定された判定モードにおける結果を設定するための処理も行われる。なお、払出処理の詳細については後述する。
【0106】
次に、上記したステップS3の抽選処理について詳しく説明する。図8は、CPU111がステップS3で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、まず、RAM112にRTフラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がRTに移行しているかどうかを判定する(ステップS101)。遊技状態がRTに移行していなければ、ステップS105の処理に進む。
【0107】
遊技状態がRTに移行していれば、ソフトウェア乱数機能によりRT解除抽選用乱数を抽出し、抽出したRT解除抽選用乱数を用いて、後述するように決定されたRT解除確率にてRT解除抽選を行う(ステップS102)。その結果として、RT解除抽選に当選したかどうかを判定する(ステップS103)。RT解除抽選に当選していなければ、ステップS105の処理に進む。RT解除抽選に当選していれば、RT中フラグを消去して通常の遊技状態に戻し、ボーナス入賞が可能となるようにする(ステップS104)。そして、ステップS105の処理に進む。
【0108】
ステップS105では、ハードウェア乱数機能を利用して内部抽選用の乱数を取得し、当該取得した乱数の値をRAM112に一時格納する。次に、RAM112に一時格納した乱数の値を、設定スイッチ91による確率設定、ステップS2のBET処理で設定した賭け数、並びに現在の遊技状態(通常中、RT中、ビッグボーナス中及びレギュラーボーナス中)に応じた当選判定用テーブルと比較する(ステップS106)。
【0109】
次に、乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、何らかの種類の小役(リプレイ等を含む)に当選しているかどうかを判定する(ステップS107)。いずれかの種類に当選している場合は、当選した役に対応した当選フラグをRAM112に設定する(ステップS108)。そして、ステップS121の処理に進む。
【0110】
いずれの種類の小役にも当選していなければ、ステップS106で乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、ビッグボーナスに当選していたかどうかを判定する(ステップS109)。ビッグボーナスに当選していた場合には、ビッグボーナスストック数が既に上限数に達しているかどうかを判定する(ステップS110)。ビッグボーナスストック数が上限数に達していなければ、ビッグボーナスストック数を1だけ加算させる(ステップS111)。そして、ステップS115の処理に進む。
【0111】
ステップS106で乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、ビッグボーナスに当選していなければ、今度はレギュラーボーナスに当選していたかどうかを判定する(ステップS112)。レギュラーボーナスに当選していた場合には、レギュラーボーナスストック数が既に上限数に達しているかどうかを判定する(ステップS113)。レギュラーボーナスストック数が上限数に達していなければ、レギュラーボーナスストック数を1だけ加算させる(ステップS114)。そして、ステップS115の処理に進む。レギュラーボーナスにも当選していなかった場合には、ステップS121の処理に進む。
【0112】
ステップS115では、ボーナス当選がストックされているかどうかを判定する。ボーナス当選がストックされていなければ、ステップS121の処理に進む。ボーナス当選がストックされている場合には、既にボーナス当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS116)。既にボーナス当選フラグが設定されていれば、さらにボーナス当選フラグが設定されることはないので、そのままステップS121の処理に進む。ボーナス当選フラグが設定されてなければ、ここでは、今回のゲームでビッグボーナスかレギュラーボーナスの当選が新たにストックされた状態となっている。
【0113】
この場合には、まず、RT解除確率を高確率に決定し、RAM112に設定する(ステップS117)。また、RAM112にRT中フラグを設定し(ステップS118)、新たにストックされた種類のボーナス当選フラグをRAM112に設定する(ステップS119)。さらに、新たにストックされたボーナス当選のストック数(ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス)を1だけ減算する(ステップS120)。そして、ステップS121の処理に進む。
【0114】
ステップS121では、各役の当選フラグの設定状況に従って当選状況通知コマンドを生成し、必要に応じてその内容を本来の当選フラグの設定状況とは異なる内容のものに変換する。次に、こうして生成された(場合によっては内容が変換された)当選状況通知コマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS122)。そして、抽選処理を終了し、図7のフローチャートに復帰する。
【0115】
次に、上記したステップS5のリール変動停止処理について詳しく説明する。図9は、CPU111がステップS5で実行するリール変動停止処理を詳細に示すフローチャートである。まず、リール3L、3C、3Rの回転が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRの全てが基準位置を検出するというリール3L、3C、3Rの停止を可能とする所定の条件が成立したかどうかを判定する(ステップS201)。この所定の条件が成立していなければ、ステップS201の処理を繰り返し、この所定の条件が成立するのを待機する。
【0116】
この所定の条件が成立した(していた)場合には、ストップスイッチ42Lの検出信号に基づいて、左の停止ボタン12Lが操作されているかどうかを判定する(ステップS202)。左の停止ボタン12Lが操作されていないと判定すれば、そのままステップS206の処理に進む。左の停止ボタン12Lが操作されていると判定した場合には、RAM112を参照して、判定モードに設定されているかどうかを判定する(ステップS203)。判定モードに設定されていなければ、そのままステップS205の処理に進む。
【0117】
判定モードに設定されていれば、現時点(左の停止ボタン12Lが操作された時点)において、左リール3Lについて可変表示装置2の中段に位置している図柄の種類を取得し、これをRAM112に一時保存する(ステップS204)。そして、ステップS205の処理に進む。ステップS205では、左リール3Lを停止制御の対象リールとして前述した引き込み制御を行い、その回転を停止させる。そして、ステップS206の処理に進む。
【0118】
ステップS206では、ストップスイッチ42Cの検出信号に基づいて、中の停止ボタン12Cが操作されているかどうかを判定する。中の停止ボタン12Cが操作されていないと判定すれば、そのままステップS208の処理に進む。中の停止ボタン12Cが操作されていると判定した場合には、中リール3Cの回転を停止させる(ステップS207)。そして、ステップS208の処理に進む。
【0119】
ステップS208では、ストップスイッチ42Rの検出信号に基づいて、右の停止ボタン12Rが操作されているかどうかを判定する。右の停止ボタン12Rが操作されていないと判定すれば、そのままステップS210の処理に進む。右の停止ボタン12Rが操作されていると判定した場合には、右リール3Rの回転を停止させる(ステップS209)。そして、ステップS210の処理に進む。
【0120】
また、ステップS210では、左、中及び右の全てのリール3L、3C、3Rが停止しているかどうかを判定する。全てのリール3L、3C、3Rが停止している場合には、リール変動停止処理を終了し、図7のフローチャートに復帰する。一方、リール3L、3C、3Rのうちで1つでも停止していないものがあれば、リール変動開始処理において計時を開始したリール停止タイマが所定時間(例えば、30秒)を計時したかどうかを判定する(ステップS211)。リール停止タイマが所定時間を計時していなければ、ステップS202の処理に戻り、ステップS202〜S211の処理を繰り返す。
【0121】
リール停止タイマが所定時間を計時した場合には、リール3L、3C、3Rのうちで回転を停止していないものに対応したストップスイッチ42L、42C、42Rからの信号と同じ信号をCPU111に入力させ、残りの全ての停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたものとする(ステップS212)。そして、ステップS202の処理に戻り、残りのリール3L、3C、3Rの回転を停止させることとなる。
【0122】
次に、上記したステップS6の入賞判定処理について詳しく説明する。図10は、CPU111がステップS6で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。まず、賭け数に応じて設定された有効ラインにいずれかの役の表示態様となとなる図柄が導出表示されたかどうかを判定する(ステップS301)。何の役の図柄も導出表示されていなければ、そのまま入賞判定処理を終了し、図7のフローチャートに復帰する。
【0123】
何らかの役の図柄が導出表示されていた場合には、有効ライン上に導出表示された図柄に対応する役の当選フラグがRAM122に設定されているかどうかを判定する(ステップS302)。有効ライン上に導出表示された図柄に対応した役の当選フラグが設定されていなければ、エラー終了する。有効ライン上に導出表示された図柄に対応した役の当選フラグが設定されていれば、当該役へ入賞したこととなる。
【0124】
まず、ボーナス時ゲーム数のカウンタも参照して、入賞した役がビッグボーナスにおける1回目のJACINであったかどうかを判定する(ステップS303)。1回目のJACIN入賞であれば、次からのJACゲームは判定モードで行われるものとなるため、RAM122に判定モードフラグを設定する(ステップS304)。
【0125】
次に、例えばソフトウェア乱数機能により所定の乱数を抽出して、この判定モードで判定対象図柄となる図柄を「色つき7」、「色なし7」、「BAR」のうちのいずれかから決定し、さらに高確条件回数とAT条件回数とを決定する(ステップS305)。さらに、決定した判定対象図柄、高確条件回数及びAT条件回数を含む判定モードコマンドを生成し(ステップS306)、この判定モードコマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS307)。そして、ステップS315の処理に進む。
【0126】
入賞した役が1回目のJACINでなかった場合には、RAM112に判定モードフラグが設定されているかどうかにより、判定モードで行われたゲーム(すなわち、1セット目のJACゲーム)であったかどうかを判定する(ステップS308)。
【0127】
判定モードで行われたゲームであれば、当該判定モードでカウントしているAT回数到達ゲーム数が既にAT移行条件回数に到達しているかどうかを判定する(ステップS309)。AT回数到達ゲーム数がAT移行条件回数に到達していれば、そのままステップS311の処理に進み、AT移行条件回数に到達していなければ、AT到達ゲーム数をさらに1だけ加算して(ステップS310)、ステップS311の処理に進む。
【0128】
ステップS311では、左のリール3Lの中段に当該判定モードで決定された判定対象図柄(「色つき7」、「色なし7」または「BAR」)が停止しているかどうかを判定する。判定対象図柄が左のリール3Lの中段に停止していれば、ステップS204でRAM112に保存した左の停止ボタン12Lの操作時に中段に位置していた図柄との距離(コマ数)を測定する(ステップS312)。ここで測定した距離が判定対象図柄毎に定められた所定範囲内にあるかどうかを判定する(ステップS313)。所定範囲内にあれば、範囲内ゲーム数を1だけ加算して(ステップS314)、ステップS315の処理に進む。
【0129】
判定モードで行われたゲームでなかった場合、判定モードであっても左のリール3Lの中段に判定対象図柄が停止しなかった場合、或いは判定対象図柄が停止しても停止ボタン12Lの操作時に中段に位置していた図柄との距離が所定範囲を越えていた場合には、そのままステップS315の処理に進む。
【0130】
ステップS315では、入賞した役の種類に応じた、その他の各種設定処理を行う。この各種設定処理には、入賞の発生した有効ラインに対応した1枚、2枚または3枚賭けランプ54〜58の点滅表示、ビッグボーナスに入賞した場合のビッグボーナス当選フラグの消去及びビッグボーナス中フラグの設定、レギュラーボーナスに入賞した場合のレギュラーボーナス当選フラグの消去及びレギュラーボーナス中フラグの設定、リプレイ以外の役に入賞した場合の払い出し予定数の設定、リプレイに入賞した場合のリプレイフラグの設定などが含まれる。ステップS315の各種設定処理が終了すると、入賞判定処理を終了し、図7のフローチャートに復帰する。
【0131】
次に、上記したステップS7の払出処理について詳しく説明する。図11は、CPU111がステップS7で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。まず、払い出し予定数が0となるまで、払い出し予定数を1ずつ減算していきながらホッパー80を制御してメダルを1枚ずつ排出させることで、入賞した役に対応した数のメダルを遊技者に払い出す。但し、クレジットの数が50に達していなければ、メダルを1枚ずつ排出する代わりにクレジットの数を1ずつ加算していく(ステップS401)。また、RAM112に設定された小役当選フラグ(リプレイ等を含む)を消去する(ステップS402)。
【0132】
次に、RAM112のビッグボーナス中フラグ及びレギュラーボーナス中フラグの状態を参照し、現在の遊技状態がボーナス中となっているかどうかを判定する(ステップS403)。現在の遊技状態がボーナス中となっていなければ、そのまま払出処理を終了して、図7のフローチャートに復帰する。現在の遊技状態がボーナス中となっていれば、RAM112の各種カウンタを用い、当該ボーナスに遊技状態が移行されてからの消化ゲーム数(ビッグボーナスでは、小役ゲーム数とJACゲーム数を別々に)をカウントする(ステップS404)。
【0133】
このカウント結果として、1セット目のJACゲームの終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS405)。1セット目のJACゲームの終了条件となっていた場合には、RAM112に設定された判定モードフラグを消去する(ステップS406)。そして、払出処理を終了し、図7のフローチャートに復帰する。
【0134】
1セット目のJACゲームの終了条件でなければ、レギュラーボーナスの終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS407)。レギュラーボーナスの終了条件が成立していれば、RAM122に設定されたレギュラーボーナス中フラグを消去する(ステップS408)。さらに、ソフトウェア乱数機能によりRT解除確率抽選用の乱数を抽出し、この乱数の値に従ってRT解除確率を高確率または低確率のいずれかに決定してRAM112に設定する(ステップS409)。そして、ステップS418の処理に進む。
【0135】
レギュラーボーナスの終了条件でもなければ、ビッグボーナスの終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS410)。ビッグボーナスの終了条件ともなっていなければ、そのまま払出処理を終了し、図7のフローチャートに復帰する。ビッグボーナスの終了条件が成立していた場合には、まず、RAM112に設定されたビッグボーナス中フラグを消去する(ステップS411)。
【0136】
次に、当該ビッグボーナスの1セット目のJACゲームでカウントしたAT回数到達ゲーム数と範囲内停止ゲーム数とを含む停止判定コマンドを生成し(ステップS412)、この停止判定コマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS413)。さらに、範囲内停止ゲーム数がステップS305で決定した高確条件回数以上となっているかどうかを判定する(ステップS414)。
【0137】
高確条件回数以上となっていれば、RT解除確率を高確率に決定してRAM112に設定し(ステップS415)、ステップS417の処理に進む。高確条件回数未満であれば、ソフトウェア乱数機能によりRT解除確率抽選用の乱数を抽出し、この乱数の値に従ってRT解除確率を高確率または低確率のいずれかに決定してRAM112に設定し(ステップS416)、ステップS417の処理に進む。ステップS417では、判定モード中にカウントしていたAT回数到達ゲーム数及び範囲内停止ゲーム数の値を0にクリアして、ステップS418の処理に進む。
【0138】
ステップS418では、ビッグボーナスかレギュラーボーナスの当選がさらにストックされているかどうかを判定する。ビッグボーナスとレギュラーボーナスのいずれの当選もストックされていなければ、そのまま払出処理を終了し、図7のフローチャートに復帰する。ビッグボーナスとレギュラーボーナスのいずれかの当選がストックされていれば、RAM112にRT中フラグを設定し、遊技状態をRTにする(ステップS419)。
【0139】
次に、ストックされているボーナスのうちでRT終了後に放出することとなるボーナスの種類を、ビッグボーナスかレギュラーボーナスのいずれかから選択する。ここで、ビッグボーナスかレギュラーボーナスのいずれか一方しかストックされていなければ、ストックされている種類のボーナスが放出することとなる種類として選択される。いずれもストックされていれば、ソフトウェア乱数機能による乱数の取得による抽選でボーナスの種類を選択する(ステップS420)。
【0140】
RT終了後に放出することとなるボーナスの種類が決定されると、ビッグボーナス当選フラグとレギュラーボーナス当選フラグのうちの決定種類に対応したボーナス当選フラグを、RAM112に設定する(ステップS421)。さらに当選した種類のボーナスについてストックされている数を1だけマイナスする(ステップS422)。そして、抽選処理を終了し、図7のフローチャートに復帰する。
【0141】
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、RT、レギュラーボーナス及びビッグボーナスの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、ATを含む独自の演出を行っている。以下、演出制御基板102のCPU121が各種の演出(特にAT)を行うために実行する処理について説明する。
【0142】
図12は、演出制御基板102のCPU121が実行するコマンド受信待機処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS501)。コマンドを受信するまでは、ステップS501の処理を繰り返し、コマンドの受信を待機している状態にある。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS502)。
【0143】
受信したコマンドの種類が停止判定コマンドであった場合には、該停止判定コマンドに含まれるAT回数到達ゲーム数と範囲内停止ゲーム数の値に従って、ATゲーム数を決定する。ここで、AT回数到達ゲーム数の値が小さいほど、或いは範囲内停止ゲーム数の値が大きいほど、ATゲーム数として多くのゲーム数が決定される(ステップS504)。さらに、決定したATゲーム数の値をRAM122のATカウンタにセットして(ステップS505)、ステップS501の処理に戻る。
【0144】
受信したコマンドの種類が当選状況通知コマンドであった場合には、RAM122のATカウンタの値が0であるかどうかにより現在の遊技状態がATにあるかどうかを判定する(ステップS506)。現在の遊技状態がATになければ、そのままステップS501の処理に戻る。
【0145】
現在の遊技状態がATにあれば、受信した当選状況通知コマンドがいずれかの告知対象小役への当選を示しているかどうかを判定する(ステップS507)。いずれの告知対象小役への当選も示していなければ、ステップS509の処理に進む。いずれかの告知対象小役への当選を示していれば、当選状況通知コマンドが当選を示す小役の種類を、液晶表示器4に表示させて遊技者に告知する(ステップS508)。そして、ステップS509の処理に進む。ステップS509では、ATカウンタの値を1だけ減算して、ステップS501の処理に戻る。
【0146】
受信したコマンドの種類が判定モードコマンドであった場合には、該判定モードコマンドに含まれる判定対象図柄、高確条件回数及びAT条件回数を液晶表示器4に表示して、遊技者に報知する(ステップS510)。また、判定モードコマンドに含まれる情報のうちのAT条件回数をRAM122に保存しておく(ステップS511)。そして、ステップS501の処理に戻る。
【0147】
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理(本発明と関係ないので、詳細は省略)を実行する(ステップS512)。その後、ステップS501の処理に戻る。
【0148】
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ビッグボーナス中の1セット目のJACゲームは、判定モードの期間として適用されているが、このときには、「JAC」が有効ラインに揃った表示態様が導出表示されるだけでなく、JACIN入賞時の決定に応じて「色つき7−JAC−JAC」、「色なし7−JAC−JAC」または「BAR−JAC−JAC」のいずれかの組み合わせ表示態様が導出表示されても入賞となる。
【0149】
判定モードの結果次第では、ビッグボーナス終了時に遊技状態がATに移行され、また、RT解除確率も高確率に決定されるが、そのためには左のリール3Lについて、判定対象図柄として決定された「色つき7」、「色なし7」または「BAR」を少なくとも可変表示装置2の中段に停止させる必要がある。これらの図柄は、左の停止ボタン12Lを操作した(或いは操作したと見なされた)停止操作時に、可変表示装置2の中段から4コマ以内の位置になければ中段に停止しない。
【0150】
もっとも、判定対象図柄が可変表示装置2の中段に停止した場合であっても、「色なし7」または「BAR」については、停止操作時にそれぞれ中段から2コマ、1コマ以内の位置になければ、当該ゲームが範囲内停止ゲーム数としてカウントされない。「色つき7」についても停止操作時に中段から4コマ以内の位置になければ、そもそも中段位置に停止しないので、当該ゲームが範囲内停止ゲーム数としてカウントされない。このため、単に入賞を発生させるため以外にも目押しの必要が生じ、遊技者による技術介入性が高まるので、目押しの面白みを増大させることができる。
【0151】
停止操作時に中段に位置した図柄と実際に中段に停止した判定対象図柄との間の距離(コマ数)により範囲内停止ゲーム数としてカウントされるか否かは、このように判定対象図柄の種類に応じて異なるものとなっている。判定対象図柄の決定は判定モードに移行する度に行われているので、判定モードに移行される都度、また決定される図柄の種類に応じて、範囲内停止ゲーム数としてカウントさせるための難易度が異なるものとなる。これにより、遊技性を向上させることができる。
【0152】
なお、左のリール3Lについて停止操作時において中段に位置した図柄と判定対象図柄との間の距離の測定は、判定モードにあって、判定対象図柄が中段に停止したときにしか行われない。左のリール3Lについて停止操作時において中段に位置した図柄の種類の保存も、判定モードにあるときにしか行われない。これらの条件が成立していないゲームでは、そもそも範囲内停止ゲーム数としてカウントされることがあり得ないので、不要な処理により制御負荷を増大させることがない。
【0153】
また、高確条件回数やAT条件回数の決定も判定モードに移行する度に行われているので、判定モードに移行される都度、ビッグボーナスの終了後にATに移行させるための難易度やRT解除確率を高確率に決定させるための難易度が異なるものとなる。これにより、さらに遊技性を向上させることができる。ここで、判定モードへの移行時に決定された判定対象図柄の種類、高確条件回数及びAT条件回数は、液晶表示器4への表示により報知されるものとなっている。このため、これらが遊技者にとって分かり易いものとなる。
【0154】
また、ビッグボーナス中の1セット目のJACゲームの開始から終了までの8ゲームの期間全体が判定モードとして適用されているため、ATの移行やRT解除確率として高確率の決定に対して、当該期間が終了するまで遊技者は期待感を持続させることができる。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
【0155】
範囲内停止ゲーム数がAT条件回数に達したときにはビッグボーナス終了後にATに移行されるが、なおATゲーム数の多少については、範囲内停止ゲーム数の値やAT回数到達ゲーム数が条件とされている。このため、範囲内停止ゲーム数がAT条件ゲーム数に達した後にも、ATゲーム数の増加を期待することができ、AT条件回数を楽にクリアできる場合でも、より少ないゲーム数で範囲内停止ゲーム数をAT条件回数に到達させることで、ATゲーム数の増加を期待することができる。このため、遊技性の向上が図られる。
【0156】
ところで、範囲内停止ゲーム数が高確条件回数以上であったときには、RT解除確率が高確率に決定されるが、これによって少ないゲーム間隔でボーナスが続けて発生するいわゆるストック連チャンを期待できるようになる。ストック連チャンにより遊技者が多くのメダルを獲得できるようになるので、RT解除抽選に対しての遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、範囲内停止ゲーム数がAT条件回数以上であったときには、遊技状態がATに移行されるが、ATでは告知対象小役に当選しているときに実際に入賞させ易くなるので、遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0157】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0158】
上記の実施の形態では、判定モードの移行時に判定対象図柄が決定され、判定モード中は同じ図柄が判定対象図柄となるものとしていた。これに対して、判定モード中の各ゲームで判定対象図柄を決定するものとしてもよい。この場合、判定対象図柄を含むJACゲームの役別に異なるJAC当選フラグを用意することができる。JACゲーム中では、左のリール3Lについて当選フラグの設定された役の判定対象図柄を引き込み可能であれば、判定対象図柄を含む役を導出表示させるものとし、引き込み可能でなければ、「JAC」を有効ライン上に揃えて導出表示させるものとすることができる。また、各ゲームで決定した判定対象図柄は、例えば遊技制御基板101から演出制御基板102にゲーム毎に所定のコマンドを送り、液晶表示器4に表示して遊技者に報知するものとすることができる。
【0159】
上記の実施の形態では、判定モード時のJACゲームにおいて、左のリール3Lについて「色つき7」、「色なし7」または「BAR」を引き込む最大コマ数は4コマと同じにしていたが、停止操作時の図柄との間の距離で所定距離以内であると判定されるコマ数は、それぞれ4コマ、2コマ、1コマと異なっていた。これに対して、左のリール3Lについて「色つき7」、「色なし7」または「BAR」を引き込む最大コマ数を、例えば4コマ、2コマ、1コマと異なるようにしてもよい。この場合、左のリール3Lの中段に「色つき7」、「色なし7」または「BAR」が停止したかどうかを判定するだけで、停止操作時の図柄との間の距離が所定距離以内であるかどうかを判定することができる。
【0160】
上記の実施の形態では、判定対象図柄として「色つき7」、「色なし7」または「BAR」のいずれが選ばれても、ATゲーム数に影響を与えることはなかった。しかしながら、実際には「色なし7」が選ばれたときは「色つき7」が選ばれたときよりも、「BAR」が選ばれたときは「色なし7」が選ばれたときよりも、AT条件回数等が同じでも難易度が高くなる。そこで、判定対象図柄として「色つき7」、「色なし7」、「BAR」のそれぞれが選ばれたときに、この順番でATゲーム数が多くなるようにしてもよい。これにより、難易度の高い図柄が判定対象図柄として選択された場合には、その分だけATゲーム数に期待を持つことができるので、遊技性が向上することとなる。なお、判定対象図柄に応じてATゲーム数を変えるものとする場合には、判定対象図柄を遊技者が自ら選べるようにしてもよい。
【0161】
判定対象図柄として「色つき7」、「色なし7」及び「BAR」のうちの2つまたは3つ全てを選ぶようにしてもよい。複数の図柄が判定対象図柄として選ばれた場合には、左のリール3Lについて停止操作時にいずれかの判定対象図柄が引き込み可能な位置にあれば、当該引き込み可能な判定対象図柄を中段に引き込むものとできる。ここで、判定モードの終了時に所定距離以内であると判定されるコマ数が少ない図柄が停止された回数が多くなるほど、ATゲーム数を多くしてもよい。例えば、所定距離以内であると判定された回数が同じ8回であっても、「色つき7」が2回で「BAR」が6回である場合には、「色つき7」が6回で「BAR」が2回の場合よりもATゲーム数を多くすることができる。
【0162】
上記の実施の形態では、判定モードにおいて、左のリール3Lについて判定対象図柄が中段に停止したときには、停止ボタン12Lを操作した(或いは操作したと見なされた)ときに中段に位置していた図柄とを比較することにより、停止条件の成立から実際の停止までに要した変動量を測定するものとしていた。これに対して、停止ボタン12Lを操作した(或いは操作したと見なされた)ときから左のリール3Lが停止するまでの経過時間を測定することにより、停止条件の成立から実際の停止までに要した変動量を測定するものとしてもよい。また、停止ボタン12Lを操作した(或いは操作したと見なされた)ときから左のリール3Lが停止するまでのリールモータ3MLの駆動ステップ数を測定することにより、停止条件の成立から実際の停止までに要した変動量を測定するものとしてもよい。
【0163】
上記の実施の形態では、高確条件回数及びAT条件回数は、1回目のJACINにより判定モードに移行するときにおいて予め決定され、遊技者に報知されるものとしていた。もっとも、報知以外の処理にこれらの回数が用いられるのは、ビッグボーナスが終了したとき、すなわち範囲内停止回数が確定した後である。そこで、高確条件回数やAT条件回数の報知を予め遊技者に報知することを前提としないのであれば、1セット目のJACゲームが終了して範囲内停止回数が確定した後、ビッグボーナスの終了までの任意のタイミングにおいて高確条件回数やAT条件回数を決定するものとしてもよい。このとき、高確条件回数やAT条件回数は、決定の後に報知するものとしても、全く報知しないものとしてもよい。
【0164】
上記の実施の形態では、ボーナス当選フラグが設定されていてもボーナス入賞を不能とするRTを解除する方法として、RT解除抽選を適用していた。しかしながら、RTを解除する方法は、これに限られるものではなく、例えば、RTに移行されてからの消化ゲーム数が所定ゲーム数に達することを条件として、RTを解除するものとしてもよい。この場合、RT解除の条件となる所定ゲーム数としては、ゲーム数大(例えば720ゲーム程度)とゲーム数小(例えば120ゲーム程度)を用意することができ、範囲内停止ゲーム数が所定回数(上記した高確条件回数に相当)以上となったときには、特典としてRT解除の条件としてゲーム数小に決定するものとすることができる。
【0165】
RTを解除するための条件としてさらに他の条件を適用した場合であって、その条件として有利度の異なる複数種類のものを用意している場合には、範囲内停止ゲーム数が所定回数(上記した高確条件回数に相当)以上となったときには、特典としてRT解除の条件として有利度の高いものに決定するものとすることができる。さらに、RTを解除するための条件を有利度の高いものに決定するのではなく、或いはこれに加えて、ボーナス当選フラグを設定するボーナスの種類として有利度が高いビッグボーナスを選択する確率を高くするものを特典として適用することもできる。このようにボーナスの種類の選択確率による特典を適用した場合も、遊技者は、ボーナス当選のストックの放出に対する期待感をもてるようになる。
【0166】
上記の実施の形態では、範囲内停止ゲーム数に応じて付与されるストックに関する特典は、RT解除確率を高確率に決定することであったが、RTを解除することであってもよい。RTの解除そのものが特典として付与されるのであれば、ボーナス当選のストックの放出に対する遊技者の期待感をさらに高いものとすることができる。
【0167】
もっとも、RTの解除を特典とする場合には、判定モードとする期間は、ビッグボーナス中のJACゲームとするよりも、遊技状態がRTに制御されている期間のうちの所定の期間であることが好ましい。ビッグボーナスの当選のみがストックされている状況においては、遊技者の技量によってはストックがなくなるまでビッグボーナスが途切れることなく発生する可能性があるからである。ここでは、例えばRTに制御されてからの消化ゲーム数が100ゲームに達する度に20ゲームの判定モードの期間を設けるものとしてもよい。
【0168】
なお、遊技状態がRTにあるときは、JACゲームのときとは異なり、当選フラグの設定状況によっては、停止ボタン12Lの操作時に判定対象図柄が可変表示装置2の中段から4コマ以内の位置にあっても、判定対象図柄を中段に引き込むことが不可能な場合がある。そこで、このような状況のゲームは、判定モードにおける判定対象のゲームから除外するようにしてもよい。ここで、例えばAT条件回数が10回に決定されているときに、判定モードで20ゲーム中10ゲームが判定対象から除外されたときは、10×(20−10)/10=5ゲーム以上所定範囲内にあると判定されれば、ATに移行するものとしてもよい。
【0169】
このように判定モードにおけるゲーム数が変更される場合であって、AT条件回数或いは高確条件回数が標準的な判定モードにおけるゲーム数に対する回数として決定される場合には、相対的なゲーム数を以て範囲内停止ゲーム数と比較し、AT条件回数や高確条件回数に達したかどうかを判定することができる。なお、判定モードにおけるゲーム数が変更される場合とは、絶対的なゲーム数が変更される場合と、判定対象から除外されるゲームが生じることで実質的なゲーム数が変更される場合との両方を含むものとすることができる。
【0170】
上記の実施の形態では、ボーナス当選フラグが設定されていても、遊技状態がRTにある場合には、このときに選択されるリール制御テーブルによりボーナス入賞することは完全に不可能となっていた。しかしながら、例えば、RT時に選択するリール制御テーブルとして、完全に正しい手順による場合10分の1の確率でボーナス入賞させられるものを考えると、停止ボタン12L、12C、12Rの押し順として6通り、図柄の組み合わせとして12通りのものがあると、(1/10)×(1/6)×(1/12)=1/720というようにボーナス入賞が困難となるものであってもよい。このようにRT時にボーナス入賞を完全に不可能としなくても、RT時にはボーナス入賞がボーナス当選確率よりも低い確率でしか発生しないほど困難なものとすることで、ボーナス当選のストック機能を実現することもできる。
【0171】
上記の実施の形態では、ボーナス当選フラグの設定と、さらなるボーナス当選のストックとをRAM112において分けていたが、ストック数のトータルを示す複数ビットのボーナス当選フラグを設けるものとしてもよい。ビッグボーナスとレギュラーボーナスのストックを当選順に記憶しておき、当選した順番でビッグボーナスとレギュラーボーナスのいずれかを放出するようにしてもよい。また、ボーナス当選フラグが設定されている場合に、遊技状態をRTとしてボーナス入賞させないことだけでなく、所定の条件が成立するまでボーナス入賞を不可能とするような制御をすれば、他の方法によりボーナス当選のストックを実現することもできる。
【0172】
上記の実施の形態では、判定モード時のゲームの結果に基づいて、特定遊技状態としてのATに遊技状態が制御されるものとしていた。しかしながら、AT以外の他の特定遊技状態に制御するようにしてもよい。このような特定遊技状態としては、リール3L、3C、3Rの停止を無制御とするCT(Challenge Time)、RT(上記のストックを実現するためのものとは異なり、純粋にリプレイ当選の確率を高くするもの)、AR(AT+RT)などを適用することができる。ATとして、内部当選した小役の種類を告知するものではなく、停止ボタン12L、12C、12Rを操作する順番を告知するものを適用してもよい。ここで、遊技制御基板101において制御する特定遊技状態(AT以外)では、この特定遊技状態へ移行するか否か、及びそのゲーム数も、遊技制御基板101のCPU111が決定するものとすればよい。
【0173】
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
【0174】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、判定ゲームモードによる特典を得るためには特定識別情報を停止基準位置に停止させる必要があると共に、停止条件の成立時における特定識別情報の位置が特典を付与するか否かに影響することとなる。また、遊技者による技術介入性も高まるので、目押しの面白みを本来ある面白みよりもさらに増大させることができる。さらに、判定ゲームモードにある間、遊技者の期待感を持続させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0175】
請求項2の発明によれば、特典が付与されるためには、どの程度の回数だけ所定の範囲内になければならないかが遊技者にとって分かり易くなる。
【0176】
請求項3の発明によれば、判定ゲームモードに移行する都度、特典の付与に至るまでの技術的な難易度が変化するので、遊技性が向上する。
【0177】
請求項4の発明によれば、判定ゲームモード中に所定の範囲内と判定された回数が所定の回数に達した後のゲームであっても、所定の範囲内と判定させることによって、さらに価値の高い特典の付与を期待できるので、遊技性が向上する。
【0178】
請求項5の発明によれば、判定ゲームモード中のゲーム数では所定の回数の難易度が高いと思えなくても、より少ないゲーム数で所定の範囲内と判定された回数を所定の回数に到達させれば、さらに価値の高い特典の付与を期待できるので、遊技性が向上する。
【0179】
請求項6の発明によれば、特定識別情報の種類に応じて所定の範囲内と判定させるための難易度が異なるものとなるので、遊技性が向上する。
【0180】
請求項7の発明によれば、特定識別情報の選択により判定ゲームモード或いは判定ゲームモード中の各ゲームにおける難易度が変化するので、遊技性が向上する。
【0181】
請求項8の発明によれば、所定の範囲が小さい特定識別情報は、停止条件の成立から停止までに要した変動量を所定の範囲内にする難易度が高い分だけ、付与される特典の価値に対する期待感を高くできるので、遊技性が向上する。
【0182】
請求項9の発明によれば、特典の付与により特別入賞の発生が可能または容易な状態となるため、特典の付与に対する遊技者の期待感が大きくなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0183】
請求項10の発明によれば、特典の付与により報知対象入賞を発生させるための停止条件が報知される停止条件報知遊技状態に移行されるので、特典の付与に対する遊技者の期待感が大きくなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。
【図2】図1のスロットマシンの前面扉を開放した状態で視認される内部構造を示す図である。
【図3】図1のスロットマシンの前面扉の背面側の構造を示す図である。
【図4】可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。
【図5】図1のスロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。
【図6】遊技制御基板及び演出制御基板に搭載された回路構成要素及び信号配線を示す図である。
【図7】遊技制御基板内の制御部が、1ゲーム毎に実行する処理を示すフローチャートである。
【図8】図7の抽選処理を詳細に示すフローチャートである。
【図9】図7のリール変動停止処理を詳細に示すフローチャートである。
【図10】図7の入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。
【図11】図7の払出処理を詳細に示すフローチャートである。
【図12】演出制御基板の制御部が実行するコマンド受信待機処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 スロットマシン
2 可変表示装置
4 液晶表示器
101 遊技制御基板
102 演出制御基板

Claims (10)

  1. 1ゲームに対して賭け数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能であるスロットマシンにおいて、
    前記可変表示装置は、特定識別情報を含む複数種類の識別情報を可変表示させると共に、遊技者が視認可能な特定の位置に識別情報の停止基準位置が設定されており、
    前記スロットマシンは、
    所定のモード移行条件が成立することにより、遊技状態を所定の複数ゲームからなる判定ゲームモードに移行させる判定ゲームモード移行手段と、
    所定の停止条件が成立することにより、該停止条件が成立する前に予め決定された入賞を発生させるか否かについての決定結果に応じて前記識別情報の可変表示を停止させる手段であって、遊技状態が前記判定ゲームモードにあるときの各ゲームにおいて該所定の停止条件が成立したタイミングに応じて前記特定識別情報を前記停止基準位置に停止させる停止制御手段と、
    前記識別情報の可変表示が停止されたときに前記可変表示装置に導出表示された表示結果に応じて遊技用価値を遊技者に付与する遊技用価値付与手段と、
    遊技状態が前記判定ゲームモードにあるときの各ゲームにおいて、前記特定識別情報が前記停止基準位置に停止したときにおける前記特定識別情報の前記停止条件の成立から停止までに要した変動量を測定する変動量測定手段と、
    前記変動量測定手段の測定結果が所定の範囲内であるかどうかを判定する停止範囲判定手段と、
    前記判定ゲームモードにあるときに前記停止範囲判定手段が所定の範囲内にあると判定した回数が予め定められた所定の回数以上あるときに、遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備え、
    前記停止制御手段は、遊技状態が前記判定ゲームモードにある各ゲームにおいて前記特定識別情報を前記停止基準位置に停止させないときには、前記遊技用価値付与手段により遊技者に付与される遊技用価値の数について前記特定識別情報が前記停止基準位置に停止されたときと差を生じさせない所定の種類の識別情報を前記停止基準位置に停止させる
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. 1ゲームに対して賭け数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能であるスロットマシンにおいて、
    前記可変表示装置は、停止制御の際における最大引き込み範囲が互いに同一の複数種類の特定識別情報を含む複数種類の識別情報を可変表示させると共に、遊技者が視認可能な特定の位置に識別情報の停止基準位置が設定されており、
    前記スロットマシンは、
    所定の停止条件が成立することにより、前記識別情報の可変表示を停止させる停止制御手段と、
    所定のモード移行条件が成立することにより、遊技状態を所定の複数ゲームからなる判定ゲームモードに移行させる判定ゲームモード移行手段と、
    遊技状態が前記判定ゲームモードにあるときの各ゲームにおいて、前記特定識別情報が前記停止基準位置に停止したときにおける前記特定識別情報の前記停止条件の成立から停止までに要した変動量を測定する変動量測定手段と、
    前記変動量測定手段の測定結果が、前記特定識別情報の種類毎に異なる所定の範囲内であるかどうかを判定する停止範囲判定手段と、
    前記判定ゲームモードにあるときに前記停止範囲判定手段が所定の範囲内にあると判定した回数が予め定められた所定の回数以上あるときに、遊技者に特典を付与する特典付与手段と
    を備えることを特徴とするスロットマシン。
  3. 前記判定ゲームモード毎に、または前記判定ゲームモードに移行しているときのゲーム毎に、前記複数種類の特定識別情報から前記変動量測定手段による変動量の測定対象となる種類の特定識別情報を選択する特定識別情報選択手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項2に記載のスロットマシン。
  4. 前記特典付与手段は、前記所定の範囲が小さい種類の特定識別情報が前記停止基準位置に停止された回数が多いほど、価値の高い特典を付与する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のスロットマシン。
  5. 前記特典付与手段が特典を付与する条件となる前記所定の回数を報知する回数報知手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  6. 前記特典付与手段が特典を付与する条件となる前記所定の回数を、前記判定ゲームモードに移行する度に決定する回数決定手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  7. 前記特典付与手段は、前記判定ゲームモードにおいて前記所定の範囲内にあると判定された回数が多いほど、価値の高い特典を付与する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  8. 前記特典付与手段は、前記判定ゲームモードにおいて前記所定の回数に達するまでのゲーム回数が少ないほど、価値の高い特典を付与する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  9. 前記所定の入賞のうちの特別入賞の発生を許容するか否かを事前に決定すると共に、該特別入賞が発生するまで、該特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報を複数個持ち越すことが可能な特別入賞決定手段と、
    前記特別入賞の発生が許容された旨を示す決定情報が持ち越されているときに、前記特別入賞の発生が不可能または困難な不可状態に制御する不可状態制御手段と、
    前記不可状態制御手段による制御が行われた後に所定の条件が成立したときに前記不可状態制御手段による制御を解除し、前記特別入賞の発生が可能または容易な可状態とする不可状態解除手段とをさらに備え、
    前記特典付与手段は、前記不可状態解除手段に前記不可状態制御手段による制御を解除させることにより、前記特典を付与する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  10. 前記所定の停止条件が所定の条件に適合して成立したときに発生すると共に該所定の条件に適合した停止条件を報知対象とした報知対象入賞の発生を許容するか否かを事前に決定する報知対象入賞決定手段と、
    前記報知対象入賞の発生が許容され、且つ遊技状態が停止条件報知遊技状態に移行されているときに、前記所定の条件に適合した停止条件を報知する停止条件報知手段とをさらに備え、
    前記停止制御手段は、前記報知対象入賞の発生が許容されているときに、前記所定の条件に適合して停止条件が成立したことを条件として、前記報知対象入賞を発生させ、
    前記特典付与手段は、遊技状態を前記停止条件報知遊技状態に移行させることにより、前記特典を付与する
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のスロットマシン。
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