JP2006083418A - 非クロム系塗装鋼板 - Google Patents

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修一 杉田
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和美 松原
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Abstract

【課題】 塗装前処理および塗膜にクロム化合物を全く含まない塗装鋼板であっても、塗膜密着性、防錆性、耐湿性に優れるものを提供する。
【解決手段】 めっき鋼板の表面に、シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む表面改質剤の燃焼ガスを吹き付けることにより、クロムを含まない塗装前処理層を形成し、その上層に1層または2層以上のクロムを含まない塗膜を形成したことを特徴とする。なお、適用される燃焼ガスは、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、アルキルチタン化合物、アルコキシチタン化合物、アルキルアルミニウム化合物、アルコキシアルミニウム化合物の中から選ばれた1種または2種以上の表面改質剤を含むものからなる。また、めっき鋼板は、亜鉛系、アルミ系、亜鉛−アルミ合金系のいずれかのめっき層を有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、塗装前処理層や塗膜に有害とされているクロメート処理やクロム系防錆顔料に替えて、クロムを含まないものを適用してもクロム系と同等の耐食性、密着性が得られる非クロム系塗装鋼板に関する。
家電機器、器物、部品、内装材、サンドイッチパネル、外装材などに適用される塗装鋼板として、ポストコート材に比べて生産性、経済性に優れるプレコート鋼板が多用されている。これらの塗装鋼板は、密着性や耐食性を向上させるため、めっき鋼板やステンレス鋼板上に塗布型クロメートなどの塗装前処理を施し、その上にクロム酸亜鉛やクロム酸ストロンチウムなどクロム化合物を主成分とする防錆顔料を配合した塗料を塗装し、下塗り塗膜層や裏面塗膜層を形成している。
近年、環境負荷の配慮から有害とされるクロム系化合物を全く含まない塗装鋼板が望まれるようになってきた。その対策として、塗装前処理にリン酸塩処理やタンニン酸処理などを施し、塗料中に多孔質シリカ粒子にカルシウム、亜鉛、コバルト、鉛、ストロンチウム、バリウムなどのカチオンをイオン交換により結合させた腐食抑制剤を配合する方法がある。この腐食抑制剤は、イオン交換により水素イオンなどの腐食性イオンを捕らえて、その代わりに結合していたカチオンを放出することにより防錆効果を発揮させるもので、とくにカチオンがカルシウムイオンであるものは優れた耐食性を呈する。
一方、難接着性材料の代表であるフッ素ゴムやシリコーンゴム、オレフィン樹脂やポリエステル樹脂などに接着、印刷、塗装などを容易にするとして、ケイ酸化炎等を難接着性材料表面に対して全面または部分的に吹き付ける表面改質方法が開示されている(特開2003−238710)。
特開2003−238710号公報
リン酸塩系、タンニン酸系などの非クロム系処理と、カルシウムイオンを結合させた腐食抑制剤を配合した塗料を組み合わせて塗装鋼板を作製しても、クロム化合物を配合した塗装鋼板を凌ぐ十分な耐食性および密着性を得ることはできなかった。
本発明は、塗装前処理および塗膜にクロム化合物を全く含まない塗装鋼板であっても、塗膜密着性、防錆性、耐湿性に優れるものを提供することを目的とする。
本発明者らは、塗装前処理に非クロム系で、しかも処理液管理や廃液処理などの作業負荷を伴わない、表面改質法に着目しプレコート鋼板への適用を検討した結果、前記課題を解決できることを見出し本発明に到った。
本発明の非クロム系塗装鋼板は、めっき鋼板の表面に、シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む表面改質剤の燃焼ガスを吹き付けることにより、クロムを含まない塗装前処理層を形成し、その上層に1層または2層以上のクロムを含まない塗膜を形成したことを特徴とする。なお、適用される燃焼ガスは、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、アルキルチタン化合物、アルコキシチタン化合物、アルキルアルミニウム化合物、アルコキシアルミニウム化合物の中から選ばれた1種または2種以上の表面改質剤を含むものからなる。また、めっき鋼板は、亜鉛系、アルミ系、亜鉛−アルミ合金系のいずれかのめっき層を有する。
本発明による塗装鋼板は、クロム化合物を全く含まないので、環境負荷を伴わず、処理液管理や廃液処理などの作業負荷もなく塗装前処理層も均質で塗膜性能にバラツキがない。
本発明で用いられるめっき鋼板としては、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板、アルミめっき鋼板などが挙げられる。また、亜鉛−アルミ合金めっきには、5%アルミ−亜鉛めっき,6%アルミ−3%マグネシウム−亜鉛めっき、55%アルミ−亜鉛めっきなどがある。これらのめっき鋼板は、塗装前処理層を形成する前に、アルカリ脱脂や表面調整処理を施してもよい。
めっき鋼板表面に、シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む表面改質剤の燃焼ガスを吹き付けることにより、微細な凹凸表面を有する10〜200nmの金属酸化物による塗装前処理層を形成する。形成された塗装前処理層は、塗料の濡れ性が高く、反応性OH基の密度も高いことから、めっき鋼板および下塗り塗膜との密着性に優れる。
本発明で使用できる表面改質剤化合物は、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、アルキルチタン化合物、アルコキシチタン化合物、アルキルアルミニウム化合物、アルコキシアルミニウム化合物の中から選ばれた1種または2種以上の混合物である。表面改質剤化合物の沸点は、10〜100℃の範囲のものが好ましく、沸点が10℃未満では揮発性が激しく取り扱いが困難であり、沸点が100℃を越えると引火性ガスや助燃剤との混合性が低下し、表面改質剤の不完全燃焼で不均一な塗装前処理層となる。
表面改質剤の燃焼ガス温度は、500〜1500℃の範囲にすることが好ましい。500℃未満では表面改質剤の不完全燃焼を防止することが困難であり、1500℃を越えるとめっき鋼板が熱変形したり熱劣化する場合があり、使用する燃焼ガスの種類、流量、改質剤化合物の種類や量によって適宜調整する。
処理時間は0.1秒〜100秒が好ましい。0.1秒未満では改質効果が均一に発現され難く、100秒を越えると熱変形や熱劣化する場合がある。
表面改質剤の燃焼ガスにより生成した金属酸化物からなる塗装前処理層は、金属付着量として0.1〜200mg/mになるように使用する燃焼ガスの種類、流量、改質剤化合物の種類や量により適宜調整する。金属付着量が0.1mg/m未満では塗膜密着性が不十分であり、200mg/mを越えると凝集破壊し易くなり塗膜密着性が低下する要因になる。
形成された塗装前処理層の上に、クロムを全く含まない塗料による塗膜を形成する。使用される樹脂系は、ポリエステル系、高分子ポリエステル系、ポリエーテルサルホン系など公知のものでよく、用途に応じて分子量、ガラス転移温度、顔料の配合量などを適宜調整すればよい。塗料には、多孔質シリカ粒子にカルシウム、亜鉛、コバルト、鉛、ストロンチウム、バリウムなどのカチオンをイオン交換により結合させた腐食抑制剤を配合した非クロム系防錆顔料の他、カルシウムイオン溶出を抑制するポリリン酸塩、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカなどの顔料など各種添加剤を配合することができる。
塗膜の厚さは、乾燥膜厚で3〜20μmが好ましい。
塗膜は、単層でもよいが用途に応じて2層以上設けてもよい。樹脂系としては、ポリエステル系、ウレタン系、塩ビ系、アクリル系、ポリエーテルサルフォン系樹脂にPTFE,PFAなどを配合した樹脂系、シリコン系、フッ素系など公知のものでよい。2層以上の塗膜を形成する場合、最下層の塗膜厚さを乾燥膜厚で1〜15μmに設定することが好ましい。塗装方法は、いずれも公知方法でよい。
厚さ0.5mmの各種めっき鋼板をアルカリ脱脂後、燃焼ガスとして圧縮空気に沸点27℃のテトラメチルシランを0.0002mol%、沸点122℃のテトラメトキシシランを0.00002mol%配合した混合ガスを用い、ケイ酸化炎による表面改質処理を1.0秒実施し、蛍光X線法により、Si付着量として10mg/mの表面改質層を得た。これを塗装前処理層とし、その上に、カルシウムイオン交換シリカの防錆剤を30質量%配合した熱硬化型エポキシ変性高分子ポリエステル樹脂系塗料を乾燥膜厚で5μm塗布し、オーブンで最高到達板温が215℃になるように30秒間焼付け、水冷後、高分子ポリエステル樹脂系塗料を乾燥膜厚で15μm塗布し、オーブンで最高到達板温が230℃になるように50秒間焼付け、水冷した。
比較材として、塗装前処理層が従来のクロメーと処理および非クロム系のリン酸塩処理、タンニン酸処理を用いた塗装鋼板を用意した。得られた各塗装鋼板から試験片を切り出し、次の塗膜特性を評価した。
(耐沸騰水性)
試験片を沸騰水中に2時間浸漬した後、沸騰水から取り出して塗装外観を観察し、異常のないものを○、塗膜フクレまたは艶引けの見られるものを△、著しい塗膜フクレまたは艶引けのあるものを×として評価した。また、沸騰水浸漬後の試験片を0T(密着折り曲げ)加工し、加工部に粘着テープを貼り付けた後、急速に剥がす加工密着試験を行った。テープ剥離後の塗膜剥離状態を調査し、塗膜に異常が検出されなかったものを○、一部に塗膜剥離を生じたものを△、全面にわたり塗膜剥離を生じたものを×として密着性を評価した。
(耐食性・耐湿性)
下地鋼に達するクロスカットを試験片に施した後、JIS Z 2371に準拠して塩水噴霧を240時間継続した。また、同様にクロスカットした試験片を温度50℃、湿度98%の恒温恒湿雰囲気に500時間放置した。各試験後に、試験片平坦部を観察し、異常が検出されなかったものを○、塗膜フクレまたは艶引けが見られるものを△、著しい塗膜フクレまたは艶引けのあるものを×として耐食性および耐湿性を評価した。また、下バリ端面およびクロスカット片側の最大フクレ幅を測定し、最大フクレが1mm以下を◎、1〜3mmを○、3〜6mmを△、6mm以上を×として切断端面およびクロスカット部の耐食性および耐湿性を評価した。
表1の試験結果にみられるように、本発明にしたがった試験番号1〜5の実施例は、耐沸騰水性、耐食性、耐湿性の何れの塗膜性能も問題なく、クロメート前処理を施した比較例の試験番号9と同等であり、優れた塗装鋼板が得られる。これに対し、比較例の試験番号6〜8では、耐沸騰水性、耐食性、耐湿性の何れも著しく塗膜性能が劣っていた。
Figure 2006083418
以上説明したように、本発明によるクロム化合物を含まない塗装前処理や塗膜でも塗膜密着性、防錆性、耐湿性に優れた環境負荷のない塗装鋼板が得られる。また、処理液管理や廃液処理などの作業負荷もなく塗装前処理層も均質で塗膜性能にバラツキがない。

Claims (3)

  1. めっき鋼板の表面に、シラン原子、チタン原子またはアルミニウム原子を含む表面改質剤の燃焼ガスを吹き付けることにより、クロムを含まない塗装前処理層を形成し、その上層に1層または2層以上のクロムを含まない塗膜を形成したことを特徴とする非クロム系塗装鋼板。
  2. 燃焼ガスが、アルキルシラン化合物、アルコキシシラン化合物、アルキルチタン化合物、アルコキシチタン化合物、アルキルアルミニウム化合物、アルコキシアルミニウム化合物の中から選ばれた1種または2種以上の表面改質剤化合物を含むことを特徴とする請求項1記載の非クロム系塗装鋼板。
  3. めっき鋼板が、亜鉛系、アルミ系、亜鉛−アルミ合金系のいずれかのめっき層を有することを特徴とする請求項1記載の非クロム系塗装鋼板。





















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