JP2006077835A - シール装置 - Google Patents

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中村  剛
Nobuhito Saji
伸仁 佐治
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Abstract

【課題】
製造コストを抑えながらも、部品同士の競り合いを抑制できるシール装置を提供する。
【解決手段】
第1の部材21Aと第2の部材21Cとが、フランジ部30Aの端面30AL,30ARと対向する面を微小なスキマとする。即ち、本体21の軸線寸法を変えることなく、差動排気シールのシール機構を向上させることができ、スキマの極小化も容易に図れる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シール装置に関し、たとえば外部環境から隔離されたハウジング内に対して回転力を伝達する回転軸をシールするシール装置に関する。
半導体製造装置などにおいては、真空や特殊ガス雰囲気に維持したプロセス室内で、ワークをステージに載置して移動させて加工処理することが行われている。ここで、プロセス室内のワークを加工するために、ワークもしくは工具を移動させる必要がある。
そこで、例えばプロセス室の外部に駆動源を設け、それに連結した回転軸をハウジングの開口を介してプロセス室内へと延在させ、かかる回転軸を介して駆動力をワークや工具に伝達することが考えられる。ここで、プロセス室内における大気とは異なる特殊な環境をどのように維持するかが問題となる。特許文献1には、静圧軸受と差動排気シールとを備えた駆動装置が開示されている。
特開2002−303323号公報
ところで、差動排気シールのシール機能を高めるためには、回転軸とハウジングとの間の微小スキマを形成する部分において、できるだけ排気抵抗を高める(コンダクタンスを小さくする)のが好ましい。ところが、特許文献1に記載の技術の場合、微小スキマを形成する部分において排気抵抗を高めるためには、差動排気シールを形成する領域を大きく、即ち回転軸を軸線方向に長くしなくてはならず、装置の大型化を招くという問題がある。なお、以下本明細書中において「スキマ」は断りなき場合、差動排気シールにおけるシール部の微小隙間を指すものとする。
そこで本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、製造コストを抑えながらも、部品同士の競り合いを抑制できるシール装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明のシール装置は、ハウジングに対して取り付けられ、前記ハウジングの開口を介して延在する回転軸を回転自在に支持すると共に、前記ハウジングに対して前記回転軸をシールするシール装置において、
前記ハウジングに取り付けられる本体と、
前記本体に対して前記回転軸を回転自在に支持する軸受と、
差動排気シール部と、を有し、
前記差動排気シール部において、前記回転軸から半径方向に延在するフランジ部と、前記本体における前記フランジ部の軸線方向を向いた両面に対向する面との間のスキマの気体を吸引してなり、
前記軸受は、前記フランジ部に対して軸線方向における異なる位置に配置されていることを特徴とする。
本発明のシール装置によれば、前記差動排気シール部において、前記回転軸から半径方向に延在するフランジ部と、前記本体における前記フランジ部の軸線方向を向いた両面に対向する面との間のスキマの気体を吸引してなり、それにより外部からの気体や異物の通過を阻止できるという差動排気シールの機能を発揮でき、しかも前記フランジ部の外径を大きくすれば、それに対向する前記本体の面との間でスキマを形成する部分が増え、前記回転軸の軸線方向長を増大することなく差動排気シールの機能を向上させることができる。ここで、スキマ部でのシール性能はシール方向(漏れ込み方向)のスキマの長さに比例し、シール方向と直交する方向の長さに反比例して良くなる傾向を示す。
本発明のシール装置において、前記本体を、前記フランジ部の半径方向外方に配置されたスキマ調整間座と、前記スキマ調整間座を挟持する一対の部材とからなるようにすると、前記スキマ調整間座を精度良く仕上げた上で、前記一対の部材に対して組み付けることができるので、高い部品精度を有しながらも低コストで製造できるので好ましい。
本発明のシール装置において、前記回転軸は、前記フランジ部と、前記フランジ部を取り付ける軸部材とから組み立てられ、前記フランジ部の軸線方向に向いた面は、前記スキマ調整間座の軸線方向に向いた面と同時に研磨されるようにすると、高い部品精度をさらに容易に達成でき、低コストで製造できるので好ましい。尚、その後、前記フランジ部の軸線方向に向いた面のみ研磨加工することで、前記スキマ間座との間に、所望の軸線方向長の差を設けることができる。
本発明のシール装置において、前記軸受は、軸受ユニットに収容された転がり軸受であり、前記軸受ユニットは、前記本体に対して軸受間座を介して取り付けられていると、前記回転軸から半径方向に延在するフランジ部と、前記本体における前記フランジ部の軸線方向を向いた両面との2つのスキマをバランス良く設定できるので好ましい。
本発明のシール装置において、前記軸受は静圧軸受であると、非常時などにおいて、インターロック機能のために、前記回転軸の軸線方向移動を許容できるので好ましい。
本発明のシール装置において、前記回転軸は、軸線方向に移動したときに、前記フランジ部の軸線方向を向いた少なくとも一方の面と、それに対向する前記本体の面に接触すると、非常時にかかる面同士を接触させることでインターロックを行うことができるので好ましい。
本明細書中で用いる差動排気シールとは、例えば対向する2面間の微小な間隙にある気体を前記2面間に設けられた差圧室を介して排気することにより、非接触の状態で、対向面を挟む両側の雰囲気(例えば大気圧と高真空)を一定の状態に保つように機能するものをいう。
以下、図面を参照して、比較例と、本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は、比較例にかかるシール装置の断面図であり、図2は、第1の実施の形態にかかるシール装置の断面図であり、いずれもプロセス室を覆うハウジングに取り付けた状態で示している。
まず、比較例から説明する。図1において、内部が高真空状態に維持されるプロセス室Pを有するハウジング2の一面に設けられた開口2aに、回転軸3が挿入されている。開口2aを覆うようにして、ハウジング2の大気側の外壁にシール装置10が取り付けられている。回転軸3は、シール装置10に支持されている。
シール装置10は、本体11と、ベアリング12a、12aを有する軸受ユニット12とを有する。円筒状の本体11は、ハウジング2に対してボルト止めされる鍔部11aを有している。本体11は、回転軸3を挿通させた中央開口11bを有しており、また差圧室となる周溝11cを有している。尚、回転軸3の外周面と中央開口11bとのスキマは、5〜10μm程度に維持される。
本体11には、周溝11cから半径方向外方に延在する貫通路11dが形成されている。貫通路11dの外方端を覆うようにして、本体11の外周面にコネクタ14が、O−リング15を介して気密状態で取り付けられている。コネクタ14は、配管等を介して不図示の排気ポンプに接続されている。
軸受ユニット12は、不図示のボルトを用いて本体11の外方端に取り付けられ、アンギュラコンタクト玉軸受であるベアリング12a、12aを介して、回転軸3を軸線方向移動不能且つ回転自在に支持している。より具体的には、ベアリングブロック12bに収容されたベアリング12a、12aの外輪が、外輪抑え12cによりベアリングブロック12bに固定され、一方、回転軸3に形成された大径部3aに、ベアリング12a、12aの内輪が当接した状態で、内輪抑え12dを回転軸3のねじ部3bに螺合させることで、その内輪が回転軸3に固定されるようになっている。
尚、本体11の端面と、ハウジング2の外壁との間にはO−リング16が配置されているが、これは両者間を気密する機能を有している。ボルト止めされた本体11とハウジング2との相対変位は生じない。
次に、比較例に係るシール装置の動作について説明する。回転軸3の図で左端部は、モータ等の駆動源(不図示)に接続されており、回転軸3を回転駆動するようになっている。このとき、回転軸3は、ベアリング12a、12aにより回転自在に支持されているので、摩擦などの抵抗が少ない状態で、本体11に対して回転可能となっている。
また、周溝11c内が、コネクタ14を介して不図示の排気ポンプにより吸引されるので、差動排気シールのシール機能により、周溝11cに隣接する回転軸3の外周面と中央開口11bとの間隙を介して、外部から空気や異物がプロセス室P内に侵入することを防止できる。
しかるに、比較例のシール装置においては、差動排気シールの機能を向上させようとした場合、回転軸3と本体11の開口11b間のスキマを形成する部位のの長さL1とL2を長くし、軸径dを細くすることで達成される。ここで回転軸の直径は、回転軸のねじれ剛性や先端に作用する荷重に対するラジアル剛性の確保という観点からはあまり細くしたくない。そこで、長さL1,L2の少なくとも一方を増大する必要が生じる(好ましくは両方であるが、いずれか一方の場合はL2を長くするのが好ましい)。そうすると、本体11の軸線方向長が長くなって装置が大型化するという問題が生じる。また、スキマを形成するのが開口11bの内周面と回転軸3の外周面との間であるということは、スキマをできるだけ小さくしたいという観点からは比較的困難を伴う。円筒面の形状を高精度に製作し、なおかつ同軸度も必要となるなどの精度上の理由による。以下に述べる本実施の形態によれば、かかる不具合を解消することができる。
図2において、内部が高真空状態に維持されるプロセス室Pを有するハウジング2の一面に設けられた開口2aに、回転軸30が挿入されている。開口2aを覆うようにして、ハウジング2の大気側の外壁にシール装置20が取り付けられている。回転軸30は、環状のフランジ部30Aを有すると共に、シール装置20に支持されている。
シール装置20は、本体21と、ベアリング12a、12aを有する軸受ユニット12とを有する。円筒状の本体21は、ハウジング2に対してボルト止めされる鍔部21aを備えた第1の部材21Aと、軸受ユニット12を取り付ける第2の部材21Cとの間に、スキマ調整間座21Bを、それぞれO−リング28,29を介在させて気密を図りながら結合してなる。第1の部材21Aの内径及び第2の部材の内径よりも、スキマ調整間座21Bの内径は大きくなっており、又回転軸30のフランジ部30Aの軸線方向長よりも、スキマ調整間座21Bの軸線方向長は、わずかに長くなっている。
組み付けた状態では、回転軸30のフランジ部30Aの半径方向外方に、スキマ調整間座21Bが位置するように配置されている。図2において、フランジ部30Aの左端面30ALは、第2の部材21Cの軸線方向右端面21CRに対向し、フランジ部30Aの右端面30ARは、第1の部材21Aの軸線方向右端面21ALに対向しており、それぞれ5〜10μmのスキマを介在させている。これらスキマ、及び差圧室であるフランジ部30Aの外周とスキマ調整間座21Bの内周との間の空間Dが差動排気シールを構成する。
スキマ調整間座21Bには、空間Dと外部とを連通するように半径方向に延在する貫通路21dが形成されている。貫通路21dの外方端を覆うようにして、スキマ調整間座21Bの外周面にコネクタ14が、O−リング15を介して気密状態で取り付けられている。コネクタ14は、配管等を介して不図示の排気ポンプに接続されている。
軸受ユニット12は、不図示のボルトを用いて本体21の外方端に、円盤状の軸受間座23を介して取り付けられており、アンギュラコンタクト玉軸受であるベアリング12a、12aを介して、回転軸30を軸線方向移動不能且つ回転自在に支持している。より具体的には、ベアリングブロック12bに収容されたベアリング12a、12aの外輪が、外輪抑え12cによりベアリングブロック12bに固定され、一方、回転軸30の軸部材30BK(後述)に形成された大径部30aに、ベアリング12a、12aの内輪が当接した状態で、内輪抑え12dを回転軸30のねじ部30bに螺合させることで、その内輪が回転軸30に固定されるようになっている。
尚、本体21の端面と、ハウジング2の外壁との間にはO−リング16が配置されているが、これは両者間を気密する機能を有している。ボルト止めされた本体21とハウジング2との相対変位は生じない。
次に、本実施の形態に係るシール装置の動作について説明する。回転軸30の図で左端部は、モータ等の駆動源(不図示)に接続されており、回転軸30を回転駆動するようになっている。このとき、回転軸30は、ベアリング12a、12aにより回転自在に支持されているので、摩擦などの抵抗が少ない状態で、本体21に対して回転可能となっている。
また、空間D内が、コネクタ14を介して不図示の排気ポンプにより吸引されるので、差動排気シールのシール機能により、空間Dに隣接する回転軸30のフランジ部30Aの端面30AL,30ARと、本体21の端面21CR、21ALとのスキマを介して、外部から空気や異物がプロセス室P内に侵入することを防止できる。
又、差動排気シールの最適なシール機能を確保するためには、スキマの大きさを適切に設定する必要がある。ところが、図1に示す比較例の構成では、スキマの大きさは、本体11の内径と回転軸3の外径とにより定まるが、偏心などの組み付け誤差があるので、干渉を避けるために本体11の内径を比較的大きくせざるを得ない。従って、スキマを所定量以下に小さくすることは困難である。これに対し、本発明によれば、回転軸30のフランジ部30Aの端面30AL,30ARと、本体21の端面21CR、21ALとのスキマを任意の値に設定できる。
図3は、本実施の形態の回転軸のフランジ部周辺における拡大断面図である。図3に示すように、回転軸30は、フランジ部30Aと、それぞれ雄ねじ部30Bs、30Csを有する2つの軸部材30BK、30CKとからなる。フランジ部30Aの中央には、貫通雌ねじ孔30Asが形成されており、ここに図で左側から雄ねじ部30Bsを螺合させることによって軸部材30BKが取り付けられ、また図で右側から雄ねじ部30Csを螺合させることによって軸部材30CKが取り付けられ、一体的に回転軸30を形成するようになっている。尚、軸部材30BKとフランジ部30Aとの密着面にはO−リングを介在させ、フランジ部30Aと雄ねじ部30Bs、30Csの間を気体が通過しないように密封している。
加工の際には、フランジ部30Aを分解した状態で、スキマ調整間座21Bの内側に配置し、両者の軸線方向両面を同時に研磨加工する。それによりフランジ部30Aとスキマ調整間座21Bとは、軸線方向長が高精度に一致する。かかる状態から、フランジ部30Aのみ軸線方向長を追い込むように研磨加工すれば、スキマ調整間座21Bとの軸線方向長の差を所望の値にすることができる。即ち、回転軸30のフランジ部30Aの端面30AL,30ARと、本体21の端面21CR、21ALとのスキマの和を、所望の値とすることができるのである。ここで、本体21に対するフランジ部30Aの位置が定まらないと、2つのスキマのバランスが悪くなる。
これに対し、本実施の形態では、軸受ユニット12が回転軸30の軸線方向位置を規定しているので、軸受ユニット12の軸線方向位置を調整することで、回転軸30のフランジ部30Aの端面30AL,30ARと、本体21の端面21CR、21ALとの各スキマを適正値にする。より具体的には、本体21の第2の部材21Cに軸受ユニット12を取り付ける際に、ベアリングブロック12bのフランジと第2の部材21Cとの間に介在させる軸受間座23の厚みを調整する。この厚み調整は、1つの軸受間座23を組み付けて、回転軸30と本体21との軸線方向相対位置を測定し、許容範囲に入らない場合は、軸受間座23を取り外して研磨加工することで軸線方向長を追い込んでも良いし、厚さの異なる軸受間座23のいずれかを、回転軸30と本体21との軸線方向相対位置の差に応じて組み込むようにしても良い。
図4は、第2の実施の形態にかかるシール装置の断面図であり、図5は、本実施の形態における回転軸のフランジ部周辺を拡大して示す図である。第2の実施の形態が、図2,3に示す実施の形態と異なる点は、本体とフランジ部の形状である。同様の構成については、同じ符号を付すことで説明を省略し、異なる点のみ説明する。
図4において、本体21’は、円盤状の鍔部材21A’と、スキマ調整間座21B’とから構成されている。スキマ調整間座21B’は、二重円筒形状を有し、二重円筒に対応して図4でその右端に、O−リング26を介して気密的に鍔部材21A’に突き当たる大径右端面21Ba’と、回転軸30’のフランジ部30A’に対向する小径右端面21Bb’とを有している。尚、スキマ調整間座21B’の左端面21Bc’は、一つの平面となっている。従って、左端面21Bc’から大径右端面21Ba’までの距離は、左端面21Bc’から小径右端面21Bb’までの距離より大きくなっている。
スキマ調整間座21B’の二重円筒の間には、差圧室である円筒状の空間D’が形成されている。更に、スキマ調整間座21B’には、空間D’と外部とを連通するように半径方向に延在する貫通路21d’が形成されている。貫通路21d’の外方端を覆うようにして、スキマ調整間座21B’の外周面にコネクタ14が、O−リング15を介して気密状態で取り付けられている。コネクタ14は、配管等を介して不図示の排気ポンプに接続されている。
図5に示すように、回転軸30’は、大径部30B’と、小径部30C’と、その間に形成された雄ねじ部30D’とから一体的に形成された軸部材と、薄い円盤状のフランジ部30A’とから形成されている。雄ねじ部30D’の外径より大きい内径を有する円盤状のフランジ部30A’を、雄ねじ部30D’の半径方向外方に配置し、且つナット24を雄ねじ部30D’に螺合することによって、フランジ部30A’は、軸部材と一体となり回転軸30’を形成するようになっている。尚、大径部30B’と、フランジ部30A’との密着面にはO−リング25が配置されており、フランジ部30A’と雄ねじ部30D’との間を気体が通過しないように密封している。
一方、図4に示すように、フランジ部30A’の外径は、スキマ調整間座21B’の大径右端面21Ba’の内径より小さく、小径右端面21Bb’の外径より大きくなっており、従ってフランジ部30A’の左端面30AL’は、小径右端面21Bb’に対向し、フランジ部30A’の右端面30AR’は、鍔部材21A’の軸線方向左端面21AL’に対向しており、それぞれ5〜10μmのスキマを介在させている。これらスキマと、空間D’とが差動排気シールを構成する。
加工の際には、フランジ部30A’を分解した状態で、その軸線方向両面30AL’、30AR’を加工し、更に左端面21Bc’から大径右端面21Ba’までの距離が、左端面21Bc’から小径右端面21Bb’までの距離に対して所定の差を有するように、大径右端面21Ba’と、小径右端面21Bb’とを独立して加工する。それにより、回転軸30’のフランジ部30A’の左端面30AL’と小径右端面21Bb’とのスキマ、及びフランジ部30A’の右端面30AR’と鍔部材21A’の軸線方向左端面21AL’とのスキマの和を、所望の値とすることができる。又、回転軸30’のフランジ部30A’の左端面30AL’と小径右端面21Bb’とのスキマと、フランジ部30A’の右端面30AR’と鍔部材21A’の軸線方向左端面21AL’とのスキマのバランスは、上述した実施の形態と同様に、軸受間座23による軸受ユニット12の軸線方向位置の調整によって行うことができる。
図6は、第3の実施の形態にかかるシール装置の断面図であり、図7は、図6の構成を矢印VII方向に見た図であり、図8は、図6の構成をVIII-VIII線で切断して矢印方向に見た図である。第3の実施の形態が、図2,3に示す実施の形態と主として異なる点は、静圧軸受を設けたこと、及びインターロック機能を設けたことである。同様の構成については、同じ符号を付すことで説明を省略し、異なる点のみ説明する。
インターロック機能とは、例えば停電など不測の事態が生じたときに、プロセス室Pの圧力が大気圧に近づくことを極力抑え、プロセス中の加工物のダメージを回避する機能である。より具体的に説明する。
図6において、回転軸30は、フランジ部30Aと、拡径された支持部30Bとを有する。支持部30Bは、円板の両側面である一対の軸線方向静圧面30BX、30BXと、それにそれぞれ隣接する半径方向静圧面30BY、30BYとを有する。
一方、シール装置40は、本体41と、静圧軸受42とを有する。円筒状の本体41は、ハウジング2に対してボルト止めされる鍔部41aを備えた第1の部材41Aと、軸受部42の一部を構成する第2の部材41Cと、部材41A、41Cの間に挟持配置されるスキマ調整間座41Bとを軸線方向に結合してなる。更に、第2の部材41Cには、軸受間座41Dを挟んで、第3の部材41Eがボルト止めされている。
第2の部材41Cと、軸受間座41Dと、第3の部材41Eの半径方向内側は中空の空間となっており、ここにそれぞれ環状で、第2の部材41Cに内嵌・固定される多孔質部材46A,及び第3の部材41Eに内嵌・固定される多孔質部材46Bを介して回転軸30が配置されている。より具体的には、回転軸30の図で左側の軸線方向静圧面30BXと、それに隣接する半径方向静圧面30BYとに、わずかなスキマを介して対向するようにして多孔質部材46Aが配置され、回転軸30の図で右側の軸線方向静圧面30BXと、それに隣接する半径方向静圧面30BYとに、わずかなスキマを介して対向するようにして多孔質部材46Bが配置されている。多孔質部材46A、46Bが静圧軸受を構成する。
不図示のポンプより空気が圧送されて、多孔質部材46A、46Bから、半径方向静圧面30BY、30BYに供給されることにより、回転軸30は本体41に対して非接触的に保持されることとなる。一方、回転軸30に付与されるスラスト力は、多孔質部材46A、46Bから、軸線方向静圧面30BX、30BXに供給される空気により支持されるようになっている。
インターロック機能について説明する。コネクタ14に連結された排気ポンプP1が故障するなど、何らかの不具合が生じた場合、不図示の制御装置は、回転軸30の回転を停止させる。エンコーダからの回転信号を監視することで、回転軸30の回転速度が十分低くなったと判断したとき(或いは緊急度が高い場合には回転速度に関わりなく直ちに)、不図示の制御装置は、不図示のバルブを用いて多孔質部材46A、46Bに供給する空気を遮断し、且つ排気ポンプP1に通じるバルブVを遮断する。
それにより、回転軸30はスラスト力の支持力を失い、高真空状態であるプロセス室Pの吸引力に応じて、図6において全体的に左方へと移動する。すると、回転軸30のフランジ部30Aの端面30ALが、第1の部材41Aの右端面41ALに接触するので、外部からプロセス室Pへの空気の流入を抑制し、プロセス室P内の高真空状態を維持することができる。尚、例えば不測の停電などの場合にも、インターロック機能を作用させるためには、バッテリーなど無停電電源を用いてバルブの動作をさせることが考えられる。
ところで、回転軸30のフランジ部30Aの端面30ALが、第1の部材41Aの右端面41ALに接触したとしても、完全な密封ではないため、少しずつ空気が漏れ出る恐れがある。すると、時間の経過に応じて、プロセス室P内の高真空状態が損なわれることとなる。以下の変形例によれば、かかる不具合を緩和できる。
図9は、変形例にかかる拡大断面図であり、図6の構成の矢印IX部に相当する。図6の構成では、回転軸30が第2の部材41Cと対向する部分の両者間の間隔は、差動排気シールのスキマと比較し、十分に大きなものとしている(例えば1mm以上)。これに対し、本変形例では、回転軸30の外周面30fと、第2の部材41Cの内周面41cとの間隔Δをラビリンスシールで使用可能なレベルの極力小さな値としている。本変形例によれば、回転軸30のフランジ部30Aの端面30ALが、第1の部材41Aの右端面41ALに接触したことの上述の効果と、回転軸30の外周面30fと、第2の部材41Cの内周面41cとのスキマΔを極力小さくしたことの効果とが相まって、非常時に単位時間当たりのプロセス室P内への空気の流入量を減少させ、プロセス室P内の高真空状態が損なわれることを抑制できる。
図10は、別な変形例にかかる拡大断面図で非常時のインターロック作動時を示す図であり、図6の構成の矢印IX部に相当する。本変形例では、上述した非常時に、回転軸30が本体41に対して軸線方向左方に相対移動すると、図10に示すごとく、半径方向静圧面30BYが形成された支持部30Bの左端面30BLが、第2の部材41Cの内周面のうちの小径部の右端面41rに略接触するようになっている。好ましくは、支持部30Bの左端面30BLと、部材41Cの内周面のうちの小径部の右端面41rとの間隔を、フランジ部30Aの端面30ALと部材41Aの右端面41ALとのスキマと同一として、インターロック作動時に両方が接触し、密閉できるようになっていると好ましい。
かかる変形例によれば、回転軸30のフランジ部30Aの端面30ALと、第1の部材41Aの右端面41ALに接触したことの上述の効果と、支持部30Bの左端面30BLが、第2の部材41Cの内周面のうちの小径部の右端面41rに接触することの効果が相まって、非常時に単位時間当たりのプロセス室Pへの空気の流入量を減少させ、プロセス室P内の高真空状態が損なわれることを抑制できる。また、小径部の右端面41rとフランジ部30Aの左端面30BLの接触時に、この接触部がシールとして機能することに加え、多孔質部材46A、静圧面30BY及び第2の部材41Cにより形成される環状空間が、いわばダンパとして機能し、プロセス室Pへの気体の漏れ込みによる圧力上昇に要する時間を遅延させる。なお、インターロック機能は、真空吸引力のほかに、たとえば磁気吸引力を与えることで行ってもよい。尚、図9の変形例と図10の変形例とを組み合わせた構成としても良い。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、軸線方向の面間のスキマに加えて、半径方向の面間のスキマを用いて差動排気シールを構成してもよい。インターロック機能は、静圧軸受を設けた場合に限らず、転がり軸受を設けた場合であっても、転がり軸受と回転軸の軸線方向相対移動を許容する構成とすれば適用可能である。
比較例にかかるシール装置の断面図である。 第1の実施の形態にかかるシール装置の断面図である。 本実施の形態の回転軸のフランジ部周辺における拡大断面図である。 第2の実施の形態にかかるシール装置の断面図である。 本実施の形態における回転軸のフランジ部周辺を拡大して示す図である。 第3の実施の形態にかかるシール装置の断面図である。 図6の構成を矢印VII方向に見た図である。 図6の構成をVIII-VIII線で切断して矢印方向に見た図である。 変形例にかかるシール装置の一部断面図である。 別な変形例にかかるシール装置の一部断面図である。
符号の説明
10 シール装置
11 本体
11a フランジ部
11b 中央開口
11b 開口
11c 周溝
11c 差圧室
11d 貫通路
12 軸受ユニット
12a ベアリング
12b ベアリングブロック
12c 外輪抑え
12d 内輪抑え
14 コネクタ
15 O−リング
16 O−リング
20 シール装置
21 本体
21A 第1の部材
21A’ 鍔部材
21a 鍔部
21AL 軸線方向左端面
21AR 軸線方向右端面
21B スキマ調整間座
21Ba 大径右端面
21Bb 小径右端面
21Bc 左端面
21C 第2の部材
21CR 軸線方向右端面
21d 貫通路
23 軸受間座
24 ナット
25 O−リング
26 O−リング
30 回転軸
30A フランジ部
30AL 左端面
30AR 右端面
30As 雌ねじ孔
30B’ 大径部
30B 支持部
30BK、30CK 軸部材
30BL 左端面
30BX 軸線方向静圧面
30BY 半径方向静圧面
30Bs 雄ねじ部
30C 小径部
30Cs 雄ねじ部
30a 大径部
30b ねじ部
30f 外周面
40 シール装置
41 本体
41A 第1の部材
41B スキマ調整間座
41C 第2の部材
41D 軸受間座
41E 第3の部材
41a 鍔部
41c 内周面
41r 右端面
42 軸受部
46A 多孔質部材
46B 多孔質部材
P プロセス室
P1 排気ポンプ
V バルブ

Claims (6)

  1. ハウジングに対して取り付けられ、前記ハウジングの開口を介して延在する回転軸を回転自在に支持すると共に、前記ハウジングに対して前記回転軸をシールするシール装置において、
    前記ハウジングに取り付けられる本体と、
    前記本体に対して前記回転軸を回転自在に支持する軸受と、
    差動排気シール部と、を有し、
    前記差動排気シール部において、前記回転軸から半径方向に延在するフランジ部と、前記本体における前記フランジ部の軸線方向を向いた両面に対向する面との間のスキマの気体を吸引してなり、
    前記軸受は、前記フランジ部に対して軸線方向における異なる位置に配置されていることを特徴とするシール装置。
  2. 前記本体は、前記フランジ部の半径方向外方に配置されたスキマ調整間座と、前記スキマ調整間座を挟持する一対の部材とからなることを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
  3. 前記回転軸は、前記フランジ部と、前記フランジ部を取り付ける軸部材とから組み立てられ、前記フランジ部の軸線方向に向いた面は、前記スキマ調整間座の軸線方向に向いた面と同時に研磨されることを特徴とする請求項2に記載のシール装置。
  4. 前記軸受は、軸受ユニットに収容された転がり軸受であり、前記軸受ユニットは、前記本体に対して軸受間座を介して取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のシール装置。
  5. 前記軸受は静圧軸受であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のシール装置。
  6. 前記回転軸は、軸線方向に移動したときに、前記フランジ部の軸線方向を向いた少なくとも一方の面と、それに対向する前記本体の面に接触することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のシール装置。
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