JP2006258162A - 回転軸支持装置 - Google Patents

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    • F16C2360/44Centrifugal pumps
    • F16C2360/45Turbo-molecular pumps

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Abstract

【課題】
部品精度を必要以上に高めることなく、製造コストを抑えながらも、部品の干渉等を回避できる回転軸支持装置を提供する。
【解決手段】
スリーブ21が、本体11に対して半径方向に位置調整可能に取り付けられているので、組み付け時に、回転軸3が本体11に支持された状態で、周溝21fの軸線方向両側に設けられた第1オリフィス部21dと第2オリフィス部21eと回転軸3の表面との間の微小スキマが最適になるように、スリーブ21を半径方向に調整でき、それにより部品精度に関わらず、回転軸3とスリーブ21との干渉を回避することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回転軸支持装置に関し、たとえば外部環境から隔離されたハウジング内に対して回転力を伝達する回転軸をシールする回転軸支持装置に関する。
半導体製造装置などにおいては、真空や特殊ガス雰囲気に維持したプロセス室内で、ワークをステージに載置して移動させて加工処理や検査等をすることが行われている。ここで、プロセス室内のワークを加工等するために、ワークもしくは工具を移動させる必要がある。
例えばプロセス室の外部に駆動源を設け、それに連結した回転軸をハウジングの開口を介してプロセス室内へと延在させ、かかる回転軸を介して駆動力をワークや工具に伝達することが考えられる。ここで、プロセス室内における大気とは異なる特殊な環境をどのように維持するかが問題となる。特許文献1には、静圧軸受と差動排気シールとを備えた駆動装置が開示されている。
特開2002−303323号公報
ところで、特許文献1の駆動装置によれば、軸受部と差動排気シール部とが一体、もしくは半径方向に相対移動不能に嵌合取り付けされている。しかるに、軸受部と差動排気シール部とが、そのような構成であると、部品精度などによっては、回転軸が軸受により支持された状態で、差動排気シールのオリフィス部において必要な微小スキマを適切に確保できず、場合によってはオリフィス部が回転軸と接触するといった問題が生じる。かかる不具合を回避するには、部品精度を高める必要が生じ、コスト増を招くこととなる。
そこで本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、部品精度を必要以上に高めることなく、製造コストを抑えながらも、部品の干渉等を回避できる回転軸支持装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の回転軸支持装置は、ハウジングに対して取り付けられ、前記ハウジングの開口を介して延在する回転軸を回転自在に支持すると共に、前記ハウジングに対して前記回転軸をシールする回転軸支持装置において、
前記ハウジングに取り付けられる本体と、
前記本体に取り付けられて前記回転軸を回転自在に支持する軸受と、
前記本体と前記回転軸との間を密封する差動排気シールユニットとを有し、
前記差動排気シールユニットは、前記本体に対して半径方向に位置調整可能に取り付けられるスリーブを備え、前記スリーブの内周には、外部の排気ポンプに接続された差圧室と、前記差圧室を挟んで軸線方向両側に設けられ前記回転軸との間の気体の流れを制限するオリフィス部とが形成されていることを特徴とする。
本発明の回転軸支持装置によれば、前記スリーブが、前記本体に対して半径方向に位置調整可能に取り付けられているので、組み付け時に、前記回転軸が前記本体に支持された状態で、前記オリフィス部と前記回転軸の表面との間の微小スキマが最適になるように前記スリーブを半径方向に調整でき、それにより部品精度に関わらず、前記回転軸と前記スリーブとの干渉を回避することができる。
少なくとも前記オリフィス部の内周には、導電部材が配置されており、前記スリーブと前記本体との間は絶縁されていると、例えば組み付け時に、前記オリフィス部と前記回転軸との電気的導通を検出することができ、それにより目視では判断が難しい前記回転軸と前記オリフィス部との接触を正確に判定でき、前記スリーブの調整が容易になる。
本明細書中で用いる差動排気シールとは、例えば対向する2面(例えばシール開口と回転軸外周面)間の微小な間隙にある気体を前記2面間に設けられた差圧室を介して排気することにより、非接触の状態で、対向面を挟む両側の雰囲気(例えば大気圧と高真空)を一定の状態に保つように機能するものをいう。以下に述べる実施の形態においては、差圧室とそれに隣接する間隙(オリフィス部)を差動排気シールという。
以下、図面を参照して、比較例と、本発明の好適な実施の形態について説明する。図1は、比較例にかかる回転軸支持装置の断面図であり、プロセス室を覆うハウジングに取り付けた状態で示している。
まず、比較例から説明する。図1において、ハウジング(真空チャンバともいう)102は、ターボ分子ポンプTP及び補助ポンプSPに接続され、それらを動作させることによって高真空状態に維持されるプロセス室Pを、その内部に有している。プロセス室P内の真空度は真空計VMにより検出できる。ハウジング102の一面に設けられた開口102aに、回転軸103が挿入されている。開口102aを覆うようにして、ハウジング102の大気側の外壁に回転軸支持装置110が取り付けられている。回転軸103は、回転軸支持装置110に支持されている。
回転軸支持装置110は、本体111と、回転軸103を回転自在に支持する転がり軸受などのベアリング112a、112aとからなる。ベアリング112a、112aの内輪は、内輪間座114、内輪押え116により、回転軸3に対し、固定されている。同様にベアリング112a、112aの外輪は、外輪間座113、外輪押え115により、ハウジング102に固定されている。円筒状の本体111は、ハウジング102に対してボルト止めされるフランジ部111aと、回転軸103を挿通させたシール開口111bとを有している。なお、フランジ部111aの端面には、シール開口111bを取り巻くようにしてO−リング周溝111cが形成されており、フランジ部111aをハウジング102の外壁に取り付けたときに、O−リング周溝111c内に配置されたO−リングORが両者間を気密するようになっている。
ベアリング112a、112aよりハウジング102側において、シール開口111bには、それぞれ回転軸103とのスキマを小さくした第1オリフィス部111dと、第2オリフィス部111eとを、この順序で大気側より配置形成している。第1オリフィス部111dと、第2オリフィス部111eとの間におけるシール開口111bには、差圧室となる周溝111fが形成されており、これは本体111に設けた孔を介して外部の排気ポンプP1に接続されている。
次に、比較例に係る回転軸支持装置の動作について説明する。回転軸103の図で右端部は、モータ等の駆動源(不図示)に接続されており、回転軸103を回転駆動するようになっている。このとき、回転軸103は、ベアリング112a、112aにより回転自在に支持されているので、摩擦などの抵抗が少ない状態で、本体111に対して回転可能となっている。
差動排気シールの作用について説明すると、第1オリフィス部111d及び第2オリフィス部111eにおいて、シール開口111bと回転軸103とのクリアランスを極力小さくして気体の流れを制限すると、大気側から流入する気体(一般的にはエア)の量が少なくなる。さらに、流入するガスのほとんどの量を周溝111fから排気すると、プロセス室P側への気体の流入は極めて微量となる。したがって、回転軸103が回転(又は直動)自在にシール開口111bを貫通しているにもかかわらず、プロセス室Pは気密的に隔離された状態を得ることができる。周溝111f(差圧室)に接続される排気ポンプP1の能力(到達圧力と排気速度)に応じて、複数段の差圧室を設ける場合もある。即ち、非接触状態で回転軸103と本体111との間を気密できるため、シールからの発塵・アウトガスがなく、長寿命で、さらに温度に寿命が依存しないという特長を有する。
ところで、比較例に示す回転軸支持装置において、第1オリフィス部111d及び第2オリフィス部111eは、スキマが極めて小さい。そのため、本体111と一体的に各オリフィス部111d、111eを形成しておいて、その中にベアリング112a、112aに支持された回転軸103を挿通することは困難である。なぜなら、寸法誤差や組み付け誤差(各はめあい部の同軸度誤差等)が累積した結果、回転軸103と各オリフィス部111d、111eとの同軸度を損ない、周方向のスキマが不均一になることによって、回転軸103と本体111とが接触してしまう恐れがあるからである。
ここで、オリフィス部のスキマをどれくらいの寸法にする必要があるか、比較例の回転軸支持装置を例に取った排気系モデルについて検討する。図1に示すように、真空チャンバは、ターボ分子ポンプTPによって排気され、そのターボ分子ポンプTPを別の補助ポンプSPが排気しているものとする。ターボ分子ポンプTPの排気速度性能は、550L/secであり、補助ポンプSPは、このターボ分子ポンプTPの排気速度に見合ったものが選定されているとする。
差動排気シールに接続されている排気ポンプP1の性能は、排気速度性能が267L/min、到達圧力が0.2Paであり、回転軸103の軸径はφ8としている。この排気系モデルで、真空計VMの測定位置での到達圧力が1.3×10-5Paになるようにした時、所定のスキマに対してどれくらいのオリフィス長さが必要かを計算した。計算結果を図2に示す。
図2によれば、第1オリフィス部111d及び第2オリフィス部111eの長さLが約10mmである時、各オリフィス部111d、111eの許容最大スキマCを10μm以下とする必要があることが分かる。ここで、最大許容スキマCが10μmであるとした場合、本体111と回転軸103との間に10μm以上の累積誤差があると、両者は接触することとなるが、それをクリアする精度を実際の製品に求めることは極めて難しい。これに対し、許容最大スキマCを20μmまで条件を緩めると、図2から、各オリフィス部111d、111eの長さLが約70mm以上必要となり、回転軸支持装置の大型化を招くため好ましくない。以下の実施の形態によれば、かかる問題を解消できる。
図3は、本実施の形態にかかる回転軸支持装置の断面図であり、プロセス室を覆うハウジングに取り付けた状態で示している。図3において、ハウジング(真空チャンバともいう)2は、ターボ分子ポンプTP及び補助ポンプSPに接続され、それらを動作させることによって高真空状態に維持されるプロセス室Pを、その内部に有している。プロセス室P内の真空度は真空計VMにより検出できる。ハウジング2の一面に設けられた開口2aに、回転軸3が挿入されている。開口2aを覆うようにして、ハウジング2の大気側の外壁に回転軸支持装置10が取り付けられている。回転軸3は、回転軸支持装置10に支持されている。
回転軸支持装置10は、本体11と、回転軸3を回転自在に支持する転がり軸受などのベアリング12a、12aと、差動排気シールユニット20とからなる。ベアリング12a、12aの内輪は内輪間座14、内輪押え16により、回転軸3に対し、固定されている。同様にベアリング12a、12aの外輪は、外輪間座13、外輪押え15により、ハウジング2に固定されている。円筒状の本体11は、ハウジング2に対してボルト止めされるフランジ部11aと、回転軸3を挿通させた中央開口11bとを有している。なお、フランジ部11aの端面には、中央開口11bを取り巻くようにしてO−リング周溝11cが形成されており、フランジ部11aをハウジング2の外壁に取り付けたときに、O−リング周溝11c内に配置されたO−リングORが両者間を気密するようになっている。
ベアリング12a、12aよりハウジング2側における、本体11の内部空間内に、半径方向にスペースを空けながら差動排気シールユニット20が配置されている。差動排気シールユニット20は、本体11とは別体である円筒状のスリーブ21を有している。スリーブ21には、ボルト22を挿通するために複数の貫通孔21aを形成している。差動排気シールユニット20のスリーブ21は、本体11の取り付け面11hに突き当てられ、貫通孔21aに挿通されたボルト22を本体11のねじ孔11jに螺合させることにより、本体11に固定されるようになっている。ただし、ボルト22を緩めた状態では、スリーブ21は、貫通孔21aとボルト22との間のスキマの分(例えば0.5mm程度)だけ、半径方向に移動可能となっている。なお、スリーブ21と本体11との間は、O−リング等により気密されていると好ましい。
スリーブ21は、回転軸3を挿通させたシール開口21bを有している。シール開口21bには、それぞれ回転軸3とのスキマを小さくした第1オリフィス部21dと、第2オリフィス部21eとを、この順序で大気側より配置形成している。第1オリフィス部21dと、第2オリフィス部21eとの間におけるシール開口21bには、差圧室となる周溝21fが形成されており、これは周溝21fに連通するようにスリーブ21に設けた孔及び本体11に設けた孔及びこれらの2つの孔に気密的に接続された図示しない管を介して外部の排気ポンプP1に接続されている。
次に、本実施の形態に係る回転軸支持装置10の動作について説明する。回転軸3の図で右端部は、モータ等の駆動源(不図示)に接続されており、回転軸3を回転駆動するようになっている。このとき、回転軸3は、ベアリング12a、12aにより回転自在に支持されているので、摩擦などの抵抗が少ない状態で、本体11に対して回転可能となっている。
差動排気シールの作用について説明すると、第1オリフィス部21d及び第2オリフィス部21eにおいて、シール開口21bと回転軸3とのクリアランスを極力小さくして気体の流れを制限すると、大気側から流入する気体(一般的にはエア)の量が少なくなる。更に流入するガスのほとんどの量を周溝21fから排気すると、プロセス室P側への気体の流入は極めて微量となる。したがって、回転軸3が回転(又は直動)自在にシール開口21bを貫通しているにもかかわらず、プロセス室Pは気密的に隔離された状態を得ることができる。周溝21f(差圧室)に接続される排気ポンプP1の能力(到達圧力と排気速度)に応じて、複数段の差圧室を設ける場合もある。即ち、非接触状態で回転軸3と本体11との間を気密できるため、シールからの発塵・アウトガスがなく、長寿命で、さらに温度に寿命が依存しないという特長を有する。
組み付け時には、本体11をハウジング2から分離した状態で、スリーブ21の各オリフィス部21d、21eとベアリング12a、12aを介して本体21に支持された状態の回転軸3とのスキマ調整を行う。より具体的には、例えば、厚さ10μmのシックネステープ(不図示)を用意し、第2オリフィス部21e内に回転軸3を挿通した状態で、シックネステープをそれらの間に挿入して、スキマの状態を確認しながら最適なスキマ状態になるように、スリーブ21の位置を半径方向に微調整し、スリーブ21の位置が定まったら、緩めに締めていたボルト22を本体11に締結する。ボルト22を締め込んだ後は、スリーブ21と本体11との相対変位が阻止されるため、第2オリフィス部21eに最適なスキマ(全周にわたってスキマの偏りのない状態)を設定できることとなる。なお、第1オリフィス部21dと第2オリフィス部20eとは一度に加工がなされ、同軸度は高いため、第2オリフィス部20eと回転軸3とのスキマが適切になれば、第1オリフィス部20dと回転軸3とのスキマも適切になる。
本実施の形態によれば、スリーブ21が、本体11に対して半径方向に位置調整可能に取り付けられているので、組み付け時に、回転軸3が本体11に支持された状態で、周溝21fの軸線方向両側に設けられた第1オリフィス部21d及び第2オリフィス部21eと回転軸3の表面との間の微小スキマが最適になるように、スリーブ21を半径方向に調整でき、それにより部品精度に関わらず、回転軸3とスリーブ21との干渉を回避することができる。
又、スキマ調整の変形例について説明する。正圧ポンプを用意し、排気ポンプP1の代わりに周溝21fに接続する。本体11をハウジング2から分離し、第1オリフィス部21d及び第2オリフィス部20e内に回転軸3を挿通した状態で、正圧ポンプを駆動すると、周溝21fを介して供給された空気が、第1オリフィス部21d及び第2オリフィス部21eと、回転軸3との間を通過して外部へと流出する。このとき、通過する空気により第1オリフィス部21d及び第2オリフィス部21eに対して回転軸3は調心され、すなわち両者間に均等なスキマが自動的に形成されることとなる。この状態を維持しつつ、スリーブ21をボルト22を用いて本体11に組み付ける。ボルト22を締め込んだ後は、スリーブ21と本体11との相対変位が阻止されるため、第1オリフィス部20dと第2オリフィス部21eに最適なスキマを設定できることとなる。
なお、スリーブ21は一体品である必要はない。例えば第1オリフィス部21dと第2オリフィス部21eを高精度に加工する必要がある場合、それを含む中央円筒部のみ高精度に加工を行って、貫通孔を有する外周円筒部は別個に加工を行い、中央円筒部と外周円筒部とを気密的に嵌合させることによってスリーブを形成しても良い。
図4は、第2の実施の形態にかかる回転軸支持装置10’の断面図である。本実施の形態においては、図3の実施の形態に対して、差動排気シールユニット20’の構成のみが異なっているので、異なる点のみを説明し、共通する構成に関しては同じ符号を付すことで説明を省略する。
差動排気シールユニット20’は、中央円筒部21Aと、それに嵌合する外周円筒部21Bの二部品からなるスリーブ21’を有している。導電部材からなる中央円筒部21Aは、第1オリフィス部21d、周溝21f、第2オリフィス部21eが形成されたシール開口21bを有している。一方、外周円筒部21Bは、少なくとも回転軸3に対向する表面がセラミックや樹脂などの非導電性部材からなり、貫通孔21aを有している。中央円筒部21Aと外周円筒部21Bは、接着、溶着、圧入等により気密的に結合されている。両者間に例えばO−リングを介在させて気密すると好ましい。なお、中央円筒部21Aは、本体11とは接触しておらず、電気的導通が断たれた状態にある。回転軸3は、例えば導電性を有するステンレス鋼などから形成される。
組み付け時のスキマ調整について説明する。本体11をハウジング2から分離した状態で、図4に示すように、回転軸3と中央円筒部21Aとの間に、電流計Aと電池Eからなる測定回路を取り付ける。予め回転軸3は、本体11のベアリング12a、12aと、第1オリフィス部21d及び第2オリフィス部20e内に挿通させてある。ここで、回転軸3と中央円筒部21Aとの同心度が崩れて両者の接触が生じると、測定回路がクローズドとなって電流が流れるので、電流計Aの針が振れることとなる。即ち、電流計Aの針が振れないように、スリーブ21’を半径方向に移動させ、スリーブ21をボルト22を用いて本体11に組み付ければ、第1オリフィス部21d及び第2オリフィス部21eに最適なスキマを設定できることとなる。差動排気シールユニット20’が取り付けられた本体11をハウジング2に装着する前に、かかる測定回路は取り外される。
外周円筒部21Bの素材としては、特に加工性の容易さからは、マシナブルセラミックスが好適である。また、気密のためにOリング等のシール材を用いることを考慮すれば、面粗度を良好に仕上げることが可能なアルミナ系セラミックスが好適である。外周円筒部21Bの素材として樹脂材を用いる場合は、真空領域で実績があり、加工性も悪くないPEEK材が好適である。
外周円筒部21B全体を非導電性部材で形成する必要はなく、その表面を非導電性物質でコーティングすることも考えられる。たとえば、外周円筒部21BをAl合金(アルミ合金)で製作し、表面にアルマイト処理を施すことができる。処理される面は、外周円筒部21Bと中央円筒部21Aとの接合面のみで良いが、工程上全面に施すのが容易である。外周円筒部21Bと中央円筒部21Aとの接合後、露呈している面のアルマイト処理を機械加工等で切除したとしても、機能上は特に影響はない。
アルマイトの膜厚みは1μmでも形成されていれば十分であるが、処理残り等が発生することを考えれば、膜厚みが厚い方が信頼性が高い。その点で、Al合金のA6000番系のものに10〜50μm厚みのアルマイト処理を施すのが良い。膜厚みが確保できるのと同時に、処理後の表面硬度が他のAl合金より高く、外周円筒部21Bと中央円筒部21Aとを圧入する場合等に好適である。また、たとえば、外周円筒部21B表面にフッソ系の樹脂コーティングを行うことでも良い。
更に、図示はしないが、スリーブ21’を中央円筒部21Aと外周円筒部21Bとに分ける代わりに、スリーブ21’を導電性物質で形成したスリーブに直接非導電性物質をコーティングしたものとしても良い。たとえば、スリーブ21’にフッソ系の樹脂コーティングを行い、その後、機械加工によって、スリーブのシール開口21bにおける第1オリフィス部21d及び第2オリフィス部21eの内周及びプロセス室P側の端面のうち、前記測定回路を用いるための導通部として使用する部分の樹脂コーティングを切除する。それにより、第1オリフィス部21d及び第2オリフィス部21eの表面を導電性とすることができる。ただし、本体11に装着される面及びボルト22を挿通される貫通孔は絶縁された状態である。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、周溝(差圧室)をスリーブに複数段設ける場合にも適用できる。
比較例にかかる回転軸支持装置の断面図である。 オリフィス長さと、スキマとの関係を示す図である。 第1の実施の形態にかかる回転軸支持装置の断面図である。 第2の実施の形態にかかる回転軸支持装置の断面図である。
符号の説明
10、10’ 回転軸支持装置
11 本体
11a フランジ部
11b 中央開口
11c O−リング周溝
11h 取り付け面
11j ねじ孔
12a ベアリング
20 差動排気シールユニット
20d オリフィス部
20e オリフィス部
21 スリーブ
21A 中央円筒部
21B 外周円筒部
21a 貫通孔
21b シール開口
21d 第1オリフィス部
21e 第2オリフィス部
21f 周溝
22 ボルト
A 電流計
E 電池
OR O−リング
P プロセス室
P1 排気ポンプ
SP 補助ポンプ
TP ターボ分子ポンプ
VM 真空計

Claims (2)

  1. ハウジングに対して取り付けられ、前記ハウジングの開口を介して延在する回転軸を回転自在に支持すると共に、前記ハウジングに対して前記回転軸をシールする回転軸支持装置において、
    前記ハウジングに取り付けられる本体と、
    前記本体に取り付けられて前記回転軸を回転自在に支持する軸受と、
    前記本体と前記回転軸との間を密封する差動排気シールユニットとを有し、
    前記差動排気シールユニットは、前記本体に対して半径方向に位置調整可能に取り付けられるスリーブを備え、前記スリーブの内周には、外部の排気ポンプに接続された差圧室と、前記差圧室を挟んで軸線方向両側に設けられ前記回転軸との間の気体の流れを制限するオリフィス部とが形成されていることを特徴とする回転軸支持装置。
  2. 少なくとも前記オリフィス部の内周には、導電部材が配置されており、前記スリーブと前記本体との間は絶縁されていることを特徴とする請求項2に記載の回転軸支持装置。
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