JP5998943B2 - 回転機構、搬送装置および半導体製造装置 - Google Patents

回転機構、搬送装置および半導体製造装置 Download PDF

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Description

この発明は、回転機構、搬送装置および半導体製造装置に関し、さらに詳しくは、磁性流体シールのバーストを抑制できる回転機構、搬送装置および半導体製造装置に関する。
搬送装置や半導体製造装置に用いられる近年の回転機構では、シャフトの外周のクリアランスを封止するシール部材として磁性流体シールが採用されている。かかる構成では、磁性流体シールのバースト減少を抑制すべき課題がある。バースト現象とは、例えば、複数段の磁性流体を配置した領域の圧力が急激に変動したときに、磁性流体の膜が破れて磁性流体が飛散する現象をいう。このような課題に関する従来の回転機構として、特許文献1〜5に記載される技術が知られている。
特開平5−288277号公報 特開平6−257675号公報 特開平11−037304号公報 特開2000−205418号公報 特開2000−220751号公報
この発明は、磁性流体シールのバーストを抑制できる回転機構、搬送装置および半導体製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる回転機構は、ハウジングと、前記ハウジングに挿通されるシャフトと、前記ハウジングに設置されて前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、前記シャフトの外周の第一クリアランスを封止する磁性流体シールと、前記シャフトの外周の第二クリアランスを封止するラビリンスシールとを備え、且つ、前記ラビリンスシールが、前記シャフトの軸方向に所定の幅をもつ隙間を有することを特徴とする。
また、この搬送装置は、上記の回転機構を備えることを特徴とする。
また、この半導体製造装置は、上記の回転機構を備えることを特徴とする。
この発明にかかる回転機構では、シャフトの回転時にて、第一の隙間がラビリンスシールとして機能して、シャフトの外周のクリアランスと第一室との間の気体の流通を抑制する。このとき、ラビリンスシールから磁性流体シールまでの区間の圧力は、ラビリンスシール側にある第一室の圧力変化に対して遅れて変化する。これにより、上記区間の圧力変化が緩和されて、磁性流体シールのバーストが抑制される利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかる回転機構を示す構成図である。 図2は、図1に記載した回転機構のラビリンスシールを示す拡大図である。 図3は、図2に記載したラビリンスシールの変形例を示す説明図である。 図4は、図2に記載したラビリンスシールの変形例を示す説明図である。 図5は、図1に記載した回転機構の変形例を示す説明図である。 図6は、図1に記載した回転機構の変形例を示す説明図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[回転機構]
図1は、この発明の実施の形態にかかる回転機構を示す構成図である。同図は、隔壁100に取り付けられた回転機構1の軸方向断面図を示している。また、図中の一点鎖線Oは、回転機構1の回転軸を示している。
回転機構1は、回転を伝達する機械要素であり、例えば、真空チャンバなどの特殊環境下で使用される搬送装置、半導体製造装置、フラットパネルディスプレイ製造装置などに適用される。ここでは、一例として、回転機構1が、スピンドルを回転軸として備えるスピンドルユニットの回転導入機であり、第一室110と第二室120とを区画する隔壁100に設置される場合について説明する(図1参照)。
この回転機構1は、ハウジング2と、シャフト3と、軸受4とを備える。
ハウジング2は、軸受4を収容する部材である。シャフト3は、回転機構1の出力軸であり、ハウジング2に挿入されてハウジング2を貫通する。軸受4は、ハウジング2に設置されてシャフト3を回転可能に支持する。
例えば、図1の構成では、ハウジング2が、全体として円筒形状を有し、一方の端部に取付用のフランジ部21を有している。また、ハウジング2が、第二室120側から隔壁100の開口部101に挿入され、フランジ部21を隔壁100の開口部101の縁に係止させつつ隔壁100の壁面にボルト締結により固定されている。これにより、ハウジング2が、隔壁100の開口部101を第二室120側から塞いで配置されている。また、フランジ部21が、隔壁100との係合面に周溝211を有し、この周溝211内にOリング212が配置されている。これにより、フランジ部21と隔壁100の壁面との隙間が封止されて、気密性が確保されている。また、ハウジング2が、小径部22および大径部23から成る段付きの内周面形状を有し、小径部22を第一室110側に向けて配置されている。
また、シャフト3が、段付き形状を有し、ハウジング2の中空部に挿入されてハウジング2を軸方向に貫通している。また、シャフト3が、シャフト本体31と出力フランジ32とから成り、出力フランジ32が、シャフト本体31の第一室110側の端部にボルト締結により取り付けられている。この出力フランジ32には、例えば、搬送装置や半導体製造装置の駆動軸が連結される。また、シャフト3の第二室120側の端部に、例えば、ベルト駆動装置、サーボモータ、ダイレクトドライブモータなどの動力装置(図示省略)が連結されている。
また、軸受4が、ボールベアリングであり、ハウジング2の内部に配置されている。また、一対の軸受4、4が、シャフト3の軸方向に隣接して配置されてシャフト3を回転可能に支持している。また、各軸受4、4の外輪41が、ハウジング2の小径部22に嵌め込まれて固定されている。また、第二室120側の軸受4の外輪41が、ハウジング2の小径部22と大径部23との段差部に当接することにより、シャフト3の軸方向に位置決めされている。また、各軸受4、4の内輪42が、シャフト3に嵌め合わされて固定されている。また、第二室120側の軸受4の内輪42が、シャフト3の段付き部に当接することにより、シャフト3の軸方向に位置決めされている。
また、第一室110側の軸受4の外輪41が、外輪押さえ51により保持されている。この外輪押さえ51は、シャフト3の軸方向から軸受4の外輪41を押さえる部材である。図1の構成では、外輪押さえ51が、軸受4の外輪41の径に合致する環状部材であり、第一室110側から外輪41の軸方向端面に当接して外輪41を保持している。また、ハウジング2が、第一室110側の端部にインロー部24を有し、外輪押さえ51が、このインロー部24に嵌め込まれてボルト締結により固定されている。また、インロー部24が、外輪押さえ51との嵌合面に周溝241を有し、この周溝241内にOリング242が配置されている。これにより、インロー部24と外輪押さえ51との隙間が封止されて、気密性が確保されている。
また、第一室110側の軸受4の内輪42とシャフト3の出力フランジ32との間に、間座52が配置されている。この間座52は、内輪42と出力フランジ32との隙間を調整する部材であり、内輪42と出力フランジ32との間に介在してこれらの隙間を詰める。例えば、図1の構成では、間座52が、環状部材から成り、シャフト本体31の外周に嵌め合わされ、また、内輪42と出力フランジ32との間に挟み込まれて配置されている。また、間座52が、軸受4の内輪42をシャフト3の軸方向から保持している。したがって、間座52が、軸受4の内輪42を押さえる内輪押さえを兼ねている。
この回転機構1では、動力装置(図示省略)からの駆動力がシャフト3を介して伝達されて、出力フランジ32が回転する。また、動力装置がシャフト3への駆動力の入力を調整することにより、出力フランジ32の回転速度、回転方向などが自在に制御される。これにより、回転機構1が、回転導入器として機能する。
[シール構造]
図1の構成では、上記のように、第一室110と第二室120とが、隔壁100を介して区画されている。また、第一室110と第二室120とは、相互に異なる雰囲気を有する。例えば、半導体製造装置では、第一室110に特殊環境(例えば、減圧環境、真空環境、プロセスガス充填環境など)が形成され、第二室120に外気が導入される。
このため、図1の構成では、回転機構1が、第一室110と第二室120とを区画するために、次のシール構造を備えている。
まず、上記のように、Oリング212が、ハウジング2のフランジ部21と隔壁100との接合面に配置されて、これらの隙間を封止している。また、Oリング242が、外輪押さえ51とハウジング2のインロー部24との嵌合面に配置されて、これらの隙間を封止している。
また、回転機構1が、磁性流体シール6を備える。磁性流体シール6は、シャフト3の外周のクリアランスを封止するシール部材であり、公知のものが採用され得る。例えば、図1の構成では、磁性流体シール6が、ハウジング2の第二室120側の開口部の内周面とシャフト3とのクリアランス(第一クリアランス)に配置されている。また、磁性流体シール6が、止め輪などを介してハウジング2に保持されている。これにより、ハウジング2の第二室120側の開口部が封止されている。なお、磁性流体シール6は、単独ではシール可能な圧力差に限りがあるため、複数段に配置されて使用される。これにより、磁性流体シール6の配置領域における圧力変化が緩やかとなり、高いシール性能が得られる。
ここで、一般的な磁性流体シールを備える構成では、磁性流体シールのバースト現象を抑制すべき課題がある。バースト現象とは、例えば、複数段の磁性流体を配置した領域の圧力が急激に変動したときに、磁性流体の膜が破れて磁性流体が飛散する現象をいう。
このため、図1の構成では、回転機構1が、かかる磁性流体シールのバースト現象を抑制するために、ラビリンスシール7(71)を備える。
図2は、図1に記載した回転機構のラビリンスシールを示す拡大図である。
ラビリンスシール7は、シャフト3の外周のクリアランスを封止するシールであり、磁性流体シール6とは異なる位置に配置される。例えば、図1の構成では、ラビリンスシール7が、第一室110側の軸受4からシャフト3の出力フランジ32までの領域に形成されている。具体的には、第一室110から第二室120に向かって、ラビリンスシール7、一対の軸受4、4、磁性流体シール6の順にシャフト3の軸方向に配置されている。これにより、ハウジング2の第一室110側の開口部にあるシャフト3の外周のクリアランス(第二クリアランス)が封止されている。
また、図2に示すように、ラビリンスシール7が、所定の幅W1をもつ第一の隙間71を有する。この隙間71の幅W1は、ラビリンスシール7のシール機能を実現するための幅であり、シャフト3の軸方向の幅として測定される。また、幅W1は、5[μm]≦W1≦30[μm]の範囲にあることが好ましく、5[μm]≦W1≦15[μm]の範囲にあることがより好ましい。
また、図2の構成では、所定の幅W2、W3をもつ第二の隙間72および第三の隙間73が補助的に設けられている。これらの隙間72、73は、外輪押さえ51とシャフト3の出力フランジ32とを軸方向に精度良く位置決めするための隙間である。これらの隙間72、73により、第一の隙間71の幅W1が精度良く確保される。また、これらの隙間72、73の幅W2、W3は、当業者自明の範囲内にて任意に設定できるが、例えば、0.1[mm]〜0.2[mm]程度の範囲に設定されることが好ましい。
第一の隙間71は、回転系であるシャフト3の出力フランジ32と、静止系である外輪押さえ51との間に形成されて、ラビリンスシール7を構成する。例えば、図2の構成では、出力フランジ32の端面と外輪押さえ51の端面とが、シャフト3の回転軸Oに垂直な平面であり、幅W1を隔てて相互に対向して配置されている。これにより、シャフト3および間座52の外周を囲む環状の隙間71が形成されている。また、隙間71が、径方向内側にて、間座52と外輪押さえ51との間のクリアランスに連通し、径方向外側にて、第一室110に連通している。
また、図2の構成では、隙間71の幅W1が、軸受4の外輪41の端面と内輪42の端面との段差Gにより規定されている。具体的には、外輪41の端面と内輪42の端面とが、シャフト3の軸方向に段差Gをもって配置されている。また、外輪41の端面に当接する外輪押さえ51の軸方向ゲージと、内輪42の端面に当接する間座52の軸方向ゲージとが略等しく設定されている。そして、間座52が出力フランジ32の端面と内輪42の端面との間に挟み込まれて配置されることにより、出力フランジ32の端面と外輪押さえ51の端面との間隔(隙間71の幅W1)が適正に確保されている。
第二の隙間72(補助隙間)は、外輪押さえ51とハウジング2のインロー部24との嵌合部に形成される。例えば、図2の構成では、外輪押さえ51の軸方向の端面とインロー部24の軸方向の端面とが、シャフト3の回転軸Oに垂直な平面であり、インロー部24の内径側縁部からOリング242の配置位置までの領域にて幅W2を隔てて相互に対向して配置されている。また、シャフト3および軸受4の外周を囲む環状の隙間72が形成されている。また、隙間72が、径方向内側にて、シャフト3の外周にあるクリアランスに連通し、径方向外側にて、Oリング242により封止されている。
また、図2の構成では、第二の隙間72が、インロー部24の端面と軸受4の外輪41の端面との位置関係により規定されている。具体的には、外輪41の端面が、インロー部24の端面よりもシャフト3の軸方向にオフセットして配置されている。また、このオフセット量が、隙間72の幅W2となっている。これにより、外輪押さえ51の端面とベアリング4の外輪41の端面とが適正に面接触して、外輪押さえ51の軸方向の位置決め精度が高められている。
第三の隙間73(補助隙間)は、シャフト3のシャフト本体31と出力フランジ32との接合部に形成される。例えば、図1および図2の構成では、シャフト本体31の端面と出力フランジ32の端面とが、シャフト3の回転軸Oに垂直な平面であり、幅W3を隔てて相互に対向して配置されている。また、シャフト本体31と出力フランジ32との接合部に円形の隙間73が形成されている。また、隙間73が、間座52と外輪押さえ51との間のクリアランスに連通している。
また、図2の構成では、シャフト本体31の端面が、間座52の端面よりもシャフト3の軸方向にオフセットして配置されている。そして、出力フランジ32の端面が間座52の端面に当接して配置されている。また、このオフセット量が、隙間73の幅W3となっている。これにより、間座52の端面と出力フランジ32の端面とが適正に面接触して、出力フランジ32の軸方向の位置決め精度が高められている。
上記の構成では、シャフト3の回転時にて、第一の隙間71がラビリンスシール7として機能して、シャフト3の外周のクリアランスと第一室110との間の気体の流通を抑制する。また、第二の隙間72および第三の隙間73により、外輪押さえ51およびシャフト本体31の出力フランジ32の軸方向の位置決め精度が高められ、また、周辺部品の寸法誤差の影響が低減されて、第一の隙間71の幅W1が精度良く確保されている。
[変形例]
図3および図4は、図2に記載したラビリンスシールの変形例を示す説明図である。これらの図において、図2に記載した構成要素と同一のものには同一の符号を付し、その説明を省略する。
図2の構成では、上記のように、隙間71の幅W1が、軸受4の外輪41の端面と内輪42の端面との段差Gにより規定されている。かかる構成では、外輪押さえ51の軸方向ゲージと間座52の軸方向ゲージとを同一に設定して、軸受4の外輪41と内輪42との寸法により隙間71の幅W1を規定できる点で好ましい。
しかし、これに限らず、図3に示すように、外輪押さえ51と間座52とが相互に異なる軸方向ゲージを有することにより、隙間71の幅W1が規定されても良い。例えば、図3の構成では、軸受4の外輪41の端面と内輪42の端面とが同一面上にあるため、軸受4側にて、外輪押さえ51の端面と間座52の端面とが同一面上にある。一方で、外輪押さえ51と間座52とが相互に異なる軸方向ゲージを有することにより、シャフト本体31側にて、外輪押さえ51の端面と間座52の端面とが相互にオフセットして配置されている。これにより、出力フランジ32の端面と外輪押さえ51の端面との間隔(隙間71の幅W1)が適正に確保されている。
また、図4に示すように、スペーサ8が用いられて、隙間71の幅W1が調整されても良い。例えば、図4の構成では、軸受4の外輪41の端面と内輪42の端面とが同一面上にあるため、軸受4側にて、外輪押さえ51の端面と間座52の端面とが同一面上にある。また、外輪押さえ51と間座52とが同一の軸方向ゲージを有している。また、間座52の端面と内輪42の端面との間に、スペーサ8が挟み込まれて配置されている。このため、シャフト本体31側にて、外輪押さえ51の端面と間座52の端面とが相互にオフセットして配置されている。これにより、出力フランジ32の端面と外輪押さえ51の端面との間隔(隙間71の幅W1)が適正に確保されている。
なお、スペーサ8は、例えば、環状構造を有し、シャフト3の外周に嵌め合わされて配置され得る。また、外輪押さえ51と間座52とが相互に異なる軸方向ゲージを有する構成(図3参照)においても、スペーサ8の厚さを調整することにより、隙間71の幅W1を容易に調整できる。
また、図2の構成では、上記のように、ラビリンスシール7が、シャフト3の出力フランジ32の軸方向の端面と外輪押さえ51の軸方向の端面との間に形成された隙間71から成る。しかし、これに限らず、ラビリンスシール7が、シャフト3の軸方向に所定の幅をもつ他の隙間を有しても良い。例えば、シャフト3が、出力フランジ32とは異なる他のフランジ部を有し、上記の幅を有する隙間が、この回転系であるフランジ部と静止系(例えば、ハウジング2、外輪押さえ51など)との間に形成されても良い(図示省略)。
また、隙間71の幅W1は、上記した図2〜図4の構成を任意に組み合わせて調整されても良い。すなわち、隙間71の幅W1が、軸受4の外輪41の端面と内輪42の端面との段差G(図2参照)、外輪押さえ51と間座52との軸方向ゲージの相異(図3参照)、ならびに、スペーサ8(図4参照)の任意の組み合わせにより調整されても良い。
図5および図6は、図1に記載した回転機構の変形例を示す説明図である。これらの図において、図1に記載した構成要素と同一のものには同一の符号を付し、その説明を省略する。
図1の構成では、上記のように、シャフト3の外周のクリアランスが、第一室110側にてラビリンスシール7に封止され、第二室120側にて磁性流体シール6に封止される。このため、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間におけるシャフト3の外周のクリアランスが、略密閉空間となる。この区間の容積が小さいと、大きな圧力変化が生じたときに、磁性流体シール6が影響を受け易いという新たな課題がある。
そこで、図5および図6の構成では、回転機構1が、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間の気圧を調整するための圧力調整装置9を備える。これにより、上記の区間の圧力変化による磁性流体シール6への影響を低減している。
図5の構成では、圧力調整装置9が、タンク91を備える。また、タンク91と、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間におけるシャフト3の外周のクリアランスとが、配管94を介して接続する。また、この配管94上に、第一バルブ92が配置される。また、配管94が、第一バルブ92と、シャフト3の外周のクリアランスとの間から分岐して第一室110に接続する。また、この分岐した配管94上に、バルブ93が配置される。
図5の構成において、第一室110の圧力を変更する際(例えば、第一室110を大気雰囲気から真空雰囲気にする際)には、第一バルブ92が開放されて、第二バルブ93が閉止される。すると、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間とタンク91とが連通して、この区間の容積が拡大される。また、タンク91の圧力は、ラビリンスシール7と磁性流体シール6との間の空間の圧力に略等しく設定される。これにより、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間の圧力変化が抑制されて、磁性流体シール6への影響が低減される。
また、例えば、第一室110に減圧環境あるいは真空環境を形成する場合には、ラビリンスシール7と磁性流体シール6との間の空間の圧力を磁性流体シール6のバーストを抑制できる圧力に維持しつつ、第一バルブ92および第二バルブ93が閉止される。すると、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間とタンク91との連通が遮断されて、この区間の容積が縮小される。そして、この状態にて、第一室110の排気ポンプ(図示省略)が用いられて、第一室110の排気が行われる。これにより、上記区間内から第一室110への気体の漏出が抑制される。
さらに、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間の圧力が規定値以下となった場合には、第一バルブ92が閉止されたまま、第二バルブ93が開放される。すると、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間と、減圧環境あるいは真空環境にある第一室110とが連通する。そして、この状態にて、第一室110の排気ポンプ(図示省略)が用いられて、第一室110の排気が行われる。これにより、上記区間内の気体を第一室110の気体と共に排気できる。
図6の構成では、圧力調整装置9が、ポンプ95を備える。また、ポンプ95と、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間におけるシャフト3の外周のクリアランスとが、配管94を介して接続する。また、この配管94上に、第一バルブ92が配置される。
図6の構成において、例えば、第一室110に減圧環境あるいは真空環境を形成する場合には、バルブ92が開放されて、ポンプ95がラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間の気体を吸引することにより、この区間が低圧状態に維持される。逆に、例えば、第一室110に増圧環境を形成する場合には、ポンプ95が区間内を加圧することにより、この区間が高圧状態に維持される。これらにより、区間内の圧力を自在に調整できる。
[効果]
以上説明したように、この回転機構1は、ハウジング2と、ハウジング2に挿通されるシャフト3と、ハウジング2に設置されてシャフト3を回転可能に支持する軸受4と、シャフト3の外周の第一クリアランス(図1では、第二室120側にあるクリアランス)を封止する磁性流体シール6と、シャフト3の外周の第二クリアランス(図1では、第一室110側にあるクリアランス)を封止するラビリンスシール7とを備える(図1参照)。また、ラビリンスシール7が、シャフト3の軸方向に所定の幅W1をもつ隙間(第一の隙間)71を有する(図2参照)。
かかる構成では、シャフト3の回転時にて、第一の隙間71がラビリンスシール7として機能して、シャフト3の外周のクリアランスと第一室110との間の気体の流通を抑制する。このとき、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間の圧力は、ラビリンスシール7側にある第一室110の圧力変化に対して遅れて変化する。これにより、上記区間の圧力変化が緩和されて、磁性流体シール6のバーストが抑制される利点がある。
また、ラビリンスシール7は、非接触シールであるため、経年劣化や摩耗に起因するシール機能の低下が生じ難く、また、磁性流体シールのようなバーストが生じないという利点がある。
また、隙間71がシャフト3の軸方向に所定の幅W1を有する構成では、隙間がシャフト3の径方向に幅を有する構成と比較して、少ない部品点数にて幅W1を調整できる。これにより、ラビリンスシール7を容易に形成できる利点がある。
また、この回転機構1では、ラビリンスシール7が、磁性流体シール6側よりも密閉空間側(図1では、減圧環境あるいは真空環境にある第一室110側。低圧側。)に配置される(図1参照)。かかる構成では、たとえ、磁性流体シール6がバーストした場合であっても、低圧側(第一室110)への磁性流体の流入がラビリンスシール7により低減される利点がある。
また、この回転機構1は、シャフト3の軸方向から軸受4の外輪41を押さえる外輪押さえ51を備える(図2参照)。また、隙間71が、シャフト3のフランジ部(図2では、出力フランジ32)と、外輪押さえ51との間に形成される。かかる構成では、隙間71が、回転系であるシャフト3のフランジ部と、静止系である外輪押さえ51との間に形成される。これにより、ラビリンスシール7のシール機能が効果的に得られる利点がある。
また、この回転機構1では、隙間71の幅W1が、軸受4の内輪42の端面と外輪41の端面との段差によって形成される(図2参照)。かかる構成では、外輪押さえ51の軸方向ゲージと間座52の軸方向ゲージとを同一に設定して、軸受4の外輪41と内輪42との寸法により隙間71の幅W1を規定できる。これにより、部品管理が容易となる利点がある。
また、この回転機構1は、シャフト3のフランジ部(図3では、出力フランジ32)と軸受4の内輪42との間に挟み込まれて配置される間座52を備える(図3参照)。また、隙間71の幅W1が、間座52の軸方向長さと外輪押さえ51の軸方向長さとの差Gによって形成される。かかる構成では、軸受4の外輪41の端面と内輪42の端面とを同一平面上に配置できるので、汎用品である軸受4を採用できる利点がある。
また、この回転機構1は、シャフト3のフランジ部(図4では、出力フランジ32)と軸受4の内輪42との間に挟み込まれて配置される間座52を備える(図4参照)。また、隙間71の幅W1が、間座52と軸受4の内輪42との間あるいは間座52とシャフト3のフランジ部32との間に配置されたスペーサ8によって形成される。かかる構成では、スペーサ8の厚さを調整することにより、隙間71の幅W1を容易に調整できる利点がある。
また、この回転機構1は、磁性流体シール6からラビリンスシール7までの区間におけるシャフト3の外周のクリアランスに接続するタンク91を備える(図5参照)。かかる構成では、タンク91により、磁性流体シール6からラビリンスシール7までの区間の容積を拡大できる。これにより、ラビリンスシール7から磁性流体シール6までの区間の圧力変化が抑制されて、磁性流体シール6への影響が低減される利点がある。
また、この回転機構1は、磁性流体シール6からラビリンスシール7までの区間におけるシャフト3の外周のクリアランスに接続するポンプ95を備える(図6参照)。かかる構成では、ポンプ95により、磁性流体シール6からラビリンスシール7までの区間の圧力を調整できる。これにより、上記区間における圧力変化に起因する磁性流体シール6への影響が低減される利点がある。
1:回転機構、2:ハウジング、21:フランジ部、211:周溝、212:Oリング、22:小径部、23:大径部、24:インロー部、241:周溝、242:Oリング、3:シャフト、31:シャフト本体、32:出力フランジ、4:軸受、41:外輪、42:内輪、51:外輪押さえ、52:間座、6:磁性流体シール、7:ラビリンスシール、8:スペーサ、9:圧力調整装置、71〜73:隙間、91:タンク、92、93:バルブ、94:配管、95:ポンプ、100:隔壁、101:開口部、110:第一室、120:第二室

Claims (10)

  1. ハウジングと、前記ハウジングに挿通されるシャフトと、前記ハウジングに設置されて前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、前記シャフトの外周の第一クリアランスを封止する磁性流体シールと、前記シャフトの外周の第二クリアランスを封止するラビリンスシールとを備え、且つ、
    前記ラビリンスシールが、前記シャフトの軸方向に所定の幅をもつ隙間を有し、
    前記隙間の幅が、前記軸受の内輪の端面と外輪の端面との段差によって形成されることを特徴とする回転機構。
  2. ハウジングと、前記ハウジングに挿通されるシャフトと、前記ハウジングに設置されて前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、前記シャフトの外周の第一クリアランスを封止する磁性流体シールと、前記シャフトの外周の第二クリアランスを封止するラビリンスシールとを備え、且つ、
    前記ラビリンスシールが、前記シャフトの軸方向に所定の幅をもつ隙間を有し、
    前記シャフトの軸方向から前記軸受の外輪を押さえる外輪押さえと、前記シャフトのフランジ部と前記軸受の内輪との間に挟み込まれて配置される間座を備え、且つ、
    前記隙間の幅が、前記間座の軸方向長さと前記外輪押さえの軸方向長さとの差によって形成されることを特徴とする回転機構。
  3. ハウジングと、前記ハウジングに挿通されるシャフトと、前記ハウジングに設置されて前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、前記シャフトの外周の第一クリアランスを封止する磁性流体シールと、前記シャフトの外周の第二クリアランスを封止するラビリンスシールとを備え、且つ、
    前記ラビリンスシールが、前記シャフトの軸方向に所定の幅をもつ隙間を有し、
    前記シャフトのフランジ部と前記軸受の内輪との間に挟み込まれて配置される間座を備え、且つ、
    前記隙間の幅が、前記間座と前記軸受の内輪との間あるいは前記間座と前記シャフトのフランジ部との間に配置されたスペーサによって形成されることを特徴とする回転機構。
  4. 前記シャフトの軸方向から前記軸受の外輪を押さえる外輪押さえを備え、且つ、
    前記隙間が、前記シャフトのフランジ部と、前記外輪押さえとの間に形成される請求項1またはに記載の回転機構。
  5. 前記隙間が、前記シャフトのフランジ部と、前記外輪押さえとの間に形成される請求項2に記載の回転機構。
  6. 前記ラビリンスシールが、前記磁性流体シール側よりも密閉空間側に配置される請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転機構。
  7. 前記磁性流体シールから前記ラビリンスシールまでの区間における前記シャフトの外周のクリアランスに接続するタンクを備える請求項1〜6のいずれか一つに記載の回転機構。
  8. 前記磁性流体シールから前記ラビリンスシールまでの区間における前記シャフトの外周のクリアランスに接続するポンプを備える請求項1〜7のいずれか一つに記載の回転機構。
  9. 請求項1〜8のいずれか一つに記載の回転機構を備えることを特徴とする搬送装置。
  10. 請求項1〜8のいずれか一つに記載の回転機構を備えることを特徴とする半導体製造装置。
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