JP2006073431A - 加熱装置及び定着装置、並びに加熱装置の制御方法 - Google Patents

加熱装置及び定着装置、並びに加熱装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 発熱量を上げるためにヒータの抵抗値を下げた際にも、フリッカや高調波歪み及び端子雑音の発生を抑制する。
【解決手段】 発熱手段の温度を検出する温度検出手段により検出された温度に応じて、商用交流電源の半サイクル毎に、複数の発熱手段の発熱量を位相制御により制御する制御手段と、を備えた加熱装置において、各半サイクルの間に、第1の禁止期間と該第1の禁止期間より広い第2の禁止期間とを設定し、全ての発熱手段に関して第1の禁止期間内での通電の開始を禁止し、かつ、いずれかの発熱手段に第2の禁止期間内で通電を開始する場合、その他の発熱手段は第2の禁止期間内で通電を開始しないように、複数の発熱手段の通電開始タイミングを制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は加熱装置及び定着装置、並びに加熱装置の制御方法に関し、より詳細には、電子写真プロセスを用いた画像形成装置の定着装置などに用いられる加熱装置(ヒータ)の温度制御に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置は、トナー等の現像剤を記録媒体に定着させる定着装置において、定着ローラを加熱する加熱装置を有している。
抵抗体を発熱源とする発熱手段(ヒータ)を有する従来の加熱装置は、発熱源の負荷抵抗値が一定であるため、設定された温度に制御するための方法として、ヒータへの印加電圧もしくは印加電流、または通電時間を制御する方法が提案されている。
しかしながら、印加電圧や印加電流を制御する方法を採用すると周辺回路が複雑化し、またヒータ以外の回路部で比較的大きな消費電力を伴うため、一般的にはヒータへの通電時間を制御する方法が採用されている。
通電時間を制御する方法として、主に電源波形を半周期の整数倍ごとに通電、非通電を制御する波数制御と、電源波形の半周期ごとに通電する位相角を制御する位相制御との2種類の制御が一般的に用いられている。
特に位相制御方式では、波数制御では実現できない半周期以下の通電が可能なことからよりきめ細かい温度制御が可能であり、また、波数制御では通電、非通電による電力変動から同じ商用交流電源に接続されている照明器具のちらつき(フリッカ)が生じ易いという問題があるが、位相制御方式では少ない電力の制御が可能であることからこの問題を回避し易いというメリットがある。
図5は、A及びB2つのヒータで加熱体101を構成する位相制御方式の加熱装置のブロック図である。
商用交流電源100にフィルタ105を介して接続されたヒータは、それぞれに直列に接続されたスイッチング素子107A及び107Bにより通電時間を制御される。加熱体101近傍には温度を検出するための温度センサ104が設けられ、この温度センサによって検出された温度情報はCPU102に送られる。ゼロクロス検出部103では商用交流電源100の交流電圧がゼロボルトになるタイミングを検出し、この情報をCPU102に送っている。CPU102では装置の状態に応じて設定されている加熱体101の目標温度に応じて通電時間を決定し、ゼロクロス検出部103からの時間情報に基づいてスイッチング素子107A及び107Bの通電開始タイミングで駆動信号をトリガ素子106A及び106Bに送る。
一般的にはCPUは二次回路なので、このトリガ素子106A及び106Bで電気的な絶縁を確保することが多い。また、スイッチング素子107A及び107Bとしてはトライアックを用いることが多く、通電開始時にトリガパルスがトリガ素子106A及び106Bから入力されれば、あとは商用交流電源100の電圧がゼロクロス付近まで低下すると自然にオフする仕組みになっている。
図6から図8は、ABそれぞれのヒータに対する位相制御方式の動作波形を示している。
通電トリガパルスは、各々のヒータに対して所望の発熱量が得られる通電率に応じて、ACゼロクロスタイミングから所定時間経過後に出力される。図中、電流波形にハッチングを入れた部分が通電期間を示している。
しかしながら、位相制御方式ではきめ細かい電力制御が行える半面、高調波歪みや端子雑音、また制御によってはフリッカが大幅に悪化してしまい、特に発熱量を上げるためにヒータの抵抗値を下げた際には、同じ電源に接続されている機器に悪影響を及ぼす場合がある。
そこで特開2000−47520号公報(特許文献1)には、特に高調波歪みを低減するために、位相制御の通電開始タイミングが商用交流電源の位相角90°または270°付近となるのを避け、またフリッカを低減するために、通電パターンの設定を半サイクルごとの電力変動が少なくなるようにすることが記載されている。
図6の(b)に示す波形ではヒータBにおいて50%通電時に位相角90°と270°で通電開始しており、これにより高調波歪みが悪化してしまう。図7の(b)に示す波形では、これを避けるべくヒータBにおいて50%の半波二回から40%と60%の半波を一回ずつ通電することで同等の電力を得ている。
ただし、このように制御することによって交流波形の正側が40%、負側が60%の通電率となるので、正負対称制御でなくなりバランスが崩れてしまっている。
また、2つのヒータを40%や60%などの電力変動が大きなタイミングでほぼ同時に通電開始すると、例え50%付近をそれぞれが避けていたとしてもトータルの電力における変動量が大きくなってしまう。
また、特開平10−10917号公報(特許文献2)や特開2000−268939号公報(特許文献3)には、複数のヒータの一つが位相制御を行う際には他のヒータは位相制御をほぼ行わないといった工夫をすることにより、トータルで電源高調波やスイッチングによる端子雑音を低減することが記載されている。
図8は、これらの従来例を示す波形であるが、(b)に示すヒータBにおいては半波の完全オンもしくは完全オフのどちらかしか選択できないことから、目標通電率の75%が実現できていない。
特開2000−47520号公報 特開平10−10917号公報 特開2000−268939号公報
上述したように従来の制御方式ではそれぞれ以下のような問題点がある。
通電開始の位相角が90°または270°にならないように制御する方式では、ヒータの発熱量を増やそうとして抵抗値を下げて電力を上げた場合には、例え90°や270°といった電力が最大に変動する箇所だけを避けたとしても、複数のヒータが同時に同じタイミングで通電を開始した場合、大元の電力変動量は大きなものとなってしまい高調波歪みが規格を満足できなくなる可能性がある。
また、複数のヒータのうち一つが位相制御を行う際には他のヒータは位相制御を行わない方式では、大元の電力変動量を抑えることが可能であるが、その反面、位相制御によってきめ細かい電力制御を行えるというメリットがスポイルされてしまう。
更に、これらの従来例では述べられていないが、商用交流電源の正側と負側とを個別に制御する方式が考えられるが、この方式では、電源の電力バランスが崩れてしまう可能性が高い。この場合、例えば商用交流周波数をそのまま利用した変圧器などにおいて正側と負側のバランスが崩れることにより、コアの磁気をリセットすることができず磁気飽和によるデバイスの破損などの弊害を引き起こす危険性が増大する。
これ以外にも、複数の半波の組を同一のパターンとして制御を行う方式も考えられるが、このようにすると、同じパターンの繰り返しにより電力変動がパターン化され、フリッカが悪化するという問題が生じる。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、発熱量を上げるためにヒータの抵抗値を下げた際にも、フリッカや高調波歪み及び端子雑音の発生を抑制することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一態様としての加熱装置は、複数の発熱手段と、
前記発熱手段の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段により検出された温度に応じて、商用交流電源の半サイクル毎に、前記複数の発熱手段の発熱量を位相制御により制御する制御手段と、を備えた加熱装置であって、
前記制御手段は、
各半サイクルの間に、第1の禁止期間と該第1の禁止期間より広い第2の禁止期間とを設定し、
全ての発熱手段に関して前記第1の禁止期間内での通電の開始を禁止し、かつ、いずれかの発熱手段に前記第2の禁止期間内で通電を開始する場合、その他の発熱手段は前記第2の禁止期間内で通電を開始しないように、前記複数の発熱手段の通電開始タイミングを制御する。
また、上記目的を達成する本発明の別の態様としての加熱装置の制御方法は、複数の発熱手段と、
前記発熱手段の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段により検出された温度に応じて、商用交流電源の半サイクル毎に、前記複数の発熱手段の発熱量を位相制御により制御する制御手段と、を備えた加熱装置の制御方法であって、
各半サイクルの間に、第1の禁止期間と該第1の禁止期間より広い第2の禁止期間とを設定し、
全ての発熱手段に関して前記第1の禁止期間内での通電の開始を禁止し、かつ、いずれかの発熱手段に前記第2の禁止期間内で通電を開始する場合、その他の発熱手段は前記第2の禁止期間内で通電を開始しないように、前記複数の発熱手段の通電開始タイミングを制御する。
すなわち、本発明では、複数の発熱手段と、発熱手段の温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段により検出された温度に応じて、商用交流電源の半サイクル毎に、複数の発熱手段の発熱量を位相制御により制御する制御手段と、を備えた加熱装置において、各半サイクルの間に、第1の禁止期間と該第1の禁止期間より広い第2の禁止期間とを設定し、全ての発熱手段に関して第1の禁止期間内での通電の開始を禁止し、かつ、いずれかの発熱手段に第2の禁止期間内で通電を開始する場合、その他の発熱手段は第2の禁止期間内で通電を開始しないように、複数の発熱手段の通電開始タイミングを制御する。
このようにすると、通電開始により短時間に急激な電力変動が発生する期間内での全ての発熱手段への通電の開始を禁止し、かつ、いずれかの発熱手段が急激な電力変動が発生する期間に近い期間内で通電が開始されたときには、他の発熱手段がこの期間内で通電開始されないように複数の発熱手段の通電開始タイミングが制御される。
従って、ヒータなどの発熱手段の抵抗値を下げた場合においても、高調波歪み及び端子雑音の発生を抑制することができる。
なお、通電率に応じて複数のサイクルに対する通電パターンを設定し、設定された通電パターンに基づいて前記複数の発熱手段の発熱量を制御するようにしてもよい。
この場合、商用交流電源の正と負の極性の電力比率がそれぞれ均等になるように通電パターンを設定するのが、正負の電力バランスの観点から望ましい。
第1の禁止期間は、通電開始により短時間に急激な電力変動が発生する商用交流電源の90°位相と270°位相とを中心とした期間とするのがよく、より具体的には、第1の禁止期間が、商用交流電源の81°から99°までの位相と、261°から279°までの位相とを含み、第2の禁止期間が、商用交流電源の61°から119°までの位相と、241°から299°までの位相とを含むのが好適である。
また、上記目的は、上記の加熱装置を含み、該加熱装置から発生する熱を利用して現像剤を記録媒体に定着させる定着装置によっても達成される。
本発明によれば、短時間に急激な電力変動が発生する期間内での全ての発熱手段への通電の開始を禁止し、かつ、いずれかの発熱手段が急激な電力変動が発生する期間に近い期間内で通電が開始されたときには、他の発熱手段がこの期間内で通電開始されないように複数の発熱手段の通電開始タイミングが制御される。
従って、ヒータなどの発熱手段の抵抗値を下げた場合においても、高調波歪み及び端子雑音の発生を抑制することができる。
以下に、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<第1の実施形態>
始めに、本発明に係る加熱装置を含む定着器を適用可能な画像形成装置について、図9を参照して説明する。
図9において、画像形成装置(レーザービームプリンタ)1200は、図示矢印A方向に回転する被帯電体である感光体ドラム1201と、この感光体ドラム1201を一様に帯電する帯電装置1202と、レーザ1210によって感光体ドラム1201上に形成された静電潜像を可視画像に現像する現像装置と、可視画像の転写後に感光体ドラム1201上に残留する現像剤を除去するクリーニング装置1220とが収納されている。
現像装置は現像容器(カートリッジ)1206内に収容された現像剤としてのトナー1205とトナーの残量を検知する残量検知手段とトナーを担持、搬送する現像スリーブ1203と、現像スリーブ1203に担持されたトナーの層を均一な厚みに規制する現像ブレード1204を含み、また、クリーニング装置1220は感光体ドラム1201上に残留するトナーを掻き取るクリーニングブレードと、このクリーニングブレードによって掻き取られたトナーを溜める廃現像剤容器とを含む。
給紙カートリッジ1230に収容された記録媒体としての用紙は、図中矢印Bで示す方向に沿って1枚ずつ現像装置に供給され、現像装置内でトナーによって画像が形成されて定着器1240で定着されて排出される。なお、1250は通信手段であり、記録する画像データや制御データをホスト機器から受信すると共に、例えば、トナーや用紙などの残量が所定量以下となった等の画像形成装置の状態等をホスト機器に通知する。1260は画像形成装置全体を制御する制御回路であり、CPUやメモリ等を含んでいる。
以下、このような画像形成装置の定着器(定着装置)に用いられる本発明に係る加熱装置の第1の実施形態について説明する。なお、加熱装置の電気的構成(制御構成)は、上記で従来例に関して説明した図5に示したものと同様であるので説明を省略する。
図1は、本発明に係る加熱装置の第1の実施形態の位相制御方法を説明する図である。本実施形態では2つのヒータをそれぞれ位相制御する場合について説明する。また、説明を簡単にするため、2つのヒータA及びBは、同一の抵抗値とし、2つのヒータの位相を別個に制御をしながら共通の電源から通電することを前提とする。
まず、両方のヒータにおいて高調波歪みや端子雑音を低減するために、通電率で半波の41%〜59%、位相角では81°から99°の期間と261°から279°の期間とを第1の通電開始禁止期間として設定する。このような通電開始禁止期間を設けるのは、ヒータの発熱量を上げるためにヒータの抵抗値を下げると、例え一方だけであってもこれらの期間内に通電開始した場合、短時間に急激な電力変動が発生し、高調波歪みや端子雑音が悪化するからである。
次に、第1の通電開始禁止期間を避けながらヒータAについて通電率75%となるように制御を行う。
図2は、本実施形態における2周期分の電流波形(通電パターン)を示す図である。本実施形態では4つの半波、つまり商用交流電源の2サイクルを1つの組として通電パターンを設定し、この通電パターンを繰り返して制御を行う。
(a)に示すように、ヒータAについては最初の2つの半波で60%の通電率、次の2つの半波で90%の通電率として2周期の合計で75%の通電率を達成している。
次に、ヒータBについての制御であるが、本実施形態ではヒータAとの電力比率を1:1とすることを制御条件としているので、ヒータAと同様に75%の通電率となるような位相角を選択する。
ただし、位相角が90°や270°に近い箇所で2つのヒータが同時にオンした場合、当然のことながら高調波歪みや端子雑音が悪化してしまうので、ヒータAが通電比率20%から80%の期間内にオンとなっている場合には、同じ期間内にヒータBの通電を開始しないように制御する。このため、図1に示すように、ヒータAが通電比率20%から80%の期間(位相角で61°から119°までの期間又は241°から299°までの期間)内にオンとなっている場合には、ヒータBに対しては通電比率20%から80%の期間(位相角で61°から119°までの期間と241°から299°までの期間)とを第2の通電開始禁止期間として設定する。
図2(b)は、この条件に従ったヒータBの電流波形を示しており、ヒータAが通電率60%でオンとなっている第1及び第2の半波において、ヒータBは第2の通電開始禁止期間を避けて通電率90%となるタイミングでオンとなり、ヒータAが通電率90%でオンとなっている第3及び第4の半波において、ヒータBは通電率60%となるタイミングでオンとなっている。
このような2つのヒータの通電開始条件に加えて、交流波形の正側と負側の通電比率が同じになるようバランスを考慮する。本実施形では2つのヒータの抵抗値が同じであると仮定しているが、実際には製造公差などにより定格値が同じであっても抵抗値に若干のばらつきが生じる。特に大電力で制御を行う場合、この抵抗値のわずかな差が大きな電流値の差となるので、これが原因となって正負の電力バランスが崩れるのを防ぐため、それぞれのヒータについて、正負の通電期間が対称となるように通電パターンを決定する。
以上のような条件を全て満足するパターンを選択した結果、ヒータBの通電パターンとして、図2(b)のように最初の2つの半波は90%、続く2つの半波は60%の通電率とする。
なお、本例では、ヒータAとヒータBの通電パターンを比較すると、ヒータAの第1及び第2の半波の通電パターンとヒータBの第3及び第4の半波の通電パターンが等しく、ヒータAの第3及び第4の半波の通電パターンとヒータBの第1及び第2の半波の通電パターンが等しくなっており、ヒータAの通電パターンとヒータBの通電パターンとは互いに相補的であるが、上記のような条件を満たしていれば、2つのヒータの通電パターンが互いに相補的である必要はない。
図3は、本実施形態のヒータの位相制御方式における通電率と制御位相角、及び商用交流電源の周波数が50Hzのときの通電開始タイミング(オンタイミング)との関係を示す表(設定テーブル)である。
ここでオンタイミングとは、商用交流電源の半波の時間を255等分して表の通電率に応じて、図1の(b)又は(d)に示されるようなトリガパルスを出力するタイミングであり、図1(f)のゼロクロス検出パルス信号からの遅延時間(msec)で表している。
図3には通電率およそ10%毎にオンタイミングが示されているが、より細かく分割してもよい。更に、通電率毎に2つのヒータの通電パターンを複数設けたテーブルを予め作成し、該テーブルから通電パターンを選択するようにしてもよい。
同様に例えば0〜100%の通電率に対して5%刻みで通電パターンを対応させたテーブルを作成し、温度センサで検出した温度と目標温度との差分から次回の通電パターンを選択して温度制御を行うようにしてもよい。
これにより、交流波形の正負対称制御を行いながら、高調波歪みや端子雑音を低減し、且つ高精度の温度制御が可能となる。
なお、本実施形態では2つのヒータを有する加熱装置を例に挙げて説明したが、ヒータの数が増えても上記と同様の考え方で制御することが可能である。更に、2つのヒータの抵抗値や通電率についても説明の都合上同じであると仮定して説明したが、異なっていても上記と同様の考え方で制御可能である。これらは加熱装置を使用する状況に応じて適宜決定すればよい。
<第2の実施形態>
以下、本発明に係る係る加熱装置の第2の実施形態について説明する。なお、以下では上記第1の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
ヒータを有する加熱装置の電力制御において、急激な電力変動または周期的な電力変動を行うと、同じ電源に接続された、特に照明機器にちらつき(フリッカ)が発生してしまう。
本願ではヒータの温度制御に関して説明をしているが、例えば熱を消費する負荷が一定で環境にも変化が無いような場合、温度制御はあるところでほぼ安定して同じ動作を繰り返す状態となることが生じ得る。
このような状態において、第1の実施形態で説明したように通電率に応じて所定のパターンを設定した場合、四半波毎に同じパターンが連続して繰り返されることとなり、周期的な電力変動が起こることを意味している。
本実施形はこの周期的な電力変動によるフリッカの発生を防止することを目的としており、同じ又は同様のパターンを繰り返さないように制御するものである。
図4は、本実施形態における2周期分の電流波形(通電パターン)の例を示す図である。この図を参照して、本実施形態の通電パターンの選択方法について説明する。
電力変動を周期的にしないためには、同じまたは似ている通電パターンを繰り返さないことが重要である。このために、本実施形態では通電率が近い通電パターン同士が類似した通電パターンとならないように、図3のような設定テーブルに対応した通電パターンを予め設定しておく。
本実施形態では、類似関係(似ている/似ていない)を判断するための基準として、2つの通電パターンのそれぞれ対応する半波毎に通電率の差を計算し、四つの差の絶対値の和(合計)を類似度として算出する。そしてこの類似度が所定値よりも大きければ2つの通電パターンは似ていないと判断し、所定値以下の場合には2つの通電パターンは似ていると判断する。
図中(a)のパターンは通電率50%の通電パターン、(b)は通電率45%の通電パターンの例である。この2つの通電パターンについて、それぞれの半波ごとの通電率差の合計を算出した類似度は20となっている。類似度の閾値として30を設定し、類似度が閾値(30)以下の場合には2つの通電パターンは似ていると判断すると想定すると、この2つのパターンは似ていると判断される。
実際の制御において温度がある程度飽和している状態では、通電率が同じか近い通電パターンが連続して選択される可能性が高いが、このように近い通電率のパターンが全て似ていると判断されると選択の幅が狭まってしまう。これを避けるため、通電率45%の通電パターンを(c)のように設定し直してみると、(a)の通電パターンとの類似度は120まで大きくなり、2つの通電パターンは似ていないと判断されるため、極端な場合には(a)の通電パターンと(c)の通電パターンとをセットにして2つの通電パターンを繰り返すように制御しても、電力変動によるフリッカの発生を防止できる。
このように、設定テーブルにおいて、隣接する2つの通電率の通電パターン間の類似度が大きくなるように、通電パターンを対応させる。
次に、通電率が高い場合について検討する。図中(d)は通電率95%、(e)は通電率90%の通電パターンをそれぞれ示しており、この2つの通電パターンの類似度を上記と同様にして算出すると20となる。このため、上記の例と同様に類似度の閾値を30とすると、この2つの通電パターンは似ているため繰り返して用いることはできないことになる。
しかしながら、このように通電率が極端に高い場合、更に通電率が極端に低い場合には、オフまたはオン時間が長くなるため通電パターン間の差がどうしても少なくなる傾向となる。この場合オフまたはオン時間が長いことから前後の半波間で電力変動分が少なくなるはずなので、通電率がある値より低いまたはある値より高い場合、例えば通電率が20%以下及び80%以上の場合には、上記のような類似度の閾値を適用しないことにする。
次に、通電パターンの選択であるが、何度も同じパターンまたは類似した通電パターンを繰り返すと、ちらつきが生じやすいので、同じ通電率に対して複数の通電パターンが設定されている場合には、例えば2回同じまたは類似した通電パターンを選択したら、必ず次は似ていない通電パターンを選択するように通電パターンの選択順序を制御する。
以上説明したように本実施形態によれば、第1の実施形態に加えて、フリッカの発生を一層確実に防止することができる。
<他の実施形態>
以上説明した実施形態は、電子写真プロセスを用いた画像形成装置の定着装置などに用いられる加熱装置に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明は他の装置の加熱装置にも適用できる。
また、上記の実施形態において、通電パターンに含まれるサイクル数、第1及び第2の通電禁止期間、ゼロクロス検出パルスに対する遅延時間、などに関して設定した値はあくまで一例であり、本発明を適用する装置の使用環境や使用条件に応じて適切な値を適宜設定すればよい。
本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置(例えば画像形成装置)に適用しても良い。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の範囲には、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
本発明に係る加熱装置の第1の実施形態の位相制御方法を説明する図である 第1の実施形態における2周期分の電流波形(通電パターン)を示す図である。 第1の実施形態における通電率と制御位相角、及び商用交流電源の周波数が50Hzのときの通電開始タイミングとの関係を示す表である。 本発明の第2の実施形態における2周期分の電流波形(通電パターン)の例を示す図である。 加熱装置の電気的構成を示すブロック図である。 従来のヒータの位相制御方式における波形の例を示す図である。 従来のヒータの位相制御方式における波形の例を示す図である。 従来のヒータの位相制御方式における波形の例を示す図である。 本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。

Claims (13)

  1. 複数の発熱手段と、
    前記発熱手段の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出された温度に応じて、商用交流電源の半サイクル毎に、前記複数の発熱手段の発熱量を位相制御により制御する制御手段と、を備えた加熱装置であって、
    前記制御手段は、
    各半サイクルの間に、第1の禁止期間と該第1の禁止期間より広い第2の禁止期間とを設定し、
    全ての発熱手段に関して前記第1の禁止期間内での通電の開始を禁止し、かつ、いずれかの発熱手段に前記第2の禁止期間内で通電を開始する場合、その他の発熱手段は前記第2の禁止期間内で通電を開始しないように、前記複数の発熱手段の通電開始タイミングを制御することを特徴とする加熱装置。
  2. 前記制御手段は、通電率に応じて複数のサイクルに対する通電パターンを設定し、
    前記設定された通電パターンに基づいて前記複数の発熱手段の発熱量を制御することを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記制御手段は、商用交流電源の正と負の極性の電力比率がそれぞれ均等になるように前記通電パターンを設定することを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
  4. 前記第1の禁止期間は、商用交流電源の90°位相と270°位相とを中心とした期間であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の加熱装置。
  5. 前記第1の禁止期間は、商用交流電源の81°から99°までの位相と、261°から279°までの位相とを含み、
    前記第2の禁止期間は、商用交流電源の61°から119°までの位相と、241°から299°までの位相とを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の加熱装置。
  6. 前記制御手段は、各発熱装置に対する通電比率が均等になるように前記通電パターンを設定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の加熱装置。
  7. 前記制御装置は、通電率と通電パターンとの対応テーブルに基づいて前記通電パターンを設定することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の加熱装置。
  8. 前記対応テーブルは、所定数の通電率それぞれに対応して1つの通電パターンが定義されており、隣接する通電率の通電パターンは、各半サイクルにおける通電率の差分の絶対値の和が所定値以上となるように設定されていることを特徴とする請求項7に記載の加熱装置。
  9. 前記対応テーブルは、所定数の通電率それぞれに対応して、各半サイクルにおける通電率の差分の絶対値の和が所定値以上となる複数のパターンが定義されていることを特徴とする請求項7に記載の加熱装置。
  10. 前記制御手段は、同一または類似した通電パターンを所定回数繰り返した後は、必ず異なる通電パターンを選択することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の加熱装置。
  11. 前記所定回数が1回であることを特徴とする請求項7に記載の加熱装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の加熱装置を含み、該加熱装置から発生する熱を利用して現像剤を記録媒体に定着させることを特徴とする定着装置。
  13. 複数の発熱手段と、
    前記発熱手段の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出された温度に応じて、商用交流電源の半サイクル毎に、前記複数の発熱手段の発熱量を位相制御により制御する制御手段と、を備えた加熱装置の制御方法であって、
    各半サイクルの間に、第1の禁止期間と該第1の禁止期間より広い第2の禁止期間とを設定し、
    全ての発熱手段に関して前記第1の禁止期間内での通電の開始を禁止し、かつ、いずれかの発熱手段に前記第2の禁止期間内で通電を開始する場合、その他の発熱手段は前記第2の禁止期間内で通電を開始しないように、前記複数の発熱手段の通電開始タイミングを制御することを特徴とする加熱装置の制御方法。
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