JP3734111B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱源、光源のヒータを持つ複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱源や光源のヒータを持つ複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置においては、商用電源の電圧波形からゼロクロス信号生成回路によりゼロクロス信号を生成し、このゼロクロス信号を熱源や光源のヒータ等の駆動タイミングの基準としてヒータ駆動回路等を制御して熱源や光源のヒータ等をオン/オフ制御している。
【0003】
特開昭52ー80036号公報には、複写機の定着装置の温度に対応するデジタル信号でヒータを制御すると共にヒータ用交流電源が零レベルの時にヒータ回路をオンとすることにより、定着温度の正確な制御と雑音の発生を防止する定着温度制御回路が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記画像形成装置では、ゼロクロス信号生成回路にて商用電源の電圧波形より生成されるゼロクロス信号は、商用電源の電圧値により信号幅が変化してしまう。また、商用電源においても、各装置の設置条件により電源事情が異なるので、商用電源の電圧低下によるゼロクロス信号の欠落等による装置内の定着ヒータ等の不点灯による異常が発生する場合が多い。
【0005】
そこで、商用電源の電圧値が低下してもゼロクロス信号が発生するような定数でゼロクロス信号生成回路を構成すると、理想的な商用電源電圧がゼロクロス信号生成回路に供給された場合にゼロクロス信号の信号幅が広くなりすぎ、ゼロクロス信号のエッジ部が本来のゼロクロスポイントから離れるので、定着ヒータ等の点灯時に生ずる突入電流が多くなり、電圧降下等の不具合が生じてしまう。
【0006】
また、商用電源においては、各装置の設置条件により電源事情が異なるので、何らかの理由で電源電圧のディップ(雑音)が発生すると、その電圧波形(ディップ)によりゼロクロス信号生成回路でゼロクロス信号を発生してしまい、ヒータ駆動回路によるヒータ点灯異常が発生する場合が多かった。
【0007】
本発明は、装置設置条件による電源事情を予測して最適なヒータ駆動を行うことができてヒータ点灯時に生ずる不要な突入電流を低減することができ、電圧ディップによるゼロクロス信号と本来のゼロクロス信号との識別が容易で電圧ディップ等の外来ノイズにより誤動作することが無く、ヒータ点灯時に生ずる突入電流を少なくすることができて電源電圧降下等の不具合を防止することができ、装置電源電圧の事情に合った安定したヒータ駆動を行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、熱源及び/又は光源のヒータの駆動タイミングの基準となるゼロクロス信号を商用電源の電圧波形から生成するゼロクロス信号生成回路を具備する画像形成装置において、前記ゼロクロス信号生成回路は発生するゼロクロス信号の幅が異なるように異なる定数で構成された複数のゼロクロス信号生成回路からなり、前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの1つのゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号の発生タイミングから前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの他のゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号の発生タイミングが所定値以上離れていない場合には前記ヒータの駆動を無効にするものであり、装置設置条件による電源事情を予測して最適なヒータ駆動を行うことができ、ヒータ点灯時に生ずる不要な突入電流を低減することができる。さらに、電圧ディップによるゼロクロス信号と本来のゼロクロス信号との識別が容易で電圧ディップ等の外来ノイズにより誤動作することが無くなる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、熱源及び/又は光源のヒータの駆動タイミングの基準となるゼロクロス信号を商用電源の電圧波形から生成するゼロクロス信号生成回路を具備する画像形成装置において、前記ゼロクロス信号生成回路は発生するゼロクロス信号の幅が異なるように異なる定数で構成された複数のゼロクロス信号生成回路からなり、前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの1つのゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号と前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの他のゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号のオン・オフタイミング差と、前記複数のゼロクロス信号生成回路から生成された各々のゼロクロス信号の信号幅を用いて演算して前記ヒータの駆動タイミングの基準となるタイミングを求める制御手段を備えたものであり、電圧ディップによるゼロクロス信号と本来のゼロクロス信号との識別が容易で電圧ディップ等の外来ノイズにより誤動作することが無くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態1における第1のゼロクロス信号生成回路を示す。この第1のゼロクロス信号生成回路は、ダイオードブリッジからなる全波整流回路DBと、フォトカプラPCと、トランジスタTrと、抵抗R1〜R5及びコンデンサCからなる時定数回路とにより構成され、パワーサプライユニットからなる直流電源(PSU)とアースGNDに接続されてPSUから+5Vなどの所定の直流電圧が印加される。
【0013】
商用電源ACから入力される交流電圧は、抵抗R1〜R5及びコンデンサCからなる時定数回路を介してダイオードブリッジDBにより全波整流され、フォトカプラPCを介してトランジスタTrのベースに加えられてトランジスタTrが商用電源ACからの交流電圧のゼロクロス点付近でオンしてトランジスタTrのコレクタに接続された出力端子(B部)からゼロクロス信号が出力される。
【0014】
図2は商用電源ACの電圧波形、フォトカプラPCの出力側(A部)の電圧波形、B部からのゼロクロス信号の波形を示す。B部からのゼロクロス信号は、商用電源ACの電圧値が変化するとゼロクロス信号の信号幅Tが変化し、商用電源ACの電圧低下でゼロクロス信号の信号幅Tが減少する。この実施形態1では、ゼロクロス信号生成回路は、異なる定数で構成された複数のゼロクロス信号生成回路が用いられ、例えば上記第1のゼロクロス信号生成回路と他の第2のゼロクロス信号生成回路が用いられる。
【0015】
この第2のゼロクロス信号生成回路は、上記第1のゼロクロス信号生成回路と同様に構成されるが、異なる定数で構成される。つまり、第2のゼロクロス信号生成回路の抵抗R1、R2は第1のゼロクロス信号生成回路の抵抗R1、R2より抵抗値が大きく設定され、第1のゼロクロス信号生成回路のB部からのゼロクロス信号の信号幅が第2のゼロクロス信号生成回路のB’部(第1のゼロクロス信号生成回路のB部に相当する出力端子)からのゼロクロス信号の信号幅より大きくなる。
【0016】
第1のゼロクロス信号生成回路のB部からのゼロクロス信号の信号幅、第2のゼロクロス信号生成回路のB’部からのゼロクロス信号の信号幅の関係は、図4に示すようにB部、B’部からのゼロクロス信号の信号幅が商用電源ACの電圧値により変動し、商用電源ACの70V付近ではB部からのゼロクロス信号は発生するがB’部からのゼロクロス信号が発生しなくなる。
【0017】
B部からのゼロクロス信号は商用電源ACの電圧上昇に伴い信号幅が大きくなるので、ハロゲンヒータ等の駆動、位相制御でハロゲンヒータ等の駆動タイミングの基準にB部からのゼロクロス信号のエッジを使用する場合は、その基準が商用電源ACの電圧の本来のゼロクロスポイントから大きくはずれてしまい、不要な突入電流による電圧降下、トライアック等のヒータ駆動用素子からのスイッチングノイズが発生してしまう。
【0018】
そこで、装置電源投入時等における所定期間の間にB部からのゼロクロス信号のエッジと、B’部からのゼロクロス信号のエッジをそれぞれ割込み端子等でカウントし、このカウントしたB部からのゼロクロス信号のエッジの回数とB’部からのゼロクロス信号のエッジの回数により商用電源ACからの交流入力が50Hzであるか60Hzであるかを判断し、B部からのゼロクロス信号のエッジの回数とB’部からのゼロクロス信号のエッジの回数との差が所定値以下の場合はハロゲンヒータ等の駆動タイミングの基準にB’部からのゼロクロス信号を使用し、B部からのゼロクロス信号のエッジの回数とB’部からのゼロクロス信号のエッジの回数との差が所定値以上の場合はハロゲンヒータ等の駆動タイミングの基準にB部からのゼロクロス信号を使用する。
【0019】
つまり、商用電源ACの電圧降下が著しい場合には、B部からのゼロクロス信号は生成されるが、B’部からのゼロクロス信号は生成されない場合がある。このため、B部からのゼロクロス信号のエッジの回数とB’部からのゼロクロス信号のエッジの回数との差は大きな差となって所定値以上となる。逆に、B部からのゼロクロス信号のエッジの回数とB’部からのゼロクロス信号のエッジの回数とがほぼ一致する場合には、商用電源ACの電圧降下は問題がないレベルであると判断でき、その際には本来のゼロクロスポイントに近いB’部からのゼロクロス信号をハロゲンヒータ等の駆動タイミングの基準に使用する方が突入電流の発生等の点で有利である。
【0020】
この実施形態1では、図3に示すように制御手段としてのCPU11、ROM12、RAM13、割込みコントローラ14、PI/O15からなるマイクロコンピュータは、割込み端子INT1、INT2に上記第1のゼロクロス信号生成回路のB部からのゼロクロス信号、上記第2のゼロクロス信号生成回路のB’部からのゼロクロス信号が入力されて割込みがかけられる。また、ヒータ駆動回路16は商用電源ACからの交流入力により定着ヒータ17の駆動タイミングの基準をゼロクロス信号として熱源としての定着ヒータ17をオン/オフさせる。
【0021】
CPU11は、装置電源投入時等における所定期間の間にB部からのゼロクロス信号のエッジと、B’部からのゼロクロス信号のエッジをそれぞれカウントし、このカウントしたB部からのゼロクロス信号のエッジの回数とB’部からのゼロクロス信号のエッジの回数により商用電源ACからの交流入力が50Hzであるか60Hzであるかを判断し、B部からのゼロクロス信号のエッジの回数とB’部からのゼロクロス信号のエッジの回数との差が所定値以下の場合はヒータ駆動回路16に対してヒータ17の駆動タイミングの基準にB’部からのゼロクロス信号を使用して定着ヒータ17をオン/オフさせ、B部からのゼロクロス信号のエッジの回数とB’部からのゼロクロス信号のエッジの回数との差が所定値以上の場合はヒータ駆動回路16に対してヒータ17の駆動タイミングの基準にB部からのゼロクロス信号を使用して定着ヒータ17をオン/オフさせる。
【0022】
この場合、CPU11は、図9に示すようにヒータ17の駆動タイミングの基準に使用するゼロクロス信号の有無をチェックしてゼロクロス信号が有ればヒータ17の位相角を前回の位相角タイマ値から演算して位相角用タイマに設定し、位相角用タイマ割込みをスタートさせる。ここに、ヒータ17の位相角とは商用電源ACからの交流入力の半波分のうちヒータ17をどの程度(デューティ比)オンさせるかを決定する値であり、ヒータ17の位相角を求める演算ではPID、ファジィルールを用いる。
【0023】
CPU11は、ヒータ17の駆動タイミングの基準に使用するゼロクロス信号による割込みのたびにヒータ17の位相角を求めて位相角用タイマに設定し、位相角用タイマ割込みをスタートさせる。そして、CPU11は、位相角用タイマ割込みでは図10に示すようにヒータ17の駆動タイミングの基準に使用するゼロクロス信号による割込みのたびにヒータ駆動回路16のヒータ用トライアックからなるヒータ駆動用素子をオンさせることにより、商用電源ACからの交流入力をヒータ駆動用素子を通してヒータ17に通電し、上記位相角用タイマのカウントアップまで遅延してからヒータ用トライアックをオフさせてヒータ17への通電をオフさせる。
【0024】
図8はこの実施形態1の制御系を示す。この実施形態1は原稿読み取り部及び画像形成部を備え、原稿読み取り部は原稿を光源としてのハロゲンヒータにより照明して読み取る。画像形成部では、周知のように感光体からなる像担持体、例えば感光体ドラムをモータにより回転させて帯電手段により均一に帯電させた後に露光手段により感光体ドラムを露光して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置により現像してトナー像とする。このトナー像は、転写手段により給紙装置から給送されてきた用紙へ転写され、定着装置にて定着ローラ及び加圧ローラにより定着される。定着装置は定着ローラを加熱する熱源としての定着ヒータ17を有する。給紙装置は、例えば3つの給紙装置からなり、これらのうち選択されたものが用紙を給紙する。
【0025】
また、図8に示すようにCPU11は、3つの給紙装置18〜20に対して、用紙サイズ、ペーパーエンド、トレイセット、接続検知、ドアオープンなどの情報を各センサから入力用ゲートアレイ24を介して取り込み、シリアル・パラレルレシーバ21〜23を介してピックアップソレノイド、給紙クラッチ、トレイロックソレノイド、上昇モータなどの各部を制御する。
【0026】
露光部は画像データにより半導体レーザ駆動回路で半導体レーザLDを駆動し、この半導体レーザLDからのレーザ光を感光体ドラムに照射する。CPU11は、原稿読み取り部から画像処理部を介して入力された画像データをビデオ用ゲートアレー25を介して半導体レーザ駆動回路へ転送し、給紙搬送用の中間センサ、レジストセンサ、定着センサ、排紙センサ、ドアオープンセンサ、突当、開封センサ、サーミスタ、定着サーミスタ、濃度センサなどの検知信号、高圧電源帰還電圧等を入力用ゲートアレー26を介して取り込む。
【0027】
また、CPU11は、給紙搬送関係の中継ソレノイド、中間クラッチ、レジストクラッチや、ドアロックソレノイド、ピンチソレノイド、加圧ソレノイド、搬送モータ、接離ソレノイド、メイン駆動モータ、ブレードソレノイド、トナー補給ソレノイド、ポリゴンモータ、定着ヒータ17、除電ランプ、トナー濃度センサ、高圧電源などを出力用ゲートアレー27を介して制御する。CPU11は、データの入出力をラッチ回路28を介して行うこともあり、デコーダ29を介して各素子を選択して動作させる。なお、CPU11は、ヒータ17の駆動タイミングの基準にB部、B’部からのゼロクロス信号を使用するのと同様に上記光源などの駆動タイミングの基準にB部、B’部からのゼロクロス信号を使用することができる。
【0028】
このように、この実施形態1は、熱源及び/又は光源のヒータの駆動タイミングの基準となるゼロクロス信号を商用電源の電圧波形から生成するゼロクロス信号生成回路を具備する画像形成装置において、前記ゼロクロス信号生成回路は異なる定数で構成された複数のゼロクロス信号生成回路からなり、複数のゼロクロス信号が生成する場合にはそれらのうちの最も短いゼロクロス信号幅のゼロクロス信号をヒータの駆動タイミングの基準に使用するので、商用電源の電圧値に応じて使用するゼロクロス信号が異なり、装置設置条件による電源事情を予測して最適なヒータ駆動を行うことができ、ヒータ点灯時に生ずる不要な突入電流を低減することができる。
【0029】
商用電源ACの電圧波形は図5に示すように電圧ティップを含む場合が多く、従来装置では電圧ティップのたびにゼロクロス信号生成回路でゼロクロス信号が生成されてハロゲンヒータ等の駆動、位相制御に誤ったトリガを発生していた。
【0030】
そこで、請求項1に係る発明の実施形態2では、商用電源の電圧変化の周波数成分(立ち上がり時間、立ち下がり時間)と電圧ディップの周波数成分との差を利用し、一般的に電圧ディップの周波数成分は商用電源の電圧変化の周波数成分に比べて早い場合が多く、図6(b)に示すように上記B部からのゼロクロス信号が発生してから上記B’部からのゼロクロス信号が低レベルとなる所定の時間があり、その後にB’部からのゼロクロス信号が生成した場合にのみゼロクロス信号を有効とすることで、電圧ディップ、外来ノイズによる誤動作を防止する。
【0031】
図6(a)は本実施形態2で用いた回路を示す。この実施形態2では、上記実施形態1において、図6(a)にてヒータの駆動タイミングの基準に使用するゼロクロス信号を得るようにしたものである。4個のDフリップフロップ31〜34は縦続接続され、B部からのゼロクロス信号がバッファ35を介して最初のDフリップフロップ31のD端子に入力されると同時にB部からのゼロクロス信号がリセット信号としてDフリップフロップ31〜34に入力される。Dフリップフロップ32〜34の出力信号はアンド回路36に入力され、図6(b)に示すようにB部からのゼロクロス信号が所定の期間以上高レベルとなった時にアンド回路36の出力信号aが高レベルとなる。
【0032】
また、Dフリップフロップ37〜40は縦続接続され、B’部からのゼロクロス信号が最初のDフリップフロップ37のD端子に入力されると同時にB部からのゼロクロス信号がリセット信号としてDフリップフロップ37〜40に入力される。Dフリップフロップ38〜40の出力信号はノア回路41に入力され、図6(b)に示すようにB部からのゼロクロス信号が高レベルである期間にB’部からのゼロクロス信号が所定期間低レベルになったときにノア回路41の出力信号bが高レベルとなる。
【0033】
アンド回路42は、アンド回路36の出力信号a、ノア回路41の出力信号b、B’部からのゼロクロス信号が入力され、B部からのゼロクロス信号が所定の期間以上高レベルとなると同時にB部からのゼロクロス信号が高レベルである期間にB’部からのゼロクロス信号が所定期間低レベルになり、かつ、その後にB’部からのゼロクロス信号が高レベルになった時に出力信号ZCが高レベルになる。
【0034】
ヒータ駆動回路16はヒータ17の駆動タイミングの基準にアンド回路42からのゼロクロス信号ZCを使用して定着ヒータ17をオン/オフさせる。なお、図6(b)に示すクロックCKは任意のクロックを想定している。また、図6(a)に示す回路の処理をCPUの割込み処理等で実施するようにしてもよい。
【0035】
このように、この実施形態2は、上記実施形態1において、前記複数のゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号の発生タイミングが所定値以上離れていない場合は前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの第1のゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号を前記ヒータの駆動タイミングの基準として用いない手段として図6(a)に示すロジック回路を備えたので、電圧ディップ等の周波数の早い電圧変動をゼロクロス信号として扱わないようにすることが可能となり、電圧ディップによるゼロクロス信号と本来のゼロクロス信号との識別が容易で電圧ディップ等の外来ノイズにより誤動作することが無くなる。なお、クロックスピード、Dフリップフロップ31〜34、37〜40の個数の選択により、電圧ディップ等の外来ノイズに対する対応時間を自由に調整することができる。
【0036】
商用電源ACの電圧降下が著しい場合には、B部からのゼロクロス信号は生成されるが、B’部からのゼロクロス信号は生成されない場合がある。このため、B部からのゼロクロス信号のエッジの回数とB’部からのゼロクロス信号のエッジの回数との差は大きな差となる。その際に、第2のゼロクロス信号生成回路の定数によるが、
(1)ゼロクロス信号生成回路の定数選択時にヒータ駆動電圧等を装置が正常に動作できないPSUの電圧マージンに合わせた設定とする場合、
(2)ゼロクロス信号生成回路の定数選択時にヒータ駆動電圧等を装置は正常に動作できるが、ヒータの光量、熱量に不足が生ずる電圧レベルに設定する場合がある。
【0037】
(1)の場合は、PSUは、商用電源ACからの1次側の入力が低下すれば2次側の消費電流によっては2次側の電圧が降下し、画像形成部で用いている制御用ロジック回路の電圧低下によるリセットが発生する。そこで、B’部からのゼロクロス信号の異常で、装置側の画像形成動作を禁止し、操作部等の表示警告手段にその状態を表示する。(2)の場合は、B’部からのゼロクロス信号の異常でヒータの駆動制御方式を変更してヒータの光量、熱量に不足が生じないようにヒータ制御上のスレッシュレベルの変更を行う。例えばヒータ17の駆動電圧を本来100Vを想定して制御しているのにヒータ17の駆動電圧が70Vになった場合、ヒータ温度検出部の検出温度は変化はないが、ヒータの端部等で熱量が低下している場合がある。この場合には、ヒータ等の配光分布を考慮し、全体的に狙いの温度をわずかに上昇させる等の処理を行う。これにより、商用電源の電圧低下で生ずる定着条件の違いでの用紙の“シワ”、“カール”、“紙詰り等”が起きにくい条件に変更する。
【0038】
本発明の実施形態3では、上記実施形態1において、(1)の場合、CPU11は、商用電源ACの電圧値が低下すればB’部からのゼロクロス信号が割込み端子から得られなくなるので、図9に示す処理に、例えばカウンタ(以下インクリメントカウンタという)をインクリメントする処理を付加し、ゼロクロス信号による割込み処理以外の処理でそのインクリメントカウンタの値を所定間隔で読み出し、そのインクリメントカウンタの値が所定値以上であれば、B’部からのゼロクロス信号による割込みが正常に受け付けられているから、インクリメントカウンタをクリアする。
【0039】
また、CPU11は、インクリメントカウンタの値が所定値以下であれば、B’部からのゼロクロス信号による割込みが欠落しているから、通常の画像形成装置の異常処理に移行させて装置側の画像形成動作を禁止し、操作部等の表示警告手段にその状態を表示させる。
【0040】
本発明の実施形態4では、上記実施形態1において、(2)の場合、CPU11は、図12に示すようにB’部からのゼロクロス信号による割込みが有あったときにフラグFLGを0にリセットし、図9に示す処理と同等の処理を実行する。
【0041】
CPU11は、図11に示すようにB’部からのゼロクロス信号による割込みが有あったときにフラグFLGをチェックし、フラグFLGが0であれば1にセットする。また、CPU11は、フラグFLGが1であればヒータ17、定着ローラの設定温度を+2℃だけ高めに設定し、図9に示す処理と同等の処理を実行する。
【0042】
このように、上記実施形態3、4は、上記実施形態1において、前記複数のゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号が少なくとも1つ以上欠落した場合は前記複数のゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号を前記ヒータの駆動タイミングの基準として用いない手段としてのマイクロコンピュータを備えたので、ゼロクロス信号の欠落による電源電圧降下に対応することができる。
【0043】
上記実施形態1のように定数が異なる複数のゼロクロス信号生成回路を使用すると、B部からのゼロクロス信号とB’部からのゼロクロス信号とのオンタイミング差と信号幅により、本来のゼロクロスポイントに近いタイミングを計算することができる。図7に示すようにB部からのゼロクロス信号の信号幅をカウンタでカウントした値をCA、B’部からのゼロクロス信号の信号幅を同一カウンタでカウントした値をCB、B部からのゼロクロス信号の発生からB’部からのゼロクロス信号の発生までを同一カウンタでカウントした値をCCとすると、B部からのゼロクロス信号とB’部からのゼロクロス信号のそれぞれのオフタイミングの差CDは
CD=CA−CB−CC
となり、これよりゼロクロスポイントはB部からのゼロクロス信号の発生から
X=CA*CC/(CD+CC)
のタイミングと想定することができる。商用電源には立ち上がり、立ち下がりの電圧カーブが異なる場合もあるので、上記のような方式でより正確にゼロクロスポイントを近似することができる。
【0044】
そこで、本発明の実施形態5では、上記実施形態1において、CPU11は、B部からのゼロクロス信号とB’部からのゼロクロス信号より同一カウンタでCA、CB、CCをカウントさせてCDを求め、これらよりXを算出した後に、B部からのゼロクロス信号の発生からX時間後の時点をゼロクロスポイントとして上述のようにヒータ17等の制御を行う。これにより、不要な突入電流による電圧効果、ヒータ駆動用素子からのスイッチングノイズを最小限に押えることができる。
【0045】
このように、本実施形態5は、上記実施形態1において、前記複数のゼロクロス信号生成回路からの各ゼロクロス信号の発生タイミング差に応じて前記ヒータの駆動タイミングの基準となるタイミングを補正する手段としてのマイクロコンピュータを備えたので、大容量のヒータの点灯時に生ずる突入電流を少なくすることができて電源電圧降下等の不具合を防止することができ、装置電源電圧の事情に合った安定したヒータ駆動を行うことができる。
なお、各請求項に係る発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えばゼロクロス信号生成回路を3つ以上設けてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上のように請求項1に係る発明によれば、熱源及び/又は光源のヒータの駆動タイミングの基準となるゼロクロス信号を商用電源の電圧波形から生成するゼロクロス信号生成回路を具備する画像形成装置において、前記ゼロクロス信号生成回路は発生するゼロクロス信号の幅が異なるように異なる定数で構成された複数のゼロクロス信号生成回路からなり、前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの1つのゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号の発生タイミングから前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの他のゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号の発生タイミングが所定値以上離れていない場合には前記ヒータの駆動を無効にするので、装置設置条件による電源事情を予測して最適なヒータ駆動を行うことができ、ヒータ点灯時に生ずる不要な突入電流を低減することができる。さらに、電圧ディップによるゼロクロス信号と本来のゼロクロス信号との識別が容易で電圧ディップ等の外来ノイズにより誤動作することが無くなる。
【0047】
請求項2に係る発明によれば、熱源及び/又は光源のヒータの駆動タイミングの基準となるゼロクロス信号を商用電源の電圧波形から生成するゼロクロス信号生成回路を具備する画像形成装置において、前記ゼロクロス信号生成回路は発生するゼロクロス信号の幅が異なるように異なる定数で構成された複数のゼロクロス信号生成回路からなり、前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの1つのゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号と前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの他のゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号のオン・オフタイミング差と、前記複数のゼロクロス信号生成回路から生成された各々のゼロクロス信号の信号幅を用いて演算して前記ヒータの駆動タイミングの基準となるタイミングを求める制御手段を備えたので、ヒータ点灯時に生ずる突入電流を少なくすることができて電源電圧降下等の不具合を防止することができ、装置電源電圧の事情に合った安定したヒータ駆動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1におけるゼロクロス信号生成回路を示す回路図である。
【図2】 同実施形態1における商用電源の電圧波形、フォトカプラの出力側(A部)の電圧波形、B部からのゼロクロス信号の波形を示す波形図である。
【図3】 同実施形態1の一部を示すブロック図である。
【図4】 商用電源電圧値とゼロクロス信号の信号幅との関係を示す特性図である。
【図5】 商用電源の電圧波形とゼロクロス信号を示す波形図である。
【図6】 本発明の実施形態2の一部を示すブロック図及びその各部の信号波形を示す波形図である。
【図7】 本発明の実施形態5を説明するための図である。
【図8】 上記実施形態1の制御系を示すブロック図である。
【図9】 同実施形態1におけるCPUの処理フローを示すフローチャートである。
【図10】 同実施形態1におけるCPUの他の処理フローを示すフローチャートである。
【図11】 本発明の実施形態4におけるCPUの処理フローを示すフローチャートである。
【図12】 同実施形態4におけるCPUの他の処理フローを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
AC 商用電源
DB ダイオードブリッジ
PC フォトカプラ
Tr トランジスタ
R1〜R5 抵抗
C コンデンサ
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 割込みコントローラ
15 P IO
16 ヒータ駆動回路
17 定着ヒータ
Claims (2)
- 熱源及び/又は光源のヒータの駆動タイミングの基準となるゼロクロス信号を商用電源の電圧波形から生成するゼロクロス信号生成回路を具備する画像形成装置において、前記ゼロクロス信号生成回路は発生するゼロクロス信号の幅が異なるように異なる定数で構成された複数のゼロクロス信号生成回路からなり、前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの1つのゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号の発生タイミングから前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの他のゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号の発生タイミングが所定値以上離れていない場合には前記ヒータの駆動を無効にすることを特徴とする画像形成装置。
- 熱源及び/又は光源のヒータの駆動タイミングの基準となるゼロクロス信号を商用電源の電圧波形から生成するゼロクロス信号生成回路を具備する画像形成装置において、前記ゼロクロス信号生成回路は発生するゼロクロス信号の幅が異なるように異なる定数で構成された複数のゼロクロス信号生成回路からなり、前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの1つのゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号と前記複数のゼロクロス信号生成回路のうちの他のゼロクロス信号生成回路からのゼロクロス信号のオン・オフタイミング差と、前記複数のゼロクロス信号生成回路から生成された各々のゼロクロス信号の信号幅を用いて演算して前記ヒータの駆動タイミングの基準となるタイミングを求める制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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