JP2006064902A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】 有機媒体中に着色剤を分散する工程を有するトナーにおいて、着色力、透明性に優れたトナーを提供する。
【解決手段】 有機媒体中に着色剤を分散する工程を有するトナーにおいて、特定の構造を有する顔料誘導体を目的のモノアゾ顔料に混在させたモノアゾ顔料組成物を少なくとも含有することを特徴とする構成とした。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真、静電印刷等の画像形成方法において静電荷像を現像するためのトナー、またはトナージェット方式の画像形成方法においてトナー像を形成するためのトナーに関し、特にトナーで形成されたトナー像を転写材のようなプリントシートに加熱加圧定着させる定着方式に供されるトナーに関する。
従来、電子写真、静電印刷等による画像形成方法において、優れたフルカラー画像再現性を得るために、カラートナー用着色剤としては色相、着色力、透明性等の光学的特性に加えて、耐光性、耐熱性、耐溶剤性等の耐久特性が要求される。そのため、使用される着色剤は耐久特性の面から、一般に染料よりも顔料の方が好ましく、黄色顔料としては、たとえば、C.I.Pigment Yellow 12、同13、同17のようなベンジジン系ジスアゾ顔料やC.I.Pigment Yellow 93、同151、同154、同180のような縮合アゾ顔料などが使用されている。
しかしながら、これらの顔料においては光学特性及び耐久特性の全てを満足できるものは少なく、それぞれ一長一短があるのが現状である。更に、他の顔料に比べて高価であることからトナーに使用される顔料は限られている。
そこで生産量が多く、安価なモノアゾ顔料をトナーに使用する試みがなされている。一般式(I)で示されるモノアゾ系黄色顔料は、一次粒子径の小さい状態では光学的特性は優れ、十分な画像再現性が得られる。しかし、結晶安定性が悪く、耐熱性、耐溶剤性が悪いという欠点がり、トナーの製造工程において凝集や結晶成長等が起こり、不透明になるため、トナーに使用するのは困難であった。
これらの問題を解決するため、モノアゾ顔料の結晶安定性を向上させる試みがなされている。例えば、顔料合成時にモノアゾ顔料の構造に類似する顔料誘導体を同時生成する方法(特許文献1及び2参照)や構造の異なるモノアゾ顔料2種を同時生成する方法(特許文献3参照)等である。
しかし、上記のような方法では混練粉砕法により得られるトナーにおいては改良が見られるものの、例えば懸濁重合法やポリマー溶解懸濁法等のように、顔料組成物を有機溶媒に分散する工程、更には加熱下における造粒工程や重合工程を有するトナーにおいては満足のいく透明性を得ることはできないのが現状である。
特許第3122770号 特開2000−63694公報 特開2001−324837公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、トナー製造時において、モノアゾ顔料を有機媒体中で分散させる工程や、造粒(重合)工程において、凝集、結晶成長等を抑制し、トナー中に顔料を微分散させることができ、着色力、透明性に優れたトナーを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の構造を有する顔料誘導体を目的のモノアゾ顔料に任意の割合で混在させることにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)少なくとも着色剤及び樹脂を含有するトナーにおいて、該トナーが有機媒体中に前記着色剤を分散する工程を有する製造方法により生成されるトナーであり、該着色剤が、下記一般式(I)と(II)で表される化合物が90:10〜55:45のモル比で混在するモノアゾ顔料組成物を少なくとも有することを特徴とするトナー。
Figure 2006064902
(式中、X1〜X6及びY1〜Y6は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜3個のアルキル基、炭素原子数1〜3個のアルコキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、スルフォニル基、芳香族で置換されたスルファモイル基、カルボン酸エステルを示し、もしくは、隣接する同士がイミダゾロン環を形成し、かつ、Y1〜Y6のうち少なくとも一つはカルボキシル基を示す。)
(2)該モノアゾ顔料組成物において、一般式(II)で表される化合物の少なくとも一部が、一般式(I)で表される化合物の結晶構造中に含まれていることを特徴とする(1)に記載のトナー。
(3)該モノアゾ顔料組成物が、一般式(I)で表される化合物の90.0〜55.0モル%と、一般式(II)で表される化合物の10.0〜45.0モル%を同時に合成させたものであることを特徴とする(1)又は(2)に記載のトナー。
(4)該モノアゾ顔料組成物が、下記一般式(I)で表されるモノアゾ化合物(I)と、一般式(II)で表されるモノアゾ化合物(II)を79:21〜65:35のモル比で混在するモノアゾ顔料組成物であることを特徴とする(1)乃至(3)に記載のトナー。
(5)該モノアゾ顔料組成物が、水溶性樹脂、或いは水分散樹脂の存在下で合成させることを特徴とする(1)乃至(4)に記載のトナー。
(6)該モノアゾ顔料組成物の耐溶剤性度(トルエン加温試験)が0.5以上であることを特徴とする(1)乃至(5)に記載のトナー。
本発明によれば、トナー中にモノアゾ顔料を有機媒体中での分散工程及び造粒(重合)工程を経ても微分散させることができ、着色力、透明性に優れ、安価でバランスの良いカラートナーを提供することができる。
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
以下に述べる本発明で特徴付けられるモノアゾ顔料組成物を用いることにより、顔料の結晶安定性が改良でき、有機媒体中における分散・加熱を受けても凝集や結晶成長を抑え、結果的にモノアゾ顔料組成物を微分散したトナーを得ることが可能となる。
モノアゾ化合物(I)で示されるモノアゾ顔料としては、具体的にはC.I.Pigment Yellow1、C.I.Pigment Yellow3、C.I.Pigment Yellow49、C.I.Pigment Yellow65、C.I.Pigment Yellow73、C.I.Pigment Yellow74、C.I.Pigment Yellow97、C.I.Pigment Yellow98、C.I.Pigment Yellow167、C.I.Pigment Yellow175等が挙げられる。
上記したような一般式(I)で表される化合物の製造方法としては、下記の式(III)で表される任意の構造を有する芳香族アミノ化合物をジアゾ成分としてジアゾ化して、下記の式(IV)で表される任意の構造を有するアセトアセトアミド化合物をカップリング成分としてカップリングさせることにより得られる。
Figure 2006064902
(但し、上記式中、X1〜X6は前記定義の通りである。)
本発明に使用されるモノアゾ顔料組成物は上記のモノアゾ化合物に対して、一般式(II)で表されるモノアゾ化合物を90:10〜55:45のモル比で混在させることにより特徴づけられる。このようなモノアゾ顔料組成物の製造方法としては、前記したモノアゾ顔料の製造方法において、式(III)で表される芳香族アミノ化合物の10〜45モル%を式(V)で表されるカルボキシル基含有芳香族アミノ化合物に置き換えるか、又は式(IV)で表されるアセトアセトアミド化合物の10〜45モル%を式(VI)で表されるカルボキシル基含有アセトアセトアミド化合物に置き換えるか、もしくはその両方を用いることによって達成できる。ただし、両方を用いる場合には式(III)の芳香族アミノ化合物と式(IV)のアセトアセトアミド化合物の合計モル量と式(V)のカルボキシル基含有芳香族アミノ化合物と式(VI)のカルボキシル基含有アセトアセトアミド化合物の合計モル量との比が90:10〜55:45になるようにしなければならない。
Figure 2006064902
(但し、上記式中、Y1〜Y6は前記定義のとおりである。)
上記のように式(I)と式(II)の化合物のモル比は90:10〜55:45でなければならない。式(II)の化合物の量が10%より少ない場合には、十分な結晶安定性が得られず、凝集・結晶成長を抑えることができない。さらに顕著な結晶安定性を得るためには21%以上であることが好ましい。しかし、式(II)の化合物が多すぎる場合には、式(I)の化合物本来の色調・着色力を損なうため45%以上にすることは好ましくない。以上の理由により、式(I)と式(II)の化合物のモル比は90:10〜55:45である必要があり、より好ましくは79:21〜55:45であり、更に好ましくは、79:21〜65:35である。
上記のモノアゾ顔料組成物の1次粒子径をなるべく小さくし、しかも微分散させやすくするために、水溶性樹脂、あるいは水分散樹脂の存在下でカップリングし、生成させることが好ましい。本発明に使用できる水溶性樹脂、あるいは水分散樹脂は特に制限されないが、具体的に挙げると、ポリエステル系、スチレン−アクリル共重合体系、スチレン−マレイン酸共重合体系、アクリル共重合体系、アルキド系、エポキシ系、ウレタン系、及びそれらのハイブリッド系等の親水性基を有する樹脂が挙げられる。
上記の方法によりモノアゾ顔料組成物の結晶安定性を向上させ、結果的に耐溶剤性度を0.5以上にすることができる。耐溶剤制度が0.5未満である場合には、モノアゾ顔料組成物を有機媒体に分散し、さらに加熱した場合において、凝集や結晶成長等の影響が顕著に表れ、トナー中に微分散できなくなる。本発明における耐溶剤性度の測定手順については後述する方法に従う。
モノアゾ顔料組成物をトナー中に均一に分散させるためには表面疎水性度が2.0以上であることが好ましい。表面疎水性度が2.0未満である場合には、造粒(重合)工程において顔料が凝集を起こしたり、トナー粒子表面に局在することにより透明性を損なう結果となる。本発明でいう表面疎水性度の測定手順については後述する方法に従う。
表面疎水性度を2.0以上にする方法としては、公知の表面処理剤を使用することができる。例えば、界面活性剤、脂肪酸エステル、油、シランカップリング剤、ロジン等の表面処理剤を、モノアゾ顔料組成物100質量部に対して1〜15質量部用いることによって調整することができる。
本発明のトナーの製造方法としては、好ましくは、ポリマー溶解懸濁法、懸濁重合法、分散重合法等が挙げられるが、本発明の効果がより顕著に表れるのはポリマー溶解懸濁法または懸濁重合法である。
ポリマー溶解懸濁法によるトナーの製造方法においては、まず、有機媒体に結着樹脂および顔料組成物を溶解分散させ、更にワックスや必要に応じた他の添加剤とともに、撹拌機等によって均一に溶解混合または分散させ、トナー形成用の液状混合物を作製する。その場合、予め着色剤、ワックス、他の添加剤を溶融混練したものを有機媒体中に添加してもよい。こうして得られた液状混合物を、分散安定化剤を含有する分散媒体(好ましくは水系媒体)中に添加し、撹拌装置として高速撹拌機もしくは超音波分散機のような高速分散機を使用してトナー粒子径まで分散懸濁させる(造粒工程)。そして、バインダーを溶解するために用いた有機溶媒を加熱、または減圧により除去し、さらにメタノール、エタノール、1−プロパノール、t−ブチルアルコール、アセトン等の溶媒を添加することによって有機溶媒を完全に除去させ、トナー粒子を得ることができる。
懸濁重合法によるトナーの製造方法においては、まず、トナーバインダーである樹脂を構成する重合性単量体を分散媒として顔料組成物を分散機により処理し顔料分散ペーストとする。得られた顔料分散ペーストを重合性単量体および重合開始剤、更にワックスや必要に応じた他の添加剤とともに、撹拌機等によって均一に溶解混合または分散させ、単量体組成物を作製する。こうして得られた単量体組成物を、分散安定化剤を含有する分散媒体(好ましくは水系媒体)中に添加し、撹拌装置として高速撹拌機もしくは超音波分散機のような高速分散機を使用してトナー粒子径まで微分散させる(造粒工程)。そして、重合工程において微分散された単量体組成物を光や熱により重合反応させ、トナー粒子を得ることができる。
ポリマー溶解懸濁法に用いることのできる有機媒体は、トナーバインダーに応じて決められるものであり、特に限定されない。具体的には、メチルセロソルブ、セロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコール、モノブチルエーテル等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル類;ヘキサン、オクタン、石油エーテル、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;トリクロロエチレン、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;エチルエーテル、ジメチルグリコール、トリオキサンテトラヒドロフラン等のエーテル類;メチラール、ジエチルアセタール等のアセタール類;ニトロプロペン、ニトロベンゼン、ジメチルスルホキシド等の硫黄・窒素含有有機化合物類等から選ばれる。
懸濁重合法における分散媒として本発明に用いることができる重合性単量体は、付加重合系あるいは縮合重合系単量体である。好ましくは、付加重合系単量体である。具体的にはスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレン等の不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビリニデン、臭化ビニル、ヨウ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエスエル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸誘導体などを挙げることができる。
有機媒体に顔料組成物を分散させる方法としては公知の方法を用いることができる。例えば、有機媒体中に必要に応じて樹脂、顔料分散剤を溶かし込み、撹拌しながら顔料粉末を徐々に加え十分に溶媒になじませる。さらにボールミル、ペイントシェーカー、ディゾルバー、アトライター、サンドミル、ハイスピードミル等の分散機により機械的剪断力を加えることで顔料を安定に微分散、すなわち均一な微粒子状に分散することができる。
ポリマー溶解懸濁法に使用されるトナーバインダーとしての樹脂は特に制限はない。例えば、スチレン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレン−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。これらの中でも、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等がトナー特性の上で望ましい。
懸濁重合法に使用されるトナーバインダーとしての樹脂を構成する重合性単量体としては、前記重合性単量体の具体例と同様のものが使用可能である。
本発明のトナーは前述したモノアゾ顔料組成物を少なくとも含有するものであるが、他の着色剤を併用して用いてもよい。着色剤としては、公知の顔料及び染料が利用できる。着色剤の添加量は、バインダー樹脂または重合性単量体100質量部当たり3〜20質量部添加することが好ましい。
前記の製造方法において用いることのできる水系の分散媒体は、主としてトナーバインダー、有機媒体、単量体および重合体の溶解性から決められるものである。具体的には、例えば水;メチルアルコール、エチルアルコール、変性エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−アミルアルコール、3−ペンタノール、オクチルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール類;メチルセロソルブ、セロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル類;ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;エチルエーテル、エチレングリコール等のエーテル類;メチラール、ジエチルアセタール等のアセタール類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の酸類;ニトロプロペン、ニトロベンゼン、ジメチルアミン、モノエタノールアミン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の硫黄、窒素含有有機化合物類等から選ばれるが、水またはアルコール類であることが特に好ましい。またこれらの溶媒を2種類以上混合して用いることもできる。分散媒体に対する液状混合物の濃度は、分散媒体に対して単量体1〜80質量%、好ましくは10〜65質量%である。
水系の分散媒体中での造粒工程に用いることのできるトナー粒子の分散安定化剤は公知のものが使用可能である。具体例としては、無機化合物として、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げられる。有機化合物として、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸及びその塩、デンプン等を水相に分散させて使用できる。分散安定化剤の濃度は単量体100質量%に対して0.2〜20質量%が好ましい。
懸濁重合法を用いた本発明のトナーに用いる重合開始剤としては公知の重合開始剤を挙げることができる。具体的には、重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクシルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、2,2−ビス(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンの如き過酸化物系開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムの如き過硫酸塩;過酸化水素など
ラジカル重合性の三官能以上の重合開始剤としては、トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブチルパーオキシ)シラン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−アミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−オクチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)ブタン等のラジカル重合性多官能重合開始剤が挙げられる。重合開始剤の濃度は単量体に対して0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%である。
また、懸濁重合法を用いた本発明のトナーに用いる連鎖移動剤としては公知の連鎖移動剤を挙げることができる。
さらに、本発明ではトナーへの様々な特性付与を目的として、以下に示すようなトナーの添加剤を用いることもできる。
トナーの摩擦帯電特性を安定化するために、荷電制御剤を含有させても良い。この場合、トナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。重合法によりトナーを製造する場合には、重合阻害性がない荷電制御剤を用いることが特に好ましい。具体的には、ネガ系制御剤としては、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸等の金属化合物;スルホン酸、カルボン酸を側鎖にもつ高分子型化合物;ホウ素化合物;尿素化合物;ケイ素化合物;カリークスアレーン等が好ましい。ポジ系制御剤としては、四級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物等が好ましい。これら荷電制御剤は、結着樹脂100質量部に対し0.5〜10質量部添加することが好ましい。
また、本発明のトナーは、流動性付与剤、研磨剤、滑剤、荷電制御粒子等の公知の添加剤をトナー粒子に外添されていてもよい。
流動性付与剤としては、金属酸化物(酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン等)が好適に用いられる。これらは疎水化処理を行ったものがより好ましい。研磨剤としては、金属酸化物(チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化クロムなど)、窒化物(窒化ケイ素等)、炭化物(炭化ケイ素等)、金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等)が好適に用いられる。滑剤としては、フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等)、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等)が好適に用いられる。荷電制御性粒子としては、金属酸化物(酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)、カーボンブラック等が好適に用いられる。
これらの添加剤は、トナー粒子100質量部に対し0.1〜10質量部が用いられ、好ましくは0.1〜5質量部が用いられる。これらの添加剤は、単独で使用しても良いし、複数を併用しても良い。
本発明のトナーはトナーのみからなる一成系分現像剤として用いることもできるし、キャリアと混合して二成分系現像剤として用いることもできる。
本発明における耐溶剤性度とは以下の手順で得られた数値をいう。
1)試料1.5gを50mlガラス瓶にいれ、トルエン20ml、ガラスビーズ25gを加えペイントシェーカーで1時間分散させる。
2)ガラス瓶を60℃に加熱し1時間放置する。
3)得られた顔料分散ペーストをスライドガラスにワイヤーバーにより均一に塗布し、自然乾燥する。
4)得られたスライドガラスの透過スペクトルを分光光度計により測定し、以下の式により算出する。
耐溶剤性度=(520nm透過率−450nm透過率)/700nm透過率
本発明でいう表面疎水性度とは以下の手順で得られた値をいう。
1)試料0.2gを100mlビーカーに入れ、純水50mlを加える。
2)マグネチックスターラーで撹拌しながら、液面下にIPA(イソプロピルアルコール)を滴下する。
3)試料が完全に湿潤し、液面上に試料がみとめられなくなった点を終点とする。
4)終点に至るまでに添加したIPA量(ml)を表面疎水性度とする。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、実施例中で使用する部はすべて質量部を示す。
<モノアゾ顔料組成物の製造例1>
2−ニトロ−4−クロロ−アニリン155.3gと4−カルボキシアニリン27.4gとを、水600g及び10%塩酸1000gの混合物中に加えて撹拌し、それから0℃に冷却し、亜硝酸ソーダ75gを100gに溶解させたものを30分かけて滴下し、30分撹拌しジアゾ化する。これにスルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させた後、濾過を行ってジアゾ溶液とした。別に2−クロロアセトアセトアニライド211.5gを水5000gに加え、水酸化ナトリウム48gを加え溶解させ、次いで酢酸120gと水120gとの混合物を添加することによって析出させてカップリング成分懸濁液とした。15℃に調整したカップリング成分懸濁液にジアゾ溶液を90分かけて滴下し添加し、さらに30分撹拌しカップリング反応を終了した。次に疎水化処理剤として大豆油18.5gを加えて30分撹拌して、90℃に昇温し、30分撹拌しながら熟成させた後、濾過、水洗して副生成塩などを除去し、顔料ケーキをほぐした後、減圧乾燥機により40℃で乾燥させモノアゾ黄色顔料組成物1(収量398.3g)を得た。
<モノアゾ顔料組成物の製造例2>
2−ニトロ−4−メチル−アニリン152gを、水600g及び10%塩酸1000gの混合物中に加えて撹拌し、それから0℃に冷却し、亜硝酸ソーダ75gを100gに溶解させたものを30分かけて滴下し、30分撹拌しジアゾ化する。これにスルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させた後、濾過を行ってジアゾ溶液とした。別にアセトアセトアニライド115.1gと2−カルボキシアセトアセトアニライド77.4gとを水5000g部に加え、水酸化ナトリウム48g部を加え溶解させ、次いで水分散ポリエステル(イーストマン ケミカル社製、Eastek2140)20%水分散液200gを加えた後、酢酸120gと水120gとの混合物を添加することによって析出させてカップリング成分懸濁液とした。15℃に調整したカップリング成分懸濁液にジアゾ溶液を90分かけて滴下し添加し、さらに30分撹拌しカップリング反応を終了した。次に疎水化処理剤としてロジン35gを加えて30分撹拌して、90℃に昇温し、30分撹拌しながら熟成させた後、濾過、水洗して副生成塩などを除去し、顔料ケーキをほぐした後、減圧乾燥機により40℃で乾燥させモノアゾ黄色顔料組成物2(収量345.1g)を得た。
<モノアゾ顔料組成物の製造例3>
2−メトキシ−4−ニトロ−アニリン142.8gとアントラニル酸20.6gとを、水600g及び10%塩酸1000gの混合物中に加えて撹拌し、それから0℃に冷却し、亜硝酸ソーダ75gを100gに溶解させたものを30分かけて滴下し、30分撹拌しジアゾ化する。これにスルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させた後、濾過を行ってジアゾ溶液とした。別に2−メトキシアセトアセトアニライド207.0gを水5000gに加え、水酸化ナトリウム48gを加え溶解させ、次いで水分散ポリエステル(イーストマン ケミカル社製、Eastek1100)20%水分散液200gを加えた後、酢酸120gと水120gとの混合物を添加することによって析出させてカップリング成分懸濁液とした。15℃に調整したカップリング成分懸濁液にジアゾ溶液を90分かけて滴下し添加し、さらに30分撹拌しカップリング反応を終了した。次に疎水化処理剤としてステアリン酸メチルエステル18.0gを加えて30分撹拌して、90℃に昇温し、30分撹拌しながら熟成させた後、濾過、水洗して副生成塩などを除去し、顔料ケーキをほぐした後、減圧乾燥機により40℃で乾燥させモノアゾ黄色顔料組成物3(収量390.5g)を得た。
<モノアゾ顔料組成物の製造例4>
2−メトキシ−4−ニトロ−アニリン126.0gとアントラニル酸34.3gとを、水600g及び10%塩酸1000gの混合物中に加えて撹拌し、それから0℃に冷却し、亜硝酸ソーダ75gを100gに溶解させたものを30分かけて滴下し、30分撹拌しジアゾ化する。これにスルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させた後、濾過を行ってジアゾ溶液とした。別に2−メトキシアセトアセトアニライド207.0gを水5000gに加え、水酸化ナトリウム48gを加え溶解させ、次いで水分散ポリエステル(イーストマン ケミカル社製、Eastek1100)20%水分散液200gを加えた後、酢酸120gと120g部との混合物を添加することによって析出させてカップリング成分懸濁液とした。15℃に調整したカップリング成分懸濁液にジアゾ溶液を90分かけて滴下し添加し、さらに30分撹拌しカップリング反応を終了した。次に疎水化処理剤としてステアリン酸メチルエステル18.0gを加えて30分撹拌して、90℃に昇温し、30分撹拌しながら熟成させた後、濾過、水洗して副生成塩などを除去し、顔料ケーキをほぐした後、減圧乾燥機により40℃で乾燥させモノアゾ黄色顔料組成物4(収量388.9g)を得た。
<モノアゾ顔料組成物の製造例5>
2−メトキシ−4−ニトロ−アニリン159.6gとアントラニル酸6.9gとを、水600g及び10%塩酸1000gの混合物中に加えて撹拌し、それから0℃に冷却し、亜硝酸ソーダ75gを100gに溶解させたものを30分かけて滴下し、30分撹拌しジアゾ化する。これにスルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させた後、濾過を行ってジアゾ溶液とした。別に2−メトキシアセトアセトアニライド207.0gを水5000gに加え、水酸化ナトリウム48gを加え溶解させ、次いで水分散ポリエステル(イーストマン ケミカル社製、Eastek1100)20%水分散液200gを加えた後、酢酸120gと水120gとの混合物を添加することによって析出させてカップリング成分懸濁液とした。15℃に調整したカップリング成分懸濁液にジアゾ溶液を90分かけて滴下し添加し、さらに30分撹拌しカップリング反応を終了した。次に疎水化処理剤としてステアリン酸メチルエステル18.0gを加えて30分撹拌して、90℃に昇温し、30分撹拌しながら熟成させた後、濾過、水洗して副生成塩などを除去し、顔料ケーキをほぐした後、減圧乾燥機により40℃で乾燥させモノアゾ黄色顔料組成物5(収量390.3g)を得た。
<モノアゾ顔料組成物の製造例6>
2−メトキシ−4−ニトロ−アニリン168.0gを、水600g及び10%塩酸1000gの混合物中に加えて撹拌し、それから0℃に冷却し、亜硝酸ソーダ75gを100gに溶解させたものを30分かけて滴下し、30分撹拌しジアゾ化する。これにスルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させた後、濾過を行ってジアゾ溶液とした。別に2−メトキシアセトアセトアニライド207.0gを水5000gに加え、水酸化ナトリウム48gを加え溶解させ、次いで水分散ポリエステル(イーストマン ケミカル社製、Eastek1100)20%水分散液200gを加えた後、酢酸120gと水120gとの混合物を添加することによって析出させてカップリング成分懸濁液とした。15℃に調整したカップリング成分懸濁液にジアゾ溶液を90分かけて滴下し添加し、さらに30分撹拌しカップリング反応を終了した。次に疎水化処理剤としてステアリン酸メチルエステル18.0gを加えて30分撹拌して、90℃に昇温し、30分撹拌しながら熟成させた後、濾過、水洗して副生成塩などを除去し、顔料ケーキをほぐした後、減圧乾燥機により40℃で乾燥させモノアゾ黄色顔料組成物6(収量391.0g)を得た。
Figure 2006064902
なお、表1は一般式(I)及び(II)の化合物中のX1〜X6及びY1〜Y6に対応する官能基を示しており、例えば、X1=2−NO2とは、X1としてベンゼン環の2位の位置にNO2基を有することを意味する。
<実施例1>
スチレンモノマー320部とモノアゾ黄色顔料組成物1の20部を容器中でよくプレミクスした後に、それを20℃以下に保ったままビーズミルで1時間分散し、顔料分散ペーストを作製した。
イオン交換水710部に0.1M−Na3PO4水溶液450部を投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて11,000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液70部を徐々に添加し、Ca3(PO42を含む分散媒体を得た。
・顔料分散ペースト1 170部
・n−ブチルアクリレート 40部
・パラフィンワックス(m.p.75℃) 25部
・スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体 10部
・ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 3部
これらを60℃に加温し、溶解・分散して単量体混合物とした。さらに60℃に保持しながら、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル10部を加えて溶解し、単量体組成物を調製した。
前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中で調製した上記分散媒体に、上記単量体組成物を投入した。60℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて10000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で5時間反応させた後、80℃で5時間撹拌し、重合を終了させた。室温まで冷却させた後、塩酸を加えてCa3(PO42を溶解し、濾過・水洗・乾燥することによりトナー粒子1を得た。
<実施例2〜4>
実施例1のモノアゾ黄色顔料組成物1のかわりにモノアゾ黄色顔料組成物2〜4を用いた以外は同様にしてトナー粒子2、3及び4を得た。
<比較例1、2>
実施例1のモノアゾ黄色顔料組成物1のかわりにモノアゾ黄色顔料組成物5もしくは6を用いた以外は同様にしてトナー粒子5及び6を得た。
以上作製したモノアゾ顔料組成物1〜6及び実施例1〜4、比較例1及び2のトナー粒子の試料につき以下の通りに試験を行った。
[モノアゾ顔料組成物の試験]
(a)体積平均粒径:サンプルの粒子径分布を、MicrotracUPA(日機装社製)を用いて測定し、体積平均粒子径を求めた。
(b)耐溶剤性度:前期の手順に従い、トルエン加温試験により透過スペクトルを分光光度計U−3300(日立社製)を用いて測定し、耐溶剤性度を求めた。
(c)疎水性度:前記の手順に従い、IPA敵定試験より求めた。
[トナー粒子の物性評価]
(a)体積平均粒径:コールターカウンターのマルチサイザーII(コールター社製)を用いて求めた。電解液は、ISTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)を使用した。
(b)ガラス転移点(Tg):DSC−7(パーキンエルマー(Perkin Elmer社製)を用いて昇温速度10℃/minでASTM(D3418−82)に準じて行った。Tgは、2度目の昇温時のDSCカーブより、吸熱ピークの中点をもってTgとした。
[現像剤の作製および評価]
得られた各トナー粒子を100部に対して、BET法による比表面積が200m2/gである疎水性シリカ0.7部を外添して各トナーを調製した。これらのトナー7部に対し、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体で表面被覆した、粒径45μmのフェライトキャリア93部を混合し、各現像剤を調製した。
キヤノン製フルカラー複写機CLC−500に特開平6−301242号に開示された以下の改造を行った。現像器及び感光ドラムの距離を400μmとし、現像スリーブと感光ドラムの周速比を1.3:1とした。現像器においては、現像極の磁場の強さ1000エルステッド、交番電界2000Vpp、周波数3000Hzであり、現像スリーブと感光ドラムとの距離は500μmとした。
上記CLC−500改造機に各現像剤を用いて画像出しを行った。現像条件は温度23℃/湿度60%RHの環境下で現像コントラスト300Vとした。普通紙に画像出しを行い着色力の評価を行い、また、オーバーヘッドプロジェクター(OHP)用シートに同様に画像出しを行い、OHPにて投影することにより透明性の評価を行った。
画像の目視による評価は次の通りである。
5:非常に鮮明な黄色に発現し、優れた着色力または透明性を有しており、カラートナーとして優れている。
4:鮮明な黄色に発現し、十分な着色力または透明性を有しており、カラートナーとして使用できる。
3:若干、色に陰りがあり、着色力または透明性は十分ではないが、実用上問題なし。
2:赤味黄色となり、着色力または透明性は悪く、カラートナーとして使用できない。
1:褐色となり、着色力または透明性は劣悪であり、カラートナーとして使用できない。
以上の試験結果を以下の表2にまとめて示した。
Figure 2006064902

Claims (6)

  1. 少なくとも着色剤及び樹脂を含有するトナーにおいて、該トナーが有機媒体中に前記着色剤を分散する工程を有する製造方法により生成されるトナーであり、該着色剤が、下記一般式(I)と(II)で表される化合物が90:10〜55:45のモル比で混在するモノアゾ顔料組成物を少なくとも有することを特徴とするトナー。
    Figure 2006064902
    (式中、X1〜X6及びY1〜Y6は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜3個のアルキル基、炭素原子数1〜3個のアルコキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、スルフォニル基、芳香族で置換されたスルファモイル基、カルボン酸エステルを示し、もしくは、隣接する同士がイミダゾロン環を形成し、かつ、Y1〜Y6のうち少なくとも一つはカルボキシル基を示す。)
  2. 該モノアゾ顔料組成物において、一般式(II)で表される化合物の少なくとも一部が、一般式(I)で表される化合物の結晶構造中に含まれていることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 該モノアゾ顔料組成物が、一般式(I)で表される化合物の90.0〜55.0モル%と、一般式(II)で表される化合物の10.0〜45.0モル%を同時に合成させたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 該モノアゾ顔料組成物において、一般式(I)と(II)で表される化合物を79:21〜65:35のモル比で混在することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  5. 該モノアゾ顔料組成物が、水溶性樹脂、或いは水分散樹脂の存在下で合成させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
  6. 該モノアゾ顔料組成物の耐溶剤性度(トルエン加温試験)が0.5以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のトナー。
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JP2013047825A (ja) * 2006-11-02 2013-03-07 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd カラーフィルター画素形成用塗布液およびカラーフィルター
JP2016145941A (ja) * 2015-02-09 2016-08-12 キヤノン株式会社 トナーの製造方法

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