JP2006063877A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 固定コアと可動部との間の距離の調整精度が高く、バリや摩耗分の発生を防止する燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】 固定コア40は、小径部43から径方向内側へ突出する底部42を有している。底部42には、スプリング39の可動コア33とは反対側の端部が接している。小径部43を形成することにより、固定コア40と収容パイプ11との間には隙間17が形成される。これにより、固定コア40は、小径部43において収容パイプ11と接しない。そのため、固定コア40を収容パイプ11に圧入するとき、筒部41のみが収容パイプ11への圧入に関与し、剛性が大きな底部42の外周側は収容パイプ11に圧入されない。したがって、固定コア40は、一定の力で収容パイプ11に圧入することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関(以下、内燃機関を「エンジン」という。)の燃料噴射弁に関する。
従来、噴孔を開閉する可動部を電磁的に駆動する燃料噴射弁が公知である。このような燃料噴射弁の場合、固定コアと、固定コアと対向し往復移動する可動部の可動コアとの間に磁気吸引力が発生する。固定コアは筒部材に固定されるのに対し、可動部は筒部材の内側を往復移動可能に設置される(例えば、特許文献1参照)。対向する固定コアと可動部との間の距離は、弁部材のリフト量に対応する。そのため、燃料の噴射量を正確に設定するためには、固定コアと可動部との間の距離は精密に調整する必要がある。
特開2003−166452号公報
固定コアは、例えば圧入することにより筒部材の内側に固定される。しかしながら、固定コアが径方向内側に突出する突出部を有する場合、固定コアは突出部が形成されている部分において他の部分よりも剛性が大きくなる。そのため、固定コアを筒部材の内側に圧入するとき、固定コアの位置すなわち固定コアの圧入量によって圧入に必要な力が変化し、固定コアと可動部との間に形成される距離の調整精度が低下する。また、固定コアを圧入する力が変化することにより、固定コアと筒部材との異常な接触が生じ、バリや摩耗粉の発生を招くおそれがある。
そこで、本発明の目的は、固定コアと可動部との間の距離の調整精度が高く、バリや摩耗分の発生を防止する燃料噴射弁を提供することにある。
請求項1記載の発明では、固定コアは突出部の外周側には筒部材の内壁との間に隙間を形成している。そのため、固定コアは、突出部が形成され剛性の大きな部分は筒部材と接触しない。これにより、固定コアの剛性の大きな部分は圧入に関与しない。したがって、固定コアと可動部との間の距離の精度を高めることができるとともに、バリや摩耗粉の発生を防止することができる。
請求項2記載の発明では、固定コアは突出部の外周側に小径部を有している。そのため、固定コアの小径部と筒部材との間には隙間が形成される。その結果、突出部が形成され剛性の大きな部分は筒部材と接触しない。したがって、固定コアと可動コアとの間の距離の精度を高めることができるとともに、バリや摩耗粉の発生を防止することができる。
請求項3記載の発明では、小径部は外壁が筒部材の内壁と概ね平行である。そのため、固定コアと筒部材との間には、軸方向へ一定の間隔の隙間が形成される。したがって、小径部は固定コアの圧入に関与せず、固定コアと可動コアとの間の距離の精度を高めることができる。
請求項4記載の発明では、小径部は可動部から遠ざかるにつれて外壁と筒部材の内壁との間の距離が拡大する。そのため、固定コアと筒部材との間には、噴孔から遠ざかるにつれて拡大する隙間が形成される。したがって、小径部は固定コアの圧入に関与せず、固定コアを容易に筒部材へ圧入することができる。
請求項5記載の発明では、筒部材は固定コアの突出部の外周側に拡径部を有している。そのため、固定コアと筒部材の拡径部との間には隙間が形成される。その結果、突出部が形成され剛性の大きな部分は筒部材と接触しない。したがって、固定コアと可動コアとの間の距離の精度を高めることができるとともに、バリや摩耗粉の発生を防止することができる。
請求項6記載の発明では、固定コアは小径部の内周側に弾性部材と接する係止部を有している。これにより、弾性部材は、例えばアジャスティングパイプなどの調整部材を用いることなく固定コアによって可動部の押し付け力が調整される。したがって、部品点数の増大を招くことなく簡単な構成で弾性部材の押し付け力を精密に調整することができる。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料噴射弁(以下、燃料噴射弁を「インジェクタ」という。)を図1に示す。第1実施形態によるインジェクタ10は、例えばガソリンエンジンの燃焼室に吸入される吸気に燃料を噴射する。なお、インジェクタ10は、ガソリンエンジンの燃焼室に直接燃料を噴射する直噴式のガソリンエンジンあるいはディーゼルエンジンに適用してもよい。
インジェクタ10の筒部材としての収容パイプ11は、薄肉の略円筒形状に形成されている。収容パイプ11は、第一磁性部12、非磁性部13および第二磁性部14を有している。非磁性部13は、第一磁性部12と第二磁性部14との磁気的な短絡を防止している。第一磁性部12と非磁性部13、および非磁性部13と第二磁性部14とは、例えばレーザ溶接などにより一体に接続されている。なお、収容パイプ11は、磁性材料により一体に成形し、非磁性部13に対応する部分を熱加工などによって非磁性化してもよい。収容パイプ11は、軸方向の一方の端部に燃料入口15を有している。燃料入口15は、図示しない燃料ポンプから燃料が供給される。燃料入口15に供給された燃料は、燃料フィルタ16を経由して収容パイプ11の内周側に流入する。燃料フィルタ16は、収容パイプ11の端部に設置され、燃料に含まれる異物を除去する。
収容パイプ11の燃料入口15とは反対側の端部、すなわち第一磁性部12の内周側には弁ボディ20が設置されている。弁ボディ20は、略円筒状に形成され、第一磁性部12の内周側に固定されている。弁ボディ20は、先端に近づくにつれて内径が小さくなる円錐状の内壁に弁座21を有している。弁ボディ20は、収容パイプ11とは反対側の端部に噴孔プレート22を有している。噴孔プレート22は、弁ボディ20の側の端面と弁ボディ20とは反対側の端面とを接続する噴孔23を有している。
弁部材としてのニードル24は、第一磁性部12および弁ボディ20の内周側に軸方向へ往復移動可能に収容されている。ニードル24は、収容パイプ11および弁ボディ20と概ね同軸上に配置されている。ニードル24は、噴孔プレート22側の端部近傍にシール部25を有している。シール部25は、弁ボディ20に形成されている弁座21と接触可能である。ニードル24は、弁ボディ20との間に燃料が流れる燃料通路26を形成する。燃料通路26は、ニードル24のシール部25が弁座21から離座することにより、噴孔23に接続する。
インジェクタ10は、ニードル24を駆動する駆動部30を有している。駆動部30は、電磁駆動部であり、コイル31、ハウジング32、可動コア33および固定コア40を有している。コイル31は、樹脂で筒状に形成されているスプール34に巻かれている。ハウジング32は、磁性材料から形成され、コイル31の外周側を覆っている。コイル31およびハウジング32、ならびに収容パイプ11の外周側は、樹脂モールド35により覆われている。コイル31は、配線部材36を経由してコネクタ37に設置されているターミナル38と電気的に接続している。コネクタ37は、樹脂モールド35と一体に形成されている。
可動コア33は、収容パイプ11の内周側に軸方向へ往復移動可能に設置されている。可動コア33は、噴孔23とは反対側の端部が固定コア40と対向している。可動コア33の外壁は収容パイプ11の内壁と摺動可能である。これにより、可動コア33は、収容パイプ11の内壁に案内されて軸方向へ往復移動する。可動コア33は、例えば鉄などの磁性材料から略円筒状に形成されている。可動コア33は、ニードル24のシール部25とは反対側の端部が固定されている孔部331を有している。ニードル24は、可動コア33の孔部331に例えば圧入あるいは溶接などにより固定されている。これにより、ニードル24と可動コア33とは、一体に軸方向へ往復移動する可動部を構成する。可動コア33は、孔部331と燃料通路26とを接続する燃料孔332を有している。
可動コア33は、噴孔23とは反対側の端部において弾性部材としてのスプリング39と接している。スプリング39は、一方の端部が可動コア33に接しており、他方の端部が固定コア40に接している。スプリング39は、軸方向へ伸びる力を有している。そのため、可動コア33と一体のニードル24は、スプリング39により弁座21に着座する方向、すなわち噴孔23方向へ押し付けられている。
固定コア40は、収容パイプ11を挟んでコイル31の内周側に固定されている。固定コア40は、例えば鉄などの磁性材料により略円筒状に形成されている。固定コア40は、可動コア33との間に距離gの隙間を形成している。この固定コア40と可動コア33との間の距離gは、ニードル24のリフト量に対応する。固定コア40は、図2に示すように筒部41と底部42とを有するカップ状に形成されている。筒部41は、軸方向に伸びており、外壁が収容パイプ11の内壁と接している。また、固定コア40は、筒部41の可動コア33とは反対側に小径部43を有している。小径部43は、筒部41よりも外径が小さく形成されている。底部42は、小径部43の可動コア33とは反対側の端部から径方向内側に突出している。底部42は、径方向の中心に孔部44を有している。孔部44は、小径部43および筒部41の内周側に接続し、燃料が通過する。スプリング39の他方の端部すなわち可動コア33とは反対側の端部は、直接固定コア40の底部42に接している。これにより、固定コア40の底部42は、特許請求の範囲の係止部を構成している。底部42の径方向内側の端部は、図2の破線および図1に示すように可動コア33方向へ折り曲げられている。
固定コア40に小径部43を設置することにより、固定コア40の外壁と収容パイプ11の内壁との間には隙間17が形成される。小径部43は、外壁が収容パイプ11の内壁と概ね平行、すなわち外壁と収容パイプ11の内壁とは同心円状に形成されている。小径部43は、軸方向へ所定の長さで形成されている。そのため、小径部43と収容パイプ11とは、軸方向へ所定の範囲で隙間17を形成する。底部42の肉厚をtとし、小径部43の軸方向の全長をxとすると、x≧tである。これにより、小径部43は、少なくとも底部42の径方向外側に位置する。したがって、底部42の外周側には、収容パイプ11との間に隙間17が配置される。
インジェクタ10を組み付ける場合、まず収容パイプ11の内周側に可動部を構成する一体のニードル24および可動コア33が設置される。一体のニードル24および可動コア33が設置されると、可動コア33のニードル24とは反対側にスプリング39が設置される。このとき、スプリング39は圧縮も伸長もしておらず、本来の全長を有している。スプリング39が設置されると、スプリング39の可動コア33とは反対側に固定コア40が設置される。これにより、スプリング39は、一方の端部が可動コア33に接するとともに、他方の端部が固定コア40の底部42に接する。そして、固定コア40は、収容パイプ11の内部に可動コア33方向へ圧入される。固定コア40を圧入することにより、固定コア40の底部42に接するスプリング39は圧縮される。
固定コア40は、筒部41の可動コア33とは反対側に小径部43を有している。また、底部42は、小径部43から径方向内側へ突出している。そのため、固定コア40を収容パイプ11に圧入するとき、固定コア40は筒部41のみが収容パイプ11に圧入される。すなわち、小径部43は、収容パイプ11に接していないため、圧入に関与しない。
ところで、固定コア40に、径方向内側へ突出する底部42を形成することにより、底部42が形成されている位置では固定コア40の剛性は他の部分すなわち筒部41よりも大きくなる。そのため、小径部43が形成されていない場合、底部42に対応する部分を圧入するとき、固定コア40の圧入に必要な力は筒部41の圧入に必要な力よりも大きくなる。その結果、固定コア40を圧入するための力は、固定コア40の位置すなわち圧入量によって変化することになる。
これに対し、本実施形態では、小径部43から底部42が突出しているものの、上述のように小径部43は固定コア40の圧入に関与しない。そのため、固定コア40は、肉厚が一定の筒部41のみが収容パイプ11に圧入される。その結果、固定コア40の圧入するための力は、固定コア40の圧入量によって変化しない。これにより、固定コア40は、一定の力を加えることで収容パイプ11に圧入される。
固定コア40は、可動コア33との間に形成される隙間が距離gになるまで圧入される。固定コア40の圧入が完了すると、固定コア40の底部42は図2の破線および図1に示すように可動コア33方向へ折り曲げられる。これにより、スプリング39の全長は精密に調整されるとともに、スプリング39の荷重すなわち一体のニードル24および可動コア33を押し付ける力が調整される。
次に、上記構成のインジェクタ10の作動について説明する。
コイル31への通電が停止されているとき、固定コア40と可動コア33との間には磁気吸引力が発生しない。そのため、可動コア33はスプリング39の押し付け力によって固定コア40とは反対側へ移動するとともに、可動コア33と一体のニードル24も固定コア40とは反対側へ移動している。その結果、コイル31への通電が停止されているとき、ニードル24のシール部25は弁座21に着座している。したがって、燃料は噴孔23から噴射されない。
コイル31に通電されると、コイル31に発生した磁界によりハウジング32、第一磁性部12、可動コア33、固定コア40および第二磁性部14には磁気回路が形成され、磁束が流れる。これにより、スプリング39の押し付け力によって互いに離れている固定コア40と可動コア33との間には、コイル31への通電によって磁気吸引力が発生する。固定コア40と可動コア33との間に発生する磁気吸引力がスプリング39の押し付け力よりも大きくなると、一体の可動コア33およびニードル24は固定コア40方向へ移動する。これにより、ニードル24のシール部25は弁座21から離座する。一体の可動コア33およびニードル24は、可動コア33が固定コア40に接するまで図1の上方へ移動する。
燃料入口15からインジェクタ10の内部へ流入する燃料は、燃料フィルタ16、収容パイプ11の内周側、固定コア40の内周側、可動コア33の孔部331および燃料孔332、ならびに収容パイプ11とニードル24との間を経由して燃料通路26に流入する。燃料通路26に流入した燃料は、弁座21から離座したニードル24と弁ボディ20との間を経由して噴孔プレート22が形成する噴孔23へ流入する。これにより、噴孔23から燃料が噴射される。
コイル31への通電を停止すると、固定コア40と可動コア33との間の磁気吸引力は消滅する。これにより、ニードル24と一体の可動コア33はスプリング39の押し付け力により固定コア40とは反対側へ移動する。そのため、シール部25は再び弁座21に着座し、燃料通路26と噴孔23との間の燃料の流れは遮断される。したがって、燃料の噴射は終了する。
以上、説明したように第1実施形態では、固定コア40の底部42は小径部43から径方向内側へ突出して形成している。そのため、固定コア40を収容パイプ11に圧入するとき、筒部41のみが収容パイプ11への圧入に関与し、小径部43は圧入に関与しない。その結果、底部42が突出することにより剛性が大きくなっている小径部43は、収容パイプ11に圧入されない。これにより、固定コア40を収容パイプ11に圧入するために必要な力は、固定コア40の圧入量に関わらず一定となる。したがって、固定コア40と可動コア33との間に形成される隙間の距離gを精度よく設定することができる。また、固定コア40の圧入時に、固定コア40に加わる力が変化しない。そのため、固定コア40と収容パイプ11との異常な接触が防止される。したがって、バリや摩耗分などの発生を防止することができる。
また、第1実施形態では、固定コア40は小径部43から径方向内側へ突出する底部42がスプリングと接する係止部となっている。すなわち、一体のニードル24および可動コア33を押し付けるスプリング39は、可動コア33と反対側の端部が固定コア40に直接接触している。そして、スプリング39は、固定コア40の底部42を折り曲げる、すなわち塑性変形させることにより、荷重が調整される。そのため、スプリング39の荷重を調整するための別部材を必要としない。したがって、部品点数を低減することができるとともに、構造を簡単にすることができる。さらに、固定コア40の底部42の塑性変形によってスプリング39の荷重を調整することにより、底部42の変形量に応じてスプリング39の荷重を精密に変化させることができる。したがって、部材の公差に関わらず、スプリング39の荷重を容易かつ精密に所定の値に調整することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるインジェクタの固定コアを図3に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態では、図3に示すように固定コア50は、筒部51の可動コア33とは反対側の端部に筒部51よりも外径が小さなテーパ部52を有している。テーパ部52は、固定コア50の可動コア33とは反対側の端部において、可動コア33から遠ざかるにれて径方向内側へ傾斜している。これにより、固定コア50のテーパ部52の外壁と収容パイプ11の内壁との距離は、可動コア33から遠ざかるにつれて大きくなる。テーパ部52の肉厚tは、筒部51の肉厚をhとすると、t≦1/2hに設定されている。これにより、テーパ部52は、筒部51に比較して剛性強度が小さくなる。
固定コア50にテーパ部52を設置することにより、テーパ部52の外壁と収容パイプ11の内壁との間には隙間17が形成される。テーパ部52の外壁と収容パイプ11の内壁とは所定の角度を形成している。テーパ部52は、軸方向へ所定の長さで形成されている。そのため、テーパ部52と収容パイプ11とは、軸方向へ所定の範囲で隙間17を形成する。また、テーパ部52は傾斜しているため、隙間17は可動コア33から遠ざかるにつれて径方向に拡大している。また、テーパ部52が径方向内側へ傾斜することにより、テーパ部52は筒部51から径方向内側へ突出する。これにより、テーパ部52は、収容パイプ11との間に隙間17を形成する小径部を構成するとともに、筒部51から突出する突出部を構成する。さらに、スプリング39の可動コア33とは反対側の端部は、テーパ部52の内壁に接している。これにより、テーパ部52は係止部を構成する。
本実施形態では、スプリング39の荷重を調整するとき、テーパ部52を図3の破線で示すように径方向内側へ絞り込んで塑性変形させる。テーパ部52を径方向内側へ絞り込むにつれて、テーパ部52に接するスプリング39の端部は可動コア33方向へ移動する。これにより、スプリング39の全長は変化し、スプリング39の荷重は精密かつ容易に調整される。
第2実施形態では、固定コア50のテーパ部52は筒部51と比較して外径が小さいため収容パイプ11と接しない。そのため、筒部51のみが圧入に関与し、テーパ部52は圧入に関与しない。これにより、固定コア50は、肉厚が一定の筒部51のみが収容パイプ11に圧入される。したがって、固定コア50を圧入するときに加える力を一定にすることができ、固定コア50と可動コア33との間の距離gの精度を高めることができる。さらに、第2実施形態では、固定コア50を収容パイプ11に圧入するとき、筒部51とテーパ部52との段差53に圧入のための力が加えられる。これにより、固定コア50の圧入時に力が加わる位置は段差53となり、スプリング39の荷重を調整するために力が加わる位置はテーパ部52となる。その結果、力が加わる位置が異なり、テーパ部52の変形時における固定コア50の移動、あるいは圧入時におけるテーパ部52の不要な変形が防止される。したがって、固定コア50の位置の精度、および固定コア50と可動コア33との間の距離gの精度を高めることができる。
(第3、第4、第5実施形態)
本発明の第3、第4および第5実施形態によるインジェクタの固定コアをそれぞれ図4、図5または図6に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第3、第4および第5実施形態では、それぞれ固定コア40と収容パイプ11との間に隙間を形成するため、収容パイプ11側に隙間を形成するための拡径部を有している。
第3実施形態の場合、収容パイプ11は、固定コア40の底部42の外周側に拡径部としての大径部11aを有している。大径部11aは、固定コア40の筒部41と接触する部分よりも内径が大きい。これにより、収容パイプ11の大径部11aでは、固定コア40の外壁と収容パイプ11の内壁との間に隙間17が形成される。
第4実施形態の場合、収容パイプ11は、固定コア40の底部42の外周側に拡径部としてのテーパ部11bを有している。テーパ部11bは、固定コア40の筒部41と接触する部分から燃料入口15側へ行くにしたがって内径が拡大している。これにより、収容パイプ11のテーパ部11bでは、固定コア40の外壁と収容パイプ11の内壁との間に隙間17が形成される。
第5実施形態の場合、収容パイプ11は、固定コア40の底部42の外周側に拡径部としての凹部11cを有している。凹部11cは、収容パイプ11の周方向へ連続して形成されている。凹部11cは、固定コア40の筒部41と接触する部分よりも内径が大きい。すなわち、凹部11cは、固定コア40の筒部41と接触する部分よりも収容パイプ11の径方向外側へ窪んでいる。これにより、収容パイプ11の凹部11cでは、固定コア40の外壁と収容パイプ11の内壁との間に隙間17が形成される。
第3、第4および第5実施形態では、いずれも収容パイプ11に大径部11a、テーパ部11bまたは凹部11cを形成することにより、収容パイプ11と固定コア40との間に隙間17を形成している。すなわち、隙間17を形成するためには、固定コア40に限らず、収容パイプ11を加工してもよい。これらの場合でも、固定コア40の底部42の外周側は収容パイプ11と接しない。そのため、筒部41のみが圧入に関与し、底部42の外周側は圧入に関与しない。これにより、固定コア40は、筒部41のみが収容パイプ11に圧入される。したがって、固定コア40を圧入するときに加える力を一定にすることができ、固定コア40と可動コア33との間の距離の精度を高めることができる。
以上、説明した複数の実施形態では、別体の可動コア33とニードル24とから可動部を構成する例について説明した。しかし、可動コア33とニードル24とを一体に構成してもよい。また、複数の実施形態では、噴孔23を形成する噴孔プレート22を弁ボディ20に取り付ける例について説明したが、弁ボディ20に噴孔を直接形成してもよい。さらに、複数の実施形態では、スプリング39と固定コアまたは可動コアとが直接接触する例について説明したが、スプリング39と固定コアまたは可動コアとの間に、別部材を設置してもよい。さらに、複数の実施形態では、収容パイプ11は、コイル31に発生した磁界によって磁気回路を構成する例について説明した。しかし、収容パイプ11は、磁気回路を構成可能な部材に限らず、固定コアを収容可能な部材であれば適用することができる。
本発明の第1実施形態によるインジェクタを示す断面図である。 本発明の第1実施形態によるインジェクタの固定コアおよび収容パイプの周辺を示す断面図である。 本発明の第2実施形態によるインジェクタの固定コアおよび収容パイプの周辺を示す断面図である。 本発明の第3実施形態によるインジェクタの固定コアおよび収容パイプの周辺を示す断面図である。 本発明の第4実施形態によるインジェクタの固定コアおよび収容パイプの周辺を示す断面図である。 本発明の第5実施形態によるインジェクタの固定コアおよび収容パイプの周辺を示す断面図である。
符号の説明
10 インジェクタ(燃料噴射弁)、11 収容パイプ(筒部材)、11a 大径部(拡径部)、11b テーパ部(拡径部)、11c 凹部(拡径部)、17 隙間、23 噴孔、24 ニードル(可動部)、26 燃料通路、31 コイル、33 可動コア(可動部)、39 スプリング(弾性部材)、40 固定コア、42 底部(突出部、係止部)、43 小径部、50 固定コア、52 テーパ部(突出部、小径部、係止部)

Claims (6)

  1. 筒状の筒部材と、
    前記筒部材の内周側に設置され、前記筒部材の軸方向へ往復移動し噴孔へ連通する燃料通路を開閉する可動部と、
    前記筒部材の内周側に前記可動部の前記噴孔とは反対側の端部と対向して設置され、コイルの通電時に前記可動部との間に前記可動部を吸引する磁気吸引力を発生する固定コアと、
    前記固定コアから径方向内側に突出する突出部とを備え、
    前記固定コアの外周面のうち少なくとも前記突出部の径方向外側に位置する部分と、前記筒部材の内壁との間に隙間を形成したことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記固定コアは、前記突出部の外周側に前記隙間を形成する小径部を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 前記小径部は、外壁が前記筒部材の内壁と概ね平行であることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射弁。
  4. 前記小径部は、前記可動部から遠ざかるにつれて外壁と前記筒部材の内壁との間の距離が拡大することを特徴とする請求項2記載の燃料噴射弁。
  5. 前記筒部材は、前記突出部の外周側に前記隙間を形成する拡径部を有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  6. 前記可動部と前記固定コアとが互いに離れる方向へ押し付ける弾性部材を備え、
    前記突出部は、前記弾性部材の前記可動部とは反対側の端部を係止することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の燃料噴射弁。
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