JP2005083201A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 磁気吸引力が大きく、可動部材の作動応答性の高い燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】 第一可動コア71と第一固定コア53、ならびに第二可動コア72と第二固定コア63との間にそれぞれワーキングギャップが形成される。第一コイル52に通電することにより第一可動コア71と第一固定コア53との間に磁気吸引力が発生し、第二コイル62に通電することにより第二可動コア72と第二固定コア63との間に磁気吸引力が発生する。これにより、ニードル44は、第一コイル52および第二コイル62によって発生した磁気吸引力によって駆動される。また、ワーキングギャップが複数形成されるため、第一コイル52および第二コイル62で発生した磁束は効率的に磁気吸引力に変換される。したがって、ニードル44を駆動する磁気吸引力を高めることができ、ニードル44の駆動応答性を高めることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関(以下、内燃機関を「エンジン」という。)に燃料を噴射する燃料噴射弁に関する。
従来、噴孔を開閉するニードルなどの可動部材を、コイルへ通電することにより駆動する燃料噴射弁が公知である。燃料噴射弁には、可動部材を駆動するための磁気吸引力を増大したり、可動部材の作動応答性を高めるため、複数のコイルを備えるものがある(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。特許文献1から特許文献3に開示されている燃料噴射弁では、コイルは燃料噴射弁の軸方向へ複数直列に配置されている。
特開平11−148439号公報 特開平08−326620号公報 実開平05−089865号公報
しかしながら、上記した複数の特許文献に開示されている燃料噴射弁の場合、開弁時において、コイルで発生した磁界によって可動部材との間に磁気吸引力が発生する部分、いわゆるワーキングギャップは一か所である。すなわち、複数のコイルは単一の固定コアに収容されており、この単一の固定コアと可動部材との間の一か所において磁気吸引力が作用する。そのため、発生磁束は大きく増大することがなく、コイルの増加分に応じた磁気吸引力を得ることは困難である。また、ワーキングギャップが一か所であるため、発生した磁束は効率的に磁気吸引力へ変換されない。これらの結果、磁気吸引力が十分に得られず、可動部材の作動応答性の向上が困難である。
そこで、本発明の目的は、磁気吸引力が大きく、可動部材の作動応答性の高い燃料噴射弁を提供することにある。
請求項1記載の発明では、複数の駆動部は可動部材との間にそれぞれワーキングギャップを形成する。ワーキングギャップは、コイルで発生した磁界によって駆動部と可動部材との間に磁気回路を形成し、磁気吸引力が発生する部分である。複数の駆動部は、それぞれコイルを有している。そのため、各コイルは、可動部材との間にそれぞれワーキングギャップを形成する。これにより、コイルの数に応じた磁気吸引力が得られる。また、コイルごとにワーキングギャップを形成することにより、コイルで発生した磁束は効率的に磁気吸引力に変換される。したがって、磁気吸引力を高めることができるとともに、可動部材の作動応答性を高めることができる。
請求項2記載の発明では、駆動部の固定コアと可動部材の可動コアとの間にそれぞれワーキングギャップが形成される。そのため、各コイルは、可動部材との間にそれぞれワーキングギャップを形成する。これにより、コイルの数に応じた磁気吸引力が得られる。また、コイルごとにワーキングギャップを形成することにより、コイルで発生した磁束は効率的に磁気吸引力に変換される。したがって、磁気吸引力を高めることができるとともに、可動部材の作動応答性を高めることができる。
請求項3記載の発明では、複数の駆動部の間に磁気回路を遮断する非磁性部を備えている。これにより、複数のコイルによって形成される複数の磁気回路の間において磁束の相互干渉による磁気吸引力の低下は抑制される。したがって、磁気吸引力を高めることができるとともに、可動部材の作動応答性を高めることができる。
請求項4記載の発明では、複数の可動コアは一体に成形されている。これにより、複数のワーキングギャップを形成する場合でも、部品点数を低減することができる。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料噴射弁(以下、燃料噴射弁を「インジェクタ」という。)を図1に示す。第1実施形態によるインジェクタ10は、例えば直噴式のガソリンエンジンに適用される。なお、インジェクタ10は、直噴式のガソリンエンジンに限らず、予混合式のガソリンエンジン、またはディーゼルエンジンなどに適用してもよい。直噴式のガソリンエンジンにインジェクタ10を適用する場合、インジェクタ10は図示しないエンジンヘッドに搭載される。
インジェクタ10のハウジング20は筒状に形成されている。ハウジング20は、第一磁性部21、第一非磁性部22、第二磁性部23、第二非磁性部24および第三磁性部25を有している。第一非磁性部22は第一磁性部21と第二磁性部23との磁気的な短絡を防止し、第二非磁性部24は第二磁性部23と第三磁性部25との磁気的な短絡を防止している。第一磁性部21、第一非磁性部22、第二磁性部23、第二非磁性部24および第三磁性部25は、例えばレーザ溶接などにより一体に接続されている。なお、ハウジング20を磁性材料により筒状の一体物に成形し、第一非磁性部22および第二非磁性部24に対応する部分を熱加工することにより、第一非磁性部22および第二非磁性部24を非磁性化してもよい。
ハウジング20の軸方向の一方の端部側には入口部材30が設置されている。入口部材30は燃料入口31を有している。燃料入口31には、図示しない燃料ポンプから燃料が供給される。燃料入口31から供給された燃料は、燃料フィルタ32を経由してハウジング20の内周側に流入する。燃料フィルタ32は、燃料に含まれる異物を除去する。
ハウジング20の他方の端部には、ノズルホルダ40が設置されている。ノズルホルダ40は、筒状に形成され、内側に弁ボディとしてのノズルボディ41が固定されている。ノズルボディ41は、筒状に形成され、例えば圧入あるいは溶接などによりノズルホルダ40に固定されている。ノズルボディ41は、先端に近づくにつれて内径が小さくなる円錐状の内壁面に弁座42を有している。ノズルボディ41は、反ハウジング側の端部近傍に、ノズルボディ41を貫いて内壁面と外壁面とを接続する噴孔43を有している。
ニードル44は、ハウジング20、ノズルホルダ40およびノズルボディ41の内周側に軸方向へ往復移動可能に収容されている。ニードル44は、ノズルボディ41と概ね同軸上に配置されている。ニードル44は、反燃料入口側の端部にノズルボディ41の弁座42に着座可能な当接部45を有している。ニードル44とノズルボディ41との間には、燃料が流れる燃料通路33が形成される。ニードル44は、軸方向の途中に第一拡径部441を有している。また、ニードル44は、軸方向において当接部45と反対側の端部に第二拡径部442を有している。第一拡径部441および第二拡径部442は、他の部分より外径が大きい。
インジェクタ10は、軸方向へ直列に配置されている第一駆動部50および第二駆動部60を備えている。第一駆動部50は、第二駆動部60の噴孔43側に配置されている。第一駆動部50は、スプール51、第一コイル52、第一固定コア53およびプレートハウジング54を有している。スプール51は、ハウジング20の外周側に設置されている。スプール51は、樹脂で筒状に形成され、外周側に第一コイル52が巻回されている。第一コイル52は、第一コネクタ55の端子部551に接続されている。ハウジング20を挟んで第一コイル52の内周側には、第一固定コア53が設置されている。第一固定コア53は、例えば鉄などの磁性材料により筒状に形成され、ハウジング20の内周側に例えば圧入などにより固定されている。プレートハウジング54は、磁性材料から形成され、第一コイル52の外周側を覆っている。
第二駆動部60は、スプール61、第二コイル62、第二固定コア63およびプレートハウジング64を有している。スプール61は、ハウジング20の外周側に設置されている。スプール61は、樹脂で筒状に形成され、外周側に第二コイル62が巻回されている。第二コイル62は、第二コネクタ65の端子部651に接続されている。ハウジング20を挟んで第二コイル62の内周側には、第二固定コア63が設置されている。第二固定コア63は、例えば鉄などの磁性材料により筒状に形成され、ハウジング20の内周側に例えば圧入などにより固定されている。プレートハウジング64は、磁性材料から形成され、第二コイル62の外周側を覆っている。
インジェクタ10は、第一固定コア53の噴孔43側に第一可動コア71、ならびに第二固定コア63の噴孔43側に第二可動コア72を備えている。第一可動コア71および第二可動コア72は、いずれもハウジング20の内周側に軸方向へ往復移動可能に設置されている。第一可動コア71および第二可動コア72は、例えば鉄などの磁性材料から筒状に形成されている。第一可動コア71は、噴孔43側へ伸びる筒部711を有している。筒部711は、ニードル44の第一拡径部441を保持している。第一可動コア71とニードル44とは、例えば筒部711に第一拡径部441を圧入あるいは筒部711と第一拡径部441とを溶接することにより固定される。また、第二可動コア72も、第一可動コア71と同様に噴孔43側へ伸びる筒部721を有している。筒部721は、ニードル44の第二拡径部442を保持している。第二可動コア72とニードル44とは、例えば筒部721に第二拡径部442を圧入あるいは筒部721と第二拡径部442とを溶接することにより固定される。以上のように、ニードル44と第一可動コア71および第二可動コア72とは一体に結合し、特許請求の範囲の可動部材を構成している。
第二可動コア72は、反噴孔側の端部において付勢手段としてのスプリング46と接触している。スプリング46は、一方の端部が第二可動コア72に接触し、他方の端部が第二固定コア63に圧入されているアジャスティングパイプ66に接触している。これにより、第二可動コア72は弁座42方向へ押し付けられるとともに、第二可動コア72と一体のニードル44は弁座42方向へ押し付けられる。第二固定コア63に圧入されるアジャスティングパイプ66の圧入量を調整することにより、スプリング46の荷重は調整される。第一駆動部50の第一コイル52および第二駆動部60の第二コイル62に通電されていないとき、ニードル44はスプリング46の押し付け力により図2の下方へ移動する。これにより、当接部45は弁座42に着座する。
第一駆動部50の第一コイル52に通電すると、第一コイル52に発生した磁界によりプレートハウジング54、第一磁性部21、第一可動コア71、第一固定コア53および第二磁性部23には磁束が流れ、磁気回路が形成される。これにより、第一可動コア71と第一固定コア53との間には磁気吸引力が発生する。すなわち、第一可動コア71と第一固定コア53との間はワーキングギャップとなる。
同様に第二駆動部60の第二コイル62に通電すると、第二コイル62に発生した磁界によりプレートハウジング64、第二磁性部23、第二可動コア72、第二固定コア63および第三磁性部25には磁束が流れ、磁気回路が形成される。これにより、第二可動コア72と第二固定コア63との間には磁気吸引力が発生する。すなわち、第二可動コア72と第二固定コア63との間はワーキングギャップとなる。
第一駆動部50の第一コイル52と第二駆動部60の第二コイル62とは、図2(A)に示すようにそれぞれ制御回路57または制御回路67と接続されている。制御回路57および制御回路67は、図示しないECU(エンジン制御装置)に接続されている。図示しないECUは、制御回路57および制御回路67へニードル44の開弁時期にあわせてそれぞれ駆動パルスを出力する。制御回路57および制御回路67は、ECUから出力された駆動パルスに同期して図示しない電源から所定の電力を第一コイル52または第二コイル62へ供給する。
なお、図2(B)に示すようにECUが第一コイル52に接続された制御回路57および第二コイル62に接続された制御回路67へ単一の駆動パルスを出力することにより、制御回路57および制御回路67が所定の電力を第一コイル52または第二コイル62へ供給する構成としてもよい。また、図2(C)に示すように第一コイル52と第二コイル62とを並列に接続し、第一コイル52および第二コイル62を単一の制御回路56で制御する構成としてもよい。さらに、図2(D)に示すように第一コイル52と第二コイル62とを直列に接続し、第一コイル52および第二コイル62を単一の制御回路56で制御する構成としてもよい。こられの場合、制御回路56は、ECUから出力された駆動パルスに同期して第一コイル52および第二コイル62に所定の電力を供給する。
図1に示すように、第一コネクタ55は導電性の材料から形成されるケーブル552を有している。ケーブル552は、一方の端部が第一コイル52に接続され、他方の端部が端子部551に接続されている。端子部551は、第一コネクタ55の樹脂モールド553に埋設されている。第二コネクタ65は導電性の材料から形成されるケーブル652を有している。ケーブル652は、一方の端部が第二コイル62に接続され、他方の端部が端子部651に接続されている。端子部651は、樹脂モールド653に埋設されている。樹脂モールド653は、第二駆動部60の第二コイル62の外側を覆っている。
燃料入口31から流入した燃料は、燃料フィルタ32、アジャスティングパイプ66の内周側に形成される燃料通路34、ならびに第二固定コア63の内周側を経由して、第二可動コア72の内周側に流入する。第二可動コア72の内周側に流入した燃料は、第二可動コア72の内側と外側とを接続する燃料孔722を経由してハウジング20とニードル44との間へ流れる。燃料は、さらに第一固定コア53の内周側を経由して第一可動コア71の内周側へ流れる。第一可動コア71の内周側に流入した燃料は、第一可動コア71の内側と外側とを接続する燃料孔712を経由してハウジング20とニードル44との間へ流れる。そして、燃料は、ノズルホルダ40とニードル44との間を経由して、ノズルボディ41とニードル44との間に形成される燃料通路33へ流入する。
第一コイル52および第二コイル62への通電が停止されているとき、ニードル44はスプリング46の押し付け力により第一可動コア71および第二可動コア72とともに図1の下方へ移動している。そのため、当接部45は弁座42に着座し、燃料通路33と噴孔43との間の燃料の流れは遮断されている。したがって、燃料は噴孔43から噴射されない。また、このとき、第一可動コア71と第一固定コア53との間、ならびに第二可動コア72と第二固定コア63との間には所定の隙間が形成される。
第一コイル52に通電されると、第一コイル52に発生する磁界によりプレートハウジング54、第一磁性部21、第一可動コア71、第一固定コア53および第二磁性部23には磁束が流れ、磁気回路が形成される。これにより、離れている第一可動コア71と第一固定コア53との間には磁気吸引力が発生する。このとき、第一コイル52への通電とともに、第二コイル62へも通電される。第二コイル62に通電されると、第二コイル62に発生する磁界によりプレートハウジング54、第二磁性部23、第二可動コア72、第二固定コア63および第三磁性部25には磁束が流れ、磁気回路が形成される。これにより、離れている第二可動コア72と第二固定コア63との間には磁気吸引力が発生する。第一可動コア71と第一固定コア53との間、ならびに第二可動コア72と第二固定コア63との間に発生した磁気吸引力により、第一可動コア71および第二可動コア72と一体のニードル44は、スプリング46の押し付け力に抗して図1の上方へ移動する。その結果、当接部45は弁座42から離座し、燃料通路33と噴孔43とは連通する。したがって、燃料は噴孔43から噴射される。
第一コイル52および第二コイル62への通電が停止されると、第一可動コア71と第一固定コア53との間、ならびに第二可動コア72と第二固定コア63との間の磁気吸引力は消滅する。これにより、第一可動コア71および第二可動コア72と一体にニードル44は、スプリング46の押し付け力により図1の下方へ移動する。そのため、当接部45は再び弁座42に着座し、燃料通路33と噴孔43との間の燃料の流れは遮断される。したがって、燃料の噴射は終了する。
以上説明したように、第1実施形態では、第一可動コア71と第一固定コア53、ならびに第二可動コア72と第二固定コア63との間にそれぞれワーキングギャップが形成される。すなわち、第一コイル52に通電することにより第一可動コア71と第一固定コア53との間に磁気吸引力が発生し、第二コイル62に通電することにより第二可動コア72と第二固定コア63との間に磁気吸引力が発生する。これにより、ニードル44は、第一コイル52および第二コイル62によって発生した磁気吸引力によって駆動される。また、ワーキングギャップが複数形成されるため、第一コイル52および第二コイル62で発生した磁束は効率的に磁気吸引力に変換される。したがって、ニードル44を駆動する磁気吸引力を高めることができ、ニードル44の駆動応答性を高めることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるインジェクタを図3に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
図3に示すようにインジェクタ12は、第一駆動部50と第二駆動部60との間に第三非磁性部26を備えている。第三非磁性部26は、ハウジング20の第二磁性部23を軸方向へ二つに分割する位置に設置される。第三非磁性部26は、ハウジング20とは別の部材により形成し、ハウジング20と例えば溶接などにより接合される。また、第三非磁性部26は、ハウジング20の第二磁性部23の一部を熱加工することにより非磁性化する構成としてもよい。第2実施形態では、第一コイル52に発生する磁界により形成される磁気回路と第二コイル62により発生する磁界により形成される磁気回路とが第三非磁性部26により遮断される。
第一コイル52により形成される磁気回路ならびに第二コイル62により形成される磁気回路は、いずれも第二磁性部23を通過する。そのため、例えば第1実施形態のように第三非磁性部26に対応する部分がない場合、第一コイル52による磁気回路と第二コイル62による磁気回路とが相互に干渉する。その結果、第一可動コア71と第一固定コア53との間、ならびに第二可動コア72と第二固定コア63との間に発生する磁気吸引力の低下を招く。
第2実施形態では、第二磁性部23を軸方向へ分割する位置に第三非磁性部26を挿入することにより、第一コイル52による磁気回路と第二コイル62による磁気回路との相互干渉が低減される。したがって、ニードル44を駆動する磁気吸引力を高めることができるとともに、ニードル44の駆動応答性を高めることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図4に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第3実施形態の場合、インジェクタ13の第一駆動部50は第1実施形態における第一固定コアに相当する部材が省略されている。第3実施形態の場合、第一コイル52から発生した磁界によって、プレートハウジング54、第一磁性部21、第一可動コア71および第二磁性部23には磁束が流れ、磁気回路が形成される。第一可動コア71と第二磁性部23との間には空間があるため、第一可動コア71と第二磁性部23との間には磁気吸引力が発生する。すなわち、ハウジング20の第二磁性部23は固定コアとして機能し、ワーキングギャップは第一可動コア71と第二磁性部23との間に形成される。
第3実施形態では、ワーキングギャップは複数形成される。そのため、第一コイル52および第二コイル62で発生した磁束は効率的に磁気吸引力に変換される。したがって、ニードル44を駆動する磁気吸引力を高めることができるとともに、ニードル44の駆動応答性を高めることができる。また、第3実施形態では、第一駆動部50に固定コアに相当する別部材が不要である。そのため、部品点数を低減することができる。さらに、固定コアに相当する別部材のハウジング20への組み付け工程が不要となるため、組み付け工数を低減することができる。
(第4、第5実施形態)
本発明の第4実施形態または第5実施形態をそれぞれ図5または図6に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第4実施形態では、図5に示すようにインジェクタ14はハウジング20の内周側に磁性部材80を備えている。磁性部材80は、例えば鉄などの磁性材料から形成されている。磁性部材80は、ハウジング20の内周側を軸方向へ往復移動可能である。磁性部材80は、軸方向の一方の端部側に弁部材としてのニードル44を保持している。すなわち、磁性部材80とニードル44とから特許請求の範囲の可動部材が構成されている。ニードル44は、磁性部材80の内周側に圧入または溶接などにより固定されている。
磁性部材80は筒状に成形されており、内周側は燃料が流れる燃料通路81となる。燃料通路81を流れる燃料は、ニードル44側の端部に形成されている燃料孔82を経由して燃料通路81から外側へ流出する。磁性部材80は、ニードル44側の端部に一体の第一可動コア部83を有している。また、磁性部材80は、反ニードル側の端部に第二可動コア部84を有している。第一可動コア部83は第二磁性部23との間にワーキングギャップを形成し、第二可動コア部84は第二固定コア63との間にワーキングギャップを形成する。第一コイル52に通電することにより、第一可動コア部83と第二磁性部23との間には磁気吸引力が発生する。また、第二コイル62に通電することにより、第二可動コア部84と第二固定コア63との間には磁気吸引力が発生する。これらの磁気吸引力により、ニードル44と一体の磁性部材80は図5の上方へ移動する。
第4実施形態では、第一可動コア部83と第二可動コア部84とを磁性部材80に一体に成形している。そのため、部品点数を低減することができる。また、磁性部材80と一体に第一可動コア部83および第二可動コア部84を成形することにより、第一可動コア部83と第二可動コア部84との同軸度を容易に確保することができる。
図6に示す第5実施形態は、第4実施形態に第2実施形態を組み合わせたものである。第5実施形態によるインジェクタ15は、第一駆動部50と第二駆動部60との間に第三非磁性部26を備えている。第5実施形態では、第二磁性部23を分割する位置に第三非磁性部26を挿入することにより、第一コイル52による磁気回路と第二コイル62による磁気回路との相互干渉が低減される。したがって、ニードル44を駆動する磁気吸引力を高めることができるとともに、ニードル44の駆動応答性を高めることができる。
なお、第4実施形態または第5実施形態では、磁性部材80の第一可動コア部83と第二可動コア部84との間に非磁性部を設置してもよい。これにより、磁性部材80に形成される磁気回路間の干渉を低減することができる。また、第一コイル52の内周側に第一固定コアを設置する構成としてもよい。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態によるインジェクタを図7に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第6実施形態の場合、インジェクタ16は第一駆動部50、第二駆動部60および第三駆動部90を備えている。第三駆動部90は、第一駆動部50と第二駆動部60との間に設置されている。第三駆動部90は、スプール91、第三コイル92、第三固定コア93およびプレートハウジング94を有している。スプール91はハウジング20の外周側に設置されている。スプール91は樹脂で筒状に形成され、外周側に第三コイル92が巻回されている。第三コイル92は、第三コネクタ95の端子部951に接続されている。ハウジング20を挟んで第三コイル92の内周側には、第三固定コア93が設置されている。第三固定コア93は、例えば鉄などの磁性材料により筒状に形成され、ハウジング20の内周側に例えば圧入などにより固定されている。プレートハウジング94は、磁性材料から形成され、第三コイル92の外周側を覆っている。第三コネクタ95は導電性の材料から形成されるケーブル952を有している。ケーブル952は、一方の端部が第三コイル92に接続され、他方の端部が端子部951に接続されている。端子部951は、第三コネクタ95の樹脂モールド953に埋設されている。第三固定コア93の噴孔43側には、第三可動コア73が軸方向へ往復移動可能に設置されている。
ハウジング20は、第三駆動部90に対応して第二磁性部23と第二非磁性部24との間に第四磁性部27および第四非磁性部28を有している。第四非磁性部28は、第二磁性部23と第四磁性部27との間の磁束の短絡を防止する。また、ニードル44は、第三可動コア73の筒部731に保持される第三拡径部443を有している。第三可動コア73はニードル44と一体に結合し、特許請求の範囲の可動部材を構成している。第三可動コア73および第三固定コア93は、筒状に成形され、内周側を燃料が流れる。第三可動コア73は、内周側と外周側とを接続する燃料孔732を有している。
第三駆動部90の第三コイル92に通電すると、第三コイル92に発生した磁界により、プレートハウジング94、第二磁性部23、第三可動コア73、第三固定コア93および第四磁性部27には磁束が流れ、磁気回路が形成される。これにより、第三可動コア73と第三固定コア93との間には磁気吸引力が発生する。すなわち、第三可動コア73と第三固定コア93との間はワーキングギャップとなる。
第6実施形態では、第一駆動部50と第二駆動部60との間に第三駆動部90を追加している。追加された第三駆動部90では、第三可動コア73と第三固定コア93との間にワーキングギャップが形成される。そのため、第三コイル92で発生した磁束によって形成される磁気回路により第三可動コア73と第三固定コア93との間に磁気吸引力が発生する。したがって、ニードル44を駆動する磁気吸引力を高めることができ、ニードル44の駆動応答性を高めることができる。
以上説明した複数の実施形態では、駆動部を二つまたは三つ設置するインジェクタについて説明したが、四つ以上の駆動部を配置してもよい。また、複数の実施形態では、ノズルボディが噴孔を有するインジェクタに本発明を適用する例について説明したが、ノズルボディの先端部に噴孔を形成する噴孔プレートを装着するインジェクタに本発明を適用してもよい。さらに、インジェクタには、複数の実施形態を組み合わせて適用してもよい。さらにまた、本発明の複数の実施形態では、複数の駆動部の各コイルへ同時に通電する例について説明したが、インジェクタの特性に応じてコイルごとに通電するタイミングをずらしてもよく、必要に応じて複数のコイルのいずれかへの通電を停止する構成としてもよい。さらに、付勢手段としてスプリングを適用しているが、例えば流体を用いたダンパや樹脂製の弾性部材などニードルを弁座方向へ押し付け可能なものであればスプリングに限らない。
本発明の第1実施形態によるインジェクタを示す断面図である。 本発明の第1実施形態によるインジェクタの回路構成を示す模式図である。 本発明の第2実施形態によるインジェクタを示す断面図である。 本発明の第3実施形態によるインジェクタを示す断面図である。 本発明の第4実施形態によるインジェクタを示す断面図である。 本発明の第5実施形態によるインジェクタを示す断面図である。 本発明の第6実施形態によるインジェクタを示す断面図である。
符号の説明
10、12、13、14、15 インジェクタ(燃料噴射弁)、26 第三非磁性部、41 ノズルボディ(弁ボディ)、43 噴孔、44 ニードル(可動部材)、50 第一駆動部、52 第一コイル、53 第一固定コア、60 第二駆動部、62 第二コイル、63 第二固定コア、71 第一可動コア(可動部材)、72 第二可動コア(可動部材)、73 第三可動コア(可動部材)、80 磁性部材(可動部材)、83 第一可動コア部、84 第二可動コア部、90 第三駆動部、92 第三コイル、93 第三固定コア

Claims (4)

  1. 燃料を噴射する噴孔を有する弁ボディと、
    前記噴孔を開閉する可動部材と、
    通電することにより磁界を発生するコイルを有し、前記可動部材との間にそれぞれワーキングギャップを形成する複数の駆動部と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記駆動部は、前記コイルに対応する固定コアを有し、
    前記可動部材は、前記固定コアとの間にそれぞれ磁気回路を形成する複数の可動コアを有することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 前記複数の駆動部の間に設置され、隣り合う駆動部の磁気回路を遮断する非磁性部をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射弁。
  4. 前記複数の可動コアは、一体に成形されていることを特徴とする請求項2または3記載の燃料噴射弁。
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