JP2006062572A - 作業車の座席装置 - Google Patents

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英司 宮▲崎▼
Shuichi Takeshita
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Abstract

【課題】後部作業機の操作するための後ろ向き座席36を作業車の前向き運転席にできるだけ近づけることで、後部作業機の支持フレーム21の前後長さを可及的に短くして発進角度を大きくでき、しかも後部作業機の座席まわりの空間をできるだけ広く確保する。
【解決手段】オペレータが着座する着座姿勢から前方折り畳み可能な前向き運転席9を走行車体5の後上部に配置し、走行車体5の後部に装着される後部作業機の支持フレーム21に後ろ向き座席36を着座姿勢から後方折り畳み可能に支持し、着座姿勢にある前向き運転席9の背もたれ部9bの位置に後ろ向き座席36の背もたれ部36bを配置している。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、トラクタの後部に後部作業機としてのバックホーを備えた作業車の座席装置に関するものである。
従来、例えばトラクタの前部にフロントローダを備え、走行車両の後部にバックホー等の後部作業機を備えたTLB(トラクタ・ローダ・バックホー)とよばれる作業車がある。この作業車の走行車両には前向き運転席が設けられており、後部作業機の支持フレームにはこの後部作業機を操作するための後ろ向き座席が設けられている。
特開2004−142479号公報
上記の作業車の場合、後部作業機の前後長さを長くすると、発進角度(後部作業機の後下部から後輪に引いた接線と平坦路面とのなす角度)が小さくなってしまい、作業車をトラック等の荷台に積み込むときに後部作業機の後端がすぐに接地して、積み込みが困難になる。
したがって、後部作業機の支持フレームの前後長さをできるだけ短くして発進角度を大きくするのが望ましい。しかしながら、後部作業機の前後長さを極端に短くすると、前記後部作業機操作用の座席まわりの空間が狭くなってしまう。
そこで、本発明は、後部作業機の操作するための後ろ向き座席を作業車の前向き運転席にできるだけ近づけることで、後部作業機の支持フレームの前後長さを可及的に短くして発進角度を大きくでき、しかも後部作業機の座席まわりの空間をできるだけ広く確保した作業車の座席装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を講じた。
すなわち、作業車の座席装置は、オペレータが着座する着座姿勢から前方折り畳み可能な前向き運転席を走行車体の後上部に配置し、走行車体の後部に装着される後部作業機の支持フレームに後ろ向き座席を着座姿勢から後方折り畳み可能に支持し、着座姿勢にある前向き運転席の背もたれ部の位置に後ろ向き座席の背もたれ部を配置したことを特徴とする。
これによれば、後ろ向き座席の背もたれ部を前向き運転席の背もたれ部と同位置に設けることによって、後ろ向き座席を走行車体の後部から可及的前方に配置でき、これによって走行車体の後部に取付けられる後部作業機の後ろ向き座席まわりの空間をできるだけ広く確保できる。
さらに、後ろ向き座席を走行車体に対して可及的前方に配置させることができるので、その分支持フレームの前後長さを短くできる。これによって、発進角度を大きくできる。
また、走行車両に設けられた左右1対の後輪フェンダの後部を連結部材で連結し、前記後ろ向き座席の座部をこの連結部材の上方に設けたことを特徴とする。
これによれば、後ろ向き座席を、フェンダの連結部材に当たることなく、走行車体に対して可及的前方位置に配置できる。
また、前記後ろ向き座席を支持する支持脚を前記支持フレームから上方に突出して設け、この支持脚の上部に支持部材を設け、支持部材の後部に前記後ろ向き座席を着座姿勢から後方折り畳み可能に枢支する枢軸を設け、支持部材の前部に着座姿勢にある後ろ向き座席を受持する受持部材を設けたことを特徴とする。
これによれば、受持部材によって後ろ向き座席を所定の着座姿勢に保持でき、支持部材の後部に後ろ向き座席を枢支する枢軸を設けることによって、後ろ向き座席を可及的後方位置にまで折り畳むことができる。
また、オペレータを保護する保護枠を前記走行車体後部から上方に突出して設け、この保護枠と、着座姿勢にある後ろ向き座席の背もたれ部とを前後方向にオーバラップして配置したことを特徴とする。
これによれば、保護部材を前向き運転席の背もたれ部と後ろ向き座席の両方に近づけて配置でき、オペレータが前向き運転席、後ろ向き座席のいずれに着座した場合でもこのオペレータを保護できる。
本発明によれば、後部作業機を操作するための後ろ向き座席を作業車の前向き運転席にできるだけ近づけることで、後部作業機の前後長さを可及的に短くして発進角度を大きくでき、しかも後部作業機の座席まわりの空間をできるだけ広く確保できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図4、図5は、トラクタ(走行車両)2の前部にフロントローダ等の前部作業機(図示略)を設け、トラクタ2の後部に後部作業機(バックホー)4を設けた作業車(TLB)1を示している。
トラクタ2は、エンジン、フライホイールハウジング、クラッチハウジング、ミッションケース等を直結することで走行車体5が構成され、この走行車体5の前部に左右一対の前輪6が設けられ、走行車体5の後部に左右一対の後輪7が設けられて走行可能とされている。
また、走行車体5の後部には、左右の後輪7を覆う左右の後輪フェンダ8が設けられ、左右の後輪フェンダ8間に前向き運転席9が設けられ、前向き運転席9の前方の操縦部10から前向き運転席9の下方にかけてフロアシート11が設けられている。
後輪フェンダ8の前部はフロアシート11に連結されており、後輪フェンダ8の後部同士は連結部材12によって連結されている。連結部材12は、断面コ字状の板部材13を有しており、この板部材13の左右方向両端部には、連結部材12を後輪フェンダ8の内側面に連結固定するための板状の取付部13aが形成されている。この板部材13の左右両端部の上面は、ボルト等によって各後輪フェンダ8の後部上面に固定され、また前記板状の取付部13aもボルト等によって後輪フェンダ8の内側面に固定されており、これによって後輪フェンダ8の後部同士が連結部材12によって強固に連結されている。また、このコ字状の板部材13の下側には板状の補強部材14が設けられている。板部材13の前下部と後下部はこの補強部材14によって連結されている。
前記前向き運転席9は、走行車体5の後上部に設けられており、走行車体5上に設けられた支持台16に支持されている。この前向き運転席9は、図1に示すように、座部9aと背もたれ部9bを有しており、座部9aは、横向きの枢軸17を介して支持台16に連結されている。この枢軸17は支持台16の前部と座部9aの前部を連結しており、前向き運転席9は、枢軸17によって枢支されることでこの枢軸17廻りに回動自在となっている。
このように前向き運転席9を回動自在とすることによって、オペレータが着座する着座姿勢Aから前方に折り畳み可能となっている。図1に示すように、前向き運転席9を前方に折り畳んだ折り畳み姿勢(前方退避姿勢)Bでは座部9aが上下方向を向いた状態となっている。
走行車体5の後部には、オペレータを保護する保護枠18が上方に突出して設けられている。この実施形態では、保護枠18の例としてロプスを示しており、このロプスは、左右の各後輪フェンダ8の上面から上方に突出した支持脚部18aを有している。この支持脚部18aの下側部分は、後輪フェンダ8の上部に形成された挿通孔8aに挿通されて後輪7の内側に迂回するように折曲されるとともに、その下端部が支持ステイを介して走行車体5に固定されている。この支持脚部18aの上部には、パイプを略コ字状の折曲した枠本体18bの下部両端を屈曲部18cを介して折り畳み自在に連結しており、オペレータの居住空間を確保している。なお、この保護枠18には、ロプスに限らず、キャノピ等を用いることができる。
トラクタ2の走行車体5の左右両側には連結フレーム20が設けられ、この連結フレーム20に後部作業機4が着脱自在に取り付けられている。
後部作業機4は、前記連結フレーム20の後部に着脱自在に連結される支持フレーム21を備えており、この支持フレーム21の左右両側にはアウトリガー22が設けられ、支持フレーム21の後部には作業装置(掘削装置)23が設けられ、支持フレーム21の前部には連結フレーム20に連結される被連結フレーム24が設けられている。
作業装置23は、支持フレーム21の後部に、その前部側が上下方向の軸心回りに左右揺動自在に枢支連結されたスイングブラケット27と、このスイングブラケット27に、基部側が左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結されて上下揺動自在なブーム28と、このブーム28の先端部に、左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結されて上下揺動自在なアーム(図示略)と、このアームの先端側に、左右方向の軸心廻りに回動自在に枢支連結された作業具としてのバケット(図示略)とを備えている。
また、支持フレーム21上には、スイングブラケット27、ブーム28、アーム及びバケット等を操作する操作レバー30を有する操作ボックス31が設けられている。
図1において、操作ボックス31の前方には、後部作業機4を操作するためにオペレータが着座する座席装置35が設けられている。座席装置35は、後ろ向き座席36と、この支持フレーム21から上方に突出していて後ろ向き座席36を支持する支持脚37とを有している。支持脚37は前方に傾斜して設けられており、この支持脚37の上部には後ろ向き座席36を支持する支持部材38が設けられ、後ろ向き座席36は、支持フレーム21の前部でこの支持部材38を介して支持脚37に支持されている。
図2、図3において、前記支持脚37は、金属製で横断面がコ字状とされており、上部材40と下部材41に分割されている。上部材40および下部材41はそれぞれ左右の側
壁40a、41aと前壁40a、40bとを有している。上部材40と下部材41の各左右側壁には、上下方向に間隔をおいて複数の貫通孔42が形成されている。
下部材41の下部には支持フレーム21への取付板43が設けられており、この取付板43はボルト等によって支持フレーム21の上面に固定されている。
下部材41は、上部材40よりもやや小さく形成されていて上部材40の下部側から内側に挿入されている。上部材40側の貫通孔42と下部材41側の貫通孔42を一致させ、ボルト等を差し込んでナット等によって固定し、これによって上部材40と下部材41が連結固定されている。各貫通孔42は、上部材40、下部材41の各側壁に上下方向に沿って複数形成されているので、一致させる貫通孔42を変えることで、支持脚37はその長さを伸縮自在に変更でき、これによって後ろ向き座席36の上下位置を変更できるようになっている。
図2、図3において、前記後ろ向き座席36は、座部36aと背もたれ部36bを備えており、座部36aの底面には、この座部36aを支持部材38に取り付ける左右1対取付部材44がボルト等によって固定されている。この取付部材44は、板部材をL字状に屈曲形成したものであり、後ろ向き座席36の底面に固定される固定部45と、この固定部45から直角に折曲されていて支持部材に連結される連結部46を備えている。
前記固定部45にはボルト等を挿通する複数(図例では3つ)の孔が所定間隔をおいて形成されており、この孔のいくつか(図例では2つ)にボルト等を挿通して座部36aの底面に形成したねじ孔に螺入することで、取付部材45は当該座部36aに固定されている。上述のように固定部45には複数の孔が形成されているので、ボルトを挿通する孔を変更することで取付部材の座部36aに対する固定位置を前後に変更できるようになっている。
前記支持部材38は、板状に形成されていて、支持脚37の上端部に固定されている。支持部材38の後部には、後ろ向き座席36を枢支する枢軸47が設けられており、この枢軸47は前記連結部46に形成された貫通孔に挿通されている。
前記枢軸47は支持部材38の前部上面に設けられた支持部48によって軸心廻り回転自在に支持されている。支持部48は左右対の円筒状とされており、この支持部48の内部に前記枢軸47が挿通されている。
枢軸47の両端部には雄ねじが形成されており、連結部46に形成された貫通孔に枢軸47を挿通し、連結部46から左右方向外方に突出した枢軸47の両端部にナット49を螺合させることによって後ろ向き座席36底面の連結部46と枢軸47が連結される。
前記ナット49と板状連結部46の間にはさらばね50が設けられている。さらばね50は前記枢軸47に通されていてナット49の締め付けによって弾性変形し、所定の弾性力をもって前記取付部材44の連結部46の側面に接している。このさらばね50の弾性力によって生じる連結部46とさらばね50の間の摩擦力によって、後ろ向き座席36は、後方折り畳んだ状態(後方折り畳み姿勢D)でその姿勢を保持できる。のみならず、この後ろ向き座席36は、着座姿勢Cから後方折り畳み姿勢Dまでの任意の位置でその姿勢を保持できるようになっている。
上述のように、後ろ向き座席36は、前記枢軸47に枢支されることによって、この枢軸47廻りに回動自在となり、オペレータが着座する着座姿勢Cから後方に折り畳まれた後方折り畳み姿勢Dに姿勢変更可能となる。さらに、後ろ向き座席36は、前記さらばね
50によって、着座姿勢Cから後方折り畳み姿勢Dまでの間の任意の位置でその姿勢を保持できるので、トラクタ2の走行時等に後ろ向き座席36が前後に大きく揺動(振動)することを防止できる。
支持部材38の前部には、着座姿勢Cにある後ろ向き座席36の座部36aを受持する受持部材51が設けられている。この受持部材51は、ゴム等の弾性体によって円錐台状に形成されている。なお、前記支持部材38には左右2つの受持部材51が設けられているが、この受持部材51の数は、1または3以上であってもよい。
後ろ向き座席36が着座姿勢Cになっているとき、この後ろ向き座席36の背もたれ部36bは、前向き運転席9が着座姿勢Aにあるときの当該前向き運転席9の背もたれ部9bの位置にくるように配置されている。
前向き運転席9に着座して作業車1を運転したり、前部作業機を操作している場合には、後ろ向き座席36を後方に折り畳んでおき、この状態から後部作業機4を操作する場合には、前向き運転席9を前方に折り畳み、後ろ向き座席36を後方折り畳み姿勢Dから着座姿勢Cに変更する。
上述のように、後ろ向き座席36の背もたれ部36bを前向き運転席9の背もたれ部9bと同位置になるように配置することによって、後ろ向き座席36を走行車体5の後部に対して可及的前方位置に設けることができ、これによって後ろ向き座席36を操作ボックスから離して後ろ向き座席36まわりの空間をできるだけ広く確保できる。
また、後ろ向き座席36を走行車体5に対して可及的前方位置に設けているので、その分支持フレーム21の前後長さを短くして発進角度αを大きくでき、しかも作業装置23を支持する支点を可及的前方位置に設定できる。したがって、支持フレーム21にかかる作業装置23の重量等による荷重の作用点をできるだけ前方に設定でき、これによって作業車1の前後の重量バランスをより良いものにでき、走行車体5の後部と支持フレーム21との連結部の耐久性も向上する。
また、後ろ向き座席36の座部36aは、後輪フェンダ8の連結部材12の上方に設けられており、これによって後ろ向き座席36を連結部材12に当たることなく、走行車体5に対して可及的前方位置に配置できるようになっている。
図1、図5に示すように、後ろ向き座席36の背もたれ部36bは、後ろ向き座席36が着座姿勢Cにあるとき、前記保護枠18と前後方向にオーバラップした状態になっている。したがって、オペレータが後部作業機を操作している場合にこの保護枠18によってオペレータを適切に保護できる。さらに、前向き運転席9が着座姿勢Aにあるとき、その背もたれ部9bは、着座姿勢Cの後ろ向き座席36の背もたれ部36bと同じ位置になるため、オペレータが前向き運転席9に着座している場合にも、このオペレータを保護枠18によって適切に保護できる。
本発明の座席装置を示す側面図である。 本発明の座席装置を示す側面図である。 本発明の座席装置を示す斜視図である。 作業車の平面図である。 作業車の側面図である。
符号の説明
1 作業車
4 後部作業機
5 走行車体
8 後輪フェンダ
9 前向き運転席
9b 背もたれ部
12 連結部材
18 保護枠
36 後ろ向き座席
36b 背もたれ部
37 支持脚
38 支持部材
47 枢軸
51 受持部材

Claims (4)

  1. オペレータが着座する着座姿勢から前方折り畳み可能な前向き運転席(9)を走行車体(5)の後上部に配置し、走行車体(5)の後部に装着される後部作業機(4)の支持フレーム(21)に後ろ向き座席(36)を着座姿勢から後方折り畳み可能に支持し、着座姿勢にある前向き運転席(9)の背もたれ部(9b)の位置に後ろ向き座席(36)の背もたれ部(36b)を配置したことを特徴とする作業車の座席装置。
  2. 走行車両に設けられた左右1対の後輪フェンダ(8)の後部を連結部材(12)で連結し、前記後ろ向き座席(36)の座部(36a)をこの連結部材(12)の上方に設けたことを特徴とする請求項1に記載の作業車の座席装置。
  3. 前記後ろ向き座席(36)を支持する支持脚(37)を前記支持フレーム(21)から上方に突出して設け、この支持脚(37)の上部に支持部材(38)を設け、支持部材(38)の後部に前記後ろ向き座席(36)を着座姿勢から後方折り畳み可能に枢支する枢軸(47)を設け、支持部材(38)の前部に着座姿勢にある後ろ向き座席(36)を受持する受持部材(51)を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の作業車の座席装置。
  4. オペレータを保護する保護枠(18)を前記走行車体(5)後部から上方に突出して設け、この保護枠(18)と、着座姿勢にある後ろ向き座席(36)の背もたれ部(36b)とを前後方向にオーバラップして配置したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の作業車の座席装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7391467B2 (en) 2003-05-02 2008-06-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Signal delivery apparatus, hinge apparatus and image photographing apparatus
JP2012126209A (ja) * 2010-12-14 2012-07-05 Yanmar Co Ltd 作業車両

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