JP2006062101A - パターン形成材料、パターン形成方法および光ディスク - Google Patents

パターン形成材料、パターン形成方法および光ディスク Download PDF

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Abstract

【課題】 微細でアスペクト比の高いパターンを安価な方法で形成する。
【解決手段】 基板上に形成されたパターン形成材料であって、加熱されることにより、相互に反応して体積が膨張する第1の反応層および第2の反応層と、加熱されることにより、体積が膨張する第3の反応層と、を有することを特徴とするパターン形成材料。
【選択図】 図5

Description

本発明は、パターン形成材料、パターン形成方法および当該パターン形成方法を用いた光ディスクに係り、特には微細パターンを形成可能なパターン形成材料、パターン形成方法および当該パターン形成方法を用いた光ディスクに関する。
近年、DVD(Digital Versatile Disk)を初めとする光ディスクは、映像情報やコンピュータのデータを記録する高密度情報記録媒体として普及してきている。特に、予め映画やコンピュータプログラムを記録した読み取り専用光ディスク(例えばDVD−ROMなど)は、大容量の情報を手軽に配布する手段として日常での使用頻度が増大しつつある。
このような読み取り専用光ディスクには、ピットと呼ばれる、記憶する情報を示す微細なパターンが形成されている。このような光ディスクに形成される微細なパターンは、光ディスクの原盤のパターニングを転写することで形成される。
例えば、光ディスクの原盤は、被処理基板上のパターン形成材料にパターンを、例えばリソグラフィ法などを用いて形成し、作成される。次に、原盤のパターンが転写された、いわゆるスタンパと呼ばれる中間体が形成され、スタンパのパターンが転写されて、ピットが形成された光ディスクが生産される。
このようにして形成される光ディスクにおいては、記録容量を増大させるためには光ディスクに形成されるピットの形状を微細化する方法がある。上記のように、光ディスクのピットの形状は光ディスクの原盤の微細パターンが転写されたものであるため、記録容量を増大させるためには、原盤に形成される微細パターンをより小さくし、さらに微細化することが好ましい。
このため、原盤のパターン形成に用いられるリソグラフィ法において、形成されるパターンを微細化するための様々な方法が提案されていた。
例えば、従来のリソグラフィ法により微細化が可能なパターニングの幅の限界は、いわゆる回折限界と呼ばれることがある。例えば、回折限界Dは以下の式で示される。
D = λ/(2×NA) (式1)
この場合、リソグラフィに用いられる光源の波長をλ、対物レンズの開口数をNAとする。すなわち、上記式1は、回折限界Dを小さくして微細なピットを形成するためには、短い波長の光源を用いることが好ましく、また、光源の対物レンズの開口数が大きいことが好ましいことを示している。
しかしながら、波長の短い光源や、波長の短い光源の光学系は高価なものが多く、また波長によっては減圧状態で用いる必要があるため、設備が大規模となり、コストが増大してしまう問題がある。また、開口数を高くすると焦点深度が浅くなるため、加工対象のわずかなぶれに対応できずにパターニング形状が不良となってしまう懸念があり、リソグラフィ設備の見直しが必要となり、光ディスク生産のコスト増大につながる問題がある。
また、電子線を用いたリソグラフィ法では、微細パターンの形成が可能であるものの、電子の加速や偏向を真空中で行う必要があり、設備が高価なものとなってしまう。
一方、可視域の光は光源が安価であり、光学系も一般的に用いられている安価なものを使用することができる。このため、可視域の活性光を用いて、回折限界以下の微細パターンを形成する方法が提案されている(例えば非特許文献1参照)。
非特許文献1には、微細パターンを形成するためのパターン形成材料の記載があり、基板上に形成された第1の反応層と第2の反応層を含むパターン形成材料が、レーザが照射されることにより加熱されて反応し、体積が膨張するために、微細パターンが形成されることが開示されている。
図1は、非特許文献1に開示されたパターン形成材料を模式的に示したものである。
図1を参照するに、本図に示されたパターン形成材料は、例えば酸化ケイ素(SiO)からなる基板400上に、例えば硫化亜鉛酸化ケイ素(ZnS−SiO)からなる、第1の反応層100と第1の反応層300が形成され、2つの第1の反応層に挟まれるように、例えばテルビウム鉄コバルト(TbFeCo)からなる第2の反応層が形成され、構成されている。
このように構成されたパターン形成材料を用いて微細パターンを形成するには、活性光、例えばレーザ光を照射することで第1の反応層、または第2の反応層の温度を上昇させ、第1の反応層と第2の反応層を反応させることで体積を膨張させ、微細パターンを形成している。
この場合、レーザ光のスポット径に対して、第1の反応層と第2の反応層が反応するしきい値に達する温度領域が狭くなるようにレーザを照射することで、形成されるパターンの幅を微細化することが可能となる。このため、レーザ光の波長に対する回折限界よりも微細なバターンを形成することが可能となる。
Microelectornic Engineering 73-74(2004)69-73
しかし、上記の第1の反応層と第2の反応層を用いたパターン形成方法では、形成されるパターンの高さに限界があった。例えば、上記の方法で形成される微細パターンの高さは20nm程度が限界であり、光ディスクの製造に好ましいパターン高さを満たしていないという問題があった。
そこで、本発明では、上記の問題を解決した、新規で有用なパターン形成材料、パターン形成方法および光ディスクを提供することを目的としている。
本発明の具体的な課題は、安価な方法で微細なパターンを形成することが可能なパターン形成材料およびパターン形成方法を提供し、また、安価であってかつ記録容量が大きな光ディスクを提供することである。
本発明の第1の観点では、上記の課題を、基板上に形成されたパターン形成材料であって、加熱されることにより、相互に反応して体積が膨張する第1の反応層および第2の反応層と、加熱されることにより、体積が膨張する第3の反応層と、を有することを特徴とするパターン形成材料により、解決する。
当該パターン形成材料によれば、第1の反応層と第2の反応層に加えて、加熱されることにより、体積が膨張する第3の反応層を設けたことにより、形成されるパターンの高さを高くすることが可能となる。
また、前記第1の反応層、前記第2の反応層、および前記第3の反応層を含む反応層部と、前記基板との間に熱緩衝層が形成されていると、当該基板が熱による損傷より保護され、好適である。
また、前記基板上に前記熱緩衝層が形成され、当該該熱緩衝層上に前記第3の反応層が形成され、当該第3の反応層上に前記第2の反応層が形成され、当該第2の反応層上に前記第1の反応層が形成されていると、好適である。
また、前記基板上に前記第1の反応層が形成され、当該第1の反応層上に前記第2の反応層が形成され、当該第2の反応層上に前記第3の反応層が形成されていると、好適である。
また、前記第3の反応層上に保護層が形成されていると、当該第3の反応層の体積膨張の損失が抑制され、好適である。
また、前記第1の反応層は、酸化亜鉛と二酸化ケイ素を含むと、第1の反応層と第2の反応層の体積膨張の反応が良好となり、好適である。
また、前記第2の反応層は、遷移金属を含む、少なくとも2種類以上の金属を含むと、第1の反応層と第2の反応層の体積膨張の反応が良好となり、好適である。
また、前記第2の反応層は、Tb,Fe,およびCoを含むと、第1の反応層と第2の反応層の体積膨張の反応が良好となり、好適である。
また、前記第3の反応層は、金属酸化物を含むと、第3の反応層の体積膨張の反応が良好となり、好適である。
また、前記金属酸化物は、白金酸化物、銀酸化物、パラジウム酸化物、およびタングステン酸化物のうち、いずれか1つを含むと、第3の反応層の体積膨張の反応が良好となり、好適である。
また、本発明の第2の観点では、上記の問題を、上記のパターン形成材料を用いたパターン形成方法であって、活性光を当該パターン形成材料に照射することにより、前記第1の反応層と前記第2の反応層を反応させて体積を膨張させるとともに前記第3の反応層の体積を膨張させ、該パターン形成材料上に突起状のパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法により、解決する。
当該パターン形成方法によれば、第1の反応層と第2の反応層に加えて、加熱されることにより、体積が膨張する第3の反応層を設けたことにより、形成されるパターンの高さを高くすることが可能となる。
また、前記活性光が可視域のレーザ光よりなると、安価に微細パターンを形成することが可能となる。
また、前記突起状のパターンの幅が前記活性光の回折限界以下であると、安価に微細パターンを形成することが可能となる。
また、前記突起状のパターンの高さが、30nm以上であると、好適である。
また、本発明の第3の観点では、上記の課題を、上記のパターン形成方法を用いて形成された光ディスクにより、解決する。
当該光ディスクは、安価で製造され、かつピット形状が微細であるために記録容量が大きい。
本発明によれば、安価な方法で、微細でアスペクト比の高いパターンを形成することが可能なパターン形成材料およびパターン形成方法を提供し、また、安価であってかつ記録容量が大きな光ディスクを提供することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について図面に基づき、以下に説明する。
図2は、本発明の実施例1によるパターン形成材料を模式的に示した断面図である。
図2を参照するに、本図に示すパターン形成材料は、基板5上に、加熱による反応を生じる反応層が積層された構造を有している。例えば、第1の反応層4と当該第1の反応層4に接するようにして積層されている第2の反応層3は、加熱により反応し、体積が膨張するように構成されている。
例えば、レーザなどの活性光が照射され、加熱されることにより、混合物からなる前記第1の反応層4と第2の反応層3で、それぞれ混合物の拡散が生じ、さらに当該第1の反応層4と第2の反応層3の間での相互拡散が起こると考えられ、これらの拡散反応を含む反応により、体積が膨張すると考えられる。
例えば、第1の反応層4は、酸化亜鉛(ZnS)と二酸化ケイ素(SiO)を含む混合物(ZnS−SiO)の層からなるようにすると、反応が良好となって体積膨張の反応が良好となることが確認されている。
また、前記第2の反応層3は、遷移金属を含む、少なくとも2種類以上の金属を含むことを特徴とすると、反応が良好となり好ましく、さらに前記第2の反応層は、Tb,Fe,およびCo(TbFeCo)を含むようにすると、さらに反応が良好となって堆積膨張の反応が良好となり、さらに好ましい。
このような第1の反応層4と第2の反応層3の相互反応による体積膨張により、前記第1の反応層4の側からみて上に凸状となる、突起状の微細パターンを形成することが可能となっている。しかし、従来は、形成可能なパターンの高さが充分でないという問題があった。
そこで、本実施例では、このように相互に反応する第1の反応層と第2の反応層に加えて、さらに加熱により体積が膨張する反応が生じる第3の反応層2を設けている。前記第1の反応層と第2の反応層が、加熱により相互に反応するのに対して、前記第3の反応層2は、実質的に当該第3の反応層単体で、加熱されることで反応が生じて体積が膨張するように形成されている。このため、前記第1の反応層と第2の反応層の相互反応に加えて第3の反応層の体積膨張による高さが加わるため、従来に比べて微細パターンの高さを高くすることが可能になっている。このため、パターンの幅が微細であってパターン高さの高い、いわゆるアスペクト比の高いパターンを形成することが可能となる。
例えば、前記第3の反応層は、化合物を含むように形成され、当該化合物が加熱により分解することで体積が膨張するように構成される。このような化合物の例として、例えば、前記第3の反応層は、金属酸化物を含むようにすると、加熱されることで金属から酸素が脱離する反応が生じるため、体積膨張の反応が良好であり、好ましい。また、このような金属酸化物は、白金酸化物、銀酸化物、パラジウム酸化物、およびタングステン酸化物のうち、いずれか1つを含むようにすると、反応がさらに良好となり、さらに好ましい。
また、本実施例によるパターニング材料では、加熱により、相互に反応するように構成された第1の反応層および第2の反応層と、実質的に単層で反応する第3の反応層を少なくとも含むように構成されるが、さらに他の層を含むように構成してもよく、また上記の層が積層される構造は任意に変更して用いることが可能である。
例えば、本図に示すように、前記基板5と、加熱により反応が生じる、前記第1の反応層4、第2の反応層3、および第3の反応層2を含む反応層部との間に、基板を熱から保護するための熱緩衝層1を設けてもよい。このような熱緩衝層は、様々な材料を用いることが可能であるが、本実施例では、前記第1の反応層4と同様の材料を用いて形成している。このため、例えば熱緩衝層を形成するための設備(スパッタリング装置やスパッタリング装置のターゲットなど)が、第1の反応層を形成するためのものと共有できるため、熱緩衝層が安価で形成できる。
また、パターニング材料を構成する一例として、本図には、前記基板5上に前記熱緩衝層1が形成され、当該該熱緩衝層1上に前記第3の反応層2が形成され、当該第3の反応層2上に前記第2の反応層3が形成され、当該第2の反応層3上に前記第1の反応層4が形成された例を示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、次に、図3に示すように、図2の構成を変更してもよい。
図3には、図2に示したパターン形成材料の変形例を示す。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
本図に示すパターン形成材料では、図2に示したパターン形成材料において、前記第3の反応層2と、前記第2の反応層3を、入れ換えた構造にしている。
このため、前記熱緩衝層1が、本図に示す場合には第1の反応層として機能し、加熱により前記第2の反応層3と反応する。また、前記第1の反応層4は、前記第3の反応層2の保護層として機能する。例えば、前記第3の反応層が加熱により膨張した場合、化合物の分解、例えば酸素の脱離などにより、層中には多数の空孔が形成される。このような空孔が大気側と挿通する構造となる、すなわち空孔が破裂すると、体積膨張が生じないか、または体積膨張率が小さくなってしまう問題がある。そのため、前記第3の反応層2上には、形成される空孔の破裂を保護するための保護層が必要であり、前記第1の反応層4は、保護層として機能する。また、当該保護層は様々な材料により形成できるが、第1の反応層と同様の材料で形成すると、第1の反応層を形成する場合と設備が共有できるため、保護層を形成するコストが安価となる。
このように、本発明によるパターン形成材料は、第1の反応層、第2の反応層および第3の反応層や、また必要に応じて設ける熱緩衝層、または保護層などを、様々に構成することが可能であり、上記の構成例に限定されるものではない。
また、本実施例によるパターニング材料は、加熱されることにより体積膨張が生じ、パターンが形成されるが、加熱による反応が生じる領域を制御することにより、微細なパターンを形成することが可能となっており、例えばレーザ光を用いた場合にはレーザ光の回折限界以下の微細なパターン形成が可能になっている。
図4は、可視域である、赤色レーザを用いて、図2に示したパターン形成材料を加熱した場合の、前記第2の反応層3の温度分布を示したものである。赤色レーザ光の場合、ビームスポット径は略1μmであり、これ以下に小さくすることは困難である。図4において、縦軸は温度、横軸は水平方向の位置を示すが、温度分布は略ガウス分布となる。ここで、パターン形成材料に照射するレーザ光の強度を制御することにより、領域の一部分の温度が、所定のしきい値T0より高くなるようにすることができる。温度が所定のしきい値T0より高くなった部分で、前記第1の反応層4と前記第2の反応層3の相互反応が生じ、体積膨張が生じる。この場合、前記第1の反応層4では、レーザ光の透過率が比較的高いため、レーザの加熱による温度上昇は、おもに前記第2の反応層3で生じ、当該第2の反応層3からの熱伝導により、間接的に前記第1の反応層4が加熱される。この場合、温度がしきい値以上となる領域の幅Wは、レーザ光のビームスポット径より小さいため、本実施例では、回折限界以下の幅の微細パターンの加工が可能となっている。また、前記第1の反応層4と前記第2の反応層3の反応による体積膨張は、例えば第1の反応層に、ZnS−SiO、第2の反応層にTbFeCoを用いた場合、略200℃以上で生じるが、400℃以上とすると反応が良好となり好ましく、さらに500℃以上で体積膨張が大きくなり、さらに好ましい。
また、同様に前記第3の反応層2において生じる体積膨張についても上記の反応と同様にレーザ光のスポット径より小さい領域が反応の温度のしきい値となるように制御することで微細なパターンの形成が可能となる。例えば、前記第3の反応層に白金酸化物(PtOx)を用いた場合、500℃以上で体積膨張が大きくなる。
このため、前記第2の反応層3と第3の反応層2でパターン形成を行う領域が、500℃以上となるようにレーザ光を照射することが好ましい。また、レーザ光の強度を調整することで、パターンの幅が制御可能となる。
次に、パターン形成材料に活性光、例えばレーザを照射してパターン形成を行う方法について具体的に説明する。図5は、図2に示したパターン形成材料にレーザ光を照射して微細パターンの形成を行う方法を模式的に示したものである。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
前記パターニング材料には、前記基板5の側から、レンズFによって集光されたレーザ光Lが照射される。ここで、前記第2の反応層3が加熱され、当該第2の反応層3と前記第1の反応層4が反応して体積が膨張し、膨張部34aが形成される。また、前記第3の反応層2が加熱され、体積が膨張し、膨張部2aが形成される。このように、膨張部34aと膨張部2aが形成されるために、パターニング材料上の、基板と反対側の面には、突起状のパターンが形成される。また、パターン高さH1は、膨張部34aと膨張部2aの体積膨張の効果を受けるため、従来より高くすることが可能となり、30nm以上とすることが可能となり、略40nmまで形成できることが確認されている。また、この場合、パターン幅W1は、150nm以下とすることが可能であり、100nm程度まで形成できることが確認されている。
すなわち、本実施例によれば、安価な可視域のレーザ光を用いて、微細なパターンを形成することが可能であって、さらにパターン高さを従来に比べて高く形成することが可能であり、いわゆるアスペクト比が高い微細パターンを形成することが可能となっている。
また、本実施例で用いた活性光は赤色レーザに限定されるものではなく、他にも様々な活性光を用いることが可能であることは明らかである。
また、本図に示した構成において、各層の好ましい厚さは、前記熱緩衝層1が、10〜500nm、前記第3の反応層2が、2〜50nm、前記第2の反応層3が、10〜100nm、前記第1の反応層4が、10〜500nmである。
次に、図5に示した方法を用いて、微細パターンの加工を行った結果を示す。図6(A)、は、パターンの加工を行った後のパターン材料の表面を、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope, AFM)により測定し、その結果をコンピュータの画面上に表示したものであり、図6(B)は、図6(A)の断面形状を示したものである。
また、パターンを形成した条件は、以下の通りである。
パターン形成材料は、線速度が3m/sとなるように回転させ、周波数15MHz、出力9mW、Dutyレシオが30%のパルスレーザを照射した。前記第1の反応層4と前記熱緩衝層1には、ZnS−SiOからなる材料を用い、前記第2の反応層3には、TbFeCoかなる材料を、また、前記第3の反応層には、PtOxからなる材料を用い、基板はSiOからなるものを用いた。
図6(A)、(B)を参照するに、前記パターン形成材料上には、直径略110nmのドットが作成されており、また、当該ドットの高さは略40nmであることが確認され、従来は20nm程度であったパターン高さを、略2倍の高さで形成することが可能となったことが確認された。
次に、図5に示したパターン形成方法を用いて、光ディスクを形成する方法の一例を示す。
図7は、図5に示したパターン形成方法を、光ディスクの原盤の生産に適用した場合の、いわゆるマスタリング工程を示すフローチャート図である。
マスタリング工程において、原盤はガラス円盤等を基板として使用する(ステップS1)。ガラス円盤を研磨し(ステップS2)、検査(ステップS3)、洗浄(ステップS4)した後、例えば、スパッタリング等の成膜方法により、図2に示した多層構造体であるパターン形成材料を形成し(ステップS5)、検査する(ステップS6)。
一方、原盤に記録する情報は、あらかじめ編集装置により光ディスクに書き込む情報として編集しておく(ステップS7)。編集した情報を信号送り出し装置により送り出し(ステップS8)、ガラス円盤状に形成したパターン形成材料に、微細パターンであるピットとして記録する(ステップS9)。信号送り出し装置は編集装置から送られてくる情報をレーザ光の強度信号に変換し、上記のパターン形成材料にそのレーザ光を照射する。レーザ光の照射により、パターン形成材料にピットを形成する。このステップS9で、図5に示したパターン形成方法を適用することで、信号送り出し装置が持っている回折限界よりも微小なピットを形成することができる。
レーザ光によりパターン形成材料にピットを形成した後、当該パターニング材料をエッチングする工程を設けてもよい(ステップS10)。ピットが形成されなかった領域を選択的にエッチングすることにより、原盤のアスペクト比を向上することができる。次に、ガラス円盤にメッキ工程のための電極を塗布し(ステップS11)、検査する(ステップS12)。原盤にメッキ等でスタンパを形成し(ステップS13)、原盤からスタンパを分離する(ステップS14)。以上が、いわゆる光ディスクのマスタリング工程である。
図8は、前記マスタリング方法で作成したスタンパを使用して光ディスクを生産するための、いわゆるレプリケーション工程を示す図である。
上記のマスタリング工程で作成したスタンパを使用して(ステップS20)、射出成形機によりポリカーボネート等を射出成形する(ステップS21)。射出成形したものに反射膜を塗布し(ステップS22)、さらに保護膜を塗布する(ステップS23)。以上により、微細なパターンを有する、大容量の光ディスクを、安価に生産することができる。
また、本発明によるパターン形成材料、パターン形成方法は、光ディスクの生産に限定されるものではなく、様々な微細パターンを有する記録媒体やデバイスなどに適用が可能であることは明らかである。
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明は上記の特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
本発明によれば、安価な方法で、微細でアスペクト比の高いパターンを形成することが可能なパターン形成材料およびパターン形成方法を提供し、また、安価であってかつ記録容量が大きな光ディスクを提供することが可能となる。
従来のパターン形成材料を模式的に示した断面図である。 実施例1によるパターン形成材料を模式的に示した断面図である。 図2のパターン形成材料の変形例を示す図である。 レーザを照射した場合のパターン形成材料の温度分布を模式的に示した図である。 実施例1によるパターン形成方法を模式的に示した図である。 (A)は、図5のパターン形成方法により形成されたパターンをAFMで測定した画像であり、(B)はその断面構造のプロファイルを示す図である。 図5のパターン形成方法を、光ディスクの生産方法に適用したフローチャート図(その1)である。 図5のパターン形成方法を、光ディスクの生産方法に適用したフローチャート図(その2)である。
符号の説明
1 熱緩衝層
2 第3の反応層
3,200 第2の反応層
4,100,300 第1の反応層
5,400 基板
L レーザ光
F レンズ
W1 パターン幅
H1 パターン高さ

Claims (15)

  1. 基板上に形成されたパターン形成材料であって、
    加熱されることにより、相互に反応して体積が膨張する第1の反応層および第2の反応層と、
    加熱されることにより、体積が膨張する第3の反応層と、を有することを特徴とするパターン形成材料。
  2. 前記第1の反応層、前記第2の反応層、および前記第3の反応層を含む反応層部と、前記基板との間に熱緩衝層が形成されていることを特徴とする、請求項1記載のパターン形成材料。
  3. 前記基板上に前記熱緩衝層が形成され、当該該熱緩衝層上に前記第3の反応層が形成され、当該第3の反応層上に前記第2の反応層が形成され、当該第2の反応層上に前記第1の反応層が形成されていることを特徴とする請求項2記載のパターン形成材料。
  4. 前記基板上に前記第1の反応層が形成され、当該第1の反応層上に前記第2の反応層が形成され、当該第2の反応層上に前記第3の反応層が形成されていることを特徴とする請求項1記載のパターン形成材料。
  5. 前記第3の反応層上に保護層が形成されていることを特徴とする請求項4記載のパターン形成材料。
  6. 前記第1の反応層は、酸化亜鉛と二酸化ケイ素を含むことを特徴とする請求項1乃至5のうち、いずれか一項記載のパターン形成材料。
  7. 前記第2の反応層は、遷移金属を含む、少なくとも2種類以上の金属を含むことを特徴とする請求項1乃至6のうち、いずれか一項記載のパターン形成材料。
  8. 前記第2の反応層は、Tb,Fe,およびCoを含むことを特徴とする請求項1乃至7のうち、いずれか一項記載のパターン形成材料。
  9. 前記第3の反応層は、金属酸化物を含むことを特徴とする請求項1乃至8のうち、いずれか一項記載のパターン形成材料。
  10. 前記金属酸化物は、白金酸化物、銀酸化物、パラジウム酸化物、およびタングステン酸化物のうち、いずれか1つを含むことを特徴とする請求項9記載のパターン形成材料。
  11. 請求項1乃至10のうち、いずれか一項記載のパターン形成材料を用いたパターン形成方法であって、
    活性光を当該パターン形成材料に照射することにより、前記第1の反応層と前記第2の反応層を反応させて体積を膨張させるとともに前記第3の反応層の体積を膨張させ、該パターン形成材料上に突起状のパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
  12. 前記活性光が可視域のレーザ光よりなることを特徴とする請求項11記載のパターン形成方法。
  13. 前記突起状のパターンの幅が前記活性光の回折限界以下であることを特徴とする請求項11または12項記載のパターン形成方法。
  14. 前記突起状のパターンの高さが、30nm以上であることを特徴とする請求項11乃至14のうち、いずれか一項記載のパターン形成方法。
  15. 請求項11乃至14のうち、いずれか一項記載の方法を用いて形成された光ディスク。
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