JP2006051683A - オフセットロールを用いた印刷機による印刷方法と印刷機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガラスやセラミックなどを用いた回路基板、液晶表示素子、画像表示装置などへの印刷を、簡単な構成によって高精度でおこなえるようにし、かつ、機械が大型化しないようにしたオフセットロールを用いた印刷機による印刷方法と印刷機を提供することが課題である。
【解決手段】 印刷版に形成された印刷絵柄を転写して平板状の被印刷物に印刷し、一部に前記被印刷物との非接触領域を有したオフセットロールと、前記平板状被印刷物を載置して前記オフセットロールの回転によって前記印刷絵柄が前記平板状被印刷物における印刷位置に来るタイミングに合わせて送り出す被印刷物運搬手段とを備え、被印刷物への印刷後のオフセットロールにおける被印刷物との非接触領域を、被印刷物運搬手段側としてオフセットロールの回転を停止することで、被印刷物運搬手段の移動を妨げないようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、オフセットロールを用いた印刷機による印刷方法と印刷機に係り、特に、ガラスやセラミックなどを用いた回路基板、液晶表示素子、画像表示装置等の印刷を高精度でおこなえるようにしたオフセットロールを用いた印刷機による印刷方法と印刷機に関するものである。
従来、ガラスやセラミックなどを用いた回路基板、液晶表示素子、画像表示装置等の電子部品の製造には、スクリーン印刷に代表される印刷方法、或いはフォトレジストを用いた写真法が用いられていた。このうち、印刷による方法はコスト的には優れているが、精度的には通常のスクリーン印刷では20〜100μm程度が限界で、写真法に比べて高精度のパターンを得ることができなかった。そのため高精度が要求される印刷に、グラビア印刷や特許文献1に示されているような印刷方法を用いることが提案された。
すなわちグラビア印刷用の版は近年の技術進歩により、金属性のシリンダ上にメッキ層を形成した後フォトレジストを塗布し、レーザ光を用いて印刷パターンを描画することで、1μm程度の精度でパターンを描画することが可能となっている。ただ、その後の工程でおこなうエッチングにおけるサイドエッチにより、線幅が2〜10μmと太くはなるが、前記したスクリーン印刷に比べると格段に高い精度での印刷が可能となる。
また、特許文献1に示された印刷方法は、シリコンシート上に樹脂インキを塗布し、この樹脂をブランケット胴に転写した後、版胴上の凸部(絵柄)によってブランケット上の樹脂を除いて印刷を行うようにしたもので、高精度の印刷が可能となる。
また、こういった回路基板、液晶表示素子、画像表示装置等の高精度な印刷は、クリーンルームなどのクリーンな環境でおこなわれることが多く、印刷機械もなるべく小さなものが要求されると共に、歯車などの使用によるオイルミストなどが出ないこと、メンテナンスが容易なことなどが要求される。
しかしながら、グラビア印刷や特許文献1に示された方法でガラスやセラミックに印刷する場合、印刷版が硬質であることが多いから直接印刷することが難しいから、一般的には図3に一例としてグラビアオフセット印刷機の場合を示したように、オフセットロールに絵柄を転写した後、被印刷物に転写するオフセット法が用いられる。
この図3において、1は金属性のシリンダ2上に形成したメッキ層にレーザ光で画像パターンを描画し、エッチングして形成した画像部3を有するグラビア印刷用版胴であり、4の円筒状のシリンダにゴムブランケットを巻き付けたオフセットロール(ブランケット胴)が接触させられている。そしてこの版胴1には、ピックアップロール5によってインキ槽6内のインキ7が塗布され、非画像部に付着した余分なインキはドクターブレード8によって掻き落とされて、画像部3に付着したインキのみがオフセットロール4に転写される。
一方、リニアガイド9に設けられ、モータ10によって駆動されるリニア駆動手段11で図上左右に移動可能に構成された定盤12上には、ガラスやセラミックなどを用いた回路基板、液晶表示素子、画像表示装置等の被印刷物13が載置され、この被印刷物13を載せた定盤12は、版胴1の画像部3からオフセットロール4に転写されたインキ14が、オフセットロール4の回転によってこの被印刷物13の所定の位置に印刷されるタイミングで送られてくる。
そのため、この画像部3に対応するインキ14は被印刷物13に転写されて印刷が行われ、オフセットロール4は、洗浄用インキ供給ロール15によって洗浄用インキ槽16から汲み上げられた洗浄用インキ17で洗浄され、余計な洗浄用インキ17はドクターブレード18でインキ溜め19に掻き落とされて次の印刷に備えられる。なお、この図3に示した例ではグラビアオフセット印刷機の場合を示したが、特許文献2に示したような平面の印刷版からオフセットロールへ絵柄を転写するようにした印刷機なども用いられる。
そして、ここで用いられるオフセットロール4は、前記したように金属製の円筒状シリンダに、ゴムブランケットのような弾性樹脂シートを巻き付けた構造を有したブランケット胴が用いられるため、印刷物の形状、長寸法のピッチは、被印刷物13とオフセットロール(ブランケット胴)4が接するニップ圧(印圧)を、印刷可能な領域まで下げることで精度的に好ましい結果が得られる。
しかしながら、このようなオフセットロールを用いて前記したような回路基板、液晶表示素子、画像表示装置等の被印刷物13の印刷を行う場合、図3に示した例では、版胴1とオフセットロール4をそれぞれ矢印で示した方向に回転させて印刷を行うためには、被印刷物13が図上左から右方向に向かうときに印刷を行ない、その後少なくとも定盤12を今度は右側に戻す必要がある。そのため、印刷が終わった後に被印刷物13もしくは定盤12がオフセットロール4と接触しないよう、図上例えばオフセットロール4を上に、もしくは定盤12を下に移動して退避させる必要が生じる。
このようにオフセットロール4または定盤12を上下させる機構としては、例えば特許文献2に、印刷版が平板状の刷版を用いた平台印刷機において、ブランケット胴(オフセットロール)をエアシリンダによって偏心回動させられる軸受けで支承し、被印刷物に印刷するときはブランケット胴を下降させ、その後ブランケット胴を上昇させることのできる機構を備えた印刷機が示されている。
また特許文献3には被印刷物が円筒形状ではあるが、円筒形状版胴とオフセットロール、及びオフセットロールと円筒形状被印刷物を、エアシリンダを用いて互いに接触・非接触可能に構成すると共に独立して駆動できるようにし、版胴に供給するインキの粘度を一定に保持できるようにした印刷装置が示されている。
特開2001−56405号公報 特開平10−166543号公報 特許3196337号公報
しかしながら、これら特許文献2、3に示されているようにオフセットロールまたは被印刷物を上下させると、前記したように高精度印刷のためにニップ圧(印圧)を印刷可能な領域まで下げた場合、オフセットロールまたは被印刷物を上下させること、およびその為の機構(例えば偏芯軸受け機構)の追加による変動要素の増加や機械構造の複雑化でニップ圧(印圧)や位置精度の再現性が微妙に変化し、印刷結果がばらついたり、甚だしい場合は巣抜け現象が発生してしまう。また、特許文献2に示されている技術では、ブランケット胴は正逆両方向に回転することになり、制御がより複雑になると共に、非印刷体が刷版の両側に設けられ、それだけ機械が大型化してしまう。
そのため本発明においては、ガラスやセラミックなどを用いた回路基板、液晶表示素子、画像表示装置などへの印刷を、簡単な構成によって高精度でおこなえるようにし、かつ、機械が大型化しないようにしたオフセットロールを用いた印刷機による印刷方法と印刷機を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明になるオフセットロールを用いた印刷機による印刷方法は、
印刷絵柄を平板状の被印刷物に転写して印刷し、一部に前記被印刷物との非接触領域を有したオフセットロールと、前記平板状被印刷物を載置し、前記オフセットロールの回転によって前記印刷絵柄が前記平板状被印刷物における印刷位置に来るタイミングに合わせて送り出す被印刷物運搬手段とを備えたオフセットロールを用いた印刷機による印刷方法であって、
前記オフセットロールは、印刷版から前記印刷絵柄を転写して前記被印刷物に転写した後、前記被印刷物との非接触領域を被印刷物側として回転を停止し、前記被印刷物運搬手段が原位置に復帰することを妨げないようにしたことを特徴とする。
そしてこの印刷方法を実施するためのオフセットロールを用いた印刷機は、
印刷絵柄が形成された印刷版と、該印刷版の印刷絵柄を転写して平板状の被印刷物に印刷するオフセットロールと、前記平板状被印刷物を載置し、前記オフセットロールの回転によって前記印刷絵柄が前記平板状被印刷物における印刷位置に来るタイミングに合わせて送り出す被印刷物運搬手段とを備えたオフセットロールを用いた印刷機において、
前記オフセットロールは一部に前記被印刷物との非接触領域を有し、該被印刷物との非接触領域を前記被印刷物運搬手段側とすることで前記被印刷物への印刷後の被印刷物運搬手段の移動を妨げないようにしたことを特徴とする。
このようにオフセットロールの一部に被印刷物との非接触領域を設け、それによって印刷後の被印刷物運搬手段の移動を妨げないようにしたことにより、前記した従来技術のようにオフセットロールまたは被印刷物を上下させる必要が無く、従ってオフセットロールの被印刷物に対する印圧が変化しないから、例え高精度印刷のためにニップ圧(印圧)を印刷可能な領域まで下げても、常に安定した印圧による高精度な印刷が可能となって、印刷結果のばらつきや巣抜け現象が防止できる。また、被印刷物運搬手段は往復運動をさせて被印刷物を一方の側から載置、取り外しが可能であるからハンドリングが良く、しかも刷版の両側に非印刷体が設けられたような機械に対して小型に構成できる。
そして前記オフセットロールにおける前記被印刷物との非接触領域は、オフセットロールに巻回したブランケットのクランプ機構を配した位置に設けることにより、特別に被印刷物との非接触領域を設けることなく簡単に構成することができる。
また、前記印刷版は版胴であって前記オフセットロールに接離可能に構成され、前記オフセットロールは、前記被印刷物への印圧を調節可能に軸位置を固定され、さらに、前記オフセットロールと被印刷物運搬手段とは、それぞれ別個の駆動手段が設けられていることにより、版胴へのインキ供給、オフセットロールにおける被印刷物との非接触領域を被印刷物側として回転を停止することなどを個別に容易におこなうことができ、メンテナンスが容易におこなえると共に、歯車などの駆動力伝達機構を用いた場合に歯車の潤滑油がミストとなってクリーン環境を汚すことなどが防止できる。また、各々独立して駆動するため、精密に同期させることも可能となる。さらに、印圧の調節は、オフセットロールを上下させたり、被印刷物運搬手段側を上下させて調節するようにすれば容易に行うことができる。
このように本発明によれば、前記した従来技術のように被印刷物に一回印刷する毎にオフセットロールまたは被印刷物を上下させる必要が無く、従ってオフセットロールの被印刷物に対する印圧が変化せず、上下動作に伴う微妙な位置の変動の可能性も無いから、例え高精度印刷のためにニップ圧(印圧)を印刷可能な領域まで下げても、常に安定した印圧による高精度な印刷が可能となって、印刷結果のばらつきや巣抜け現象が防止できる。また、被印刷物運搬手段は往復運動をさせて被印刷物を一方の側から載置、取り外しが可能であるからハンドリングが良く、しかも刷版の両側に非印刷体が設けられたような機械に対して小型に構成できる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明になるオフセットロールを用いた印刷機の構成概略と、その動作を説明するための図であり、(A)は印刷待機状態を、(B)は印刷機の運転を開始して版胴にインキを付着させ、ブランケット胴も回転を始めた状態を、(C)は版胴における画像部(絵柄)の始端がブランケット胴における画像部の転写開始位置と対向したとき、版胴をブランケット胴に接するようにした状態を、(D)は版胴の画像部に付着したインキをブランケット胴に転写している状態を、(E)は版胴のインキがブランケット胴に転写されて版胴がブランケット胴から離れた状態を、(F)は定盤が走行を始めて被印刷物への印刷が開始された状態を、(G)は印刷が完了して被印刷物を載置した定盤が元の位置に復帰するときの状態をそれぞれ示している。図2は本発明になるオフセットロールを用いた印刷機におけるブランケット胴の概略構成断面図である。
なお、以下の説明では、前記図3に示したグラビアオフセット印刷機の場合を例に説明してゆくが、前記特許文献1や特許文献2に示したような平面の印刷版からオフセットロールへ絵柄を転写するようにした印刷機でも本発明を応用できることは自明である。
図中、前記図3で説明した従来のグラビアオフセット印刷機と同一構成要素には同一番号が付してあり、図の簡略化のため、インキ槽6とインキピックアップロール5は省略してある。符号を簡単に説明すると、1はグラビア印刷用版胴、2はシリンダ、3は版胴1に形成された画像部(絵柄)、8はドクターブレード、9はモータ10で駆動されるリニア駆動手段11によって、被印刷物13を載置した定盤12を図上左右に移動させるリニアガイド、14はオフセットロール30または被印刷物13に転写された画像部のインキ、15はオフセットロール30の洗浄用インキ供給ロール、16は洗浄用インキ槽、17は洗浄用インキ、18はドクターブレード、19はインキ溜めである。
30は、その概略断面を図2に示した被印刷物との非接触領域31が設けられた本発明のオフセットロール(ブランケット胴)で、従来の真円に近いオフセットロールの一部を切り欠いて被印刷物との非接触領域31とし、印刷が終わった定盤12が図上左側に戻るとき、この被印刷物との非接触領域31を被印刷物13側に向けることで、オフセットロール30が定盤12上の被印刷物13に接触しないようにしてある。なお本発明のオフセットロール30は、図示してはいないが、オフセットロール30を上下させたり、被印刷物13の運搬手段たる定盤12側を上下させて被印刷物13への印圧を調節する機構が設けられ、その調節機構による調節後は、常時被印刷物13と一定の距離が保たれるようになっている。図1に戻って32は版胴1の軸で、この軸32には、アクチュエータ33によって軸32を矢印34で示したように揺動させる揺動桿35が取り付けられ、版胴1がオフセットロール30に接離できるよう構成されている。
なお本発明におけるオフセットロールを用いた印刷機は、版胴1、オフセットロール30、定盤12が、それぞれ別個の駆動源によって独立に駆動されるように構成してあり、そのため、精密に同期させることも可能となる。
最初に図2を用いて本発明の概略を説明すると、図2において36は本発明のオフセットロール30を構成するシリンダであり、その表面は、シリコーンゴムなどが膜状に形成されたブランケット37で覆われている。そしてこのブランケット37は両端に貼られた金具を、シリンダ36の一部に設けられたくわえとくわえ尻の2本のテンションバーのスリットに挿入し、両者共にウォームギアやラチェット機構を使って締め込む方式などを用いたクランプ機構38、39でしっかりとクランプされている。そして本発明では、このシリンダ36におけるクランプ機構38、39を収納した部位を、前記した被印刷物との非接触領域31(切り欠き)として構成したものである。
すなわち図2から明らかなように、クランプ機構38、39をシリンダ36における円周近傍に一定の距離を置いて設け、外縁を結んだ線における最も中心に近い位置が、前記した定盤12上の被印刷物13に接触しないようにする。通常、オフセットロール30は、半径が百分の数mmから十分の数mm程度縮むだけの圧力で被印刷物13に圧接されているから、この最も中心に近い位置における円周表面からの距離を、約1mm程度となるようにすれば十分である。
通常グラビア印刷における版胴1は、円筒形状に構成した場合シームレスな真円であるが、オフセットロール(ブランケット胴)はブランケットのクランプ部分がギャップとなり、従来では、印刷用紙のロスが発生したり高速回転でギャップ部分がぶつかってショック目などの印刷障害となるため、ギャップを縮める努力がなされ、現在では、全くギャップのないギャップレスの機械も開発されている。
しかし本発明においては、このギャップを被印刷物13との非接触領域31として積極的に利用し、印刷が終わって定盤12が元の位置に戻るとき、前記したように被印刷物との非接触領域31を被印刷物13側に向けることで、オフセットロール30が定盤12上の被印刷物13に接触しないようにしたものである。
このようにすることにより、従来のように、被印刷物13への印刷が終わる毎に被印刷物13または定盤12がオフセットロール4と接触しないよう、図上例えばオフセットロールを上に、もしくは定盤12を下に移動させて退避させる必要がなく、退避によって生じるニップ圧(印圧)の再現性の変化が生じないから、印刷結果がばらついたり、巣抜け現象が発生するなど、印刷品質を落とす要因が無くなり、ガラスやセラミックなどを用いた回路基板、液晶表示素子、画像表示装置などへの印刷を、高精度でおこなえるようにしたオフセットロールを用いた印刷機を提供することができる。
次に、本発明になるオフセットロールを用いた印刷機の動作について、図1を用いて詳細に説明する。まず図1(A)は、本発明のオフセットロールを用いた印刷機における印刷前の印刷待機状態を示したもので、版胴1の軸に設けられた揺動桿36に取り付けられたアクチュエータ33により、版胴1がオフセットロール30から離間させられ、かつ、オフセットロール30は、被印刷物13との非接触領域31を被印刷物13の方に向けて停止している。
版胴1、オフセットロール30、定盤12は、前記したようにその駆動機構がそれぞれ別個に設けられているから、被印刷物13にオフセットロール30が適度な圧接力で接するよう、この図1(A)の状態でまず定盤12上の被印刷物13をオフセットロール30の下に移動させ、オフセットロール30を回転させて被印刷物13に接触させ、その時の印圧が最適となるよう、図示していない、オフセットロール30を上下させたり、または被印刷物13の運搬手段たる定盤12側を上下させる機構により、被印刷物13への印圧を調節する。
そして、印刷開始の指示が来ると図1(B)において版胴1が回転を始め、図示を省略したインキ槽6からピックアップロール5によって版胴1の画像部(絵柄)3にインキが供給され、このとき、余計なインキはドクターブレード8によって掻き取られる。また、オフセットロール30も回転を開始し、こうして版胴1上の画像部3にインキが行き渡ると、図1(C)において、版胴1上の画像部3の始端がオフセットロール30における画像部3の転写開始位置と対向したとき、版胴1の軸に設けられた揺動桿36に取り付けられたアクチュエータ33により、版胴1がオフセットロール30方向に移動され、版胴1とオフセットロール30が接して版胴上の画像部(絵柄)3のインキ14のオフセットロール30への転写が開始され、さらに図1(D)のように、全面にわたって転写がおこなわれる。
そして、オフセットロール30に版胴1の一周分のインキが転写されると、図1(E)において、前記した版胴1の軸に設けられた揺動桿36に取り付けられたアクチュエータ33により、版胴1がオフセットロール30から離間させられる。そして次の図1(F)において、定盤12がオフセットロール30側に走行を開始し、オフセットロール30における画像部3の始点位置が被印刷物13における画像領域に来るタイミングで被印刷物13への印刷が開始され、図1(G)のように全ての印刷が完了して被印刷物13を載置した定盤12が元の位置に復帰するときは、再度、オフセットロール30における被印刷物13との非接触領域31を、被印刷物13の方に向けて停止して定盤12が元の位置に復帰する。
なお、本発明のオフセットロールを用いた印刷機をグラビアオフセット印刷機とした場合、前記したように版胴1、オフセットロール30、定盤12の駆動源はそれぞれ別個に設けられているから、この印刷が行われている図1(E)から(G)の間、版胴1はオフセットロール30から離されて回転を続け、そのため、版胴1上のインクが乾くということが無く、また、歯車などを使っていないため、クリーンな環境でオイルミストなどが問題になることもない。
このようにオフセットロール30の一部に被印刷物13との非接触領域31を設け、それによって印刷後の被印刷物運搬手段の移動を妨げないようにしたことにより、前記した従来技術のようにオフセットロールまたは被印刷物を上下させる必要が無く、従ってオフセットロールの被印刷物に対する印圧が変化しないから、例え高精度印刷のためにニップ圧(印圧)を印刷可能な領域まで下げても、常に安定した印圧による高精度な印刷が可能となって、印刷結果のばらつきや巣抜け現象が防止できる。また、被印刷物運搬手段は往復運動をさせて被印刷物を一方の側から載置、取り外しが可能であるからハンドリングが良く、しかも刷版の両側に非印刷体が設けられたような機械に対して小型に構成できる。
そしてオフセットロール30における被印刷物との非接触領域31を、オフセットロール30に巻回したブランケット37のクランプ機構38、39を配した位置に設けることにより、特別に被印刷物13との非接触領域を設けることなく簡単に構成することができる。
また、本発明をグラビアオフセット印刷機として版胴1をオフセットロール30に接離可能に構成し、オフセットロール30は被印刷物への印圧を調節可能に軸位置を固定することにより、版胴へのインキ供給、オフセットロールにおける被印刷物との非接触領域を被印刷物側として回転を停止することなどを個別に容易におこなうことができ、メンテナンスが容易におこなえる。さらに、版胴1とオフセットロール30と被印刷物運搬手段とを、それぞれ別個の駆動手段によって駆動することにより、歯車などの駆動力伝達機構を用いた場合に生じる、歯車の潤滑油がミストとなってクリーン環境を汚すことなどが防止できる。
本発明によれば、ガラスやセラミックなどを用いた回路基板、液晶表示素子、画像表示装置などへの印刷を、簡単な構成によって高精度でおこなえ、かつ、機械も小型に構成できるから、高精度な回路基板、液晶表示素子、画像表示装置などを高精度に製造することができる。
本発明になる平板状被印刷物に印刷するためのオフセットロールを用いた印刷機の構成概略と、その動作を説明するための図であり、(A)は印刷待機状態を、(B)は印刷機の運転を開始して版胴にインキを付着させ、ブランケット胴も回転を始めた状態を、(C)は版胴における画像部の始端がブランケット胴における画像部の転写開始位置と対向したとき、版胴をブランケット胴に接するようにした状態を、(D)は版胴の画像部に付着したインキをブランケット胴に転写している状態を、(E)は版胴のインキがブランケット胴に転写されて版胴がブランケット胴から離れた状態を、(F)は定盤が走行を始めて被印刷物への印刷が開始された状態を、(G)は印刷が完了して被印刷物を載置した定盤が元の位置に復帰するときの状態をそれぞれ示したものである。 本発明になるオフセットロールを用いた印刷機におけるブランケット胴の概略構成断面図である。 従来の平板状被印刷物に印刷するためのオフセットロールを用いた印刷機の構成概略である。
符号の説明
1 グラビア印刷用版胴
2 シリンダ
3 画像部
4 オフセットロール
5 ピックアップロール
6 インキ槽
7 インキ
8 ドクターブレード
9 リニアガイド
10 モータ
11 リニア駆動手段
12 定盤
13 被印刷物
14 インキ
15 洗浄用インキ供給ロール
16 洗浄用インキ槽
17 洗浄用インキ
18 ドクターブレード
19 インキ溜め
30 オフセットロール(ブランケット胴)
31 被印刷物との非接触領域(切り欠いた部位)
32 版胴の軸
33 アクチュエータ
34 揺動方向矢印
35 揺動桿

Claims (5)

  1. 印刷絵柄を平板状の被印刷物に転写して印刷し、一部に前記被印刷物との非接触領域を有したオフセットロールと、前記平板状被印刷物を載置し、前記オフセットロールの回転によって前記印刷絵柄が前記平板状被印刷物における印刷位置に来るタイミングに合わせて送り出す被印刷物運搬手段とを備えたオフセットロールを用いた印刷機による印刷方法であって、
    前記オフセットロールは、印刷版から前記印刷絵柄を転写して前記被印刷物に転写した後、前記被印刷物との非接触領域を被印刷物側として回転を停止し、前記被印刷物運搬手段が原位置に復帰することを妨げないようにしたことを特徴とするオフセットロールを用いた印刷機による印刷方法。
  2. 印刷絵柄が形成された印刷版と、該印刷版の印刷絵柄を転写して平板状の被印刷物に印刷するオフセットロールと、前記平板状被印刷物を載置し、前記オフセットロールの回転によって前記印刷絵柄が前記平板状被印刷物における印刷位置に来るタイミングに合わせて送り出す被印刷物運搬手段とを備えたオフセットロールを用いた印刷機において、
    前記オフセットロールは一部に前記被印刷物との非接触領域を有し、該被印刷物との非接触領域を前記被印刷物運搬手段側とすることで前記被印刷物への印刷後の被印刷物運搬手段の移動を妨げないようにしたことを特徴とするオフセットロールを用いた印刷機。
  3. 前記オフセットロールにおける前記被印刷物との非接触領域は、オフセットロールに巻回したブランケットのクランプ機構を配した位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載したオフセットロールを用いた印刷機。
  4. 前記印刷版は版胴であって前記オフセットロールに接離可能に構成され、前記オフセットロールは、前記被印刷物への印圧を調節可能に軸位置を固定されていることを特徴とする請求項2または3に記載したオフセットロールを用いた印刷機。
  5. 前記オフセットロールと被印刷物運搬手段とは、それぞれ別個の駆動手段が設けられていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載したオフセットロールを用いた印刷機。
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