JP2006046540A - 動圧流体軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで信頼性の高い動圧流体軸受装置及びそれを用いたスピンドルモータを提供すること。
【解決手段】スリーブを、鉄、鉄合金、銅、銅合金、もしくはこれらを混合した焼結材料を焼結した焼結金属で作る。この焼結金属では、所望の焼結体を形成するための条件である、焼結金属の材料の金属粉末の粒径、成形体を成形するときの成形圧力、焼結工程における焼結温度及び焼結時間の内の少なくとも1つの条件を所定の範囲に設定することにより、気孔がすべて独立気孔となり、互に連通していない。気孔が独立しているのでオイルがスリーブの中に入ることがない。また気孔を動圧発生溝の幅より小さくしているので、動圧発生溝に気孔が存在しても悪影響を与えるおそれはない。
【選択図】図1

Description

本発明は、動圧を利用する動圧流体軸受装置とその製造方法に関するものである。
近年ディスク等を用いた記録装置等はそのメモリー容量が増大するとともに、データの転送速度も高速化している。このような記録装置に用いられるスピンドルモータでは、高速かつ高精度の回転が必要であるので、その回転主軸部には動圧流体軸受装置が用いられている。以下図9及び図10を参照して、従来の動圧流体軸受装置について説明する。
図9は従来の動圧流体軸受装置を有するスピンドルモータの断面図である。図において、軸受孔101aを有するスリーブ101は、銅合金等の金属粉末を焼結した焼結体である焼結金属で作られている。スリーブ101を焼結金属で作る理由は主として製造コストを低減するためである。スリーブ101を金属の棒材等から切削加工で作ると、多くの切りくずが出て材料の無駄が生じる。しかし焼結金属ではそのような切りくずが生じない。また焼結金属のスリーブの製作に要する時間は、同じものを切削加工で作る場合の数分の1であり、焼結金属による製作はローコスト大量生産に向いている。
スリーブ101の外周には焼結金属ではない金属のスリーブカバー114が設けられている。軸102はスリーブ101の軸受孔101aに回転可能に挿入されており、軸102の下端部にはスラストフランジ103が固定されている。スラストフランジ103は、スリーブ101、スリーブカバー114及びスラスト板104で囲まれた空間に収納されており、スラストフランジ103の図において下面はスラスト板104に対向し、上面はスリーブ101の下端面に対向している。
軸102の上端部にはロータハブ105が固定され、ロータハブ105の内周面にはロータ磁石106が固定されている。ロータ磁石106には、ベース108に取り付けられたモータステータ107が対向している。スリーブ101の軸受孔101aの内周面に当技術分野では周知のラジアル方向の動圧発生溝109a、109bが形成されている。またスラストフランジ103に対向するスラスト板104の面には同様に周知のスラスト方向の動圧発生溝110aが形成されている。必要に応じてスラストフランジ103とスリーブ101との対向面の少なくとも一方に動圧発生溝110bを形成してもよい。動圧発生溝109a、109b、110a及び110bを含む、軸102とスリーブ101との間、スラストフランジ103とスリーブ101との間及びスラストフランジ103とスラスト板104との間には作動流体としてオイル111を有している。
前記従来の動圧流体軸受装置の動作を図9を参照して説明する。モータステータ107に通電するとロータ磁石106に回転力が発生し、ロータハブ105、軸102及びスラストフランジ103は一体となって回転する。回転により、動圧発生溝109a、109b、110a、110bはそれぞれの部位のオイル111にポンピング圧力を与え、動圧発生溝109a、109bの領域には軸102をラジアル方向に支持するラジアル軸受が形成され、動圧発生溝110a、110bの領域にはフランジ103をスラスト方向に支持するスラスト軸受が形成される。これにより軸102及びフランジ103は軸受孔101a及びスラスト板104に非接触で回転する。
スリーブ101は焼結金属で形成されているので、容積の2%から15%程度の気孔(焼結体に存在する多数の小さな空間)を有している。気孔には、「組織気孔」と呼ばれる焼結体の内部の気孔と、「表面気孔」と呼ばれる焼結体の表面に開口している気孔がある。通常の焼結金属では、表面気孔と組織気孔は連通している。焼結金属のスリーブ101には大気圧以下の圧力下であらかじめオイルを含浸させているが、オイルは気孔を通ってスリーブ101を通り抜けることができる。本従来例ではこのようなスリーブ101をスリーブカバー114で囲むことによって、オイルが気孔を通り抜けて外部へ漏れるのを防止している。
特開2003−322145号公報
図9に示す従来の動圧流体軸受装置の構成では、組立時にスリーブカバー114内にスリーブ101を挿入するという作業が必要となり、加工工数が多い。スリーブ101とスリーブカバー111が個別の部品であるので、部品点数が多くコストが高くなる。またスリーブ101をスリーブカバー114に挿入する工程で、図10に示すようにスリーブ101が傾いた状態で挿入された場合には、軸受孔101aの軸心とスラスト板104の面とが直角に保たれない。このような状態では図9におけるスラスト軸受やラジアル軸受の隙間が不均一となって軸102を安定して支持できなくなる。隙間の不均一が大きい場合は軸102がスリーブ101の軸受孔101aに接触して、軸受が焼きついてしまうおそれがある。スリーブ101の軸受孔101aの軸心と軸102に取り付けられたスラストフランジ103との対向面との直角精度が悪い場合にも同じ問題が発生する。
前記従来例の動圧流体軸受において、軸102が回転すると、ラジアル動圧発生溝109a、109bによって2から5気圧のオイル圧が発生する。このオイル圧によりスリーブ101の気孔にオイルが流入すると、オイル圧は上記の約70%に低下してしまう。その結果ラジアル軸受の剛性も約70%に低下する。スリーブ101の気孔にオイルが入るのを防ぐために、スリーブ101全体を非透油性の被覆層で覆う方法が特開2003−322145号公報に示されている。この方法は被覆層を形成する工程を有するので製造工程が多くコストが高くなる。
本発明はオイル等の作動流体の外部への流出を防止できるとともに、ラジアル軸受の剛性の低下が防止でき、かつスラスト軸受やラジアル軸受の軸受隙間を良好に維持できて安定した非接触回転ができる、焼結金属のスリーブを有する動圧流体軸受装置を提供することを目的とする。
本発明の動圧流体軸受装置は、軸受孔を有するスリーブ、前記スリーブの前記軸受孔に相対的に回転可能に挿入された軸、前記軸の一方の端部に設けられたスラストフランジ、前記スラストフランジに対向するスラスト部材を備え、前記軸受孔の内周面に、ラジアル軸受として働くラジアル動圧発生溝を有し、前記スラストフランジとスラスト部材のそれぞれの対向面のいずれか一方に、スラスト軸受として働くスラスト動圧発生溝を有し、前記軸及び前記スラストフランジと、前記軸受孔及びスラスト部材との間の隙間に作動流体を有する動圧流体軸受装置において、前記スリーブは、鉄、鉄の合金、銅、銅の合金から選択した少なくとも1つを含有する焼結材料を焼結した焼結体であり、前記焼結体の気孔は、隣り合う気孔が互に独立している独立気孔であり、前記独立気孔の大きさが、前記ラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高いことを特徴とする。
本発明によれば、焼結体で作られたスリーブの気孔が独立気孔であるので、スリーブ中に作動流体が浸入することはなく、従ってスリーブを透過して作動流体が漏出することはない。また独立気孔の大きさがラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さくなされているので、山部に独立気孔が存在してもラジアル動圧発生溝の機能を損なうことはほとんどない。
本発明の他の観点の動圧流体軸受装置は、軸受孔を有するスリーブ、前記スリーブの前記軸受孔に相対的に回転可能に挿入された軸、前記軸の一方の端部に設けられたスラストフランジ、前記スラストフランジに対向するスラスト部材を備え、前記軸受孔の内周面に、ラジアル軸受として働くラジアル動圧発生溝を有し、前記スラストフランジとスラスト部材のそれぞれの対向面のいずれか一方に、スラスト軸受として働くのスラスト動圧発生溝を有し、前記軸及び前記スラストフランジと、前記軸受孔及びスラスト部材との間の隙間に作動流体を有する動圧流体軸受装置において、前記スリーブは、鉄、鉄の合金、銅、銅の合金から選択した少なくとも1つを含有する焼結材料を焼結した焼結体であり、前記焼結体の成形圧力、焼結条件である焼結温度、焼結時間及び焼結材料の金属粒子の平均粒子径、の各焼結体形成条件の少なくとも1つを、前記焼結体の隣り合う気孔が互に独立している独立気孔であり、前記独立気孔の大きさが、前記ラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さくなるように選定したことを特徴とする。
本発明によれば、焼結体で作られたスリーブの焼結体形成条件である、焼結体の成形圧力、焼結温度、焼結時間及び焼結材料の金属粒子の平均粒子径の少なくとも1つを、焼結体の隣り合う気孔が互いに独立した独立気孔となり、かつ前記独立気孔の大きさがラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さくなるように選定する。これによりスリーブの気孔は独立気孔となるので、スリーブ中に作動流体が浸入することはなく、従ってスリーブを透過して、作動流体が漏出することはない。また独立気孔の大きさがラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さくなされているので、山部に独立気孔が存在してもラジアル動圧発生溝の機能を損なうことはほとんどない。
本発明の動圧流体軸受装置の製造方法は、軸受孔を有するスリーブ、前記スリーブの前記軸受孔に相対的に回転可能に挿入された軸、前記軸の一方の端部に設けられたスラストフランジ、前記スラストフランジに対向するスラスト部材を備え、前記軸受孔の内周面に、ラジアル軸受として働くラジアル動圧発生溝を有し、前記スラストフランジとスラスト部材のそれぞれの対向面のいずれか一方に、スラスト軸受として働くスラスト動圧発生溝を有し、前記軸及び前記スラストフランジと、前記軸受孔及びスラスト部材との間の隙間に作動流体を有する動圧流体軸受装置において、前記スリーブは、鉄、鉄の合金、銅、銅の合金から選択した少なくとも1つを含有する焼結材料を焼結した焼結体であり、前記焼結体の成形圧力、焼結条件である焼結温度、焼結時間及び焼結材料の金属粒子の平均粒子径の各焼結体形成条件の少なくとも1つを、前記焼結体の隣り合う気孔が互に独立している独立気孔であり、前記独立気孔の大きさが、前記ラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さくなるように選定することを特徴とする。
本発明によれば、スリーブの焼結体を形成するときの成形及び焼結工程において、焼結体の成形圧力、焼結温度、焼結時間及び焼結材料の金属粒子の平均粒子径の少なくとも1つを、焼結体の隣り合う気孔が互いに独立した独立気孔となり、かつ前記独立気孔の大きさがラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さくなるように選定する。これによりスリーブの気孔は独立気孔となるのでスリーブ中に作動流体が浸入することはなく、従ってスリーブを透過して作動流体が漏出することはない。また独立気孔の大きさがラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さくなされているので、山部に独立気孔が存在してもラジアル動圧発生溝の機能を損なうことはほとんどない。
本発明によれば、スリーブを構成する焼結体の外周面に存在するすべての気孔が独立気孔であるので作動流体がスリーブ内に流入することはない。従って作動流体が焼結体のスリーブを透過して外部へ漏れることはない。
前記独立気孔の大きさが、ラジアル動圧発生溝及びスラスト動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さいので、これらの動圧発生溝が独立気孔によって大きく欠落することはなく、動圧発生溝の機能に大きな悪影響を与えることはない。
以下、本発明の動圧流体軸受装置の好適な実施の形態について図1から図8を参照して説明する。
《実施の形態1》
以下、本発明の実施の形態1における動圧流体軸受装置について、図1から図4を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態1の動圧流体軸受装置を有するスピンドルモータの断面図である。図1において、軸受孔1aを有するスリーブ1は、鉄、鉄合金、銅、銅合金の内の少なくとも1つを含有する金属粉末を焼結した焼結体(焼結金属ともいう)で形成され、ベース8に固定されている。軸2は、焼結体ではない金属材料で構成され、軸受孔1aに回転可能に挿入されている。軸2は一体に構成されたスラストフランジ3を有し、スラストフランジ3はスリーブ1の段部1bとスラスト軸受部材であるスラスト板4とで囲まれた空間に収納されている。スラストフランジ3の下面はスラスト板4に対向し、上面の周辺部はスリーブ1の段部1bに対向している。
軸2の上端部2aにはロータハブ5が固定され、ロータハブ5にはスピンドルモータのロータ磁石6が取り付けられている。ロータ磁石6に対向するモータステータ7がベース8に取り付けられている。スリーブ1の軸受孔1aの内周面及び軸2の外周面の少なくても一方(図1では軸受孔1aの内周面)には当技術分野では周知のラジアル動圧発生溝9a、9bが形成されている。スラストフランジ3の下面に対向するスラスト板4の面には第1のスラスト動圧発生溝10aが形成されている。またスラストフランジ3の上面に対向するスリーブ1の段部1bの面には第2のスラスト動圧発生溝10bが形成されている。ラジアル動圧発生溝9a、9b及びスラスト動圧発生溝10a、10bを含む軸2とスリーブ1の軸受孔1aとの間、及びスラストフランジ3とスリーブ1との間およびスラストフランジ3とスラスト板4との間には作動流体としてオイル11が入っている。
本実施の形態1の動圧流体軸受装置の動作を図1を参照して説明する。モータステータ7に通電するとロータ磁石6に回転磁界が発生し、軸2及びスラストフランジ3がロータハブ5と一体で回転する。ラジアル動圧発生溝9a、9b及びスラスト動圧発生溝10a、10bにより、オイル11に当技術分野で周知のポンピング圧力が発生し、軸2及びスラストフランジ3はスリーブ1及びスラスト板4に非接触で回転する。すなわち、ラジアル動圧発生溝9a、9bにより軸2をラジアル方向で軸受孔1aに非接触で支持するラジアル軸受が形成され、スラスト動圧発生溝10a、10bによりスラストフランジ3をスラスト方向でスリーブ1及びスラスト板4に非接触で支持するスラスト軸受が形成される。
図2を用いて、焼結金属の材料からスリーブ1を作る一般的な製造工程を説明する。図2の工程S1において、金属粉末を用意する。焼結金属の材料となる、鉄、鉄の合金、銅、銅の合金等の金属粉末(粉体)は、通常粒径が0.1mm前後大きさであり、前記の鉄、鉄の合金、銅、銅の合金の内の1種又は複数のものを混合したものである。金属粉末に工程S2で用意した潤滑材を加え均一に混合する(工程S3)。潤滑材は金属粉末を成形する時の離型材として働く。混合した材料をスリーブ1の形状に作られた金型に入れ、プレス等を用いて所定の成形圧力で圧縮することによりスリーブ1の形状に成形して成形体を作る(工程S4)。成形後の成形体では金属粉末同士は点接触に近い状態で連結されている。スリーブ1の金型に、スリーブ1の軸受孔1aの内周面に形成されるラジアル動圧発生溝9a、9b及び段部1bに形成されるスラスト動圧発生溝10bの型を形成することも可能である。このようにすれば、各動圧発生溝が成形の工程S4で、スリーブ1の成形と同時に形成されるので極めて能率的である。現状ではラジアル動圧発生溝9a、9b及びスラスト動圧発生溝10bはスリーブ1の焼結後に機械加工により形成している。
次に成形体を所定の温度に加熱して焼結し、焼結体にする(工程S5)。加熱により金属粉末間の接触部が広がって面接触となるので成形体は収縮し体積が減少する。その結果焼結体は密度が上がり強度も向上する。焼結工程に伴なう収縮は部品精度の低下を招く場合が多いので、あらかじめ若干大きく作り、必要に応じて機械加工を行って所望の寸法に仕上加工をすることによりスリーブ1が完成する(工程S6)。
金属粉末を金型で成形した成形体を焼結して焼結体を得る工程において、焼結体に存在する多数の小さな空間である「気孔」の状態は、金属粉末を成形するときの成形圧力、成形体を加熱して焼結するときの焼結条件である焼結温度及び焼結時間によって変わる。また焼結材料の金属粒子の平均粒子径によっても焼結体の気孔の状態は変わる。成形圧力及び焼結温度を高くし、焼結時間を長くすると気孔が小さくなり、最終的には隣り合う気孔が連通せずに互に独立した「独立気孔」となる。金属粒子の平均粒子径を小さくするほど気孔は小さくなり、独立気孔が形成されやすくなる。成形体の「成形圧力」、「焼結温度」、「焼結時間」及び「金属粒子の平均粒子径」を「焼結体形成条件」という。焼結体の表面(外面)の気孔の状態を図3(a)、図3(b)及び図3(c)を参照して説明する。
図3(a)は、直径0.1mm前後の球状の金属粉末12aを金型を用いて成形した成形体30aの部分拡大図である。金属粉末12aは隣り合うもの同士がほぼ点接触で接して固まり、所定の形状の成形体30aとなっている。この状態では、隣り合う球状の金属粉末12a間に気孔13aが存在するので、各気孔13aは前後左右の隣り合う他の気孔に互に連通している。
図3(b)は、図3(a)の成形体30aを焼結工程で焼結した後の焼結体30bの部分拡大図を示す。焼結工程では、成形体30aを所定の温度で所定の時間加熱する。加熱温度及び加熱時間を適宜選択することにより、気孔をほぼ所望の大きさにすることができる。図3(b)において、隣り合う球状の金属粉末12bは焼結工程によって点状の接触部がつぶれて面で接し、その結果として気孔13bは小さくなっている。この状態で焼結体30bの密度は、焼結体30bを構成する材料金属の真密度の70から90%である。例えば、真密度が約8の金属(鉄や銅など)の焼結体の場合、密度は約5.6〜7.2である。この状態では隣接する気孔はまだ連通しており、このような密度の焼結体は一般に含油焼結軸受として用いられている。
図3(c)は、成形体30aを、図3(b)の場合よりも高い温度(例えば800℃)でより長い時間(例えば3時間)をかけて焼結した焼結体30cの表面を示す。各金属粉末12cは大きくつぶれてほぼ六角形に変形している。その結果気孔13cは極めて小さくなり、隣り合う気孔13cはほとんど連通しない状態の独立気孔となる。このときの焼結体30cの密度は、材料金属の真密度の90%を超える値となる。例えば、真密度が約8の金属の焼結体の場合その密度は7.3以上である。焼結体の密度を材料金属の真密度に近くなるように焼結することにより気孔のほとんどが独立気孔となる。このような焼結体で作ったスリーブ1では、ほとんどすべての気孔が独立気孔となる。一般に加熱温度を高くしかつ加熱時間を長くするほど気孔は小さくなり、最終的に焼結体は金属塊と同様の状態になり、その密度は材料金属の真密度とほとんど同じになる。焼結体の気孔を独立気孔にするための金属粉末の平均粒子径の選定、及び焼結温度と焼結時間の設定には無限の組合せがある。焼結金属の材料金属によっても気孔の状態は変化する。
本発明では、各焼結体形成条件の少なくとも1つを、使用する材料金属に応じて変化させつつ試作を行うことによって、気孔を独立気孔にするとともに、図4を参照して詳細に説明するように、独立気孔の大きさがラジアル動圧発生溝9a、9bの山部の幅(W)及び深さ(D)より小さくなるような焼結体形成条件を選定する。スリーブ1の気孔がすべて独立気孔であればオイルがスリーブ1を浸透して外部へ漏れることはないので、図9に示す従来例のようにスリーブ101の外周をスリーブカバー114で覆う必要はなく、簡単な構成で信頼性の高い動圧流体軸受を実現することができる。
図4はスリーブ1の軸受孔1aの内周面の部分拡大断面の例を示す図であり、内周面に山部14a、14b及び14cと、動圧発生溝18a、18b、18c及び18dが形成されている。動圧発生溝18a〜18dの幅及び山部14a〜14cの幅Wはともに約0.2mmであり、深さDは約0.01mmである。図4に図示されている幅Wと深さDの寸法は実際の寸法に比例していない。
図4の左端の山部14aは、幅Wより大きな気孔17aが山部14aの部分に存在する例である。この気孔17aにより、動圧発生溝18aと18bは連続した広い幅(3×W)の溝となり、この気孔17aの近傍ではその機能を十分もっていない。
図4の中央の山部14bは、左右の幅は山部14bの幅Wより小さいが、深さが深い気孔17bが存在する例である。この場合には、気孔17bの中にオイルが入り、この部分の軸受剛性が低下する。
図4の右端の山部14cは、幅Wよりはるかに小さく深さDより浅い気孔17cが存在する例である。この場合動圧発生溝18c、18dは気孔17cの影響をほとんどうけない。以上の点から、独立気孔の大きさが動圧発生溝18a〜18dを形成する山部の幅Wより小さく、深さDより浅ければ、動圧発生溝18a〜18dの機能をほとんど損なうことはない。
独立気孔を得る他の方法としては、焼結工程の後、焼結体に仕上げ工程を行なう方法が知られている。仕上げ工程では、焼結工程の終った焼結体のスリーブ1を、前記成形体を作るときの金型とほぼ相似の形状を有し、各部の寸法が少し小さくなされた別の金型に入れて加圧する。加圧により金属粉末12aは変形して互に密着するので気孔が小さくなる。また、焼結工程の後に、プレス機によりスリーブ1の表面に圧力を加えるコイニング加工や、表面を加圧しつつこするシェービング加工等の冷間塑性加工を施してもよい。これらの冷間塑性加工によりスリーブ1の表面の気孔を潰して独立気孔にすることができるが、本実施の形態の方法に比べると加工工程が多く製造コストが高い。スリーブ1を成形するとき成形用の金型内で加圧しながら加熱しても良い。金属粉末の粒径を小さくしたり、2種類以上の粒径の金属粉末を混合した焼結材料を用いることで、焼結前の成形体の気孔の大きさをできるだけ小さくしておくことも有効である。コストは高くなるが金属粉末の表面に特殊なコーティングを行うことで気孔を気密にする方法もある。さらにスリープ1の全面にメッキを施すことで、防錆や耐摩耗性の改善と、気孔13を独立気孔14にする補助手段にしてもよい。
以上のように本発明の実施の形態1の動圧流体軸受装置によれば、スリーブ1を焼結金属で形成するので、コストが安く、生産性が高い。スリーブ1の動圧発生溝は別工程の転造工程により形成する。
従来の焼結金属では連通する気孔が存在するため、このような焼結金属でスリーブを作るとオイルがスリーブを浸透して漏れてしまう。本実施の形態の焼結金属は気孔が独立気孔であるので、オイルがスリーブを浸透することはなく従って外部へ漏れ出ることがない。
前記の独立気孔の大きさは、動圧発生溝の幅及び深さよりも小さいので、動圧発生溝を形成する山部に気孔が存在する場合でも、動圧発生溝の機能に支障を及ぼすことはない。これにより低コストで信頼性の高い動圧流体軸受装置が実現できることになる。
《実施の形態2》
本発明の実施の形態2の動圧流体軸受装置を図5、図6及び図7を参照して説明する。図5は実施の形態2の動圧流体軸受装置の断面図である。図において、軸受孔40aを有するスリーブ40は円筒状の焼結体であり、軸受孔40aの内周面にはラジアル動圧発生溝9a、9bが冷間塑性加工法(転造法)等により形成されている。スリーブ40の図において下端面にはスラスト動圧発生溝10bが形成されている。スリーブ40は、前記実施の形態1のスリーブ1と同様の独立気孔を有している。
スラスト軸受部を構成するスラスト部材44は、焼結金属又は焼結金属ではない金属材料で作られた皿状の部材であり、中央部に円形の凹部44aを有する。凹部44aの直径と深さは、軸2の下端部に取付けられているスラストフランジ3が微小な隙間を保って収容されるような寸法になされている。凹部44aの底面には動圧発生溝10cが形成されている。スラスト部材44を焼結金属で作る場合は、スリーブ40と同様の独立気孔を有する焼結体により構成する。
軸2は前記実施の形態1のもとの同じ構成を有し、下端部のスラストフランジ3が前記スラスト動圧発生溝10bに対向するように軸2を軸受孔40aに挿入して、スラスト部材44をスリーブ40に取り付ける。スラスト動圧発生溝10b及び10cと、スラストフランジ3とによりスラスト軸受部が形成される。
本実施の形態2の動圧流体軸受装置に図1に示すものと同様のハブ5及びベース8等を取り付けることによりスピンドルモータが構成される。
本実施の形態2のスリーブ40は筒状のシンプルな形状であるので、前記実施の形態1のスリーブ1に比べると、焼結後の各部の寸法精度が高いという特徴がある。以下スリーブ40とスリーブ1のそれぞれの成形工程を対比し、スリーブ40の寸法精度をスリーブ1に比べて高くすることができる理由を説明する。
スリーブ40は焼結体であるので焼結工程で若干収縮する。収縮量は成形体の密度分布の不均一、焼結工程の温度の上昇時における温度分布の不均一、焼結温度のばらつき等によって変わる。焼結体の寸法精度を高くするには、金型の精度を高くするとともに、成形体の密度分布を出来るだけ均一にする必要がある。成形体の密度分布は、成形体の形状がシンプルであるほど均一になりやすい。
焼結材料の金属粉末を金型に入れてプレスし、スリーブの成形体を得る工程について図6及び図7を参照して説明する。図6は本実施の形態2のスリーブ40を成形する金型50の要部の断面図であり、図7は前記実施の形態1のスリーブ1を成形する金型52の要部の断面図である。
図6において、円筒状の外形型21の中に、外形型21と同心を保って棒状の内形型20が固定されている。外形型21の内径は図5に示すスリーブ40の外径に対応し、内径型20の外径は軸受孔40aの内径に対応している。外形型21内には上型22と下型23が設けられており、それぞれ矢印22a、23aの方向に外形型21内を移動可能になされている。図中の寸法Lは、この金型50によって得られる成形体の厚みであり、図5におけるスリーブ40の長さLに対応している。寸法3Lは上型22と下型23が開いたときの間隔を示している。
図2に示す工程S3で得られた焼結材料を寸法3Lの間隔に開いた上型22と下型23との間に充填する。充填時には上型22又は下型23のいずれか一方を取り外す。次に上型22を矢印22aの方向に移動させるとともに、下型23を矢印23aの方向に移動させる。すなわち上型22及び下型23はそれぞれの方向に共に同じ距離だけ移動させて焼結材料を圧縮する。上型22及び下型23を寸法Lの間隔になるまで移動させることによって成形体19aが得られる。図6は成形が完了して金型22、23がそれぞれの位置に戻った状態を示している。成形体19aに、図5に示すスリーブ40と同様のラジアル動圧発生溝9a及び9b、スラスト動圧発生溝10Bを別工程の転造工程で形成することによりスリーブ40が完成する。
図6に示す成形工程では、寸法3Lの上型22と下型23の間に入れた焼結材料を厚さLの環状の成形体19aに圧縮成形する。すなわち単純な形状である環状に成形するので、得られた成形体19aの部分的な密度の変化は小さく極めて均一な密度分布を有するものが得られる。また複数の成形体19aを作製したときの各成形体毎の密度のばらつきも比較的小さくなる。
成形体19aの孔19bの軸心と底面19cとがなす角の直角からのずれ(以下、直角度という)は内形型20の軸心と下型23の加圧面23aとの直角度と、下型23と内形型20との間の隙間の大小及び下型23と外形型21との間の隙間の大小によって決まる。内形型20、外形型21、上型22及び下型23はともに単純な形状であるので、前記各隙間は所望の精度が得られるように最適な値に設定することができる。従って前記の孔19bの軸心と底面19cとの直角度も所望の値にすることができる。これにより所望の高い精度を有する成形体19aを得ることができる。
図6の成形工程では上型22と下型23を共に移動させているが、仮に下型23を固定して上型22だけを矢印22aのように動かした場合には、上型22で押される焼結材料内の圧力分布と、下型23の上にある焼結材料内の圧力分布とは同じではない。すなわち上型22の加圧力は内形型20と外形型21に分散して下型23に伝わると想定され、成形の過程で上型22から成形体19aに加わる力と、下型23から成形体19aに加わる力とは同じにならない。そのため成形体19aの上面19dと下面19cとでは密度に違いが生じることが知られている。このように上面19dを下面19cで密度の異なる成形体19aを焼結すると、密度の低い部分が縮み、そりが発生することがある。従って上型22と下型23のいずれか一方を固定し他方を移動させる成形法では所望の精度を有するスリーブ40を得ることはできない。本実施の形態2では上型22と下型23を共に移動させて成形することにより所望の精度を有するスリーブ40を得ることができる。
図7を参照して前記実施の形態1のスリーブ1を成形する金型について説明する。スリーブ1は段部1b及び1cを有するので、金型52の下型33は、独立して移動する外型33a、内型33b及び中型33cを有する。その他の構成は図6に示すものと同じである。
成形工程では、金型52の上型22と、下型33の外型33a、内型33b及び中型33cとの間を寸法3Lになるよう開いて(図示省略)その空間に焼結材料を充填する。次に上型22、外型33a、内型33a及び中型33cを、それぞれの矢印22aと33eの方向に共に同じ距離だけ移動させて焼結材料を圧縮する。焼結材料を寸法Lの厚みまで圧縮した後、内型33b及び中型33cを更に矢印33eの方向に移動させて成形体29aの中央部29bを寸法Mになるように圧縮する。その結果、成形体29aが得られる。成形体29aは、中央部29bの密度が外周部29cの密度より高い。また中央部29bの下面と上面では密度が異なる。その原因は、中央部29bの成形時に上型22が静止した状態で、内型33bを矢印33eの方向に移動して中央部29bを圧縮するからである。このように各部で密度の不均一な成形体29aを焼結すると、密度の不均一に基づく歪が生じる。そのため成形体29aを焼結した焼結体から各部の寸法が所望の値を有するスリーブ1を得るためには図8に示すように例えば旋盤加工を行う。すなわち、焼結体29dを、旋盤のエアチャック45に固定して、バイト46で軸受孔47を所望の寸法に切削する。焼結体29dは上記の切削加工を見込んで少し大きめに作っておくのが望ましい。以上の成形工程の比較から判るように、本実施の形態2のスリーブ40は焼結後の寸法精度が高いので、仕上加工が簡単になりその結果として、コストが低減される。
本発明は低コスト及び高信頼性を有するスピンドルモータに利用可能である。
本発明の実施の形態1の動圧流体軸受装置を有するスピンドルモータの断面図 本実施の形態1のスリーブの製造工程を示す説明図 (a)は連通する大きな気孔を有する成形体の表面の拡大図、図3(b)は連通する小さな気孔を有する焼結金属の表面の拡大図、図3(c)は独立気孔を有する焼結金属の表面の拡大図 独立気孔が存在する動圧発生溝の部分拡大図 本発明の実施の形態2の動圧流体軸受の断面図 本発明の実施の形態2のスリーブを成形する金型の要部断面図 本発明の実施の形態1のスリーブを成形する金型の要部断面図 スリーブの旋盤加工工程を示す断面図 従来例における動圧流体軸受を有するスピンドルモータの断面図 従来例における組立状態を説明する動圧流体軸受の要部断面図
符号の説明
1、40、101 スリーブ
1a、40a、101a 軸受孔
2、102 軸
3、103 スラストフランジ
4、104 スラスト板
44 スラスト部材
5、105 ロータハブ
6、106 ロータ磁石
7、107 モータステータ
8、108 ベース
9a、9b、109a、109b ラジアル動圧発生溝
10a、10b、110a、110b スラスト動圧発生溝
11、111 オイル
12a、12b、12c 金属粉末
13a、13b、13c 気孔
14a、14b、14c 山部
17a、17b、17c 気孔
18a、18b、18c、18d 動圧発生溝
44a 凹部

Claims (6)

  1. 軸受孔を有するスリーブ、
    前記スリーブの前記軸受孔に相対的に回転可能に挿入された軸、
    前記軸の一方の端部に設けられたスラストフランジ、及び
    前記スラストフランジに対向するスラスト部材を備え、
    前記軸受孔の内周面に、ラジアル軸受として働くラジアル動圧発生溝を有し、
    前記スラストフランジとスラスト部材のそれぞれの対向面のいずれか一方に、スラスト軸受として働くスラスト動圧発生溝を有し、
    前記軸及び前記スラストフランジと、前記軸受孔及びスラスト部材との間の隙間に作動流体を有する動圧流体軸受装置において、
    前記スリーブは、鉄、鉄の合金、銅、銅の合金から選択した少なくとも1つを含有する焼結材料を焼結した焼結体であり、前記焼結体の気孔は隣り合う気孔が互に独立している独立気孔であり、前記独立気孔の大きさが、前記ラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さいことを特徴とする動圧流体軸受装置。
  2. 軸受孔を有するスリーブ、
    前記スリーブの前記軸受孔に相対的に回転可能に挿入された軸、
    前記軸の一方の端部に設けられたスラストフランジ、及び
    前記スラストフランジに対向するスラスト部材を備え、
    前記軸受孔の内周面に、ラジアル軸受として働くラジアル動圧発生溝を有し、
    前記スラストフランジとスラスト部材のそれぞれの対向面のいずれか一方に、スラスト軸受として働くスラスト動圧発生溝を有し、
    前記軸及び前記スラストフランジと、前記軸受孔及びスラスト部材との間の隙間に作動流体を有する動圧流体軸受装置において、
    前記スリーブは、鉄、鉄の合金、銅、銅の合金から選択した少なくとも1つを含有する焼結材料を焼結した焼結体であり、前記焼結体の気孔は隣り合う気孔が互に独立している独立気孔であり、前記焼結体の成形時の成形圧力、焼結条件である焼結温度、焼結時間、及び焼結材料の金属粒子の平均粒子径、の各焼結体形成条件の少なくとも1つを、前記独立気孔の大きさが、前記ラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さくなるように選定したことを特徴とする動圧流体軸受装置。
  3. 前記スリーブは一方の端部に、前記軸受孔に同心でかつ前記軸受孔の直径より大きい直径の段部を有し、前記段部と前記スラスト部材で形成された空間に前記フランジが収納されていることを特徴とする請求項1記載の動圧流体軸受装置。
  4. 前記スリーブは軸受孔を有する環状の焼結金属部材であり、前記スラスト部材は、前記スラスト部材を前記スリーブに取り付けたとき、前記スラストフランジが収納される空間を形成する凹部を有し、前記凹部の底面及び対向するスラストフランジの面のいずれか一方にスラスト動圧発生溝を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の動圧流体軸受装置。
  5. 軸受孔を有するスリーブ、
    前記スリーブの前記軸受孔に相対的に回転可能に挿入された軸、
    前記軸の一方の端部に設けられたスラストフランジ、及び
    前記スラストフランジに対向するスラスト部材を備え、
    前記軸受孔の内周面に、ラジアル軸受として働くラジアル動圧発生溝を有し、
    前記スラストフランジとスラスト部材のそれぞれの対向面のいずれか一方に、スラスト軸受として働くスラスト動圧発生溝を有し、
    前記軸及び前記スラストフランジと、前記軸受孔及びスラスト部材との間の隙間に作動流体を有する動圧流体軸受装置において、
    前記スリーブは、鉄、鉄の合金、銅、銅の合金から選択した少なくとも1つを含有する焼結材料を焼結した焼結体であり、前記焼結体の気孔は隣り合う気孔が互に独立している独立気孔であり、前記焼結体の成形時の成形圧力、焼結条件である焼結温度、焼結時間、及び焼結材料の金属粒子の平均粒子径、の各焼結体形成条件の少なくとも1つを、前記独立気孔の大きさが、前記ラジアル動圧発生溝の山部の幅及び高さより小さくなるように選定する動圧流体軸受装置の製造方法。
  6. 前記スリーブは、焼結材料を金型により圧縮して成形した成形体から作られ、 前記金型は、前記焼結材料を圧縮する少なくとも2つの型を備え、前記2つの型は前記焼結材料を圧縮する方向に共に同じ距離だけ移動して前記焼結材料を圧縮することを特徴とする請求項5記載の動圧流体軸受装置の製造方法。
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