JP3602320B2 - 動圧型焼結含油軸受の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼結金属製の軸受本体に潤滑油又は潤滑グリースを含浸させて自己潤滑機能を持たせると共に、軸受隙間に介在する油の動圧油膜によって軸の外周面を浮上支持する動圧型焼結含油軸受の製造方法に関する。本発明の製造方法によって製造された動圧型焼結含油軸受は、特にレーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンミラー用や磁気ディスクドライブ(HDD等)用のスピンドルモータなど、高速下で高回転精度が要求される機器や、DVD−ROM用のスピンドルモータのように、ディスクが載ることによって大きなアンバランス荷重が作用し高速で駆動する機器などに好適である。
【0002】
【従来の技術】
上記のような情報機器関連の小型スピンドルモータでは、回転性能のより一層の向上と低コスト化が求められており、そのための手段として、スピンドルの軸受部を転がり軸受から焼結含油軸受に置き換えることが検討されている。しかし、焼結含油軸受は、真円軸受の一種であるため、軸の偏心が小さいところでは、不安定振動が発生しやすく、回転速度の1/2の速度で振れ回るいわゆるホワールが発生しやすい欠点がある。そこで、軸受面にヘリングボーン形やスパイラル形などの動圧溝を設け、軸の回転に伴う動圧溝の作用によって軸受隙間に動圧油膜を発生させて軸を浮上支持(非接触支持)することが従来より試みられている(動圧型焼結含油軸受)。
【0003】
従来、軸受面における動圧溝の成形方法として、軸受素材よりも硬質の複数個のボールを円周等間隔に配列保持した軸状の治具を軸受素材の内周面に挿入し、治具の回転と送りによってボールに螺旋運動を与えながら、ボールを素材内周面に加圧して動圧溝の形成領域を塑性加工する方法が知られている(特許第2541208号)。この方法では、成形時に動圧溝に隣接する領域で素材隆起が起こるので、これを旋盤やリーマで除去加工する必要がある(特開平8−232958号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来方法では、治具の回転駆動機構と送り機構が必要であるため、製造設備が複雑になる。また、軸受面における動圧溝に隣接する領域の後加工が必要であるため、製造工数が多くなる。
【0005】
本発明は、傾斜状の動圧溝を有する軸受面の成形加工を簡易な設備で、少ない工数で、かつ、精度良く行うことができる製造方法を提供することを主目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、軸受面の動圧溝の形成領域を成形するための第1成形部と動圧溝の形成領域以外の領域を成形するための第2成形部を有する成形型を円筒状の焼結金属素材の内周面に挿入し、焼結金属素材を第1パンチと第2パンチとで軸方向両側から拘束した状態で、焼結金属素材の外周面をダイに圧入して圧迫力を加え、その内周面を成形型に加圧して塑性変形させることにより、軸受面の動圧溝の形成領域とそれ以外の領域とを同時成形し、その後、第1パンチと第2パンチとによる軸方向両側からの拘束状態を保持した状態で、焼結金属素材を成形型と伴にダイから抜き、焼結金属素材のスプリングバックを利用して、成形型を焼結金属素材の内周面から抜く構成を採用した。
【0007】
焼結金属素材は、一種類以上の金属粉を混合して圧粉成形した後、焼成して所定の円筒形状の多孔質体としたものである。この焼結金属素材は銅又は鉄、あるいは、その両者を主成分としたものが望ましい。
【0008】
焼結金属素材を第1パンチと第2パンチとで軸方向両側から拘束した状態でダイに圧入する構成としたのは次の理由による。一般の真円軸受(軸受面に動圧溝を有しない焼結含油軸受)の製造において、焼結金属素材の外周面をダイに圧入してサイジングする外径サイジングと呼ばれる工程があり、この工程では、通常、焼結金属素材の内周面にサイジングピンを挿入した状態で、素材を上パンチで加圧して押し下げてダイに圧入している。その際、下パンチをダイの成形孔の下方部で待機させ、素材を成形孔内である程度降下させて下パンチに当接させるか、あるいは、下パンチをダイの成形孔の入口部で待機させ、素材を受けた状態で上パンチに連動させて降下させて、素材を成形孔に圧入する方法が採られている。前者の方法では、圧入初期時、下パンチは素材に当接しておらず、素材は軸方向(上下方向)には上パンチによってのみ拘束(加圧)される。後者の方法では、下パンチは圧入初期から素材に当接するが、通常、下パンチはエアーシリンダによって昇降駆動されている場合が多く、シリンダロッドが素材の塑性流動圧を受けて押し戻される現象があるため、下パンチによる素材の拘束は充分にはなされない。いずれにしても、ダイへの圧入時、素材を主に上パンチによって軸方向の片側(上側)で拘束するものである。
【0009】
しかしながら、素材の内周面を成形型に加圧して動圧溝を有する軸受面を成形する場合は、上記のような真円軸受の外径サイジングに比べてダイへの圧入代を大きくする必要があり、そのため、素材に対する軸方向拘束力が不充分であると、素材の塑性流動によって軸方向の伸びが生じ、軸受面の位置がずれる場合がある。例えば、図7に示すように、下パンチ15を上パンチ14と連動させて、素材11をダイ12の成形孔に圧入する方法を採用した場合、素材11の塑性流動圧を受けた下パンチ15(エアーシリンダ駆動)の戻り変位によって素材11の下端面側に伸びが生じ{図7(b)}、コアロッド13の成形型13aによって成形される軸受面の位置が伸びの分だけ内側にずれてしまう。
【0010】
そこで、本発明では、ダイへの圧入に伴う素材の軸方向の伸びを抑制し、軸受面の位置ずれを防止するため、素材を第1パンチと第2パンチとで軸方向両側から拘束した状態でダイに圧入する構成を採用した。
【0011】
素材のダイへの圧入動作は、ダイを固定とし、成形型と、第1パンチ及び第2パンチとを連動させて行うこともできるが(第1パンチ及び第2パンチは素材を軸方向に拘束し得るものでなければならない)、成形型と第1パンチ及び第2パンチとによる素材の拘束位置を保持し、ダイを素材に対して軸方向移動させることにより行うのが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1は、この実施形態の製造方法により製造された動圧型焼結含油軸受の一形態を例示している。この焼結含油軸受1は、例えばレーザビームプリンタのスキャナモータ等において、ロータとステータとの間の例磁力によって高速回転するスピンドル軸をハウジングに対して回転自在に浮上支持(非接触支持)するものである。
【0014】
焼結含油軸受1は、例えば銅又は鉄、あるいは、その両者を主成分とする焼結金属からなる軸受本体1aと、潤滑油又は潤滑グリースの含浸によって軸受本体1aの細孔内に保有された油(潤滑油又は潤滑グリースの基油)とで構成される。
【0015】
軸受本体1aの内周には、支持すべき軸の外周面と軸受隙間を介して対向する軸受面1bが形成され、その軸受面1bに傾斜状の動圧溝1cが形成されている。この実施形態では、2つの軸受面1bが軸方向に離間して形成されている。また、各軸受面1bは、軸方向に対して一方に傾斜した複数の動圧溝1cを円周方向に配列形成した第1領域と、第1領域から軸方向に離隔し、軸方向に対して他方に傾斜した複数の動圧溝1cを円周方向に配列形成した第2領域と、第1領域と第2領域との間に位置する環状の平滑領域1dとを備えている。第1領域および第2領域の背(動圧溝1c間の領域)1eは、それぞれ平滑領域1dに連続している。軸受面1bには、動圧溝1cの形成領域を含む全領域にわたって表面開孔がほぼ均一に分布している。軸受本体1aと軸との間に相対回転が生じると、第1領域と第2領域にそれぞれ逆向きに傾斜形成された動圧溝1cによって、軸受隙間内の油が平滑領域1dに向けて引き込まれて動圧油膜を形成し、その動圧油膜によって軸の外周面が軸受面1bに対して浮上支持(非接触支持)される。
【0016】
上記のような軸受本体1aは、銅又は鉄、あるいはその両者を主成分とする金属粉を圧粉成形し、さらに焼成して得られた図2に示す円筒形状の焼結金属素材1’に対して、例えばサイジング→回転サイジング→軸受面成形加工を施して製造することができる。
【0017】
サイジング工程は、焼結金属素材1’の外周面と内周面のサイジングを行う工程で、焼結金属素材1’の外周面を円筒状のダイに圧入すると共に、内周面にサイジングピンを圧入する。サイジング代は、例えば、外周面について20μm以下(直径量)、内周面について10μm以下(直径量)で行われる。
【0018】
回転サイジング工程は、多角形のサイジングピンを焼結金属素材1’の内周面に圧入し、これを回転させながら内周面のサイジングを行う工程である。サイジング代は、例えば5μm程度(直径量)で行われる。
【0019】
軸受面成形工程は、上記のようなサイジング加工を施した焼結金属素材1’の内周面に、完成品1aの軸受面1bに対応した形状の成形型を加圧することによって、軸受面1bの動圧溝1cの形成領域とそれ以外の領域(平滑領域1d、背1e)とを同時成形する工程である。この工程は、図3〜図5に示す工程(a)〜(e)からなる。
【0020】
この実施形態の軸受面成形工程で使用する成形装置は、焼結金属素材1’の外周面を圧入する円筒状のダイ2、焼結金属素材1’の内周面を成形するコアロッド3、焼結金属素材1’の両端面を上下方向(軸方向)から押さえる上パンチ4及び下パンチ5を主要な要素として構成される。6は、コアロッド3及び上パンチ4を駆動するラム(油圧ラム等)である。コアロッド3はラム6に連結されており、ラム6と一体となって昇降動作を行う。上パンチ4はラム6に連結されておらず、ラム6がある程度下降した後、ラム6に押されて下降動作を行う。下パンチ5は固定である。ダイ2は、図示されていない駆動手段によって昇降駆動される。
【0021】
図5に拡大して示すように{図3における工程(c)、(e)}、コアロッド3の外周面には、完成品の軸受面1bの形状に対応した凹凸状の2つの成形型3aが軸方向に離間して形成されている。図6に示すように、成形型3aの凸状になった第1成形部3a1は軸受面1bにおける動圧溝1cの領域を成形し、凹状になった第2成形部3a2は動圧溝1c以外の領域(環状の平滑領域1d、背1e)を成形するものである。成形型3aにおける第1成形部3a1と第2成形部3a2との段差(深さ)は、軸受面1bにおける動圧溝1cの深さと同じ2〜4μm程度であるが、図6ではかなり誇張して図示されている。
【0022】
図3(a)に示す初期状態において、ダイ2は下位置にあり、コアロッド3、上パンチ4、及びラム6は上位置にある。ダイ2は下パンチ5に摺動自在に外挿され、下パンチ5はダイ2の成形孔の上端入口部で待機して焼結金属素材1’の下端面を受ける。コアロッド3は、上パンチ4に摺動自在に挿入されている。
【0023】
上記の初期状態(a)から、ラム6を下降させて、コアロッド3を焼結金属素材1’の内周面に挿入する{図3(b)}。この時、焼結金属素材1’の内周面とコアロッド3の成形型3a(第1成形部3a1を基準)との間には内径すきまTがある。内径すきまTの大きさは、例えば50μm(直径量)である。
【0024】
そして、ラム6をさらに下降させて、上パンチ4に当て、上パンチ4をコアロッド3と伴に下降させて、焼結金属素材1’の上端面に押し当て、焼結金属素材1’を上パンチ4と下パンチ5によって上下方向から加圧して拘束する{図3(c)、図5(c)}。
【0025】
その後、焼結金属素材1’の上下方向の拘束状態を保持しながらダイ2を上昇させて、焼結金属素材1’の外周面をダイ2の成形孔に圧入する{図3(d)、(e)、図5(e)}。この時の圧入代Sは、例えば150μm(直径量)である。
【0026】
焼結金属素材1’はダイ2と上下パンチ4、5から圧迫力を受けて変形を起こし、内周面がコアロッド3の成形型3aに加圧される。内周面の加圧量は、圧入代S(直径量150μm)と内径すきまT(直径量50μm)との差100μm(直径量)に略等しく、内周面から深さ50μm(半径量)までの表層部分がコアロッド3の成形型3aに加圧され、塑性流動を起こして成形型3aに食い付く。これにより、成形型3aの形状が焼結金属素材1’の内周面に転写され、軸受面1bが図1に示す形状に成形される。
【0027】
軸受面1bの成形が完了した後、焼結金属素材1’の上下方向の拘束状態を保持した状態でダイ2を下降させて{図4(f)}、焼結金属素材1’をダイ2から抜き{図4(g)}、その後、ラム6の上昇により、コアロッド3および上パンチ4を上昇させて(上パンチ4の上昇は図示されていない駆動手段又は復帰手段によってなされる)、コアロッド3を焼結金属素材1’の内周面から抜く{図4(g)、(h)}。焼結金属素材1’をダイ2から抜くと、焼結金属素材1’にスプリングバックが生じ、その内径寸法が拡大するので、軸受面1bの動圧溝1cを崩すことなく、焼結金属素材1’の内周面からコアロッド3の成形型3aを抜き取ることができる。これにより、軸受本体1aが完成する。尚、焼結金属素材1’のスプリングバック量の半径量が動圧溝1cの深さよりも大きい場合は、成形型3aを焼結金属素材1’の内周面に干渉させることなく離型することができるが、焼結金属素材1’のスプリングバック量の半径量が動圧溝1cの深さよりも小さく、成形型3aが焼結金属素材1’の内周面に多少干渉する場合であっても、焼結金属素材1’の材料弾性による拡径量(半径量)を付加して、軸受面1bの形状を崩すことなく成形型3aを離型できれば良い。
【0028】
以上のような工程を経て軸受本体1aを製造し、これに潤滑油又は潤滑グリースを含浸させて油を保有させると、図1に示す動圧型焼結含油軸受1が完成する。尚、軸受面の形状は同図に示すものに限らず、例えばV字形状やスパイラル状の動圧溝を形成したものでも良い。また、軸受本体に1つの軸受面を形成したものでも良い。これらは、コアロッドの成形型の形状、個数を変えることによって対応することができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を有する。
【0030】
(1)焼結金属素材を第1パンチと第2パンチとで軸方向両側から拘束した状態でダイに圧入するので、圧入時における素材の軸方向の伸びが抑制され、軸受面の成形位置が正確に決まる。また、焼結金属素材のスプリングバックにより、軸受面の動圧溝を崩すことなく、焼結金属素材の内周面から成形型を抜き取ることができる。
【0031】
(2)ダイを軸方向に移動させて焼結金属素材の圧入を行う構成とすることにより、第1パンチと第2パンチとを同期して連動させる機構が不要となる。そのため、製造装置が簡略になり、また、同期のタイミングのずれ等による成形精度の低下の心配もない。
【0032】
(3)従来方法のような治具の回転駆動機構を必要としないので、製造装置を簡素にすることができる。
【0033】
(4)軸受面の全領域を同時成形するので、従来方法に比べ、軸受面の後加工を不要にして、加工工数を削減することができる。また、軸受面の成形精度も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる動圧型焼結含油軸受の一形態を示す断面図である。
【図2】軸受本体の素材となる焼結金属素材を示す断面図である。
【図3】軸受面の成形工程を概念的に示す断面図である。
【図4】軸受面の成形工程を概念的に示す断面図である。
【図5】図3における工程(c)、工程(e)を示す要部拡大断面図である。
【図6】軸受面を成形するコアロッドの成形型を示す図である。
【図7】軸受面の成形工程の比較例を示す図である。
【符号の説明】
1 動圧型焼結含油軸受
1a 軸受本来
1b 軸受面
1c 動圧溝
1’ 焼結金属素材
2 ダイ
3a 成形型
4 上パンチ
5 下パンチ
Claims (2)
- 円筒状の焼結金属素材の内周面に傾斜状の動圧溝を有する軸受面を成形して軸受本体を形成し、その軸受本体の内部の細孔内に潤滑油又は潤滑グリースの含浸によって油を保有させる動圧型焼結含油軸受の製造方法であって、
上記軸受面の動圧溝の形成領域を成形するための第1成形部と動圧溝の形成領域以外の領域を成形するための第2成形部を有する成形型を上記焼結金属素材の内周面に挿入し、
上記焼結金属素材を第1パンチと第2パンチとで軸方向両側から拘束した状態で、上記焼結金属素材の外周面をダイに圧入して圧迫力を加え、その内周面を上記成形型に加圧して塑性変形させることにより、上記軸受面の動圧溝の形成領域とそれ以外の領域とを同時成形し、
その後、上記第1パンチと第2パンチとによる軸方向両側からの拘束状態を保持した状態で、上記焼結金属素材を上記成形型と伴に上記ダイから抜き、上記焼結金属素材のスプリングバックを利用して、上記成形型を上記焼結金属素材の内周面から抜くことを特徴とする動圧型焼結含油軸受の製造方法。 - 上記焼結金属素材のダイへの圧入を、ダイの焼結金属素材に対する軸方向移動により行う請求項1記載の動圧型焼結含油軸受の製造方法。
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