JP2003322145A - 動圧軸受装置 - Google Patents

動圧軸受装置

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JP2003322145A JP2002128355A JP2002128355A JP2003322145A JP 2003322145 A JP2003322145 A JP 2003322145A JP 2002128355 A JP2002128355 A JP 2002128355A JP 2002128355 A JP2002128355 A JP 2002128355A JP 2003322145 A JP2003322145 A JP 2003322145A
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信好 山下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼結金属を使用することによる動圧溝加工の
容易化という利点を損なうことなく、動圧軸受装置の低
コスト化を図る。 【解決手段】 動圧軸受装置1は、軸受焼結金属からな
り、内周面を支持すべき軸部材の外周面とラジアル軸受
隙間を介して対向させた軸受スリーブ8を有する。軸部
材と軸受スリーブの相対回転時にはラジアル軸受隙間に
形成した油の動圧で軸部材が軸受スリーブに対して非接
触で回転自在に支持される。軸受スリーブ8の表面を非
透油性の被覆層11で被覆することにより、軸受スリー
ブ8の内外間での潤滑油の循環を規制し、軸受スリーブ
への油の含浸工程を不要とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受隙間に生じた
油の動圧で軸部材を非接触支持する動圧軸受装置に関す
る。この軸受装置は、情報機器のモータ類、例えばHD
D・FDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM・DV
D−ROM等の光ディスク装置、MD・MO等の光磁気
ディスク装置などのスピンドルモータ、レーザビームプ
リンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、あるいは
電気機器、例えば軸流ファンなどの小型モータ用として
好適である。
【0002】
【従来の技術】上記各種モータには、高回転精度の他、
高速化、低コスト化、低騒音化などが求められている.
これらの要求性能を決定づける構成要素の一つに当該モ
ータのスピンドルを支持する軸受があり、近年ではこの
種の軸受として、上記要求性能に優れた特性を有する動
圧軸受の使用が検討され、あるいは実際に使用されてい
る。
【0003】例えば、HDD等のディスク装置のスピン
ドルモータに組み込まれる動圧軸受装置としては、ハウ
ジングの内周に軸受スリーブを固定すると共に、軸受ス
リーブの内周に軸部材を配置した構造が知られている。
この動圧軸受装置では、軸部材の回転により、軸受スリ
ーブの内周と軸部材の外周との間のラジアル軸受隙間に
流体動圧を発生させて、回転側の軸部材を非接触状態で
支持する。ラジアル軸受隙間に流体動圧を発生させるた
めの溝(動圧溝)は、軸部材の外周、もしくは軸受スリ
ーブの内周の何れか一方に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種の動圧軸受装置
においては、軸受スリーブを含油焼結金属で形成した発
明が知られている(例えば特開平11−236604号
公報等)。このように軸受スリーブを含油焼結金属で形
成する場合、焼結金属自体の弾性係数が低いため、動圧
溝を軸受スリーブの内周に形成する場合でも、軸受スリ
ーブの内周に成形型を配置した状態で軸受スリーブを圧
迫してスリーブ内周面を成形型に押し付け、成形型の動
圧溝形状を軸受スリーブ内周に転写することにより(圧
縮加工)、動圧溝を低コストに且つ高精度に形成できる
という利点が得られる。
【0005】その一方で、軸受スリーブとして含油焼結
金属を使用する場合は、焼結金属に油を含浸させるため
の工程が必要となる。この含浸工程は、真空雰囲気下で
軸受スリーブを油に浸漬させて行われるため、大掛かり
な装置が必要であり、さらに含浸後の油の拭き取り工程
を必要とするなど、軸受スリーブの製造コストを押し上
げる要因となっている。従って、動圧軸受装置のさらな
る低コスト化を図るためにも改善が要望されている。
【0006】そこで、本発明は、焼結金属を使用するこ
とによる上記利点を損なうことなく、動圧軸受装置の低
コスト化を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため、
本発明では、焼結金属からなり、内周面を支持すべき軸
部材の外周面とラジアル軸受隙間を介して対向させた軸
受スリーブを有し、軸部材と軸受スリーブの相対回転時
に、少なくともラジアル軸受隙間に形成した油の動圧で
軸部材と軸受スリーブとを非接触に保持する動圧軸受装
置において、軸受スリーブの表面のうち、少なくとも油
との接触部分を、非透油性の被覆層で被覆した。
【0008】このように軸受スリーブの表面を非透油性
の被覆層で被覆することにより、軸受スリーブと軸受隙
間との間で油の循環が生じないので、軸受スリーブ内に
予め油を保有させておく必要はなくなる。そのため、油
を含浸させていない焼結金属のままで軸受スリーブとし
て使用可能となり、油の含浸工程を省略することができ
る。この場合、軸受スリーブは弾性係数の低い焼結金属
で形成されているので、軸受スリーブの内周面の動圧溝
も成形型を用いた圧縮加工により容易に行うことができ
る。また、軸受装置全体の保有油量を少なくできるの
で、油の熱膨張(収縮)量が少なく、これらの対策を不
要とすると共に、油を密封するためのシール手段の構成
も簡略化することができる。
【0009】軸受スリーブの内周面には、ラジアル軸受
隙間に動圧を発生させるための動圧溝を形成することも
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図5に基づいて説明する。
【0011】図1は、この実施形態にかかる動圧軸受装
置1を組み込んだ情報機器用スピンドルモータの一構成
例を示している。このスピンドルモータは、HDD等の
ディスク駆動装置に用いられるもので、軸部材2を回転
自在に非接触支持する動圧軸受装置1と、軸部材2に装
着されたディスクハブ3と、半径方向のギャップを介し
て対向させたモータステータ4およびモータロータ5と
を備えている。ステータ4はケーシング6の外周に取付
けられ、ロータ5はディスクハブ3の内周に取付けられ
る。動圧軸受装置1のハウジング7は、ケーシング6の
内周に装着される。ディスクハブ3には、磁気ディスク
等のディスクDが一又は複数枚保持される。ステータ4
に通電すると、ステータ4とロータ5との間の励磁力で
ロータ5が回転し、それによってディスクハブ3および
軸部材2が一体となって回転する。
【0012】図2は、動圧軸受装置1の一実施形態を示
している。この動圧軸受装置1は、一端に開口部7a、
他端に底部7cを有する有底円筒状のハウジング7と、
ハウジング7の内周面に固定された円筒状の軸受スリー
ブ8と、軸部材2と、ハウジング7の開口部7aに固定
されたシール部材10とを主要な部材として構成され
る。尚、以下では、説明の便宜上、ハウジング7の開口
部7a側を上方向、ハウジング7の底部7c側を下方向
として説明を進める。
【0013】この動圧軸受装置1においては、軸受スリ
ーブ8の内周面8aと軸部材2の軸部2aの外周面との
間に、それぞれ動圧軸受からなる第1ラジアル軸受部R
1と第2動圧軸受部R2とが軸方向に離隔して設けられ
る。また、軸受スリーブ8の下側端面8cと軸部材2の
フランジ部2bの上側端面2b1との間に、動圧軸受か
らなる第1スラスト軸受部S1が設けられ、ハウジング
7の底部7cの内底面7c1とフランジ部2bの下側端
面2b2との間に、同じく動圧軸受からなる第2スラス
ト軸受部S2が設けられる。
【0014】ハウジング7は、例えば真ちゅう等の軟質
金属材で形成され、円筒状の側部7bと円板状の底部7
cとを別体構造として備えている。底部7cの内側面7
c1の、スラスト軸受面(第2スラスト軸受部S2の軸
受面)となる領域には、プレス加工等によりスパイラル
形状等の動圧溝(図示省略)が形成されている。ハウジ
ング7の内周面7dの他端には、他所よりも大径に形成
した大径部7eが形成され、この大径部7eに底部7c
となる蓋状部材が例えば加締め、あるいは接着等の手段
で固定されている。
【0015】軸部材2は、例えば、ステンレス鋼(SU
S420J2)等の金属材で形成され、軸部2aと、軸
部2aの下端に一体又は別体に設けられたフランジ部2
bとを備えている。
【0016】軸受スリーブ8は、焼結金属で形成され、
内部の気孔(組織気孔)と、その気孔が表面に開口して
形成される表面開孔とを備えている。軸受スリーブ8の
内周面8aには、ラジアル軸受面(第1ラジアル軸受部
R1と第2ラジアル軸受部R2の各ラジアル軸受面)と
なる上下2つの領域が軸方向に離隔して設けられてい
る。
【0017】図3に示すように、第1ラジアル軸受部R
1のラジアル軸受面となる領域はヘリングボーン形状の
複数の動圧溝8a1,8a2を備える。この実施形態に
おいて、図面上方側の動圧溝8a1の軸方向長さは、こ
れと反対方向に傾斜した図面下方側の動圧溝8a2より
も大きく、軸方向非対称形状になっている。
【0018】第2ラジアル軸受部R2のラジアル軸受面
となる領域も、同様に、ヘリングボーン形状の複数の動
圧溝8a3,8a4を備え、軸方向の一方に傾斜した複
数の動圧溝8a3と、軸方向の他方に傾斜した複数の動
圧溝8a4とが軸方向に離隔して形成されている。但
し、第1ラジアル軸受部R1と異なり、両動圧溝8a
3,8a4の軸方向長さは等しく、軸方向対称形状にな
っている。また、第1ラジアル軸受部R1の軸方向長さ
の全長は、第2ラジアル軸受部R2の軸方向長さの全長
よりも大きい。このように第1ラジアル軸受部R1の軸
方向長さを第2ラジアル軸受部R2のそれよりも長くし
たため、軸受運転中は、軸部2aの外周面と軸受スリー
ブ8の内周面8aとの間の隙間に満たされた油が下向き
に押し込まれ、スラスト軸受部S1,S2のスラスト軸
受隙間に供給される。下向きに押し込まれた油を第一ラ
ジアル軸受部R1側に戻すため、軸受スリーブ8の外周
面には、その両端面8b,8cに開口した循環溝8eが
形成されている。循環溝8eはハウジングの内周面7d
に形成することもできる。
【0019】これら動圧溝8a1〜8a4は、動圧溝形
状に対応した溝型を有する成形型(コアロッド)を軸受
スリーブ8の内周に挿入した状態で軸受スリーブ8を圧
迫し、その内周面8aを成形型に押し付けて溝型形状を
転写することにより成形することができる。なお、成形
後の脱型は軸受スリーブのスプリングバックを利用して
行うことができる。焼結金属製の軸受スリーブ8は弾性
係数が小さいので、上記手順によれば各動圧溝8a1〜
8a4を簡単にかつ高精度に形成することができる。
【0020】軸受スリーブ8の両端面8b、8cのう
ち、下側端面8cの、スラスト軸受面(第1スラスト軸
受部S1のスラスト軸受面)となる領域には、図3
(b)に示すように、例えばスパイラル形状の複数の動
圧溝8c1が形成されている。この動圧溝8c1は、軸
受スリーブ内周に形成する動圧溝8a1〜8a4の成形
と同時に、あるいは別工程で、軸受スリーブ8の下側端
面8cに成形型を押し付けることによって成形すること
ができる。
【0021】図1に示すように、シール手段としてのシ
ール部材10は環状のもので、ハウジング7の開口部7
aの内周面に圧入、接着等の手段で固定される。この実
施形態において、シール部材10の内周面は円筒状に形
成され、シール部材10の下側端面10bは軸受スリー
ブ8の上側端面8bと当接している。
【0022】軸部材2の軸部2aは軸受スリーブ8の内
周面8aに挿入され、フランジ部2bは軸受スリーブ8
の下側端面8cとハウジング7の内底面7c1との間の
空間部に収容される。軸受スリーブ8の内周面8aのラ
ジアル軸受面となる領域(上下2箇所の領域)は、それ
ぞれ、軸部2aの外周面とラジアル軸受隙間を介して対
向する。また、軸受スリーブ8の下側端面8cのスラス
ト軸受面となる領域はフランジ部2bの上側端面2b1
とスラスト軸受隙間を介して対向し、ハウジング7の内
底面7c1のスラスト軸受面となる領域はフランジ部2
bの下側端面2b2とスラスト軸受隙間を介して対向す
る。
【0023】シール部材10の内周面に対向する軸部2
aの外周面にはテーパ面が形成されており、このテーパ
面と軸部2aの外周面との間には、ハウジング7の外部
方向(同図で上方向)に向かって漸次拡大するテーパ形
状のシール空間Sが形成される。シール部材10で密封
されたハウジング7の内部空間には、潤滑油が注油され
ており、ハウジング内の各隙間(軸部2aの外周面と軸
受スリーブ8の内周面8aとの間の隙間、軸受スリーブ
8の下側端面8cとフランジ部2bの上側端面2b1と
の間の隙間、フランジ部の下側端面2b2とハウジング
底部7cの内側面7c1との間の隙間等)は潤滑油で満
たされている。潤滑油の油面はシール空間S内にある。
【0024】軸部材2と軸受スリーブ8の相対回転時、
例えば軸部材2の回転時には、上記ラジアル軸受隙間に
潤滑油の動圧が発生し、軸部材2の軸部2aが上記ラジ
アル軸受隙間内に形成される潤滑油の油膜によってラジ
アル方向に回転自在に非接触支持される。これにより、
軸部材2をラジアル方向に回転自在に非接触支持する第
1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2とが構
成される。同時に、上記スラスト軸受隙間に潤滑油の動
圧が発生し、軸部材2のフランジ部2bが上記スラスト
軸受隙間内に形成される潤滑油の油膜によって両スラス
ト方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸
部材2をスラスト方向に回転自在に非接触支持する第1
スラスト軸受部S1と第2スラスト軸受部S2とが構成
される。
【0025】図3に示すように、本発明では、軸受スリ
ーブ8の表面が潤滑油を透過させない性質(非透油性)
を有する被覆層11で被覆される。この被覆層11の材
料としては樹脂や金属を使用することができ、これらの
中から耐油性、耐摩耗性、コスト等を勘案して最適な材
料が選択される。これらの条件を満たす材料としては、
例えば低分子ポリエチレンを挙げることができる。また
被覆層11は、非透油性を有する限り、被膜状、フィル
ム状、シート状の何れでもよく、その形成方法も任意
で、スプレー、フィルム被覆、金属溶射等の公知の方法
から適宜選択され得る。また、樹脂や金属等を軸受スリ
ーブ8の内部に含浸させてもよい。
【0026】被覆層11は、焼結金属製の軸受スリーブ
8の内周面8aや下側端面8cに動圧溝8a1〜8a
4、8c1を形成した上で上記各種の方法によって形成
される。この際、軸受スリーブ8に形成した上記各動圧
溝が埋められず、図4に示すように、被覆層11の表面
に規定深さの動圧溝8a1〜8a4、8c1が残るよう
に被覆層11を形成する。被覆層11で被覆した軸受ス
リーブ8は、軸部材2およびシール部材10と共にハウ
ジング7内に収容され、圧入・接着等の手段でハウジン
グ7の内周に固定される。その後、ハウジング内に注油
することにより、図2に示す動圧軸受装置1が得られ
る。
【0027】このように軸受スリーブ8の表面を全て被
覆層で被覆することにより、軸受スリーブ8と軸受隙間
との間での潤滑油のやり取りは生じず、軸受スリーブ8
の気孔内に潤滑油が入り込むことはない。従って、軸受
スリーブ8内に予め油を含浸させておく必要はなく、軸
受スリーブ8への油の含浸工程が不要となって、焼結金
属のままで軸受スリーブ8として使用することができ
る。そのため、煩雑な含油工程を省略することができ、
これにより製造コストの低廉化が図られる。その一方
で、軸受スリーブ8は弾性係数の低い焼結金属で形成さ
れるので、動圧溝8a1〜8a4、8c1は、従来と同
様に圧縮加工により低コストに且つ高精度に成形するこ
とができる。
【0028】また、軸受スリーブが内部に潤滑油を含ま
ない分だけ、軸受装置全体で保有する潤滑油量を減じる
ことができ、これにより温度変化による油の熱膨張・収
縮量が小さくすることができる。従って、油漏れや油不
足に対する余裕を増し、設計の自由度が増大すると共
に、油漏れ防止のためのシール部材10の構造も簡略化
することができる。
【0029】このような効果を得るためには、被覆層1
1はハウジング内に存在する潤滑油との接触部分(図2
の実施形態でいえば、軸受スリーブ8の内周面8a、お
よび両端面8b、8c)に形成されていれば足りる。従
って、ハウジング7の内周面7dと軸受スリーブ8の外
周面8dとの間の密着度が高く、潤滑油が両面間に侵入
しないのであれば、軸受スリーブ8の外周面8dの被覆
層11を省略することもできる。
【0030】図5は、動圧軸受装置の他の実施形態を示
すもので、スラスト軸受部Sとして、動圧軸受ではな
く、軸部材の球面状の端部2cをスラスト方向で接触支
持するピボット軸受を用いた例である。ハウジング7の
底部7cは、ハウジング7と一体に形成されており、こ
の底部7cに配置したスラストプレート11に軸部材2
の球面部2cを摺接させている。この場合でも軸受スリ
ーブ7の表面のうち、少なくとも油との接触部に被覆層
11を形成することができる。これ以外の構成・作用
は、図2に示す軸受装置と同様であるので、当該軸受装
置と共通する部材には同一の参照番号を付して重複説明
を省略する。
【0031】以上に説明した動圧軸受装置は全て例示に
すぎず、これ以外の構造を有する動圧軸受装置、例えば
ラジアル軸受部R1,R2を、軸受スリーブ8の内周面
8aと軸部材2の外周面とを調和波形状に形成した非真
円軸受としたものでも同様に本発明を適用することがで
きる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、焼結金属
製の軸受スリーブ内部に油を含浸させる必要がなくなる
ので、かかる煩雑な工程を省略して軸受装置の製造コス
トを低廉化することができる。その一方、軸受スリーブ
は弾性係数の低い焼結金属で形成されるので、軸受スリ
ーブの内周への動圧溝加工は、圧縮加工により低コスト
に且つ高精度に行える。
【0033】また、軸受装置内に保有する油量が減少す
るので、油の熱膨張あるいは収縮対策が不要となり、設
計の自由度が増すと共に,シール部材の構造を簡略化し
てさらなる低コスト化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる動圧軸受装置を備えたスピンド
ルモータの構造を示す断面図である。
【図2】上記動圧軸受装置の断面図である。
【図3】上記動圧軸受装置に装備された軸受スリーブの
断面図(a図)、および底面図(b図)である。
【図4】軸受スリーブの軸受面となる領域の拡大断面図
である。
【図5】動圧軸受装置の他の実施形態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 動圧軸受装置 2 軸部材 7 ハウジング 8 軸受スリーブ 8a 内周面 8a1〜8a4 動圧溝 8b 上側端面 8c 下側端面 8c1 動圧溝 8d 外周面 8e 循環溝 11 被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA04 AA20 BA04 CA02 CA05 DA01 JA02 KA02 KA03 MA04 MA07 MA08 PA10 SB19 5H605 AA08 BB05 BB19 CC04 DD05 DD09 EB06 EB13 EB16 5H607 AA04 BB01 BB14 BB17 CC01 DD02 DD03 GG01 GG09 GG12 GG15

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結金属からなり、内周面を支持すべき
    軸部材の外周面とラジアル軸受隙間を介して対向させた
    軸受スリーブを有し、軸部材と軸受スリーブの相対回転
    時に、少なくともラジアル軸受隙間に形成した油の動圧
    で軸部材と軸受スリーブとを非接触に保持する動圧軸受
    装置において、 軸受スリーブの表面のうち、少なくとも油との接触部分
    を、非透油性の被覆層で被覆したことを特徴とする動圧
    軸受装置。
  2. 【請求項2】 軸受スリーブの内周面に、ラジアル軸受
    隙間に動圧を発生させるための動圧溝を形成した請求項
    1記載の動圧軸受装置。
JP2002128355A 2002-04-30 2002-04-30 動圧軸受装置 Withdrawn JP2003322145A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7186028B2 (en) 2004-03-12 2007-03-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Hydrodynamic bearing device
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