JP3782918B2 - 動圧型軸受ユニット - Google Patents

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    • F16C2370/00Apparatus relating to physics, e.g. instruments
    • F16C2370/12Hard disk drives or the like

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動圧型軸受ユニットに関する。この軸受ユニットは、特に情報機器用スピンドルモータ(例えばHDD、FDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスク装置などのスピンドルモータ、あるいはレーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ)などのスピンドル支持用として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
上記各種情報機器のスピンドルモータには、高回転精度の他、高速化、低コスト化、低騒音化などが求められている。これらの要求性能を決定づける構成要素の一つに当該モータのスピンドルを支持する軸受があり、近年では、この種の軸受として、上記要求性能に優れた特性を示す動圧型軸受の使用が検討され、あるいは実際に使用されている。
【0003】
図5は、この種のスピンドルモータの一例で、軸受ユニット11で回転自在に支持された軸部材112(軸112aと、軸112aへの装着によりフランジ部となるスラスト円盤112bとで構成される)を、モータステータMsとモータロータMrとの間に生じる励磁力で回転駆動する構造である。軸受ユニット111は、円筒状の軸受部材114の内周に軸部材112を配置して構成される。軸受ユニット111には、軸部材112をラジアル方向で支持するラジアル軸受部115とスラスト円盤112bをスラスト方向で支持するスラスト軸受部116とが設けられ、これらの軸受部115、116として軸受面に動圧発生用の溝(動圧溝)を有する動圧型軸受が使用されている。ラジアル軸受部115の動圧溝は、例えば軸受部材114の内周面に形成され、スラスト軸受部116の動圧溝は、例えば軸112aの下端に固定したスラスト円盤112bの両端面にそれぞれ形成される。
【0004】
軸部材112が回転すると、ラジアル軸受部115の軸受すきまCr(軸112aの外周面と軸受部材114の内周面との間の隙間)やスラスト軸受部116の軸受隙間Cs1、Cs2(スラスト円盤12bの両端面と、これに対向する軸受部材14の面との間の隙間)に動圧油膜が形成され、軸部材112が軸受部材114に対して非接触状態で回転自在に支持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、上記各種情報機器においては、軽量化・薄型化の要求が強くなされている。特にHDDについては、その使用範囲がこれまでのデスクトップ型パソコンのような据え置き型から、モバイル型PC、デジタルカメラ等の持ち運び可能な用途にも拡大する傾向にあり、かかる要求が特に強い。
【0006】
しかしながら、図5に示す軸受ユニット111では、ラジアル軸受部115とスラスト軸受部116とを個別に設けている関係上、現状以上の薄型化を達成するには限界があった。特にPCカードと互換性を持たせる用途ではHDDの薄型化は必須となるが、図5の構造では十分な対応が難しかった。
【0007】
そこで、本発明は、さらなる薄型化および軽量化を可能とする低コストの動圧型軸受ユニットの提供、および当該軸受ユニットを低コストかつ精度よく製造できる製造方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的の達成のため、本発明では、軸部材と、軸部材の外周との間に軸受隙間を介して配置された軸受部材と、軸部材と軸受部材の相対回転時に上記軸受隙間に生じた動圧で何れか一方の部材を他方の部材に対して非接触支持する動圧型軸受ユニットにおいて、上記軸部材が第一軸部材および第二軸部材からなり、上記軸受隙間が、軸方向一方側の第一隙間と、他方側の第二隙間とからなり、第一隙間と第二隙間とを軸方向に対してそれぞれ逆向きに傾斜させ、第一軸部材に、第二軸部材に嵌合され、第二軸部材を軸方向に案内する案内部を設けると共に、第一軸部材と第二軸部材との間に軸方向隙間を形成した。
【0009】
このように、第一隙間と第二隙間とを軸方向に対して逆向きに傾斜させることにより、第一隙間および第二隙間で生じた動圧の支持分力がラジアル方向および両スラスト方向に作用するので、ラジアル軸受部とスラスト軸受部を有する従来の軸受ユニットと同様にラジアル荷重および両スラスト荷重を安定して支持することができる。しかも、従来品と異なり、両軸受部が一体に構成されるので、軸受ユニットの薄型化および軽量化が達成される。
【0010】
第一隙間および第二隙間を、それぞれ軸受中心(軸受の軸方向の中心)側ほど内径側に変位させた傾斜状とすることにより、軸心回りのモーメント負荷容量を向上させることができる。
【0011】
軸部材を、第一隙間と第二隙間との間で軸方向に分割した第一軸部材と第二軸部材とからなる分割構造とすることにより、軸受部材の軸方向両側から軸部材を組付けることが可能となり、軸部材と軸受部材の組立が容易に行えるようになる。
【0012】
本発明は、第一軸部材と第二軸部材の軸方向相対位置を管理することにより第一隙間と第二隙間の幅を調整可能としたものである。従来品では、スラスト軸受部がユニット内部に形成される関係上、その軸受隙間を精度よく設定するのは難しかったが、本発明によれば、第一隙間および第二隙間の幅を、第一軸部材および第二軸部材の軸方向相対位置を調整することによってユニット外から管理できるので、精度の高い軸受隙間を得ることができる。この場合、第一軸部材と第二軸部材との間に、何れか一方の部材を軸方向に案内する案内部を設けておけば、案内部の案内作用により、第一軸部材と第二軸部材の同軸度を保ちつつ両部材の軸方向の相対位置を調整させることができ、精密な軸受隙間が容易に得られる。
【0013】
軸受部材を、内部に油を保有する焼結金属で形成することにより、第一隙間および第二隙間のポンピングバランスをとって作動安定性を高めることができる。
【0014】
上述した各動圧型軸受ユニットは、第一軸部材と軸受部材との間に隙間形成部材を配置して当該隙間形成部材を第一軸部材および軸受部材に密着させ、次に第二軸部材を軸受部材に密着させてこの状態で第一軸部材と第二軸部材とを固着し、次に隙間形成部材を除去して第一および第二隙間を形成することにより、製造することができる。この場合、第一および第二隙間の精度は、軸部材や軸受部材の単体部品精度よりは、むしろ隙間形成部材の精度(厚さ)によって決まるので、単体部品精度に左右されることなく、低コストに高精度の軸受隙間を得ることができる。
【0015】
この製造工程では、隙間形成部材を樹脂材料で形成し、隙間形成部材の除去を溶剤で行うようにするのがよい。
【0016】
情報機器のスピンドルを上述した動圧型軸受ユニットで回転自在に支持することにより、軽量・薄型の情報機器用スピンドルモータ(ディスク装置のスピンドルモータ、LBPのポリゴンスキャナモータ等)が構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明にかかる動圧型軸受ユニット1を備える情報機器用スピンドルモータの断面図で、一例としてHDD(ハードディスクドライブ)スピンドルモータを示している。このスピンドルモータは、スピンドルとしての軸部材2を回転自在に支持する軸受ユニット1と、軸部材2に取付けられ、磁気ディスクDを一または複数枚保持するディスクハブ3と、半径方向のギャップを介して対向させたモータステータMsおよびモータロータMrとを具備する。ステータMsは、動圧型軸受ユニット1の固定側(本実施形態では軸受部材4の外周面)に取付けられ、ロータMrは、軸受ユニット1の回転側(本実施形態ではディスクハブ3の内周面)にそれぞれ取付けられる。ステータMsに通電すると、ステータMsとロータMrとの間の励磁力でロータMrが回転し、ディスクハブ3および軸部材2が回転する。
【0019】
軸受ユニット1は、軸部材2と、軸部材2に外挿され、内周面を軸部材2の外周面に対向させた略円筒状の軸受部材4とを主要構成要素とする。
【0020】
軸部材2は、第一軸部材21と第二軸部材22とで構成される。第一軸部材21は、軸方向一方側(例えば図面上方)に配置され、第二軸部材22は軸方向他方側に第一軸部材21と同軸に配置されている。
【0021】
第一軸部材21は、軸方向一方側から順に基部21a、テーパ部21b、および案内部21cを同軸配置した構造を有する。基部21aは円筒状の外周面を有し、この外周面にディスクハブ3の内周面が圧入等の手段で固定される。テーパ部21bは、軸方向一方側ほど徐々に拡径させた円錐面状の外周面(テーパ面)を有する。案内部21cは円筒状の外周面を有し、その外径寸法はテーパ部21bの最小外径寸法よりも小さい。
【0022】
第一軸部材21の案内部21cには、適宜の固定方法、例えば接着によって第二軸部材22が固定される。第二軸部材22は上記第一軸部材21のテーパ部22bと同様に円錐面状の外周面(テーパ面)を有するが、当該外周面はテーパ部22bとは逆に軸方向一方側ほど徐々に縮径している。案内部21cと第二軸部材22とは両者の接着前においては、それぞれ軸方向へ相対移動可能となるようすきまを持たせて嵌合させてある。
【0023】
軸受部材4は、内周部を断面三角形状に膨出させたほぼ円筒状に形成される。膨出部40のうち、軸方向一方側の内周面41は軸方向一方側ほど徐々に拡径した円錐面状、軸方向他方側の内周面42はその逆に軸方向一方側ほど徐々に縮径した円錐面状である。軸方向一方側の内周面41は、第一軸部材21のテーパ部21bの外周面と平行であり、軸方向他方側の内周面42は第二軸部材22の外周面と平行である。内周面41、42の軸方向の離間距離は、これらに対向するテーパ部21bの外周面と第二軸部材22の外周面との間の軸方向の離間距離よりも僅かに小さい。これより軸部材2の外周面と軸受部材4の内周面との間に微少な(通常、数μm〜数十μm程度)軸受隙間C1、C2が形成される(なお、図面では軸受隙間C1、C2の幅を誇張して描いている)。
【0024】
軸方向一方側の軸受部材内周面41とテーパ部21bの外周面との間に形成される軸受隙間C1(第一隙間)は軸方向の中心軸に対して傾斜しており、軸方向他方側の軸受部材内周面42と第二軸部材22の外周面との間に形成される軸受隙間C2(第二隙間)は、第一隙間C1とは逆向きに傾斜している。何れの軸受隙間C1、C2もストレート形状で、その傾斜方向は相手隙間側(軸受の軸方向の中心側)が徐々に内径側に変位する方向であり、かつそれぞれの傾斜角も等しくなっている。この軸受隙間C1、C2の幅は、第一軸部材21と第二軸部材22の軸方向の相対位置を管理することにより、すなわち第一軸部材21と第二軸部材22とを軸方向にずらして両部材を接近・離反させることにより、調整することができる。
【0025】
両軸受隙間C1、C2に面する、軸受部材4の軸方向一方側の内周面41、および軸方向他方側の内周面42には、それぞれ複数の動圧溝を有する軸受面5が形成される。軸受面5の動圧溝形状は任意に選択することができ、公知のへリングボーン型、スパイラル型、ステップ型、多円弧型等の何れかを選択して使用し、あるいはこれらを適宜組合わせて使用することもできる。軸受面5は、軸受部材4の内周面に設けるだけでなく、その何れか一方または双方を軸部材2の外周面、すなわち第一軸部材21のテーパ部21bの外周面や第二軸部材22の外周面に形成することもできる。この軸受面5は、例えばプレス加工により成形することができ、この場合、動圧溝加工を精度よく行うため、軸受面5を有する部材(本実施形態では軸受部材4)は銅や真鍮等の軟質金属で形成するのが望ましい。
【0026】
以上の軸受ユニット1に、軸部材2の外周と軸受部材4の内周との間の空間を潤滑油等の作動流体で満たした上で、ディスクハブ3、モータロータMrおよびモータステータMs等を組付けることによって、図1に示すスピンドルモータが構成される。軸部材2と軸受部材4の相対回転時(本実施形態では軸部材2の回転時)には、二つの軸受隙間C1、C2内で作動流体(例えば潤滑油)が動圧を生じ、この動圧作用によって軸部材2が軸受部材4に対して非接触支持される。軸受隙間C1、C2上記のように軸方向に対して逆方向に傾斜しており、これにより軸部材2はラジアル方向および両スラスト方向から非接触支持されるので、ラジアル軸受部115とスラスト軸受部116を有する従来の軸受ユニット(図5参照)と同等の軸受機能が奏される。図5の軸受ユニットに比べて、軸受隙間C1、C2が傾斜している分だけ軸方向の寸法を小型化することができ、例えばPCカードと互換性を持つ情報機器にも適用可能となるほどの薄型化が達成される。
【0027】
上記軸受ユニットの組立時において、軸受隙間C1、C2の幅設定は、以下の手順で行われる。
【0028】
先ず、図2(A)に示すように、第一軸部材21のテーパ部21bの外周面に隙間形成部材として所定厚さの樹脂層8を形成する。樹脂層8は、例えばテーパ部21bの外周面に樹脂材を塗布して乾燥することによって形成され、乾燥後の樹脂層3の厚さδは、軸受隙間C1、C2の幅の和(C1+C2)程度とする。また、樹脂層8の形成領域は図示のようにテーパ部22bテーパ面の全面とする他、その一部領域としてもよい。次いで、同図(B)に示すように第一軸部材21を、案内部21cから軸受部材4の内周部に挿入し、樹脂層8を軸受部材4の軸方向一方側の内周面41に密着させる。次いで、反対側から軸受部材4の内周部に第二軸部材22を押し込み(この時、軸受部材4の内径孔に案内部21cを挿入する)、第二軸部材22の外周面を軸受部材4の軸方向他方側の内周面42に密着させる。この押し込み過程では、第二軸部材22が案内部21cによって軸方向に案内されるため、第一軸部材21や軸受部材4との間の同軸度も確保される。図示のように、第二軸部材22と内周面42との密着後に、第一軸部材21のテーパ部21bの端面と第二軸部材22の端面との間に軸方向の隙間14を僅かに残しておくことにより、例えば作動流体として潤滑油を使用する場合に当該隙間14を貯油部として利用することができる。
【0029】
次いで、軸受部材4と樹脂層8および第二軸部材22との密着状態、並びに樹脂層8と第一軸部材21との密着状態をそれぞれ保持しつつ第二軸部材22の内周面と案内部21cの外周面との間の隙間に接着剤9を注入し、第二軸部材22と第一軸部材21を固着する。固着方法としては、接着の他、圧入を使用することもできる。
【0030】
次いで、テーパ部21bの外周面と軸受部材4の内周面41との間に溶剤を供給し、樹脂層8を溶解させると、同図(C)に示すように、テーパ部21bの外周面と軸受部材4の内周面41との間に樹脂層8の厚さδに相当する軸受隙間(C1+C2)が形成される。樹脂層8の樹脂材料と溶剤との組合わせは、樹脂層8が確実に溶解可能である限り任意に選択することができるが、含塩素樹脂、塩素系溶剤、腐食性溶剤の使用は避けるのが望ましい。
【0031】
この場合、両軸受隙間C1、C2の幅の和は、樹脂シート12の厚さδと等しくなるので、厚さδが正確でありさえすれば、仮に第一および第二軸受部材21、22や軸受部材4の精度に多少の誤差がある場合でも、単体部品精度に左右されることなく、高い同軸度や傾き精度を持った高精度の軸受隙間C1、C2を簡単な工程で低コストに形成することができる。
【0032】
図3は、本発明の他の実施形態を示すものである。動圧溝としてヘリングボーン型を採用した場合、内周面41、42でのポンピング量にアンバランスを生じることがある。これを避けるため軸受隙間C1、C2間の空間14を、バイパス路11を介して軸受部材4外部と連通させたものである。
【0033】
図4は、本発明の他の実施形態を示すもので、軸受部材4を、潤滑油や潤滑グリースを含浸させて細孔内に油を保有させた焼結金属で構成したものである。軸受部材4は、外周面にモータステータMsを固定したハウジング12の内周に圧入あるいは接着で固定されている。この種の軸受では、軸受隙間C1、C2と軸受部材4の内部とを油が循環することにより、両軸受面5でポンピング作用のバランスが確保されるため、図4に示すようなバイパス路11は不要となる。なお、この場合、軸受面5での油の軸受部材4内部への還流を抑制(または防止)するため、当該部分にバニッシュ加工等で表面の目潰しを行っておくのが望ましく、また、油漏れ防止のため、軸受部材4の両端面にも同様の加工を行っておくのが望ましい。図面では、油漏れの防止機能を高めるため、ハウジング12の両端内径部にシール部材13を設け、このシール部材13で軸受部材4の両端面を密封した場合を例示している。
【0034】
以上の説明では、軸受隙間C1、C2として、相手隙間側ほど内径側に変位させた構造を例示したが、傾斜方向をそれぞれの隙間で逆にし、相手隙間側ほど外径側に変位させてもよい。この場合、図1の構造に比べて軸心回りのモーメント負荷に対する負荷容量がかなり劣ることとなるが、薄型化の面では同等の効果が奏される。また、軸部材2を回転側とし、軸受部材4を固定側とした場合を例示しているが、その逆に軸部材2を固定側、軸受部材4を回転側とする場合であっても同様の効果が奏される。
【0035】
【発明の効果】
このように本発明によれば、軸受隙間を、軸方向一方側の第一隙間と、他方側の第二隙間とで構成し、かつ第一隙間と第二隙間とを軸方向に対してそれぞれ逆向きに傾斜させているので、軸受ユニットの薄型化が可能であり、例えばPCカードとの互換性が要求される情報機器であっても対応可能とすることができる。また、単体部品精度に左右されることなく、高い同軸度や傾き精度を持った軸受隙間を簡単な工程で得ることができ、動圧型軸受ユニットの高精度化および低コスト化を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる動圧型軸受ユニットの断面図である。
【図2】本発明にかかる動圧が軸受ユニット製造方法を示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】従来の動圧型軸受ユニットの断面図である。
【符号の説明】
1 動圧型軸受ユニット
2 軸部材
21 第一軸部材
21c 案内部
22 第二軸部材
4 軸受部材
5 軸受面
8 隙間形成部材(樹脂層)
1 第一軸受隙間
2 第二軸受隙間

Claims (7)

  1. 軸部材と、軸部材の外周との間に軸受隙間を介して配置された軸受部材と、軸部材と軸受部材の相対回転時に上記軸受隙間に生じた動圧で何れか一方の部材を他方の部材に対して非接触支持する動圧型軸受ユニットにおいて、
    上記軸部材が第一軸部材および第二軸部材からなり、上記軸受隙間が、軸方向一方側の第一隙間と、他方側の第二隙間とからなり、第一隙間と第二隙間とを軸方向に対してそれぞれ逆向きに傾斜させ、第一軸部材に、第二軸部材に嵌合され、第二軸部材を軸方向に案内する案内部を設けると共に、第一軸部材と第二軸部材との間に軸方向隙間を形成したことを特徴とする動圧型軸受ユニット。
  2. 第一隙間および第二隙間を、それぞれ軸受中心側ほど内径側に変位させた請求項1記載の動圧型軸受ユニット。
  3. 第一軸部材と第二軸部材の軸方向相対位置を管理することにより第一隙間と第二隙間の幅を調整可能とした請求項記載の動圧型軸受ユニット。
  4. 軸受部材を、油を保有する焼結金属で形成した請求項記載の動圧型軸受ユニット。
  5. 第一軸部材と軸受部材との間に隙間形成部材を配置して当該隙間形成部材を第一軸部材および軸受部材に密着させ、
    次に第一軸部材の案内部で第二軸受部材を軸方向に案内しながら第二軸部材を軸受部材に密着させ、この状態で第一軸部材と第二軸部材とを固着し、
    次に隙間形成部材を除去して第一および第二隙間を形成する請求項1〜4何れかに記載した動圧型軸受ユニットを得る製造方法。
  6. 隙間形成部材を樹脂材料で形成し、隙間形成部材の除去を溶剤で行う請求項記載の動圧型軸受ユニットの製造方法。
  7. 情報機器のスピンドルを請求項1〜何れか記載の動圧型軸受ユニットで回転自在に支持した情報機器用スピンドルモータ。
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