JP2001271831A - 動圧型軸受ユニット - Google Patents

動圧型軸受ユニット

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JP2001271831A JP2000088670A JP2000088670A JP2001271831A JP 2001271831 A JP2001271831 A JP 2001271831A JP 2000088670 A JP2000088670 A JP 2000088670A JP 2000088670 A JP2000088670 A JP 2000088670A JP 2001271831 A JP2001271831 A JP 2001271831A
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Kazuo Okamura
一男 岡村
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    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/10Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load
    • F16C17/102Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load with grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure
    • F16C17/105Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load with grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure with at least one bearing surface providing angular contact, e.g. conical or spherical bearing surfaces
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄型化および軽量化を可能とする動圧型軸受
ユニットを提供する。 【解決手段】 軸部材2の回転時に軸受部材4との間の
軸受隙間C1、C2に生じた動圧で軸部材2を非接触支持
する動圧型軸受ユニットにおいて、軸受隙間を、軸方向
一方側の第一隙間C1と、他方側の第二隙間C2とで構成
し、かつ第一隙間C1と第二隙間C2とを軸方向に対して
それぞれ逆向きに傾斜させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧型軸受ユニッ
トに関する。この軸受ユニットは、特に情報機器用スピ
ンドルモータ(例えばHDD、FDD等の磁気ディスク装置、
CD−ROM、DVD−ROM等の光ディスク装置、MD、MO等の光
磁気ディスク装置などのスピンドルモータ、あるいはレ
ーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモー
タ)などのスピンドル支持用として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】上記各種情報機器のスピンドルモータに
は、高回転精度の他、高速化、低コスト化、低騒音化な
どが求められている。これらの要求性能を決定づける構
成要素の一つに当該モータのスピンドルを支持する軸受
があり、近年では、この種の軸受として、上記要求性能
に優れた特性を示す動圧型軸受の使用が検討され、ある
いは実際に使用されている。
【0003】図5は、この種のスピンドルモータの一例
で、軸受ユニット11で回転自在に支持された軸部材1
12(軸112aと、軸112aへの装着によりフラン
ジ部となるスラスト円盤112bとで構成される)を、
モータステータMsとモータロータMrとの間に生じる
励磁力で回転駆動する構造である。軸受ユニット111
は、円筒状の軸受部材114の内周に軸部材112を配
置して構成される。軸受ユニット111には、軸部材1
12をラジアル方向で支持するラジアル軸受部115と
スラスト円盤112bをスラスト方向で支持するスラス
ト軸受部116とが設けられ、これらの軸受部115、
116として軸受面に動圧発生用の溝(動圧溝)を有す
る動圧型軸受が使用されている。ラジアル軸受部115
の動圧溝は、例えば軸受部材114の内周面に形成さ
れ、スラスト軸受部116の動圧溝は、例えば軸112
aの下端に固定したスラスト円盤112bの両端面にそ
れぞれ形成される。
【0004】軸部材112が回転すると、ラジアル軸受
部115の軸受すきまCr(軸112aの外周面と軸受
部材114の内周面との間の隙間)やスラスト軸受部1
16の軸受隙間Cs1、Cs2(スラスト円盤12bの両端
面と、これに対向する軸受部材14の面との間の隙間)
に動圧油膜が形成され、軸部材112が軸受部材114
に対して非接触状態で回転自在に支持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、上記各種情報機
器においては、軽量化・薄型化の要求が強くなされてい
る。特にHDDについては、その使用範囲がこれまでのデ
スクトップ型パソコンのような据え置き型から、モバイ
ル型PC、デジタルカメラ等の持ち運び可能な用途にも
拡大する傾向にあり、かかる要求が特に強い。
【0006】しかしながら、図5に示す軸受ユニット1
11では、ラジアル軸受部115とスラスト軸受部11
6とを個別に設けている関係上、現状以上の薄型化を達
成するには限界があった。特にPCカードと互換性を持
たせる用途ではHDDの薄型化は必須となるが、図5の
構造では十分な対応が難しかった。
【0007】そこで、本発明は、さらなる薄型化および
軽量化を可能とする低コストの動圧型軸受ユニットの提
供、および当該軸受ユニットを低コストかつ精度よく製
造できる製造方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため、
本発明では、軸部材と、軸部材の外周との間に軸受隙間
を介して配置された軸受部材と、軸部材と軸受部材の相
対回転時に上記軸受隙間に生じた動圧で何れか一方の部
材を他方の部材に対して非接触支持する動圧型軸受ユニ
ットにおいて、上記軸部材を複数の部品で構成し、かつ
上記軸受隙間を、軸方向一方側の第一隙間と他方側の第
二隙間とで構成し、第一隙間と第二隙間とを軸方向に対
してそれぞれ逆向きに傾斜させた。
【0009】このように、第一隙間と第二隙間とを軸方
向に対して逆向きに傾斜させることにより、第一隙間お
よび第二隙間で生じた動圧の支持分力がラジアル方向お
よび両スラスト方向に作用するので、ラジアル軸受部と
スラスト軸受部を有する従来の軸受ユニットと同様にラ
ジアル荷重および両スラスト荷重を安定して支持するこ
とができる。しかも、従来品と異なり、両軸受部が一体
に構成されるので、軸受ユニットの薄型化および軽量化
が達成される。
【0010】第一隙間および第二隙間を、それぞれ軸受
中心(軸受の軸方向の中心)側ほど内径側に変位させた
傾斜状とすることにより、軸心回りのモーメント負荷容
量を向上させることができる。
【0011】軸部材を、第一隙間と第二隙間との間で軸
方向に分割した第一軸部材と第二軸部材とからなる分割
構造とすることにより、軸受部材の軸方向両側から軸部
材を組付けることが可能となり、軸部材と軸受部材の組
立が容易に行えるようになる。
【0012】本発明は、第一軸部材と第二軸部材の軸方
向相対位置および同軸度を管理することにより第一隙間
と第二隙間の幅を調整可能としたものである。従来品で
は、スラスト軸受部がユニット内部に形成される関係
上、その軸受隙間を精度よく設定するのは難しかった
が、本発明によれば、第一隙間および第二隙間の幅を、
第一軸部材および第二軸部材の軸方向相対位置を調整す
ることによってユニット外から管理できるので、精度の
高い軸受隙間を得ることができる。この場合、第一軸部
材と第二軸部材との間に、何れか一方の部材を軸方向に
案内する案内部を設けておけば、案内部の案内作用によ
り、第一軸部材と第二軸部材の同軸度を保ちつつ両部材
の軸方向の相対位置を調整させることができ、精密な軸
受隙間が容易に得られる。
【0013】軸受部材を、内部に油を保有する焼結金属
で形成することにより、第一隙間および第二隙間のポン
ピングバランスをとって作動安定性を高めることができ
る。
【0014】上述した各動圧型軸受ユニットは、第一軸
部材と軸受部材との間に隙間形成部材を配置して当該隙
間形成部材を第一軸部材および軸受部材に密着させ、次
に第二軸部材を軸受部材に密着させてこの状態で第一軸
部材と第二軸部材とを固着し、次に隙間形成部材を除去
して第一および第二隙間を形成することにより、製造す
ることができる。この場合、第一および第二隙間の精度
は、軸部材や軸受部材の単体部品精度よりは、むしろ隙
間形成部材の精度(厚さ)によって決まるので、単体部
品精度に左右されることなく、低コストに高精度の軸受
隙間を得ることができる。
【0015】この製造工程では、隙間形成部材を樹脂材
料で形成し、隙間形成部材の除去を溶剤で行うようにす
るのがよい。
【0016】情報機器のスピンドルを上述した動圧型軸
受ユニットで回転自在に支持することにより、軽量・薄
型の情報機器用スピンドルモータ(ディスク装置のスピ
ンドルモータ、LBPのポリゴンスキャナモータ等)が
構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図4に基づいて説明する。
【0018】図1は、本発明にかかる動圧型軸受ユニッ
ト1を備える情報機器用スピンドルモータの断面図で、
一例としてHDD(ハードディスクドライブ)スピンド
ルモータを示している。このスピンドルモータは、スピ
ンドルとしての軸部材2を回転自在に支持する軸受ユニ
ット1と、軸部材2に取付けられ、磁気ディスクDを一
または複数枚保持するディスクハブ3と、半径方向のギ
ャップを介して対向させたモータステータMsおよびモ
ータロータMrとを具備する。ステータMsは、動圧型
軸受ユニット1の固定側(本実施形態では軸受部材4の
外周面)に取付けられ、ロータMrは、軸受ユニット1
の回転側(本実施形態ではディスクハブ3の内周面)に
それぞれ取付けられる。ステータMsに通電すると、ス
テータMsとロータMrとの間の励磁力でロータMrが
回転し、ディスクハブ3および軸部材2が回転する。
【0019】軸受ユニット1は、軸部材2と、軸部材2に
外挿され、内周面を軸部材2の外周面に対向させた略円
筒状の軸受部材4とを主要構成要素とする。
【0020】軸部材2は、第一軸部材21と第二軸部材
22とで構成される。第一軸部材21は、軸方向一方側
(例えば図面上方)に配置され、第二軸部材22は軸方
向他方側に第一軸部材21と同軸に配置されている。
【0021】第一軸部材21は、軸方向一方側から順に
基部21a、テーパ部21b、および案内部21cを同
軸配置した構造を有する。基部21aは円筒状の外周面
を有し、この外周面にディスクハブ3の内周面が圧入等
の手段で固定される。テーパ部21bは、軸方向一方側
ほど徐々に拡径させた円錐面状の外周面(テーパ面)を
有する。案内部21cは円筒状の外周面を有し、その外
径寸法はテーパ部21bの最小外径寸法よりも小さい。
【0022】第一軸部材21の案内部21cには、適宜
の固定方法、例えば接着によって第二軸部材22が固定
される。第二軸部材22は上記第一軸部材21のテーパ
部22bと同様に円錐面状の外周面(テーパ面)を有す
るが、当該外周面はテーパ部22bとは逆に軸方向一方
側ほど徐々に縮径している。案内部21cと第二軸部材
22とは両者の接着前においては、それぞれ軸方向へ相
対移動可能となるようすきまを持たせて嵌合させてあ
る。
【0023】軸受部材4は、内周部を断面三角形状に膨
出させたほぼ円筒状に形成される。膨出部40のうち、
軸方向一方側の内周面41は軸方向一方側ほど徐々に拡
径した円錐面状、軸方向他方側の内周面42はその逆に
軸方向一方側ほど徐々に縮径した円錐面状である。軸方
向一方側の内周面41は、第一軸部材21のテーパ部2
1bの外周面と平行であり、軸方向他方側の内周面42
は第二軸部材22の外周面と平行である。内周面41、
42の軸方向の離間距離は、これらに対向するテーパ部
21bの外周面と第二軸部材22の外周面との間の軸方
向の離間距離よりも僅かに小さい。これより軸部材2の
外周面と軸受部材4の内周面との間に微少な(通常、数
μm〜数十μm程度)軸受隙間C1、C2が形成される
(なお、図面では軸受隙間C1、C2の幅を誇張して描い
ている)。
【0024】軸方向一方側の軸受部材内周面41とテー
パ部21bの外周面との間に形成される軸受隙間C
1(第一隙間)は軸方向の中心軸に対して傾斜してお
り、軸方向他方側の軸受部材内周面42と第二軸部材2
2の外周面との間に形成される軸受隙間C2(第二隙
間)は、第一隙間C1とは逆向きに傾斜している。何れ
の軸受隙間C1、C2もストレート形状で、その傾斜方向
は相手隙間側(軸受の軸方向の中心側)が徐々に内径側
に変位する方向であり、かつそれぞれの傾斜角も等しく
なっている。この軸受隙間C1、C2の幅は、第一軸部材
21と第二軸部材22の軸方向の相対位置を管理するこ
とにより、すなわち第一軸部材21と第二軸部材22と
を軸方向にずらして両部材を接近・離反させることによ
り、調整することができる。
【0025】両軸受隙間C1、C2に面する、軸受部材4
の軸方向一方側の内周面41、および軸方向他方側の内
周面42には、それぞれ複数の動圧溝を有する軸受面5
が形成される。軸受面5の動圧溝形状は任意に選択する
ことができ、公知のへリングボーン型、スパイラル型、
ステップ型、多円弧型等の何れかを選択して使用し、あ
るいはこれらを適宜組合わせて使用することもできる。
軸受面5は、軸受部材4の内周面に設けるだけでなく、
その何れか一方または双方を軸部材2の外周面、すなわ
ち第一軸部材21のテーパ部21bの外周面や第二軸部
材22の外周面に形成することもできる。この軸受面5
は、例えばプレス加工により成形することができ、この
場合、動圧溝加工を精度よく行うため、軸受面5を有す
る部材(本実施形態では軸受部材4)は銅や真鍮等の軟
質金属で形成するのが望ましい。
【0026】以上の軸受ユニット1に、軸部材2の外周
と軸受部材4の内周との間の空間を潤滑油等の作動流体
で満たした上で、ディスクハブ3、モータロータMrお
よびモータステータMs等を組付けることによって、図
1に示すスピンドルモータが構成される。軸部材2と軸
受部材4の相対回転時(本実施形態では軸部材2の回転
時)には、二つの軸受隙間C1、C2内で作動流体(例え
ば潤滑油)が動圧を生じ、この動圧作用によって軸部材
2が軸受部材4に対して非接触支持される。軸受隙間C
1、C2上記のように軸方向に対して逆方向に傾斜してお
り、これにより軸部材2はラジアル方向および両スラス
ト方向から非接触支持されるので、ラジアル軸受部11
5とスラスト軸受部116を有する従来の軸受ユニット
(図5参照)と同等の軸受機能が奏される。図5の軸受
ユニットに比べて、軸受隙間C1、C2が傾斜している分
だけ軸方向の寸法を小型化することができ、例えばPCカ
ードと互換性を持つ情報機器にも適用可能となるほどの
薄型化が達成される。
【0027】上記軸受ユニットの組立時において、軸受
隙間C1、C2の幅設定は、以下の手順で行われる。
【0028】先ず、図2(A)に示すように、第一軸部
材21のテーパ部21bの外周面に隙間形成部材として
所定厚さの樹脂層8を形成する。樹脂層8は、例えばテ
ーパ部21bの外周面に樹脂材を塗布して乾燥すること
によって形成され、乾燥後の樹脂層3の厚さδは、軸受
隙間C1、C2の幅の和(C1+C2)程度とする。また、
樹脂層8の形成領域は図示のようにテーパ部22bテー
パ面の全面とする他、その一部領域としてもよい。次い
で、同図(B)に示すように第一軸部材21を、案内部
21cから軸受部材4の内周部に挿入し、樹脂層8を軸
受部材4の軸方向一方側の内周面41に密着させる。次
いで、反対側から軸受部材4の内周部に第二軸部材22
を押し込み(この時、軸受部材4の内径孔に案内部21
cを挿入する)、第二軸部材22の外周面を軸受部材4
の軸方向他方側の内周面42に密着させる。この押し込
み過程では、第二軸部材22が案内部21cによって軸
方向に案内されるため、第一軸部材21や軸受部材4と
の間の同軸度も確保される。図示のように、第二軸部材
22と内周面42との密着後に、第一軸部材21のテー
パ部21bの端面と第二軸部材22の端面との間に軸方
向の隙間14を僅かに残しておくことにより、例えば作
動流体として潤滑油を使用する場合に当該隙間14を貯
油部として利用することができる。
【0029】次いで、軸受部材4と樹脂層8および第二
軸部材22との密着状態、並びに樹脂層8と第一軸部材
21との密着状態をそれぞれ保持しつつ第二軸部材22
の内周面と案内部21cの外周面との間の隙間に接着剤
9を注入し、第二軸部材22と第一軸部材21を固着す
る。固着方法としては、接着の他、圧入を使用すること
もできる。
【0030】次いで、テーパ部21bの外周面と軸受部
材4の内周面41との間に溶剤を供給し、樹脂層8を溶
解させると、同図(C)に示すように、テーパ部21b
の外周面と軸受部材4の内周面41との間に樹脂層8の
厚さδに相当する軸受隙間(C1+C2)が形成される。
樹脂層8の樹脂材料と溶剤との組合わせは、樹脂層8が
確実に溶解可能である限り任意に選択することができる
が、含塩素樹脂、塩素系溶剤、腐食性溶剤の使用は避け
るのが望ましい。
【0031】この場合、両軸受隙間C1、C2の幅の和
は、樹脂シート12の厚さδと等しくなるので、厚さδ
が正確でありさえすれば、仮に第一および第二軸受部材
21、22や軸受部材4の精度に多少の誤差がある場合
でも、単体部品精度に左右されることなく、高い同軸度
や傾き精度を持った高精度の軸受隙間C1、C2を簡単な
工程で低コストに形成することができる。
【0032】図3は、本発明の他の実施形態を示すもの
である。動圧溝としてヘリングボーン型を採用した場
合、内周面41、42でのポンピング量にアンバランス
を生じることがある。これを避けるため軸受隙間C1
2間の空間14を、バイパス路11を介して軸受部材
4外部と連通させたものである。
【0033】図4は、本発明の他の実施形態を示すもの
で、軸受部材4を、潤滑油や潤滑グリースを含浸させて
細孔内に油を保有させた焼結金属で構成したものであ
る。軸受部材4は、外周面にモータステータMsを固定
したハウジング12の内周に圧入あるいは接着で固定さ
れている。この種の軸受では、軸受隙間C1、C2と軸受
部材4の内部とを油が循環することにより、両軸受面5
でポンピング作用のバランスが確保されるため、図4に
示すようなバイパス路11は不要となる。なお、この場
合、軸受面5での油の軸受部材4内部への還流を抑制
(または防止)するため、当該部分にバニッシュ加工等
で表面の目潰しを行っておくのが望ましく、また、油漏
れ防止のため、軸受部材4の両端面にも同様の加工を行
っておくのが望ましい。図面では、油漏れの防止機能を
高めるため、ハウジング12の両端内径部にシール部材
13を設け、このシール部材13で軸受部材4の両端面
を密封した場合を例示している。
【0034】以上の説明では、軸受隙間C1、C2とし
て、相手隙間側ほど内径側に変位させた構造を例示した
が、傾斜方向をそれぞれの隙間で逆にし、相手隙間側ほ
ど外径側に変位させてもよい。この場合、図1の構造に
比べて軸心回りのモーメント負荷に対する負荷容量がか
なり劣ることとなるが、薄型化の面では同等の効果が奏
される。また、軸部材2を回転側とし、軸受部材4を固
定側とした場合を例示しているが、その逆に軸部材2を
固定側、軸受部材4を回転側とする場合であっても同様
の効果が奏される。
【0035】
【発明の効果】このように本発明によれば、軸受隙間
を、軸方向一方側の第一隙間と、他方側の第二隙間とで
構成し、かつ第一隙間と第二隙間とを軸方向に対してそ
れぞれ逆向きに傾斜させているので、軸受ユニットの薄
型化が可能であり、例えばPCカードとの互換性が要求さ
れる情報機器であっても対応可能とすることができる。
また、単体部品精度に左右されることなく、高い同軸度
や傾き精度を持った軸受隙間を簡単な工程で得ることが
でき、動圧型軸受ユニットの高精度化および低コスト化
を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる動圧型軸受ユニットの断面図で
ある。
【図2】本発明にかかる動圧が軸受ユニット製造方法を
示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】従来の動圧型軸受ユニットの断面図である。
【符号の説明】
1 動圧型軸受ユニット 2 軸部材 21 第一軸部材 21c 案内部 22 第二軸部材 4 軸受部材 5 軸受面 8 隙間形成部材(樹脂層) C1 第一軸受隙間 C2 第二軸受隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA02 BA11 CA02 CA04 JA02 LA01 5H607 AA12 BB01 BB14 BB17 BB25 DD16 GG07 GG09 GG12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸部材と、軸部材の外周との間に軸受隙
    間を介して配置された軸受部材と、軸部材と軸受部材の
    相対回転時に上記軸受隙間に生じた動圧で何れか一方の
    部材を他方の部材に対して非接触支持する動圧型軸受ユ
    ニットにおいて、 上記軸部材が複数の部品で構成され、かつ上記軸受隙間
    が、軸方向一方側の第一隙間と、他方側の第二隙間とか
    らなり、第一隙間と第二隙間とを軸方向に対してそれぞ
    れ逆向きに傾斜させたことを特徴とする動圧型軸受ユニ
    ット。
  2. 【請求項2】 第一隙間および第二隙間を、それぞれ軸
    受中心側ほど内径側に変位させた請求項1記載の動圧型
    軸受ユニット。
  3. 【請求項3】 軸部材が、第一軸部材および第二軸部材
    からなる請求項2記載の動圧型軸受ユニット。
  4. 【請求項4】 第一軸部材と第二軸部材の軸方向相対位
    置を管理することにより第一隙間と第二隙間の幅を調整
    可能とした請求項3記載の動圧型軸受ユニット。
  5. 【請求項5】 第一軸部材と第二軸部材との間に、何れ
    か一方の部材を軸方向に案内する案内部を設けた請求項
    4記載の動圧型軸受ユニット。
  6. 【請求項6】 軸受部材を、油を保有する焼結金属で形
    成した請求項1〜5記載の動圧型軸受ユニット。
  7. 【請求項7】 第一軸部材と軸受部材との間に隙間形成
    部材を配置して当該隙間形成部材を第一軸部材および軸
    受部材に密着させ、 次に第二軸部材を軸受部材に密着させてこの状態で第一
    軸部材と第二軸部材とを固着し、 次に隙間形成部材を除去して第一および第二隙間を形成
    する請求項3〜6に記載した動圧型軸受ユニットを得る
    製造方法。
  8. 【請求項8】 隙間形成部材を樹脂材料で形成し、隙間
    形成部材の除去を溶剤で行う請求項7記載の動圧型軸受
    ユニットの製造方法。
  9. 【請求項9】 情報機器のスピンドルを請求項1〜6何
    れか記載の動圧型軸受ユニットで回転自在に支持した情
    報機器用スピンドルモータ。
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